JP4867538B2 - 摩擦接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、摩擦接合方法に関するものである。
従来から、例えば重ね合わせた複数の鋼製部材の被接合部など、複数の鋼製部材の被接合部を接合する方法として、その被接合部を銅電極で挟んで通電することによって発生した抵抗発熱でその被接合部を接合する抵抗スポット溶接方法が知られている。
だが、この方法では、銅電極の内部に冷却水が存在するので、銅電極がその被接合部の冷却体として作用し、このため、その冷却速度が極めて速くなり、ナゲットが冷却時にマルテンサイト組織になってその硬さが上昇するとともにその延性が低下し、その接合強度、特に、剥離強度が低下してしまう。
一方、近年、複数の鋼製部材の被接合部を接合する方法として、摩擦接合方法が提案されている。この方法では、重ね合わせた複数の鋼製部材の被接合部を接合する場合、この重ね合わせた複数の鋼製部材の被接合部に回転ツールを回転させながら押圧することによって発生した摩擦熱でその被接合部を塑性流動させることによりその被接合部を固相状態で摩擦点接合するようになっている。例えば、特許文献1のものでは、重ね合わせた複数の鋼製部材の被接合部にレーザ光を照射した後、その被接合部に回転ツールを回転させながら押圧することによって発生した摩擦熱でその被接合部を塑性流動させることによりその被接合部を摩擦点接合するようになっている。ここで、鋼製部材の被接合部にレーザ光を照射するのは、回転ツールが磨耗するのを抑制するためである。
上記摩擦接合方法では、上記被接合部の冷却速度が抵抗スポット溶接方法よりも遅いので、ナゲットが冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制し、その接合強度、特に、剥離強度を向上させることができる。
以下、上記について図5を参照しながら説明する。
図5は、軟鋼板及び高張力鋼板の連続冷却変態(以下、CCTという)曲線と抵抗スポット溶接により接合された2枚の鋼板の被接合部の冷却曲線の一例との関係を示す図である。図5では、冷却時間(対数目盛り)を横軸に、温度を縦軸にとり、軟鋼板及び高張力鋼板のCCT曲線L1,L2、並びに抵抗スポット溶接により接合された2枚の鋼板の被接合部の冷却曲線Sが示されている。
図5に示すように、高張力鋼板のマルテンサイト変態開始温度T2は、軟鋼板のマルテンサイト変態開始温度T1よりも低く、高張力鋼板の冷却時間t2は、軟鋼板の冷却時間t1よりも長くなっている。
そして、軟鋼板同士及び高張力鋼板同士を抵抗スポット溶接により接合した場合、図5の冷却曲線Sに示すように、その被接合部は冷却時にマルテンサイト組織になる。
これに対し、鋼板同士を摩擦接合した場合、上述のように、その被接合部の冷却速度が抵抗スポット溶接よりも遅いので、ナゲットが冷却時にマルテンサイト組織になることが抑制される。
特開2006−21217号公報
しかし、上記摩擦接合方法では、鋼製部材として軟鋼製部材を用意すると、この軟鋼製部材の冷却時間t1が比較的短いので、その被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制することができるものの、鋼製部材として高張力鋼製部材を準備すると、この高張力鋼製部材の冷却時間t2が比較的長いので、その被接合部は冷却時にマルテンサイト組織になりやすく、その接合強度、特に、剥離強度が低下するおそれがある。
以下、上記について図6を参照しながら説明する。
図6(a)は、摩擦接合により接合された2枚の軟鋼板の被接合部の硬さを示す図であり、図6(b)は、摩擦接合により接合された2枚の高張力鋼板の被接合部の硬さを示す図である。図6(a)及び(b)では、硬さ測定位置を横軸に、0.3kgの押付け荷重によるビッカース硬さを縦軸にとり、上板の硬さを◆印で、下板の硬さを□印で示している。
図6(a)に示すように、軟鋼板同士を摩擦接合した場合、上板及び下板ともに、母材の硬さが約100Hvであるのに対し、被接合部の硬さが約200Hvであり、その硬さの上昇量は比較的小さい。
一方、図6(b)に示すように、高張力鋼板同士を摩擦接合した場合、上板及び下板ともに、母材の硬さが約260Hvであるのに対し、被接合部の硬さが約450Hvであり、その硬さの上昇量は非常に大きい。これは、その被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になったためと考えられる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、摩擦接合方法において、複数の鋼製部材の被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制し、その接合強度を向上させることにある。
第1の発明は、複数の鋼製部材の被接合部に回転ツールを回転させながら押圧することによって発生した摩擦熱で上記被接合部を塑性流動させることにより該被接合部を固相状態で摩擦接合する摩擦接合方法であって、上記被接合部は、上記複数の鋼製部材の界面を含む、該界面近傍の領域であり、上記摩擦熱で、上記被接合部の温度をA3変態点以上にし且つ該被接合部を塑性流動させる工程と、接合条件を調整することにより上記被接合部の温度をA1変態点以下にする温度調整工程と、上記被接合部の温度がA1変態点以下の状態で、上記回転ツールを上記被接合部から引き抜く工程とを備えたことを特徴とするものである。
これにより、接合条件を調整することにより複数の鋼製部材の被接合部の温度をA1変態点以下にし、その被接合部の温度がA1変態点以下の状態で、回転ツールをその被接合部から引き抜くので、その被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制することができる。このため、その延性を高めることができ、その接合強度、特に、剥離強度を向上させることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記複数の鋼製部材を重ね合わせ、該重ね合わせた複数の鋼製部材の被接合部を摩擦点接合することを特徴とするものである。
これにより、摩擦点接合された、重ね合わせた複数の鋼製部材の被接合部の接合強度を向上させることができる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記被接合部の温度を検出する温度検出手段を用意し、上記温度調整工程では、上記被接合部の温度を上記温度検出手段で検出しながら上記接合条件を調整することを特徴とするものである。
これにより、複数の鋼製部材の被接合部の温度を温度検出手段で検出しながら接合条件を調整することによりその被接合部の温度をA1変態点以下にするので、その被接合部の温度を確実にA1変態点以下にすることができる。
第4の発明は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、上記温度調整工程では、上記接合条件として上記回転ツールの回転数及び押圧力の少なくとも一方を調整することを特徴とするものである。
これにより、接合条件として回転ツールの回転数及び押圧力の少なくとも一方を調整するので、複数の鋼製部材の被接合部の温度を簡単な方法でA1変態点以下にすることができる。
第5の発明は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明において、上記複数の鋼製部材の少なくとも1つとして、鋼の焼入れ性を向上させる焼入れ元素を含有する高張力鋼製部材を用意することを特徴とするものである。
これにより、本発明によると、被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になりやすい、焼入れ元素を含有する高張力鋼製部材の被接合部が、冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制することができる。このため、その延性を高めることができ、その接合強度、特に、剥離強度を向上させることができる。つまり、本発明を、焼入れ元素を含有する高張力鋼製部材の被接合部の摩擦接合に適用すると、その作用効果を効果的に発揮することができる。
本発明によれば、接合条件を調整することにより複数の鋼製部材の被接合部の温度をA1変態点以下にし、その被接合部の温度がA1変態点以下の状態で、回転ツールをその被接合部から引き抜くので、その被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制することができ、このため、その延性を高めることができ、その接合強度、特に、剥離強度を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る接合ガン1の概略構成図である。図1に示すように、この接合ガン1は、摩擦点接合装置としての接合ユニット2と、把持フレーム3とを備えている。そして、例えば、図示しないロボットの手首に把持フレーム3を取り付け、自動車の車体に用いられるワークWの複数の鋼製部材W1,W2(図3参照)を少なくとも部分的に厚み方向に重ねた状態で接合ユニット2により点状に固相状態で接合するものである。本実施形態では、複数の鋼製部材W1,W2は、1枚の第1鋼板W1と、1枚の第2鋼板W2とである。これらの第1及び第2鋼板W1,W2は、それぞれ、鋼の焼入れ性を向上させる焼入れ元素、例えばSi、Mn、Crなどを多く含有する、引張り強度が340MPa以上の高張力鋼板である。
以下、図2を参照しながら、鋼製部材について説明する。図2は、Fe−C系状態図である。図2に示すように、鋼製部材とは、炭素濃度が2.1%以下の、鉄と炭素の合金をいう。鋼製部材の炭素濃度が0.8%以下では、金属組織がオーステナイトに変態するA3変態点はA1変態点(共析温度)よりも高くなっているが、炭素濃度が0.8%〜2.1%の範囲では、A1変態点及びA3変態点は同じになっている。鋼製部材の炭素濃度が0.8%以下では、鋼製部材の温度がA3変態点以上その融点以下になると、鋼製部材はすべてオーステナイト組織になるが、鋼製部材の炭素濃度が0.8%〜2.1%の範囲では、鋼製部材の温度がA3変態点以上ACM変態点以下になると、鋼製部材の一部はオーステナイト組織になる一方、その温度がACM変態点以上その融点以下になると、鋼製部材はすべてオーステナイト組織になる。
図1に示すように、上記接合ユニット2は、装置本体4と、押圧軸モータ5と、回転軸モータ6とを備えている。この装置本体4の下側には、回転ツール7が取り付けられている。この回転ツール7は、円柱状のショルダー部7aと、このショルダー部7aの底面の中心から下側に突出する、直径がショルダー部7a部の直径よりも小さい円柱状のピン部7bとを有している。回転ツール7は、回転軸モータ6によって回転軸心X回りに回転されると共に、押圧軸モータ5によって回転軸心X方向に昇降されるように構成されている。押圧軸モータ5及び回転軸モータ6は、これらをコントロールする制御盤(図示せず)に接続されている。
上記把持フレーム3の側面視L字状のアーム3aの先端には、円柱状の受け部材8が取り付けられている。そして、回転ツール7と受け部材8とにより、ワークWの被接合部を挟み込むようにしている。また、受け部材8内には、ワークWの被接合部の温度を検出する温度センサ9(温度検出手段に相当)が設けられている。この温度センサ9は、上記制御盤に接続されている。
−接合ガンによるワークの摩擦点接合工程−
以下、図3及び図4のフローチャートを参照しながら、接合ガン1によるワークWの摩擦点接合工程について説明する。
まず、接合される第1鋼板W1及び第2鋼板W2の材質・板厚・A1変態点・A3変態点などに基づき、接合条件を設定する。この接合条件として、回転ツール7の目標回転数・押圧力・最大押込み量などが設定される。
次に、図3(a)に示すように、第2鋼板W2及び第1鋼板W1をその順に重ね合わせてワークWとし、ワークWの被接合部を受け部材8で受ける。
次に、回転軸モータ6(図1参照)を駆動すると、回転ツール7が回転軸心X(図1参照)回りに回転する(ステップS2)。
回転ツール7の回転数が目標回転数に到達した後、回転ツール7を回転させながら、押圧軸モータ5(図1参照)を駆動すると、回転ツール7が下降する。
このようにして、押圧軸モータ5を駆動してピン部7bがワークWの表面に当接するまで回転ツール7を下降させる。これにより、回転ツール7と受け部材8とでワークWの被接合部を挟み込むと共に、このワークWの被接合部を回転軸心X方向(図3で下方向)に加圧する(ステップS3)。こうして、回転ツール7と第1鋼板W1の表面との摩擦によって摩擦熱を発生させる。この摩擦熱は、第1鋼板W1から第2鋼板W2へ伝達され、第2鋼板W2も軟化する。
そして、図3(b)に示すように、回転ツール7の回転及び押圧を継続させる。これにより、第1及び第2鋼板W1,W2に塑性流動を発生させる(ステップS4)。
次に、ワークWの被接合部の温度を温度センサ9で測定する(ステップS5)。そして、その測定された温度がA3変態点(図4参照)以上であるか否かを判定する(ステップS6)。なお、ワークWの被接合部の温度をA3変態点以上にすると、鋼板W1,W2の界面が消失するので、その接合強度を向上させることができる。また、鋼板W1,W2の炭素濃度が0.8%〜2.1%の範囲の場合、ワークWの被接合部をすべてオーステナイト組織にするため、ステップS6では、その測定された温度がACM変態点(図4参照)以上であるか否かを判定するのが望ましい。
その測定された温度がA3変態点以上であると判定すると、接合条件を調整する(ステップS7)。本実施形態では、この接合条件として回転ツール7の回転数及び押圧力を調整する。具体的には、回転ツール7の回転数及び押圧力を今よりも小さくする。但し、回転ツール7の回転数及び押圧力が0にならないようになっている。
一方、A3変態点よりも小さい温度であると判定すると、ステップS4〜S6を繰り返す。
接合条件を調整した後、ワークWの被接合部の温度を温度センサ9で測定する(ステップS8)。そして、その測定された温度がA1変態点(図2参照)以下であるか否かを判定する(ステップS9)。
その測定された温度がA1変態点以下であると判定すると、図3(d)に示すように、ワークWの被接合部の温度をA1変態点以下で且つA1変態点近傍の状態で、回転ツール7を回転させたまま、押圧軸モータ5を逆転させて回転ツール7を上昇させ、回転ツール7をワークW内から引き抜く(ステップS10)。但し、ワークWの被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になることを確実に抑制するためには、ワークWの被接合部の温度をA1変態点以下で且つ600度以上の状態で、回転ツール7を引き抜くのが望ましい。それから、受け部材8をワークWから離す(ステップS11)。なお、ワークWの被接合部の温度がA3変態点以上の状態で、回転ツール7をワークW内から引き抜くと、その被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になりやすい。
一方、A1変態点よりも大きい温度であると判定すると、ステップS7〜S9を繰り返す。
回転ツール7をワークW内から引き抜くと、ワークWは冷却されて硬化し、ワークWの接合が完了する(ステップS12)。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、接合条件を調整することにより複数の鋼製部材W1,W2の被接合部の温度をA1変態点以下にし、その被接合部の温度がA1変態点以下の状態で、回転ツール7をその被接合部から引き抜くので、その被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制することができる。このため、その延性を高めることができ、その接合強度、特に、剥離強度を向上させることができる。
また、摩擦点接合された、重ね合わせた複数の鋼製部材W1,W2の被接合部の接合強度を向上させることができる。
また、複数の鋼製部材W1,W2の被接合部の温度を温度センサ9で検出しながら接合条件を調整することによりその被接合部の温度をA1変態点以下にするので、その被接合部の温度を確実にA1変態点以下にすることができる。
また、接合条件として回転ツール7の回転数及び押圧力を調整するので、複数の鋼製部材W1,W2の被接合部の温度を簡単な方法でA1変態点以下にすることができる。
また、本発明によると、被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になりやすい、焼入れ元素を含有する高張力鋼製部材W1,W2の被接合部が、冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制することができる。このため、その延性を高めることができ、その接合強度、特に、剥離強度を向上させることができる。つまり、本発明を、焼入れ元素を含有する高張力鋼製部材W1,W2の被接合部の摩擦接合に適用すると、その作用効果を効果的に発揮することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、本発明に係る摩擦接合方法を、重ね合わせた複数の鋼製部材W1,W2の被接合部を摩擦点接合するのに用いているが、これに限らず、例えば、複数の鋼製部材の被接合部をつき合わせ接合するのに用いても良い。
また、上記実施形態では、ワークWを1枚の第1鋼板W1と1枚の第2鋼板W2とで構成しているが、3枚以上の鋼板で構成しても良い。
また、上記実施形態では、ワークWを焼入れ元素を含有する2枚の高張力鋼板で構成しているが、これに限らず、例えば、焼入れ元素の含有量の少ない2枚の高張力鋼板で構成したり、焼入れ元素を含有する1枚の高張力鋼板と1枚の軟鋼板とで構成したりしても良い。なお、ワークWを、例えば、焼入れ元素を含有する1枚の高張力鋼板と1枚の軟鋼板とで構成する場合など、材質が互いに異なる2枚の鋼板で構成する場合、ステップS6では、各鋼板の被接合部の温度がA3変態点以上であるか否かを判定する必要がある。
また、上記実施形態では、温度検出手段としての温度センサ9を受け部材8内に設けているが、ワークWの被接合部の温度を検出できる限り、温度検出手段は如何なるものでも良く、また、何処に設けても良い。
また、上記実施形態では、回転ツール7の回転数及び押圧力を調整することにより、ワークWの被接合部の温度をA1変態点以下にしているが、これに限らず、回転ツール7の回転数及び押圧力の一方を調整したり、回転ツール7の回転数及び押圧力以外の接合条件を調整したりすることにより、A1変態点以下にしても良い。
また、上記実施形態では、回転ツール7の回転数及び押圧力を調整することにより、ワークWの被接合部の温度をA1変態点以下にしているが、回転ツール7の回転数及び押圧力を調整するのに加えて、その被接合部をエア冷却することにより、A1変態点以下にしても良い。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る摩擦接合方法は、複数の鋼製部材の被接合部が冷却時にマルテンサイト組織になることを抑制し、その接合強度を向上させるための用途等に適用できる。
本発明の実施形態に係る接合ガンの概略構成図である。 Fe−C系状態図である。 接合ガンによるワークの摩擦点接合工程を示す図であり、(a)は、回転ツールの押圧開始時の図であり、(b)は、回転ツールを2枚目の鋼板まで押し込んだ時の図であり、(c)は、回転ツールの回転数を調整した時の図であり、(d)は、回転ツールをワーク内から引き抜いた時の図である。図である。 接合ガンによるワークの摩擦点接合工程のフローチャートである。 従来の、軟鋼板及び高張力鋼板のCCT曲線と抵抗スポット溶接により接合された2枚の鋼板の被接合部の冷却曲線の一例との関係を示す図である。 従来の、摩擦接合により接合された2枚の鋼板の被接合部の硬さを示す図であり、(a)は、軟鋼板同士の被接合部の硬さを示す図であり、(b)は、高張力鋼板同士の被接合部の硬さを示す図である。
1 接合ガン
2 接合ユニット
3 把持フレーム
4 装置本体
5 押圧軸モータ
6 回転軸モータ
7 回転ツール
7a ショルダー部
7b ピン部
8 受け部材
9 温度センサ(温度検出手段)
W ワーク
W1 第1鋼板
W2 第2鋼板

Claims (5)

  1. 複数の鋼製部材の被接合部に回転ツールを回転させながら押圧することによって発生した摩擦熱で上記被接合部を塑性流動させることにより該被接合部を固相状態で摩擦接合する摩擦接合方法であって、
    上記被接合部は、上記複数の鋼製部材の界面を含む、該界面近傍の領域であり、
    上記摩擦熱で、上記被接合部の温度をA3変態点以上にし且つ該被接合部を塑性流動させる工程と、
    接合条件を調整することにより上記被接合部の温度をA1変態点以下にする温度調整工程と、
    上記被接合部の温度がA1変態点以下の状態で、上記回転ツールを上記被接合部から引き抜く工程とを備えたことを特徴とする摩擦接合方法。
  2. 請求項1記載の摩擦接合方法において、
    上記複数の鋼製部材を重ね合わせ、該重ね合わせた複数の鋼製部材の被接合部を摩擦点接合することを特徴とする摩擦接合方法。
  3. 請求項1又は2記載の摩擦接合方法において、
    上記被接合部の温度を検出する温度検出手段を用意し、
    上記温度調整工程では、上記被接合部の温度を上記温度検出手段で検出しながら上記接合条件を調整することを特徴とする摩擦接合方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の摩擦接合方法において、
    上記温度調整工程では、上記接合条件として上記回転ツールの回転数及び押圧力の少なくとも一方を調整することを特徴とする摩擦接合方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の摩擦接合方法において、
    上記複数の鋼製部材の少なくとも1つとして、鋼の焼入れ性を向上させる焼入れ元素を含有する高張力鋼製部材を用意することを特徴とする摩擦接合方法。
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