JP4863254B2 - インク増粘テスト方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッドのインク吐出口におけるインクの増粘を調べるインク増粘テスト方法及びこれが実行される画像形成装置に関する。
記録ヘッド(印字ヘッド)に形成された複数のノズルのインク吐出口から記録媒体にインク(インク滴)を吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置(インクジェットプリンタ)が広く使用されている。ノズルのインク吐出口からインク滴を吐出させる技術の一つとして、駆動パルスに応じた熱エネルギをノズル内のインクに供給して膜沸騰による気泡を形成させ、この気泡によってノズルからインク滴を吐出させる技術が知られている。形成される画像に応じた多数のインク滴が複数のノズルから記録媒体に吐出されることにより記録媒体に画像が形成される。
上記のような技術を採用したインクジェットプリンタのなかには、周知の回復動作等の際にノズルから排出したインクを画像形成に再び使用するリサイクルタイプのものがある。このリサイクルタイプのインクジェットプリンタでは、リサイクル中にインクから水分が蒸発してインクの色材濃度が上昇して増粘する(インクの粘度が高くなる)ことがある。このインク増粘のため印刷画像が乱れる(インクが一様に吐出しない)など所望の画像が得られないという問題がある。
そこで、例えば想定インク残量と実インク残量の差からインク希釈液の量を求め、インク収納部にインク希釈液を添加することによりインクの粘度を調整し、印刷品質低下を防止する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−010087号公報
ところで、周知のように回復動作の際には、フェイス面(複数のインク吐出口が形成された面)をゴム製のキャップで塞いでおき、このキャップにインク吐出口からインクを排出する。キャップに吐出されたインクは回収されて再利用される。
インクとして顔料インクなどを用いた場合、印字待機中や電源OFF時に、キャップに吐出されたインクからは水分が蒸発するのでインクが増粘して顔料が凝集する。このため、インク循環経路を経由させてインク収納部にインクを回収する際に、凝集した顔料がインク流路を塞いでしまってインク漏れ等を発生するおそれや、凝集した顔料がヘッドノズルを詰まらせて復帰できない印字不良を引き起す要因となる。インクの増粘を検知する手段としては、インク粘度検知センサやインクを観察するカメラを装置本体内に設置しておく技術が知られているが、センサやカメラを設置するので高コストになる。
本発明は、上記事情に鑑み、低コストでインクの増粘を検知できるインク増粘テスト方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、インク増粘について鋭意検討した結果、インクが増粘したときは許容暴露時間(記録ヘッドのインク吐出口を大気中に露出させた場合に、ノズル内のインクが空気に触れることによって粘度がより高くなっても安定したインク吐出が十分可能な暴露時間)が急激に短くなることを見出し、本発明に至った。
上記目的を達成するための本発明のインク増粘テスト方法は、インクを吐出するインク吐出口を有するノズルが形成された記録ヘッドの前記インク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成する画像形成装置における、前記インク吐出口でのインクの増粘を調べるインク増粘テスト方法において、
(1)前記インク吐出口を所定の暴露時間だけ暴露させ、その後、該インク吐出口からインクを吐出して画像を形成し、この画像に基づいて前記インク吐出口でのインクの増粘を判断することを特徴とするものである。
ここで、
(2)前記所定の暴露時間を、前記画像形成装置の内部又はその周辺の温度及び湿度に基づいて変更してもよい。
また、
(3)前記所定の暴露時間を、前記インク吐出口から吐出されるインクの種類に基づいて変更してもよい。
さらに、
(4)前記インク吐出口から吐出されるインクは、顔料インクであってもよい。
さらにまた、
(5)前記画像形成装置の内部又はその周辺の温度及び湿度に対応する暴露時間を予め決めておき、これら温度及び湿度を測定し、この測定された温度及び湿度に対応する暴露時間だけ前記インク吐出口を暴露させてもよい。
さらにまた、
(6)前記インク吐出口から吐出されるインクの種類に対応する暴露時間を予め決めておき、このインクの種類に対応した暴露時間だけ前記インク吐出口を暴露させてもよい。
インク吐出口を暴露するとは、インク吐出口を大気中に露出することをいう。インクジェットプリンタの待機時にはフェイス面をキャップで塞いでインク吐出口を大気中に露出させないが、フェイス面をキャップで塞いでいない状態ではインク吐出口は暴露されている。
本発明によれば、インクの増粘を検知するセンサを使用せずにインクの増粘を判断できるので、低コストでインクの増粘を判断できる。この結果、インクの増粘に起因する復帰できない画質低下とインク漏れを防止できる。
本発明は、インク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンタに実現された。
図1を参照して、本発明のインク増粘テスト方法を実行できるプリンタの一例を説明する。
図1は、本発明のインク増粘テスト方法を実行できるプリンタの一例を模式的に示す正面図である。
プリンタ10は、このプリンタ10に画像情報を送るホストPC(パソコン)12に接続されている。プリンタ10には、4つ(4本)の記録ヘッド22K、22C、22M、22Yが記録媒体(ここではロ−ル紙)Pの搬送方向(矢印A方向)に並んで配置されている。4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yからはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクが吐出される。これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yは、所謂ラインヘッドであり、図1の紙面に直交する方向(矢印A方向に直交する方向)に延びている。これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yの長さは、プリンタ10で印字できる記録媒体のうち最大の幅(図1の紙面に直交する方向の長さ)よりもやや長い。また、これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yは、画像形成中は固定されて動かない(不動状態である)。なお、上記のようなプリンタとして、高速で多数枚の名刺を作製する名刺プリンタが挙げられる。
4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yから安定してインクを吐出できるように、プリンタ10には回復ユニット40が組み込まれている。この回復ユニット40を用いて4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yを回復させることにより、4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yからのインク吐出状態は初期のインク吐出状態に回復する。回復ユニット40には、回復動作のときに4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yの各インク吐出口が形成されたインク吐出口形成面(フェイス面)22Ks、22Cs、22Ms、22Ysからインクを除去するキャッピング機構50が備えられている。キャッピング機構50は各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに独立して設けられており、図1の例では6色分(即ち、6つのキャッピング機構50)が示されているが、このうち2色分は記録ヘッド追加時の予備的な機構である。キャッピング機構50は、周知のブレード、インク除去部材、ブレード保持部材、キャップ等から構成されている。
ロ−ル紙Pはロール紙供給ユニット24から供給されて、プリンタ10に組み込まれた搬送機構26によって矢印A方向に搬送される。搬送機構26は、ロ−ル紙Pを載置して搬送する搬送ベルト26a、この搬送ベルト26aを回転させる搬送モータ26b、搬送ベルト26aに張力を与えるローラ26cなどから構成されている。
ロ−ル紙Pに画像を形成する際には、搬送中のロ−ル紙Pの記録開始位置がブラックの記録ヘッド22Kの下に到達した後に、記録データ(画像情報)に基づいて記録ヘッド22Kからブラックインクを選択的に吐出する。同様に記録ヘッド22C、記録ヘッド22M、記録ヘッド22Yの順に、各色のインクを吐出してカラー画像をロ−ル紙Pに形成する。プリンタ10には、上記の部品・部材の他、各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに供給されるインクを貯めておくメインタンク28K、28C、28M、28Yや、記録ヘッド22K、22C、22M、22Yにインクを供給したり回復動作をしたりするための各種ポンプ(図3等参照)などが備えられている。
図2を参照して、プリンタ10の電気的な系統を説明する。
図2は、図1のプリンタの電気的な系統を示すブロック図である。
ホストPC12から送信された記録データやコマンドはインターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。CPU100は、プリンタ10の記録データの受信、記録動作、ロ−ル紙Pのハンドリング等全般の制御を掌る演算処理装置である。CPU100では、受信したコマンドを解析した後に、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開して描画する。記録前の動作処理としては、出力ポート114、モータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yをキャッピング機構50から離して記録位置(画像形成位置)に移動させる。
続いて、出力ポート114、モータ駆動部116を介してロ−ル紙Pを繰り出すロールモータ(図示せず)、及び低速度でロ−ル紙Pを搬送する搬送モータ120等を駆動してロ−ル紙Pを記録位置に搬送する。一定速度で搬送されるロ−ル紙Pにインクを吐出し始めるタイミング(記録タイミング)を決定するための先端検知センサ(図示せず)でロ−ル紙Pの先端位置を検出する。その後、ロ−ル紙Pの搬送に同期して、CPU100はイメージメモリ106から対応する色の記録データを順次に読み出し、この読み出したデータを各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに記録ヘッド制御回路112経由して(介して)転送する。
また、プリンタ10には、その内部(又は周辺)の温度と湿度を検出する温度湿度センサ126が組み込まれている。さらに、プリンタ10には、後述する暴露時間を測定するタイマー128も組み込まれている。
CPU100の動作はプログラムROM104に記憶された処理プログラムに基づいて実行される。プログラムROM104には、制御フローに対応する処理プログラム及びテーブルなどが記憶されている。後述するインク増粘テスト方法の手順はプログラムROM104に記憶されている。このインク増粘テストは、形成された画像をユーザが見て判断したり記録ヘッド22K、22C、22M、22Yを取り替えて所定期間(例えば1ヶ月)経過したりしたときに実行される。また、作業用のメモリとしてワークRAM108を使用する。各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yのクリーニングや回復動作時に、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116を介してポンプモータ124を駆動し、インクの加圧、吸引等の制御を行う。
図3を参照して、プリンタ10の回復動作の一例について説明する。
図3は、プリンタのインク供給経路を示す模式図である。この図では、図1と図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
印字中は、記録媒体Pの上方の所定位置に記録ヘッド22Kが固定されており、キャッピング機構50は、インク吐出を妨げないように記録ヘッド22Kの側方に位置している(図5(b)参照)。一方、記録ヘッド22Kの回復動作を行う際には記録ヘッド22Kが上方に移動し、キャッピング機構が、記録ヘッド22Kのインク吐出口形成面22Ksの真下に位置する(図5(a)参照)。他の記録ヘッド22C、22M、22Yも同じ動きをする(以下、同様である)。
回復動作(ここでは、記録ヘッド内を加圧してインク吐出口からインクを排出させる回復動作)を開始するにあたっては、先ず、記録ヘッド22Kをキャッピング位置から回復位置へ移動する。続いて、回復弁92を閉じて、サブポンプ84及び加圧ポンプ90を駆動させる。これら2つのポンプ84,90を駆動させることにより、記録ヘッド22Kのノズルからインクが押し出されてキャップ(図示せず)の下方のインク溜り(図示せず)に導かれる。インク溜りに溜まったインクは、駆動中のサブポンプ84によってサブタンク30Kに戻るので、インクはリサイクルされることとなる。
上記の回復動作(記録ヘッド22Kを回復位置に位置させて、回復弁92を閉じてサブポンプ84及び加圧ポンプ90をONする動作)を所定時間継続させる。この所定時間が経過後に、加圧ポンプ90を停止させる。続いて、記録ヘッド22Kをキャッピング位置に戻し、予備的な吐出を所定発数行う。続いて、ワイパーブレード(図示せず)によって記録ヘッド22Kのフェイス面22Ksを拭う(ワイプする)ことにより、フェイス面22Ksに付着しているインクを拭き取る。さらに所定時間経過したときに、サブポンプ84を停止して、キャッピング機構50内のインク溜り(図示せず)からのインク吸引動作を停止して回復動作を終了する。
上記した加圧による回復動作とは別に、インク吐出口からインクを予備的に吐出させる回復動作もある。この予備的な吐出(予備吐)を実行するタイミングの一例について表1を参照して説明する。
表1における温度と湿度は、温度湿度センサ126(図2参照)で検出される温度と湿度を表しており、時間(秒)は、ノズルのインク吐出口を暴露してノズル内のインクが空気に触れることによって粘度がより高くなっても、インク吐出が十分可能な暴露時間(許容時間)の一例を表している。例えば、温度が10〜15℃の範囲内であって、湿度が50〜70%RHの範囲内のときは、許容時間は35秒となる。この許容時間は、インクの種類によって変わる。

Figure 0004863254
印字中は、画像に応じて使用されるノズル(インクを吐出するノズル)と使用されないノズル(インクを吐出しないノズル)があり、使用されるノズル内のインクの粘度は高くならない(なりにくい)が、使用されないノズル内のインクの粘度は高くなりやすい。このため、インクの増粘に起因するトラブルを防止するために、今回のジョブで使用されなかったノズルを次回のジョブで使用するときは、表1に示す許容時間に基づいて上記の回復動作(予備吐)を実行する。又、同じ画像データを連続して印字する場合は、同じノズルしか使用しないので本予備吐は実施しない。
ところが、印字待機中や電源OFF時に、プリンタを長期間使用しなかった場合等は、キャップに吐出されたインクから水分が蒸発して許容範囲以上にインクの増粘が促進することがある。このように許容範囲以上に増粘したインクをリサイクルして再利用する場合、インク流路やヘッドノズルを塞いだり復帰できないインク吐出不良やインク漏れになったりするおそれがある。このような復帰できないトラブルは、本発明のインク増粘テスト方法によって防止される。
図4から図7までを参照して、インク増粘テスト方法を説明する。
図4は、インク増粘テスト方法の手順を示すフロー図である。図5は、インク増粘テストを実行する際の記録ヘッドの位置を示す模式図であり、(a)は、キャッピング位置を示し、(b)は、印字位置(テスト位置)を示す。図6は、水分蒸発率と粘度の関係を示すグラフであり、記録ヘッドの記号で表されるインクの種類によって水分蒸発率と粘度の関係は異なる。このインクにおいては、粘度が6mpa・sが、インクの使用許容範囲であり、6mpa・s以上の粘度のインクを使用し続けた場合、ヘッドのノズルを詰まらせたりインク漏れの等のプリンタ復帰不可能な問題を引き起こしたりすることがある。従って、粘度が6mpa・s以下の状態でインク増粘を検知することが重要となる。
図7(a)は、インクが増粘していないときのテスト画像を示す平面図であり、(b)は、インクが増粘したときのテスト画像の一例を示す平面図である。
インク増粘テスト方法は、記録ヘッド22Kに形成されたノズル22Knのインク吐出口22Ktを所定の暴露時間だけ暴露させることによってノズル部でのインクの粘度を上げ、その後、インク吐出口22Ktから(すなわち、ノズル22Knから)記録媒体にインクを吐出して画像(テスト画像)を形成し、このテスト画像に不吐(インクが吐出されない)部分が生じるか否かに基づいてインク流路中のインクの増粘を判断する方法である。他の記録ヘッド22C、22M、22Yについても同様である。
表2は、増粘テスト用の暴露時間テーブルであり、許容範囲限度であるインク粘度が6mpa・sにおける、温度および湿度の条件下においてインクジェット記録ヘッドの吐出口を大気中に露出させた場合にノズル内でインクの粘度が流路中のインクよりも高くなってインク吐出が不安定になる、つまり目視で印字先端部に印字不良が確認できる時間を設定したものである。例えば、温度が10〜15℃の範囲内であって、湿度が50〜70%RHの範囲内のときは暴露時間は95秒であり、この時間ノズルが空気中に暴露されたときに不吐が発生する。出力される画像は、図7(b)に示す状態である。このように暴露時間は、プリンタ10の内部又はその周辺の温度及び湿度に基づいて変更されるものであり、また、インク吐出口から吐出されるインク(ノズル内のインク)の種類によっても設定する許容粘度によっても変わる。

Figure 0004863254
上記のように、プリンタ10の内部又はその周辺の温度及び湿度に対応する暴露時間を予め決めておき、これら温度及び湿度を測定し、この測定された温度及び湿度に対応する暴露時間だけインク吐出口を暴露させてインク増粘テストを実行する。また、インクの種類によっても暴露時間を変更するので、本発明のインク増粘テスト方法は、インク吐出口から吐出されるインクの種類に対応する暴露時間も予め決めておき、このインクの種類に対応した暴露時間だけインク吐出口を暴露させて実行される。このインク増粘テスト方法の手順を説明する。
インク増粘テストは、ユーザがプリンタ10の増粘テストボタン(図示せず)を押すことにより開始される(S401)。なお、一定時間ごとにインク増粘テストを実行するシーケンスをプログタムROM104(図2参照)に記憶させておいてもよい。インク増粘テストが開始された場合、先ず、温度湿度センサ126(図2参照)でプリンタ10内(又は、その周辺)の温度と湿度が検知される(S402)。この検知した温度と湿度に基づいて、表2から暴露時間を決定する(S403)。図5(a)に示すように待機中の記録ヘッド22Kを、図5(b)に示すように印字位置(テスト位置)に移動させる(S404)。記録ヘッド22Kが印字位置に移動した状態(インク吐出口22Ktが暴露している状態)を、S403で決定した暴露時間だけ保つ(S405)。この暴露時間が経過した時点で印字(テスト印字)を行う(S406)。
このテスト印字の結果の一例を図7に示す。このテスト印字では、べた黒の画像を形成した。ノズル22Kn内のインクが増粘していないとき(ここでは、図6に示す粘度が6.0mpa・s未満のとき)は、図7(a)に示すように、全面が真っ黒の画像が形成される。一方、ノズル22Kn内のインクが増粘しているとき(ここでは、図6に示す粘度が6.0mpa・s以上のとき)は、図7(b)に示すように、全面が真っ黒にならずにインクの吐出されていない部分が印字先端部に発生する。ユーザは、図7のようなテスト画像を見ることによってインクの増粘の程度を知ることができる。
図7(b)に示すようなテスト画像が形成された場合は、インクを交換するか希釈液でインクを希釈する必要がある。図7(b)に示されるインク増粘の状態でインク交換等を実施した場合は、プリンタ10を壊さずに復帰可能である。なお、図7(a)のテスト画像が形成された場合は、インクが図6が示す許容粘度(6.0mpa・s)に達するまで増粘しておらず、現段階でのインクを交換等しなくとも良いと判断できる。
上記の実施例では、表2のテーブルを一つだけ使用したが、このテーブルは、使用するインク種(例えば、顔料インク、染料インク)又はインクの色によって異なるので、増粘テストの際の暴露時間が大きく相違する場合は、インク種、色によって別途にテーブルを設けても良い。この場合は、記録ヘッド22Kのインク増粘テスト、記録ヘッド22Cのインク増粘テスト、記録ヘッド22Mのインク増粘テスト、記録ヘッド22Yのインク増粘テストと分けて実行することとなる。また、記録ヘッドの種類がシリアルプリンタであっても、同様のインク増粘テストを実行することにより同じ効果は得られる。
さらに、上記の実施例では、プログラム(ソフトウェア)による制御を行うものとして説明したが、実行する制御および機能の一部または全部をハードウェアにて実現することも可能である。プリンタ10としては、荷電量制御型、スプレイ方式を利用したコンティニュアス型、或いは熱エネルギーを利用したバブルジェット方式、ピエゾ振動板を利用したピエゾ方式等を使用したオンデマンド型等が使用できる。
例えば記録信号(画像情報)に応じて熱エネルギーをインクに加えてインクを吐出、飛翔させる方式の場合、所定の粘度よりも増加するとヒータで発生させたエネルギーが効率よくインクに伝達されず、吐出口から飛翔するインク液滴量や速度が変化し、所望とする画像が得られないという問題がある。また、エネルギーがインク中に効率良く伝わらないためにヒータに蓄積されて過熱して断線などを起こすこともある。しかし、上記のインク増粘テスト方法を実行することにより、容易に迅速にインクの増粘の知ることができるのでトラブルを防止できる。
本発明のインク増粘テスト方法を実行できるプリンタの一例を模式的に示す正面図である。 図1のプリンタの電気的な系統を示すブロック図である。 プリンタのインク供給経路を示す模式図である。 インク増粘テスト方法の手順を示すフロー図である。 インク増粘テストを実行する際の記録ヘッドの位置を示す模式図であり、(a)は、キャッピング位置を示し、(b)は、印字位置(テスト位置)を示す。 水分蒸発率と粘度の関係を示すグラフであり、記録ヘッドの記号で表されるインクの種類によって水分蒸発率と粘度の関係は異なる。 (a)は、インクが増粘していないときのテスト画像を示す平面図であり、(b)は、インクが増粘したときのテスト画像の一例を示す平面図である。
符号の説明
10 プリンタ
22K、22C、22M、22Y 記録ヘッド
22Kn ノズル
22Kt インク吐出口
50 キャッピング機構

Claims (6)

  1. インクを吐出するインク吐出口を有するフェイス面を備える記録ヘッドと、前記記録ヘッドのフェイス面を塞ぐキャップ部材と、を有し、前記記録ヘッドの前記インク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成する画像形成装置におけるインクの増粘をテストするインク増粘テスト方法において、
    前記記録ヘッドのフェイス面を前記キャップ部材で塞いでいない状態で前記インク吐出口を大気中に露出する暴露時間を設定し、
    テスト指示の入力後、設定された前記暴露時間が経過する迄、前記キャップ部材を前記記録ヘッドの前記フェイス面を塞いでいない状態に保持し、
    前記暴露時間が経過すると、インクの増粘をテストするためのテスト画像を印字することを特徴とするインク増粘テスト方法。
  2. 前記画像形成装置内の温度と湿度を検知し、検知された温度と湿度に基づいて前記暴露時間を設定することを特徴とする請求項1に記載のインク増粘テスト方法。
  3. 前記暴露時間はインクの種類に応じて変更されることを特徴とする請求項2に記載のインク増粘テスト方法。
  4. インクを吐出するインク吐出口を有するフェイス面を備える記録ヘッドと、前記記録ヘッドのフェイス面を塞ぐキャップ部材と、を有し、前記記録ヘッドの前記インク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成する画像形成装置において、
    テスト指示の入力に応じて、前記記録ヘッドのフェイス面を前記キャップ部材で塞いでいない状態で前記インク吐出口を大気中に露出する暴露時間を設定し、設定された前記暴露時間が経過する迄、前記キャップ部材を前記記録ヘッドの前記フェイス面を塞いでいない状態に保持するとともに、前記暴露時間が経過すると前記記録ヘッドを動作させてインクの増粘をテストするためのテスト画像を印字させる制御を実行する制御部を備えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 装置内の温度と湿度を検知する検知手段を有し、
    更に、前記制御部は前記検知手段により検知された温度と湿度の情報に基づいて前記暴露時間を設定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部はインクの種類に応じて前記暴露時間を変更することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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