JP4863945B2 - 摩擦材の温度推定装置 - Google Patents

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本発明は、車両の各車輪に装着されているブレーキ装置の摩擦材の温度を推定する摩擦材の温度推定装置に関する。
非ブレーキ操作時に、ブレーキ力によるトラクション制御(BTCS)を実行可能な車両では、BTCSの実行によりブレーキ摩擦材の温度が過度に上昇すると、ブレーキ操作による通常のブレーキ時に車輪ブレーキの効きが悪くなる等の不具合が生じるため、従来、BTCSの実行頻度が頻繁になったときにBTCSの実行を禁止したり、また、ブレーキ液圧の測定、若しくはポンプモータ又はバルブの動作によりブレーキ液圧を推定して、ブレーキ液圧により温度を推定し、推定温度が設定温度以上になったときに、BTCSの実行を禁止したりすることが行われてきた。
摩擦材の温度推定に係る先行技術としては、特許文献1,2,3がある。
特許文献1には、車輪のホイール速度からブレーキ液圧を推定し、ブレーキ液圧及び車両のホイール速度に基づいてブレーキ装置の温度を推定することが記載されている。
特許文献2には、ペダルスイッチがONのとき、制動初速及び制動終速に基づき、BTCSの実行中のとき、ブレーキ液圧に基づき、摩擦材の上昇温度を推定することが記載されている。
特許文献3には、車輪のホイール速度及びブレーキ液圧から摩擦材の上昇温度を推定することが記載されている。
特公平7−94218号公報- 特許第3314539号公報 特許第3585707号公報
しかしながら、BTCSの頻度によってBTCSの実行可否を判断するものでは、通常のブレーキ液圧が大して増圧されておらず、摩擦材の温度も大して上昇していないのにBTCSの実行が禁止されてしまう。また、ブレーキ液圧により、摩擦材の温度を推定する方法では、摩擦材の摩擦による放熱が考慮されておらず、ブレーキ液圧は増圧されているものの、摩擦材が大して摩擦しておらず(例えば、車輪の停止状態)温度が上昇しない場合でも温度上昇を算出すること、また、ブレーキ装置の周辺の環境温度を使用して温度上昇を算出していないことから、ブレーキ装置からの放熱が十分考慮されておらず、温度上昇が過大に算出されて、余裕を以ってBTCSの実行を禁止してしまうという問題点があった。特許文献1〜3は、ブレーキ液圧により、摩擦材の温度を推定する方法であることから、上記問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ブレーキ液圧に基づいて摩擦材の温度上昇を推定するのではなく、ブレーキトルク及び車輪の角速度に基づく摩擦材の発熱エネルギー及びブレーキ装置の周辺の環境温度に基づいて摩擦材の温度を推定する摩擦材の温度推定装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、車輪を回転可能に支持すると共に、サスペンションによって車体にばね支持される回転支持体と、車輪と共に回転するブレーキ要素と、前記ブレーキ要素に接して前記ブレーキ要素を制動する摩擦材と、を備えたブレーキ装置の前記摩擦材の温度推定装置であって、前記サスペンションのばね下の部材の制動時のブレーキトルクによって歪が生じる部位に設けられ、該歪が生じる部位の歪を検出する歪検出手段及び該歪検出手段の温度依存性を補償するためのサーミスタを有するブレーキトルクセンサと、前記車輪の回転角速度を検出する車輪回転角速度検出手段と、前記ブレーキトルクセンサで検出され、前記サーミスタが検出した温度に基づき補正されたブレーキトルク、前記車輪回転角速度検出手段で検出された車輪回転角速度及び前記サーミスタで検出された温度に基づいて前記摩擦材の温度を推定する摩擦材温度推定手段と、を具備したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記摩擦材温度推定手段は、前記ブレーキトルクセンサで検出され、前記サーミスタが検出した温度に基づき補正されたブレーキトルク及び前記車輪回転角速度検出手段で検出された前記車輪回転角速度に基づいて、前記摩擦材と前記ブレーキ要素との間の摩擦により生じる発熱エネルギーを算出する発熱エネルギー算出手段と、前記サーミスタで検出された温度及び前記ブレーキ要素の熱量を単位熱量放熱するために必要な前記ブレーキ要素と大気との温度差である放熱抵抗に基づいて、前記ブレーキ要素が蓄積した熱の前記ブレーキ要素の温度と大気との温度差による大気への放熱エネルギーを算出する放熱エネルギー算出手段と、前記発熱エネルギー及び前記放熱エネルギーに基づいて、前記ブレーキ要素に蓄積される蓄積エネルギーを算出するブレーキ要素蓄積エネルギー算出手段と、前記蓄積エネルギー及び前記ブレーキ要素を1℃上昇させるために必要なエネルギーである前記ブレーキ要素の熱容量に基づいて、前記摩擦材の温度を推定する摩擦材温度算出手段と、を具備したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によると、ブレーキトルク、車輪回転角速度及びブレーキトルクセンサのサーミスタで検出された温度に基づいて摩擦材の温度を推定するので、温度推定を正確に行うことができる。また、摩擦材の偏摩耗や片利きで、車輪のブレーキ液圧が同じであっても、各車輪のブレーキトルクが異なり、各車輪の摩擦温度が異なるような場合でも、各車輪の摩擦温度の推定を正確に行うことができる。更に、サーミスタはブレーキトルクセンサに設けられており、サーミスタによりブレーキ装置の周囲の環境温度が検出されるので、ブレーキ装置からの放熱による冷却分を正確に算出することができ、正確に摩擦材の温度が推定できる。
請求項2記載の発明によると、摩擦材と摩擦材が圧接するブレーキ要素の温度は等しいと仮定し、ブレーキ要素の熱の蓄積及び放熱に関わる等価回路に基づいて、摩擦材の温度を推定するので、容易かつ正確に摩擦材の温度が推定できる。
図1は本発明の実施形態に係る車両のブレーキ系及び駆動系を示す概略構成図である。図1に示すように、車体2は、エンジン4、スロットル弁駆動装置5、自動変速機6、ECU8、ブレーキ液圧制御装置10、ブレーキペダル12、マスタシリンダ14、左前輪16FL、右前輪16FR、左後輪16RL、右後輪16RR、左前輪ブレーキ装置(ブレーキと略す)18FL、右前輪ブレーキ18FR、左後輪ブレーキ18RL、右後輪ブレーキ18RR、左前輪ブレーキトルクセンサ20FL、右前輪ブレーキトルクセンサ20FR、左後輪ブレーキトルクセンサ20RL、右後輪ブレーキトルクセンサ20RR、左前輪サーミスタ22FL、右前輪サーミスタ22FR、左後輪サーミスタ22RL、右後輪サーミスタ22RR、左前輪速度センサ24FL、右前輪速度センサ24FR、左後輪速度センサ24RL及び右後輪速度センサ24RRを備える。
エンジン4及び自動変速機6は、駆動輪である左前輪16FL及び右前輪16FRを駆動するために車体2の前部に搭載される。ECU8は、非ブレーキ操作時に、左右前輪ブレーキ18FL,18FRのうち過剰スリップを生じそうになった前輪に対応する前輪ブレーキでブレーキ力を発揮させるBTCSを実行すべくブレーキ液圧制御装置10を制御する。また、ブレーキ操作時に各車輪ブレーキ18FL、18FR、18RL、18RRのうちロック状態に陥りそうになった車輪に対応する車輪ブレーキのブレーキ圧を調節するABSを実行すべくブレーキ液圧制御装置10を制御する。また、非ブレーキ操作時に前輪で過剰スリップを生じそうになったとき、エンジン4の出力を調整してエンジン出力によるトラクション制御(ETCS)を実行するべくスロットトル弁駆動装置5を制御する。更に、後述するブレーキ18FL、18FR、18RL、18RRの摩擦材の温度を推定し、その推定温度に基づいてBTCS及びETCSの制御比率を変更する。
タンデム型のマスタシリンダ14の第1及び第2出力ポート14A,14Bからはブレーキペダル12の踏み込み量に応じたブレーキ液圧が出力され、両出力ポート14A,14Bはブレーキ液圧制御装置10に接続されている。ブレーキ液圧制御装置10はECU8の指示に基づいて、出力ポート14A,14Bから出力されるブレーキ液圧を調整して、ブレーキ18FL、18FR、18RL、18RRに供給して、ブレーキ18FL、18FR、18RL、18RRを作動せしめる。
ブレーキ18FL、18FR、18RL、18RRは、ブレーキ液圧制御装置10から供給されるブレーキ液圧に従って、ブレーキ力を発揮する。
ブレーキトルクセンサ20FL、20FR、20RL、20RRは、図示しないサスペンションのばね下の部材の制動時のブレーキトルクによって歪が生じる部位に設けられ、ブレーキ18FL、18FR、18RL、18RRの作動により発生したブレーキトルクを検出するブレーキトルクセンサである。
サーミスタ22FL、22FR、22RL、22RRは、熱的保護の観点からブレーキ18FL〜18RRの発熱を遮断し、冷却され易い箇所に設けられ、ブレーキ18FL〜18RRの摩擦材の周囲の環境温度を検出するとともに、ブレーキトルクセンサ20FL〜20RRの歪み検出手段としての歪ゲージの温度依存性を補償してブレーキトルクセンサ20FL〜20RRの出力補正を行うために、ブレーキトルクセンサ20FL、20FR、20RL、20RRに搭載されている。
車輪速度センサ24FL、24FR、24RL、24RRは、車輪16FL、16FR、16RL、16RR側に装着された回転型の磁気エンコーダに対向し、図3中の軸受72の近傍のナックルに固定され、車輪16FL、16FR、16RL、16RRの回転速度を検出するセンサであり、ハイ/ローのいずれかと、断線検知が可能であればよいので、通過電流によりハイ/ローを判定する電源ライン及び信号ラインからなる2線式となっている。
後述するように、ブレーキトルクセンサ20FL、20FR、20RL、20RR及び車輪速度センサ24FL、24FR、24RL、24RRとECU8との間の接続を共通の5芯同軸ケーブルにより接続する。センサ20FL、20FR、20RL、20RR、24FL、24FR、24RL、24RRとECU8との間の配線は、サスペンションの動作や振動、温度といった厳しい条件に適合したものでなければならず、配線をセンサ毎に別々に設けたのでは、コストアップに繋がるが、1個の5芯同軸ケーブルとすることにより、コストダウン及び配線の省スペース化が図れる。尚、共通に使用する配線は、後述するように、例えば、電源ラインである。
図2〜5は、ブレーキ18FL、18FR、18RL、18RRを説明するための図である。尚、車輪16FL、16FR、16RL、16RRについて、ブレーキ18FL、18FR、18RL、18RRは同一構造であるので符号を18と記載し、各車輪16FL、16FR、16RL、16RRの区別はしない。
図2及び図3に示すように、摩擦要素としてのブレーキディスク(ロータ)52は、車輪16に固定されており、車輪16とともに回転する。ナックル54は、車輪支持体であり、車輪16を回転可能に支持するとともに、図示しないばね及びサスペンションリンクを介して車体2に連結されている。キャリパブラケット58は、ボルト40,42によりナックル54に取り付けられており、ブレーキディスク52の回入側及び回出側の両側でブレーキディスク52の軸方向両側に配置される一対の摩擦パッド(摩擦材)68,70を支持している。
キャリパブラケット58には、2本のボルトによりブレーキキャリパ56に固定されたた2本のスライドピンが摺動可能に嵌合されており、ブレーキディスク52の軸線と平行な方向に進退して摩擦パッド68,70をブレーキディスク52に向けて押し付けるピストン(押動部材)62を備える。
ブレーキキャリパ56はホイールシリンダ60を一体的に有しており、ホイールシリンダ60内にはピストン62が嵌合されている。ピストン室64には、液圧供給口66を介して液圧制御装置10からの液圧が供給される。
ブレーキディスク52は、ハブ53に連結されている。液圧供給口66を介して液圧制御装置10からの液圧がピストン室64に供給されると、ピストン62が図3において左方向に押し出されて摩擦パッド68がブレーキディスク52に押し付けられる。
ピストン62が摩擦パッド68をブレーキディスク52に押し付けた反力でブレーキキャリパ56が右方向に移動し、反対側の摩擦パッド70もブレーキディスク52に押し付けられ、ブレーキディスク52の回転を制動する。
図4に示すように、キャリパブラケット58の内側連結部58cのブレーキディスク52の半径方向外側側面には凹部58dが形成されており、この凹部58dに一対のボルト74,76によりセンサプレート78が固定されている。センサプレート78には、歪ゲージ80が貼付されているとともに、サーミスタ22が搭載されている。ブレーキトルクセンサ20は、歪ゲージ80及びその出力を増幅するアンプ82を有する。
車両前進時にブレーキがかけられた場合には、摩擦パッド68,70がブレーキディスク52を圧接しながら、ブレーキディスク52が回転するため、摩擦パッド68,70がブレーキディスク52に引き摺られてブレーキディスク52の回転方向に移動し、キャリパブラケット58のブレーキ荷重受け部58bに圧接する。
キャリパブラケット58はネジ穴にボルト40,42を螺合することによりナックル54に固定されているため、内側連結部58cのブレーキディスク52の半径方向外側側面に固定されたセンサプレート78には引張荷重が発生し、この引張荷重によりセンサプレート78には引張方向の変形が生じる。この変形は、歪ゲージ80で検出され、アンプ82で歪ゲージ80の出力を増幅することにより、センサプレート78の歪量に基づいてブレーキトルクが検出される。
車両後退時にブレーキがかけられた場合には、ブレーキディスク52は前進時と反対方向に回転するため、摩擦パッド68,70がブレーキディスク52に引き摺られてブレーキディスク52の回転方向に移動し、キャリパブラケット58のブレーキ荷重受け部58aに圧接する。よって、車両の後退時にも、ブレーキディスク52の半径方向外側の内側連結部58cには引張荷重が発生する。この引張荷重により、センサプレート78は引張方の変形を受け、歪ゲージ80によりこの変形量が検出される。車両前進後及び車両後退時でともに引っ張り荷重がかかることから、ブレーキトルクセンサ20の特性は、図5に示すように、ブレーキトルク=0を軸として線対称となる。
図7(a)に示すように、ブレーキトルクセンサ20は、歪により抵抗が変化する歪ゲージ80によりブリッジ接続されており、電源端子20aは歪を抵抗の変化として検出する歪ゲージ80の接続部80aに接続される。グラウンド端子20bは、歪ゲージ80の接続部80bに接続される。接続部80c,80dはアンプ82の入力端子に接続されて、接続部80c,80d間の電圧は、アンプ82で増幅され、出力端子20cから増幅された電気信号が出力される。一方、サーミスタ22の出力端子22aからは温度に対応する電気信号が出力される。
車輪速度センサ24は、並列に接続された磁束の流れ方向に応じて出力を変化させて車輪速度に応じた信号を出力するホールIC84及びコンデンサ86からなり、電源端子24aはコンデンサ86の正極及びホールIC84に接続され、信号出力端子24bは、ホールIC84の信号端子及びコンデンサ86の負極に接続されている。
図6に示すように、ブレーキトルクセンサ20及び車輪速度センサ24は、共通の5芯同軸ケーブル90によりECU8と接続されている。5芯同軸ケーブル90の電源ライン90aは、ナックル54に支持される軸受72の付近で、分岐して、ブレーキトルクセンサ20の電源端子20aを通して、ブレーキトルクセンサ20の歪ゲージ80に接続され、また、車輪速度センサ24の電源端子24aを通して、ホールIC84の電源端子及びコンデンサ86の正極にそれぞれ接続される。
5芯同軸ケーブル90のグラウンドライン90bは、軸受72付近で、分配され、グラウンド端子20bを通して、ブレーキトルクセンサ20の歪ゲージ80の接続部80bに接続される。ブレーキトルクセンサ20の信号出力端子20c及びサーミスタ22の信号出力端子22aは、出力信号ライン90c及び90eを通して、5芯同軸ケーブル90に収容されて、ECU8に接続される。
車輪速度センサ24の信号出力端子24bは、出力信号ライン90dを通して、5芯同軸ケーブル90に収容されて、ECU8に設けられた抵抗87を通してグラウンドに接続される。
図8は、図2における断面方向が図3に示す断面図の断面方向と直交する方向の断面図であり、図9は図8中の車輪速度センサ24を含む要部断面図である。車輪速度センサ24は、車輪側に配置され、図9(b)に示すNSの磁極を円周方向に多極形成したリング状のエンコーダ73に車軸75の軸方向で対向し、図9(a)に示すように軸受72の近傍のナックル54にネジ止めにより固定されている。一方、ブレーキトルクセンサ20は、軸受72の付近に配置されたキャリパブラケット58に設けられている。
そのため、ブレーキトルクセンサ20及び車輪速度センサ24がお互い近接して配置され、軸受72の付近で5芯同軸ケーブル90を分岐すれば、分岐ケーブル長を短くすることができるとともに、ブレーキトルクセンサ20と車輪速度センサ24の相互の位置に影響されることなく、5芯同軸ケーブル90を最適な配置とすることができる。また、5芯同軸ケーブル90を共用して使用することから、コストダウンを図ることができる。
図10は、ECU8の摩擦パッド68,70の温度を推定する機能ブロック図であり、摩擦材温度推定手段は、発熱エネルギー算出手段100、放熱エネルギー算出手段102、ロータ蓄積エネルギー算出手段104及びパッド温度算出手段106を具備する。本実施形態では、各車輪16FL、16FR、16RL、16RRについて、摩擦パッド68,70の温度を推定するが、処理内容は同一であるので、車輪16FL、16FR、16RL、16RR毎の説明を省略する。
図11は、放熱等価回路図である。この放熱等価回路では、摩擦パッド68,70はブレーキディスク(ロータ)52に接しており、摩擦パッド68,70とロータ52との間の摩擦により発熱することから、摩擦パッド68,70の温度はロータ52の温度に等しいと仮定している。
発熱エネルギー算出手段100は、電流源に対応する発熱源が摩擦パッド68,70とロータ52との間の摩擦であることから、発熱エネルギー[W]を式(1)により算出する。
発熱エネルギー=ω×Mb ・・・ (1)
ωは車輪速度センサ24から検出された車輪速度より角速度算出手段により算出される車輪角速度[rad/s]である。車輪速度をv(m/sec)とすると、ω=v/r(rは車輪16の半径)である。また、Mbは、ブレーキトルクセンサ20より検出され、サーミスタ22が検出した温度に基づき補正されたブレーキトルク[N・m]である。
サンプリング時間tsに発生した発熱エネルギーEbrk[J]を式(2)より算出する。サンプリング時間tsは、摩擦パッド68,70の温度を推定する周期である。
Ebrk=ω×Mb×ts ・・・ (2)
ロータ52に蓄積された熱エネルギーがロータ52から周囲の大気中に放熱することにより、ロータ52に蓄積される熱エネルギーが減少して、ロータ52の温度が低下する。ロータ52からの放熱には、対流による放熱と輻射による放熱が含まれる。輻射による放熱は、ロータ52の温度と周囲の温度との温度差によって決まり、他のパラメータには依存しない。また、対流による放熱は、車体2が移動することにより、ロータ52への通風量が変化し、車速が大きくなると、通風量が増加して、ロータ52から周囲への放熱量が増加する。即ち、車速によりロータ52から周囲への放熱量が変化する。
従って、ロータ52からの放熱量は、車速の関数となる。車輪16のスリップがないと仮定すると、車速及び車輪回転速度は等しくなり、ロータ52からの放熱量は、車輪回転速度の関数となる。
各車輪回転速度におけるロータ52の放熱熱抵抗を計算や実験により算出しておき、車輪回転速度と、輻射による放熱を含めた放熱熱抵抗[°C/W]との関係をメモリ等に記憶しておく。尚、ロータ52の放熱熱抵抗はロータ52が1Wの熱量を放熱するために必要とされるロータ52と周囲との温度差である。
放熱エネルギー算出手段102は、1秒当たりのロータ52からの放熱量を式(3)より算出する。
ロータ52からの放熱量[W]=(Tp(n−1)−Ta(n−1))/θrot
・・・ (3)
但し、Tp(n−1)は現在時刻nより1サンプリング周期ts前のサンプリング時刻(n−1)において算出されたロータ52の温度であり、Ta(n−1)は時刻(n−1)における周囲の温度であり、サーミスタ22により時刻(n−1)において検出された温度Tsに等しいものとする。θrot[°C/W]は、対流による放熱と輻射による放熱とを合わせたロータ52の放熱熱抵抗でありメモリに記憶されている。このメモリに記憶された放熱熱抵抗は、車輪速度による通風量に応じたものが格納されている。
そして、サンプリング時間tsにおけるロータ52からの放熱エネルギーEout[J]を式(4)より算出する。
Eout=(Tp(n−1)−Ta(n−1))×ts/θrot ・・・ (4)
ロータ蓄積エネルギー算出手段104、ブレーキ18が非作動状態であり、摩擦パッド68,70の周囲の環境温度に等しい状態、例えば、イグニッションスイッチがONされたときから、現在までにロータ52に蓄積されるエネルギーErot(n)[J]を式(5)より算出する。
Erot(n)=Erot(n−1)+Ebrk−Eout ・・・ (5)
ロータ52に熱エネルギーが蓄積されると、ロータ52は蓄積エネルギーErot[n]及び熱容量MASSrot[J/K]に従って、温度が上昇する。ロータ52の熱容量MASSrotは、ロータ52を1K上昇させるのに必要な熱エネルギーであり、ロータ52の容積や比熱等によって決まる。
パッド温度算出手段106は、摩擦パッド68,70の現在の温度Tp(n)を式(6)より算出する。
Tp(n)=Erot(n)/MASSrot+Ta(1) ・・・ (6)
Erot[n]/MASSrotは、ロータ52の蓄積エネルギーErot(n)によるErot=0であるときから現在までのロータ52の上昇温度である。また、Ta(1)は、Erot=0のときのロータ52の温度、即ち、摩擦パッド68,70の初期温度であり、摩擦パッド68,70が周囲の温度に等しい状態、例えば、イグニッションスイッチがONされた時点のサーミスタ22が検出した摩擦パッド68,70の温度Tsである。
図12は摩擦パッド68,70の温度推定方法を示すフローチャートである。以下、この図面を参照して、摩擦パッド68,70の温度推定方法の説明をする。ステップS2で、摩擦パッド68,70が周囲の温度に等しい状態、例えば、イグニッションスイッチがONされたか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS4に進み、否定判定ならば、ステップS6に進む。
ステップS4で、パッド温度Tp及びパッド初期温度Tp(1)にサーミスタ22が示す温度Tsを代入し、ロータ蓄積エネルギーErotに零を代入して初期値を設定する。ステップS6で、タイマ起動済みであるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS8に進み、否定判定ならば、ステップS12に進む。
ステップS8でタイマ起動する。タイマ起動周期はサンプリング時間tsである。ステップS10で、外気温Taにサーミスタ22が検出した温度Tsを代入して外気温をセーブする。ステップS12でタイマタイムアウトしたか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS14に進み、否定判定ならば、終了する。
ステップS14で、ts時間におけるロータ52の発熱エネルギーEbrk=ω×Mb×tsを算出する。ω及びMbは式(1)中のものと同じである。
ステップS16で、サンプリング時間tsにおけるロータ52の放熱エネルギーEout=(Tp−Ta)×ts/θrotを算出する。Tpは1サンプリング時間ts前のロータ52の算出温度である。θrotは、式(4)中のものと同じである。これにより、ブレーキ18が非作動状態でロータ52が発熱していない間のみならず、ブレーキ18が作動状態でロータ52が発熱している間にも、ロータ52から周囲への放熱が算出される。
ステップS18で、ロータ蓄積エネルギーErot=Erot+Ebrk−Eoutを算出する。ステップS20で、パッド温度Tp=Erot/MASSrot+Tp(1)を算出する。MASSrotは、式(6)中のものと同じである。上記ステップS2〜20は、一定周期で繰り返し実行される。
このように、摩擦パッド68,70の温度をブレーキ液圧ではなく、ブレーキトルクセンサ20が検出したブレーキトルク及びサーミスタ22が検出した外気温に基づいて推定するので、摩擦パッド温度を精度良く推定することができる。
また、摩擦パッドの偏摩耗や片利きで各車輪のブレーキトルクが異なり、各車輪の摩擦温度が異なるような場合でも、各車輪の摩擦温度の正確に行うことができる。更に、サーミスタ22はブレーキトルクセンサ20に設けられており、サーミスタ22によりブレーキ20の周囲の環境温度が検出できるので、ブレーキ20からの放熱による冷却分を正確に算出することができ、正確に摩擦パッド68,70の温度が推定できる。
初期値Tp(1)は、摩擦パッド68,70が外気温に等しいと予測される時点でそのときの外気温で更新しても良い。例えば、高速道路の走行中のように、ブレーキ力が一定時間以上発揮されていない場合には、ロータ52に蓄積されたエネルギーErotが周囲に放熱されて、ロータ52の冷却により、ロータ52の温度が外気温に等しくなる。
このように、初期値Tp(1)を摩擦パッド68,70が外気温に等しいと予測される時点で適宜更新することにより、温度推定の累積誤差が小さくなり、より温度推定の精度を向上させることができる。
本実施形態では、ブレーキがディスクブレーキの場合について説明したが、ドラムブレーキの場合も、ブレーキ要素としてブレーキドラムとすれば、図8に示した等価回路及び式(1)〜(6)が成り立ち、ブレーキドラムの場合にブレーキシューに貼付された摩擦材の温度推定をブレーキディスクの場合と同様に行うことができる。
本実施形態によれば、ブレーキトルクセンサ20及び車輪速度センサ24とECU8との接続を、電源ラインを共用して1本の5芯同軸ケーブル90により接続したので、5芯同軸ケーブル90を最適な配置とすることができる。また、5芯同軸ケーブル90を共用して使用することから、コストダウンを図ることができるとともに、組み立て、メンテナンス時の工数削減を図ることができる。
本発明が適用される車両システムの概略構成図である。 ブレーキトルクセンサを説明するための図ある。 ブレーキトルクセンサを説明するための図である。 ブレーキトルクセンサを説明するための図である。 ブレーキトルクセンサの特性を示す図である。 ブレーキトルクセンサ及び車輪速度センサの配線を示す図である。 ブレーキトルクセンサ及び車速センサの構成を示す図である。 車速センサの配置を示す図である。 図8の要部断面図である。 ECUの摩擦材温度推定に係る機能ブロック図である。 ロータのエネルギー蓄積及び放出に係る等価回路図である。 摩擦パッド温度推定方法を示すフローチャートである
符号の説明
8 ECU
10 ブレーキ液圧制御装置
16FL、16FR、16RL、16RR 車輪
18FL、18FR、18RL、18RR ブレーキ
20FL、20FR、20RL、20RR ブレーキトルクセンサ
22FL、22FR、22RL、22RR サーミスタ
24FL、24FR、24RL、24RR 車輪速度センサ
90 5芯同軸ケーブル
54 ナックル
68,70 摩擦材
100 発熱エネルギー算出手段
102 放熱エネルギー算出手段
104 メータ蓄積エネルギー算出手段
106 パッド温度算出手段

Claims (2)

  1. 車輪を回転可能に支持すると共に、サスペンションによって車体にばね支持される回転支持体と、前記車輪と共に回転するブレーキ要素と、前記ブレーキ要素に接して前記ブレーキ要素を制動する摩擦材と、を備えたブレーキ装置の前記摩擦材の温度推定装置であって、
    前記サスペンションのばね下の部材の制動時のブレーキトルクによって歪が生じる部位に設けられ、該歪が生じる部位の歪を検出する歪検出手段及び該歪検出手段の温度依存性を補償するためのサーミスタを有するブレーキトルクセンサと、
    前記車輪の回転角速度を検出する車輪回転角速度検出手段と、
    前記ブレーキトルクセンサで検出され、前記サーミスタが検出した温度に基づき補正されたブレーキトルク、前記車輪回転角速度検出手段で検出された車輪回転角速度及び前記サーミスタで検出された温度に基づいて前記摩擦材の温度を推定する摩擦材温度推定手段と、
    を具備したことを特徴とする摩擦材の温度推定装置。
  2. 前記摩擦材温度推定手段は、
    記ブレーキトルクセンサで検出され、前記サーミスタが検出した温度に基づき補正されたブレーキトルク及び前記車輪回転角速度検出手段で検出された前記車輪回転角速度に基づいて、前記摩擦材と前記ブレーキ要素との間の摩擦により生じる発熱エネルギーを算出する発熱エネルギー算出手段と、
    記サーミスタで検出された温度及び前記ブレーキ要素の熱量を単位熱量放熱するために必要な前記ブレーキ要素と大気との温度差である放熱抵抗に基づいて、前記ブレーキ要素が蓄積した熱の前記ブレーキ要素の温度と大気との温度差による大気への放熱エネルギーを算出する放熱エネルギー算出手段と、
    記発熱エネルギー及び前記放熱エネルギーに基づいて、前記ブレーキ要素に蓄積される蓄積エネルギーを算出する蓄積エネルギー算出手段と、
    記蓄積エネルギー及び前記ブレーキ要素を1℃上昇させるために必要なエネルギーである前記ブレーキ要素の熱容量に基づいて、前記摩擦材の温度を推定する摩擦材温度算出手段と、
    具備したことを特徴とする請求項1に記載の摩擦材の温度推定装置。
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