JP4862941B2 - 電子機器および音響処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スピーカを備えた携帯電話端末などの電子機器において、スピーカの動的インピーダンスまたは動的アドミタンスを計測してスピーカの音孔の遮蔽状態を検知し、スピーカを鳴動させる音声信号のゲインもしくは周波数特性を変化させることにより、常にユーザが使用する際に必要な音圧を提供する電子機器および音響処理方法に関するものである。
携帯電話端末やゲーム機などの電子機器には、音を鳴動させるためのスピーカを具備したものが多くある。それらの電子機器筐体には当然ながら、スピーカの音を外部に放射するための音孔が具備されている。
このような電子機器においては、ユーザーの使用状況によって筐体の音孔が塞がれることがある。音孔が塞がれた場合、スピーカの鳴動音の音圧の全体的なレベル、音圧周波数特性を維持することができなくなる。
図13(A)、図13(B)に電子機器の1例として、ディスプレイ側の背面にスピーカ及びスピーカ音孔を備えた折りたたみ式の携帯電話端末を示す。図13(A)は携帯電話端末を開いた状態の背面を示しており、図13(B)は携帯電話端末を閉じた状態を示している。携帯電話端末5の筐体の背面には、スピーカ音孔1が設けられている。スピーカ2は、スピーカ音孔1から音を放射するように筐体内部に実装されている。携帯電話端末5の筐体の表側には、ディスプレイ3と操作キー4とが配置されている。
図14に、図13で示した携帯電話端末5が机6の上にスピーカ面を下にして設置された場合を示す。図14に示すとおり、筐体のスピーカ音孔1が机6に接しており、スピーカ音孔1が塞がれてしまうためにスピーカ2からの放射音は全体のレベルが大幅に低下するか、もしくは音孔面積が実効的に大幅に減少してしまうためにスピーカ2からの高音が低下してしまう。例えば、図14に示した状態で、携帯電話端末5に着信が入り、スピーカ2から着信音が出力された場合、上記のとおりスピーカ2からの鳴動音の音圧全体が低下するか、高音が低下してしまうために、ユーザーの聴感上、音量が低下して、ユーザが着信に気づかない等の問題が起こる可能性があった。
そこで、スピーカの遮蔽の程度を表すパラメータを測定して、スピーカが生成しなければならない音のレベルを決定する移動無線端末が提案されている(特許文献1参照)。図15は特許文献1に開示された移動無線端末の構成を示すブロック図である。特許文献1に開示された移動無線端末では、スピーカ100のインピーダンスを表す内部抵抗101の値を測定回路102で測定し、スピーカ100がユーザの耳で遮蔽されているときのスピーカ100のインピーダンス値S0と測定回路102で測定したインピーダンス値とを比較器回路103で比較し、この比較結果に従って、スピーカ100が送る音のレベルを調節回路104で調節するようにしていた。
特表2001−523433号公報
特許文献1によれば、スピーカの遮蔽の程度に従って、スピーカから出力される音のレベルを調節できるとしている。特許文献1では、このスピーカの遮蔽の程度を表すパラメータとしてスピーカのインピーダンスを測定している。しかしながら、周知のとおりインピーダンスは、実部(レジスタンス)と虚部(リアクタンス)を持つ複素数であり、周波数に依存する。したがって、スピーカが開放された状態から遮蔽された状態に変わっても、周波数によってはスピーカのインピーダンスが全く変動しないかあるいは僅かしか変動しない場合があり、このような場合にはスピーカの遮蔽の程度を検出することはできない。以上のように、特許文献1に開示された移動無線端末では、スピーカのインピーダンスの具体的な測定項目が定められていないため、スピーカが塞がれていることを検出できない可能性があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、スピーカの音孔が塞がれていることを確実に検出し、スピーカの音孔の状況によらず、ユーザに一定の音量が聞こえるように制御することができる電子機器および音響処理方法を提供することを目的とする。
本発明の電子機器は、スピーカの動的インピーダンス特性として、共振周波数、象限周波数、レジスタンスの極大値、リアクタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的インピーダンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定手段と、前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定手段によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させる制御手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の電子機器は、スピーカの動的アドミタンス特性として、共振周波数、象限周波数、コンダクタンスの極小値、サセプタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的アドミタンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定手段と、前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定手段によって計測された動的アドミタンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させる制御手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の電子機器の音響処理方法は、スピーカの動的インピーダンス特性として、共振周波数、象限周波数、レジスタンスの極大値、リアクタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的インピーダンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定ステップと、前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定ステップによって計測した動的インピーダンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させる制御ステップとを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の電子機器の音響処理方法は、スピーカの動的アドミタンス特性として、共振周波数、象限周波数、コンダクタンスの極小値、サセプタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的アドミタンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定ステップと、前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定ステップによって計測した動的アドミタンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させる制御ステップとを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、スピーカの動的インピーダンス特性として、共振周波数、象限周波数、レジスタンスの極大値、リアクタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的インピーダンス特性に基づいてスピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定し、スピーカの音孔が塞がれている場合には、動的インピーダンスの変化量に応じて、スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させることにより、スピーカの音孔の状況によらず、ユーザに一定の音量が聞こえるように制御することができる。
また、本発明では、スピーカの動的アドミタンス特性として、共振周波数、象限周波数、コンダクタンスの極小値、サセプタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的アドミタンス特性に基づいてスピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定し、スピーカの音孔が塞がれている場合には、動的アドミタンスの変化量に応じて、スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させることにより、スピーカの音孔の状況によらず、ユーザに一定の音量が聞こえるように制御することができる。
動電型スピーカの電気的および機械的な等価回路を示す図である。 動電型スピーカの音響等価回路を示す図である。 動電型スピーカの電気系と機械系を統合した等価回路を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る携帯電話端末のオーディオ回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る計測・判定部の構成を示すブロック図である。 動電型スピーカの音孔が開放されている場合と塞がれている場合の動電型スピーカのレジスタンスの変化の実測例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る携帯電話端末のオーディオ回路の信号処理フローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る携帯電話端末のオーディオ回路の構成を示すブロック図である。 動電型スピーカの音孔が開放されている場合と塞がれている場合の動電型スピーカのリアクタンスの変化の実測例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る携帯電話端末のオーディオ回路の信号処理フローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係るDSPのゲイン周波数特性を示す図である。 圧電型スピーカの等価回路を示す図である。 電子機器の1例である携帯電話端末の外観図である。 携帯電話端末が机の上にスピーカ面を下にして設置された場合を示す図である。 従来の移動無線端末の構成を示すブロック図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態では、スピーカの遮蔽の程度をスピーカの動インピーダンスに基づいて検知し、スピーカの遮蔽の程度に応じてスピーカを鳴動させる音声信号を調整する。
図1に動電型スピーカの電気的および機械的な等価回路を示す。スピーカのインピーダンスは、静インピーダンスと動インピーダンスからなっている。動電型スピーカは、ボイスコイルと永久磁石とヨークとからなる磁気回路を有するため、動電型スピーカの静インピーダンスは、レジスタンス(純抵抗)とリアクタンスとからなっている。
ボイスコイルのレジスタンスをRS[Ohm]、ボイスコイルの自己インダクタンスをLS[H]、電気信号の各周波数をω[rad/s]とすると、動電型スピーカのトータルの静インピーダンスZstaticは下記の式で与えられる。
static=RS+jωLS[Ohm] ・・・(1)
一方、動インピーダンスとは、式(1)に示した電気的、静的なインピーダンスではなく、本来はボイスコイルとそれに連結される振動板およびスピーカ全体とが機械的振動することに起因して発生する機械的インピーダンスである。動インピーダンスは、電気−機械結合により電気的インピーダンスに変換されることにより、静インピーダンスZstaticに電気的に加算される。この動インピーダンスZmachineは、機械抵抗rm、質量m、機械コンプライアンスCmを用いて、下記のように表される。
Figure 0004862941
図1は、上記式(1)、式(2)により表される電気回路および機械回路を示したものである。図1では、電気→機械変換をトランス1000で表している。図1において、E[Ohm]はスピーカに対する入力電圧、I[A]はスピーカのボイスコイルに流れる電流、V[m/s]はボイスコイルの振動速度である。Aは電気機械変換率であり、動電型スピーカについては、永久磁石による、ボイスコイルを貫く磁束密度をB[T]、ボイスコイルの全長をl[m]とすると、次式が成立する。
A=Bl ・・・(3)
整理のため上記のとおり、静インピーダンスZstatic、入力電圧E、電流I、振動速度V、電気機械変換率Aをトランス1000の一次側(図1左側)について電圧の平衡式にまとめると次式のとおりとなる。
E=ZstaticI+AV ・・・(4)
加えて、機械回路については、図1のトランス1000の二次側(図1右側)で示すように、ボイスコイル駆動系の質量は誘導性要素として記述することができ、摩擦などの損失は抵抗として記述することができ、バネ性(コンプライアンス)は容量性要素として記述することができる。この誘導性要素をLm[Ohm]、抵抗をRm[Ohm]、容量性要素をCm[F]とする。
また、これら機械的要素に加えて音響負荷が加わるが、この音響負荷をZacousticと表し、スピーカ振動板の面積をSとする。
音響インピーダンスと機械インピーダンスの変換は面積Sの2乗を変換係数として変換されるので、図1のように機械回路として記述した場合、音響負荷はS2acoustic[Ohm]となる。
ここで、図1のトランス1000の2次側について平衡式を書くと、次式のようになる。
Figure 0004862941
音響負荷Zacoustic[Ohm]の詳細について、図2に記載する。スピーカ振動板が発する圧力をP、スピーカから排出される空気の体積速度をU、スピーカ背面の背気室容積をCab[F]、スピーカ前面の前気室容積をCaf[F]、スピーカ音孔による音響インナータンスをLaf[H]、空気粘性をRaf[Ohm]、スピーカ音孔の放射インピーダンスをZairとする。この放射インピーダンスZairは下記のとおり表される。
Figure 0004862941
式(6)において、aはスピーカの振動板半径、J1(x)は第1種ベッセル(Bessel)関数、K1(x)はシュトルーベ(Struve)関数、ρは空気質量密度、cは音速、kは波数(k=2π/波長)である。
放射インピーダンスZairに流れる空気の体積速度を回路的に表現してUoutとすると、この体積速度Uoutが大きくなれば、スピーカから大きな音響エネルギーが放射されることになり、当然ながら人間の耳に感じる音量(感覚量)に比例する音圧も大きくなる。
図2に示した音響等価回路の平衡式は、以下のとおりとなる。
P=(U−Uout)・Caf+U・Cab
P=Uout・(jωLaf+Raf+Zair)+U・Cab ・・・(7)
なお、動電型スピーカはボイスコイルに流れる電流に駆動力が比例する音響デバイスであるので、力−電流対応による等価回路の整理が適している。スピーカの電気系と機械系とを統合した等価回路は、双対回路を用いて、最終的には図3のように表すことができる。
図1、図2および式(1)〜式(7)により、電気系、機械系、音響系はすべて連結しており、電気系、機械系、音響系のすべてを電気的回路に繰り込んだ結果が式(8)となる。
Figure 0004862941
音響素子の変化は音響負荷Zacousticの変化となるが、電気系、機械系、音響系はすべて連結しているため、音響素子の変化は電気的インピーダンスの動的成分の変化として現れることが式(8)によって示されている。
以上のことから、携帯電話端末などの電子機器において、スピーカの電気的インピーダンスを観測することにより、スピーカ音孔が塞がれているなどの周囲状況を判断することができる。
図4は本実施の形態に係る携帯電話端末のオーディオ回路の構成を示すブロック図である。オーディオ回路は、スピーカを鳴動させる音響信号を発する信号源7と、イコライザ、コンプレッサ、サラウンド処理など音響信号処理を行うDSP(Digita1 signa1 processor)8と、DSP8から出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ9と、D/Aコンバータ9から出力されるアナログ信号を増幅するオーディオアンプ10と、スピーカ11と、スピーカ11の動的インピーダンス特性または動的アドミタンス特性を計測し、スピーカ11の音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定部12とを有する。計測・判定部12を除いたものが、従来の電子機器のオーディオ回路である。
計測・判定部12は、スピーカ11のインピーダンスまたはアドミタンスを計測し、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されているか塞がれているかを判断し、スピーカ11の音孔が塞がれたことを検知すると、DSP8に対して検知信号を出力する。図5は計測・判定部12の構成を示すブロック図である。計測・判定部12は、スピーカ11の動的インピーダンス特性または動的アドミタンス特性を計測する特性計測部120と、計測した動的インピーダンス特性または動的アドミタンス特性に基づいてスピーカ11の音孔が塞がれているかどうかを判定して検知信号を出力する判定部121と、計測した動的インピーダンス特性または動的アドミタンス特性からスピーカ11の動的インピーダンスの変化量または動的アドミタンスの変化量を求める変化量導出部122とを有する。
制御手段となるDSP8は、計測・判定部12から検知信号が出力されると、スピーカ11の音孔が塞がれていると判断し、インピーダンス変化量またはアドミタンス変化量に応じて予め規定された量だけ音響信号のゲインを増加させる処理を行う。
図6に、動電型のスピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合と机等で塞がれている場合のスピーカ11の電気的レジスタンスの変化の実測例を示す。図6において、16はスピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合のレジスタンスを示し、17はスピーカ11の音孔が塞がれている場合のレジスタンスを示している。図6の例においては、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合には、スピーカ11の一次共振周波数f0は1150Hz付近であるが、スピーカ11の音孔が塞がれた場合においては、一次共振周波数f0が1000Hz程度まで低下している。また、スピーカ11の音孔が塞がれた場合、Q(共振鋭度)値の低下が起こっていることが分かる。
また、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合には、共振ピークでのレジスタンス値が6.6Ω程度あるのに対し、スピーカ11の音孔が塞がれた場合には、6.5Ω以下に低下している。この共振ピークでのレジスタンス値の低下は、図2に示した音響等価回路において、実効的な音孔面積が減少したことにより、音響イナータンスLaf、空気摩擦Rafが増加したことが主要因である。また、このレジスタンス値の低下には、式(6)にて規定される放射インピーダンスZairの変化も幾分か寄与している。
したがって、音孔が塞がれているかどうかを検知するためのスピーカ11のインピーダンス変化としては、レジスタンスの一次共振周波数、レジスタンスの極大値(共振ピーク値)、一次共振Q値、その他高次共振における同様の情報を利用することができる。すなわち、動電型のスピーカ11の場合には、計測・判定部12は、スピーカ11のレジスタンス特性を計測して共振周波数を所定の共振周波数閾値と比較し、共振周波数が所定の共振周波数閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定することができる。
また、計測・判定部12は、スピーカ11のレジスタンス特性を計測してレジスタンスの極大値を所定のレジスタンス閾値と比較し、レジスタンスの極大値がレジスタンス閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定するようにしてもよい。また、計測・判定部12は、スピーカ11のレジスタンス特性を計測してQ値を求め、Q値を所定のQ閾値と比較して、Q値がQ閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定するようにしてもよい。
なお、スピーカ11の静インピーダンス(図6の例では5.8Ω程度)のばらつき、および動インピーダンスのばらつきを、予め計測しておき、計測・判定部12に予め設定する閾値の決定の際にこれらのばらつきを考慮して閾値を決定するようにしてもよい。
図7に、本実施の形態に係る携帯電話端末のオーディオ回路の信号処理フローチャートを示す。まず、例えば携帯電話端末に着信があった場合、スピーカ鳴動シーケンスが開始される(図7ステップS100)。ただし、この時点ではまだスピーカ11への信号送出は行わない。このステップS100は、以降のインピーダンス測定も含めたシーケンスの開始を示すものである。スピーカ鳴動シーケンスが開始される場合としては、上記のように携帯電話端末に着信があって着信音を鳴動させる場合や、ゲーム、テレビ視聴、音楽再生あるいは動画再生等において音声を出力する場合、ハンズフリー通話での音声鳴動などの場合がある。
スピーカ鳴動シーケンスが開始された場合、計測・判定部12は、スピーカ11のインピーダンス特性を計測し、スピーカ11の音孔が塞がれているかどうかを判定する(ステップS101)。本実施の形態では、スピーカ11のインピーダンス特性の例として、レジスタンス特性を計測する。スピーカ11の音孔が塞がれているかどうかの判定方法は、上記の説明のとおりである。
DSP8は、計測・判定部12から検知信号が出力されない場合、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されていると判断し、通常どおりのイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータによって音響信号処理を行う。D/Aコンバータ9は、DSP8から出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換し、オーディオアンプ10は、スピーカ11を駆動する。こうして、スピーカ11の鳴動が開始される(ステップS102)。
また、DSP8は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、スピーカ11の音孔が塞がれていると判断する。DSP8には、スピーカ11の動的インピーダンスの変化量(具体的には、共振周波数閾値と共振周波数との差、レジスタンス閾値とレジスタンスの極大値との差、あるいはQ閾値とQ値との差)に応じて信号ゲインを増加させるイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータが予め設定されている。
DSP8は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、計測・判定部12によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じたイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータによって音響信号処理を行う。通常時と同様に、D/Aコンバータ9は、DSP8から出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換し、オーディオアンプ10は、スピーカ11を駆動する。こうして、スピーカ11の動的インピーダンスの変化量に応じて信号ゲインを増加させたパラメータによってスピーカ11の鳴動が開始される(ステップS103)。
ステップS101〜S103の処理は、スピーカ11の鳴動が必要な限り、一定時間(例えば計測・判定部12のクロック周期もしくは携帯電話端末全体のクロック周期)毎に実施される。したがって、スピーカ11の鳴動中に音孔の遮蔽状態に変化が起こった場合にも必要に応じて対応することができる。
スピーカ11の鳴動が必要なくなった時点で(ステップS104においてYES)、スピーカ鳴動シーケンスが終了する。
以上のように、本実施の形態では、スピーカ11の動的インピーダンスを定期的に計測し、この動的インピーダンスに基づいてスピーカ11の音孔が開放されているか机などの物体によって塞がれているかを判断し、スピーカ11の音孔が塞がれている場合にはイコライザ、コンプレッサ、サラウンド処理などの音響信号処理を行うDSP8に通知し、DSP8が動的インピーダンスの変化量に応じて信号ゲインを増加させたパラメータを用いることにより、スピーカ11の音孔の状況によらず、ユーザに一定の音量が聞こえるように制御することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は本発明の第2の実施の形態に係る携帯電話端末のオーディオ回路の構成を示すブロック図であり、図4と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態のオーディオ回路は、第1の実施の形態に対して、デジタルゲイン制御部13と、アナログゲイン制御部14とを追加したものである。
第1の実施の形態では、スピーカ11の動的インピーダンスの変化量に応じてDSP8により信号ゲインを制御していたが、本実施の形態では、DSP8以外においても信号ゲインの制御を行うようにしている。
すなわち、デジタルゲイン制御部13は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、計測・判定部12によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じて、DSP8から出力されたデジタル信号のゲインを増加させる。
D/Aコンバータ9は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、計測・判定部12によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じてゲインを増加させたアナログ信号を出力する。
アナログゲイン制御部14は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、計測・判定部12によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じて、D/Aコンバータ9から出力されたアナログ信号のゲインを増加させる。
オーディオアンプ10は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、計測・判定部12によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じて、アナログゲイン調整部14から出力されたアナログ信号のゲインを増加させる。
こうして、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、信号ゲインの制御は、DSP8、D/Aコンバータ9、オーディオアンプ10、デジタルゲイン制御部13およびアナログゲイン制御部14の全てで行ってもよいし、いずれか1つで行ってもよいことは言うまでもない。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。第1、第2の実施の形態では、スピーカのインピーダンス特性としてレジスタンス特性を計測し、このレジスタンス特性に基づいてスピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定しているが、これに限るものではなく、スピーカのインピーダンス特性としてリアクタンス特性を計測するようにしてもよい。本実施の形態においても、携帯電話端末のオーディオ回路の構成は第1、第2の実施の形態と同様であるので、図4、図8の符号を用いて説明する。
図9に、動電型のスピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合と机等で塞がれている場合のスピーカ11のリアクタンスの変化の実測例を示す。図9において、23はスピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合のリアクタンスを示し、24はスピーカ11の音孔が塞がれている場合のリアクタンスを示している。
図9の例においては、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合には、スピーカ11の一次共振周波数f0は1150Hz付近であるが、スピーカ11の音孔が塞がれた場合においては、一次共振周波数f0が1000Hz程度まで低下している。また、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合には、象限周波数f1は950Hz付近であるが、スピーカ11の音孔が塞がれた場合には、象限周波数f1が800Hz程度まで低下している。同様に、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合には、象限周波数f2は1400Hz付近であるが、スピーカ11の音孔が塞がれた場合には、象限周波数f1が1200Hz程度まで低下している。
また、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されている場合には、リアクタンスの極大値が0.35Ω程度あるのに対し、スピーカ11の音孔が塞がれた場合には、Q値の低下によりリアクタンスの極大値が0.25Ω程度に低下している。
計測・判定部12は、スピーカ11のリアクタンス特性を計測して共振周波数を所定の共振周波数閾値と比較し、共振周波数が所定の共振周波数閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定することができる。また、計測・判定部12は、スピーカ11のリアクタンス特性を計測して象限周波数を所定の象限周波数閾値と比較し、象限周波数が所定の象限周波数閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定するようしてもよい。また、計測・判定部12は、スピーカ11のリアクタンス特性を計測してリアクタンスの極大値を所定のリアクタンス閾値と比較し、リアクタンスの極大値がリアクタンス閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定するようにしてもよい。
DSP8は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、スピーカ11の音孔が塞がれていると判断する。DSP8には、スピーカ11の動的インピーダンスの変化量(本実施の形態では、共振周波数閾値と共振周波数との差、象限周波数閾値と象限周波数との差、あるいはリアクタンス閾値とリアクタンスの極大値との差)に応じて信号ゲインを増加させるイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータが予め設定されている。DSP8は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、計測・判定部12によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じたイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータによって音響信号処理を行う。
オーディオ回路の他の構成の動作は第1、第2の実施の形態と同じである。こうして、本実施の形態においても、第1、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。第1〜第3の実施の形態では、スピーカの動的インピーダンスの変化量に応じて信号ゲインを増加させるようにしているが、信号ゲインの増加に加えて音声の周波数特性も変化させるようにしてもよい。本実施の形態においても、携帯電話端末のオーディオ回路の構成は第1〜第3の実施の形態と同様であるので、図4、図8の符号を用いて説明する。
図10に、本実施の形態に係る携帯電話端末のオーディオ回路の信号処理フローチャートを示す。ステップS100〜S102,S104の処理は第1の実施の形態と同じである。DSP8には、スピーカ11の動的インピーダンスの変化量に応じて信号ゲインを増加させ且つ周波数特性を変化させるイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータが予め設定されている。DSP8は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、計測・判定部12によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じたイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータによって音響信号処理を行う(図10ステップS105)。
図11に本実施の形態のDSP8のゲイン周波数特性を示す。図11において、25はスピーカ11の音孔が通常通り開放されているときのDSP8のゲイン周波数特性を示している。ここでは、記載を簡単にするため、フラットなゲイン周波数特性にしている。26はスピーカ11の音孔が塞がれているときの第1〜第3の実施の形態のDSP8のゲイン周波数特性を示している。一方、27はスピーカ11の音孔が塞がれているときの本実施の形態のDSP8のゲイン周波数特性を示している。ゲイン周波数特性27は、小型電子機器に搭載されるスピーカの音圧が出やすいf0(≒1kH)からゲインを向上させるように設定されている。
机などによってスピーカ11の音孔が塞がれた場合、図2に記載するとおり音響インナータンスをLafが増すことにより、高域から放射音圧の低下が起こる、したがって、その観点からも図11に示したゲイン周波数特性27のように高域を中心にゲインを増加させることは有意義である。
以上のように、本実施の形態では、スピーカの動的インピーダンスの変化量に応じて、信号ゲインの増加に加えて音声の周波数特性も変化させることにより、スピーカ11の音孔の状況によらず、ユーザが聞き取り易い音声を出力することができる。
なお、本実施の形態では、DSP8の処理についてのみ説明しているが、これに限るものではなく、D/Aコンバータ9、オーディオアンプ10、デジタルゲイン制御部13、アナログゲイン制御部14においてDSP8と同様の処理を行うことも可能である。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。第1〜第4の実施の形態では、動電型スピーカの場合について説明したが、本発明は圧電型スピーカにも適用可能である。ただし、圧電型スピーカは、力−電圧対応の音響デバイスであるから、圧電型スピーカの電気系、機械系、音響系のすべてを統合した等価回路は図12のようになることに注意しなければならない。
圧電型スピーカの場合、放射インピーダンスZairに流れる空気の体積速度を回路的に表現してUoutとすると、この体積速度Uoutは電気回路の電流に比例するため、インピーダンスではなくアドミタンスの検知による処理の方が簡単となる。
本実施の形態においても、携帯電話端末のオーディオ回路の構成は第1〜第4の実施の形態と同様であるので、図4、図8の符号を用いて説明する。本実施の形態の計測・判定部12は、圧電型のスピーカ11のアドミタンス特性を計測し、スピーカ11の音孔が通常どおり開放されているか塞がれているかを判断する。
圧電型のスピーカ11のアドミタンス特性としてコンダクタンス特性を計測する場合には、以下のようにすればよい。すなわち、計測・判定部12は、スピーカ11のコンダクタンス特性を計測して共振周波数を所定の共振周波数閾値と比較し、共振周波数が所定の共振周波数閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定することができる。また、計測・判定部12は、スピーカ11のコンダクタンス特性を計測してコンダクタンスの極小値を所定のコンダクタンス閾値と比較し、コンダクタンスの極小値がコンダクタンス閾値より高い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定するようにしてもよい。また、計測・判定部12は、スピーカ11のコンダクタンス特性を計測してQ値を求め、Q値を所定のQ閾値と比較して、Q値がQ閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定するようにしてもよい。
また、圧電型のスピーカ11のアドミタンス特性としてサセプタンス特性を計測する場合には、以下のようにすればよい。計測・判定部12は、スピーカ11のサセプタンス特性を計測して共振周波数を所定の共振周波数閾値と比較し、共振周波数が所定の共振周波数閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定することができる。また、計測・判定部12は、スピーカ11のサセプタンス特性を計測して象限周波数を所定の象限周波数閾値と比較し、象限周波数が所定の象限周波数閾値より低い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定するようしてもよい。また、計測・判定部12は、スピーカ11のサセプタンス特性を計測してサセプタンスの極大値を所定のサセプタンス閾値と比較し、サセプタンスの極大値がサセプタンス閾値より高い場合には、スピーカ11の音孔が塞がれていると判定するようにしてもよい。
本実施の形態の場合、DSP8には、スピーカ11の動的アドミタンスの変化量(具体的には、共振周波数閾値と共振周波数との差、象限周波数閾値と象限周波数との差、コンダクタンス閾値とコンダクタンスの極小値との差、サセプタンス閾値とサセプタンスの極大値との差、あるいはQ閾値とQ値との差)に応じて信号ゲインを増加させるイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータが予め設定されている。DSP8は、計測・判定部12から検知信号が出力された場合、計測・判定部12によって計測された動的アドミタンスの変化量に応じたイコライザパラメータ、コンプレッサパラメータおよびゲイン設定パラメータによって音響信号処理を行う。
オーディオ回路の動作は、図7、図10における「インピーダンス」の代わりに、「アドミタンス」を用いる点を除けば、第1〜第4の実施の形態と同様である。なお、第4の実施の形態と同様に、スピーカの動的アドミタンスの変化量に応じて、信号ゲインの増加に加えて音声の周波数特性も変化させるようにしてもよい。また、D/Aコンバータ9、オーディオアンプ10、デジタルゲイン制御部13、アナログゲイン制御部14においても、DSP8と同様の処理を行うことが可能である。
こうして、本実施の形態においても、第1〜第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第6の実施の形態]
第1〜第5の実施の形態では、机などによってスピーカの音孔が塞がれる場合を説明したが、これに限るものではなく、ユーザの指や、その他の物体によってスピーカの音孔が塞がれる場合であっても、本発明を適用できることは言うまでもない。
[第7の実施の形態]
第1〜第6の実施の形態で説明した計測・判定部12は、独立したLSIやディスクリート部品でなくてもよく、実装上可能であれば、D/Aコンバータ9、オーディオアンプ10、デジタルゲイン制御部13、アナログゲイン制御部14のいずれかに組み込むことも可能である。
[第8の実施の形態]
第1〜第7の実施の形態では、スピーカ鳴動シーケンスの開始時点ではまだスピーカへの信号送出は行わず、以降のインピーダンスまたはアドミタンス測定も含めたシーケンスの開始処理のみを行うようになっている。これに対し、各アプリケーションやユーザの実際の使用状況を勘案してスピーカ鳴動開始から、インピーダンスまたはアドミタンス計測及び音孔の状態判定にかかる時間程度後に音圧・周波数特性(感覚量としては音量・音質)が変化することが問題とならない場合には、スピーカ鳴動シーケンスの開始時点でスピーカ鳴動を開始してもよい。
なお、第1〜第8の実施の形態では、携帯電話端末を例に挙げて説明しているが、これに限るものではなく、他の電子機器に本発明を適用してもよいことは言うまでもない。
また、計測・判定部12のうち、特性計測部120は周知の計測器によって実現することができる。また、判定部121と変化量導出部122とは、例えばCPU、メモリおよび外部とのインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、メモリに記憶されたプログラムに従って第1〜第8の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、スピーカを備えた携帯電話端末などの電子機器において、スピーカの音孔の状況によらず、常にユーザが使用する際に必要な音圧を提供する技術に適用することができる。
7…信号源、8…DSP、9…D/Aコンバータ、10…オーディオアンプ、11…スピーカ、12…計測・判定部、13…デジタルゲイン制御部、14…アナログゲイン制御部、120…特性計測部、121…判定部、122…変化量導出部。

Claims (10)

  1. スピーカの動的インピーダンス特性として、共振周波数、象限周波数、レジスタンスの極大値、リアクタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的インピーダンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定手段と、
    前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定手段によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させる制御手段とを備えることを特徴とする電子機器。
  2. スピーカの動的アドミタンス特性として、共振周波数、象限周波数、コンダクタンスの極小値、サセプタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的アドミタンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定手段と、
    前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定手段によって計測された動的アドミタンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させる制御手段とを備えることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1記載の電子機器において、
    前記制御手段は、前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定手段によって計測された動的インピーダンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させると共に、この音声信号の周波数特性を変化させることを特徴とする電子機器。
  4. 請求項2記載の電子機器において、
    前記制御手段は、前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定手段によって計測された動的アドミタンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させると共に、この音声信号の周波数特性を変化させることを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1または3記載の電子機器において、
    前記計測・判定手段は、
    前記スピーカの動的インピーダンス特性を計測する特性計測手段と、
    計測された動的インピーダンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する判定手段と、
    計測された動的インピーダンス特性から前記スピーカの動的インピーダンスの変化量を求める変化量導出手段とからなることを特徴とする電子機器。
  6. 請求項2または4記載の電子機器において、
    前記計測・判定手段は、
    前記スピーカの動的アドミタンス特性を計測する特性計測手段と、
    計測された動的アドミタンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する判定手段と、
    計測された動的アドミタンス特性から前記スピーカの動的アドミタンスの変化量を求める変化量導出手段とからなることを特徴とする電子機器。
  7. スピーカの動的インピーダンス特性として、共振周波数、象限周波数、レジスタンスの極大値、リアクタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的インピーダンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定ステップと、
    前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定ステップによって計測した動的インピーダンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させる制御ステップとを備えることを特徴とする電子機器の音響処理方法。
  8. スピーカの動的アドミタンス特性として、共振周波数、象限周波数、コンダクタンスの極小値、サセプタンスの極大値、またはQ値のうち少なくとも1つを計測し、この動的アドミタンス特性に基づいて前記スピーカの音孔が塞がれているかどうかを判定する計測・判定ステップと、
    前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定ステップによって計測した動的アドミタンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させる制御ステップとを備えることを特徴とする電子機器の音響処理方法。
  9. 請求項7記載の電子機器の音響処理方法において、
    前記制御ステップは、前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定ステップによって計測した動的インピーダンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させると共に、この音声信号の周波数特性を変化させることを特徴とする電子機器の音響処理方法。
  10. 請求項8記載の電子機器の音響処理方法において、
    前記制御ステップは、前記スピーカの音孔が塞がれていると判定された場合に、前記計測・判定ステップによって計測した動的アドミタンスの変化量に応じて、前記スピーカに供給される音声信号のゲインを増加させると共に、この音声信号の周波数特性を変化させることを特徴とする電子機器の音響処理方法。
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