JP4867553B2 - コンロッド軸受の油穴構造 - Google Patents

コンロッド軸受の油穴構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4867553B2
JP4867553B2 JP2006264773A JP2006264773A JP4867553B2 JP 4867553 B2 JP4867553 B2 JP 4867553B2 JP 2006264773 A JP2006264773 A JP 2006264773A JP 2006264773 A JP2006264773 A JP 2006264773A JP 4867553 B2 JP4867553 B2 JP 4867553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connecting rod
oil hole
rod bearing
crankshaft
lining layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006264773A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008082482A (ja
Inventor
博文 道岡
武良 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006264773A priority Critical patent/JP4867553B2/ja
Publication of JP2008082482A publication Critical patent/JP2008082482A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4867553B2 publication Critical patent/JP4867553B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Description

本発明は、内燃機関のクランクシャフトとコネクティングロッドとの間に介装されるコンロッド軸受において、このコンロッド軸受に形成される油穴の構造に関するものである。
従来、内燃機関のクランクシャフトとコネクティングロッドとの間には半割れ状のコンロッド軸受が上下一対にして介装されており、該コンロッド軸受は、裏金と、この裏金の内側に積層されたライニング層とで構成されている。そして、このコンロッド軸受の適所にはピストン側に潤滑油を噴射するための油穴が形成され、この油穴の周囲にはそのライニング層側に面取りが施されていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−269768号公報
しかしながら、上述した油穴には作動中の爆発荷重や回転荷重などによってその周囲に引張応力が作用するため、当該周囲で微小亀裂が発生し、特に油穴の周囲において強度の低いライニング層が亀裂の起点になっていた。
そして、この亀裂が発生する箇所はその構造上略決まっているものの、上記従来では油穴の周囲に均等に面取りを施しているだけで、亀裂が発生し易い部位に対しての特別な措置は施しておらず、この結果上記の部位に微小亀裂が発生する可能性が高く、これによりこの部位のライニング層に剥離が生じて軸受に焼付けなどの不具合が生じるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、油穴周囲の微小亀裂が生じ易い部位に予め切削部や露出部を形成しておくことで、この油穴周囲でのライニング層の剥離を防止してこの剥離に起因する軸受の焼付けなどの不具合の発生を防止することができるコンロッド軸受の油穴構造を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のコンロッド軸受の油穴構造は、内燃機関のクランクシャフトとコネクティングロッドとの間に介装され、裏金にライニング層が積層されてなる半割れ状のコンロッド軸受において、コンロッド軸受の適所に形成された油穴の周囲には、ライニング層を裏金部からテーパー状もしくは湾曲状に連なって切削した切削部が形成され、前記切削部は、応力が集中して作用するクランクシャフトの軸方向にその周方向よりも長い範囲に形成されたことを特徴とする。
このようにコンロッド軸受に形成した油穴周囲に切削部を予め形成することによって、軸受としての機能を損なわない一定の範囲内で剥離し易い油穴周囲のライニング層を予め削除しておき、これによってこの部位でのライニング層の剥離を生じないようにしている。
また、油孔の周囲の応力が集中する部位に切削部を形成することで、軸受としての受圧面積の減少を抑えることができるので、軸受の油膜形成が阻害されることがなくなる。
また、本発明のコンロッド軸受の油穴構造は、内燃機関のクランクシャフトとコネクティングロッドとの間に介装され、裏金にライニング層が積層されてなる半割れ状のコンロッド軸受において、コンロッド軸受の適所に形成された油穴の周囲には、ライニング層を裏金部から削除してこの裏金が露出されてなる露出部が形成され、前記露出部は、応力が集中して作用するクランクシャフトの軸方向にその周方向よりも長い範囲に形成されたことを特徴とする。
このようにコンロッド軸受に形成した油穴周囲に露出部を予め形成することによって、軸受としての機能を損なわない一定の範囲内で剥離し易い油穴周囲のライニング層を予め削除しておき、これによってこの部位でのライニング層の剥離を生じないようにしている。
また、油孔の周囲の応力が集中する部位に露出部を形成することで、軸受としての受圧面積の減少を抑えることができるので、軸受の油膜形成が阻害されることがなくなる。
また、本発明において、前記油穴はコンロッド軸受の例えば両端部に形成されており、また、前記切削部又は露出部は、内側から見て楕円形状に形成するのが好ましい。
本発明によれば、コンロッド軸受に形成した油穴の周囲に、クランクシャフトの軸方向にその周方向よりも長い範囲で、ライニング層を裏金部からテーパー状もしくは湾曲状に連なって切削された切削部、又はライニング層を削除して裏金が露出した露出部を形成することで、作動時における応力集中によるライニング層の剥離を防止し、この剥離に起因する焼付けなどの不具合の発生を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、内燃機関の一例としてV型エンジンを示しており、ピストン1とクランクシャフト2とはコネクティングロッド3によって繋がっている。
具体的には、図2に示すように、コネクティングロッド3の上端部がピストン1にピストンピン11によって連結されるとともに、コネクティングロッド3の下端部がコンロッド軸受4を介してクランクシャフト2に連結されている。
上記コンロッド軸受4は、図2及び図3に示すように半円形の半割れ状に形成されており、上下一対にして上述したようにクランクシャフト2とコネクティングロッド3との間に介装されている。
このコンロッド軸受4は、図5に示すように、裏金41と、クランクシャフト2との摺動面側となる裏金41の内側面に積層されたライニング層42とからなり、例えば上側のコンロッド軸受4の両端部に油穴5がそれぞれ形成されている。例えば裏金41の厚みが2mmとするとライニング層42の厚みは0.3mm程度である。
油穴5は、クランクシャフト2側からピストン1側に潤滑油を噴射するために形成されたもので、クランクシャフト2の軸部を通じて供給される潤滑油を油穴5からこの油穴5に対応してコネクティングロッド3の下端部に形成された噴射穴31(図2参照)を介してピストン1に噴射するようにしている。
ところで、油穴5は、図4に示すようにその周囲に切削部6を形成している。
切削部6は、内側正面から見てクランクシャフト2の軸方向(コンロッド軸受4の幅方向)に長い楕円状に形成されており、その断面形状は図5に示すように油穴5周縁の裏金41表面部分からライニング層42の表面にかけてテーパー状に連なって切削することによって形成されている。
上記切削部6の軸方向の長さは、油穴の直径をDとすると1.5D〜2Dの範囲になるように設定するのが好ましく、上記切削部6の円周方向の長さは、油穴の直径をDとすると1.0D〜1.3Dの範囲になるように設定するのが好ましい。なお、切削部6の軸方向の長さが1.5D以下であると後述するように応力が集中する部位の削除が十分でないために効果が期待できずに亀裂発生を見られ、また、切削部6の軸方向の長さが2D以上であると当該切削部6が大きくなりすぎて軸受としての受圧面積が少なくなって軸受の油膜形成が阻害されることで焼付けなどの不具合発生に繋がるからである。
また、切削部6の表面粗さは、応力が集中しないように出来るだけ小さく(例えば1.2μmRZ以下)するのが好ましい。
さらに、コンロッド軸受4の両端部における油穴の位置は、具体的には図2に示すように中心を基準とする角度をθとすると例えば角度θ=12°±約2°位の範囲で設定している。この角度θの範囲は、内燃機関の種類に応じて潤滑油の噴射能力が好適に得られるように適宜に設定すればよい。
このように油穴5の周囲の応力が集中する部位に切削部6を形成することで、従来のように単に面取りを形成しただけのものに比べて、作動時における応力集中によるライニング層の剥離を防止することができ、この剥離に起因する焼付けなどの不具合の発生を防止することができる。つまり、軸受としての機能を損なわない一定の範囲(軸方向の長さを1.5D〜2D、円周方向の長さを1.0D〜1.3D)内で、剥離し易い油穴5の周囲のライニング層42を予め削除しておくことで、この部位でのライニング層42の剥離を生じないようにしている。
ここで、図4に示すように、周方向には切削部6を殆ど形成せずに、油孔5の周囲の応力が集中する軸方向に切削部6を形成することにより、軸受としての受圧面積の減少を抑えることができるので、切削部6を形成しても軸受の油膜形成が阻害されることがなくなる。
なお、切削部6の断面形状は、図6に示すように湾曲状に連なるように形成してもよく、これにより上述のテーパー状に形成したものと同様な効果を奏することができる。
また、切削部6を内側正面から見て楕円状に形成したものについて説明したが、楕円状に必ずしも限らず、少なくとも裏金41部から応力が集中して作用する軸方向に周方向よりも長く形成した形状であればよい。
次に、図7は、本発明のコンロッド軸受の油穴構造についての他の実施の形態を示している。この油穴構造は、前述と同様に形成された油穴5の周囲に露出部7を形成したものである。
露出部7は、前記切削部6と同様にクランクシャフト2の軸方向(コンロッド軸受4の幅方向)に長い楕円状に形成されており、その断面形状は図7に示すように油穴5周縁の裏金41表面部分41aが露出するようにその部位のライニング層42を削除することによって形成されている。
また、上記露出部7の軸方向の長さや円周方向の長さなどは、前記切削部6と同様に設定すればよい。
このように油穴5の周囲に露出部7を形成することによっても前述した切削部6を形成した場合と同様な効果を奏することができる。
ここで、図7の構造において、周方向には露出部7を殆ど形成せずに、油孔5の周囲の応力が集中する軸方向に露出部7を形成することで、軸受としての受圧面積の減少を抑えることができるので、露出部7を形成しても軸受の油膜形成が阻害されることがなくなる。
なお、以上の例では、露出部7を内側正面から見て楕円状に形成したものについて説明したが、楕円状に必ずしも限らず、少なくとも裏金41部から応力が集中して作用する軸方向に周方向よりも長く形成した形状であってもよいし、あるいは、露出部7を内側正面から見て円形に形成した形状であってもよい。
ここで、上述した実施形態は、あくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内において種々設計変更可能である。
例えば、内燃機関としてV型エンジンを示したが、本発明は他の型式のエンジンにも適用することができる。
内燃機関の一例としてのV型エンジンにおけるピストンとクランクシャフトとの連結構造を示すための斜視図である。 ピストンとクランクシャフトとを繋ぐコネクティングロッドを示す正面図である。 コンロッド軸受を示す斜視図である。 油穴の周囲に形成された切削部を正面から見た図である。 同じく切削部を示す図4のA−A断面図である。 切削部の他の例を示す断面図である。 露出部を示す断面図である。
符号の説明
1 ピストン
2 クランクシャフト
3 コネクティングロッド
4 コンロッド軸受
41 裏金
42 ライニング層
5 油穴
6 切削部
7 露出部

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランクシャフトとコネクティングロッドとの間に介装され、裏金にライニング層が積層されてなる半割れ状のコンロッド軸受において、
    コンロッド軸受の適所に形成された油穴の周囲には、ライニング層を裏金部からテーパー状もしくは湾曲状に連なって切削した切削部が形成され
    前記切削部は、応力が集中して作用するクランクシャフトの軸方向にその周方向よりも長い範囲に形成されたことを特徴とするコンロッド軸受の油穴構造。
  2. 内燃機関のクランクシャフトとコネクティングロッドとの間に介装され、裏金にライニング層が積層されてなる半割れ状のコンロッド軸受において、
    コンロッド軸受の適所に形成された油穴の周囲には、ライニング層を裏金部から削除してこの裏金が露出されてなる露出部が形成され
    前記露出部は、応力が集中して作用するクランクシャフトの軸方向にその周方向よりも長い範囲に形成されたことを特徴とするコンロッド軸受の油穴構造。
  3. 前記油穴は、コンロッド軸受の両端部に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のコンロッド軸受の油穴構造。
  4. 前記切削部又は露出部は、内側から見て楕円形状に形成されたことを特徴とする請求項1、2、又は3記載のコンロッド軸受の油穴構造。
JP2006264773A 2006-09-28 2006-09-28 コンロッド軸受の油穴構造 Expired - Fee Related JP4867553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006264773A JP4867553B2 (ja) 2006-09-28 2006-09-28 コンロッド軸受の油穴構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006264773A JP4867553B2 (ja) 2006-09-28 2006-09-28 コンロッド軸受の油穴構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008082482A JP2008082482A (ja) 2008-04-10
JP4867553B2 true JP4867553B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=39353553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006264773A Expired - Fee Related JP4867553B2 (ja) 2006-09-28 2006-09-28 コンロッド軸受の油穴構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4867553B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4749394B2 (ja) * 2007-08-10 2011-08-17 トヨタ自動車株式会社 すべり軸受および内燃機関の軸受構造
JP5859253B2 (ja) * 2011-09-06 2016-02-10 日野自動車株式会社 ピストンピン
JP5828265B2 (ja) * 2011-10-27 2015-12-02 大豊工業株式会社 すべり軸受

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0826893B2 (ja) * 1991-09-12 1996-03-21 エヌデーシー株式会社 半割軸受
US5456535A (en) * 1994-08-15 1995-10-10 Ingersoll-Rand Company Journal bearing
JP2004340249A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Daido Metal Co Ltd すべり軸受
JP4468781B2 (ja) * 2004-10-05 2010-05-26 大豊工業株式会社 銅合金系すべり軸受
JP4195455B2 (ja) * 2005-03-25 2008-12-10 大同メタル工業株式会社 摺動部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008082482A (ja) 2008-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2534387B1 (en) Bearing bush
US8251590B2 (en) Anti-rotation bearing assembly and bearing
JP2000018253A (ja) すべり軸受
JP6165827B2 (ja) 内燃機関のクランク軸の軸受装置
JP4867553B2 (ja) コンロッド軸受の油穴構造
US8696210B2 (en) Two-piece retainer and two-piece roller bearing
KR101991406B1 (ko) 커넥팅 로드 베어링, 및 베어링 장치
JP6224156B2 (ja) 内燃機関のクランク軸の軸受装置
US6280091B1 (en) Bearings
JP2008144932A (ja) すべり軸受
KR102109690B1 (ko) 반할 스러스트 베어링
US10072705B2 (en) Bearing device for crankshaft of internal combustion engine
JP6301735B2 (ja) スラスト軸受
JP2010242974A (ja) クランクシャフト
JP2006322599A (ja) コンロッドおよびそれを備えた内燃機関ならびに自動車両
JP2001032837A (ja) すべり軸受
JP2006241980A (ja) カムシャフトのエンドピースおよびカムシャフト
JP2010156375A (ja) 内燃機関のクランク軸用分割型すべり軸受および分割型すべり軸受装置
JP2015183826A (ja) 軸受部材
US20120160207A1 (en) Bearing shell with improved side load capability
JP2012127384A (ja) 内燃機関のクランク軸用すべり軸受
JPH11230170A (ja) すべり軸受
JP5603616B2 (ja) エンジンおよびエンジンのロアメタル欠品検査方法
JP2007146808A (ja) ピストンピンならびにピストンアッセンブリ
KR101977911B1 (ko) 내연 기관용 피스톤 및 내연 기관용 피스톤의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110506

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110616

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111018

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111031

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees