以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
<<スロットマシン10の構成>>
図1は、本実施形態に係るスロットマシン10の前面を示す正面図である。また、図2は、スロットマシン10の内部構造を示す図である。
図1及び図2に示すように、スロットマシン10は、箱形形状の基体部20と、前面扉40とを含む。前面扉40は、基体部20の左側側部で枢支されて、基体部20の前面側で開閉可能に設けられている。図1は、前面扉40を基体部20に対して閉じた状態を示し、図2は、前面扉40を基体部20に対して略180度開放した状態を示す。
<前面扉40の前面>
前面扉40は、閉じられたときに基体部20の前面を覆うように、基体部20に開閉可能に取り付けられている。図1に示すように、前面扉40の前面には、主に、操作に関する部材と、表示に関する部材とが設けられている。また、前面扉40の背面には、主に、制御用の回路基板が設けられている。
<操作に関する部材>
図1に示すように、前面扉40の前面側(遊技者側)の略中央には、水平方向に伸長する操作パネル41が設けられている。操作パネル41の前面側には、スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cが設けられている。操作パネル41の上面側には、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66や、メダル投入口46が設けられている。前面扉40の下部には、単位遊技の結果に基づいて払い出されたメダルを受けるための受け皿48も設けられている。なお、本明細書においては、後述する3つのリールに付された図柄の表示の態様によって進行が定まる遊技を単位遊技と称する。この単位遊技については、後で詳述する。
スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cは、単位遊技を進めるために遊技者によって操作されるスイッチである。スタートスイッチ42を遊技者が操作することによって、後述する3つのリール30L、30C及び30Rの回転が開始される。また、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを遊技者が操作することによって、操作されたストップスイッチに対応するリール30L〜30Rが停止される。
なお、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66の機能については後述する。
<リール表示窓51とリール30L,30C,30R>
図1及び図2に示すように、前面扉40には、前面枠50が形成されている。前面枠50の略中央部には、リール表示窓51が形成されている。図2に示すように、3つのリール30L〜30Rは、リールユニット28内に回転可能に収容されている。リールユニット28は、前面29が開放されており、後述するように、遊技者はリールユニット28の前面29に位置した図柄の種類を視認することができる。リールユニット28は、基体部20に固定された支持板26によって支持されている。前面扉40が閉じられたときには、リール表示窓51は、リールユニット28の前面29の前方に位置する。リール表示窓51は、透明な部材で覆われており、前面扉40が閉じられたときには、遊技者は、リール表示窓51を介して3つのリール30L〜30Rに描かれている図柄の種類を視認することができる。
3つのリール30L〜30Rの各々には複数の種類の図柄が付されている。図柄の種類は、例えば、数字の「赤7」や、果物の「チェリー」等の遊技者が識別できるものである。また、後述するように、3つのリール30L〜30Rが停止したときには、リール表示窓51において、9個の図柄が視認可能に停止表示される。
<リール30L,30C,30Rとストップスイッチ44a,44b,44c>
左リール30Lは、左側のストップスイッチ44aに対応する。遊技者が、左側のストップスイッチ44aを操作したときには左リール30Lが停止する。中リール30Cは、中央のストップスイッチ44bに対応する。遊技者が、中央のストップスイッチ44bを操作したときには中リール30Cが停止する。右リール30Rは、右側のストップスイッチ44cに対応する。遊技者が、右側のストップスイッチ44cを操作したときには右リール30Rが停止する。
<リール表示窓51と入賞ラインL1〜L5>
上述したように、リール表示窓51は透明な部材で覆われている。図1に示すように、リール表示窓51には、5本の入賞ラインL1〜L5が描かれている。このようにすることで、遊技者は、リール表示窓51を介して図柄の種類を視認することができると共に、リール表示窓51上の5本の入賞ラインL1〜L5をも視認することができる。
入賞ラインL1は、水平方向に延びる中段の直線であり、入賞ラインL2は、水平方向に延びる上段の直線であり、入賞ラインL3は、水平方向に延びる下段の直線である。また、入賞ラインL4は、左上から右下へ向かって延びる直線であり、入賞ラインL5は、左下から右上へ向かって延びる直線である。本明細書では、入賞ラインL1の位置を中段と称し、入賞ラインL2の位置を上段と称し、入賞ラインL3の位置を下段と称する場合もある。
なお、図1に示した例では、5本の入賞ラインL1〜L5が、リール表示窓51上に描かれているものを示したが、遊技者に入賞ラインが明確であれば、リール表示窓51上に入賞ラインが描かれていなくてもよい。
<ベットスイッチ62,64及び66と入賞ラインL1〜L5>
上述した操作パネル41のメダル投入口46に規定枚数以上のメダルが投入されると、メダルカウンタ(図示せず)により投入されたメダルの枚数が計数され、その枚数はクレジット数として記憶される。上述した1ベットスイッチ62は、記憶されたクレジット数のうちの1枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。また、2ベットスイッチ64は、クレジット数のうちの2枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチであり、最大ベットスイッチ66は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
上述したように、リール表示窓51には5本の入賞ラインL1〜L5が描かれている。1ベットスイッチ62を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1が有効化される。2ベットスイッチ64を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば入賞ラインL1、L2及びL3が有効化される。最大ベットスイッチ66を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、すなわち、L1、L2、L3、L4及びL5が有効化される。このように3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技の賭けの対象となるメダルの枚数を定めると共に、入賞ラインL1〜L5を有効化する遊技媒体数設定手段として機能する。
<有効ライン>
上述したように、3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技者が操作することにより、入賞ラインL1〜L5を有効化する遊技媒体数設定手段として機能する。1ベットスイッチ62を遊技者が操作したときには、入賞ラインL1が有効化され、2ベットスイッチ64を操作したときには、入賞ラインL1、L2及びL3が有効化され、最大ベットスイッチ66を操作したときには、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化される。上述したように、有効化された入賞ラインを有効ラインと称する。
有効ライン上に停止した図柄の並びが、入賞したか否かの判断の対象となる。例えば、上述した有効ラインL1上に「赤7」−「赤7」−「赤7」の並びが揃ったときには、ビッグボーナスという役に入賞したと判断される。なお、役の種類については、後述する。また、有効ラインL1上に役を構成しない図柄の並びが停止したときには、入賞しなかったと判断される。これに対して、入賞ラインであっても、その入賞ラインが有効化されていないときには、その入賞ライン上に「赤7」−「赤7」−「赤7」の並びが揃った場合であっても、その入賞ラインは入賞したか否かの判断の対象とはされない。
<画像表示装置34>
前面扉40の上部には、画像表示装置34が設けられている。画像表示装置34には、演出画像が表示される。演出画像は、遊技が進行するに従って表示される画像であり、主に、その遊技に関する各種の情報が含まれた画像である。例えば、一の単位遊技においては、後述する役抽選手段120によって抽選処理が行われる。この抽選処理の抽選結果に基づいてその抽選結果を示唆する演出画像が画像表示装置34に表示される。
スロットマシン10で行われる単位遊技は、単一の行程の遊技が繰り返され得る遊技である。この単一の行程の遊技を単位遊技と称する。なお、単位遊技については、後で詳述する。
画像表示装置34に表示される演出画像には、各種の情報を文字の態様で表示するものと、文字以外の図画の態様で表示するものとがある。文字の態様で表示される情報は、主として、直接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、数値、アルファベット、平仮名、カタカナ、漢字等の人間の意思・感情の伝達手段としての言葉を視覚的に表した記号が文字として使用される。また、図画の態様で表示される情報は、主として、間接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、人物や動物等の生き物やロボット等の擬似生命体等を示すキャラクタの画像や、その他の機械類や建築物や風景等を示す画像が含まれる。
本実施の形態では、後述するように、画像表示装置34で行われる演出は、複数種類のものがあり、電車移動遊技と、連続演出と、その他の演出とがある。連続演出は、卓球対戦演出と、射的演出と、その他の連続演出とがある。連続演出は、電車移動遊技が行われた後に、電車移動遊技の結果に応じて選択される。
<スピーカ36>
スピーカ36は、図1に示すように、上述した画像表示装置34の左右の両側に設けられている。スピーカ36によって、音声による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板52において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じた音声がスピーカ36から発せられる。例えば、後述する役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆する効果音や音楽等がスピーカ36から発せられる。
<ランプ38>
ランプ38は、図1に示すように、前面扉40の上部に設けられている。ランプ38によって、光による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板52において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じてランプ38の点灯や点滅が行われる。例えば、後述する役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆するように、ランプ38は、その役の種類に応じて所定の色で点灯したり所定のパターンで点滅したりする。
尚、光による演出は、上述したランプ38のみならず、3つのリール30L,30C,30Rの内側に配置されたバックランプ(図示せず)等によるものもある。
<基体部20>
図2に示す基体部20は、木材等によって組み立てられて、前面が開口された箱形に形成されている。基体部20の内部の下部には、スロットマシン10に搭載された種々の装置に電源を供給する電源ユニット22や、メダルを貯留しておくホッパーを含むメダル払出し装置24が設けられている。また、これらの電源ユニット22及びメダル払出し装置24の上方には、支持板26が設けられている。この支持板26によって、リール30L、30C及び30Rを回転可能に収容するリールユニット28が支持されている。さらに、基体部20の内部の上部には、スロットマシン10で行われる遊技を全体的に制御するメイン制御基板32が設けられている。
<メイン制御基板32>
メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rの回転の開始及び停止制御をすると共に、スロットマシン10で行われる遊技の進行等の遊技全体を制御するための制御基板である。
このメイン制御基板32は、演算等を行うCPU(中央処理装置)(図示せず)、遊技プログラムを記憶したROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)等を含む。
例えば、ROMは、後述する図4に示すフローチャートを実行するためのプログラムを記憶する。また、RAMは、このプログラムで用いられる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
また、メイン制御基板32は、上述したベットスイッチ62,64及び66と電気的に接続されている。ベットスイッチ62,64及び66を遊技者が操作したときには、ベット指示信号がベットスイッチ62,64及び66の各々からメイン制御基板32へ発せられる。
さらに、メイン制御基板32は、上述したスタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cと電気的に接続されている。スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを遊技者が操作したときには、操作信号がスタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cからメイン制御基板32へ発せられる。スタートスイッチ42から信号がメイン制御基板32に発せられたときには、メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rの回転制御をする。また、ストップスイッチ44a、44b又は44cから信号がメイン制御基板32に発せられたときには、メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rのうち、操作されたストップスイッチに対応したリールの停止制御をする。
<サブ制御基板52>
サブ制御基板52は、図2に示すように、前面扉40の背面の上部に配置されている。サブ制御基板52は、主に、遊技中における演出を制御する基板である。例えば、画像表示装置34に演出画像を表示したり、スピーカ36から効果音や音楽を発したり、ランプ38の点灯や点滅をしたりする制御を行う。サブ制御基板52には、演算等を行うCPU(図示せず)、演出プログラム及び演出データを記憶したROM(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(図示せず)等を含む。
例えば、ROMは、図5〜図17に示す演出を制御するための演出制御プログラムや、演出のための画像データや音声データを記憶する。また、RAMは、上述した演出制御プログラムで用いる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
サブ制御基板52は、メイン制御基板32に、図示しないハーネスにより電気的に接続されている。メイン制御基板32は、サブ制御基板52に対して命令や情報等を送信する。上述したメイン制御基板32は、遊技全体を統括的に制御するのに対して、サブ制御基板52は、メイン制御基板32の下位に属し、メイン制御基板32から送られた命令や情報等に基づいて、演出の全体を制御する。
<スロットマシン10における単位遊技>
3つのリール30L、30C及び30Rが停止したときには、入賞ラインL1〜L5上に、図柄が位置する。スロットマシン10における単位遊技は、有効化された入賞ライン上に位置した図柄の並びによって、遊技の結果が定まる遊技である。このため、遊技者は、回転しているリール30L、30C及び30R上の図柄を目視し、所定の役を構成する図柄の並びが、有効化された入賞ライン上に揃うように、最適と判断したタイミングで、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作して、リール30L、30C又は30Rを停止させる。
役は、後述するように、複数の種類のものが予め定められている。後述する役抽選手段120の役抽選処理によって、少なくとも1つの種類の役が定められる。このように、少なくとも1つの種類の役が定められることを、「当り」と称する。また、役抽選処理によっては、いずれの種類の役も定められない場合もあり、この場合を「外れ」と称する。
また、スロットマシン10で行われる単位遊技は、単一の行程の遊技が繰り返され得る遊技である。この単一の行程の遊技を単位遊技と称する。単位遊技は、遊技者によってスタートスイッチ42が操作されたことに基づいて開始され、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cが操作されたことに基づいて終了する。遊技者の観点から見た場合には、単位遊技は、スタートスイッチ42を操作して3つのリール30L,30C及び30Rが回転し始めてから、3つのリール30L,30C及び30Rの全てが停止するまでの単一の行程の遊技である。このように、単位遊技は、遊技者がスタートスイッチ42を操作する毎に開始される。なお、本明細書では、単位遊技と表現した場合には、単位遊技が繰り返される遊技を意味する場合と、1つの単位遊技を意味する場合との、双方の場合がある。
上述したように、単位遊技は、遊技者がスタートスイッチ42を操作することに基づいて開始される。この単位遊技の開始の時点は、より詳細には、遊技者がスタートスイッチ42を操作することによって、スタートスイッチ42から始動信号が発せられ、スタートスイッチ42から発せられた始動信号をメイン制御基板32が検出したときとするのが好ましい。また、この単位遊技の開始の時点を、3つのリール30L、30C及び30Rが回転し始めたことを視認できたときとしてもよい。
また、上述したように、単位遊技は、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作することによって終了する。この単位遊技の終了の時点は、より詳細には、遊技者が3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作することによって3つのリール30L、30C及び30Rが停止して、メイン制御基板32において、入賞処理等の終了処理を終えたときとするのが好ましい。また、単位遊技の終了の時点を、3つのリール30L、30C及び30Rが停止したことをメイン制御基板32が検出したときとしてもよい。さらに、単位遊技の終了の時点を、3つのリール30L、30C及び30Rが停止したことを視認できたときとしてもよい。
上述した役の種類には、例えば、小役や、再遊技役や、特別役等の種類がある。
小役は、予め定めた枚数のメダルの払い出しを行う役である。小役には、さらに、複数の種類の役がある。小役は、3つのリール30L、30C又は30Rに付された図柄の種類を用いて役の名称とする場合が多い。例えば、図柄の種類には、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」等がある。このため、有効ライン上に図柄「スイカ」が揃う小役をスイカ役と称し、有効ライン上に図柄「ベル」が揃う小役をベル役と称する。また、左リール30Lの図柄「チェリー」が有効ライン上に停止表示されたときには、中リール30C及び右リール30Rの図柄の種類に拘らず入賞したとする。この役をチェリー役と称する。
再遊技役は、現在行われた単位遊技における賭数(ベット枚数)を維持したまま、更なる所定の枚数のメダルを賭けの対象とすることなく、再び単位遊技を行えるようにした役である。なお、本明細書では、再遊技役を、リプレイ役又はRP役とも称し、また、再遊技役に当選したときに行われる単位遊技を再遊技(リプレイ又はRPとも称する。)と称する。
特別役は、単位遊技の遊技状態を一般遊技状態から特別遊技状態(遊技者にとって有利な遊技)に移行させることができる役である。この特別役には、例えば、シングルボーナス(以下、SB役と称する。)や、レギュラーボーナス役(以下、RB役と称する。)や、第1種ビッグボーナス役(以下、第1種BB役と称する。)や、チャレンジボーナス役(以下、CB役と称する。)や、第2種ビッグボーナス役(以下、第2種BB役と称する。)がある。また、特別遊技状態には、後述するように、シングルボーナス遊技状態や、レギュラーボーナス遊技状態や、第1種ビッグボーナス遊技状態や、チャレンジボーナス遊技状態や、第2種ビッグボーナス遊技状態がある。
SB役は、単位遊技の遊技状態をシングルボーナス遊技状態(普通役物)(以下、SB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。SB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をSB遊技状態に移行させる。SB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。SB遊技状態における単位遊技は、所定の役が高確率で当選する遊技であり、1回の単位遊技で終了する。
RB役は、単位遊技の遊技状態をレギュラーボーナス遊技状態(第1種特別役物)(以下、RB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。RB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をRB遊技状態に移行させる。RB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。RB遊技状態における単位遊技は、所定の役が高確率で当選する遊技である。RB遊技状態は、単位遊技の回数が、所定回数(例えば、12回)を超えたとき、また、所定役が所定回数(例えば、8回)入賞したときに終了する。
第1種BB役は、単位遊技の遊技状態を第1種ビッグボーナス遊技状態(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)(以下、第1種BB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。第1種BB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態を第1種BB遊技状態に移行させる。第1種BB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。第1種BB遊技状態は、上述したRB遊技状態の遊技状態からなり、このRB遊技状態で少なくとも1回の単位遊技を行うことができる。また、1回の第1種BB遊技状態では、複数回のRB遊技状態を繰り返すことが可能な遊技状態である。第1種BB遊技状態は、第1種BB遊技状態で払い出したメダルの枚数が、所定枚数(例えば、300枚など)に達したときに終了する。
CB役は、単位遊技の遊技状態をチャレンジボーナス遊技状態(第2種特別役物)(以下、CB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。CB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をCB遊技状態に移行させる。CB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。遊技状態がCB遊技状態となったときには、3つのリール30L、30C及び30Rのうちの一定のリールの停止制御を変更することができる。具体的には、その一定のリールに対応したストップスイッチが遊技者によって操作されたときを基準にして75ミリ秒以内(通常は、190ミリ秒)に、そのリールを停止させるように制御する。さらに、遊技状態がCB遊技状態となったときには、所定の小役については、後述する役抽選手段120による抽選処理の結果に拘らず、所定の小役に対応した図柄の並びを有効ラインに揃えることができる。CB遊技状態は、1回の単位遊技を行うことで終了する。
第2種BB役は、単位遊技の遊技状態を第2種ビッグボーナス遊技状態(第2種特別役物に係る役物連続作動装置)(以下、第2種BB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。第2種BB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態を第2種BB遊技状態に移行させる。第2種BB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。第2種BB遊技状態は、上述したCB役が高確率で当選するCB高確率当選状態と、上述したCB遊技状態と、の2つの遊技状態からなり、その各々で単位遊技を行うことができる。また、遊技状態がCB高確率当選状態からCB遊技状態へ移行したときには、その後、CB遊技状態からCB高確率当選状態へ再び戻すことができる。第2種BB遊技状態は、第2種BB遊技状態で払い出したメダルの枚数が、所定枚数(例えば、286枚など)に達したときに終了する。また、遊技状態が第2種BB遊技状態であるときに、上述したSB役やRB役を、役抽選手段120の抽選処理によって当選できるようにした場合には、SB役やRB役に当選したときに、第2種BB遊技状態は終了する。
さらに、上述した遊技状態のほかに、再遊技高確率遊技状態もある。この再遊技高確率遊技状態は、上述した再遊技役に当選しやすいように定められた遊技状態、すなわち、再遊技役の当選確率を高くして役抽選処理を行う遊技状態である。なお、この再遊技高確率遊技状態は、上述した一般遊技状態や特別遊技状態のような独立した遊技状態ではなく、これらの遊技状態に重畳することができる遊技状態である。すなわち、一般遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態や、特別遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態にすることができる。
<<スロットマシン10の機能>>
図3は、スロットマシン10における主要な制御機能の概略を示す機能ブロック図である。図3に示すように、スロットマシン10は、主に、操作手段500と、遊技媒体数設定手段600と、メイン制御手段100と、図柄表示手段400と、サブ制御手段200と、演出手段300とを含む。
<操作手段500>
操作手段500は、遊技者によって操作されるもので、操作されたことを示す信号を後述するメイン制御手段100に遊技者の操作に基づいて発する。操作手段500は、スタートスイッチ42と、ストップスイッチ44a〜44cと、を含むものが好ましい。スタートスイッチ42は、遊技者によって操作されたときに、操作されたことを示す信号を後述するメイン制御手段100に発する。また、ストップスイッチ44a〜44cの各々も、遊技者によって操作されたときに、操作されたことを示す信号をメイン制御手段100に発する。
上述したように、スタートスイッチ42からメイン制御手段100に発せられた信号によって、3つのリール30L、30C及び30Rの回転が始まり、上述した単位遊技の開始の契機が定められる。このスタートスイッチ42からメイン制御手段100に発せられる信号を始動信号と称する。
また、ストップスイッチ44a〜44cの各々からメイン制御手段100に発せられた信号によって、3つのリール30L、30C及び30Rのうち対応したリールが停止する。3つのストップスイッチ44a〜44cの全てが操作されて、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止したことに基づいて、単位遊技の終了の契機が定められる。このストップスイッチ44a〜44cの各々からメイン制御手段100に発せられる信号を停止信号と称する。このように、上述した始動信号が発せられたことに基づいて単位遊技が開始され、最後に停止させるリールに対応したすトップスイッチから停止信号が発せられたことに基づいて単位遊技が終了する。
<遊技媒体数設定手段600>
遊技媒体数設定手段600も、操作手段500と同様に、遊技者によって操作されるもので、遊技者の操作に基づいて操作された旨の信号を後述するメイン制御手段100に発する。操作手段500からメイン制御手段100へ発せられた信号に基づいて、複数の入賞ラインL1〜L5のうちのいずれのものを有効化するかが定められる。
遊技媒体数設定手段600も、遊技者によって操作されるものであればよい。遊技媒体数設定手段600は、好ましくは、上述した1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66からなる。
1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、遊技の賭けの対象とするメダルの枚数が定められる。例えば、1ベットスイッチ62からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、1枚のメダルを遊技の賭けの対象とし、2ベットスイッチ64からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、2枚のメダルを遊技の賭けの対象とし、最大ベットスイッチ66からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、3枚のメダルを遊技の賭けの対象とする。
<メイン制御手段100(遊技制御手段)>
メイン制御手段100には、上述した操作手段500や遊技媒体数設定手段600や図柄表示手段400のほか、サブ制御手段200が電気的に接続されている。メイン制御手段100は、遊技の進行等の遊技全体を制御する。このメイン制御手段100は、上述したメイン制御基板32からなるのが好ましい。
上述したように、メイン制御手段100には操作手段500が電気的に接続されている。操作手段500のスタートスイッチ42からは、メイン制御手段100に始動信号が発せられる。これにより、スタートスイッチ42が遊技者によって操作されたことを検出することができる。操作手段500のストップスイッチ44a〜44cの各々からは、メイン制御手段100に停止信号が発せられる。これにより、ストップスイッチ44a〜44cの各々から発せられた停止信号の順番やタイミングを検出することができる。
また、メイン制御手段100には遊技媒体数設定手段600が電気的に接続されている。遊技媒体数設定手段600の1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66の各々からは、メイン制御手段100にベット信号が発せられる。発せられたベット信号を検出することによって、賭けの対象とするメダルの枚数や、有効ラインの設定の制御をする。
メイン制御手段100は、役抽選手段120と、リール駆動制御手段130と、図柄検出手段150とを含む。
<役抽選手段120(役抽選手段)>
役抽選手段120は、予め定められている種類の役の抽選を行う。役には、上述したように、例えば、小役や、再遊技役や、特別役等の種類がある。このように、役抽選手段120の役抽選処理によって、少なくとも1つの種類の役が定められることを、「当り」と称し、いずれの種類の役も定められないことを、「外れ」と称する。
役抽選手段120は、例えば、乱数発生手段122と、乱数抽出手段124と、乱数判定手段126とを含む。乱数発生手段122は、役抽選処理用の乱数(ハードウェア乱数等)を発生させる。乱数抽出手段124は、乱数発生手段122によって発せられた乱数を抽出する。乱数判定手段126は、乱数抽出手段124が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する。この役抽選手段120によって、「役抽選手段」が構成され、「役抽選処理」が行われる。
「役抽選処理」は、遊技についての「当り」又は「外れ」を定める抽選処理である。具体的には、後述する図4のステップS13において実行される。
<乱数発生手段122>
乱数発生手段122は、所定の正の整数の範囲(例えば10進法で0〜65535)の乱数を、所定のタイミング毎に継続的に発生させる。
<乱数抽出手段124>
乱数抽出手段124は、乱数発生手段122によって発生させた乱数を、所定のタイミングで抽出する。例えば、本実施の形態では遊技者によってスタートスイッチ42が操作されたときに乱数を抽出する。
<乱数判定手段126>
乱数判定手段126は、乱数抽出手段124によって抽出された乱数値を、後述する確率テーブル記憶手段128に記憶された抽選確率テーブル(確率テーブル)と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。
<確率テーブル記憶手段128>
確率テーブル記憶手段128は、複数の遊技状態と役の種類とに応じて、抽選確率が記憶された抽選確率テーブルを有する。
単位遊技の遊技状態は、例えば、上述したように、一般遊技状態、SB遊技状態、RB遊技状態、第1種BB遊技状態、CB遊技状態、第2種BB遊技状態等がある。抽選確率テーブルは、これらの遊技状態に対応して、一般遊技状態確率テーブル、SB遊技状態確率テーブル、RB遊技状態確率テーブル、第1種BB遊技状態確率テーブル、CB遊技状態確率テーブル、第2種BB遊技状態確率テーブル等の確率テーブルからなる。
また、再遊技高確率遊技状態にするための確率テーブルもある。上述したように、再遊技高確率遊技状態は、一般遊技状態や特別遊技状態のような独立した遊技状態ではなく、これらの遊技状態に重畳することができる遊技状態である。具体的には、再遊技高確率遊技状態は、一般遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態や、特別遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態がある。このように、再遊技高確率遊技状態は、遊技状態としては、一般遊技状態や特別遊技状態に重畳した遊技状態であるが、確率テーブルは、一般遊技状態確率テーブルや特別遊技状態確率テーブルとは別個に構成されている。具体的には、一般遊技状態であって再遊技高確率遊技状態である遊技状態に対応した一般再遊技高確率遊技状態確率テーブルと、特別遊技状態であって再遊技高確率遊技状態である遊技状態に対応した特別再遊技高確率遊技状態確率テーブルとからなる。
これらの確率テーブルの各々は、例えば、0〜65535の範囲の整数を所定の範囲ごとに分割した複数の領域を有する。複数の領域の各々は、役の種類に対応する。例えば、0〜65535の範囲の整数を、小役に対応した領域や、再遊技役に対応した領域や、RB役に対応した領域や、第1種BB役に対応した領域や、外れに対応した領域等の複数の領域に分割する。
上述した乱数判定手段126は、乱数抽出手段124が抽出した乱数の値が、これらの領域のうちのいずれの領域に含まれるかを判断して、役の種類を判定する。例えば、乱数抽出手段124が抽出した乱数の値が、第1種BB役に対応した領域に含まれたときには、乱数判定手段126は、第1種BB役に当選したと判定する。また、乱数抽出手段124が抽出した乱数の値が、外れに対応した領域に含まれたときには、乱数判定手段126は、外れたと判定する。
なお、一般遊技状態確率テーブル、SB遊技状態確率テーブル、RB遊技状態確率テーブル、第1種BB遊技状態確率テーブル、CB遊技状態確率テーブル、第2種BB遊技状態確率テーブル等の全ての確率テーブルについて、全ての役に対応した領域を設ける必要はない。その遊技状態で当選し得る役についてのみ領域を設ければよい。例えば、遊技状態がRB遊技状態であるときに、SB役やRB役や第1種BB役やCB役や第2種BB役が当選しないように、RB遊技状態確率テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。また、遊技状態が第1種BB遊技状態であるときに、SB役や第1種BB役やCB役や第2種BB役が当選しないように、第1種BB遊技状態確率テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。さらに、遊技状態が第2種BB遊技状態であるときに、第1種BB役や第2種BB役が当選しないように、第2種BB遊技状態確率テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。
<リール駆動制御手段130>
リール駆動制御手段130は、上述したスタートスイッチ42から発せられた始動信号や、ストップスイッチ44a〜44cから発せられた停止信号に基づいて、3つのリール30L〜30Rの回転制御と停止制御とを行う。リール駆動制御手段130は、リール回転制御手段132とリール停止制御手段134とからなる。
<リール回転制御手段132>
リール回転制御手段132は、上述した操作手段500、好ましくはスタートスイッチ42から発せられた始動信号を検出したときに、モータ86a、86b及び86cに回転制御信号を発する。後述するように、モータ86aは左リール30Lを駆動し、モータ86bは中リール30Cを駆動し、モータ86cは右リール30Rを駆動する。リール回転制御手段132は、始動信号を検出したときには、これらの3つのモータ86a、86b及び86cに回転制御信号を発する。この回転制御信号によって、3つのリール30L〜30Rは、回転を開始する。この処理は、後述する図4のフローチャートに示すステップS15で実行される。
<リール停止制御手段134>
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b又は44cが遊技者によって操作されたときのタイミングと、上述した役抽選手段120の抽選処理の結果とに基づいて、モータ86a、86b又は86cへ停止制御信号を発して、左リール30L、中リール30C又は右リール30Rの停止制御をする。
上述したように、ストップスイッチ44a,44b又は44cが遊技者によって操作されたときには、ストップスイッチ44a,44b又は44cから停止信号が発せられる。リール停止制御手段134は、このストップスイッチ44a,44b又は44cから発せられた停止信号を検出する。
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b又は44cから発せられた停止信号を検出したときには、後述する図柄検出手段150によって定められた候補図柄を図柄検出手段150から得る。この候補図柄は、後述するように、リール30L、30C又は30Rが停止したときに、回転基準位置に位置させることができるものとして選ばれた少なくとも1つ以上の図柄である。なお、この少なくとも1つ以上の図柄とは、後述する制御コマ数分の図柄である。また、本実施の形態では、回転基準位置は、後述するように、入賞ラインL3とするのが好ましい。
以下では、制御コマ数と、候補図柄とについて説明する。
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてから、リール30L,30C及び30Rがある程度回転してから停止するように制御する。しかし、リール30L,30C及び30Rが停止するまでの時間を余りに長くした場合には、リール30L,30C及び30Rが停止するまでの態様が不自然なものとなる。このようなことから、ストップスイッチ44a,44b及び44cから発せられた停止信号を検出したときからリールが停止するまでの時間を、原則、190ミリ秒以下に設定している。なお、上述したCB遊技状態で説明したように、遊技状態がCB遊技状態となったときには、3つのリール30L、30C及び30Rのうちの一定のリールについては、その停止制御を変更することができる。その一定のリールに対応したストップスイッチから発せられた停止信号を検出したときを基準にして75ミリ秒以内に、そのリールを停止させるように制御する。
また、リール30L,30C及び30Rが一定の速度で回転しているときには、リール30L,30C及び30Rに付された図柄を遊技者がおおむね識別できるようにする必要もある。このため、リール30L,30C及び30Rが1分間に80回転以上回転しないように、リール30L,30C及び30Rの回転速度が定められている。
なお、一般的なスロットマシンの場合には、リール30L,30C及び30Rの各々に付されている図柄の数は21個である。
このように、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてから190ミリ秒以内に、21個の図柄が付されたリール30L,30C及び30Rが停止するように停止制御するという第1の制御条件と、リール30L,30C及び30Rが1分間に80回転以上回転しないように回転制御するという第2の制御条件とから、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてからリール30L〜30Rが停止するまでの間に、回転基準位置を最も多く通過できる図柄の数(以下、最大通過図柄数と称する。)は、4個となる。回転基準位置を通過できる図柄の数には、ストップスイッチが操作されたときに回転基準位置を通過している最中の図柄も含まれる。
本明細書では、最大通過図柄数と、リールが停止して回転基準位置に位置した図柄との総和を制御コマ数と称する。上述したように、最大通過図柄数は4個である。また、リールが停止することによって回転基準位置に位置する図柄は、1個である。したがって、本実施の形態では、制御コマ数は5個となる。この制御コマ数分の図柄が、回転基準位置に位置する可能性がある図柄であり、後述する図柄検出手段150によって定められる候補図柄である。
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたときを基準にして、その後、回転基準位置を通過する図柄の数が、最大通過図柄数以下となるように、リール30L,30C及び30Rの停止制御をする。回転基準位置は、例えば、入賞ラインL3とするのが好ましい。回転基準位置を入賞ラインL3とした場合には、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作された後、入賞ラインL3を通過する図柄の数が、最大通過図柄数以下となるように、リールの停止制御をする。すなわち、上述した例では、リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたときから、入賞ラインL3を通過する図柄の数が4個になるまで、リール30L,30C及び30Rを回転させるようにして、リール30L,30C及び30Rを停止させる制御をする。
なお、基準にする回転基準位置は、本実施の形態では、水平方向に延びる入賞ラインL1〜L3のいずれかにするのが好ましい。また、リール30L,30C及び30Rのうちの1つのリールに着目すれば、ストップスイッチが操作されたときから、そのリールが停止するまでの間に入賞ラインL1〜L3を通過する図柄の数は、いずれの入賞ラインでも同じである。例えば、ストップスイッチ44aが操作されたときからリール30Lが停止するまでの間に、入賞ラインL1〜L3を通過する図柄の数は、いずれの入賞ラインでも同じである。
また、リール停止制御手段134は、上述した役抽選手段120の抽選処理の結果にも基づいて、左リール30L、中リール30C又は右リール30Rの停止制御をする。
例えば、役抽選手段120の抽選処理によって所定の役に当選した場合には、リール停止制御手段134は、当選したその役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に容易に揃うように3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。すなわち、図柄検出手段150によって定められた候補図柄の中に、当選した役に対応した図柄が含まれている場合には、その図柄が、有効化された入賞ライン上に位置するように、3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。このように、当選した所定の役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃うようにリールの停止制御を行うことを「引き込み制御」と称する。
一方、役抽選手段120の抽選処理によっていずれの役にも当選しなかった場合、すなわち、外れた場合には、リール停止制御手段134は、いずれかの役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃わないように3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。すなわち、図柄検出手段150によって定められた候補図柄を構成する図柄が、有効化された入賞ライン上に位置しても、いずれかの役に対応する図柄の並びとならないように、3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。このように、いずれかの役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃わないようにリールの停止制御を行うことを「蹴飛ばし制御」と称する。
これらの処理は、後述する図4に示すフローチャートのステップS18のリール停止制御処理で実行される。
<図柄検出手段150(図柄位置検出手段)>
図柄検出手段150は、リール30L,30C及び30Rが回転しているときには、回転基準位置を通過している最中の図柄や、回転基準位置に位置する可能性がある図柄を検出する。上述したように、回転基準位置に位置する可能性がある図柄とは、候補図柄であり、リール30L,30C及び30Rが停止したときに、回転基準位置に位置する可能性がある図柄である。また、図柄検出手段150は、リール30L,30C及び30Rが停止しているときには、回転基準位置に停止して位置している図柄を検出する。
リール30L,30C及び30Rが回転しているときには、図柄検出手段150は、操作手段500から停止信号が発せられたことに基づいて図柄を検出する。このリール30L,30C及び30Rが回転しているときにおける図柄検出手段150の処理は、以下のように行われる。
遊技者が、操作手段500、例えば、ストップスイッチ44a,44b及び44cを操作することに応じて、ストップスイッチ44a,44b及び44cから停止信号が発せられる。遊技者が、左側のストップスイッチ44aを操作したときには、ストップスイッチ44aから停止信号が発せられ、中央のストップスイッチ44bを操作したときには、ストップスイッチ44bから停止信号が発せられ、右側のストップスイッチ44cを操作したときには、ストップスイッチ44cから停止信号が発せられる。
図柄検出手段150は、ストップスイッチ44a,44b又は44cから発せられた停止信号を検出すると、操作されたストップスイッチに対応したリールの回転角度センサから発せられた信号を検出する。具体的には、左側のストップスイッチ44aには、リール30Lが対応し、ストップスイッチ44aが遊技者によって操作されたときには、リール30Lの回転角度を検出するための回転角度センサ83aから発せられた信号を検出する。また、中央のストップスイッチ44bには、リール30Cが対応し、ストップスイッチ44bが遊技者によって操作されたときには、リール30Cの回転角度を検出するための回転角度センサ83bから発せられた信号を検出する。さらに、右側のストップスイッチ44cには、リール30Rが対応し、ストップスイッチ44cが遊技者によって操作されたときには、リール30Rの回転角度を検出するための回転角度センサ83cから発せられた信号を検出する。後述するように、これらの回転角度センサ83a、83b又は83cから発せられる信号は、リール30L,30C及び30Rの一周分の回転角度に対応したパルスの数を示す信号を発する。回転角度センサ83a、83b又は83cから発せられる信号を検出することで、リール30L,30C及び30Rの回転基準位置からの回転位置を得ることができる。
図柄検出手段150は、図柄番号と、図柄番号に対応した図柄との対応関係を定めた図柄対応テーブル(図示せず)が記憶されている。上述したように、本実施の形態では、リール30L,30C及び30Rの各々には、リールの周方向に沿って21個の図柄が付されている。図柄番号は、リールに付された21個の図柄を特定するために、これらの図柄の各々に付した0番目から20番目の番号である。また、図柄番号と、図柄番号に対応した図柄との対応関係は、例えば、左リール30Lの0番目の図柄は、「プラム」であり、8番目の図柄は、「リプレイ」であり、19番目の図柄は、「ベル」であるような関係であり、図柄対応テーブルには、3つのリール30L,30C及び30R毎に、0番目〜20番目の21個の図柄が記憶されている。
また、図柄検出手段150は、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられた信号が示すパルスの数と、0番目〜20番目の図柄番号とのパルス数−図柄番号対応関係を定めたパルス数−図柄番号対応テーブル(図示せず)も記憶されている。
上述したように、遊技者によってストップスイッチが操作されると、図柄検出手段150は、操作されたストップスイッチに対応した回転角度センサ83a,83b又は83cから発せられた信号を検出する。回転角度センサ83a,83b又は83cから発せられた信号を検出することで、回転角度センサ83a,83b及び83cが計数したパルスの数を得る。次に、上述したパルス数−図柄番号対応関係を参照して、パルスの数から、図柄番号を得ることができる。このようにして得られた図柄番号は、回転基準位置、例えば、入賞ラインL3を通過している最中の図柄の図柄番号を示す。さらに、上述した図柄対応テーブルを参照することによって、図柄番号から図柄を得る。
このようにすることで、図柄検出手段150は、ストップスイッチが操作されたときに、回転基準位置、例えば、入賞ラインL3を通過している最中の図柄を得ることができる。さらに、上述したように、本実施の形態では、制御コマ数は、最大通過図柄数と、リールが停止して回転基準位置に位置した図柄との総和である。回転基準位置を通過している最中の図柄を得た後、さらに、図柄対応テーブルを参照することによって、制御コマ数分の図柄も得ることができる。上述したように、本明細書では、制御コマ数分の図柄を候補図柄と称する。上述したリール停止制御手段134は、図柄検出手段150によって候補図柄を得て、操作されたストップスイッチに対応したリールの停止制御を開始する。図柄検出手段150によって得られた候補図柄は、上述したリール停止制御手段134が引き込み制御や蹴飛ばし制御を行うときに、参照される。
上述したように、図柄検出手段150によって候補図柄を得ることにより、回転基準位置に対する候補図柄の位置を決めることもできる。すなわち、候補図柄に含まれる所定の図柄が、回転基準位置に対して、どの程度離れているのかを定めることができる。
また、図柄検出手段150は、リール30L、30C又は30Rが既に停止しているときに、回転基準位置、例えば、入賞ラインL3に位置している図柄も得る。この処理は、まず、回転角度センサ83a〜83cから発せられた信号が示すパルスの数を記憶するパルス数記憶装置(図示せず)から、リール30L,30C又は30Rのうち、停止しているリールに対応したパルスの数を読み出し、読み出したパルスの数から図柄番号を得て、得られた図柄番号から回転基準位置に位置している図柄を得る。回転基準位置に位置している図柄を得た後、さらに、図柄対応テーブルを参照することによって、回転基準位置以外に位置している他の図柄も得ることができる。例えば、左リール30Lが既に停止しているときには、まず、回転角度センサ83aから発せられた信号を検出して、入賞ラインL3に位置している図柄を得る。さらに、図柄対応テーブルを参照することによって、入賞ラインL1やL2に位置している図柄も得ることができる。
既に停止しているリールの図柄は、上述したリール停止制御手段134が引き込み制御や蹴飛ばし制御を行うときに、参照される。役抽選手段120の抽選処理によって所定の役に当選した場合には、リール停止制御手段134は、既に停止しているリールの図柄と、これから停止しようとするリールの候補図柄とから、当選した役に対応した図柄の並びが、有効化された入賞ライン上に並ぶように、停止しようとしているリールの停止制御を行う。また、役抽選手段120の抽選処理によっていずれの役にも当選しなかった場合には、リール停止制御手段134は、既に停止しているリールの図柄と、これから停止しようとするリールの候補図柄とから、いずれかの役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃わないように、停止しようとしているリールの停止制御を行う。
この図柄検出手段150による図柄の検出は、図4のステップS18のリール停止制御の処理を行うときに実行され、図柄の検出の結果は、図4のステップS20の入賞処理においても参照される。
<図柄表示手段400>
図柄表示手段400は、3つのリール30L,30C及び30Rを含む。本実施の形態では、上述したように、リール30L、30C及び30Rの各々には、所定数、例えば21個の図柄がリールの回転方向に沿って配置されている。
リール30Lは、リール30Lを回転駆動するためのモータ86aと、リール30Lの回転角度を検出するための回転角度センサ83aとからなる。リール30Cは、リール30Cを回転駆動するためのモータ86bと、リール30Cの回転角度を検出するための回転角度センサ83bとからなる。リール30Rは、リール30Rを回転駆動するためのモータ86cと、リール30Rの回転角度を検出するための回転角度センサ83cとからなる。本実施の形態では、モータ86a、86b及び86cの回転軸に、リール30L,30C及び30Rの中心部が連結されており、モータ86a、86b及び86cが1回転すると、リール30L,30C及び30Rも1回転する。
本実施の形態では、モータ86a、86b及び86cの各々は、ステッピングモータからなる。モータ86a、86b及び86cの各々には、モータ86a、86b及び86cを駆動するためのモータ駆動回路(図示せず)が電気的に接続されている。モータ駆動回路は、メイン制御手段100に電気的に接続されている。
モータ駆動回路は、メイン制御手段100からパルス信号が供給されると、供給されたパルス信号に基づいて駆動信号を生成し、生成した駆動信号をモータ86a、86b及び86cの各々に発する。モータ駆動回路は、メイン制御手段100から供給されるパルス信号のパルスの数に応じた回転角度だけモータ86a、86b又は86cが回転するように、駆動信号を生成する。本実施の形態では、モータ86a、86b又は86cの1回転分、すなわち、360度を400個のステップに等分に分割した構成としている。すなわち、メイン制御手段100から400個のパルスからなるパルス信号が、モータ駆動回路に供給されると、モータ駆動回路は、モータ86a、86b又は86cが1回転するように、駆動信号を生成する。
回転角度センサ83a,83b及び83cは、メイン制御手段100からモータ駆動回路に供給されたパルス信号のパルスの数を計数するカウンタ(図示せず)を含む。回転角度センサ83a,83b及び83cは、カウンタで計数したパルスの数を示す信号を発する。また、回転角度センサ83a,83b及び83cは、カウンタで計数したパルスの数を初期化するための初期化手段(図示せず)を含む。初期化手段は、リール30L,30C及び30Rが、回転方向における一定の回転基準位置に達したときに、パルスの数を初期化する。したがって、リール30L,30C及び30Rが一定の回転基準位置に達するたびに、カウンタで計数したパルスの数は初期化される。この一定の回転基準位置が、リール30L,30C及び30Rの各々の回転方向の原点となる。上述したように、このリール30L,30C及び30Rの各々の回転方向の原点は、上述した回転基準位置、例えば、入賞ラインL3とするのが好ましい。
上述した構成にすることで、回転角度センサ83a,83b及び83cは、リール30L,30C及び30Rの一周分の回転角度に対応したパルスの数を示す信号を発することができる。上述したように、本実施の形態では、モータ86a、86b又は86cの1回転分を400個のステップに等分に分割した構成としている。したがって、リール30L,30C及び30Rが、回転基準位置に位置するときには、計数したパルスの数が0個であることを示す信号が回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる。また、リール30L,30C及び30Rが、回転基準位置から90度だけ回転した回転位置にあるときには、計数したパルスの数が99個であることを示す信号が回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる。
また、図柄表示手段400は、計数したパルスの数をリール30L,30C及び30R毎に記憶するパルス数記憶装置(図示せず)も有する。パルス数記憶手段に記憶されるパルスの数は、リール30L,30C及び30Rが回転しているときには、常に更新されている。したがって、リール30L,30C又は30Rが完全に停止するまで、パルスの数は更新されるので、リール30L,30C又は30Rのいずれかが停止したときには、停止したリールについては、停止したときのパルスの数が記憶されることになる。リール30L,30C及び30Rが停止しているときには、このパルス数記憶装置に記憶されているパルスの数が読み出される。
このように、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる信号から、リール30L,30C及び30Rの回転基準位置からの回転位置を得ることができる。なお、上述した説明は、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる信号を、概念的に説明するためのものである。スロットマシン10は、リール30L,30C及び30Rの回転位置を得る目的で、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる信号を検出するわけではない。後述するように、図柄番号や、図柄番号に対応した図柄を得たり、所定の図柄の位置を得るために、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる信号を検出する。
上述したように、図柄検出手段150には、図柄番号と、図柄番号に対応した図柄との対応関係を定めた図柄対応テーブル(図示せず)が記憶されている。また、回転角度センサ83a,83b及び83cのカウンタで計数したパルスの数と、0番目〜20番目の図柄番号との対応を示すパルス数−図柄番号対応関係が予め定められている。このようにすることで、図柄検出手段150は、まず、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられた信号を検出することで、回転角度センサ83a,83b及び83cが計数したパルスの数を得る。次いで、上述したパルス数−図柄番号対応関係を用いて、パルスの数から、図柄番号を得る。このようにして得られた図柄番号は、回転基準位置、例えば、入賞ラインL3に位置している図柄の図柄番号を示す。さらに、上述した図柄対応テーブルを用いることによって、図柄番号から図柄を得る。このようにして、回転基準位置、例えば、入賞ラインL3に位置している図柄を得ることができる。
また、リール30L,30C及び30Rのうち、いずれかのものが停止しているときには、その停止したリールについては、上述したパルス数記憶装置に記憶されているパルスの数を読み出し、上述したパルス数−図柄番号対応関係を用いて、読み出したパルスの数から、図柄番号を得、さらに、上述した図柄対応テーブルを用いることによって、図柄番号から図柄を得る。
図柄検出手段150は、このようにして入賞ラインL3に位置している図柄を得ることで、この図柄検出手段150における処理は、リールが、回転している場合と、停止している場合とに拘らず実行でき、リールが回転しているときに行えば、入賞ラインL3に停止する可能性のある候補図柄を決定することができる。また、リールが停止しているときに行えば、入賞ラインL3上に停止して位置している図柄を決定することができる。
<サブ制御手段200(演出制御手段)>
上述したように、メイン制御手段100には、サブ制御手段200が電気的に接続されており、メイン制御手段100から発せられた各種の信号や情報は、サブ制御手段200に供給される。
メイン制御手段100から発せられる各種の信号には、役抽選手段120による役抽選処理の結果を示す信号や、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたことを示す信号等がある。これらの信号は、後述する図4のフローチャートのステップS14やS17の処理で、メイン制御手段100から送信される。
サブ制御手段200は、これらの信号を受信して、後述する演出手段300で行う演出の制御をする。演出は、単位遊技に関する情報を報知するためのものである。演出手段300で行われる演出についての詳細は、後述する。
サブ制御手段200は、上述したサブ制御基板52からなるのが好ましい。サブ制御手段200は、情報送信手段270と、選択態様決定手段280と、選択停止点決定手段290とを含む。
<情報送信手段270>
情報送信手段270は、サブ制御手段200によって選択された演出に関する情報を、演出手段300に送信する。
サブ制御手段200によって、単位遊技の遊技状態に応じた演出が選択されたときには、情報送信手段270は、選択された演出を表示すべき命令信号を演出手段300に送信したり、選択された演出に関する画像データや音声データを信号に変換して演出手段300に送信する。
<選択態様決定手段280>
選択態様決定手段280は、役抽選手段120の抽選処理の結果に基づいて、複数の選択態様のうちの1つの選択態様を決定する。
選択態様は、後述するように4つある。選択態様決定手段280は、これらの4つの選択態様のうちの1つを、役抽選手段120の抽選処理の結果に基づいて選択する。4つの選択態様は、以下に示すものである。
第1の選択態様は、ランダムに途中停止駅を選択する態様である。すなわち、乱数を発生させて、その乱数の値に応じて、途中停止駅を決める態様である。
第2の選択態様は、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する態様である。この態様は、現在停止駅よりも僅かでも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する。
第3の選択態様は、終着駅に最も近づくように停止駅を途中停止駅として選択する態様である。この態様は、現在停止駅と終着駅と結ぶ最短経路に存在する停止駅の中から1つを選択する態様である。
第4の選択態様は、終着駅そのものを途中停止駅として選択する態様である。すなわち、直ちに終着駅に到達することができる態様である。
なお、現在停止駅、途中停止駅、終着駅については、後述する。
<選択停止点決定手段290>
選択停止点決定手段290は、選択態様決定手段280によって決定された1つの選択態様に応じて、途中停止駅を決定する。
<演出手段300>
演出手段300では、遊技に関する情報の報知が演出として行われる。演出手段300は、上述したサブ制御手段200の情報送信手段270と電気的に接続されている。本実施の形態では、演出手段300で行われる演出は、上述したサブ制御手段200によって制御される。演出手段300は、情報送信手段270から発せられた情報を遊技者が認識できるように報知する。この演出手段300は、画像表示装置34、スピーカ36又はランプ38からなるのが好ましい。上述した遊技に関する情報を報知するための遊技は、画像表示装置34で行われるのが好ましい。上述したように、演出は、サブ制御手段200によって制御されて進められる。
後述するように、本実施の形態では、複数種類のものがあり、電車移動遊技と、連続演出と、その他の演出とがある。このうちの連続演出は、卓球対戦演出と、射的演出と、その他の連続演出とがある。連続演出は、電車移動遊技が行われた後に、電車移動遊技の結果に応じて選択される。
<<電車移動遊技の概要>>
上述したように、本実施の形態では、画像表示装置34で行われる演出の1つに、電車移動遊技がある。上述したように、本実施の形態では、電車移動遊技のほかに連続演出と称する演出もある。この連続演出については、後で述べる。
電車移動遊技は、双六ゲームを模したものである。すなわち、遊技者の視点から電車移動遊技を見た場合には、電車移動遊技は、サイコロの画像が表示されて、表示されたサイコロの出目の数だけ、電車が移動し、これを繰り返し行うことで、電車が順次移動して、終着駅に到達できれば終了するものである。この電車移動遊技を画像表示装置34で行うことによって、メイン制御手段100で制御される単位遊技に関する情報を遊技者に報知することができる。
図18は、電車移動遊技が行われるときに、画像表示装置34に表示される画像の1つの例である。この例では、日本の北海道を示す地図が表示されている。画像表示装置34に地図を表示するための地図情報は、サブ制御手段200の記憶手段(図示せず)に予め記憶されている。なお、本実施の形態では、画像表示装置34に地図を表示するための地図情報には、日本全土のほか、ハワイ等の外国の地図情報も含まれている。
電車移動遊技が行われるときには、電車の画像と電車が進むことができる移動路の画像が画像表示装置34に表示される。この電車が、「キャラクタ」に相当する。なお、図18に示した図では、電車の画像は、省略されている。
本実施の形態では、「進む」とは、電車が移動することと、目的とする地点にまで至ったときには、停止することとを含む。すなわち、「進む」には、電車が動いていく移動動作と、目的とする地点にまで至ったときには、移動動作を止めてそこに留まる停止動作との2つの動作が含まれる。
<移動路>
電車が進むことができる移動路は、複数の停止駅と隣り合う停止駅を結ぶ単位経路とを含む。
<停止駅(停止点)>
例えば、図18に示した例では、数字が表示されている小さい正方形の1つのセルが1つの停止駅である。電車は、停止駅のみに停止することができる。図18に示した例では、数値「1」が表示されている停止駅が、稚内駅であり、数値「25」が表示されている停止駅が、札幌駅である。数値は、停止駅ごとに異なる番号が割り当てられており、数値によって、停止駅を指定したり特定したりできる。なお、本実施の形態では、数値「n」を停止駅識別番号と称する。例えば、釧路駅は、数値「40」が表示されているように、停止駅識別番号が40であり、この停止駅を停止駅識別番号40の停止駅と称する。この停止駅が、「停止点」に対応する。
図19は、本実施の形態で用いる停止駅基本データを示す表である。この停止駅基本データは、サブ制御手段200の記憶手段(図示せず)に予め記憶されている。図19に示すように、本実施の形態では、停止駅識別番号1の停止駅から停止駅識別番号521の停止駅までの521個の停止駅を用いる。
図19に示した表の第1列は、上述した停止駅識別番号を示す数値である。上述したように、この停止駅識別番号を用いることによって、521個の停止駅を指定したり識別したりすることができる。
図19の表の第2列に示した2つの数値は、地図上における停止駅のx座標とy座標とを示す値である。この値を読み出すことによって、画像表示装置34の所望する位置に停止駅を描画することができる。
図19の表の第3列は、停止駅が有する機能や、停止駅を画像表示装置34に表示するときに用いる停止駅の表示色を示す。停止駅が有する機能は、予め定められている。また、停止駅の表示色は、停止駅が有する機能に対応して定められており、遊技者は、画像表示装置34に表示された停止駅の表示色を視認することで、その停止駅が有する機能を知ることができるようにされている。なお、図18は、白色と黒色とのみで示しており、停止駅の表示色については省略している。
図19の第3列に表示されている「終着駅」は、521個の停止駅のうち、終着駅として選択されることができる機能を有する停止駅である。なお、終着駅については後述する。また、「青色駅」は、双六ゲームとして電車移動遊技を行うときに、所持金が増える停止駅である。すなわち、「青色駅」は、電車移動遊技を行って、電車が「青色駅」に停止したときには、電車移動遊技で遊技者が仮想的に有している所持金を増やすことができる機能を有する停止駅である。さらに、「赤色駅」は、所持金が減る停止駅である。すなわち、「赤色駅」は、電車が「赤色駅」に停止したときには、遊技者が仮想的に有している所持金を減らす機能を有する停止駅である。さらにまた、「通常駅」や「特殊駅」は、後述する連続演出の開始の契機となる機能を有する停止駅である。すなわち、「通常駅」や「特殊駅」は、電車が「通常駅」や「特殊駅」に停止したときには、次に行われる単位遊技に対応した演出が、連続演出となるようにする機能を有する停止駅である。
図19の表の第4列〜第7列は、隣り合う停止駅を示す停止駅識別番号である。「→」の列は、右隣りに存在する停止駅の停止駅識別番号を示し、「↓」の列は、下隣りに存在する停止駅の停止駅識別番号を示し、「←」の列は、左隣りに存在する停止駅の停止駅識別番号を示し、「↑」の列は、上隣りに存在する停止駅の停止駅識別番号を示す。なお、第4列〜第7列で示した数値「0」は、隣り合う停止駅が存在しないことを意味する。例えば、停止駅識別番号1の停止駅(稚内駅)については、「→」の値は、2であり、「↓」の値は、5であり、「←」の値は、0であり、「↑」の値は、0である。すなわち、停止駅識別番号1の停止駅の右隣りには停止駅識別番号2の停止駅が存在し、停止駅識別番号1の停止駅の下隣りには停止駅識別番号5の停止駅が存在し、停止駅識別番号1の停止駅の左隣りや上隣りには停止駅が存在しないことを示す。
<単位経路>
上述したように、電車が進むことができる移動路には、単位経路も含まれる。この単位経路は、図18に示した例では、隣り合う2つの停止駅の間を直接結ぶ黒い太線である。例えば、停止駅識別番号1の停止駅(稚内駅)と停止駅識別番号2の停止駅とは、隣り合っており、停止駅識別番号1の停止駅と停止駅識別番号2の停止駅との間に黒い太線が表示されている。また、停止駅識別番号1の停止駅と停止駅識別番号5の停止駅とは、隣り合っており、停止駅識別番号1の停止駅と停止駅識別番号5の停止駅との間にも黒い太線が表示されている。これらの黒い太線が単位経路である。単位経路は、隣り合う2つの停止駅を結んだ道筋であると共に、予め定められた道筋である。さらに、単位経路は、電車が進むことができる道筋であり、電車は、単位経路に沿ってのみ移動することができる。
上述した図19の表の第4列〜第7列の各欄に示した数値は、単位経路の長さであり、これらの各欄に、0以外の数値が存在すれば、単位経路が存在することを意味し、数値が0であれば、単位経路が存在しないことを意味する。
このように、単位経路は、隣り合う2つの停止駅を直接結ぶものであり、地図上に表示されている2つの停止駅が位置する間の長さにはよらない。上述したように、単位経路は、電車が移動できる道筋であり、電車は、この単位経路に沿ってのみ移動することができる。言い換えれば、ある2つの停止駅が、地図上で近い位置に表示されていても、その2つの停止駅の間に単位経路が存在しなければ、その2つの停止駅の一方から他方へは直ちに移動することはできない。例えば、図18に示した例では、停止駅識別番号28の停止駅と停止駅識別番号29の停止駅は、地図上で近い位置に表示されているが、停止駅識別番号28の停止駅と停止駅識別番号29の停止駅との間には、この2つの停止駅を結ぶ単位経路が存在しないので、停止駅識別番号28の停止駅から停止駅識別番号29の停止駅へ、又は停止駅識別番号29の停止駅から停止駅識別番号28の停止駅へは、直ちに移動することができない。この場合に、停止駅識別番号28の停止駅から停止駅識別番号29の停止駅へ移動するには、例えば、停止駅識別番号順に、28→37→48→49→38→29の停止駅や、28→27→12→13→14→18→30→29の停止駅のように、停止駅識別番号28の停止駅及び停止駅識別番号29の停止駅以外の他の停止駅を経由して、常に、複数の単位経路に沿った経路でなければ移動できない。なお、この例で示したように、ある2つの停止駅を電車が移動できる経路は、1通りだけでなく、複数通りの経路が存在する場合がある。
<接続駅(接続点)>
また、停止駅は、その大半が、2つの単位経路が接続される位置でもある。例えば、図18に示した例で、停止駅識別番号13の停止駅は、停止駅識別番号13の停止駅と停止駅識別番号12の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号13の停止駅と停止駅識別番号14の停止駅とを結ぶ単位経路との2つの単位経路が接続される位置である。なお、接続される2つ単位経路は、この例のように、同一の直線上に配置されている必要はなく、これらの2つ単位経路がなす角度は、0度又は180度以外の角度でもよい。例えば、停止駅識別番号34の停止駅(ニセコ駅)は、停止駅識別番号34の停止駅と停止駅識別番号33の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号34の停止駅と停止駅識別番号23の停止駅とを結ぶ単位経路との2つの単位経路が接続される位置であり、これらの2つの単位経路は、停止駅識別番号34の停止駅(ニセコ駅)で90度の角をなすように接続されている。
さらに、停止駅は、3つ以上の単位経路が接続される位置であってもよい。例えば、停止駅識別番号42の停止駅(長万部駅)は、停止駅識別番号42の停止駅と停止駅識別番号33の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号42の停止駅と停止駅識別番号43の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号42の停止駅と停止駅識別番号56の停止駅とを結ぶ単位経路との3つの単位経路が接続される位置である。また、停止駅識別番号40の停止駅(釧路駅)は、停止駅識別番号40の停止駅と停止駅識別番号19の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号40の停止駅と停止駅識別番号41の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号40の停止駅と停止駅識別番号51の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号40の停止駅と停止駅識別番号39の停止駅とを結ぶ単位経路との4つの単位経路が接続される位置である。以下では、このように、少なくとも3つの単位経路が接続される停止駅を接続駅と称する。なお、接続駅であっても、単に停止駅と称する場合もある。この接続駅が「接続点」に対応する。
<移動駅数>
上述したように、画像表示装置34で行われる電車移動遊技は、いわゆる双六ゲームと同じであり、出発駅から出発し、電車を順次移動させて、最終的に電車を終着駅に到達させることができれば、いわゆる「上がり」となって終了する。なお、「出発駅」及び「終着駅」については後述する。
メイン制御手段100によって、単位遊技が始められることに対応して、サブ制御手段200によって、電車移動遊技が始められる。電車移動遊技が始められると、まず、サイコロが回転する態様の画像が画像表示装置34に表示される。その後、サイコロが停止する態様の画像が表示されて、サイコロが停止したときに表示されたサイコロの出目だけ、電車を現在の停止駅から進めることができる。なお、後述するように、電車が現在停止している停止駅を現在停止駅と称する。
本実施の形態では、この現在停止駅から進めることができる停止駅の数を移動駅数と称する。現在停止駅の隣りの停止駅から起算して、1ずつ加算し、移動駅数に至る停止駅まで、電車を進めることができる。すなわち、移動駅数から1を減じた数の停止駅については、電車を通過させ、移動駅数と一致する停止駅まで電車を移動させて、その停止駅で停止させる。この移動駅数は、いわゆる双六ゲームにおけるコマ数と同じものである。したがって、サイコロの出目の数が大きいほど、通過できる停止駅の数が増えるので、より早く終着駅に近づく可能性が生ずる。なお、後述するように、移動駅数だけでなく、電車の移動の方向も同時に決定するので、現在停止駅よりも終着駅から遠ざかる方向に電車が移動する場合もある。
なお、画像表示装置34を見ている遊技者は、画像表示装置34に表示されたサイコロの出目の総和だけ、電車が、現在停止駅から進むように見えるが、本実施の形態では、サブ制御手段200によって、まず、電車を次に停止させる停止駅(途中停止駅)を決定し、現在停止駅と途中停止駅とから移動駅数を決定し、その決定した移動駅数をサイコロの出目としてサイコロを表示して、現在停止駅から途中停止駅まで電車を移動させる画像を表示する。なお、このサブ制御手段200における具体的な制御処理は、後で詳述する。
移動駅数の具体例を、図18に示した例を用いて説明する。この例で、電車の現在停止駅が、停止駅識別番号12の停止駅(旭川駅)であるときに、サイコロの出目の総和が3であったとする。この場合には、移動駅数は3であるので、停止駅識別番号12の停止駅(旭川駅)から3つ目の停止駅まで、電車を進めることができる。具体的には、停止駅識別番号12の停止駅の隣りの停止駅識別番号13の停止駅から起算して、停止駅識別番号の順に、12→13(1つ目)→14(2つ目)→15(3つ目)の停止駅のように、停止駅識別番号15の停止駅まで進めることができる。このように、1つ目の停止駅である停止駅識別番号13の停止駅と、2つ目の停止駅である停止駅識別番号14の停止駅とは、電車を通過させることができる停止駅である。
なお、電車の現在停止駅が、停止駅識別番号12の停止駅(旭川駅)であるときに、移動駅数が3であった場合には、上述した経路のみならず、停止駅識別番号の順に、12→13(1つ目)→14(2つ目)→18(3つ目)の経路や、12→8(1つ目)→6(2つ目)→7(3つ目)の経路や、12→8(1つ目)→6(2つ目)→5(3つ目)の経路や、12→27(1つ目)→28(2つ目)→37(3つ目)の経路もある。このため、この例の場合に、電車を進めることができる停止駅は、停止駅識別番号15、18、7、5、37の5つの停止駅のうちのいずれか1つとなる。いずれの停止駅に電車を進めるかの選択については、後で詳述する。
<出発駅(出発点)、終着駅(終着点)>
出発駅は、複数の停止駅から選択されたいずれか1つの停止駅である。また、終着駅は、同様に複数の停止駅から選択されたいずれか1つの停止駅であり、出発駅とは異なる停止駅である。この出発駅が、「出発点」に対応し、終着駅が、「終着点」に対応する。なお、本実施の形態では、終着駅となり得る停止駅は、521個の停止駅のうちの所定の25個の停止駅である。
図20は、本実施の形態で用いる終着駅を示す表である。上述したように、終着駅は、521個の停止駅のうち、予め定められた25個の停止駅である。電車移動遊技を始めるときに、25個の終着駅のうち1つが、その後、行われる電車移動遊技の終着駅として選択される。
図20の第1列は、終着駅の識別番号を示す数値であり、終着駅識別番号と称する。この終着駅識別番号によって、25個の終着駅を指定したり識別したりすることができる。
図20の第2列は、図19の第1列で定められた停止駅識別番号である。この第2列の数値と、第1列の数値とを用いることによって、終着駅識別番号と停止駅識別番号との対応関係を得ることができる。例えば、停止駅識別番号40の停止駅「釧路」は、終着駅識別番号4の終着駅でもある。
図20の第3列は、終着駅として定められた停止駅の具体的な駅名を示す文字データである。この文字データは、画像表示装置34に表示した地図上に終着駅の駅名を表示するために用いられる。
上述したように、電車移動遊技は、出発駅から終着駅に電車を進める双六ゲームに相当する遊技である。電車を終着駅に到達させることができたときには、1回の電車移動遊技が終了する。その後、再び、電車移動遊技が開始されたときには、前に行われた電車移動遊技の終着駅を新たな出発駅とし、25個の終着駅のうち出発駅とは異なる終着駅を新たな終着駅として定める。
また、スロットマシン10の電源が投入されて起動された状態や再起動された状態で、電車移動遊技が開始されるときには、25個の終着駅のうちの1つを新たな出発駅とし、25個の終着駅のうち出発駅とは異なる終着駅を新たな終着駅として定める。
<現在停止駅(現在停止点)、途中停止駅(選択停止点)>
また、本実施の形態では、電車が、現在停止している停止駅を現在停止駅と称する。電車移動遊技が開始された当初は、電車は、出発駅に停止しているので、出発駅が現在停止駅となる。後述するように、遊技者によってスタートスイッチ42が操作されて、メイン制御手段100によって、単位遊技が始められると、これに対応してサブ制御手段200によって、電車移動遊技が始められる。電車移動遊技が始まると、停止駅を決定するための処理が行われる。本実施の形態では、この停止駅を途中停止駅と称する。遊技者によって3つのストップスイッチ44a、44b及び44cの全てが操作されたときには、サブ制御手段200によって、現在停止駅から途中停止駅まで電車が移動する態様の画像が、画像表示装置34に表示される。上述した現在停止駅が、「現在停止点」に対応し、途中停止駅が、「選択停止点」に対応する。
本実施の形態では、原則として、出発駅から終着駅に直ちに到着することはない。したがって、メイン制御手段100によって、単位遊技が複数回行われて、その各々の単位遊技に対応して、サブ制御手段200によって、電車移動遊技が継続して行われて、電車を順次移動させることにより、出発駅から終着駅に到着させることができる。
本実施の形態では、出発駅と終着駅とを決定して、新たに電車移動遊技を出発駅から始めることを、電車移動遊技を「開始」すると称する。一方、電車移動遊技が既に開始されており、その続きを始めることを、電車移動遊技を「再開」すると称する。すなわち、電車が、出発駅とは異なる停止駅(途中停止駅)まで移動して停止している状態で、電車移動遊技を始めることを、電車移動遊技を「再開」すると称する。電車移動遊技が再開される前に行われた電車移動遊技で、途中停止駅が決定されて、決定された途中停止駅まで電車が進んでいるので、電車移動遊技が再開されたときには、再開される前の途中停止駅が現在停止駅となって、電車移動遊技の続きが行われる。
また、本実施の形態では、電車を終着駅に到達させることができたときを、電車移動遊技が「終了」すると称する。これに対して、電車が、終着駅に至らない途中停止駅まで移動して停止して、電車移動遊技を一時的に終えることを、電車移動遊技を「中断」すると称する。
上述したように、本実施の形態では、電車を出発駅から終着駅に到着させるためには、メイン制御手段100によって、単位遊技が複数回行われる必要があるが、単位遊技が行われる度に、サブ制御手段200によって、電車移動遊技が、連続的に再開される必要はない。すなわち、メイン制御手段100によって単位遊技が行われたことに対応して、サブ制御手段200で電車移動遊技が行われた後に、次の単位遊技が行われても、サブ制御手段200では、電車移動遊技とは異なる演出を行い、さらにその後に行われた単位遊技に対応して電車移動遊技を行うことができる。すなわち、断続的に電車移動遊技を行うことができる。このように、電車移動遊技を断続的に行うためには、電車移動遊技を中断する度に、途中停止駅を記憶させておき、電車移動遊技が再開されたときに、記憶されている途中停止駅を現在停止駅として読み出せばよい。電車移動遊技を断続的に行う場合であっても、単位遊技が複数回行われることによって、最終的に電車を終着駅に到達させることができる。
<移動経路>
上述したように、電車の現在停止駅が停止駅識別番号12の停止駅(旭川駅)であるときに、サイコロの出目の総和が3であった場合の電車の経路の1つは、停止駅識別番号の順に12→13(1つ目)→14(2つ目)→15(3つ目)の停止駅である。この場合には、現在停止駅から途中停止駅までの経路は、停止駅識別番号12の停止駅と停止駅識別番号13の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号13の停止駅と停止駅識別番号14の停止駅とを結ぶ単位経路と、停止駅識別番号14の停止駅と停止駅識別番号15の停止駅とを結ぶ単位経路との3つの単位経路からなる。この3つの単位経路を移動経路と称する。
すなわち、移動経路は、少なくとも1つの単位経路からなり、現在停止駅と途中停止駅とを結ぶ経路である。メイン制御手段100で単位遊技が1回行われ、これに対応して、電車移動遊技が行われて、電車が移動するときには、電車は、この移動経路に沿って、現在停止駅から途中停止駅まで移動し、途中停止駅で停止する。この途中停止駅が、次に、電車移動遊技が行われるときの現在停止駅となって、電車移動遊技が行われる。
以上のように、電車移動遊技は、まず、出発駅と終着駅とを決定して、新たに電車移動遊技を出発駅から始めることによって、「開始」される。この後、出発駅から途中停止駅まで、移動経路に沿って移動し、途中停止駅で停止する。このとき、電車移動遊技は、「中断」される。
このように、電車移動遊技が1回行われる度に、電車は、現在停止駅から途中停止駅まで、移動経路に沿って移動し、途中停止駅で停止する。電車移動遊技が複数回行われることによって、少なくとも1つの途中停止駅を経由して、出発駅から終着駅まで、移動経路に沿って順次電車を移動させることができる。
<<制御処理>>
以下に、上述したメイン制御手段100(メイン制御基板32)及びサブ制御手段200(サブ制御基板52)において行われる制御について説明する。図4は、メイン制御手段100における制御処理を実行するためのサブルーチンである。また、図5〜図17は、サブ制御手段200における制御処理を実行するためのサブルーチンである。
なお、以下においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したメイン制御手段100においては、制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、スロットマシン10は定常動作しているものとする。また、この図4や図5〜図17に示すフローチャートは、メイン制御手段100やサブ制御手段200における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。
<メイン制御手段100における制御>
図4は、メイン制御手段100における制御を示すフローチャートである。
最初に、上述した1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66を遊技者が操作することによって発せられた信号に基づいて、投入枚数を決定する(ステップS11)。この投入枚数は、1回の遊技をするために賭けの対象とされたメダルの数を示し、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされたメダルの数のみならず、メダル投入口46から投入されて直接賭けの対象とされたメダルの数も含む。
次いで、スタートスイッチ42が遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS12)。この判断処理は、スタートスイッチ42から始動信号が発せられたか否かによって判断する。スタートスイッチ42が操作されていないと判別したとき(NO)には、ステップS12の判断処理を繰り返す。一方、遊技者によってスタートスイッチ42が操作されたと判別したとき(YES)には、上述した役抽選手段120による役抽選処理を実行する(ステップS13)。
次に、役抽選手段120による役抽選処理の結果を示す信号(以下、抽選結果信号と称する。)をサブ制御手段200に送信する(ステップS14)。その後、上述したリール駆動制御手段130のリール回転制御手段132によって、3つのリール30L、30C及び30Rの回転制御を開始する(ステップS15)。
次いで、ストップスイッチ44a、44b又は44cが遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS16)。この判断処理は、ストップスイッチ44a,44b又は44cから停止信号が発せられたか否かによって判断する。ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されていないと判別したとき(NO)には、ステップS16の判断処理を繰り返す。
一方、遊技者によって、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたと判別したとき(YES)には、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたことを示す信号(以下、ストップ信号と称する。)をサブ制御手段200に送信し(ステップS17)、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたことに基づいて、上述したリール駆動制御手段130のリール停止制御手段134によって、3つのリール30L、30C及び30Rの停止制御を実行する(ステップS18)。
上述したステップS18の処理を実行した後、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止したか否かを判断する(ステップS19)。上述したリール30Lを駆動するためのモータ86aや、リール30Cを駆動するためのモータ86bや、リール30Rを駆動するためのモータ86cは、これらのモータの各々の全ての相を励磁させることで、停止させることができる。例えば、モータ86a,86b及び86cの各々が3相励磁によって駆動される場合には、各々のモータの3相の全てを同時に励磁させることによって、そのモータを停止させることができる。上述したステップS19の判断処理は、このようなモータを停止させるための励磁制御を、3つのモータ86a、モータ86b、及びモータ86cの全てに対して行ったか否かを判断する処理である。
上述したステップS19の判断処理で、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止していないと判別したとき、すなわち、3つのリール30L、30C及び30Rのうちの少なくとも1つのリールが停止していないと判別したとき(NO)には、上述したステップS16に処理を戻す。一方、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止したと判別したとき(YES)には、今回行われた単位遊技の入賞処理を実行し(ステップS20)、本サブルーチンを終了する。ステップS20の処理は、例えば、RB役に入賞したときには、RB遊技状態へ移行させ、スイカ役等の小役に入賞したときには、役に対応した枚数の遊技媒体を払い出す等の処理を行い、いずれの役に入賞しなかったときには、入賞に関する処理は行わない。
<サブ制御手段200における制御>
図5は、サブ制御手段200における制御を示すフローチャートである。
最初に、役抽選結果を示す情報を受信したか否かを判断する(ステップS31)。この役抽選結果を示す情報は、メイン制御手段100からサブ制御手段200へ送信された情報であり、役抽選手段120によって抽選処理された結果示す信号である。このステップS31の処理は、上述した図4のステップS14の処理に対応する。
役抽選結果を示す情報を受信したと判別したときには、メイン制御手段100で前回行われた単位遊技に対応してサブ制御手段200で行われた演出が、電車移動遊技であったか否かを判断する(ステップS32)。サブ制御手段200で行われた演出が電車移動遊技であったと判別したときには、後述する図16のサブルーチンを呼び出して、連続演出を開始する処理を実行し(ステップS33)、本サブルーチンを終了する。なお、連続演出を開始する処理については、後述する。
一方、ステップS32の判断処理で、前回行われた単位遊技に対応して行われた演出が、電車移動遊技でなかったと判別したときには、ステップS31で受信した役抽選結果を示す情報に応じて演出を選択する(ステップS34)。サブ制御手段200で行われる演出には、複数種類のものがあり、電車移動遊技と、連続演出と、その他の演出とがある。さらに、連続演出は、卓球対戦演出と、射的演出と、その他の連続演出とがある。上述したステップS34の処理では、電車移動遊技とその他の演出とのうちのいずれを選択するかの処理である。この処理は、例えば、上述した図4のステップS13で実行された役抽選手段120の抽選処理の結果が、何らかの役に当選している場合には、電車移動遊技を選択し、いずれの役にも当選していない、すなわち外れの場合には、その他の演出を選択するような処理である。また、役抽選手段120の抽選処理の結果が、特別役や特定の小役に当選したときのみに、電車移動遊技が選択されるようにしてもよい。このようにすることで、電車移動遊技が行われたときには、何らかの役に当選したことや、特定の役に当選したことを遊技者に報知することができる。
次に、ステップS34の処理で、選択された演出が電車移動遊技であったか否かを判断する(ステップS35)、選択された演出が電車移動遊技でないと判別したときには、直ちに、その他の演出の処理が実行され(ステップS36)、本サブルーチンを終了する。
ステップS35の判断処理で、選択された演出が電車移動遊技であると判別したときには、電車移動遊技を既に開始しているか否かを判断する(ステップS37)。電車移動遊技は、複数回の単位遊技に亘って継続的に行われるもので、メイン制御手段100で今回の単位遊技が行われるよりも以前に、電車移動遊技が開始されている場合もある。このステップS37の判断処理は、この今回の単位遊技が行われるよりも前に、電車移動遊技が開始されているか否かを判断する処理である。
電車移動遊技を既に開始していないと判別したとき、すなわち、今回行われている単位遊技に対応して、電車移動遊技を開始する場合には、電車移動遊技における終着駅を選択する(ステップS38)。上述したように、終着駅は、521個の停止駅のうち予め定められた25個の終着駅から選択されるものである。このステップS38の処理は、予め定められた25個の終着駅から1つのものを、これから行う電車移動遊技における終着駅として選択する処理である。
上述したステップS37の判断処理で、電車移動遊技を既に開始していると判別したとき、又は、ステップS38の処理を実行したときには、後述する電車移動遊技を実行する処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS39)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS31の判断処理で、役抽選結果を受信していないと判別したときには、ストップスイッチ44a,44b又は44cが操作されたことを示すストップ信号を受信したか否かを判断する(ステップS40)。この処理をすることで、遊技者によって、ストップスイッチ44a,44b又は44cが操作されたか否かを判断することができる。この処理は、図4のステップS17の処理に対応する。
ストップ信号を受信したと判別したときには、ステップS34の処理で選択された演出が、電車移動遊技であるか否かを判断する(ステップS41)。ステップS34の処理で選択された演出が、電車移動遊技であると判別したときには、後述する電車移動遊技を終了する処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS42)、本サブルーチンを終了する。一方、ステップS34の処理で選択された演出が、電車移動遊技でないと判別したときには、後述する連続演出を終了する処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS43)、本サブルーチンを終了する。
<電車移動遊技の実行処理>
図6は、上述した図5のステップS39の処理で呼び出されて実行される電車移動遊技を実行する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、この処理は、電車移動遊技を開始するときにも、再開するときにも実行される。
最初に、電車移動遊技で使用するサイコロの数を決定する(ステップS51)。上述したように、電車移動遊技は、双六ゲームを模した遊技であり、ステップS51の処理は、電車移動遊技で用いるサイコロの数を決定する処理である。本実施の形態では、サイコロの数は、1ないし4個であり、ステップS51の処理によって、1ないし4個のうちのいずれかに決定される。ステップS51の処理によって決定されたサイコロの数が、1個となった場合には、サイコロの出目は、1ないし6であるので、電車を1駅ないし6駅だけ進めることができる。また、決定されたサイコロの数が、2個となった場合には、サイコロの出目は、2ないし12であるので、電車を2駅ないし12駅だけ進めることができる。同様に、決定されたサイコロの数が、3個となった場合には、電車を3駅ないし18駅だけ進めることができ、決定されたサイコロの数が、4個となった場合には、電車を4駅ないし24駅だけ進めることができる。このように、決定されたサイコロの数が多いほど、現在の停止駅から離れた停止駅に移動させることができる。
サイコロの数を決定する処理も、役抽選手段120の抽選処理の結果に応じて決定することができる。例えば、何らかの役に当選した場合には、サイコロの数が多くなるようにし、外れの場合には、サイコロの数が少なくなるようにすることができる。後述するように、電車移動遊技が始まると、ステップS51の処理で決定された数のサイコロの画像が、画像表示装置34に表示される。このため、画像表示装置34に表示されたサイコロの数が多い場合には、何らかの役に当選した可能性があることを遊技者に報知することができる。
次に、途中停止駅選択態様を決定する(ステップS52)。この処理は、途中停止駅を選択するための態様を決める処理である。この途中停止駅選択態様には、4つある。
第1の選択態様は、ランダムに途中停止駅を選択する態様である。すなわち、乱数を発生させて、その乱数の値に応じて、途中停止駅を決める態様である。
第2の選択態様は、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する態様である。この態様は、現在停止駅よりも僅かでも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する。
第3の選択態様は、終着駅に最も近づくように停止駅を途中停止駅として選択する態様である。この態様は、現在停止駅と終着駅と結ぶ最短経路に存在する停止駅の中から1つを選択する態様である。
第4の選択態様は、終着駅そのものを途中停止駅として選択する態様である。すなわち、直ちに終着駅に到達することができる態様である。
これらの4つの選択態様によって、途中停止駅を選択する具体的な処理は、後で詳述する。また、後述するように、本実施の形態では、途中停止駅を直ちに決めるのではなく、まず、途中停止駅を選択するための途中停止駅選択態様を決め、決められた途中停止駅選択態様に従って、途中停止駅を決定する。
上述したステップS52の処理も、役抽選手段120の抽選処理の結果に応じて決定することができる。本実施の形態では、抽選結果が外れであった場合には、上述した第1の選択態様と第2の選択態様と第3の選択態様とのうちのいずれか1つの態様を選択する。一方、特別役に当選した場合には、さらに第4の選択態様を含めて、第1の選択態様〜第4の選択態様のうちのいずれか1つの態様を選択する。
このような処理をすることで、後述するように、役抽選処理によって特別役に当選したときには、電車を終着駅に到達させる演出をすることができ、このような演出をすることによって、特別役に当選している可能性があることを遊技者に報知することができる。また、遊技者は、電車の移動する方向を見ることによって、役抽選処理の結果を想像することができ、電車が移動する方向によって、役抽選処理の結果を遊技者に報知することができる。
次いで、停止駅の機能を選択する(ステップS53)。上述したように、停止駅の各々は、「青色駅」や「赤色駅」や「通常駅」や「特殊駅」等の各種の機能を有するように決められている。例えば、「青色駅」は、所持金が増える停止駅であり、「赤色駅」は、所持金が減る停止駅である。また、「通常駅」や「特殊駅」は、連続演出を実行する契機となる停止駅である。ステップS53の処理は、このような停止駅の機能を選択する処理である。
このステップS53の停止駅の機能の選択処理も、役抽選手段120の抽選処理の結果に応じて決定することができる。例えば、抽選結果が外れであった場合には、「赤色駅」を選択し、何らかの小役に当選したときには、「赤色駅」を選択する。このようにすることで、所持金が増えたときには小役に当選したことを報知でき、所持金が減ったときには外れになったことを報知することができる。
次いで、後述する途中停止駅選択の処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS54)。この処理を実行することにより、現在停止駅から電車を進めるための移動駅数を決定することができる。
次に、ステップS51の処理で決められたサイコロの数に応じて、ステップS54の処理で決定された移動駅数から、サイコロの出目を決定する(ステップS55)。この処理は、サイコロの数が複数ある場合には、複数のサイコロの出目の総和が、移動駅数と一致するように、サイコロの各々の出目を振り分ける処理である。例えば、ステップS54の処理で決定された移動駅数が9であり、ステップS51で決定されたサイコロの数が2個である場合には、このステップS55の処理によって、一方のサイコロの出目を4にし、他方のサイコロの出目を5にするようにできる。なお、サイコロの各々の出目を振り分ける処理は、乱数等を利用して、複数のサイコロの出目の総和が、移動駅数と一致するように決めればよい。
次いで、サイコロが回転する画像が、画像表示装置34で表示されるようにし(ステップS56)、本サブルーチンを終了する。
<途中停止駅選択処理>
図7は、上述した図6のステップS54の処理で呼び出されて実行される途中停止駅選択処理のフローチャートである。
最初に、現在停止駅から終着駅までに存在する停止駅の数が13以上あるか否かを判断する(ステップS61)。現在停止駅から終着駅までに存在する停止駅の数は、後述する最短駅数テーブルを参照することによって得ることができる。現在停止駅から終着駅までに存在する停止駅の数が13未満であると判別したときには、上述した図6のステップS52の処理で決定された途中停止駅選択態様が、ランダムに途中停止駅を選択する態様(第1の選択態様)であるか否かを判断する(ステップS62)。決定された途中停止駅選択態様が、ランダムに途中停止駅を選択する態様であると判別した場合には、後述するランダム選択態様処理Aのサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS63)、本サブルーチンを終了する。
ステップS62の判断処理で、決定された途中停止駅選択態様が、ランダムに途中停止駅を選択する態様でないと判別した場合には、図6のステップS52の処理で決定された途中停止駅選択態様が、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する態様(第2の選択態様)であるか否かを判断する(ステップS64)。決定された途中停止駅選択態様が、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する態様であると判別した場合には、後述する終着駅方向選択態様処理Aのサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS65)、本サブルーチンを終了する。
ステップS64の判断処理で、決定された途中停止駅選択態様が、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する態様でないと判別した場合には、図6のステップS52の処理で決定された途中停止駅選択態様が、終着駅に最も近づくように停止駅を途中停止駅として選択する態様(第3の選択態様)であるか否かを判断する(ステップS66)。決定された途中停止駅選択態様が、終着駅に最も近づくように停止駅を途中停止駅として選択する態様であると判別した場合には、後述する終着駅最短選択態様処理Aのサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS67)、本サブルーチンを終了する。
ステップS66の判断処理で、決定された途中停止駅選択態様が、終着駅に最も近づくように停止駅を途中停止駅として選択する態様でないと判別した場合には、終着駅そのものを途中停止駅として選択する態様(第4の選択態様)を実行するために、後述する終着駅停止可能選択態様処理Aのサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS68)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS61の判断処理で、現在停止駅から終着駅までに存在する停止駅の数が13以上あると判別したときには、電車移動遊技で使用するサイコロの数が3個以上であるか否かを判断する(ステップS69)。このサイコロの数は、上述した図6のステップS51の処理によって決定されたものである。ステップS69の判断処理で、電車移動遊技で使用するサイコロの数が3個未満であると判別したときには、上述したステップS62〜S68の処理を実行する。
このように、ステップS61の判断処理で、現在停止駅から終着駅までに存在する停止駅の数が13未満であると判別したとき、すなわち、終着駅までにある程度近づいているときには、ランダム選択態様処理A、終着駅方向選択態様処理A、終着駅最短選択態様処理A又は終着駅停止可能選択態様処理Aの処理が実行されることになる。また、ステップS69の判断処理で、電車移動遊技で使用するサイコロの数が3個未満であると判別したとき、すなわち、短い距離しか電車を移動できないときにも、ランダム選択態様処理A、終着駅方向選択態様処理A、終着駅最短選択態様処理A又は終着駅停止可能選択態様処理Aの処理が実行されることになる。
上述したステップS69の判断処理で、電車移動遊技で使用するサイコロの数が3個以上であると判別したときには、上述した図6のステップS52の処理で決定された途中停止駅選択態様が、ランダムに途中停止駅を選択する態様(第1の選択態様)であるか否かを判断する(ステップS70)。決定された途中停止駅選択態様が、ランダムに途中停止駅を選択する態様であると判別した場合には、後述するランダム選択態様処理Bのサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS71)、本サブルーチンを終了する。
ステップS70の判断処理で、決定された途中停止駅選択態様が、ランダムに途中停止駅を選択する態様でないと判別した場合には、図6のステップS52の処理で決定された途中停止駅選択態様が、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する態様(第2の選択態様)であるか否かを判断する(ステップS72)。決定された途中停止駅選択態様が、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する態様であると判別した場合には、後述する終着駅方向選択態様処理Bのサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS73)、本サブルーチンを終了する。
ステップS72の判断処理で、決定された途中停止駅選択態様が、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択する態様でないと判別した場合には、図6のステップS52の処理で決定された途中停止駅選択態様が、終着駅に最も近づくように停止駅を途中停止駅として選択する態様(第3の選択態様)であるか否かを判断する(ステップS74)。決定された途中停止駅選択態様が、終着駅に最も近づくように停止駅を途中停止駅として選択する態様であると判別した場合にも、上述した終着駅方向選択態様処理Bのサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS73)、本サブルーチンを終了する。
ステップS72の判断処理で、決定された途中停止駅選択態様が、終着駅に最も近づくように停止駅を途中停止駅として選択する態様でないと判別した場合には、終着駅そのものを途中停止駅として選択する態様(第4の選択態様)を実行するために、後述する終着駅停止可能選択態様処理Bのサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS75)、本サブルーチンを終了する。
このように、ステップS61の判断処理で、現在停止駅から終着駅までに存在する停止駅の数が13以上であり、かつ、ステップS69の判断処理で、電車移動遊技で使用するサイコロの数が3個以上であると判別したとき、すなわち、現在停止駅から終着駅までの距離がある程度遠く、かつ、電車を長い距離、移動できる可能性がある場合には、ランダム選択態様処理B、終着駅方向選択態様処理B、又は終着駅停止可能選択態様処理Bの処理が実行されることになる。なお、この場合には、終着駅最短選択態様処理Aに相当する処理はない。
<ランダム選択態様処理A>
図8は、上述した図7のステップS63の処理で呼び出されて実行されるランダム選択態様処理Aのフローチャートである。
最初に、経路データを参照して、現在停止駅を起点とした全ての経路の経路情報を読み出す(ステップS81)。
上述した経路データは、521個の停止駅の各々を起点として選択できる経路の全てが予め記憶されたデータである。なお、本実施の形態では、経路データは、521個の停止駅の各々を起点として計数して、12個目までの停止駅に至るまでの経路を記憶するものである。この経路データもサブ制御手段200の記憶手段(図示せず)に予め記憶されている。
図22は、上述した経路データを表形式で示した図である。
図22(a)は、経路データの全体の概要を示す表である。図22(a)の表の第1列は、521個の停止駅の停止駅識別番号であり、図19の表の第1列に示したものと同じである。さらに、図22(a)の表の第2列は、これらの521個の停止駅の各々に対応する経路データである。なお、この図22(a)の第2列では、簡略化して示すために、停止駅の各々で選択できる経路の総数のみを示した。以下では、この停止駅の各々で選択できる経路の総数を経路数という。
上述した図22(a)の第2列の経路データの具体的なデータ構造を、図22(b)に示す。図22(b)に示すように、経路データの各々は、経路数をn個とした場合には、経路数nを記憶するための記憶領域と、経路数n個分の具体的な経路情報を記憶するための記憶領域とからなる。
例えば、停止駅識別番号1の停止駅(稚内)の場合には、後述するように、23通りの経路が存在するので、図22(b)の「経路数n」の記憶領域には、「23」という数値が記憶されている。さらに、この停止駅識別番号1の停止駅(稚内)の場合には、経路数23個分の具体的な経路情報を記憶する記憶領域は、「第1経路情報」〜「第23経路情報」からなる。これらの「第1経路情報」〜「第23経路情報」の各々に、具体的な経路情報が記憶されている。
上述したように、停止駅識別番号1の停止駅(稚内)の場合には、23通りの経路が存在する。経路を構成する停止駅を用いて、23通りの経路を示すと、以下のようになる。なお、以下に示す経路は、停止駅の停止駅識別番号を用いて表した。
(1) 1→2→3→4→7→6→8→12→13→14→15→16→20
(2) 1→2→3→4→7→6→8→12→13→14→15→16→9
(3) 1→2→3→4→7→6→8→12→13→14→18→30→29
(4) 1→2→3→4→7→6→8→12→27→28→37→48→49
(5) 1→2→3→4→7→6→8→12→27→28→37→36→35
(6) 1→2→3→4→7→6→8→12→27→28→37→36→26
(7) 1→2→3→4→7→6→5→1→2→3→4→7→6
(8) 1→5→6→7→4→3→2→1→5→6→7→4→3
(9) 1→5→6→7→4→3→2→1→5→6→8→12→13
(10) 1→5→6→7→4→3→2→1→5→6→8→12→27
(11) 1→5→6→8→12→13→14→15→16→20→19→40→41
(12) 1→5→6→8→12→13→14→15→16→20→19→40→51
(13) 1→5→6→8→12→13→14→15→16→20→19→40→39
(14) 1→5→6→8→12→13→14→15→16→9
(15) 1→5→6→8→12→13→14→18→30→29→38→49→50
(16) 1→5→6→8→12→13→14→18→30→29→38→49→48
(17) 1→5→6→8→12→27→28→37→48→49→50→39→40
(18) 1→5→6→8→12→27→28→37→48→49→38→29→30
(19) 1→5→6→8→12→27→28→37→36→35→45→46→47
(20) 1→5→6→8→12→27→28→37→36→35→45→53→52
(21) 1→5→6→8→12→27→28→37→36→35→25→24→23
(22) 1→5→6→8→12→27→28→37→36→35→25→24→17
(23) 1→5→6→8→12→27→28→37→36→26
以下では、これらの23個の経路を、経路(1)〜経路(23)のように表す。例えば、上述した経路(1)では、停止駅識別番号1の停止駅(稚内)を起点として計数した12個目の停止駅は、停止駅識別番号20の停止駅である。経路(1)は、停止駅識別番号1の停止駅(稚内)から停止駅識別番号20の停止駅に至るまでの経路である。その他の経路(2)〜(23)の経路についても同様である。なお、停止駅識別番号1の停止駅(稚内)を起点として計数して、12個に至るよりも前に終端の停止駅、例えば、停止駅識別番号9の停止駅に到達するような場合には、終端の停止駅までの経路となる。上述した経路(14)や経路(23)が、この場合に該当する。停止駅識別番号1の停止駅(稚内)の場合には、上述した図22(b)の「第1経路情報」〜「第23経路情報」の各々の記憶領域には、上述した(1)〜(23)に示した経路情報が記憶されている。
なお、上述した例では、経路を構成する停止駅の停止駅識別番号によって経路情報を構成したが、隣り合う停止駅に至るまでの方向を示すベクトルデータによって構成してもよい。このようにすることで、経路情報を記憶させる記憶領域を小さくできる。例えば、右に向う経路「→」を「00」の2ビットデータとし、下に向う経路「→」を「01」2ビットデータとし、左に向う経路「→」を「10」の2ビットデータとし、上に向う経路「→」を「11」の2ビットデータとすることで、隣りに位置する停止駅の方向を、「00」、「01」、「10」又は「11」のみのベクトルで表すことでき、経路情報を記憶させるのに必要な記憶領域を小さくできる。
電車の現在停止駅が、停止駅識別番号1の停止駅である場合には、上述したステップS81の処理は、上述した経路(1)〜(23)を構成する停止駅識別番号の全てを読み出す処理である。
ステップS81の処理を実行した後、ステップS81の処理で読み出した経路情報から、停止可能駅テーブルを経路ごとに生成する(ステップS82)。停止可能駅テーブルは、経路ごとに生成されるので、1つの経路について、1つの停止可能駅テーブルが生成される。停止可能駅テーブルの各々は、12個の記憶領域からなる。これらの12個の記憶領域には、経路が示す順番に従って、経路を構成する停止駅の停止駅識別番号が、停止可能駅として、1つずつ記憶される。
上述したステップS82の処理によって生成される停止可能駅テーブルの例を図24(a)に示す。
図24(a)に示した例は、停止駅識別番号1の停止駅を起点としたときの停止可能駅である。図24(a)に示すように、1つの停止可能駅テーブルは、12個の記憶領域からなる。なお、図24(a)に示した例では、12個の記憶領域を2段に分けて示したが、上段の左端から右端に向って、1番目の記憶領域から6番目の記憶領域で、下段の左端から右端に向って、7番目の記憶領域から12番目の記憶領域である。
上述したように、1つの経路について、1つの停止可能駅テーブルが生成される。このため、停止駅識別番号1の停止駅を起点とした場合には、経路(1)〜経路(23)があるので、図24(a)に示すように、23個の停止可能駅テーブルが生成される。図24(a)の経路(1)の停止可能駅テーブルの12個の記憶領域には、経路(1)を構成する停止駅の停止駅識別番号が、経路を示す順番に従って記憶されている。具体的には、図24(a)に示すように、経路(1)の停止可能駅テーブルには、順に、1,2,3,4,7,6,8,12,13,14,15,16,20の数値が記憶されている。この数値を読み出すことによって、経路(1)を構成する停止駅の停止駅識別番号を得ることができる。経路(23)についても同様に、図24(a)の経路(23)の停止可能駅テーブルに示された数値が、上述した経路(23)を構成する停止駅の停止駅識別番号である。なお、経路(2)〜経路(22)も同様に生成され、図24(a)では、経路(2)〜経路(22)の停止可能駅テーブルについては省略して示した。
上述したステップS82の処理を実行した後、メイン制御手段100の役抽選手段120の抽選処理によって、特別役に当選しているか否かを判断する(ステップS83)。特別役に当選していないと判別したときには、停止禁止出目データの禁止出目を読み出して、全ての停止可能駅テーブルについて、停止可能駅テーブルの12個の記憶領域のうち、禁止出目の数値が示す位置の記憶領域における停止可能駅を消去する(ステップS84)。
上述した禁止出目は、サイコロの出目として表示されることを禁止する出目であり、停止禁止出目データは、この禁止出目を記憶しているデータである。
図23(a)〜(d)は、停止禁止出目データの概要を示す表である。図23(a)は、停止駅識別番号1の停止駅についての禁止出目を記憶する停止禁止出目データであり、同様に、図23(b)は、停止駅識別番号2の停止駅について、図23(c)は、停止駅識別番号520の停止駅について、図23(d)は、停止駅識別番号521の停止駅についてのものである。このように、停止禁止出目データは、512個あり、512個の停止駅の各々について定められている。512個の停止禁止出目データのうち、電車の現在停止駅に対応したものを用いる。また、停止禁止出目データの各々は、25個の記憶領域を有し、25個の終着駅の各々についての禁止出目が記憶されている。
上述したように、禁止出目は、サイコロの出目として表示されることを禁止する出目である。後で詳述するように、現在停止駅から電車を進めるときに、電車を進める先の停止駅(途中停止駅)を決める処理をする。禁止出目は、別の見方をすれば、電車を進める先の停止駅を決める処理をするときに、電車を進める先の停止駅として、特定の終着駅が選択されないようにするために用いるデータである。すなわち、特定の終着駅に電車を進めたくない場合であっても、終着駅を示す出目がサイコロの出目として表示された場合には、その終着駅に電車を進めざるを得ないが、この禁止出目データを用いることによって、このような不都合を防止することができる。このように、禁止出目は、その特定の終着駅が選択されないように用いるものであると共に、停止駅の選択処理の結果と矛盾しないように、禁止出目がサイコロの出目として表示されないように用いるものである。
また、上述した場合とは逆に、電車を進める先の停止駅を決める処理をするときに、ある特定の終着駅が選択されるように用いることもできる。すなわち、特定の終着駅に電車を進めたい場合に、その特定の終着駅が選択されるように用いると共に、この終着駅の選択処理の結果と矛盾しないように、禁止出目がサイコロの出目として表示されるようにも用いることができる。このため、上述したように、停止禁止出目データの各々には、25個の終着駅の各々についての禁止出目が記憶されている。
この禁止出目データを用いることによって、単位遊技の遊技の進行や結果に応じた電車移動遊技を演出として行うことができる。
以下では、より具体的に、停止禁止出目データについて説明する。この説明では、図23(a)に示したものを用いる。図23(a)に示す停止禁止出目データは、停止駅識別番号1の停止駅についての禁止出目を記憶する。図23(a)に示す停止禁止出目データの終着駅1の記憶領域には、「40」、「20」、「58」というデータが記憶されている。この「40」、「20」、「58」というデータは、16進法で示したものであり、2進法に直すと、図23(e)の2段目に示すようになる。なお、図23(e)の1段目は、「40」、「20」、「58」が16進法であることを明確にするために「H」を付して示した。また、図23(e)に示した表では、右から、「40」、「20」、「58」の順に並んでいる。「40」は、2進法で示すと、「01000000」であり、「20」は、2進法で示すと、「00100000」であり、「58」は、2進法で示すと、「01011000」である。これらの2進法で表した「40」、「20」、「58」は、全体で、「010110000010000001000000」という「0」と「1」と組み合せたデータである。このデータを右端からの順番で1つずつ順に見ることで、禁止出目を得ることができる。すなわち、右端から7番目、14番目、20番目、21番目、及び23番目のみが、「1」という数値であり、その他は「0」という数値である。この場合には、禁止出目は、「7」、「14」、「20」、「21」及び「23」となる。
上述したように、電車を進める先の停止駅として、特定の終着駅が選択されないようにするときには、上述した「7」、「14」、「20」、「21」及び「23」が、出目とならないようにする。一方、電車を進める先の停止駅として、特定の終着駅が選択されるようにするときには、「7」、「14」、「20」、「21」又は「23」が、出目となるようにする。
以下では、「7」、「14」、「20」、「21」又は「23」が禁止出目となる理由を説明する。上述したように、図23(a)に示した停止禁止出目データは、電車の現在停止駅が、停止駅識別番号1の停止駅(稚内)であるときのものである。さらに、このときの終着駅1のデータは、電車が停止駅識別番号1の停止駅にいるときに、そこから電車を進める場合に、終着駅1が選択されないように、又は選択されるように用いるものである。すなわち、この場合には、電車が、元の停止駅に戻らないように、又は戻るようにするために用いるデータである。
図18を参照すると、停止駅識別番号の順に、1→2→3→4→7→6→5→1という経路が、元の停止駅識別番号1の停止駅に戻る経路の1つであり、7番目の停止駅が、元の停止駅識別番号1の停止駅となる。したがって、「7」を禁止出目データとする。また、1→2→3→4→7→6→5→1→2→3→4→7→6→5→1のような経路のように、2周して元の停止駅識別番号1の停止駅に戻る場合もある。この場合には、14番目の停止駅が、元の停止駅識別番号1の停止駅となり、「14」を禁止出目データとする。さらに、1→2→3→4→7→6→5→1→2→3→4→7→6→5→1→2→3→4→7→6→5→1のような経路のように、3周して元の停止駅識別番号1の停止駅に戻る場合もある。この場合には、21番目の停止駅が、元の停止駅識別番号1の停止駅となり、「21」を禁止出目データとする。さらにまた、1→5→6−8→12→13→14→18→30→29→38→49→48→37→28→27→12→8→6→5→1の経路では、20番目の停止駅が、元の停止駅識別番号1の停止駅となり、「20」を禁止出目データとする。さらに、1→2→3→4→7→6→8→12→13→14→18→30→29→38→49→48→37→28→27→12→8→6→5→1の経路では、23番目の停止駅が、元の停止駅識別番号1の停止駅となり、「23」を禁止出目データとする。
このように、元の停止駅識別番号1の停止駅に戻したくない場合には、「7」、「14」、「20」、「21」又は「23」を禁止出目とすることで、選択処理の結果と矛盾しないようにできる。また、逆に、元の停止駅識別番号1の停止駅に戻したい場合には、「7」、「14」、「20」、「21」又は「23」を出目とすることで、選択処理の結果と矛盾しないようにできる。
上述したステップS84の処理は、このような禁止出目を読み出し、停止可能駅テーブルの12個の記憶領域のうち、禁止出目の数値が示す位置の記憶領域に記憶されている停止可能駅を消去する処理である。上述した例の場合には、禁止出目は、「7」、「14」、「20」、「21」及び「23」であるので、停止可能駅テーブルの12個の記憶領域のうち、7番目の記憶領域に記憶されている停止可能駅を消去する。このようにすることで、特別役に当選していないときには、電車が終着駅に到達しないようにできる。なお、本実施の形態では、停止可能駅テーブルの記憶領域は、12個であるので、上述した例の場合には、禁止出目の「14」、「20」、「21」及び「23」に対応する記憶領域は存在しない。
一方、ステップS83の判断処理で特別役に当選していると判別したときには、ステップS84の処理は実行されない。このようにすることで、特別役に当選しているときには、電車が終着駅に到達できる場合も生ずる。このような処理をするので、電車が終着駅に到達する演出が行われた場合には、特別役に当選しており、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、特別役に当選していることを遊技者に報知することができる。
なお、上述した処理では、ステップS82の処理で、停止可能駅テーブルの各々の12個の記憶領域に、経路を構成する停止駅の停止駅識別番号を停止可能駅として記憶させ、その後に、ステップS84の処理で、禁止出目の数値に対応する記憶領域における停止可能駅を消去するようにしたが、停止可能駅テーブルの各々の12個の記憶領域に、停止駅識別番号を記憶させるときに、禁止出目の数値に対応する記憶領域には、停止駅識別番号を記憶させないようにしてもよい。
上述したステップS83の判断処理で特別役に当選していると判別したとき、又はステップS84の処理を実行したときには、ステップS82の処理で生成された停止可能駅テーブルに記憶された停止可能駅のうち、上述した図6のステップS53の処理で決定された駅機能を有するものを、停止候補駅として選択する(ステップS85)。例えば、図6のステップS53の処理で、青色駅に決定されていた場合には、ステップS85の処理によって青色駅のみが選択される。
例えば、図24(b)に示すように、青色駅のみが選択される。なお、図24(b)は、図24(a)と同様に、停止駅識別番号1の停止駅を起点としたときの停止可能駅テーブルである。また、図24(b)に示すように、ステップS85の処理で選択されなかった青色駅以外の停止可能駅には、停止可能駅テーブルのセルに斜線を付して示した。このステップS85の処理によって、経路(1)では、停止駅識別番号13の停止可能駅が、停止候補駅として選択され、経路(23)では、停止駅識別番号28と36との停止可能駅が選択される。ステップS85の処理によって選択された停止可能駅が、停止候補駅となる。
次いで、ステップS85の処理で、選択された停止候補駅のうち、1つの停止候補駅を途中停止駅としてランダムに選択する(ステップS86)。図24(b)に示した例では、経路(1)の停止駅識別番号13の停止候補駅や、経路(23)の停止駅識別番号28と36との停止候補駅等の停止候補駅のうちの1つが、ランダムに選択され、選択された1つ停止候補駅が、途中停止駅なる。なお、このステップS85の処理は、乱数を発生させて、その乱数の値に基づいて1つの停止候補駅を選択し、それを途中停止駅とすればよい。
上述したように、ステップS84の処理で、特別役に当選していないと判別したときには、禁止出目の数値に対応する記憶領域における停止可能駅は、既に消去されているので、その停止可能駅は、停止候補駅とされることがなく、ランダムに選択する場合であっても、禁止出目の数値に対応する記憶領域における停止可能駅が選択されることはない。
次に、現在停止駅から途中停止駅までの移動駅数を計数し、計数した値を、表示するサイコロの出目の総和として記憶し(ステップS87)、本サブルーチンを終了する。移動駅数は、途中停止駅が属する経路に沿って計数する。すなわち、計数は、途中停止駅が属する経路に沿って、現在停止駅の隣りの停止駅を計数の起算点として、途中停止駅に達するまで行う。
例えば、ステップS86の処理によって、経路(23)の停止駅識別番号28の停止候補駅が、途中停止駅として選択された場合には、途中停止駅が属する経路は、経路(23)である。この経路(23)において、停止駅識別番号1の現在停止駅の隣りの駅は、停止駅識別番号5の停止駅である。この停止駅識別番号5の停止駅を起算点、すなわち、1番目の停止駅として、停止駅識別番号28の途中停止駅まで計数する。計数した値が、移動駅数である。上述した例の場合には、経路(23)は、上述したように、1→5→6→8→12→27→28→・・・であるので、停止駅識別番号28の途中停止駅は、6番目の停止駅であり、移動駅数は6となる。この6を表示するサイコロの出目の総和とする。なお、後述する処理では、サイコロを停止させてサイコロの出目を表示するときに、出目の総和が、移動駅数である6となるようにサイコロを表示する。
上述したように、禁止出目データを用いたことにより、特別役に当選していないときには、電車を終着駅に到達させないようにでき、特別役に当選しているときには、電車を終着駅に到達させるようにできる。このため、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、特別役に当選していることを遊技者に報知することができる。
<終着駅方向選択態様処理A>
図9は、上述した図7のステップS65の処理で呼び出されて実行される終着駅方向選択態様処理Aのフローチャートである。なお、図8に示したランダム選択態様処理Aと同様の処理をするステップについては、同様のステップ番号を付した。
最初に、経路データを参照して、現在停止駅を起点とした全ての経路の経路情報を読み出す(ステップS81)。次に、読み出した経路情報を構成する停止駅の全てを停止可能駅として、経路ごとに停止可能駅テーブルを生成する(ステップS82)。次いで、生成された停止可能駅テーブルに記憶された停止可能駅のうち、上述した図6のステップS53の処理で決定された駅機能を有するものを、停止候補駅として選択する(ステップS85)。
これらのステップS81〜S85の処理は、上述したランダム選択態様処理Aの処理と同様である。すなわち、停止駅識別番号1の停止駅(稚内)が、現在停止駅である場合には、ステップS81及びS82の処理を実行することによって、図24(a)に示した停止可能駅テーブルが生成される。さらに、図6のステップS53の処理で、黄色駅に決定されていた場合には、ステップS85の処理を実行することによって、黄色駅のみが選択される。この処理によって、図24(c)に示すように、黄色駅のみが選択される。この図24(c)も、停止駅識別番号1の停止駅を起点としたときの停止可能駅テーブルである。図24(c)に示すように、ステップS85の処理で選択されなかった黄色駅以外の停止可能駅には、停止可能駅テーブルのセルに斜線を付して示した。ステップS85の処理によって、経路(1)では、停止駅識別番号2、4、16及び20の停止可能駅が、停止候補駅として選択され、経路(23)では、停止候補駅として選択される停止可能駅は存在しない。このステップS85の処理によって選択された停止可能駅が、停止候補駅となる。
上述したステップS81〜S85の処理を実行した後、最短駅数データを参照して、現在停止駅から終着駅までの移動駅数を得る(ステップS91)。以下では、この処理によって得られた移動駅数を第1移動駅数と称する。
上述した最短駅数データは、所定の2つの停止駅を最短の経路で結んだとしたときに、その2つの停止駅の間に存在する停止駅の数に1を加えた値から構成される。本実施の形態では、521個の停止駅の全てについて、互いに異なる2つの停止駅を組み合せて、その2つの停止駅を最短の経路で結び、2つの停止駅の間に存在する停止駅の数に1を加えた値によって構成される。以下では、この値を最短駅数と称する。最短駅数データもサブ制御手段200の記憶手段(図示せず)に予め記憶されている。
図21は、この最短駅数データの例を示す表である。図21に示した表の横方向には、2つの停止駅のうちの第1の停止駅として、521個の停止駅が示されており、表の縦方向は、2つの停止駅のうちの第2の停止駅として、521個の停止駅が示されている。この表の第1の停止駅を示す列と第2の停止駅を示す行とが交差するセルの値が、最短駅数である。例えば、この表に示すように、現在停止駅が、停止駅識別番号5の停止駅であり、途中停止駅が、停止駅識別番号2の停止駅であるときには、最短駅数は2である。図18に示すように、停止駅識別番号5の停止駅と停止駅識別番号2の停止駅とを結ぶ最短の経路では、その間に存在する停止駅は、停止駅識別番号1の停止駅の1つのみであるので、これに1を加えると2となり、最短駅数データから得られた最短駅数と一致する。
上述したステップS91の処理は、この最短駅数データを用いることによって、現在停止駅から終着駅までの第1移動駅数を算出する処理である。この処理は、最短駅数データの第1の停止駅を現在停止駅とし、第2の停止駅を終着駅として、最短駅数データを参照することによって、現在停止駅から終着駅までの最短駅数が得られ、これを第1移動駅数とする処理である。
次に、最短駅数データを参照して、全ての停止候補駅について、停止候補駅から終着駅までの移動駅数を得る(ステップS92)。以下では、この処理によって得られた移動駅数を第2移動駅数と称する。このステップS92の処理も、上述したステップS92の処理と同様に行うことができる。
例えば、図24(c)に示した例の場合には、上述したように、停止駅識別番号2、4、16及び20の4つの停止可能駅が、停止候補駅として選択されている。したがって、この例の場合には、停止駅識別番号2の停止候補駅から終着駅までの移動駅数と、停止駅識別番号4の停止候補駅から終着駅までの移動駅数と、停止駅識別番号16の停止候補駅から終着駅までの移動駅数と、停止駅識別番号20の停止候補駅から終着駅までの移動駅数との4つの移動駅数を、最短駅数データを参照することで得ることができる。この例の場合には、4つの停止候補駅が存在するので、これらの4つの停止候補駅に対応して、4つの第2移動駅数が存在する。ここでは、これらの4つの第2移動駅数の各々を、第2移動駅数(1)、第2移動駅数(2)、第2移動駅数(3)、及び第2移動駅数(4)とする。
ステップS92の処理を実行した後、第1移動駅数よりも第2移動駅数の方が大きくなる停止候補駅が存在するか否かを判断する(ステップS93)。上述した例の場合では、停止駅識別番号2、4、16及び20の4つの停止候補駅が存在するので、ステップS93の処理は、これらの4つの停止候補駅に対応する4つの第2移動駅数(1)〜(4)のうち、第1移動駅数よりも大きいものがあるか否かを判断する処理である。
ステップS93の判断処理によって、第1移動駅数よりも第2移動駅数の方が大きい停止候補駅が存在すると判別したときには、その停止候補駅を停止可能駅テーブルから消去する(ステップS94)。上述した例で、4つの停止候補駅のうち、停止駅識別番号16の停止候補駅に対応する第2移動駅数(3)が、第1移動駅数よりも大きい場合には、この停止駅識別番号16の停止候補駅を停止可能駅テーブルから消去する。
上述したステップS93及びS94の処理をすることによって、現在停止駅よりも終着駅から遠ざからない停止候補駅のみを、すなわち、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止候補駅のみを選択することができる。
ステップS94の処理を実行した後、停止候補駅が複数存在する場合には、そのうちの1つの停止候補駅をランダムに選択して、それを途中停止駅とする(ステップS95)。上述した例では、ステップS93及びS94の処理で、停止駅識別番号16の停止候補駅が消去されているので、停止駅識別番号2、4及び20の3つの停止候補駅から1つの停止候補駅をランダムに選択して途中停止駅とする。なお、上述したステップS93及びS94の処理によって、停止候補駅が1つのみとなっている場合には、その停止候補駅を途中停止駅とする。
ステップS95の処理を実行した後、図8のステップS87と同様の処理を実行して、本サブルーチンを終了する。
この終着駅方向選択態様処理Aの処理を実行することによって、現在停止駅よりも終着駅に近づく停止駅を途中停止駅として選択することができる。
この終着駅方向選択態様処理Aの場合にも、ステップS83及びS84の処理を実行しているので、禁止出目データを用いて、特別役に当選していないときには、電車を終着駅に到達させないようにでき、特別役に当選しているときには、電車を終着駅に到達させるようにできる。このため、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、特別役に当選していることを遊技者に報知することができる。
<終着駅最短選択態様処理A>
図10は、上述した図7のステップS67の処理で呼び出されて実行される終着駅最短選択態様処理Aのフローチャートである。なお、図8に示したランダム選択態様処理Aや、図9に示した終着駅方向選択態様処理Aと同様の処理をするステップについては、同様のステップ番号を付した。
最初に、経路データを参照して、現在停止駅を起点とした全ての経路の経路情報を読み出す(ステップS81)。次に、読み出した経路情報を構成する停止駅の全てを停止可能駅として、経路ごとに停止可能駅テーブルを生成する(ステップS82)。次いで、生成された停止可能駅テーブルに記憶された停止可能駅のうち、上述した図6のステップS53の処理で決定された駅機能を有するものを、停止候補駅として選択する(ステップS85)。
これらのステップS81〜S85の処理は、上述したランダム選択態様処理Aの処理と同様である。すなわち、停止駅識別番号1の停止駅(稚内)が、現在停止駅である場合には、ステップS81及びS82の処理を実行することによって、図24(a)に示した停止可能駅テーブルが生成される。さらに、図6のステップS53の処理で、通常駅に決定されていた場合には、ステップS85の処理を実行することによって、通常駅のみが選択される。この処理によって、図24(d)に示すように、通常駅のみが選択される。この図24(d)も、停止駅識別番号1の停止駅を起点としたときの停止可能駅テーブルである。図24(d)に示すように、ステップS85の処理で選択されなかった通常駅以外の停止可能駅には、停止可能駅テーブルのセルに斜線を付して示した。ステップS85の処理によって、経路(1)では、停止駅識別番号12、14、及び15の停止可能駅が、停止候補駅として選択され、経路(23)では、停止駅識別番号12、及び27の停止可能駅が、停止候補駅として選択される。このステップS85の処理によって選択された停止可能駅が、停止候補駅となる。
上述したステップS81〜S85の処理を実行した後、ステップS82の処理によって、経路ごとに生成した停止可能駅テーブルを参照して、経路の各々について、その経路を構成する停止可能駅を1つずつ進めながら、最短駅数データを参照して、停止可能駅と終着駅との移動駅数を得て、得られた移動駅数が1つずつ減るか否かを判断し、停止可能駅が1つ進むに従って、移動駅数が1つ減る経路であるならば、その経路を最短経路として選択する(ステップS101)。
例えば、図24(d)に示した例では、経路(1)〜(23)の23通りの経路がある。この23通りの経路の各々について、その経路を構成する停止可能駅を1つずつ進めながら、最短駅数データを参照して、停止可能駅と終着駅との移動駅数を得る。具体的には、経路(1)の場合には、経路(1)は、停止駅識別番号を用いて、2→3→4→7→6→8→12→13→14→15→16→20である。この場合には、最短駅数データを参照して、まず、停止駅識別番号1の停止可能駅と終着駅との移動駅数を、次に、停止駅識別番号2の停止可能駅と終着駅との移動駅数を、次いで、停止駅識別番号3の停止可能駅と終着駅との移動駅数を、その次に、停止駅識別番号7の停止可能駅と終着駅との移動駅数を得るようにして、経路(1)を構成する停止可能駅2→・・→20の順に、それらの停止可能駅と終着駅との移動駅数を得る。それらの停止可能駅が1つ進むに従って、移動駅数が1つずつ減るか否かを判断する。すなわち、「停止駅識別番号2の停止可能駅と終着駅との移動駅数が、停止駅識別番号1の停止可能駅と終着駅との移動駅数よりも1つ小さく」、かつ、「停止駅識別番号3の停止可能駅と終着駅との移動駅数が、停止駅識別番号2の停止可能駅と終着駅との移動駅数よりも小さく」のように、停止可能駅2→・・→20の順に進むに従って、移動駅数が1つずつ減るか否かを判断する。この経路(1)が、移動駅数が1つずつ減る経路であるならば、経路(1)を選択する。経路(1)が、移動駅数が1つずつ減る経路でないならば、次に、経路(2)について、同様の処理をしていき、経路(1)〜経路(23)について判断する。
上述したステップS101の処理を実行することによって、現在停止駅から終着駅に至るまでの経路のうち、最短経路を選択することができる。ステップS101の処理を実行した後、最短経路として選択した経路を構成する停止可能駅のうち、ステップS85の処理で選択した停止候補駅としたものから、途中停止駅を選択する(ステップS102)。例えば、図24(d)に示した例で、経路(1)が最短経路であった場合には、経路(1)の停止候補駅である停止駅識別番号12、14又は15の3つの停止候補駅のうちのいずれか1つをランダムに選択して、それを途中停止駅とする。
ステップS102の処理を実行した後、図8のステップS87と同様の処理を実行して、本サブルーチンを終了する。
この終着駅最短選択態様処理Aの処理を実行することによって、現在停止駅から終着駅に至るまでの経路のうちの最短経路に存在する停止駅を途中停止駅として選択することができる。この処理をすることによって、現在停止駅から終着駅に近づく可能性を高めることができる。
この終着駅最短選択態様処理Aの場合にも、ステップS83及びS84の処理を実行しているので、禁止出目データを用いて、特別役に当選していないときには、電車を終着駅に到達させないようにでき、特別役に当選しているときには、電車を終着駅に到達させるようにできる。このため、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、特別役に当選していることを遊技者に報知することができる。
<終着駅停止可能選択態様処理A>
図11は、上述した図7のステップS68の処理で呼び出されて実行される終着駅停止可能選択態様処理Aのフローチャートである。なお、図8に示したランダム選択態様処理A等と同様の処理をするステップについては、同様のステップ番号を付した。
最初に、経路データを参照して、現在停止駅を起点とした全ての経路の経路情報を読み出す(ステップS81)。次に、読み出した経路情報を構成する停止駅の全てを停止可能駅として、経路ごとに停止可能駅テーブルを生成する(ステップS82)。
これらのステップS81及びS82の処理は、上述したランダム選択態様処理Aの処理と同様である。ステップS81及びS82の処理を実行することによって、図24(a)に示した停止可能駅テーブルと同様の停止可能駅テーブルが生成される。
ステップS82の処理を実行した後、生成された停止可能駅テーブルに記憶されている停止可能駅に終着駅が存在するか否かを判断する(ステップS111)。停止可能駅に終着駅が存在すると判別したときには、停止禁止出目データを読み出して、禁止出目を出目として選択して記憶し(ステップS112)、本サブルーチンを終了する。
一方、停止可能駅に終着駅が存在しないと判別したときには、停止可能駅のうちの1つをランダムに選択し、これを途中停止駅とし(ステップS113)、図8のステップS87と同様の処理を実行して、本サブルーチンを終了する。
この終着駅停止可能選択態様処理Aの処理を実行することによって、停止可能駅に終着駅が存在すれば、直ちに電車を終着駅に到達させることができる。上述したように、図6のステップS52の処理で途中停止駅選択態様を決めるときに、単位遊技の役抽選処理によって特別役に当選した場合には、この終着駅停止可能選択態様処理Aも含めて途中停止駅選択態様を決定するように処理するので、特別役に当選したときには、電車を終着駅に到達させることができる。
また、上述したステップS111及びS112の処理によって、停止可能駅に終着駅が存在する場合には、禁止出目を出目として選択するので、電車を終着駅に到達させることができ、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、役抽選処理によって特別役に当選した可能性があることを遊技者に報知することができる。
なお、上述した図11に示したサブルーチンでは、図8〜図10のステップS85の処理のように、図6のステップS53の処理で決定された駅機能を有するものを選択する処理を行わない。このように、駅機能を選択する処理を行わないので、特別役に当選したときには、電車を終着駅に直ちに到達させるようにできる。
また、上述したように、図8〜図11の処理は、電車が終着駅までにある程度近づいているときや、短い距離しか電車を移動できないときに実行される処理であり、移動距離が短い範囲内で電車を移動を細く制御することができる。
<ランダム選択態様処理B>
図12は、上述した図7のステップS71の処理で呼び出されて実行されるランダム選択態様処理Bのフローチャートである。
最初に、図21に示した最短駅数データを参照して、現在停止駅を起点として、停止駅の全てに至るまでの現在停止駅最短駅数テーブルを生成する(ステップS121)。現在停止駅最短駅数テーブルは、521個の記憶領域からなる。この現在停止駅最短駅数テーブルには、現在停止駅を起点としたときに、他の520個の停止駅に至るまでの最短駅数が記憶される。上述したように、この最短駅数は、最短駅数データを参照することによって得られる。
図25は、現在停止駅最短駅数テーブルの1つの例を示す。この図25に示した現在停止駅最短駅数テーブルは、現在停止駅が、停止駅識別番号1の停止駅であるときに、ステップS121の処理を実行することによって生成されるものである。図25に示した表では、表の第1行目(横方向)が、停止駅識別番号1〜10の停止駅に至るまでの最短駅数が記憶され、第2行目(横方向)が、停止駅識別番号11〜20の停止駅に至るまでの最短駅数が記憶され、同じようにして、停止駅識別番号521の停止駅に至るまでの最短駅数が記憶されている。上述したように、この図25に示した現在停止駅最短駅数テーブルを生成するときには、図21に示した最短駅数データを参照する。図21に示した第1の停止駅が、停止駅識別番号1の停止駅であるとして、これに対応する第2の停止駅の全ての最短駅数データのセルの値を読み出すことによって、現在停止駅最短駅数テーブルを生成することができる。
上述したステップS121の処理を実行した後、メイン制御手段100の役抽選手段120の抽選処理によって、特別役に当選しているか否かを判断する(ステップS122)。特別役に当選していないと判別したときには、停止禁止出目データの禁止出目を読み出して、ステップS121で生成した現在停止駅最短駅数テーブル512個の記憶領域のうち、禁止出目の数値と一致する最短駅数が記憶された記憶領域を消去する(ステップS123)。この処理は、図8〜図11のステップS84に示した処理と同様のものである。
例えば、上述した例と同様に、禁止出目が、「7」、「14」、「20」、「21」及び「23」である場合には、現在停止駅最短駅数テーブルの「7」、「14」、「20」、「21」及び「23」の数値が記憶されている記憶領域を消去する。図25に示した例では、数値「7」が記憶されている記憶領域14、17、36と、数値「14」が記憶されている記憶領域9、31、32、42、54、64と、数値「20」が記憶されている記憶領域66、90、125と、数値「21」が記憶されている記憶領域67、98、184と、数値「23」が記憶されている記憶領域71、107、198とを消去する。
一方、ステップS122の判断処理で特別役に当選していると判別したときには、ステップS123の処理は実行されない。このようにすることで、特別役に当選しているときには、電車が終着駅に到達できる場合も生ずる。このような処理をするので、電車が終着駅に到達する演出が行われた場合には、特別役に当選しており、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、特別役に当選していることを遊技者に報知することができる。
次に、図6のステップS51の処理で決定されたサイコロの数に応じて、最大移動可能駅数を決定する(ステップS124)。例えば、ステップS51の処理で決定されたサイコロの数が1つであった場合には、最大移動可能駅数を6とし、決定されたサイコロの数が3つであった場合には、最大移動可能駅数を18とする。
次いで、ステップS121で生成した現在停止駅最短駅数テーブルに記憶された最短駅数のうち、ステップS124の処理で決定された最大移動可能駅数以下である停止駅を選択して、これを停止可能駅とする(ステップS125)。例えば、ステップS124の処理で、サイコロの数が4と決定されたときには、最大移動可能駅数は24であるので、図25に示した例では、ステップS125の処理によって、数値が24以下の停止駅が選択されて、選択された停止駅を停止可能駅とする。なお、図25では、最大移動可能駅数が24より大きい停止駅については、選択されない停止駅であることを明確にするために、斜線を付して示した。
次に、ステップS125の処理によって選択された停止可能駅のうち、上述した図6のステップS53の処理で決定された駅機能を有するものを、停止候補駅として選択する(ステップS126)。例えば、図6のステップS53の処理で、青色駅に決定されていた場合には、ステップS126の処理によって青色駅のみが選択される。なお、このステップS126の処理は、上述した図8等に示したステップS85の処理と同様の処理である。
さらに、ステップS126の処理によって選択された停止候補駅のうちの1つをランダムに選択し、選択した1つの停止候補駅を途中停止駅とする(ステップS127)。なお、上述したステップS126の処理によって、選択された停止候補駅が既に1つのみであった場合には、直ちに、その停止候補駅を途中停止駅とする。
次に、ステップS127の処理で、途中停止駅として選択された停止駅の移動駅数を、ステップS121で生成された現在停止駅最短駅数テーブルから読み出して、これを表示するサイコロの出目の総和として記憶し(ステップS128)、本サブルーチンを終了する。
このように処理することによって、決定されたサイコロの数の出目に含まれる移動数を有する停止駅のうちの1つをランダムに選択することができる。
上述したように、禁止出目データを用いたことにより、特別役に当選していないときには、電車を終着駅に到達させないようにでき、特別役に当選しているときには、電車を終着駅に到達させるようにできる。このため、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、特別役に当選していることを遊技者に報知することができる。
<終着駅方向選択態様処理B>
図13は、上述した図7のステップS73の処理で呼び出されて実行される終着駅方向選択態様処理Bのフローチャートである。なお、図12に示したランダム選択態様処理Bと同様の処理をするステップについては、同様のステップ番号を付した。
最初に、図21に示した最短駅数データを参照して、現在停止駅を起点として、停止駅の全てに至るまでの現在停止駅最短駅数テーブルを生成する(ステップS121)。次に、メイン制御手段100の役抽選手段120の抽選処理によって、特別役に当選しているか否かを判断する(ステップS122)。特別役に当選していないと判別したときには、停止禁止出目データの禁止出目を読み出して、ステップS121で生成した現在停止駅最短駅数テーブル512個の記憶領域のうち、禁止出目の数値と一致する最短駅数が記憶された記憶領域を消去する(ステップS123)。次いで、図6のステップS51の処理で決定されたサイコロの数に応じて、最大移動可能駅数を決定する(ステップS124)。
次に、ステップS121で生成した現在停止駅最短駅数テーブルに記憶された最短駅数のうち、ステップS124の処理で決定された最大移動可能駅数以下である停止駅を選択して、これを停止可能駅とする(ステップS125)。次に、選択された停止可能駅のうち、上述した図6のステップS53の処理で決定された駅機能を有するものを停止候補駅として選択する(ステップS126)。
これらのステップS121〜S126の処理は、上述したランダム選択態様処理Bの処理と同様である。これらの処理を実行することによって、図25に示した現在停止駅最短駅数テーブルが生成されて、停止候補駅が選択される。
ステップS126の処理を実行した後、最短駅数データを参照して、現在停止駅から停止候補駅のうちの1つの停止候補駅までの最短駅数と、その停止候補駅から終着駅までの最短駅数との和が、現在停止駅から終着駅までの最短駅数と等しい駅を途中停止駅として選択する(ステップS131)。
このステップS131の処理は、具体的には、まず、図21の最短駅数データを参照することによって、現在停止駅から停止候補駅のうちの1つの停止候補駅までの最短駅数を得る。この最短駅数を第1最短駅数とする。次に、図21の最短駅数データを参照することによって、その停止候補駅から終着駅までの最短駅数を得る。この最短駅数を第2最短駅数とする。さらに、図21の最短駅数データを参照することによって、現在停止駅から終着駅までの最短駅数を得る。この最短駅数を第3最短駅数とする。これらの第1最短駅数と第2最短駅数との和が、第3最短駅数と一致するか否かを判断する。一致した場合には、その停止候補駅を途中停止駅とする。第1最短駅数と第2最短駅数との和が、第3最短駅数と一致しない場合には、停止候補駅のうちの別の1つの停止候補駅について、同様に、第1最短駅数と第2最短駅数と第3最短駅数と得て、第1最短駅数と第2最短駅数との和が、第3最短駅数と一致するか否かを判断する。これらの処理を、全ての停止候補駅について行うことにより、第1最短駅数と第2最短駅数との和が、第3最短駅数と一致する停止候補駅を選択することができ、選択した停止候補駅を途中停止駅とすることができる。
ステップS131の処理を実行した後、途中停止駅として選択された停止駅の移動駅数を、ステップS121で生成された現在停止駅最短駅数テーブルから読み出して、これを表示するサイコロの出目の総和として記憶し(ステップS128)、本サブルーチンを終了する。
この図13に示したサブルーチンを実行することによって、現在停止駅から終着駅に至ることができる複数の経路のうちの最短経路に存在する停止駅を途中停止駅として選択することができ、終着駅までの距離が長い場合には、終着駅になるべく近づけるようにすることができる。
この終着駅方向選択態様処理Bの場合にも、ステップS122及びS123の処理を実行しているので、禁止出目データを用いて、特別役に当選していないときには、電車を終着駅に到達させないようにでき、特別役に当選しているときには、電車を終着駅に到達させるようにできる。このため、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、特別役に当選していることを遊技者に報知することができる。
<終着駅停止可能選択態様処理B>
図14は、上述した図7のステップS75の処理で呼び出されて実行される終着駅方向選択態様処理Bのフローチャートである。なお、図12に示したランダム選択態様処理Bと同様の処理をするステップについては、同様のステップ番号を付した。
最初に、図21に示した最短駅数データを参照して、現在停止駅を起点として、停止駅の全てに至るまでの現在停止駅最短駅数テーブルを生成する(ステップS121)。次に、図6のステップS51の処理で決定されたサイコロの数に応じて、最大移動可能駅数を決定し(ステップS124)、ステップS121で生成した現在停止駅最短駅数テーブルに記憶された最短駅数のうち、ステップS124の処理で決定された最大移動可能駅数以下である停止駅を選択して、これを停止可能駅とする(ステップS125)。
これらのステップS121、S124及びS125の処理は、上述したランダム選択態様処理Bの処理と同様である。これらの処理を実行することによって、図25に示した現在停止駅最短駅数テーブルが生成されて、停止可能駅が選択される。
ステップS125の処理を実行した後、生成された現在停止駅最短駅数テーブルに記憶されている停止可能駅に終着駅が存在するか否かを判断する(ステップS141)。停止可能駅に終着駅が存在すると判別したときには、停止禁止出目データを読み出して、禁止出目を出目として選択して記憶し(ステップS142)、本サブルーチンを終了する。
一方、停止可能駅に終着駅が存在しないと判別したときには、停止可能駅のうちの1つをランダムに選択し、これを途中停止駅とし(ステップS143)、途中停止駅として選択された停止駅の移動駅数を、ステップS121で生成された現在停止駅最短駅数テーブルから読み出して、これを表示するサイコロの出目の総和として記憶し(ステップS128)、本サブルーチンを終了する。
この終着駅停止可能選択態様処理Bの処理を実行することによって、停止可能駅に終着駅が存在すれば、直ちに電車を終着駅に到達させることができる。上述したように、図6のステップS52の処理で途中停止駅選択態様を決めるときに、単位遊技の役抽選処理によって特別役に当選した場合には、この終着駅停止可能選択態様処理Bも含めて途中停止駅選択態様を決定するように処理するので、特別役に当選したときには、電車を終着駅に到達させる可能をより高めることができる。
また、上述したステップS111及びS112の処理によって、停止可能駅に終着駅が存在する場合には、禁止出目を出目として選択するので、電車を終着駅に到達させることができ、電車が終着駅に到達する演出をすることによって、役抽選処理によって特別役に当選した可能性があることを遊技者に報知することができる。
このように、図14に示したサブルーチンでは、図12及び図13のステップS126の処理のように、図6のステップS53の処理で決定された駅機能を有するものを選択する処理を行わない。このように、駅機能を選択する処理を行わないので、終着駅までの距離が長い場合であっても、特別役に当選したときには、電車を終着駅に直ちに到達させるようにできる。
<電車移動遊技終了処理>
図15は、電車移動遊技を終了する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、このサブルーチンは、サブ制御手段200において、所定のタイミング毎に呼び出されて実行される。
最初に、第1ストップ信号を受信したか否かを判断する(ステップS151)。この第1ストップ信号は、3つのストップスイッチ44a、44b又は44cのうちのいずれか1つが、1つの単位遊技中に、最初に操作されたときに発せられる信号である。第1ストップ信号が発せられたと判別したときには、回転していた1つのサイコロが停止する態様の画像を表示し(ステップS152)、本サブルーチンを終了する。なお、サイコロが停止したときには、上述した図8〜図11に示したフローチャートのステップS87若しくはS112、又は図12〜図14にフローチャートのステップS128若しくはS142で記憶された出目になるような画像を表示する。
ステップS151の判断処理で、第1ストップ信号が発せられていないと判別したときには、第2ストップ信号を受信したか否かを判断する(ステップS153)。この第2ストップ信号は、3つのストップスイッチ44a、44b又は44cのうちのいずれか1つが、1つの単位遊技中に、2番目に操作されたときに発せられる信号である。第2ストップ信号が発せられたと判別したときには、複数のサイコロが回転している態様を表示していたか否かを判断する(ステップS154)。複数のサイコロが回転している態様を表示していなかったと判断した場合、すなわち、1つのサイコロが回転している態様を表示していた場合には、上述したステップS152の処理で、停止する態様の画像を表示しているので、直ちに本サブルーチンを終了する。一方、複数のサイコロが回転している態様を表示していたと判別した場合には、回転していた残りのサイコロの全てが停止する態様の画像を表示し(ステップS155)、本サブルーチンを終了する。なお、全てのサイコロが停止したときには、全てのサイコロの出目の総和が、上述した図8〜図11に示したフローチャートのステップS87若しくはS112、又は図12〜図14にフローチャートのステップS128若しくはS142で記憶された出目になるような画像を表示する。
上述したステップS153の判断処理で、第2ストップ信号が発せられていないと判別したときには、第3ストップ信号を受信したか否かを判断する(ステップS156)。この第3ストップ信号は、3つのストップスイッチ44a、44b又は44cのうちのいずれか1つが、1つの単位遊技中に、最後に操作されたときに発せられる信号である。第3ストップ信号を受信したと判別したときには、電車が、現在停止駅から途中停止駅まで移動する態様の画像を画像表示装置34に表示する(ステップS157)。この途中停止駅は、上述した図8のステップS86、図9のステップS95、図10のステップS102、図11のステップS113、図12のステップS127、図13のステップS131、又は図14のステップS143で決定された途中停止駅である。
上述したステップS156の判断処理で、第3ストップ信号を受信したと判別したとき、又はステップS157の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
この図15の処理を実行することによって、回転していたサイコロが停止する態様の画像が表示され、サイコロが停止したときに、図8〜図14の処理によって決定された出目の画像が表示され、次いで、その出目の総和に応じた数だけ、現在停止駅から電車が進む態様の画像が画像表示装置34に表示される。
上述した図6〜図15に示した処理において、現在停止駅が「現在停止点」に対応し、「途中停止駅」が「選択停止点」に対応し、停止可能駅又は停止候補駅が、「候補停止点」に対応する。
上述したように、遊技者の視点から電車移動遊技を見た場合には、電車移動遊技は、サイコロの画像が表示されて、表示されたサイコロの出目の数だけ、電車が移動し、これを繰り返し行うことで、電車が順次移動して、終着駅に到達できれば終了するが、サブ制御手段200においては、上述した図6〜図15に示したサブルーチンによって制御される。
すなわち、メイン制御手段100における単位遊技の役抽選処理の結果に基づいて、途中停止駅を選択するための選択態様を決定する。次いで、決定された選択態様に応じて、途中停止駅を選択し、選択された途中停止駅に対応する移動駅数をサイコロの出目として表示する。最後に、電車が途中停止駅に進む態様の画像を表示する。
このように処理をすることによって、単位遊技の進行や結果と関連性を高めた演出をすることができると共に、電車の移動が、不自然になったり、わざとらしくなったりすることを防止できる。
<連続演出開始処理>
図16は、連続演出を開始する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、上述した図5のステップS33の処理で呼び出されて実行される。
最初に、前回行われた単位遊技に対応する演出として、卓球対戦遊技が選択されていたか否かを判断する(ステップS161)。
ステップS161の判断処理で、卓球対戦遊技が選択されていたと判別したときには、その卓球対戦遊技を連続して行う連続演出として、その卓球対戦遊技の結果を選択し(ステップS162)、味方キャラクタと敵キャラクタとの間でラリーを行う態様の画像を再び表示し(ステップS163)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS161の判断処理で、卓球対戦遊技が選択されていなかったと判別したときには、電車移動遊技で電車が停止した停止駅の駅機能に応じて、連続演出の種類と、その連続演出の結果を選択する(ステップS164)。
次いで、ステップS164の処理で選択された演出が卓球対戦演出であるか否かを判断する(ステップS165)。選択された演出が卓球対戦演出であると判別したときには、味方キャラクタの画像と敵キャラクタの画像とを表示し(ステップS166)、本サブルーチンを終了する。
ステップS165の判断処理で、ステップS164の処理によって選択された演出が卓球対戦演出でないと判別したときには、選択された演出が射的演出であるか否かを判断する(ステップS167)。選択された演出が射的演出であると判別したときには、射的の画像を表示し(ステップS168)、本サブルーチンを終了する。
ステップS167の判断処理で、選択された演出が射的演出でないと判別したときには、その他の連続演出を開始し(ステップS169)、本サブルーチンを終了する。
<連続演出終了処理>
図17は、連続演出を終了する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、上述した図5のステップS43の処理で呼び出されて実行される。
最初に、第1ストップ信号を受信したか否かを判断する(ステップS171)。この第1ストップ信号は、3つのストップスイッチ44a、44b又は44cのうちのいずれか1つが、1つの単位遊技中に、最初に操作されたときに発せられる信号である。第1ストップ信号が発せられたと判別したときには、卓球対戦演出がされているか否かを判断する(ステップS172)。卓球対戦演出がされていると判別したときには、まず、味方キャラクタがサーブをする画像を表示して、卓球の対戦を始め、味方キャラクタと敵キャラクタとの間でラリーをする態様の画像を表示し(ステップS173)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS172の判断処理で、卓球対戦演出がされていないと判別したときには、射的演出がされているか否かを判断する(ステップS174)。射的演出がされていると判別したときには、キャラクタが射的で構えている態様の画像を表示し(ステップS175)、本サブルーチンを終了する。一方、射的演出がされていないと判別したときには、他の連続演出の処理を実行し(ステップS176)、本サブルーチンを終了する。
さらに、上述したステップS171の判断処理で、第1ストップ信号が発せられていないと判別したときには、第3ストップ信号を受信したか否かを判断する(ステップS177)。この第3ストップ信号は、3つのストップスイッチ44a、44b又は44cのうちのいずれか1つが、1つの単位遊技中に、最後に操作されたときに発せられる信号である。
第3ストップ信号を受信したと判別したときには、第1回目の卓球対戦演出が行われているか否かを判断する(ステップS178)。第1回目の卓球対戦演出が行われていると判別したときには、ラリーを一時的に中断する態様の画像を表示し(ステップS179)、本サブルーチンを終了する。
ステップS178の判断処理で、第1回目の卓球対戦演出が行われていないと判別したときには、第2回目の卓球対戦演出が行われているか否かを判断する(ステップS180)。第2回目の卓球対戦演出が行われていると判別したときには、図16のステップS162の処理で選択された連続演出の結果に応じた態様の画像を表示し(ステップS181)、本サブルーチンを終了する。
ステップS180の判断処理で、第2回目の卓球対戦演出が行われていないと判別したときには、射的演出がされているか否かを判断する(ステップS182)。射的演出がされていると判別したときには、図16のステップS164の処理で選択された連続演出の結果に応じた態様の画像を表示し(ステップS183)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS182の判断処理で、射的演出がされていないと判別したときには、図16のステップS164の処理で選択された連続演出の結果に応じた態様の画像を表示し(ステップS184)、本サブルーチンを終了する。
さらに、上述したステップS177の判断処理で、第3ストップ信号を受信していないと判別したときには、直ちに本サブルーチンを終了する。
<連続演出の概要>
上述したように、サブ制御手段200によって制御される演出には、複数種類のものがあり、電車移動遊技と、連続演出と、その他の演出とがある。このうちの連続演出は、卓球対戦演出と、射的演出と、その他の連続演出とがある。連続演出は、電車移動遊技が行われた後に、電車移動遊技の結果に応じて選択される。
具体的には、上述した図5のフローチャートのステップS32の判断処理に示すように、連続演出は、1つ前に行われた単位遊技に対応する演出が電車移動遊技であった場合に、今回行われる単位遊技に対応して行われる。
図5のフローチャートのステップS33に示すように、連続演出は、サブ制御手段200が、メイン制御手段100から役抽選処理の結果を受信したときから開始の処理が行われ、図5のフローチャートのステップS43に示すように、サブ制御手段200が、メイン制御手段100からストップ信号を受信したときに終了の処理が行われる。
上述したように、連続演出は、電車移動遊技が行われた後に、電車移動遊技の結果に応じて選択される。具体的には、連続演出は、図16のフローチャートのステップS164の処理で、電車移動遊技が行われたときに、電車が停止した停止駅の駅機能によって選択される。
卓球対戦演出は、1回目の対戦と2回目の対戦とがある。ある単位遊技に対応して1回目の対戦が行われた後、その次に行われる単位遊技に対応して2回目の対戦が行われる。1回目の対戦では、図17に示したフローチャートのステップS173に示すように、まず、味方キャラクタがサーブをして、卓球対戦が開始され、その後、味方キャラクタと敵キャラクタとの間でラリーを行う。ラリーを行っている最中に、メイン制御手段100によって単位遊技が終了し、これに応じて、ラリーが一時的に中断する。具体的には、図17に示したフローチャートのステップS177で、第3ストップ信号を受信することで、ステップS179の処理で、ラリーが一時的に中断する。次の単位遊技が、メイン制御手段100によって、行われたことに応じて、ラリーが再開される。具体的には、図16に示したフローチャートのステップS161〜S163の処理によって、ラリーが再開される。卓球対戦が2回行われると、図16に示したフローチャートのステップS180及びS181の処理によって、卓球対戦は終了する。
射的演出や、その他の連続演出は、1回ずつ行われる。メイン制御手段100によって単位遊技が開始されると、これに応じて、図16に示したフローチャートのステップS167〜S169の処理により、これらの演出が開始される。サブ制御手段200が、メイン制御手段100から第1ストップ信号を受信すると、図17に示したフローチャートのステップS174〜S176の処理によって、これらの演出の続きが行われる。さらに、サブ制御手段200が、メイン制御手段100から第3ストップ信号を受信すると、図17に示したフローチャートのステップS182〜S184の処理によって、これに応じて、これらの演出を終了する処理が行われる。
このように、電車移動演出が行われたことによって、電車移動演出の結果に基づいて、連続演出を引き続いて行うことができる。