JP2012199854A - スピーカ故障報知装置、スピーカ故障報知方法、及びプログラム - Google Patents

スピーカ故障報知装置、スピーカ故障報知方法、及びプログラム Download PDF

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Atsushi Kuroda
淳 黒田
Motoyoshi Komoda
元喜 菰田
Yasuharu Onishi
康晴 大西
Yukio Murata
行雄 村田
Shigeo Sato
重夫 佐藤
Yuichiro Kishinami
雄一郎 岸波
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Abstract

【課題】ユーザにスピーカが故障していることを気付かせる。
【解決手段】スピーカ故障報知装置40は、物理量測定器44と、制御部45と、記憶部46と、表示部102と、を備える。スピーカ故障報知装置40は、その制御部45により、スピーカ110の構造的な変化に伴って変化するインピーダンスを、スピーカ110に電気信号を供給することにより測定し、測定したインピーダンスが測定基準データDが示すインピーダンス確認領域の範囲内にあるか否かを判別する。そして、制御部45は、インピーダンスがその範囲内にないと判別した場合に、スピーカ110が故障している旨を、表示部102にメッセージ画像を表示させることで、報知する。
【選択図】図6

Description

本発明は、スピーカ故障報知装置、スピーカ故障報知方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、電子機器に搭載されるスピーカの構造が開示されている。特許文献1に係るスピーカやこれと同様の構造のスピーカを搭載した電子機器を、例えば不意に落としてしまうと、スピーカの振動板とフレーム(スピーカ筐体)の接着剥離、振動板とボイスコイルの接着剥離等が起こりスピーカの構造に欠陥が生じる場合がある。このような欠陥が生じることによって、スピーカの音圧が低下したり、音が歪んだりして、音声再生・コンテンツ再生等に支障をきたす場合があった。
特開2002−209003号公報
スピーカの構造に上記のような欠陥が生じた場合、ユーザは自身の感覚によってスピーカが故障しているか否かを判断するしかなかった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザにスピーカが故障していることを気付かせることができるスピーカ故障報知装置、スピーカ故障報知方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るスピーカ故障報知装置は、
スピーカを鳴動させる電子機器に搭載されるスピーカ故障報知装置であって、
前記スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定する測定手段と、
前記測定手段が測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知する報知手段と、を備える、
ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るスピーカ故障報知方法は、
スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定するステップと、
測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別するステップと、
前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知するステップと、を備える、
ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定する処理と、
測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別する処理と、
前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知する処理と、
を実行させる。
本発明によれば、ユーザにスピーカが故障していることを気付かせることができる。
本発明の一実施形態に係る携帯端末の概観図である。 図1における携帯端末のA−A概略断面図である。 スピーカの振動板とスピーカ筐体との間で接着剥離が発生した場合のスピーカの音圧周波数特性を示すグラフである。 スピーカに係る集中等価回路における電気回路と機械回路を表した図である。 スピーカに係る集中等価回路における音響回路を表した図である。 本発明の一実施形態に係るスピーカ故障報知装置のブロック図である。 スピーカ故障報知装置の記憶部に予め記憶されている複数の測定基準データの構成例を示す図である。 スピーカのインピーダンスのうち純抵抗成分(インピーダンスの実部成分)の実測結果の一例を示したグラフである。 スピーカ故障報知処理のフローチャートである。 ユーザに注意喚起を促すメッセージ画像の一例を示す図である。
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るスピーカ故障報知装置は、図1に示す携帯端末100(電子機器の一例)に搭載され、携帯端末100のスピーカのインピーダンスを測定し、測定値に基づいて、スピーカが故障しているか否か判別し、故障と判別した場合にはその旨をユーザに報知する。以下では、まず、スピーカを有する携帯端末の物理的構成を説明したうえで、故障の判別と報知について詳細に説明する。
(携帯端末100の物理的構成)
図1に示す携帯端末100は、携帯電話、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等から構成され、操作部101と、表示部102と、スピーカ110とを備える。なお、図1は、携帯端末100を前面側から見た概観図であり、その逆側である背面側に設けられた操作部101及び表示部102と、内蔵されたスピーカ110とを点線で表した。
操作部101は、各種のキーボタンから構成され、ユーザの操作に応答して、操作内容を示す信号を後述の制御部45(図6参照)に供給する。
表示部102は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等から構成され、制御部45(図6参照)の制御の下、携帯端末100の機能を利用するために必要な各種の情報(電話番号、メール宛先、動画および静止画、接続されたインターネット画面等の受信データ等)を、GUI(Graphical User Interface)として表示する。
図2に示すように、スピーカ110は、端末筐体130内部の表示部102側に配置されている。スピーカ110は、動電型スピーカから構成され、振動板111と、ボイスコイル112と、永久磁石113と、ヨーク114と、スピーカ筐体115と、プロテクタ116と、防塵メッシュ117と、を備える。
振動板111は、質量密度が低く、機械コンプライアンスが小さい樹脂材料で形成される膜状部材である。
ボイスコイル112は、振動板111と直結し、振動板111を駆動するコイルである。ボイスコイル112に流れる電流により発生する磁束と永久磁石113の磁界との作用によって、ボイスコイル112は振動板111を振動させる。
永久磁石113は、サマリウムコバルト磁石等であり、磁束を発生させる。
ヨーク114は、ボイスコイル112の外側の磁束の向きを整える。
スピーカ筐体115は、硬質樹脂等で形成されるケース体であり、上記振動板111〜ヨーク114の各部を収納する。また、スピーカ筐体115の背面には、複数の孔部である背面音孔115aが形成されている。
プロテクタ116は、金属等で形成され、スピーカ筐体115の前面に配置される。プロテクタ116は、音響放射方向からの(前面側からの)大きな異物侵入等を防ぐとともにスピーカ110全体の機械的強度を保つ。また、プロテクタ116には、振動板111の振動により発生した音波を通過させる孔である主音孔116aが形成されている。
防塵メッシュ117は、プロテクタ116の前面に両面テープ18で取り付けられ、スピーカ110内部への水や塵等の浸入を防止する。
基板120は、携帯端末100の各種電子回路が構成される基板であり、スピーカ110の背面側に若干の間隔を開けて配置される。このように配置されることで、基板120とスピーカ110(スピーカ筐体115の背面)との間には、所定の空間(以下、この空間を「背面容積110b」という。)が形成される。前述したスピーカ筐体115に形成された背面音孔115aは、図示するように、背面容積110bと連通する。
端末筐体130は、その前面側に複数の孔部である放射音孔130aを有して硬質樹脂等から形成されている。また、端末筐体130は、放射音孔130aを有する面の背面にリブ131を有する。
放射音孔130aは、スピーカ110の鳴動音を、端末筐体130の外部へ導く。なお、プロテクタ116と端末筐体130との間には、主音孔116aから放射音孔130aに至る空間(以下、この空間を「前気室容積110f」という。)が形成されている。
リブ131は、スピーカ110を端末筐体130に固定するための部材であり、端末筐体130と一体的に形成されている。スピーカ110は、このリブ131に両面テープ18で取り付けられる。
上記構成を有するスピーカ110は、様々な原因で故障することがあるが、故障原因としては以下のようなものがある。
(故障原因の例)
(1)振動板111とスピーカ筐体115の接着剥離
(2)振動板111とボイスコイル112の接着剥離
(3)ボイスコイル112と、永久磁石113又はヨーク114との接触
(4)防塵メッシュ117の変形、又は、防塵メッシュ117若しくはプロテクタ116と端末筐体130との過度な密着
(5)振動板111とプロテクタ116の接触
(6)ボイスコイル112の断線
(7)振動板111の破損(破れる等)
(8)リブ131とスピーカ110の接着剥離
上記(1)の原因により、スピーカ110が故障した場合の音圧周波数特性を図3に示す。スピーカ110が正常に鳴動している状態を示す曲線1と、スピーカ110が故障して鳴動している状態を示す曲線2を比べると、故障が発生した場合には、スピーカ110の音圧が低下していることがわかる。
上記(1)に限らず、上記(2)〜(8)の原因で故障が発生した場合も同様に、音圧の低下、音の歪み等により、スピーカ110が正常に鳴動することができなくなる可能性がある。
本実施形態に係るスピーカ故障報知装置は、上記のような原因で、スピーカ110に構造的不具合が生じた場合に変化するスピーカ110のインピーダンスを測定し、スピーカ110の故障を判別する。スピーカ110が故障した場合に変化するスピーカ110全体のインピーダンスのうち、主に構造的不具合に起因したインピーダンス成分の変化分が支配的となる。
次に、スピーカ110全体のインピーダンスについて説明する。
(スピーカ110全体のインピーダンス)
スピーカ110全体のインピーダンスは、電気インピーダンス、動インピーダンスからなる。
i)電気インピーダンスは、ボイスコイル112、永久磁石113、ヨーク114から構成される磁気回路による、電気系のインピーダンスである。
ii)動インピーダンスは、スピーカ110の力学的振動によるインピーダンス、つまり、スピーカ110の構造的特徴に起因するインピーダンスである。動インピーダンスは、機械インピーダンスと、音響インピーダンスとを含む概念である。
ここで、交流電気回路と機械・音響の力学的振動系において、電気系−機械系−音響系の各々につき、電圧−力−音圧、電流−速度−体積速度という対応関係をとり、機械系と音響系を電気系に類推すると、電気系と機械・音響の力学振動系を等価回路として統一的に取り扱うことができる。この場合に定義できる、機械系のインピーダンスが機械インピーダンス、音響系のインピーダンスが音響インピーダンスである。
ここからは、スピーカ110のインピーダンスの変化と物理的構成の変化との関係を説明するため、電気インピーダンスと動インピーダンスがスピーカ110のどの構成要素によって生ずるかを示すとともに、電気インピーダンスと動インピーダンスが統一的に記述できることを示す。
電気系−機械系−音響系の集中等価回路は、図4と図5に示すように、電気回路10と、機械回路20と、音響回路30と、から構成される。
[電気回路10]
図4に示すトランスTの一次側の電気回路10について説明する。
電子回路10は、図示するように、トランスTの一次巻線11、インダクタンス12、抵抗13、電源14、から構成される。
一次巻線11は、電気系−機械系の変換部を表したトランスTの一次側である。一次側巻線11には電圧AV[V]が印加されるとする。ここで、Aは電気・機械変換率(力係数)である。
インダクタンス12は、主にボイスコイル112によるインダクタンスであり、その値をL[H]とする。
抵抗13は、主にボイスコイル112の抵抗であり、その値をR[Ohm]とする。
ここで、上記インダクタンス12と抵抗13の電気インピーダンスZstaticは、スピーカ110に供給される電気信号の角周波数をω[rad/s]とすれば、下記の式で表すことができる。
Figure 2012199854
電源14は、スピーカ110への信号源を表し、その電圧値をE[V]とする。電源14から電気回路10に流れる電流の値をI[A]とする。
電気回路10についての電圧の平衡式を求めると、電源電圧Eは、ボイスコイル112自身の電気インピーダンスZstaticによる電圧降下とボイスコイル112の振動速度によって誘起される逆起電力との和に等しくなる。
振動による逆起電力は、ボイスコイル112を貫く永久磁石113の磁束密度をB[T]、ボイスコイル112の全長をL[m]、振動速度をV[m/s]とすれば、V・B・Lと表せ、さらにB・Lを前述の電気・機械変換率Aとおくと、A・Vと表せる。
よって、電気回路10についての電圧の平衡式は、下記の式で表すことができる。
Figure 2012199854
[機械回路20]
図4に示すトランスTの二次側の機械回路20について説明する。
機械回路20は、図示するように、トランスTの二次巻線21、質量22、機械抵抗23、機械コンプライアンス24、音響−機械インピーダンス25、から構成される。
二次巻線21は、電気系−機械系の変換部を表したトランスTの二次側である。二次巻線21には、一次側からの誘導により、電圧V[V]が印加される。
質量22は、振動板111及びボイスコイル112の質量mであり、これを電気的類推等価回路で記述するとインダクタンスとして表せる。その値をL[H]とする。
機械抵抗23は、主に、振動板111の機械抵抗であり、これを電気的類推等価回路で記述すると電気抵抗として表せる。その抵抗値をR[Ohm]とする。
機械コンプライアンス24は、主に、振動板111のコンプライアンスであり、これを電気的類推等価回路で記述するとキャパシタンスとして表せる。その値をC[F]とする。
音響−機械インピーダンス25は、後述する、音響回路30全体のインピーダンスである音響インピーダンスZacousticを、機械インピーダンスに変換したものである。振動板111の面積をSとすると、音響インピーダンスZacousticは、Sの2乗を変換係数として、機械インピーダンスに変換される。このため、音響−機械インピーダンス25は、Sacousticと表せる。
質量22、機械抵抗23、機械コンプライアンス24を合計した機械インピーダンスZmachineは、下記の式で表すことができる。
Figure 2012199854
この機械インピーダンスZmachineを、電気系−機械系変換で、電気的なインピーダンスに変換すれば、(数1)に示す電気インピーダンスZstaticに加算することができる。すると、機械回路20についての電圧の平衡式は、下記の式で表すことができる。なお、Pは、後述する圧力38の値である。
Figure 2012199854
[音響回路30]
図4に音響−機械インピーダンス25の形式で表されている示す音響回路30について図5を参照して説明する。
音響回路30は、図示するように、音響コンプライアンス31,32,35、音響イナータンス33,36、音響抵抗34,37、圧力38、放射インピーダンス39、から構成される。
音響コンプライアンス31は、図2に示す背面容積110bに起因するコンプライアンスであり、これを電気的類推等価回路で記述するとキャパシタンスとして表せる。その値をCab[F]とする。
音響コンプライアンス32は、図2に示す防塵メッシュ117に起因するコンプライアンスであり、これを電気的類推等価回路で記述するとキャパシタンスとして表せる。その値をCa_sheet[F]とする。
音響コンプライアンス35は、図2に示す前気室容積110fに起因するコンプライアンスであり、これを電気的類推等価回路で記述するとキャパシタンスとして表せる。その値をCaf[F]とする。
音響イナータンス33は、図2に示す防塵メッシュ117に起因するイナータンスであり、これを電気的類推等価回路で記述するとインダクタンスとして表せる。その値をLa_sheet[H]とする。
音響イナータンス36は、図2に示す放射音孔130aに起因するイナータンスであり、これを電気的類推等価回路で記述するとインダクタンスとして表せる。その値をLaf[F]とする。
音響抵抗34は、図2に示す防塵メッシュ117に起因する音響抵抗であり、これを電気的類推等価回路で記述すると電気抵抗として表せる。その抵抗値をRa_sheet[Ohm]とする。
音響抵抗37は、図1及び図2に示す放射音孔130aに起因する音響抵抗であり、これを電気的類推等価回路で記述すると電気抵抗として表せる。その抵抗値をRaf[Ohm]とする。
なお、図2に示す主音孔116aによっても音響イナータンスと音響抵抗は発生するが、主音孔116aの音孔面積は、放射音孔130a等の音孔面積に比べ非常に大きい。そのため、主音孔116aに起因する音響イナータンスと音響抵抗の類推値は、音響イナータンス36の類推値Laf[F]、音響抵抗37の類推値Raf[Ohm]に比して非常に小さく、無視してもよい。
図5に示す圧力38は、図2に示すスピーカ110の振動板111から得る圧力であり、その値をP[Pa]とする。
放射インピーダンス39は、図2に示す放射音孔130aにおける放射インピーダンスである。ここで、放射インピーダンスとは、スピーカ110が音を放射したときに、機械インピーダンス(主に振動板111による)の他にかかる、音圧の反作用による余分なインピーダンスである。放射インピーダンス39の値をZγ[Ohm]とすれば、Zγは、下記の式で表すことができる。なお、ρは媒質の密度、cは音速、kは位相定数である。
Figure 2012199854
図5に示す音響回路30についての電圧の平衡式は、放射音方向(前面方向)のインピーダンスのうち、音響コンプライアンス32,35、音響イナータンス33,36、音響抵抗34,37のインピーダンス(以下、「32〜37のインピーダンス」という)をZ[Ohm]とすれば、下記の式で表すことができる。
Figure 2012199854
また、回路的に表現すると、放射インピーダンス39(Zγ)に流れる体積速度をUoutは、全体の音響回路30を流れる体積速度Uに対して、下記の通り記述できる。
Figure 2012199854
数7により、32〜37のインピーダンス(Z)の絶対値が小さいほど、放射インピーダンス39(Zγ)に流れる体積速度Uoutが大きくなることがわかる。体積速度Uoutが大きくなれば、スピーカ110から大きな音響エネルギーが放射されるため、ユーザの聴感上の音量に略比例する音圧も大きくなる。
電気回路10,機械回路20,音響回路30と、数式3,4,6,7とから、スピーカ110に構造上の不具合が起これば、動インピーダンス(機械インピーダンスZmachine、音響インピーダンスZacoustic)成分の変化によって、測定されるスピーカ110のインピーダンスが変化することがわかる。
(スピーカ故障報知装置40)
図6を参照して、本実施形態に係るスピーカ故障報知装置40について説明する。
スピーカ故障報知装置40は、携帯端末100に搭載されるものであり、図示するように、物理量測定器44と、制御部45と、記憶部46と、前述した表示部102と、を備える。
物理量測定器44は、制御部45の制御の下、予め設定された周波数帯域(以下、「測定周波数」という)の範囲内において、スピーカ110のインピーダンスを測定し、インピーダンスの値を示す測定データを生成する。測定周波数をどのように定めるかは、後述する。
制御部45は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、記憶部46の制御メモリに格納されている動作プログラムを実行して、携帯端末100の各部の動作を制御する。
制御部45は、例えば、i)操作部101からの音源再生(音声・コンテンツ再生を含む)の指示に応じて後述の音声処理部41にデジタル音声データを供給し、ii)物理量測定器44から測定データを取得し、取得した測定データに基づいてスピーカ110が故障しているか否かを判別し、iii)記憶部46に予め記憶されている所定の画像をGUIとして表示部102に表示する、等の処理を行う。
記憶部46は、制御メモリと、コンテンツメモリと、を備える。
i)制御メモリは、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、制御部45を構成するCPUのワークエリア、CPUが実行する動作プログラムを記憶するプログラムエリア、データエリア等として機能する。
・プログラムエリアには、通常の通話処理を実行するための動作プログラム、スピーカ110の故障を判別し故障の旨をユーザに報知するための図示する動作プログラムPG(後述の「スピーカ故障報知処理」を実行するための動作プログラム)、等が記憶されている。
・データエリアには、スピーカ110が故障しているか否かを判別する際に必要となる、故障原因と測定周波数と適切なインピーダンス値の範囲(後述のインピーダンス確認領域)との組を示す測定基準データDが、図7に示すように、複数記憶されている。測定基準データDについては後に詳述する。
ii)コンテンツメモリは、フラッシュメモリ等から構成され、電話番号、発信着信履歴等の各種データや各種コンテンツを記憶する。
携帯端末100は、前述した操作部101、スピーカ110、スピーカ故障報知装置40の他、図6に示すように、音声処理部41と、DAC(Digital to Analog Converter)42と、AMP43と、を備える。
音声処理部41は、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等から構成され、イコライザ、ノイズサプレッサ等として機能する。音声処理部41は、制御部45から供給されたデジタル音声データに所定の処理を行い、処理後のデジタル音声データをDAC42に供給する。
DAC42は、音声処理部41から供給されたデジタル音声データをD/A変換し、アナログ音声信号をAMP43に供給する。
AMP43は、DAC42から供給されたアナログ音声信号のレベルを増減させ、アナログ音声信号をスピーカ110へ出力する。
(測定周波数)
スピーカ110が故障しているか否かを判別するために、物理量測定器44が、どのような測定周波数の範囲内でインピーダンスを測定すればよいかを説明する。
スピーカ110の故障を特定するには、測定周波数として、スピーカ110に構造的な不具合が生じた場合のインピーダンスと、スピーカ110が正常に鳴動できる場合(スピーカ110が鳴動している場合も含む)のインピーダンスとの差が顕著に現れる周波数帯域を選定すればよい。以下に、測定周波数の一例を示す。
図8は、スピーカ110のインピーダンスのうち、純抵抗成分(レジスタンス)の実測結果の一例を示したグラフである。図示するように、曲線3は、スピーカ110が正常に鳴動できる状態におけるレジスタンスを示すものであり、曲線4は、振動板111とスピーカ筐体115の接着剥離(上記(1)の原因)によりスピーカ110が故障した状態におけるレジスタンスを示すものである。
曲線3と曲線4を比較すると、周波数1100Hz付近において、曲線3は抵抗値のピークを有するのに対し、曲線4はディップとなっている。このことから、上記(1)の原因でスピーカ110が故障した場合には、特に、周波数1100Hz付近で、スピーカ110のインピーダンスのレジスタンスが大きく変化することがわかる。
よって、上記(1)の原因によるスピーカ110の故障を判別するには、例えば図8に点線で示した測定周波数5(850Hz〜1200Hz)において、物理量測定器44にインピーダンスを測定させればよい。
そこで、図7に示すように、故障原因(1)に対応付けて周波数1100Hzを特定し、測定基準データDとして記憶部46に格納する。なお、測定周波数5は、一例にすぎず、スピーカ110の構成・故障原因の相違を踏まえて、実験等により適宜設定される。他の故障原因についても、実験等により、測定周波数を予め求め、図7に示すように、測定基準データDとして記憶部46に格納する。
(インピーダンス確認領域)
スピーカ110の故障を判別する際の基準となるインピーダンス値の範囲(以下、「インピーダンス確認領域」という)について説明する。インピーダンス確認領域を示す測定基準データDは、前述のように記憶部46に予め格納されている。インピーダンス確認領域は、スピーカ110が正常に鳴動できる状態で、測定周波数において測定されるインピーダンスを基に定められる。
図8において、太枠線で示したインピーダンス確認領域6は、測定周波数5(850Hz〜1200Hz)において測定された、スピーカ110が正常に鳴動できる状態でのインピーダンス(ここでは、レジスタンス成分)の値に所定の幅をもたせたものである。このインピーダンス確認領域6は、上記(1)の原因での故障を判別するに適したインピーダンス値の範囲であり、具体的には、8.5〜8.7[Оhm]である。
そこで、図7に示すように、故障原因(1)とその測定周波数に対応付けて、インピーダンス確認領域として8.5〜8.7Ω(実成分のみ、虚数成分0)を特定し、測定基準データDとして記憶部46に格納する。なお、インピーダンス確認領域6は、一例であって、スピーカ110の構成・故障原因の相違を踏まえて、実験等により適宜設定される。
他の故障原因についても、実験等により、測定周波数に対応するインピーダンス格納範囲を予め求め、図7に示すように、測定基準データDとして記憶部46に格納する。
なお、故障原因によって、周波数−抵抗値の特性にばらつきがあれば、測定周波数とインピーダンス確認領域を複数組み合わせて設定してもよい。また、スピーカ110の構成等によって、周波数−抵抗値の特性に変化が生じるのは勿論であり、その特性の変化に応じて、インピーダンス確認領域を適宜定めればよい。
(スピーカ故障報知処理)
図8のフローチャートを参照して、スピーカ故障報知装置40の制御部45が実行するスピーカ故障報知処理を説明する。制御部45は、着信等による音声再生の指示や、操作部101からなされたコンテンツ再生の指示等に応答して、ステップS101の処理を開始する。
ステップS101で、制御部45は、記憶部46に格納されている複数の測定基準データD(図7参照)のうちから、測定周波数を1つ特定し、物理量測定器44を介して、その測定周波数の交流電圧をスピーカ110に印加すると共にスピーカ110を流れる電流を測定し、電圧/電流によりインピーダンスを求め、その実成分ZRと虚数成分ZIを求める。
次に、制御部45は、求めたインピーダンスが測定周波数に対応付けられているインピーダンス確認領域の範囲内にあるか否かを判別する。測定したインピーダンスがインピーダンス確認領域の範囲内にあれば、その測定周波数に対応する故障原因による故障は発生していないと判別する。一方、測定したインピーダンスがインピーダンス確認領域の範囲外にあれば、その測定周波数に対応する故障原因による故障が発生していると判別する。
制御部45は、1つの測定周波数についての処理が終了すると、未処理の測定周波数があるか否かを判別し、あれば、未処理の測定周波数を1つ特定し、同様の処理を実行する。全ての測定周波数についての処理が終了すると、ステップS101を終了する。
続いて、ステップS102で、制御部45は、求めた各インピーダンスと記憶部46に記憶されている測定基準データDとから、スピーカ110が故障しているか否かを判別する。具体的には、制御部45は、求めたインピーダンスが測定した測定周波数に対応付けられているインピーダンス確認領域の範囲内にあるか否かを判別する。制御部45は、測定したインピーダンスがインピーダンス確認領域の範囲内にあれば、その測定周波数に対応する故障原因による故障は発生していないと判別する。一方、制御部45は、測定したインピーダンスがインピーダンス確認領域の範囲外にあれば、その測定周波数に対応する故障原因による故障が発生していると判別する。
全ての測定インピーダンスが、対応するインピーダンス確認領域の範囲内と判別された場合、制御部45は、スピーカ110に故障はないと判別し(ステップS102;NO)、処理をステップS104に進める。
一方、1つでも測定インピーダンスが、対応するインピーダンス確認領域の範囲外であると判別されれば、制御部45は、スピーカ110が故障していると判別し(ステップS102;YES)、処理をステップS103に進める。
ステップS103で、制御部45は、記憶部46に予め格納された所定の画像データを取得して、表示部102に、ユーザに注意喚起を促すメッセージ画像を表示させる。メッセージ画像の一例は、ユーザに注意を喚起するとともに製造元のカスタマーサービスの連絡先を通知するGUI表示102a(図10参照)である。また、予想される故障原因を表示してもよい。
なお、制御部45は、図示しないタイマで計時を行い、一定時間(例えば1分間程度)経過後にメッセージ画像を非表示にしてもよいし、メッセージ画像でユーザに操作部101の所定のボタンを押下させる操作を促し、そのユーザ操作による指示を受け付けることでメッセージ画像を非表示にしてもよい。
制御部45は、メッセージ画像を表示部102に表示させると、処理をステップS104に進める。
ステップS104で、制御部45は、デジタル音声データを音声処理部41に供給し、スピーカ110を鳴動させる。
続いて、ステップS105で、制御部45は、音声再生終了の指示(音声処理部41へのデジタル音声データ供給終了の指示)があるか否かを判別する。この指示は、例えば、ユーザの操作部101からの再生終了操作による指示である。
音声再生終了の指示があった場合(ステップS105;YES)、制御部45は、スピーカ故障報知処理を終了する。一方、音声再生終了の指示がない場合(ステップS105;NO)、制御部45は、処理をステップS106に進める。
ステップS106で、制御部45は、図示しないタイマで計時し、一時的に記憶部46に記憶した時間に基づいて、予め定められた所定期間が経過したか否かを判別する。例えば制御部45は、ステップS101の処理を実行すると同時に計時を開始し、該所定期間の経過後(ステップS106;YES)に終了するとともに、記憶部46に一時的に記憶した時間をリセットする。このような処理を実行することにより、スピーカ故障報知装置40は、スピーカ110が鳴動を開始後、所定期間の間隔で周期的に、スピーカ110のインピーダンスを測定できることになる。なお、インピーダンスを、必ずしも周期的に測定させる必要はない。予め定められる所定期間が複数あってもよい。例えば、長さの異なる2つの所定期間が定められ、制御部45が、ステップS106の処理を実行するごとに、判断基準である2つの所定期間を交互に変更させてもよい。これにより、ユーザからの音声再生終了指示がない(ステップS105;NO)限りにおいて、インピーダンスは、2つの長さの異なる所定期間を経るごとに測定されることになる。つまり、所定の規則に従ったタイミングでインピーダンスを測定させてもよい。
所定期間を経過した場合(ステップS106;YES)、制御部45は、処理をステップS101に戻す。一方、所定期間が経過していない場合(ステップS106;NO)、制御部45は、処理をステップS104に戻す。
本実施形態に係るスピーカ故障報知装置40は、その制御部45により、スピーカ110の構造的な変化に伴って変化するインピーダンスを、スピーカ110に電気信号を供給することにより測定し、測定したインピーダンスが測定基準データDが示すインピーダンス確認領域の範囲内にあるか否かを判別する。そして、制御部45は、インピーダンスがその範囲内にないと判別した場合に、スピーカ110が故障している旨を、表示部102にメッセージ画像を表示させることで、報知する。
このような構成からなるスピーカ故障報知装置40によれば、スピーカ110の故障の可能性が高い場合には、適宜、ユーザに故障の旨を報知することができるため、ユーザにスピーカ110が故障していることを気付かせることができる。これにより、ユーザに、スピーカ110の故障に対して適切な対応とるように促すことができるため、手厚いユーザサポート環境を提供することができる。また、故障の旨を報知されたユーザが、早期に、点検・修理に出せば、故障に気付かずに携帯端末100を使用し続けることによって発生し得る、さらに重度のスピーカ110の故障が発生することを抑制できる。
(変形例)
以上の実施形態では、音源の再生が指示された際に、図9に示すスピーカ故障報知処理を実行する例を示したが、スピーカ故障報知処理を実行する契機は任意である。例えば、周期的に実行する等してもよい。
また、以上の実施形態では、制御部45の制御の下、物理量測定器44が電気信号を印加することによりインピーダンスを測定するものとしたが、これに限られない。物理量測定器44は、制御部45の制御の下、スピーカ110に電気信号(交流信号、直流信号)を印加して、スピーカ110のアドミタンスを測定してもよいし、誘電正接測定器が誘電正接tanδを測定してもよい。特に、数十Hz〜100Hz程度の低周波数領域において、上記(1)、(2)、(8)等の原因によるスピーカ110の故障を判別するには、測定対象として誘電正接が適している。さらに、インピーダンス(或いはアドミタンス)と誘電正接を共に測定するようにしてもよい。
以上の実施形態において、物理量測定器44は、一例として、図7に示す測定周波数5(スピーカ110の共振周波数を含み、且つ、スピーカ110が正常に鳴動できる場合に測定されるインピーダンスと、スピーカ110に構造的な不具合が生じた場合に測定されるインピーダンスとの差が顕著に現れる帯域)においてインピーダンスを測定するものとしたが、測定周波数はこれに限られない。物理量測定器44は、測定周波数として、人間の可聴帯域、又はスピーカ110の再生周波数帯域におけるインピーダンスを測定してもよい。これは、測定対象としてアドミタンス、誘電正接を測定する際も同様である。また、以上では、測定基準データDが複数あり、複数の測定周波数を使用する例を示したが、測定基準データDが1つであり、物理量測定器44は、そのデータが示す1つの測定周波数における物理量(インピーダンス、アドミタンス、誘電正接等)を測定してもよい。
以上の実施形態では、スピーカ110が携帯端末100に搭載されることにより、携帯端末100がスピーカ110を有するものとしたが、インピーダンス測定対象のスピーカと携帯端末100との関係は、これに限られない。外部スピーカ(イヤーピース・スピーカも含む)が携帯端末100に接続されるという態様により、携帯端末100がスピーカ110を有していてもよい。例えば、物理量測定器44は、制御部45の制御の下、外部スピーカが携帯端末100に未接続の場合は、携帯端末100に搭載されたスピーカ110のインピーダンスを測定し、外部スピーカが携帯端末100に接続された場合は、当該外部スピーカのインピーダンスを測定してもよい。後者の場合、制御部45は、スピーカ故障報知処理と同様な処理を行うことで、外部スピーカが故障しているか否かを判別し、故障と判別した場合は、外部スピーカが故障している旨を表示部102に表示させればよい。インピーダンス確認領域、測定周波数は、外部スピーカの構造、接続状況等を勘案して、適宜、定めればよい。
以上の実施形態に係るスピーカ故障報知処理では、制御部45は、故障ありと判別した場合(ステップS102;YES)、図10に示すような所定のメッセージ画像を表示部102に表示させたが、これに限られない。制御部45は、故障ありと判別した場合(ステップS102;YES)、携帯端末100が備えるLED(Light Emitting Diode)ランプ等の発光部(図示せず)を、例えば、赤色で発光させてもよい。このような方法で、ユーザに故障の旨を報知すれば、コンテンツ再生時、音声着信時等に表示部102に表示されている画像を変更させる必要がない。
以上の実施形態では、スピーカ110を動電型スピーカとしたがこれに限られない。圧電型スピーカであってもよい。この場合、圧電型スピーカの構造を勘案して、インピーダンス確認領域、測定周波数を定めればよい。
また、携帯端末100に限らず、デスクトップ型のパソコン等の据え置き型端末のようにスピーカを有する電子機器に本発明を適用してもよい。
なお、スピーカ故障報知処理を制御部45が実行するためのプログラムPGは、記憶部46に予め記憶されているものとして説明したが、このような動作プラグラム及び各種データは、携帯端末100に含まれるコンピュータに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供されてもよい。さらに、動作プログラム及び各種データは、電気通信ネットワーク等を介して接続された他の機器からダウンロードすることによって配布されるようにしてもよい。
そして、各処理の実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、電気通信ネットワーク等を介してダウンロードした動作プログラム及び各種データを内蔵の記憶装置に一旦格納することにより実行可能としてもよいし、電気通信ネットワーク等を介して接続された他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行してもよい。さらには、他の機器と電気通信ネットワーク等を介して各種データの交換を行うことにより各処理を実行してもよい。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
スピーカを鳴動させる電子機器に搭載されるスピーカ故障報知装置であって、
前記スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定する測定手段と、
前記測定手段が測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知する報知手段と、を備える、
ことを特徴とするスピーカ故障報知装置。
(付記2)
音源再生の指示を受け付ける受付手段と、
音源からの信号に従って前記スピーカを鳴動させるスピーカ鳴動手段と、をさらに備え、
前記測定手段は、前記受付手段が受け付けた指示に応答して動作し、
前記スピーカ鳴動手段は、前記判別手段が前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記報知手段が前記スピーカが故障している旨を報知した後に前記スピーカを鳴動させる、
ことを特徴とする付記1に記載のスピーカ故障報知装置。
(付記3)
前記測定手段が測定する物理量の値は、所定の周波数帯域における、前記スピーカのインピーダンス、アドミタンス、又は誘電正接である、
ことを特徴とする付記1又は2に記載のスピーカ故障報知装置。
(付記4)
前記所定の周波数帯域は、前記スピーカの共振周波数を含み、且つ前記スピーカが正常に鳴動できる場合に測定される前記物理量と前記スピーカに構造的な不具合が生じた場合に測定される前記物理量との差が顕著に現れる予め定められた帯域である、
ことを特徴とする付記3に記載のスピーカ故障報知装置。
(付記5)
前記報知手段は、前記電子機器が備える表示部に所定の画像を表示させることで前記スピーカが故障している旨をユーザに報知する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載のスピーカ故障報知装置。
(付記6)
前記報知手段は、前記電子機器が備える発光部を発光させることで前記スピーカが故障している旨をユーザに報知する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載のスピーカ故障報知装置。
(付記7)
前記測定手段は、複数種の電気信号を前記スピーカに供給して、複数の物理量を測定し、
前記判別手段は、測定された複数の物理量について、対応する範囲内にあるか否かを判別し、
前記報知手段は、前記対応する範囲内にないと判別された物理量が測定された電気信号に対応する故障原因を報知する、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載のスピーカ故障報知装置。
(付記8)
スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定するステップと、
測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別するステップと、
前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知するステップと、を備える、
ことを特徴とするスピーカ故障報知方法。
(付記9)
コンピュータに、
スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定する処理と、
測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別する処理と、
前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知する処理と、
を実行させるプログラム。
100 携帯端末
101 操作部
102 表示部
102a GUI表示
110 スピーカ
110b 背面容積
110f 前気室容積
111 振動板
112 ボイスコイル
113 永久磁石
114 ヨーク
115 スピーカ筐体
115a 背面音孔
116 プロテクタ
116a 主音孔
117 防塵メッシュ
118 両面テープ
120 基板
130 端末筐体
130a 放射音孔
131 リブ
T トランス
10 電気回路
11 一次巻線
12 インダクタンス
13 抵抗
14 電源
20 機械回路
21 二次巻線
22 質量
23 機械抵抗
24 機械コンプライアンス
25 音響−機械インピーダンス
30 音響回路
31,32,35 音響コンプライアンス
33,36 音響イナータンス
34,37 音響抵抗
38 圧力
39 放射インピーダンス
40 スピーカ故障報知装置
41 音声処理部
42 DAC
43 AMP
44 物理量測定器
45 制御部
46 記憶部
D 測定基準データ
PG 動作プログラム
1 スピーカが正常に鳴動している状態を示す曲線
2 スピーカが故障して鳴動している状態を示す曲線
3 スピーカが正常に鳴動できる状態におけるレジスタンスを示す曲線
4 スピーカが故障した状態におけるレジスタンスを示す曲線
5 測定周波数の一例
6 インピーダンス確認領域の一例

Claims (9)

  1. スピーカを鳴動させる電子機器に搭載されるスピーカ故障報知装置であって、
    前記スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定する測定手段と、
    前記測定手段が測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段が前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知する報知手段と、を備える、
    ことを特徴とするスピーカ故障報知装置。
  2. 音源再生の指示を受け付ける受付手段と、
    音源からの信号に従って前記スピーカを鳴動させるスピーカ鳴動手段と、をさらに備え、
    前記測定手段は、前記受付手段が受け付けた指示に応答して動作し、
    前記スピーカ鳴動手段は、前記判別手段が前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記報知手段が前記スピーカが故障している旨を報知した後に前記スピーカを鳴動させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカ故障報知装置。
  3. 前記測定手段が測定する物理量の値は、所定の周波数帯域における、前記スピーカのインピーダンス、アドミタンス、又は誘電正接である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカ故障報知装置。
  4. 前記所定の周波数帯域は、前記スピーカの共振周波数を含み、且つ前記スピーカが正常に鳴動できる場合に測定される前記物理量と前記スピーカに構造的な不具合が生じた場合に測定される前記物理量との差が顕著に現れる予め定められた帯域である、
    ことを特徴とする請求項3に記載のスピーカ故障報知装置。
  5. 前記報知手段は、前記電子機器が備える表示部に所定の画像を表示させることで前記スピーカが故障している旨をユーザに報知する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスピーカ故障報知装置。
  6. 前記報知手段は、前記電子機器が備える発光部を発光させることで前記スピーカが故障している旨をユーザに報知する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスピーカ故障報知装置。
  7. 前記測定手段は、複数種の電気信号を前記スピーカに供給して、複数の物理量を測定し、
    前記判別手段は、測定された複数の物理量について、対応する範囲内にあるか否かを判別し、
    前記報知手段は、前記対応する範囲内にないと判別された物理量が測定された電気信号に対応する故障原因を報知する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスピーカ故障報知装置。
  8. スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定するステップと、
    測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別するステップと、
    前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知するステップと、を備える、
    ことを特徴とするスピーカ故障報知方法。
  9. コンピュータに、
    スピーカの構造的な変化に伴って変化する物理量を、前記スピーカに電気信号を供給することにより測定する処理と、
    測定した物理量が予め定められた範囲内にあるか否かを判別する処理と、
    前記物理量が前記範囲内にないと判別した場合に、前記スピーカが故障している旨を報知する処理と、
    を実行させるプログラム。
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