JP4865269B2 - 複合ボイラシステム及びその運転方法 - Google Patents

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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Description

本発明は、エンジン、ガスタービン、焼却炉等の熱源からの排ガスの熱により蒸気を発生する排ガスボイラと、燃料の燃焼により蒸気を発生する燃料ボイラとを併設し、排ガスボイラからの蒸気と燃料ボイラからの蒸気とを合流させて工場内蒸気等の蒸気使用先に送給するように構成された複合ボイラシステム及びその運転方法に関する。
ガスエンジン、ディーゼルエンジン等のエンジンを用いた発電設備を備えた工場等においては、エンジンからの排ガスの熱を回収して蒸気を発生する排ガスボイラを、工場内に別個に設置した石油燃料や石炭(微粉炭)等の燃料の燃焼により蒸気を発生する燃料焚きボイラ(以下燃料ボイラという)と併用し、前記排ガスボイラからの蒸気と燃料ボイラからの蒸気とを合流させて蒸気供給管を介して工場内の蒸気使用先に送給するようにした複合ボイラシステムが多く用いられている。
図6は、かかる複合ボイラシステムの一例を示すブロック図である。
図6に示す例では、排ガスの熱により蒸気を発生する排ガスボイラを2台、石油燃料、石炭等の燃料の燃焼により蒸気を発生する燃料ボイラを1台設けている。
図において、1a,1bはガスエンジンからなる熱源、2a及び2bは排ガスボイラ(A)及び排ガスボイラ(B)で、前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bのそれぞれについて前記熱源1a,1bがそれぞれ1台あるいは複数台設けられている。
9a,9bは前記熱源1a,1bと前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bとを接続する排ガス管、10a,10bは該排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bと図示しない煙突とを接続する排ガス管である。
010a,010bは前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bをバイパスする排ガスバイパス管である。3a,3bは前記排ガス管9a,9bに設けられてこれら排ガス管9a,9bの管路を開閉する排ガスダンパ、4a,4bは前記排ガスバイパス管010a,010bに設けられてこれら排ガスバイパス管010a,010bの管路を開閉する排ガスダンパである。5a,6aは前記排ガスダンパ3a,4aを開閉駆動する排ガスダンパ駆動装置、5b,6bは前記排ガスダンパ3b,4bを開閉駆動する排ガスダンパ駆動装置である。
11aは前記排ガスボイラ(A)2aで発生した蒸気を取り出す排ガスボイラ蒸気管、11bは前記排ガスボイラ(B)2bで発生した蒸気を取り出す排ガスボイラ蒸気管である。前記2系統の排ガスボイラ蒸気管11a,11bが合流された排ガスボイラ蒸気管12は、後述する燃料ボイラ15からの燃料ボイラ蒸気管14と合流される。
7aは該排ガスボイラ蒸気管11aの管路を開閉する排ガスボイラ蒸気開閉弁、7bは該排ガスボイラ蒸気管11bの管路を開閉する排ガスボイラ蒸気開閉弁である。
8a,8bは前記排ガスボイラ蒸気開閉弁7a,7bを開閉制御する蒸気開閉弁制御装置で、前記排ガスボイラ(A)2aあるいは前記排ガスボイラ(B)2bの圧力が一定値以上になったとき、該排ガスボイラ蒸気開閉弁7a,7bを開放するようになっている。
15は燃料ボイラ(燃料焚きボイラ)で、燃料供給通路021を通して供給される重油等の石油燃料や石炭(微粉炭)等の燃料の燃焼により蒸気を発生する。該燃料ボイラ15で発生した蒸気は燃料ボイラ蒸気管014,14を通って、前記排ガスボイラ蒸気管12と合流され、合流された蒸気供給管13は工場内蒸気等の蒸気使用先に接続されて該蒸気使用先に蒸気を送給するようになっている。
19は前記燃料ボイラ蒸気管014に取り付けられた燃料ボイラ蒸気流量計で、前記燃料ボイラ15からの蒸気量(即ち燃料ボイラ15の負荷)を計測する。23は前記燃料ボイラ蒸気管14に取り付けられた燃料ボイラ蒸気圧力計で、前記燃料ボイラ15側の蒸気圧力を計測する。該燃料ボイラ蒸気圧力計23での蒸気圧力計測値は、前記燃料供給通路021に設けられた燃料流量調整弁21に伝送され、該燃料流量調整弁21において前記蒸気圧力に応じて燃料流量を変化させ、燃料ボイラ15側の蒸気圧力を所定の蒸気圧力に保持するようになっている。
18は前記排ガスボイラ蒸気管12及び燃料ボイラ蒸気管14に接続された大気放出管、16は該大気放出管18の管路を開閉する大気放出弁、17は前記大気放出管18に取り付けられた圧力調整弁で、前記排ガスボイラ蒸気管12及び燃料ボイラ蒸気管14内の蒸気圧力が該圧力調整弁17に設定された設定圧力以上になると、前記大気放出弁16を開いて、前記排ガスボイラ蒸気管12及び燃料ボイラ蒸気管14内の蒸気を、前記大気放出管18及び消音装置20を通して大気中に放出するようになっている。
尚、特許文献1(特開平10−213303号公報)には、複数の燃料ボイラを並列運転するボイラ運転制御システムにおいて、蒸気圧力調節信号の増減方向に、各ボイラの蒸気流量調節信号の増減方向を一致するように制御して、蒸気圧力制御と蒸気流量制御との間の相互干渉を回避する技術が開示されている。
特開平10−213303号公報
図6に示される従来技術においては、排ガスの熱により蒸気を発生する排ガスボイラ2a,2b及び排ガスボイラ2a,2bと石油燃料、石炭等の燃料の燃焼により蒸気を発生する燃料ボイラ15とを併設し、それぞれのボイラを独立した制御系統によって運転制御するように構成されている。
このため、かかる従来技術にあっては、図4(A)のように、通常運転時には、熱源1a,1bによって決まるE1最大負荷(最大蒸気発生量)で排ガスボイラ2a,2bを運転し、該排ガスボイラ2a,2b側の負荷と使用先負荷つまり工場負荷との間の過不足を燃料ボイラ15のF1負荷で調整する運転を行なっている。
従ってかかる従来技術にあっては、図4(A)のように、工場負荷の減少によって燃料ボイラ15の負荷が下限つまりF1下限負荷に達すると、図6における大気放出弁16が開き、Sで示される余剰蒸気が大気へ放出されることとなって、蒸気の損失を伴う。
そして、かかる余剰蒸気の大気への放出に伴ない、図6における排ガスバイパス管01a,01bの排ガスダンパ4a,4bの開度を大きくして排ガスボイラ2a,2bへの排ガス量を減少させることにより該排ガスボイラ2a,2bの負荷をE1修正負荷のように減少させる操作を行なうこととなる。
かかるE1負荷の修正操作は、前記排ガスボイラ2a,2bのボイラが独立した制御系統になっていることから、手動で行なわざるを得ず、このためプラントの運転操作性が低下する。
また、かかる従来技術にあっては、図5(A)のように、排ガスボイラ2a,2bの一方(この場合は排ガスボイラ2b)がE2負荷で通常運転中に、使用先負荷(工場負荷)一定の許で他方の排ガスボイラ2aを起動しE1負荷を増加していく場合には、燃料ボイラ15のF1負荷の一時的減少が避けられず、この場合も余剰蒸気が大気へ放出されることとなって、蒸気の損失を伴う。
さらに、かかる排ガスボイラの一方2a(あるいは2b)の起動時や停止時にも、前記のような余剰蒸気の大気への放出に伴ない、図5(A)のように、E2負荷で通常運転中の他方側の排ガスボイラ2bの負荷を、E2修正負荷のように減少させる操作を手動で行なわざるを得ず、このためプラントの運転操作性が低下する。
また、前記特許文献1(特開平10−213303号公報)には、複数の燃料ボイラを並列運転するボイラ運転制御システムで、蒸気圧力調節信号の増減方向に各ボイラの蒸気流量調節信号の増減方向を一致するように制御して、蒸気圧力制御と蒸気流量制御との間の相互干渉を回避する手段が示されているにとどまり、排ガスの熱により蒸気を発生する排ガスボイラと石油燃料、石炭等の燃料の燃焼により蒸気を発生する燃料ボイラとの並列運転を行なう場合の、前記のような問題点の解決手段については開示されていない。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、排ガスボイラと燃料ボイラとを併設してなる複合ボイラシステムにおいて、通常運転及び起動,停止時の双方で、余剰蒸気の放出を回避して蒸気の損失を低減するとともに、燃料の燃焼を必要とする燃料ボイラの負荷を必要最小限に抑えてエネルギー効率を向上し、さらに手動による負荷操作を皆無として、プラントの運転操作性を向上させた複合ボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、エンジン、ガスタービン、焼却炉等の熱源からの排ガスの熱により蒸気を発生する排ガスボイラと、石油燃料、石炭等の燃料の燃焼により蒸気を発生する燃料ボイラとを併設し、前記排ガスボイラからの排ガスボイラ蒸気と前記燃料ボイラからの燃料ボイラ蒸気とを合流させ、蒸気供給管を介して工場内蒸気等の蒸気使用先に送給するように構成された複合ボイラシステムにおいて、
前記燃料ボイラの負荷を検出する燃料ボイラ負荷検出手段と、該燃料ボイラ負荷検出手段から入力される前記燃料ボイラの負荷検出値に基づき、該燃料ボイラの負荷の最小値に対応する前記排ガスボイラの負荷を算出して、前記排ガスボイラの負荷を前記燃料ボイラの負荷が前記最小値を保持して燃料ボイラの燃料消費量を最小限に制御する負荷コントローラと、前記負荷コントローラからの前記排ガスボイラの負荷算出値に基づき前記排ガスボイラの負荷を調整する排ガスボイラ負荷調整手段とをそなえ、前記負荷コントローラは、前記燃料ボイラの負荷が予め設定された下限負荷以下となったとき、前記排ガスボイラの負荷を前記燃料ボイラの負荷と連動させて減少せしめるように構成され、さらに、前記排ガスボイラは複数台そなえられ、前記負荷コントローラは、燃料ボイラの負荷の最小値に対応する前記排ガスボイラの算出値の負荷を、各排ガスボイラに接続される前記熱源の数に応じて配分するとともに、前記負荷コントローラは、前記燃料ボイラの負荷と前記複数台の排ガスボイラの負荷合計値との負荷偏差を算出するボイラ負荷比較部と、前記負荷偏差に基づいて前記燃料ボイラの負荷が前記最小値を保持する前記排ガスボイラの前記算出値の負荷になるよう前記複数台の排ガスボイラのうちのある排ガスボイラの負荷の増大に従って他の排ガスボイラの負荷を減少させるように関連させて変化せしめる負荷調整量を算出する排ガスボイラ負荷調整量算出部を備えたことを特徴とする。
また、前記のように構成された複合ボイラシステムの運転方法の発明は、請求項1記載の複合ボイラシステムの運転方法であって、前記燃料ボイラの負荷検出値に基づき該燃料ボイラの負荷の最小値に対応する前記排ガスボイラの負荷を算出し、この排ガスボイラ負荷算出値に基づき前記燃料ボイラの負荷が前記最小値を保持して燃料ボイラの燃料消費量を最小限に制御し、前記燃料ボイラの負荷検出値が予め設定された下限負荷以下となったとき、前記排ガスボイラの負荷を前記燃料ボイラの負荷と連動させて減少し、さらに、前記排ガスボイラを複数台設けて、燃料ボイラの負荷の最小値に対応する前記排ガスボイラの算出値の負荷を、各排ガスボイラに接続される前記熱源の数に応じて配分するとともに、複数台の排ガスボイラの負荷をそれぞれ検出し、前記燃料ボイラの負荷検出値と前記各排ガスボイラの負荷検出値の和である排ガスボイラ負荷合計値との負荷偏差を算出し、該負荷偏差に基づいて前記燃料ボイラの負荷が前記最小値を保持する前記排ガスボイラの前記算出値の負荷になるように前記複数台の排ガスボイラのうちのある排ガスボイラの負荷の増大に従って他の排ガスボイラの負荷を減少させるように関連させて変化せしめることを特徴とする。
ここで、前記排ガスボイラ負荷調整手段を、排ガスボイラへの排ガス量を変化せしめる排ガスダンパにて構成し、該排ガスダンパにより排ガスボイラをバイパスする排ガス量を変化せしめることにより排ガスボイラに供給される排ガス量を調整するように構成するのが好ましい形態である。
かかる発明によれば、燃料ボイラの負荷によって排ガスボイラの負荷を制御する負荷コントローラを設けて、該負荷コントローラにより、燃料ボイラ負荷検出手段で検出された燃料ボイラの負荷検出値に基づき、該燃料ボイラの負荷の最小値に対応する排ガスボイラの負荷を算出して排ガスボイラの負荷を、燃料ボイラの負荷がその最小値を保持するように制御するので、通常運転時には工場負荷等の蒸気使用先の負荷が変動しても、負荷コントローラにより排ガスボイラの負荷を制御して、常時燃料ボイラの負荷を最小値に保持せしめることができて、燃料ボイラにおける燃料消費を最少限に保持してボイラプラントを運転できる。
また、前記燃料ボイラの負荷が予め設定された下限負荷以下となったとき排ガスボイラの負荷を燃料ボイラの負荷と連動させて減少せしめるので、蒸気使用先の負荷低下時に、負荷コントローラによって排ガスボイラの負荷を自動的に燃料ボイラの負荷と連動させて減少せしめることにより、従来技術のような燃料ボイラの余剰蒸気の大気への放出を回避でき、かかる放出に伴なう蒸気の損失を防止できて、エネルギー効率を向上できる。
さらに、前記のような余剰蒸気の大気への放出を回避できるとともに、負荷コントローラにより蒸気使用先の負荷低下時に排ガスボイラの負荷を自動的に燃料ボイラの負荷と連動させて減少せしめるので、従来技術のように手動によって排ガスボイラの負荷調整を行なう必要が無くなり、ボイラプラントの運転操作性が向上する。
さらに、排ガスボイラと燃料ボイラとを併設し、排ガスボイラからの排ガスボイラ蒸気と燃料ボイラからの燃料ボイラ蒸気とを合流させて工場内蒸気等の蒸気使用先に送給するように構成された既設の複合ボイラシステムであっても、前記のような燃料ボイラの負荷によって排ガスボイラの負荷を制御する負荷コントローラを追設するのみで、既設の燃料ボイラ負荷検出手段から入力される燃料ボイラの負荷検出値を用いて、燃料ボイラの負荷の最小値に対応する排ガスボイラの負荷を算出して、該排ガスボイラの負荷を燃料ボイラの負荷がその最小値を保持するように制御することにより、余剰蒸気の大気への放出を回避でき、かかる放出に伴なう蒸気の損失を防止できて、エネルギー効率を向上できる、という前記作用効果をそなえた複合ボイラシステムを得ることができる。
かかる発明によれば、複数の排ガスボイラの一方を通常運転中に、使用先負荷(工場負荷)一定の許で他方の排ガスボイラを起動して負荷を増加していくような場合においては、燃料ボイラの負荷検出値と、各排ガスボイラの負荷検出値の和である排ガスボイラ負荷合計値との負荷偏差を算出し、該負荷偏差に基づき燃料ボイラの負荷が一定値を保持するように前記複数台の排ガスボイラの負荷を関連させて変化せしめるので、排ガスボイラの起動時や停止時のように排ガスボイラ側の負荷が変化しても、これに影響されることなく燃料ボイラ側の負荷を常時一定に保持することができ、燃料ボイラの負荷変動のない安定運転を保持できる。
さらには、排ガスボイラの起動時等において該排ガスボイラの一方側の負荷を増加していく場合においても、従来技術のように燃料ボイラ側の負荷の一時的減少の発生によって余剰蒸気が大気へ放出されるのを回避可能となって、かかる放出に伴なう蒸気の損失を防止できて、エネルギー効率を向上できる。
本発明によれば、負荷コントローラにより、燃料ボイラの負荷検出値に基づき燃料ボイラの負荷の最小値に対応する排ガスボイラの負荷を算出して排ガスボイラの負荷を燃料ボイラの負荷が燃料ボイラ負荷の最小値を保持するように制御するので、通常運転時には工場負荷等の蒸気使用先の負荷が変動しても、排ガスボイラの負荷を制御して常時燃料ボイラの負荷を最小値に保持せしめることができて、燃料ボイラにおける燃料消費を最少限に保持してボイラプラントを運転できるとともに、蒸気使用先の負荷低下時に排ガスボイラの負荷を自動的に燃料ボイラの負荷と関連させて減少せしめることにより、余剰蒸気の大気への放出を回避でき、かかる放出に伴なう蒸気の損失を防止できて、エネルギー効率を向上できる。
さらには、前記のように余剰蒸気の大気への放出を回避できるとともに蒸気使用先の負荷低下時に排ガスボイラの負荷を自動的に燃料ボイラの負荷と関連させて減少せしめることにより、従来技術のような手動による排ガスボイラの負荷調整を行なう必要が無くなって、ボイラプラントの運転操作性が向上する。
また本発明によれば、既設の複合ボイラシステムであっても、前記のような燃料ボイラの負荷によって排ガスボイラの負荷を制御する負荷コントローラを追設するのみで、燃料ボイラの負荷検出値を用いて該燃料ボイラの負荷の最小値に対応する排ガスボイラの負荷を算出し、該排ガスボイラの負荷を燃料ボイラの負荷がその最小値を保持するように制御することにより、余剰蒸気の大気への放出を回避でき、かかる放出に伴なう蒸気の損失を防止できて、エネルギー効率を向上できる、という前記作用効果をそなえた複合ボイラシステムを得ることができる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の第1、第2実施例に係る複合ボイラシステムの全体構成を示すブロック図である。
図1に示す実施例では、排ガスの熱により蒸気を発生する排ガスボイラを2台、石油燃料、石炭等の燃料の燃焼により蒸気を発生する燃料ボイラを1台設けているが、排ガスボイラを1台あるいは3台以上、燃料ボイラを複数台設けてもよい。
図1において、1a,1bはガスエンジンからなる熱源、2a及び2bは排ガスボイラ(A)及び排ガスボイラ(B)で、前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bのそれぞれについて前記熱源1a,1bがそれぞれ1台あるいは複数台設けられている。前記熱源1a,1bは、前記ガスエンジンの他、ガスタービン、焼却炉等、排ガスを放出する機器であればよい。
9a,9bは前記熱源1a,1bと前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bとを接続する排ガス管、10a,10bは該排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bと図示しない煙突とを接続する排ガス管である。
010a,010bは前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bをバイパスする排ガスバイパス管である。3a,3bは前記排ガス管9a,9bに設けられてこれら排ガス管9a,9bの管路を開閉する排ガスダンパ、4a,4bは前記排ガスバイパス管010a,010bに設けられてこれら排ガスバイパス管010a,010bの管路を開閉する排ガスダンパである。5a,6aは前記排ガスダンパ3a,4aをそれぞれ開閉駆動する排ガスダンパ駆動装置、5b,6bは前記排ガスダンパ3b,4bをそれぞれ開閉駆動する排ガスダンパ駆動装置である。
11aは前記排ガスボイラ(A)2aで発生した蒸気を取り出す排ガスボイラ蒸気管、11bは前記排ガスボイラ(B)2bで発生した蒸気を取り出す排ガスボイラ蒸気管である。前記2系統の排ガスボイラ蒸気管11a,11bが合流された排ガスボイラ蒸気管12は、後述する燃料ボイラ15からの燃料ボイラ蒸気管14と合流される。
7aは該排ガスボイラ蒸気管11aの管路を開閉する排ガスボイラ蒸気開閉弁、7bは該排ガスボイラ蒸気管11bの管路を開閉する排ガスボイラ蒸気開閉弁である。
8a,8bは前記排ガスボイラ蒸気開閉弁7a,7bを開閉制御する蒸気開閉弁制御装置で、前記排ガスボイラ(A)2aあるいは前記排ガスボイラ(B)2bの圧力が一定値以上になったとき、該排ガスボイラ蒸気開閉弁7a,7bを開放するようになっている。
15は燃料ボイラ(燃料焚きボイラ)で、燃料供給通路021を通して供給される重油等の石油燃料や石炭(微粉炭)等の燃料の燃焼により蒸気を発生する。該燃料ボイラ15で発生した蒸気は燃料ボイラ蒸気管014及び14を通って、前記排ガスボイラ蒸気管12と合流され、合流された蒸気供給管13は工場内蒸気等の蒸気使用先に接続されて該蒸気使用先に蒸気を送給するようになっている。
19は前記燃料ボイラ蒸気管014に取り付けられた燃料ボイラ蒸気流量計で、前記燃料ボイラ15からの蒸気量(即ち燃料ボイラ15の負荷)を計測する。23は前記燃料ボイラ蒸気管14に取り付けられた燃料ボイラ蒸気圧力計で、前記燃料ボイラ15側の蒸気圧力を計測する。該燃料ボイラ蒸気圧力計23での蒸気圧力計測値は、前記燃料供給通路021に設けられた燃料流量調整弁21に伝送され、該燃料流量調整弁21において前記蒸気圧力に応じて燃料流量を変化させ、燃料ボイラ15側の蒸気圧力を所定の蒸気圧力に保持するようになっている。
18は前記排ガスボイラ蒸気管12及び燃料ボイラ蒸気管14に接続された大気放出管、
16は該大気放出管18の管路を開閉する大気放出弁、17は前記大気放出管18に取り付けられた圧力調整弁で、前記排ガスボイラ蒸気管12及び燃料ボイラ蒸気管14内の蒸気圧力が該圧力調整弁17に設定された設定圧力以上になると、前記大気放出弁16を開いて、前記排ガスボイラ蒸気管12及び燃料ボイラ蒸気管14内の蒸気を、前記大気放出管18及び消音装置20を通して大気中に放出するようになっている。
25は本発明の要旨をなす負荷コントローラ(詳細は後述)である。019は前記燃料ボイラ蒸気流量計19を介して前記燃料ボイラ15の負荷(蒸気量)を検出する燃料ボイラ負荷検出器、08aは前記蒸気開閉弁制御装置8aを介して前記排ガスボイラ(A)2aの負荷(蒸気量)を検出する排ガスボイラ(A)負荷検出器、08bは前記蒸気開閉弁制御装置8bを介して前記排ガスボイラ(B)2bの負荷(蒸気量)を検出する排ガスボイラ(B)負荷検出器である。
前記燃料ボイラ負荷検出器019からの燃料ボイラ15の負荷(蒸気量)の検出値、前記排ガスボイラ(A)負荷検出器08aからの排ガスボイラ(A)2aの負荷(蒸気量)の検出値、前記排ガスボイラ(B)負荷検出器08bからの排ガスボイラ(B)2bの負荷(蒸気量)の検出値は前記負荷コントローラ25に入力される。
また、前記熱源1a,1bの運転台数の値も、熱源運転台数入力手段30(図2参照)によって前記負荷コントローラ25に入力される。該負荷コントローラ25は前記各負荷の検出値及び熱源1a,1bの運転台数の入力値に基づき後述する演算、制御を行い、制御信号を前記各排ガスダンパ駆動装置5a,5b及び6a,6bに伝送する。
図2は本発明の第1実施例に係る複合ボイラシステムの制御ブロック図である。
図2において、前記燃料ボイラ負荷検出器019からの燃料ボイラ15の負荷(蒸気量)の検出値は負荷コントローラ25の燃料ボイラ負荷比較部252に入力される。251は燃料ボイラ最小負荷設定部で、図4(B)にF1負荷にて示す燃料ボイラ15の安定運転可能な最小負荷が設定されている。
前記燃料ボイラ負荷比較部252においては、前記燃料ボイラ15の負荷検出値と前記最小負荷(F1負荷)とを比較し、その比較結果つまり燃料ボイラ負荷偏差を負荷調整量算出部253に出力する。
該負荷調整量算出部253においては、前記燃料ボイラ負荷偏差から図4(B)にE1修正負荷にて示す前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷修正量を算出して排ガスボイラダンパ開度算出部254に出力する。
排ガスボイラダンパ開度算出部254においては、前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷修正量に基づき、前記熱源運転台数入力手段30から入力される排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bのそれぞれに接続されている熱源1aあるいは熱源1bの運転台数にしたがって負荷配分を行い、前記排ガスダンパ3a,4a及び排ガスダンパ3b,4bの開度を算出する。
ここで、前記排ガスボイラ(A)2aの負荷(E1負荷)を増加する際には、排ガスダンパ(A)3aの開度を大きく、排ガスバイパス管010a側の排ガスダンパ(A)4aの開度を小さくし(前記負荷(E1負荷)を減少する際にはこれの逆)、前記排ガスボイラ(B)2bの負荷(E2負荷)を増加する際には、排ガスダンパ(B)3bの開度を大きく、排ガスバイパス管010b側の排ガスダンパ(B)4bの開度を小さくする(前記負荷(E1負荷)を減少する際にはこれの逆)。
排ガスボイラダンパ開度算出部254にて、前記のようにして排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2b毎に算出され負荷配分された排ガスダンパ3a,4a及び排ガスダンパ3b,4bの開度算出値は、排ガスダンパ(A)駆動装置5a,6a及び、排ガスダンパ(B)駆動装置5b,6bにそれぞれ出力され、該排ガスダンパ(A)駆動装置5a,6aによって排ガスダンパ3a,4aの開度が前記開度設定値に設定され、排ガスダンパ(B)駆動装置5b,6bによって排ガスダンパ3b,4bの開度が前記開度設定値に設定される。
さらに、排ガスボイラダンパ開度算出部254においては、前記燃料ボイラ15の負荷が予め設定された下限負荷(図4のF1下限負荷)以下となった場合に対する、前記排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷調整量を算出しておき、前記燃料ボイラ15の負荷が前記下限負荷以下になったとき、該排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷調整量だけ減少せしめるように、前記排ガスダンパ(A)駆動装置5a,6a及び排ガスダンパ(B)駆動装置5b,6bを駆動する。
かかる第1実施例によれば、燃料ボイラ15の負荷によって排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を制御する負荷コントローラ25を設けて、該負荷コントローラ25により、燃料ボイラ15の負荷検出値に基づき、該燃料ボイラ15の負荷の最小値(F1最小負荷)に対応する排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を算出して該排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を燃料ボイラ15の負荷がその最小値(F1最小負荷)を保持するように制御するので、通常運転時には工場負荷等の蒸気使用先の負荷が変動しても、負荷コントローラ25により該排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を制御して、常時燃料ボイラ15の負荷を前記最小値(F1最小負荷)に保持せしめることができて、燃料ボイラ15における燃料消費を最少限に保持してボイラプラントを運転できる。
また、前記燃料ボイラ15の負荷が予め設定された下限負荷(F1下限負荷)以下となったとき、該排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を燃料ボイラ15の負荷と連動させて減少せしめるので、蒸気使用先の負荷低下時に、負荷コントローラ25によって排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を自動的に燃料ボイラ15の負荷と関連させて減少せしめることにより、従来技術のような燃料ボイラ15の余剰蒸気の大気への放出を回避でき、かかる放出に伴なう蒸気の損失を防止できて、エネルギー効率を向上できる。
さらに、前記のような余剰蒸気の大気への放出を回避できるとともに、負荷コントローラ25により蒸気使用先の負荷低下時に排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を自動的に燃料ボイラ15の負荷と関連させて減少せしめるので、従来技術のように手動によって排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷調整を行なう必要が無くなり、ボイラプラントの運転操作性が向上する。
さらに、排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bと燃料ボイラ15とを併設し、該排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bからの排ガスボイラ蒸気と燃料ボイラ15からの燃料ボイラ蒸気とを合流させて工場内蒸気等の蒸気使用先に送給するように構成された既設の複合ボイラシステムであっても、前記のような燃料ボイラ15の負荷によって排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を制御する負荷コントローラ25を追設するのみで、既設の燃料ボイラ蒸気流量計19から入力される燃料ボイラ15の負荷検出値を用いて、燃料ボイラ15の負荷の最小値に対応する排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を算出して、該排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bの負荷を燃料ボイラ15の負荷が前記最小値(F1最小負荷)を保持するように制御することにより、余剰蒸気の大気への放出を回避でき、かかる放出に伴なう蒸気の損失を防止できて、エネルギー効率を向上できる、という前記作用効果をそなえた複合ボイラシステムを得ることができる。
図3は本発明の第2実施例に係る複合ボイラシステムの制御ブロック図である。
図3において、前記排ガスボイラ(A)負荷検出器08aからの排ガスボイラ(A)2aの負荷(蒸気量)の検出値、前記排ガスボイラ(B)負荷検出器08bからの排ガスボイラ(B)2bの負荷(蒸気量)の検出値は負荷コントローラ25の排ガスボイラ合計負荷算出部255に入力される。
該排ガスボイラ合計負荷算出部255においては、前記排ガスボイラ(A)2aの負荷及び排ガスボイラ(B)2bの負荷の合計値即ち排ガスボイラ負荷合計値を算出して、ボイラ負荷比較部256に入力する。
該ボイラ負荷比較部256においては、前記燃料ボイラ負荷検出器019から入力される燃料ボイラ15の負荷検出値と前記排ガスボイラ負荷合計値とを比較して、燃料ボイラ負荷検出値と排ガスボイラ負荷合計値との差である負荷偏差を算出して、排ガスボイラ合計負荷調整量算出部257に入力する。
排ガスボイラ合計負荷調整量算出部257においては、前記負荷偏差に基づき、前記燃料ボイラ15の負荷が燃料ボイラ負荷検出器019で検出された燃料ボイラ15の負荷検出値あるいは別個に設定された負荷設定値を一定に保持するに必要な、前記排ガスボイラ(A)2aの負荷及び排ガスボイラ(B)2bの負荷の合計値に対応する負荷調整量を算出する。
即ち、図5(B)のように、前記排ガスボイラ(B)2bが一定のE2負荷で運転されている際に前記排ガスボイラ(A)2aを起動したとき、該排ガスボイラ(A)2aの負荷の増加に従い前記排ガスボイラ(B)2bの負荷を減少させるような負荷調整量を算出する。この負荷調整量の算出値は、排ガスボイラ(A)負荷調整量算出部258及び排ガスボイラ(B)負荷調整量算出部259に入力される。
排ガスボイラ(A)負荷調整量算出部258及び排ガスボイラ(B)負荷調整量算出部258においては、排ガスボイラ合計負荷調整量算出部257からの負荷調整量の算出値と、前記排ガスボイラ(A)負荷検出器08aからの排ガスボイラ(A)2aの負荷検出値及び前記排ガスボイラ(B)負荷検出器08bからの排ガスボイラ(B)2bの負荷検出値と、前記熱源運転台数入力手段30から入力される排ガスボイラ(A)2a及び排ガスボイラ(B)2bのそれぞれに接続されている熱源1aあるいは熱源1bの運転台数とによって、排ガスボイラ(A)2aの負荷調整量及び排ガスボイラ(B)2bの負荷調整量をそれぞれ算出し、排ガスボイラ(A)ダンパ開度算出部261及び、排ガスボイラ(B)ダンパ開度算出部260に入力する。
排ガスボイラ(A)ダンパ開度算出部261及び排ガスボイラ(B)ダンパ開度算出部260においては、前記排ガスボイラ(A)負荷調整量算出部258及び排ガスボイラ(B)負荷調整量算出部259にてそれぞれ算出された前記排ガスボイラ(A)の負荷調整量、及び前記排ガスボイラ(B)の負荷調整量に相当する、排ガスボイラ(A)ダンパ開度及び排ガスボイラ(B)のダンパ開度をそれぞれ算出して、排ガスダンパ(A)駆動装置5a,6a及び、排ガスダンパ(B)駆動装置5b,6bにそれぞれ入力する。
該排ガスダンパ(A)駆動装置5a,6aによって排ガスダンパ3a,4aの開度が前記開度設定値に設定され、排ガスダンパ(B)駆動装置5b,6bによって排ガスダンパ3b,4bの開度が前記開度に設定される。
以上の動作によって、図5(B)のように、たとえば、前記排ガスボイラ(B)2bが一定のE2負荷で運転されている際に前記排ガスボイラ(A)2aを起動したとき、該排ガスボイラ(A)2aの負荷の増加に従い前記排ガスボイラ(B)2bの負荷を減少させ、これにより、前記燃料ボイラ15の負荷は、前記排ガスボイラ(A)2aあるいは排ガスボイラ(B)2bの負荷の変動に影響させることなく一定値(F1負荷)を保持することが可能となる。
かかる第2実施例によれば、排ガスボイラ(A)2aあるいは排ガスボイラ(B)2bの一方(たとえば排ガスボイラ(B)2b)が通常運転中に、使用先負荷(工場負荷)一定の許で他方の排ガスボイラ(たとえば排ガスボイラ(A)2a)を起動して負荷を増加していくような場合においては、燃料ボイラ15の負荷検出値と、排ガスボイラ(A)2aと排ガスボイラ(B)2bとの負荷検出値の和である排ガスボイラ負荷合計値との負荷偏差を算出し、該負荷偏差に基づき燃料ボイラ15の負荷が一定値を保持するように前記排ガスボイラ(A)2aと排ガスボイラ(B)2bの負荷を関連させて変化せしめるので、排ガスボイラ2a,2bの起動時や停止時のように、該排ガスボイラ2a,2b側の負荷が変化しても、これに影響されることなく燃料ボイラ15側の負荷を常時一定に保持することができ、該燃料ボイラ15の負荷変動のない安定運転を保持できる。
さらには、排ガスボイラ2a,2bの起動時等において、該排ガスボイラ2a,2bの一方側の負荷を増加していく場合においても、従来技術のように燃料ボイラ15側の負荷の一時的減少の発生によって余剰蒸気が大気へ放出されるのを回避可能となって、かかる放出に伴なう蒸気の損失を防止できて、エネルギー効率を向上できる。
本発明によれば、排ガスボイラと燃料ボイラとを併設してなる複合ボイラシステムにおいて、通常運転及び起動,停止時の双方で、余剰蒸気の放出を回避して蒸気の損失を低減可能ななるとともに、燃料の燃焼を必要とする燃料ボイラの負荷を必要最小限に抑えてエネルギー効率を向上でき、さらに手動による負荷操作を皆無として、プラントの運転操作性を向上可能とした複合ボイラシステムを提供できる。
本発明の第1、第2実施例に係る複合ボイラシステムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施例に係る複合ボイラシステムの制御ブロック図である。 本発明の第2実施例に係る複合ボイラシステムの制御ブロック図である。 本発明の第1実施例における作用説明線図である。 本発明の第2実施例における作用説明線図である。 従来技術を示す図1対応図である。
1a,1b 熱源
2a 排ガスボイラ(A)
2b 排ガスボイラ(B)
3a,3b 排ガスダンパ
4a,4b 排ガスダンパ
5a,6a,5b,6b 排ガスダンパ駆動装置
7a,7b 排ガスボイラ蒸気開閉弁
8a,8b 蒸気開閉弁制御装置
08a 排ガスボイラ(A)負荷検出器
08b 排ガスボイラ(B)負荷検出器
9a,9b 排ガス管
010a,010b 排ガスバイパス管
11a,11b 排ガスボイラ蒸気管
14 燃料ボイラ蒸気管
15 燃料ボイラ
16 大気放出弁
17 圧力調整弁
18 大気放出管
19 燃料ボイラ蒸気流量計
019 燃料ボイラ負荷検出器
21 燃料流量調整弁
23 燃料ボイラ蒸気圧力計
25 負荷コントローラ

Claims (3)

  1. エンジン、ガスタービン、焼却炉等の熱源からの排ガスの熱により蒸気を発生する排ガスボイラと、石油燃料、石炭等の燃料の燃焼により蒸気を発生する燃料ボイラとを併設し、前記排ガスボイラからの排ガスボイラ蒸気と前記燃料ボイラからの燃料ボイラ蒸気とを合流させ、蒸気供給管を介して工場内蒸気等の蒸気使用先に送給するように構成された複合ボイラシステムにおいて、
    前記燃料ボイラの負荷を検出する燃料ボイラ負荷検出手段と、該燃料ボイラ負荷検出手段から入力される前記燃料ボイラの負荷検出値に基づき、該燃料ボイラの負荷の最小値に対応する前記排ガスボイラの負荷を算出して、前記排ガスボイラの負荷を前記燃料ボイラの負荷が前記最小値を保持して燃料ボイラの燃料消費量を最小限に制御する負荷コントローラと、前記負荷コントローラからの前記排ガスボイラの負荷算出値に基づき前記排ガスボイラの負荷を調整する排ガスボイラ負荷調整手段とをそなえ、
    前記負荷コントローラは、前記燃料ボイラの負荷が予め設定された下限負荷以下となったとき、前記排ガスボイラの負荷を前記燃料ボイラの負荷と連動させて減少せしめるように構成され、
    さらに、前記排ガスボイラは複数台そなえられ、前記負荷コントローラは、燃料ボイラの負荷の最小値に対応する前記排ガスボイラの算出値の負荷を、各排ガスボイラに接続される前記熱源の数に応じて配分するとともに、前記負荷コントローラは、前記燃料ボイラの負荷と前記複数台の排ガスボイラの負荷合計値との負荷偏差を算出するボイラ負荷比較部と、前記負荷偏差に基づいて前記燃料ボイラの負荷が前記最小値を保持する前記排ガスボイラの前記算出値の負荷になるよう前記複数台の排ガスボイラのうちのある排ガスボイラの負荷の増大に従って他の排ガスボイラの負荷を減少させるように関連させて変化せしめる負荷調整量を算出する排ガスボイラ負荷調整量算出部を備えたことを特徴とする複合ボイラシステム。
  2. 前記排ガスボイラ負荷調整手段は、前記排ガスボイラへの排ガス量を変化せしめる排ガスダンパにて構成され、該排ガスダンパにより前記排ガスボイラをバイパスする排ガス量を変化せしめることにより前記排ガスボイラに供給される排ガス量を調整するように構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の複合ボイラシステム。
  3. 請求項1記載の複合ボイラシステムの運転方法であって、
    前記燃料ボイラの負荷検出値に基づき該燃料ボイラの負荷の最小値に対応する前記排ガスボイラの負荷を算出し、この排ガスボイラ負荷算出値に基づき前記燃料ボイラの負荷が前記最小値を保持して燃料ボイラの燃料消費量を最小限に制御し、
    前記燃料ボイラの負荷検出値が予め設定された下限負荷以下となったとき、前記排ガスボイラの負荷を前記燃料ボイラの負荷と連動させて減少し、
    さらに、前記排ガスボイラを複数台設けて、燃料ボイラの負荷の最小値に対応する前記排ガスボイラの算出値の負荷を、各排ガスボイラに接続される前記熱源の数に応じて配分するとともに、複数台の排ガスボイラの負荷をそれぞれ検出し、前記燃料ボイラの負荷検出値と前記各排ガスボイラの負荷検出値の和である排ガスボイラ負荷合計値との負荷偏差を算出し、該負荷偏差に基づいて前記燃料ボイラの負荷が前記最小値を保持する前記排ガスボイラの前記算出値の負荷になるように前記複数台の排ガスボイラのうちのある排ガスボイラの負荷の増大に従って他の排ガスボイラの負荷を減少させるように関連させて変化せしめることを特徴とする複合ボイラシステムの運転方法。
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