JP4941830B2 - 電動ディスクブレーキ - Google Patents

電動ディスクブレーキ

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本発明は、電動モータによってブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキに関するものである。
電動ディスクブレーキとしては、例えば、電動モータのロータの回転運動をボールねじ機構、ボールランプ機構等の回転−直動変換機構を用いてピストンの直線運動に変換し、ピストンによってブレーキパッドをディスクロータに押圧させることにより、制動力を発生させるものが知られている。電動ディスクブレーキは、運転者によるブレーキペダルの踏力(又は変位量)をセンサによって検出し、制御装置によって、この検出値に基づいて電動モータの回転を制御することより、所望の制動力を発生させることができる。
この種の電動ディスクブレーキでは、適宜、ピストンの推力又は電動モータの回転位置に基づいて制動力を制御することによって制御精度を高めることができる。また、非制動状態においては、特許文献1に示される電動ディスクブレーキのように、非制動時に、定期的に電動モータを動作させてブレーキパッドをディスクロータに接触させることにより、パッド接触位置を検出し,パッドクリアランス量を更新している。
特開2004−124950号公報
しかしながら、上記特許文献1に示される電動ディスクブレーキでは、パッド熱膨張量をリアルタイムに計測できないため、パッドクリアランス量は大きくなりがちとなり、次回制動時の応答性の低下が問題となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、パッド熱膨張の影響を受けることなく、パッドクリアランス量を良好に調整できる電動ディスクブレーキを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、電動モータと、該電動モータの回転を直線運動に変換する回転−直動変換機構と、前記電動モータを制御する制御手段と、を有し、該回転−直動変換機構によって押圧部材を介してブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、前記制御手段は、前記ブレーキパッドの残量を検出するブレーキパッド残量検出手段と、前記ブレーキパッドの温度及び熱膨張量の対応関係を、前記ブレーキパッドの残量毎に示す複数のブレーキパッド温度−ブレーキパッド熱膨張量特性を記憶する記憶手段と、を有し、前記複数のブレーキパッド温−ブレーキパッド熱膨張量特性のうち前記ブレーキパッド残量検出手段で検出された前記ブレーキパッドの残量に対応するブレーキパッド温度−ブレーキパッド熱膨張量特性を用いることによりパッド熱膨張に起因する調整量を演算し、該調整量に基づき前記電動モータを制御してパッドクリアランス量を調整することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動ディスクブレーキにおいて、前記制御手段は、前記電動モータの非動作時間を計測する電動モータ非動作時間計測手段を有し、前記制御手段は、前記電動モータ非動作時間計測手段が計測した前記電動モータの非動作時間が予め定めた電動モータ非動作時間しきい値を超える場合は、前記パッドクリアランス量の調整を回避することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の電動ディスクブレーキにおいて、前記パッドクリアランス量の調整は、前記ディスクロータ及び前記ブレーキパッド間の長さに相当するパッドクリアランス量が所望値になるように行うことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれかに記載の電動ディスクブレーキにおいて、前記調整量の演算は所定周期で行われ、前記パッドクリアランス量の調整は、前記所定周期における前回調整量と今回調整量との差がなくなるまで行うことを特徴とする。
請求項1に係る電動ディスクブレーキによれば、ブレーキパッドの温度と前記ブレーキパッドの残量とによりパッド熱膨張に起因する調整量を演算し、該調整量に基づき前記電動モータを制御してパッドクリアランス量を調整するので、パッドクリアランス量の調整を、制動に伴うブレーキパッドの熱膨張の影響によらずに良好に果すことができる。
また、予め記憶されるブレーキパッド温度−ブレーキパッド熱膨張量特性に対してブレーキパッドの温度を照らしてブレーキパッドの熱膨張量ひいては調整量を演算しており、パッドクリアランス量の調整を精度高く行うことができる。
請求項に係る電動ディスクブレーキによれば、電動モータ非動作時間計測手段が計測した電動モータの非動作時間が予め定めた電動モータ非動作時間しきい値を超える場合は、パッドクリアランス量の調整を回避するので、パッドクリアランス量の調整を、パッドクリアランス量の調整が必要とされる制動停止直後範囲のみで行うようにすることができ、この分、不要な調整制御処理を行わなくて済み、パッドクリアランス量の調整の効率向上を図ることができる。
請求項に係る電動ディスクブレーキによれば、制動に伴うブレーキパッドの温度上昇があってもパッドクリアランス量を一定の大きさに調整することができる。
請求項に係る電動ディスクブレーキによれば、ブレーキパッドの温度変化ひいては残量変化に対応してパッドクリアランス量を調整するので、精度よくパッドクリアランス量を調整できる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2において、本実施形態に係る電動ディスクブレーキ1は、自動車の各車輪に設けられた電動ディスクブレーキ本体2と、運転者によるブレーキペダル3の操作ストロークを検出してブレーキペダル操作量情報として出力するストロークシミュレータ4と、ECU5と、RAM6と、パッド温度・熱膨張量特性メモリ(以下、メモリという。)7と、を備えている。ECU5は、ストロークシミュレータ4、電動モータ8の変位量を検出するレゾルバ9、電動モータ8を流れる電流(以下、モータ出力電流という。)を検出する電流センサ10、及びブレーキパッド11の温度を検出する温度センサ31等の各種センサの検出に基づいて電動ディスクブレーキ本体2に制御電流を供給する。ブレーキパッド11は一対(適宜、ブレーキパッド11A,11Bという。)設けられており、温度センサ31は、ブレーキパッド11A(ピストン30側)に埋設されている。
RAM6は、キャリパ本体12の剛性により定められる複数の剛性モデルを記憶する。複数の剛性モデルは、レゾルバ9で検出されるモータ変位量及び電流センサ10で検出されるモータ出力電流に基づいて選択される。そして、選択された剛性モデルがECU5に読取られて実行されることにより、キャリパ本体12の剛性に応じた制動力制御が行われるようになっている。
メモリ7は、図5に示すように、ブレーキパッド11Aの温度及び熱膨張量の対応関係をグラフで表示したブレーキパッド温度−ブレーキパッド熱膨張量特性(以下、パッド温度−パッド熱膨張量特性という。)を、ブレーキパッド11Aの残量(以下、パッド残量ともいう。)に対応して複数、記憶している。
電動ディスクブレーキ本体2は、キャリパ浮動型ディスクブレーキであって、車輪と共に回転するディスクロータ13と、サスペンション部材等の車体側の非回転部分(図示せず)に固定されるキャリア14と、ディスクロータ13の両側に配置されてキャリア14によって支持される前記一対のブレーキパッド11A、11Bと、ディスクロータ13を跨ぐように配置されてキャリア14に対してディスクロータ13の軸方向に沿って移動可能に支持された前記キャリパ本体12とを備えている。
キャリパ本体12には、ディスクロータ13の一側に対向して開口する貫通穴を有する円筒状のシリンダ部15及びシリンダ部15からディスクロータ13を跨いで反対側へ延びる爪部16とが一体的に形成されている。キャリパ本体12のシリンダ部15内には、ピストンユニット17及び電動モータユニット18が設けられている。
ピストンユニット17は、シリンダ部15に摺動可能に嵌装される有底円筒状の前記ピストン30(押圧部材)と、ピストン30の内部に収容されたボールランプ機構19(回転−直動変換機構)及び差動減速機構20と、パッド摩耗補償機構21とを一体化したものである。ボールランプ機構19は、回転ディスク22と直動ディスク23との間の傾斜溝にボール24(鋼球)が介装されており、回転ディスク22と直動ディスク23とを相対回転させることにより、傾斜溝間でボール24が転動して、回転ディスク22と直動ディスク23とを回転角度に応じて軸方向に相対移動させる。これにより、回転運動を直線運動に変換してピストン30を進退動させる。
差動減速機構20は、ボールランプ機構19と、電動モータユニット18の電動モータ8との間に介装され、電動モータ8のロータ25の回転を所定の減速比で減速してボールランプ機構19の回転ディスク22に伝達する。パッド摩耗補償機構21は、ブレーキパッド11A、11Bの摩耗(ディスクロータ13との接触位置の変化)に対して、調整スクリュー26を前進させて、ボールランプ機構19(ひいてはピストン30)を追従させるものである。
電動モータユニット18には、電動モータ8及びレゾルバ9(位置検出手段)が組込まれている。電動モータ8のステータ27のコイルへの通電によって、ロータ25を回転させ、差動減速機構20を介してボールランプ機構19を駆動し、このとき、レゾルバ9によってロータ25の回転位置を検出する。
この電動ディスクブレーキでは次のように制動力発生及びパッド摩耗の補償が行われる。
すなわち、ストロークシミュレータ4によって検出した運転者によるブレーキペダル3の操作に基づいて、ECU5によって電動モータ8に制御電流を供給してロータ25を回転させる。ロータ25の回転は、差動減速機構20によって所定の減速比で減速され、ボールランプ機構19によって直線運動に変換されてピストン30を前進させる。ピストン30の前進によって、一方のブレーキパッド11Aがディスクロータ13に押圧され、その反力によってキャリパ本体12が移動して、爪部16が他方のブレーキパッド11Bをディスクロータ13に押圧して制動力を発生させる。また、制動動作後、運転者がブレーキペダルを放すと、ブレーキパッド11A,11Bは初期位置まで戻るようになっている。
ブレーキパッド11A,11Bの摩耗に対しては、パッド摩耗補償機構21の調整スクリュー26が前進してボールランプ機構19を摩耗に追従させることによって補償する。
また、ECU5によって、車速センサ6等の各種センサを用いて、各車輪の回転速度、車両速度、車両加速度、操舵角及び車両横加速度等の車両状態を検出し、これらの検出に基づいて電動モータ8の回転を制御することにより、倍力制御、アンチロック制御、トラクション制御及び車両安定化制御等を実行することができる。
また、ECU5は、パッド接触位置設定動作(パッドクリアランス量の設定)を図3に示すように行うと共に、後述する図4及び図5を参照して説明するようにして、パッドクリアランス量の調整(更新)を行う。
すなわち、図3において、ステップS1で制動中であるか否かを判定する。ステップS1で制動中でない(NO)と判定された場合、電動モータ8を前進させ(ステップS2)、この時のモータ出力電流値Imを計測する(ステップS3)。ステップS3に続いて、モータ出力電流値Imが予め定めた閾値I0より大きいか否かを判定する(ステップS4)。
ステップS4において、モータ出力電流値Imが閾値I0以下である(NO)と判定された場合、ステップS2に戻る。
ステップS4において、モータ出力電流値Imが閾値I0より大きい(YES)と判定された場合、電動モータ8の動作を停止して(ステップS5)、電動モータ8の現在位置をパッド接触位置P0と設定し(ステップS6) 、ステップS7に進む。ステップS7において、電動モータ8を所定量だけ後進して、パッドクリアランス量の設定(パッド接触位置設定動作)を終了する。
ステップS1で、制動中であると判定されると、再度ステップS1の処理を実行する。
また、本実施の形態では、ECU5は、ブレーキパッド11が磨耗した際の制動解除後に、ブレーキパッド11とディスクロータ13との間に所定のパッドクリアランスH0が確保されるようにピストン30を位置決めして次の制動作動に待機させるようにしている。さらに、ECU5は、ボールランプ機構19のボール24の戻り位置に対する制動力を発生するときのピストン位置をピストン制動位置データとして求め、該ピストン制動位置データから予め定められるパッドクリアランス値(所定のパッドクリアランス)を減算してパッド磨耗量を得、制動に伴う摩耗量検出毎にパッド残量を演算により求めている。この際、制動作動に伴い前記パッド磨耗量が得られる毎に、該パッド磨耗量をパッド累計摩耗量に加えて、新たなパッド累計摩耗量とし、これに応じたパッド残量を求めるようにしている。このパッド残量は、ブレーキパッドの熱膨張量ひいてはブレーキパッドの厚さの算出のために、図5のパッド残量に対応するパッド温度−パッド熱膨張量特性の選択に用いられている。
次に、本実施形態が実施するパッドクリアランス量の調整(更新)処理について、図4及び図5を参照して説明する。
本実施形態では、上述したようにして制動動作が行われ、ブレーキパッド11が図4(A)に示すように、所定の位置(制動前の規定された位置)に戻った後(例えば直後)、温度センサ31によってブレーキパッド温度Tが検出される。
一方、上述したようにして〔段落「0019」参照〕、ブレーキパッド11の摩耗量検出に対応してパッド残量が検出される。そして、メモリ7に記憶されているパッド残量毎の複数のパッド温度−パッド熱膨張量特性のうち、ブレーキパッド温度Tを検出した際のパッド残量に対応するパッド温度−パッド熱膨張量特性が選択される。この選択されたパッド温度−パッド熱膨張量特性において、ブレーキパッド温度Tに対応するパッド熱膨張量ΔHが算出される。
上述したようにパッド熱膨張量ΔHを求めているが、このようにパッド熱膨張量ΔH分の熱膨張が生じたことは、図4(B)に示すように、ブレーキパッド11Aとディスクロータ13の間隔が、制動動作前の量よりもパッド熱膨張量ΔH分だけ狭まっていることを意味している。このようにブレーキパッド11Aとディスクロータ13の間隔が狭まっていることは、良好な制動力を確保する上で望ましくないため、これに対処するべく、本実施形態では、電動モータ8を動作させることによって、図4(C)に示すように、ピストン30の位置をパッド熱膨張量ΔHに相当する長さ寸法だけ後退させる〔図4(C)左方向に移動させる〕。図4(C)に示すように、ピストン30の位置をパッド熱膨張量ΔHに相当する長さ寸法だけ後退させることにより、制動に伴うブレーキパッド11の熱膨張の影響によらずパッドクリアランス量を一定に保つことができ、これにより、非制動時の引きずりを防止することができる。
また、制動動作の間隔が長くなる等して、ブレーキパッド11Aの温度が低下し、ブレーキパッド11A厚が変化した(厚さ寸法が短くなった)場合、上述した場合と同様にしてブレーキパッド11Aの温度を計測すること及びパッド残量を検出することによって、パッド残量に対応するパッド温度−パッド熱膨張量特性を用いて、ブレーキパッド温度Tに対応するブレーキパッド11Aの厚さが算出される。そして、この場合、図4(D)に示すように、パッドクリアランス量が適正なものとなるようにピストン31の位置を前進させる〔図4(D)右方向に移動させる〕。
上述した処理を行うことにより、制動動作後にブレーキパッド11をディスクロータ13に接触させることなく、次回制動時の応答性を確保するのに適切なパッドクリアランス量を保つことができる。
上記実施の形態では、図5に示されるように、ブレーキパッド11Aの温度からのブレーキパッド11Aの熱膨張量(パッドの熱膨張量)の算出を、予め設定したパッド残量毎のパッド温度−パッド熱膨張量特性を用いて行う場合を例にしたが、パッドの熱膨張量は、パッド温度、パッド残量、材質により変化することを考慮し、ブレーキパッド11Aの材質を考慮した特性データを用意し、算出精度の向上を図るようにしてもよい。
また、図5に示されるパッド残量毎のパッド温度−パッド熱膨張量特性に代えて、当該内容を例えば、次式(1)のように数式化して、この数式を記憶しておき、パッドの熱膨張量の算出に用いてもよい。
ΔH(n)=α・(ブレーキパッド温度)β+γ … (1)
ただし、α、β、γは任意の整数。nはブレーキパッド残量に対応した整数。
上記例では、非制動中にブレーキパッド11Aの温度から適切なパッドクリアランス量の調整を行う場合を例にした。ところで、パッド熱膨張が発生するのは、制動直後であると考えられる。このことを考慮して、パッドクリアランス量の調整を効率よく行うことが考えられる。このように効率よくパッドクリアランス量の調整を行うように構成した例(第2実施形態)を図6に基づき、図5を参照して説明する。
図6において、この第2実施形態の電動ディスクブレーキでは、ブレーキシステムがON(オン)であるか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21で、ブレーキシステムがONである(YES)と判定すると、制動中であるか否かが判定される(ステップS22)。
ステップS2で制動中でない(NO)と判定された場合、電動モータ8の動作指令値が変化したか否かが判定される(ステップS23)。
ステップS23において電動モータ8の動作指令値が変化していない(NO)と判定されると、ステップS24に進み、また、電動モータ8の動作指令値が変化した(YES)と判定されると、ステップS25に進む。
ステップS24において、電動モータ非動作時間(以下、モータ非動作時間という。)Tの計測を行い、ステップS26に進む。ステップS25において、モータ非動作時間Tをリセット(ゼロリセット)する。本実施形態ではステップS24が電動モータ非動作時間計測手段を構成している。
ステップS26において、モータ非動作時間Tが予め設定したモータ非動作時間しきい値T0を超えているか否かを判定する。ステップS26で、モータ非動作時間Tが予め設定したモータ非動作時間しきい値T0を超えている(YES)と判定すると、ステップS21に戻る。モータ非動作時間しきい値T0は、ブレーキパッド11及びブレーキパッド11周辺の空間の放熱特性に基づいて決定する。
ステップS26で、モータ非動作時間Tがモータ非動作時間しきい値T0以下である(NO)と判定すると、パッド熱膨張量前回値ΔH’をパッド熱膨張量現在値(単に、パッド熱膨張量ともいう。)ΔHに更新する(ステップS27)。
ステップS27に続いて、パッド温度の計測(ステップS28)及びパッド熱膨張量の算出(ステップS29)を順次行い、第1実施形態(図4及び図5参照)の場合と同様にしてパッド熱膨張量ΔHを求める。ステップS29に続いて、パッド熱膨張量現在値ΔHとパッド熱膨張量前回値ΔH’とが異なっているか、それとも異なっていないか(ΔH≠ΔH’?)を判定する(ステップS30)。ステップS30において、パッド熱膨張量現在値ΔHとパッド熱膨張量前回値ΔH’とが同等である(NO)と判定した場合、ステップS21に戻る。ステップS30において、パッド熱膨張量現在値ΔHとパッド熱膨張量前回値ΔH’とが異なっている(YES)と判定した場合、電動モータ8を動作させることにより、パッドクリアランス量を、ΔH−ΔH’だけ調整して(ステップS31)、ステップS21に戻る。ステップS21において、ブレーキシステムがOFF(オフ)である(NO)と判定された場合、パッドクリアランス量の更新処理を終了する。
本実施形態では、上述したようにパッド温度の計測(ステップS28)に基づいて、パッド熱膨張量の算出(ステップS29)を行って、パッドクリアランス量を調整(ステップS31)しており、ブレーキパッド11Aの温度変化に対応したパッドクリアランス量の制御が可能になり、制動直後の引きずりを防止すると共に、次回制動時における良好な応答性を確保することができる。
さらに、ブレーキパッド11Aの熱膨張量の変化は、制動直後において顕著となるため、モータ非動作時間しきい値T0を設定することにより、制動動作がある時間間隔以上行われない場合における、パッド温度の計測及びパッド熱膨張量の計算処理を省くことが可能になる。
なお、上記第2実施形態ではモータ非動作時間Tとモータ非動作時間しきい値T0とを比較することによりパッド熱膨張量の計算処理の一部省略を行う場合を例にしたが、これに代えて、パッド熱膨張量の計算処理の一部省略を行う上で、パッド温度センサ31により計測される温度と、これに対応して定めた温度しきい値とを用いように構成してもよい。
本発明の第1実施形態に係る電動ディスクブレーキの縦断面図である。 図1の電動ディスクブレーキの概略構成を示すブロック図である。 図1の電動ディスクブレーキにおけるパッド接触位置設定(パッドクリアランス量の設定)を示すフローチャートである。 図1の電動ディスクブレーキにおけるパッドクリアランス量の更新処理を説明するための図であり、(A)はブレーキパッドが所定の位置(制動前の規定された位置)に戻った後の状態を示し、(B)はパッド熱膨張量ΔH分の熱膨張が生じたときの状態を示し、(C)はピストン位置をパッド熱膨張量ΔHに相当する長さ寸法だけ後退させる状態を示し、(D)はブレーキパッドの温度が低下した場合におけるパッドクリアランス量の調整を示す図である。 パッド残量に対応するパッド温度−パッド熱膨張量特性を示す図である。 本発明の第2実施形態を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…電動ディスクブレーキ、5…ECU(制御手段)、8…電動モータ、11A、11B…ブレーキパッド、13…ディスクロータ、19…ボールランプ機構(回転−直動変換機構)、30…ピストン(押圧部材)、31…温度センサ。

Claims (4)

  1. 電動モータと、該電動モータの回転を直線運動に変換する回転−直動変換機構と、前記電動モータを制御する制御手段と、を有し、該回転−直動変換機構によって押圧部材を介してブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、
    前記制御手段は、
    前記ブレーキパッドの残量を検出するブレーキパッド残量検出手段と、
    前記ブレーキパッドの温度及び熱膨張量の対応関係を、前記ブレーキパッドの残量毎に示す複数のブレーキパッド温度−ブレーキパッド熱膨張量特性を記憶する記憶手段と、を有し、
    前記複数のブレーキパッド温−ブレーキパッド熱膨張量特性のうち前記ブレーキパッド残量検出手段で検出された前記ブレーキパッドの残量に対応するブレーキパッド温度−ブレーキパッド熱膨張量特性を用いることによりパッド熱膨張に起因する調整量を演算し、該調整量に基づき前記電動モータを制御してパッドクリアランス量を調整することを特徴とする電動ディスクブレーキ。
  2. 前記制御手段は、
    前記電動モータの非動作時間を計測する電動モータ非動作時間計測手段を有し、
    前記制御手段は、前記電動モータ非動作時間計測手段が計測した前記電動モータの非動作時間が予め定めた電動モータ非動作時間しきい値を超える場合は、前記パッドクリアランス量の調整を回避することを特徴とする請求項に記載の電動ディスクブレーキ。
  3. 前記パッドクリアランス量の調整は、前記ディスクロータ及び前記ブレーキパッド間の長さに相当するパッドクリアランス量が所望値になるように行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動ディスクブレーキ。
  4. 前記調整量の演算は所定周期で行われ、前記パッドクリアランス量の調整は、前記所定周期における前回調整量と今回調整量との差がなくなるまで行うことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の電動ディスクブレーキ。
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