JP4862238B2 - 回路基板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高精度な回路パターンを有するとともに生産性に優れた可撓性フィルムを用いた回路基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス製品の軽量化、小型化に伴い、プリント回路基板のパターニングの高精度化が求められている。可撓性フィルム基板は、曲げることができるために三次元配線ができ、エレクトロニクス製品の小型化に適していることから需要が拡大している。液晶ディスプレイパネルへのIC接続に用いられるTAB技術は、比較的細幅の長尺ポリイミドフィルム基板を加工することで樹脂基板としては最高の微細パターンを得ることができるが、微細化の進展に関しては限界に近づきつつある。微細化にはライン幅やライン間のスペース幅で表される指標と基板上のパターンの位置で表される指標がある。後者の指標、位置精度は、回路基板とICなどの電子部品とを接続する際の電極パッドと回路基板パターンとの位置合わせに係わり、ICの多ピン化の進展に従い要求される精度が厳しくなってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記位置精度の点において、特にTAB技術は改良が難しい状況になりつつある。回路基板加工プロセスでは、乾燥やキュアなどの熱処理プロセス、エッチングや現像などの湿式プロセスがあり、可撓性フィルムは、膨張と収縮を繰り返す。このときのヒステリシスは、基板上の回路パターンの位置ずれを引き起こす。また、アライメントが必要なプロセスが複数ある場合、これらのプロセスの間に膨張、収縮があると形成されるパターン間で位置ずれが発生する。可撓性フィルムの膨張と収縮による変形は、比較的大面積の基板寸法で加工を進めるFPCの場合には更に大きな影響を及ぼす。また、位置ずれは引っ張りや捻れなどの外力でも引き起こされ、柔軟性を上げるために薄い基板を使う場合は特に注意を要する。
【0004】
本発明の目的は、上記のような問題点を解決し、さらに両面に回路パターンを設けた高精細な可撓性フィルム回路基板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は以下の構成および製造法により達成される。
(1)第1の補強板と可撓性フィルムとを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせて、可撓性フィルムの第1の面に回路パターンを形成してから、該第1の面と第2の補強板とを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせた後、該可撓性フィルムを第1の補強板から剥離し、次いで該可撓性フィルムの第2の面に回路パターンを形成してから、該可撓性フィルムを第2の補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
(2)第1の補強板と可撓性フィルムとを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせて、可撓性フィルムの第1の面に、回路パターンと、該可撓性フィルムの第2の面に形成する回路パターン形成のための位置合わせマークとを形成してから、該第1の面と第2の補強板とを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせた後、該可撓性フィルムを第1の補強板から剥離し、次いで該可撓性フィルムの第2の面に回路パターンを形成してから、該可撓性フィルムを第2の補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
(3)補強板が枚葉であり、長尺可撓性フィルムを該枚葉補強板に合わせて切断して貼り合わせることを特徴とする上記(1)または(2)記載の回路基板の製造方法。
(4)第1の補強板と該可撓性フィルムを貼り合わせた剥離可能な有機物層が紫外線硬化型の粘着剤であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の回路基板の製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の可撓性フィルムとしては、プラスチックフィルムであって、回路パターン製造工程および電子部品実装での熱プロセスに耐えるだけの耐熱性を備えていることが重要であり、ポリカーボネート、ポリエーテルサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミド、液晶ポリマーなどのフィルムを採用することができる。中でもポリイミドフィルムは、耐熱性に優れるとともに耐薬品性にも優れているので好適に採用される。また、低誘電損失など電気的特性が優れている点で、液晶ポリマーが好適に採用される。可撓性のガラス繊維補強樹脂板を採用することも可能である。ガラス繊維補強樹脂板の樹脂としては、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、マレイミド、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられる。可撓性フィルムの厚さは、電子機器の軽量化、小型化、あるいは微細なビアホール形成のためには薄い方が好ましく、一方、機械的強度を確保するためや平坦性を維持するためには厚い方が好ましいため、12.5μmから125μmの範囲が好ましい。
【0007】
回路パターンを形成するための金属層は、銅箔などの金属箔を接着剤層で貼り付けて形成することができる他、スパッタやメッキ、あるいはこれらの組合せで形成することができる。また、銅などの金属箔の上に可撓性フィルムの原料樹脂あるいはその前駆体を塗布、乾燥、キュアすることで、金属層付き可撓性フィルムを得ることもできる。
【0008】
本発明の補強板に用いられる基板は、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどの無機ガラス類、インバー合金、チタンなどの金属やガラス繊維補強樹脂板などが採用できる。いずれも線膨張係数や吸湿膨張係数が小さい点で好ましいが、回路パターン製造工程の耐熱性、耐薬品性に優れている点や大面積で表面平滑性が高い基板が安価に入手しやすい点や塑性変形しにくい点、あるいは接触によりパーティクルを発生しにくい点で無機ガラス類が好ましい。中でもアルミノホウケイ酸ガラスに代表されるホウケイ酸系ガラスは、高弾性率でかつ線膨張係数が小さいため特に好ましい。また、本発明の剥離可能な有機物層が紫外線照射で接着力、粘着力が減少するタイプのものである場合は、補強板は紫外線を通す基板であることが好ましい。特にプロセス中に両面に補強板が貼り合わせられた構成をとり、片側の補強板だけを剥離したいときには剥離可能な有機物層が紫外線照射で接着力、粘着力が減少するタイプであり、かつ補強板が紫外線を通す基板であることが好ましい。
金属やガラス繊維補強樹脂を補強板に採用する場合は、長尺連続体での製造もできるが、位置精度を確保しやすい点で、本発明の製造方法は枚葉式で行うことが好ましい。枚葉とは、長尺連続体でなく、個別のシート状でハンドリングされる状態を言う。
補強板に用いられるガラス基板は、ヤング率が小さかったり、厚みが小さいと可撓性フィルムの膨張・収縮力で反りやねじれが大きくなり、平坦なステージ上に真空吸着したときにガラス基板が割れることがある。また、真空吸着・脱着で可撓性フィルムが変形することになり位置精度の確保が難しくなる。一方、ガラス基板が厚いと、肉厚ムラにより平坦性が悪くなることがあり、露光精度が悪くなる。また、ロボット等によるハンドリングに負荷が大きくなり素早い取り回しが難しくなって生産性が低下する要因になる他、運搬コストも増大する。したがって、枚葉補強板であるガラス基板のヤング率(kg/mm2)と厚さ(mm)の3乗の積が、850kg・mm以上860000kg・mm以下の範囲であることが好ましく、1500kg・mm以上190000kg・mm以下が更に好ましく、2400kg・mm以上110000kg・mm以下の範囲が最も好
ましい。
【0009】
補強板に用いられる金属基板は、ヤング率が小さかったり、厚みが小さいと可撓性フィルムの膨張・収縮力で反りやねじれが大きくなり、平坦なステージ上に真空吸着できなくなったり、金属基板の反りやねじれ分、可撓性フィルムが変形することにより、位置精度の確保が難しくなる。また、折れがあるとその時点で不良品になる。一方、金属基板が厚いと、肉厚ムラにより平坦性が悪くなることがあり、露光精度が悪くなる。また、ロボット等によるハンドリングに負荷が大きくなり素早い取り回しが難しくなって生産性が低下する要因になる他、運搬コストも増大する。したがって、枚葉補強板である金属基板のヤング率(kg/mm2)と厚さ(mm)の3乗の積が、2kg・mm以上162560kg・mm以下の範囲であることが重要である。金属基板のヤング率(kg/mm2)と厚さ(mm)の3乗の積が、10kg・mm以上30000kg・mm以下であることが更に好ましく、15kg・mm以上20500kg・mm以下の範囲であることが最も好ましい。
【0010】
本発明に用いられる剥離可能な有機物層は接着剤または粘着剤であり、可撓性フィルムを貼り付けて加工後、可撓性フィルムを剥離し易いものである。このような接着剤または粘着剤としては、アクリル系またはウレタン系の再剥離粘着剤と呼ばれる粘着剤を挙げることができる。可撓性フィルム加工中は十分な接着力があり、剥離時は容易に剥離でき、可撓性フィルム基板に歪みを生じさせないために、弱粘着から中粘着と呼ばれ
る領域の粘着力のものが好ましい。シリコーン樹脂膜は離型剤として用いられることがあるが、タック性があるものは本発明の再剥離粘着剤として使用することができる。タック性があるエポキシ系樹脂膜を再剥離粘着剤として使用することも可能である。粘着力を数値で表現すると、基材をポリエステルフィルムとし、25μm厚みに粘着剤を積層した粘着テープをステンレス板に貼り付けて剥離する際の180°方向ピール強度が、1g/25mmから500g/25mmの範囲にあるものである。中でも弱粘着と呼ばれる2g/25mmから200g/25mmの範囲が好ましい。低温領域で接着力、粘着力が減少するもの、紫外線照射で接着力、粘着力が減少するものや加熱処理で接着力、粘着力が減少するものも好適に用いられる。これらの中でも紫外線照射によるものは、接着力、粘着力の変化が大きく好ましい。紫外線照射で接着力、粘着力が減少するものの例としては、2液架橋型のアクリル系粘着剤が挙げられる。また、低温領域で接着力、粘着力が減少するものの例としては、結晶状態と非結晶状態間を可逆的に変化するアクリル系粘着剤が挙げられる。
【0011】
本発明の可撓性フィルムには、補強板との貼り付けに先立って、貼り付け面である一方の面に回路パターンが形成されていることが重要である。また、該パターン形成と同時に、もう一方の面に形成される回路パターンとの位置合わせ用マークを形成することが好ましい。貼り合わせ面とは反対側の面に形成する高精細パターンの高精細さを活かすために位置合わせマークを設けて位置合わせすることは非常に有効である。位置合わせマークは、透明な補強板を通して読みとっても良いし、可撓性フィルムを通して読みとっても良いが、可撓性フィルムの貼り合わせ面とは反対側に金属層が形成されている場合は、該金属層のパターンによらず読み取りができることから補強板側からの読み取りが好ましい。この位置合わせマークは、該可撓性フィルムを補強板と貼り合わせる際の位置合わせにも利用することができる。該位置合わせマークの形状は特に限定されず、露光機などで一般に使用される形状が好適に採用できる。
【0012】
補強板に貼り付けた後に貼り付け面とは反対面に形成される回路パターンは、60μmピッチ以下の特に高精度なパターンを形成することができるが、補強板との貼り付け面に形成されるパターンは、主にプリント配線板などへの入出力端子およびその周辺の配線や電源と接地電位配線の役割を持たせるものであり、補強板への貼り付け面とは反対面に形成されるパターンほどの高精細を要求されない場合がある。本発明の一例では、片面に特に高精細なパターンを形成した両面配線を提供する。両面配線であることのメリットとしては、スルーホールを介しての配線交差ができ、配線設計の自由度が増すこと、太い配線で接地電位を必要な場所の近傍まで伝搬することで高速動作するLSIのノイズ低減ができること、同様に太い配線で電源電位を必要な場所の近傍まで伝搬することにより、高速スイッチングでも電位の低下を防ぎ、LSIの動作を安定化させること、電磁波シールドとして外部ノイズを遮断することなどがあり、LSIが高速化し、また、多機能化による多ピン化が進むと非常に重要になる。
【0013】
本発明の別の例では、可撓性フィルムの両面に特に高精度なパターンを形成する。すなわち、第1の補強板と可撓性フィルムとを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせて、可撓性フィルムの第1の面に回路パターンを形成してから、該第1の面と第2の補強板とを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせ貼り合わせた後、該可撓性フィルムを第1の補強板から剥離し、次いで該可撓性フィルムの第2の面に回路パターンを形成してから、該可撓性フィルムを第2の補強板から剥離することで先に形成される回路パターンでも高精度加工を実現する。
【0014】
本発明の製造方法の一例を以下に説明するが、これに限定されるものではない。厚さ0.7mmのアルミノホウケイ酸ガラスにスピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、スクリーン印刷などで、弱粘着性再剥離剤を塗布する。間欠的に送られてくる枚葉基板に均一に塗布するためには、ダイコーターの使用が好ましい。再剥離剤塗布後、加熱乾燥や真空乾燥などにより乾燥し、厚みが20μmの再剥離剤層を得る。塗布した再剥離剤層にポリエステルフィルム上にシリコーン樹脂層を設けた離型フィルムからなる空気遮断用フィルムを貼り付けて1週間室温で放置した。この期間は、熟成と呼ばれ、再剥離層の架橋が進行して、徐々に粘着力が低下する。放置期間や保管温度は、所望の粘着力が得られるように選択される。空気遮断用フィルムを貼り合わせる代わりに、窒素雰囲気中や真空中で保管することもできる。弱粘着性再剥離剤を長尺フィルム基体に塗布、乾燥後、補強板に転写することも可能である。
【0015】
次に厚さ25μmのポリイミドフィルムを準備する。該ポリイミドフィルムのガラス基板との貼り付け面にあらかじめ金属が形成されている場合には、フォトレジストとエッチング液を使ったサブトラクティブ法で回路パターンを形成することができる。サブトラクティブ法は、製造プロセスが短く、低コストである点で好適に採用できる。
【0016】
該ポリイミドフィルムの貼り合わせ面にあらかじめ金属層が設けられていない場合は、フルアディティブ法やセミアディティブ法で金属層を形成することができる。
【0017】
フルアディティブ法は、以下のようなプロセスである。金属層を形成する面にパラジウム、ニッケルやクロムなどの触媒付与処理をし、乾燥する。ここで言う触媒とは、そのままではメッキ成長の核としては働かないが、活性化処理をすることでメッキ成長の核となるものである。次いでフォトレジストをスピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、スクリーン印刷などで塗布して乾燥する。該フォトレジストを所定パターンのフォトマスクを介して露光、現像して、メッキ膜が不要な部分にレジスト層を形成する。この後、触媒の活性化処理をしてから、硫酸銅とホルムアルデヒドの組合せからなる無電解メッキ液に、該ポリイミドフィルムを浸漬し、厚さ2μmから20μmの銅メッキ膜を形成して、回路パターンを得る。
【0018】
セミアディティブ法は、以下のようなプロセスである。金属層を形成する面に、クロム、ニッケル、銅またはこれらの合金をスパッタし、下地層を形成する。該下地層の厚みは1nmから1000nmの範囲である。該下地層の上に銅スパッタ膜をさらに50nmから3000nm積層することは、後に続く電解メッキのための導通を確保したり、金属層の接着力向上やピンホール欠陥防止に効果がある。該下地層形成に先立ち、ポリイミドフィルム表面に接着力向上のために、プラズマ処理、逆スパッタ処理、プライマー層塗布、接着剤層塗布が行われることは適宜許される。中でもエポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、ポリアミド樹脂系、ポリイミド樹脂系、NBR系などの接着剤層塗布は接着力改善効果が大きく好ましい。これらの処理や塗布は、枚葉基板貼り付け前に実施されても良いし、枚葉基板貼り付け後に実施されても良い。枚葉基板貼り付け前に長尺のポリイミドフィルムに対してロールツーロールで連続処理されることは生産性向上が図れ好ましい。このようにして形成した金属層上にフォトレジストをスピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーター、スクリーン印刷などで塗布して乾燥する。該フォトレジストを所定パターンのフォトマスクを介して露光、現像して、メッキ膜が不要な部分にレジスト層を形成する。次いで該金属層を電極として電解メッキをおこなう。電解メッキ液としては、硫酸銅メッキ液、シアン化銅メッキ液、ピロ燐酸銅メッキ液などが用いられる。厚さ2μmから20μmの銅メッキ膜を形成後、さらに必要に応じて金、ニッケル、錫などのメッキを施し、フォトレジストを剥離し、続いてスライトエッチングにて下地層を除去して、回路パターンを得る。
【0019】
該ガラス基板上の空気遮断用フィルムを剥がして、回路パターンが形成された面を貼り合わせ面としてポリイミドフィルムをガラス基板に貼り付ける。貼り合わせに際しては、該ポリイミドフィルムはあらかじめ所定の大きさのカットシートにしておいて貼り付けても良いし、長尺ロールから巻き出しながら、貼り付けと切断をしてもよい。このような貼り付け作業には、ロール式ラミネーターや真空ラミネーターを使用することができる。
【0020】
ポリイミドフィルムを貼り合わせた後、上述のサブトラクティブ法、セミアディティブ法、フルアディティブ法で貼り合わせ面と反対側の面に高精細な回路パターンを形成する。特に高精細な回路パターンを得るためには、セミアディティブ法、フルアディティブ法の採用が好ましい。
【0021】
またポリイミドフィルムに接続孔を設けることができる。すなわち、枚葉基板との貼り合わせ面側に設けた金属層との電気的接続を取るビアホールを設けたり、ボールグリッドアレイのボール設置用の孔を設けたりすることができる。接続孔の設け方としては、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザーなどのレーザー孔開けやケミカルエッチングを採用することができる。レーザーエッチングを採用する場合は、エッチングストッパ層として、ポリイミドフィルムの貼り付け面側に金属層があることが好ましい。ポリイミドフィルムのケミカルエッチング液としては、ヒドラジン、水酸化カリウムなどを採用することができる。また、ケミカルエッチング用マスクとしては、パターニングされたフォトレジストや金属層が採用できる。電気的接続を取る場合は、接続孔形成後、前述の金属層パターン形成と同時にメッキ法で孔内面を導体化することが好ましい。電気的接続をとるための接続孔は、直径が15μmから200μmが好ましい。ボール設置用の孔は、直径が80μmから800μmが好ましい。
【0022】
次いで回路パターンが形成されたポリイミドフィルムを枚葉基板から剥離する。該回路パターンへの電子部品マウント装置などで取り扱い易いように、レーザー、高圧水ジェットやカッターなどを用いて、剥離前に個片または個片の集合体に該回路パターン付きポリイミドフィルムを切り分けておくことが好ましい。また、剥離時だけでなく、回路パターン作製時にも個片または個片の集合体のように小さくしておくとポリイミドフィルムに応力が残りにくく好ましい。電子部品との接続の位置精度を保つために、ポリイミドフィルム上の回路パターンへ電子部品を接続後に、該フィルムを枚葉基板から剥離することがさらに好ましい。電子部品との接続方法としては、ハンダ接続、異方性導電フィルムによる接続、金属共晶による接続、等方性非導電接着剤による接続、ワイヤーボンディング接続などが採用できる。
【0023】
上述の例は、まず固定されていない可撓性フィルムの一方の面に回路パターンを形成した後、該可撓性フィルムをガラス基板に貼り合わせてからもう一方の面の回路パターンを形成したが、可撓性フィルムの両面に特に高精細の回路パターンを形成する場合は、最初に回路パターンが形成される面の加工においてもガラス基板に貼り合わせられていることが望ましい。この場合は、まず、後から加工される面をガラス基板に貼り合わせて、サブトラクティブ法、セミアディティブ法やフルアディティブ法で回路パターンを形成し、次いで別のガラス基板に回路形成面側を貼り合わせてから、最初のガラス基板を剥離し、もう一方の面に、サブトラクティブ法、セミアディティブ法やフルアディティブ法で回路パターンを形成する。その後、ガラス基板を剥離する。
【0024】
該可撓性フィルムの両面にガラス基板が貼り付けられた状態から、片側だけのガラス基板を剥がすプロセスにおいては、剥離可能な有機物層が紫外線照射で接着力、粘着力が減少するタイプであり、かつ可撓性フィルムが紫外線を遮断する性能を持つか可撓性フィルム上にベタの金属層があり、この金属層が紫外線を遮断することが好ましい。
【0025】
本発明の回路基板は、電子機器の配線板、ICパッケージ用インターポーザーなどに使用される。回路パターンに抵抗素子や容量素子を入れ込むことは適宜許される。
【0026】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
参考例1
金属層接着力向上のための接着剤を以下のようにして用意した。フラスコ内を窒素雰囲気に置換し、N,N−ジメチルアセトアミド228gを入れ、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン19.88gを溶解した。次いで、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物25.76gを加え、窒素雰囲気下で10℃、1時間撹拌した。続いて50℃で3時間撹拌しながら反応させ、ポリイミド前駆体ワニスからなる接着剤を得た。
【0028】
コンマコーターを用いて、厚さ25μm、幅300mmの長尺のポリイミドフィルム(”ユーピレックス”宇部興産(株)製)に該接着剤を連続的に塗布した。次いで、80℃で10分間、130℃で10分間、150℃で15分間乾燥し、250℃で5分間キュアした。キュア後の接着剤層の膜厚は1μmであった。ポリイミドフィルムはロット違いのもの5点を用意した。
【0029】
次いでスパッタ法にて厚さ50nmのクロム−ニッケル合金膜と厚さ100nmの銅膜をこの順に該接着剤層上に積層した。合金膜を設けたのは、ポリイミドフィルムの補強板との貼り合わせ面側である。該合金膜を電極として、硫酸銅液中で電解メッキをおこない、厚さ5μmの銅メッキ膜を形成した。
【0030】
銅メッキ膜が形成されたポリイミドフィルムをシート状に切断してから、銅メッキ膜上にドライフィルムをラミネートし、該ドライフィルムレジストを所定パターンのフォトマスクを介して露光、現像して、ドライフィルムレジストパターンを形成した。塩化鉄の銅エッチング液にドライフィルムレジストパターンが形成されたポリイミドフィルムを浸漬し、銅膜をパターニングすると同時に銅膜下のクロム−ニッケル合金膜もパターニングし、配線回路と位置合わせ用のマークを形成した。次にドライフィルムレジストを剥離剤で剥離した。
【0031】
厚さ0.7mm、300mm角のアルミノホウケイ酸ガラスにダイコーターで、アクリル系の弱粘着性再剥離剤”SKダイン”1491(綜研化学(株)製)と硬化剤L45(綜研化学(株)製)を75:1で混合したものを塗布し、90℃で2分乾燥した。乾燥後の再剥離剤厚みを20μmとした。次いで再剥離剤層に、ポリエステルフィルム上に離型容易なシリコーン樹脂層を設けたフィルムからなる空気遮断用フィルムを貼り付けて(アルミノホウケイ酸ガラス/再剥離剤層/シリコーン樹脂層/ポリエステルフィルムの構成)1週間おいた。該ガラス基板のヤング率は、7140kg/mm2であり、ヤング率(kg/mm2)と厚さ(mm)の3乗の積は、2449kg・mmであった。
【0032】
上記ポリエステルフィルムとシリコーン樹脂層からなる空気遮断用フィルムを剥がしつつ、再剥離剤層が形成されているガラスにロール式ラミネーターで、回路パターンを形成したポリイミドフィルムを、回路パターン形成面がガラス面と対向するように貼り付けた。
【0033】
次いで、炭酸ガスレーザーを用いて、直径100μmの接続孔を10mmピッチで格子状に配置して形成した。該接続孔は、貼り付け面側の配線回路に到達している。
【0034】
スパッタにて厚さ50nmのクロム−ニッケル合金膜と厚さ100nmの銅膜をこの順に貼り合わせ面とは反対側の面に設けられた接着剤層上に積層した。該銅膜上にポジ型フォトレジストをスピンコーターで塗布して80℃で10分間乾燥した。ガラスとの貼り合わせ面側に形成した位置合わせマークを使って、貼り合わせ面の回路パターンに位置合わせして該フォトレジストをフォトマスクを介して露光した。該フォトレジストを現像して、メッキ膜が不要な部分に厚さ10μmのレジスト層を形成した。テスト用フォトマスクパターンは、線幅10μmで、ピッチが500μmの格子状パターンと10mmピッチのレーザーで孔開けした部分には直径300μmの円形を繰り返して配置したパターンを白黒反転したパターンとした。すなわち、格子状のメッキパターンと10mmピッチの円形パターンが得られる。現像後、120℃で10分間ポストベークした。次いで該銅膜を電極として電解メッキをおこなった。電解メッキ液は、硫酸銅メッキ液とした。厚さ6μmの銅メッキ膜を形成後、フォトレジストをフォトレジスト剥離液で剥離し、続いて塩化鉄水溶液によるソフトエッチングにてレジスト層の下にあった金属膜を除去して、金属膜パターンを得た。
【0035】
ポリイミドフィルムを真空吸着し、端部から徐々に枚葉基板から剥離した。
【0036】
測長機SNIC−800(ソキア(株)製)にて、交差する金属膜線の中心線が交わる点として該格子状金属パターンの交点の位置を測定した。対角方向に本来約283mm離れた2点(x方向に200mm、y方向に200mm離れた点)の距離を測定したところ、ロット違いポリイミドフィルム5点ともフォトマスクパターンに対して±5μm以内にあり、非常に良好であった。
【0037】
参考例2
厚さ2mm、300mm角のソーダガラスを用いたこと以外は参考例1と同様にして金属膜パターンを得た。該ガラス基板のヤング率は、6832kg/mm2であり、ヤング率(kg/mm2)と厚さ(mm)の3乗の積は、54656kg・mmであった。
【0038】
測長機SNIC−800(ソキア(株)製)にて、交差する金属膜線の中心線が交わる点として該格子状金属パターンの交点の位置を測定した。対角方向に本来約283mm離れた2点(x方向に200mm、y方向に200mm離れた点)の距離を測定したところ、ロット違いポリイミドフィルム5点ともフォトマスクパターンに対して±5μm以内にあり、非常に良好であった。
【0039】
参考例3
厚さ0.5mm、300mm角のソーダガラスを用いたこと以外は参考例1と同様にして金属膜パターンを得た。該ガラス基板のヤング率は、6832kg/mm2であり、ヤング率(kg/mm2)と厚さ(mm)の3乗の積は、854kg・mmであった。
【0040】
測長機SNIC−800(ソキア(株)製)にて、交差する金属膜線の中心線が交わる点として該格子状金属パターンの交点の位置を測定した。対角方向に本来約283mm離れた2点(x方向に200mm、y方向に200mm離れた点)の距離を測定したところ、ロット違いポリイミドフィルム5点ともフォトマスクパターンに対して±10μm以内にあり、良好であったが、参考例1や2に比べてばらつきが大きくなった。
【0041】
参考例4
厚さ0.4mm、300mm角のソーダガラスを用いたこと以外は参考例1と同様にして金属膜パターンを得た。該ガラス基板のヤング率は、6832kg/mm2であり、ヤング率(kg/mm2)と厚さ(mm)の3乗の積は、437kg・mmであった。
【0042】
測長機SNIC−800(ソキア(株)製)にて、交差する金属膜線の中心線が交わる点として該格子状金属パターンの交点の位置を測定した。対角方向に本来約283mm離れた2点(x方向に200mm、y方向に200mm離れた点)の距離を測定したところ、フォトマスクパターンに対して基板外側に向かって24μm歪んだものがあった。比較例に比べると良好ではあるが、120μmピッチ以下の比較的細かな加工では問題になるレベルであった。
【0043】
参考例5
紫外線硬化で粘着力が低下するアクリル系の粘着剤”SKダイン”SW−11A(綜研化学(株)製)と硬化剤L45(綜研化学(株)製)を50:1で混合したものを塗布し、80℃で2分乾燥した。乾燥後の粘着剤厚みを20μmとした。粘着剤を変更したことと枚葉基板から剥離する前に、ガラス基板側から紫外線を1000mJ/cm2照射したこと以外は参考例1と同様にして金属膜パターンを得た。
【0044】
測長機SNIC−800(ソキア(株)製)にて、交差する金属膜線の中心線が交わる点として該格子状金属パターンの交点の位置を測定した。対角方向に本来約283mm離れた2点(x方向に200mm、y方向に200mm離れた点)の距離を測定したところ、ロット違いポリイミドフィルム5点ともフォトマスクパターンに対して±5μm以内にあり、非常に良好であった。
【0045】
参考例6
片面に厚さ18μmの銅箔をエポキシ系接着剤で貼り合わせたポリイミドフィルムを準備した。該ポリイミドフィルムの銅箔貼り合わせ面の反対面に、参考例1と同様にして、接着剤を塗布した。
【0046】
該銅箔上にドライフィルムをラミネートし、該ドライフィルムレジストを所定パターンのフォトマスクを介して露光、現像して、ドライフィルムレジストパターンを形成した。塩化鉄の銅エッチング液にドライフィルムレジストパターンが形成されたポリイミドフィルムを浸漬し、銅箔をパターニングし、配線回路と位置合わせ用のマークを形成した。ドライフィルムレジストを剥離剤で剥離した。参考例1と同様にして、弱粘着性再剥離剤層を形成したガラス基板上に銅箔にて回路パターンを形成したポリイミドフィルムを貼り付けた。次いで、炭酸ガスレーザーを用いて、直径100μmの孔を10mmピッチで格子状に形成した。該接続孔は、ポリイミドフィルムを貫通し、銅箔裏側に達している。
【0047】
スパッタにて厚さ50nmのクロム−ニッケル合金膜と厚さ100nmの銅膜をこの順に該接着剤層上に積層した。該銅膜上にポジ型フォトレジストをスピンコーターで塗布して80℃で10分間乾燥した。該フォトレジストをフォトマスクを介して露光、現像して、メッキ膜が不要な部分にレジスト層を形成した。テスト用フォトマスクパターンは、線幅10μmで、ピッチが500μmの格子状パターンと10mmピッチのレーザーで孔開けした部分には直径300μmの円形を繰り返し配置したパターンを白黒反転したパターンとした。現像後、130℃で10分間ポストベークした。次いで該銅膜を電極として電解メッキをおこなった。電解メッキ液は、硫酸銅メッキ液とした。厚さ6μmの銅メッキ膜を形成後、フォトレジストをフォトレジスト剥離液で剥離し、続いて塩化鉄水溶液によるソフトエッチングにてレジスト層の下にあった金属膜を除去して、金属膜パターンを得た。接続孔内にも金属膜が付着し表裏の導通がとれた。ポリイミドフィルムの金属パターン面側から真空吸着し、端部から徐々に枚葉基板から剥離した。
【0048】
測長機SNIC−800(ソキア(株)製)にて、交差する金属膜線の中心線が交わる点として該格子状金属パターンの交点の位置を測定した。対角方向に本来約283mm離れた2点(x方向に200mm、y方向に200mm離れた点)の距離を測定したところ、ロット違いポリイミドフィルム5点ともフォトマスクパターンに対して±5μm以内にあり、非常に良好であった。
【0049】
実施例1
参考例1と同様にして、ポリイミドフィルムの両面に接着剤層を形成した。また、参考例5と同様にして、ガラス基板に紫外線硬化で粘着力が低下する粘着剤”SKダイン”SW−11A(綜研化学(株)製)と硬化剤L45(綜研化学(株)製)を50:1で混合したものを塗布し、80℃で2分乾燥した。次いで該粘着剤層に、空気遮断用フィルムを貼り付けて1週間おいた。
【0050】
該空気遮断フィルムを剥がし、ロール式ラミネーターで、該ポリイミドフィルムをガラス基板に貼り合わせた。次いで、以下のようにセミアディティブ法にて回路パターンを形成した。スパッタにて厚さ50nmのクロム−ニッケル合金膜と厚さ100nmの銅膜をこの順に、貼り合わせ面とは反対側の面に設けられたポリイミドフィルムに塗布された接着剤層上に積層した。該銅膜上にポジ型フォトレジストをスピンコーターで塗布して80℃で10分間乾燥した。該フォトレジストをフォトマスクを介して露光した。該フォトレジストを現像して、メッキ膜が不要な部分に厚さ10μmのレジスト層を形成した。テスト用フォトマスクパターンは、線幅20μmで、ピッチが500μmの格子状パターンを白黒反転したパターンとした。すなわち、格子状のメッキパターンが得られる。また、位置合わせ用のマークも設けた。フォトレジストを現像後、120℃で10分間ポストベークした。次いで該銅膜を電極として電解メッキをおこなった。電解メッキ液は、硫酸銅メッキ液とした。厚さ5μmの銅メッキ膜を形成後、フォトレジストをフォトレジスト剥離液で剥離し、続いて塩化鉄水溶液によるソフトエッチングにてレジスト層の下にあった金属膜を除去して、回路パターンを得た。
【0051】
上記と同様にして、紫外線硬化で粘着力が低下する粘着剤”SKダイン”SW−11A(綜研化学(株)製)と硬化剤L45(綜研化学(株)製)を50:1で混合したものを塗布し、80℃で2分乾燥し、該粘着剤層上に、空気遮断用フィルムを貼り付けて1週間おいたガラス基板に、該ポリイミドフィルムを回路パターンが形成された面を貼り合わせた。
【0052】
回路が形成されていない面側から、紫外線を1000mJ/cm2照射し、最初に貼り合わせたガラス基板とポリイミドフィルム間の接着力を低下させてから、ガラス基板2枚を真空吸着して剥離した。
【0053】
次に、炭酸ガスレーザーを用いて、直径100μmの接続孔を10mmピッチで格子状に配置して形成した。該接続孔は、貼り付け面側の配線回路に到達している。
【0054】
該ポリイミドフィルム上に上記と同様にしてセミアディティブ法にて配線パターンを形成した。テスト用フォトマスクパターンは、線幅10μmで、ピッチが500μmの格子状パターンと10mmピッチのレーザーで孔開けした部分には直径300μmの円形を繰り返して配置したパターンを白黒反転したパターンとした。すなわち、格子状のメッキパターンと10mmピッチの円形パターンが得られる。
【0055】
ガラス基板側から紫外線を1000mJ/cm2照射し、ガラス基板とポリイミドフィルム間の接着力を低下させてから、ポリイミドフィルムを真空吸着し、端部から徐々に枚葉基板から剥離した。
【0056】
測長機SNIC−800(ソキア(株)製)にて、交差する金属膜線の中心線が交わる点として該格子状金属パターンの交点の位置を測定した。対角方向に本来約283mm離れた2点(x方向に200mm、y方向に200mm離れた点)の距離を測定したところ、ロット違いポリイミドフィルム5点ともフォトマスクパターンに対して±5μm以内にあり、非常に良好であった。
【0057】
比較例1
参考例1と同様にして厚さ25μm、幅300mmのポリイミドフィルムに接着剤を塗布、乾燥、キュアした。ガラス基板に該ポリイミドフィルムを貼り付ける代わりに、銅メッキ膜の保護としてドライフィルムレジストを貼り合わせたこと以外は、参考例1と同様にして、300mm角のポリイミドフィルムの両面に対して、回路パターンを形成した。
【0058】
測長機SNIC−800(ソキア(株)製)にて、交差する金属膜線の中心線が交わる点として該格子状金属パターンの交点の位置を測定した。対角方向に本来約283mm離れた2点(x方向に200mm、y方向に200mm離れた点)の距離を測定したところ、フォトマスクパターンに対して基板外側に向かって110μm歪んだものがあった。200μmピッチ以上の比較的粗い加工でも問題になるレベルであった。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、可撓性フィルム基板を特に枚葉補強板と貼り合わせて、回路パターンを加工し、その後可撓性フィルムを剥離し、使用するので、加工工程での熱処理プロセス、湿式プロセスによる膨張と収縮、あるいは引っ張りや捻れなどの外力による変形を抑制して、より設計値に近い微細加工を可能とするものである。特に、ICなどの電子部品を接続する際の電極パッドと回路基板パターンとの位置合わせ精度の改善に効果が大きい。
Claims (4)
- 第1の補強板と可撓性フィルムとを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせて、可撓性フィルムの第1の面に回路パターンを形成してから、該第1の面と第2の補強板とを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせた後、該可撓性フィルムを第1の補強板から剥離し、次いで該可撓性フィルムの第2の面に回路パターンを形成してから、該可撓性フィルムを第2の補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
- 第1の補強板と可撓性フィルムとを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせて、可撓性フィルムの第1の面に、回路パターンと、該可撓性フィルムの第2の面に形成する回路パターン形成のための位置合わせマークとを形成してから、該第1の面と第2の補強板とを剥離可能な有機物層を介して貼り合わせた後、該可撓性フィルムを第1の補強板から剥離し、次いで該可撓性フィルムの第2の面に回路パターンを形成してから、該可撓性フィルムを第2の補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
- 補強板が枚葉であり、長尺可撓性フィルムを該枚葉補強板に合わせて切断して貼り合わせることを特徴とする請求項1または2記載の回路基板の製造方法。
- 第1の補強板と該可撓性フィルムを貼り合わせた剥離可能な有機物層が紫外線硬化型の粘着剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の回路基板の製造方法。
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