JP4861033B2 - 薬剤吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤を微小液滴として吐出し吸入させる薬剤吐出装置などの液剤吐出装置に関するものであり、特に、利用者が携帯して所持する様に構成された健康管理などのための液剤吐出装置をより安全に使用するための技術に関わる。
近年、医学及び科学の進歩により、平均寿命が延びて高齢化社会となりつつある。その反面、食生活や生活環境の変化や環境汚染が進み、またウイルスや菌などによる新たな病気や感染症が見つかり、人々の健康に対する不安は増えている。特に、先進国と呼ばれる国々においては、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の患者の増加が問題となっている。
一方、医療機関の数はこの様な患者の増加に対応できるほど増えておらず、通院可能な医療機関がない地域もあるため、政策を含めた今後の対応が懸念されている。
具体的な例を挙げて説明すると、現在増加傾向にある糖尿病の患者のうち、I型と呼ばれるインスリン依存型糖尿病の患者は、膵臓からインスリンが分泌されないため、定期的にインスリンを投与する必要がある。インスリンの投与は、現在、皮下注射によって行われているため、利用者の肉体的・精神的負担は大きい。
この様な利用者の負担を軽減するために、針が細くあまり痛みを感じないペン型の注射器も開発されている。しかし、I型糖尿病の患者は、インスリンを定期的に投与する必要がある以外は健常者と同様の生活を送っている場合が多いので、ペン型であっても人前で注射を打つことには精神的に抵抗があるため、適切な時間に投与を行うのが困難となる。
結果として、この様な方法では利用者への適切な処置がなされない可能性があったが、利用者に吸入して薬剤を摂取させる薬剤吐出装置により、電子カルテなどの情報データベースを活用できる利用者への処置が具現化しつつある。こうした薬剤吐出装置は、利用者のカルテ及び処方箋の情報を含む利用者個人に関する情報を格納する記憶手段を有する。また、薬剤を微小液滴として吐出して利用者に吸入させる吸入器を兼ね備えた携帯端末でもあり、前記処方箋の情報に従って利用者が薬剤を吸入できる様に、吸気プロファイルに応じて吸入器を制御して薬剤を吐出させる吐出制御手段を有するものである。
こうした薬剤吐出装置は、薬剤の投与量や投与インターバルを処方箋に従って正確に管理できると共に、個々の利用者の吸気プロファイルに従った適切な吐出制御を行い、効率良く薬剤を投与することができる。これによれば、従来の様に薬剤投与の際に注射器などの医療器具を使う必要がないので、専門知識がなくとも容易に操作が可能となるばかりか、注射針による利用者への苦痛もなくすことができる。
一般に、薬物微小液滴の肺内沈着は、その粒子径に依存することが知られている。中でも肺深部である肺胞への到達には、液滴径が1〜5μmの間で且つ狭い粒度分布の液滴が必要であり、これを高い再現性で投与できる装置の開発が進められている。
その一方で、人体に薬剤を投与する装置であるために、薬剤吐出ユニット部の動作不具合に対応する、より適切な対処が求められている。また、薬剤吐出装置内の薬剤吐出ユニットが正常にセットされている場合であっても、薬剤吐出装置自体に携帯の必要性がある場合、バッテリの消耗などによる吐出不良の可能性も生じる。また、薬剤の残量不足によっても、必要量の吸入ができない可能性もある。この様に、注射器による投与と異なり、薬剤の摂取状態が確実に確認できないため、吐出への信頼性を原因として利用者に不安を感じさせる懸念がある。
この様な不安を解決する手段として、次の様な技術が提案されている。すなわち、予備吐出を行い、また薬剤の吐出を半導体センサなどの検知手段で検知して、検知結果に基づいて装置側で吐出の適否を判断し、適宜、警告を発する処置などを行って、装置の信頼性を向上させるという技術が考案されている(特許文献1参照)。
また、インクジェット方式の記録ヘッドに係るものであるが、次の様な技術が提案されている。すなわち、記録ヘッド内にマイクを組み込んで、液体の加熱・沸騰時に起こるキャビテーション現象による音をマイク出力波形によって測定し、装置側で吐出の良否を判断するという技術が考案されている(特許文献2参照)。
特開2004-97617号公報 特開2004-167773号公報
上記特許文献1の薬剤吐出の検知手段としては、吐出された薬剤雰囲気による反射光、屈折光、透過光、散乱光を検出する手段、またはレーザーを用いるといった光学的手段がある。或いは、赤外線を利用して薬剤吐出による温度変化を検出する方法、薬剤雰囲気中の容量やインピーダンス変化を検出する湿度センサを使用する方法などが挙げられる。
しかし、これらの方法では、各種センサの出力を演算手段によって処理し、装置側で吐出状態を判別するため、センサないし演算手段、使用環境、経年変化等に起因する誤検知が発生する可能性があり、利用者に不安を与える懸念が生じる。また、利用者が自身で吐出状態を確認しない点でも、利用者に不安を与える懸念がある。こうした懸念は、上記特許文献2の方式を用いる場合でも同様である。
上記課題に鑑み、本発明の薬剤吐出装置はバブルジェット(登録商標)ヘッドを用いて薬剤を薬液として吐出し利用者に吸入させる剤吐出装置であって、呈示手段を具備することを特徴とする。ここで、呈示手段は、前記ヘッドが通常吐出量より少ない予備吐出動作を行う際に、吐出の状態の判定を介在させることなく該吐出の状態を呈示して利用者に確認させるための手段である。更に、呈示手段は、前記ヘッドが前記予備吐出動作を行う際に、吐出の時に発する音を集音する集音手段と、前記集音手段によって集められた音を、利用者に対し聴取させる発音手段と、を含む。
前記呈示手段により、予備吐出が正常に行われているかを利用者が液滴の吐出の状態を目視或いは/及び聴取することによって確認できる。例としては、前記呈示手段は、前記吐出を外から目視することによって確認できる様にするための通路手段を含む(後述の実施例1、2参照)。この場合、前記吐出を外から目視することによって確認できる様に該吐出の起こる部分付近を可視光線によって照らす発光手段を更に具備してもよい。他の例としては、前記呈示手段は、前記吐出の起こる部分付近を撮像するCCDなどの撮像手段と、撮像手段で撮像した画像を、そのまま若しくは処理を施して表示部に表示する表示手段とを含む(後述の実施例3、4参照)。この場合、前記吐出の起こる部分付近を撮像できる様に該吐出の起こる部分付近を照らす発光手段を更に具備してもよい。また、他の例としては、前記呈示手段は、前記吐出の時に発する音を集音する集音手段と、集音手段によって集められた音を、利用者に対し聴取させる発音手段とを含む(後述の実施例5、6参照)。この場合、前記呈示手段は、前記集音手段によって集められた音を増幅する増幅手段を更に含んでもよい。
本発明によれば、吸入前に予備吐出を行い、かつ予備吐出が正しく実行されているかを、装置側での判定を介在させることなく利用者自身が感覚により該吐出の状態を確認することにより、判断できる様になる。従って、吐出への信頼性をより向上させると共に、利用者に安心感を与えることができる。
以下、本発明の実施の形態を明らかにすべく、図1乃至図7を参照して具体的な実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
図1と図2は本発明の第1の実施例の主要部の構造を示す図面である。同図において、1は薬剤吐出装置本体、2は、薬剤を収納したタンクを含む薬剤吐出ユニットである。薬剤吐出ユニット2は、紙面向こう側の面に、薬剤を吐出するヘッド部(吐出部)12を有する。薬剤吐出ユニット2は、装置本体1側に設けられた吐出ユニット取り付け部19に脱着可能に取り付けられ得る。また、薬剤吐出ユニット2は、吐出ユニット取り付け部19に取り付けられるとき、その電気接続部が吐出ユニット取り付け部19の電気接点13に繋がり、装置本体1側のバッテリや制御回路から電力や種々の電気制御信号を受ける。この薬剤吐出装置は、典型的には、利用者が携帯して所持する様に構成された装置である。
また、3は薬剤吐出装置1内に設けられた通路手段である気体流路である。図示例では、気体流路3は、他の構成部品との配置関係上、曲がって形成されているが、真っ直ぐ伸びて形成されてもよい。薬剤吐出ユニット2が吐出ユニット取り付け部19に取り付けられるとき、ヘッド部12は気体流路3に露出される。4は、気体流路3上に設けられビーム状の光を気体流路3を適切な方向に横切って射出するための高輝度LEDなどの発光手段である。発光手段4は、ヘッド部12から吐出されるミスト状液滴雰囲気を照らし出すため、ヘッド部12の付近に来る様に配されている。5は、利用者が吸入時に使用するマウスピースである。マウスピース5も、その凹部15が気体流路3に設けられた凸部14と噛み合って、装置本体1に脱着可能に取り付けられ得る。薬剤吐出ユニット2とマウスピース5は衛生面に鑑み、使い捨て或いは定期的な交換が望ましいので、両者が一体となった構造でもよい。
また、6は気体流路3のインレット(空気取り入れ口)、7は同じくアウトレット(排出口)である。アウトレット7にマウスピース5を装着し電源ボタン17を押して吸入動作を行う際には、薬剤吐出ユニット2のヘッド部12から薬剤が吐出され、液滴化した薬剤が気体流路3を通じてインレット6側からアウトレット7に向かう。吸入によってインレット6から空気が入り、発生した空気の流れにより、液滴化した薬剤が、アウトレット7に取り付けられたマウスピース5を経て人体に摂取される。この際、利用者の吸入が開始され、負圧センサ16で検知される負圧(吸入速度或いは流量に関係する)が薬剤吐出可能な領域に達したなら、制御回路による制御によってヘッド部12から薬剤吐出が開始される。なお、ヘッド部の構成は、液滴径が1〜5μmの間で且つ狭い粒度分布の液滴が吐出可能な構成が好ましい。特に、より正確な液滴制御を行うことができるインクジェットヘッド、特にヒータを用いるバブルジェット(登録商標)ヘッドを用いて微小な液滴を大量に放出する構成が好ましい。勿論、ピエゾ素子を用いる方式などの吐出ユニットを用いることもできる。
更に、8はスライド式のカバーであり、このカバー8をスライドさせて閉じることで気体流路3の上面の開放部が塞がれ、薬剤吐出ユニット2が固定される。図1と図2は開放状態を示している。このカバー8が閉じられるのに連動して電源スイッチが作動してオンとなってもよい。
本実施例では、通常の薬剤吸入時の吐出は、負圧センサ16などの検知手段により、吸入動作に連動して開始される。それに対して、ヘッド部12の吐出状態を調べるための予備吐出時は、利用者が任意に開始を指示できるスイッチ操作などによって吐出を開始するものとする。予備吐出量は、装置側で通常吐出量以下と設定されていてもよいし、利用者によるスイッチ操作の調整で行われてもよい。この際、発光手段4は予備吐出開始と同時に点灯する様になっていてもよいし、利用者が別のスイッチで点灯させる様になっていてもよい。
この予備吐出の場合、前述の通常使用時の様な空気流は発生せず、吐出された薬剤はヘッド部12付近の流路3に霧状に漂う。予備吐出時に吐出された薬剤液滴が比較的暗い所でこうして霧状に漂う様子を発光手段4によって照らし、インレット6から観察することで予備吐出が実行されているか否かが目視確認できる。本発明の呈示手段である通路手段をも兼ねる流路3のインレット6及びアウトレット7は双方とも薬剤吐出装置1外部に対して開放されているので、これらを通して気体流路3内部を目視で観察することが可能である。しかし、このとき、通常はアウトレット7にはマウスピース5が接続されるので、観察はインレット6から行うのがより簡便である。ここで、予備吐出が正常に実行されているのが確認できれば、そのまま通常使用に移って液剤を吸入すればよい。予備吐出の正常実行が確認できない場合は、予備吐出を再確認するなり、それでも確認できなければ薬剤吐出ユニット2を取り替えるなりの適切な処置を講ずればよい。
本実施例によれば、予備吐出が行われる様に薬剤吐出ユニット2を制御可能とする構成にして発光手段4を設けるのみの比較的簡単な構成で、利用者自身が微小液滴の吐出状態を目視によって確認できる。従って、通常吐出への信頼性をより向上させると共に、利用者に安心感を与えることができる。
上記構成において、前記通路手段は、液滴吸入時の液滴を含む気体流の流路を兼ねるものであったが、この気体流の流路とは別個に設けることもできる。
ところで、以上の説明では利用者が吐出の適否ないし良否を確認する構成としていたが、これと共に装置側でも適当な判定手段で吐出の適否を判定する様にしてもよい。例えば、上記特許文献1や上記特許文献2で開示されている検出手段を設けたり、実施例3で述べる撮像手段の撮像結果や実施例5で述べる集音手段の集音結果を判定する判定手段を装置側に設けたりする。そして、利用者と装置の両者が正常であると判定した場合にのみ、通常使用に移って液剤を吸入できる様にしてもよい。例えば、利用者が正常であると判定しても、装置の方で不適であると判定した場合には、たとえ利用者が通常吐出のボタンを押しても吐出が行われない様にしたり、何らかの警告を発して先のステップに自動的に進まない様にする。こうすれば、多少構成は複雑になるが、通常吐出への信頼性を更に向上させることができる。こうした変更は、以下に述べる実施例にも適用できる。
[実施例2]
次に、本発明の第2の実施例を説明する。本実施例の外観構造も図1と図2に示した通りである。本実施例では、第1の実施例とは予備吐出及び通常吐出の行われ方が異なる様に制御手段が構成されている。
図3に、本実施例の薬剤吐出装置1の動作フローチャートを示す。まず、利用者によって電源スイッチが押されるなどの動作により使用開始状態となる(ステップS001)。使用開始後、装置は薬剤吐出ユニット2の有無をチェックし(S002)、なければそのまま終了する(S021)。薬剤吐出ユニット2が取り付け部19にあるか否かの検出手段としては、例えば、薬剤吐出ユニット2がヒータを用いる方式によって吐出を行う場合、吐出エネルギー発生手段となるヒータの抵抗値を測定することで実現できる。
薬剤吐出ユニット2がある場合、バッテリの残量をチェックし(S003)、足りなければ終了(S021)する。この場合、バッテリの交換や充電を促す表示を表示手段18(図2参照)などを用いて行ってもよい。バッテリ残量が少なくとも一回の予備吐出と一回の吸入動作を実行できると判断された場合、電源をオンし(S004)、初期設定(S005)を行う。薬剤吐出ユニット2が一回使い切りタイプの場合、初期設定(S005)の段階で予備吐出動作回数をリセットする。
初期設定(S005)完了後、吐出の信頼性を向上させる目的のため、最低一回は予備吐出動作を行う必要がある。従って、予備吐出スイッチ判別(S006)は自動化してもよい。
自動ないし手動で予備吐出開始が指示されたら、予備吐出中であることを利用者に通知する表示(S007)を行い、確認作業を開始するために吐出ヘッド12からの予備吐出と発光手段4の点灯を実行する(S008)。ここで、利用者は、流路3を通して予備吐出状態を目視で確認する。
予備吐出においては、薬剤の種類や処方、添加物などによって、目視観察に適した駆動周波数や駆動時間などの吐出条件が異なる場合が想定される。吐出条件が異なる場合、予備吐出で消費される薬剤量や電力が変化する。そして、最低一回の吸入に必要な薬剤量を確保するために、ユーザー操作による予備吐出の回数を制限する制御機能が必要となる。薬剤量においては、予備吐出で消費される薬剤量は吸入に必要とされる薬剤量よりも少ないことが望ましい。吸入必要量をA、予備吐出で消費される量をB、薬剤吐出ユニット2に収納された全容量、或いは一回の使用最大量をCとすると、(C-A)/B(>1)回まで予備吐出を行うことが許される。この予備吐出動作回数を予備吐出終了後、確認作業を終了するためにカウントアップし、発光手段4を消灯する(S009)。
ここで、第1の実施例の所で説明したように、装置側でも適当な手段で吐出の適否を判定する様にしておいて、利用者と装置の両者が正常であると判定した場合にのみ、以下のステップに進めるように構成してもよい。
予備吐出によって薬剤吐出ユニット2に何らかの異常が発生し、吸入に支障を来たす可能性もあるため、薬剤吐出装置1には薬剤吐出ユニット2の検査手段を設け、予備吐出終了後、薬剤吐出ユニット2の検査を行う(S010)。この検査手段自体は、薬剤吐出ユニット2のチェック(S002)で薬剤吐出ユニット2の有無をチェックする手段と同じでもよい。薬剤吐出ユニット2に異常があると判断された場合、何らかの手段で利用者に通知し、ユニット交換を促す(S013)。
次に、薬剤残量同様、最低一回の吸入に必要な電力を確保するために、ステップ(S003)同様にバッテリ残量のチェックを行う(S011)。バッテリ残量にこれ以上予備吐出を実行する余裕がないと判断された場合、速やかな吸入動作またはバッテリの交換を促す表示(S014)を何らかの手段で実行する。
バッテリ残量に余裕がある場合、上記の予備吐出回数が上限の(C-A)/B回に達しているか否かの判断(S012)を行う。予備吐出回数が上限に達していない場合、予備吐出スイッチの監視(S016)から吸入監視(S017)を繰り返す。予備吐出スイッチがオンになった場合、予備吐出中の表示(S007)以降のプロセスを繰り返す。
予備吐出動作を繰り返すことで、やがて予備吐出回数が上限値に達する。この場合、速やかな吸入動作を行うのを促すか、薬剤吐出ユニット2の交換を促す表示(S015)を実行し、利用者の吸入開始を待つ。
吸入が検知されると、吐出中であることを利用者に通知する表示(S018)、および吐出(S019)を実行し、電源オフ(S020)を経て、終了(S021)に至る。
薬剤吐出ユニット2が一回使い切りタイプではない場合、電源オフ(S020)或いは終了(S021)の段階で予備吐出動作回数と吸入回数の履歴を保存する。こうして、液剤の残量を把握しておき、次の使用に備える。
また、吐出(S019)終了後、ステップ(S002)/(S010)同様の薬剤吐出ユニット2のチェックや、ステップ(S003)/(S011)同様のバッテリ残量チェックを実行してもよい。
上記の如き動作が行われる様にするには、例えば、上記手順を実行するためのプログラムを、CPUを含む制御手段のメモリに実装しておけばよい。本実施例によれば、最低一回の予備吐出動作を行わなければ吸入動作を行えない様になっているので、通常吐出への信頼性をより向上させると共に、利用者に安心感を与えることができる。本実施例でも、予備吐出が行われる様に薬剤吐出ユニット2を制御可能とする構成にして発光手段4を設けるのみの比較的簡単な構成で、利用者が微小液滴の吐出状態を目視によって確認できる。
また、目視した場合の視認性をより上げるための工夫を施してもよい。例えば、視認方向と発光手段4からの光の射出方向を実質的に対向しない様に構成することで、直接射出光を目視しない様にして視認性を上げること等である。
[実施例3]
図2と図4は本発明の第3の実施例の主要部の構造を示す図面である。同図において、9は撮像手段であるCCDセンサ、より詳しくはCCDセンサが撮像を行う窓である。
本実施例でも、通常の薬剤吸入時の吐出は、負圧センサ16などの検知手段により、吸入動作に連動して開始される。それに対して、ヘッド部12の吐出状態を調べるための予備吐出時は、利用者が任意に開始を指示できるスイッチ操作などによって吐出を開始するものとする。予備吐出量は、装置側で通常吐出量以下と設定されていてもよいし、利用者によるスイッチ操作の調整で行われてもよい。この際、発光手段4は予備吐出開始と同時に点灯する様になっていてもよいし、利用者が別のスイッチで点灯させる様になっていてもよい。これらは、第1の実施例と同様である。
この予備吐出の場合、前述の通常使用時の様な空気流は発生せず、吐出された薬剤はヘッド部12付近の流路3に霧状に漂う。予備吐出時に吐出された薬剤液滴が比較的暗い所でこの様に霧状に漂う様子を発光手段4で照らし、CCDセンサ9によって撮像し、表示手段の表示部に表示される画像を観察することで、予備吐出の適否が利用者自身によって目視・確認できる。表示手段の表示部については、例えば、カバー8の一部が透明部になっていて、カバー8をスライドして閉じたときにその下の表示部が外から見えるようになっていたり、図4で示した装置本体の裏側に設けられていたりする。ここで、予備吐出が正常に実行されているのが確認できれば、そのまま通常使用に移って液剤を吸入すればよい。予備吐出の正常実行が確認できない場合は、予備吐出を再確認するなり、それでも確認できなければ薬剤吐出ユニット2を取り替えるなりの適切な処置を講ずればよい。
予備吐出時に吐出される薬剤液滴を撮像できれば、CCDセンサ9は気体流路3上のどこにあっても構わない。また、発光手段4から射出される光は、CCDセンサ9が撮像可能であり、かつ表示手段の表示部(例えば、液晶で構成される)に表示可能であれば、必ずしも可視光である必要はない。赤外線などの不可視光線であってもよい。表示手段の表示部に表示する画像は、利用者が正しく予備吐出状態を観察できれば、CCDセンサ9によって撮像された画像をそのまま表示してもよいし、表示手段で何らかの画像処理を行った画像でも構わない。画像は、動画のほうが観察しやすいので好ましいが、静止画であってもよい。画像処理としては、白黒反転、色調補正、コントラスト強調などがある。本実施例において、その他の点は、第1の実施例と同様である。
[実施例4]
次に、本発明の第4の実施例を説明する。本実施例の外観構造も図2と図4に示した通りである。本実施例では、第3の実施例とは予備吐出及び通常吐出の行われ方が異なる様に制御手段が構成されている。第3の実施例に対する第4の実施例の関係は、第1の実施例に対する第2の実施例の関係と同じである。従って、第4の実施例の薬剤吐出装置1の図5に示す動作フローチャートは、図3に示した第2の実施例の動作フローチャートと多くの共通部分を持つので、以下では異なる部分を特に説明する。
図5に示す動作フローチャートにおいて、利用者によって電源スイッチが押されるなどの動作により使用開始状態となるステップ(S001)から、予備吐出中であることを利用者に通知する表示のステップ(S007)までは、第2の実施例と同じである。
本実施例では、ステップ(S008)において、確認作業を開始するために吐出ヘッド12からの予備吐出と発光手段4の点灯を実行し、CCDセンサ9によって撮像を開始し、表示手段の表示部(不図示)に画像を表示する(S008)。ここで、利用者は、表示手段の表示部(不図示)を通して予備吐出状態を目視で確認する。
その後、予備吐出動作回数を予備吐出終了後、確認作業を終了するためにカウントアップし、発光手段4を消灯し、CCDセンサ9による撮像と表示手段の表示部(不図示)への表示を終了する(S009)。
これから後の、薬剤吐出ユニット2の検査を行うステップ(S010)以下のステップについても、第2の実施例と同じである。
本実施例によっても、最低一回の予備吐出動作を行わなければ吸入動作を行えない様になっているので、通常吐出への信頼性をより向上させると共に、利用者に安心感を与えることができる。また、撮像状態をより向上させるための工夫を施してもよい。例えば、撮像方向と発光手段4からの光の射出方向を実質的に対向しない構成にし、直接射出光を撮像しない様にして視認性を上げたり、肉眼では見えない赤外線などの不可視光線を使用することでCCDセンサ9において感度良く撮像させる等である。
[実施例5]
図2と図6は本発明の第3の実施例の主要部の構造を示す図面である。ただし、本実施例では、図2における発光手段4はない。図6において、10はマイクなどの集音手段である。また、ヘッド部12の吐出方式はヒータを用いるバブルジェット(登録商標)方式であるものとする。
本実施例でも、通常の薬剤吸入時の吐出は、負圧センサ16などの検知手段により、吸入動作に連動して開始される。それに対してヘッド部12の吐出状態を調べるための予備吐出時は、利用者が任意に開始を指示できるスイッチ操作などによって吐出を開始するものとする。予備吐出量は、装置側で通常吐出量以下と設定されていてもよいし、利用者によるスイッチ操作の調整で行われてもよい。これらは、第1の実施例と同様である。
ヒータを用いる方式による吐出の場合、薬剤が発泡し、消泡する時に微小な音(キャビテーションノイズ)が発生する。同時に吐出されるノズル数によってキャビテーションノイズの音量は上下し、駆動周期と分割ブロック数によって発生する音の周波数が予測される。従って、このことを利用して、集音された音のフィルタリングを行って、その都度のキャビテーションノイズをより有効に拾って吐出の適否をより確実に確認できる様にしてもよい。また、フィルタリングの周波数帯を適当に変化させて、予測される周波数のキャビテーションノイズの正常、異常をより詳しく確認できる様にしてもよい。
本実施例では、マイク10によってキャビテーションノイズを集音し、増幅手段(不図示、これを、上記予測される周波数帯の音を増幅する増幅手段とすることもできる)によって増幅して発音手段であるスピーカー(不図示)から発音する。その音を利用者が聴取することで、予備吐出が正常に実行されているか否かが確認できる。ここで、予備吐出が正常に実行されているのが確認できれば、そのまま通常使用に移って液剤を吸入すればよい。予備吐出の正常実行が確認できない場合は、予備吐出を再確認するなり、それでも確認できなければ薬剤吐出ユニット2を取り替えるなりの適切な処置を講ずればよい。
マイク10によって集音された音を増幅手段で増幅する際に、入力音の全スペクトラムを微少量だけ高周波または低周波方向へシフトさせることで、スピーカー(不図示)とマイク10との間で発生し得るハウリングを防止できる。また、出力音を聴取するための発音手段は、スピーカーではなく、イヤホンを使用してもよい。
[実施例6]
次に、本発明の第6の実施例を説明する。本実施例の外観構造も図2と図6に示した通りである。ただし、本実施例でも、図2における発光手段4はない。本実施例では、第5の実施例とは予備吐出及び通常吐出の行われ方が異なる様に制御手段が構成されている。
第5の実施例に対する第6の実施例の関係は、第1の実施例に対する第2の実施例の関係と同じである。従って、第6の実施例の薬剤吐出装置1の図7に示す動作フローチャートは、図3に示した第2の実施例の動作フローチャートと多くの共通部分を持つので、以下では異なる部分を特に説明する。
図7に示す動作フローチャートにおいて、利用者によって電源スイッチが押されるなどの動作により使用開始状態となるステップ(S001)から、予備吐出中であることを利用者に通知する表示のステップ(S007)までは、第2の実施例と同じである。
本実施例では、ステップ(S008)において、確認作業を開始するために吐出ヘッド12からの予備吐出を実行し、マイク10によって集音を開始し、増幅・発音する(S008)。ここで、利用者は、スピーカー(不図示)を通して予備吐出状態を聴覚で確認する。
その後、予備吐出動作回数を予備吐出終了後、確認作業を終了するためにカウントアップし、集音・増幅・発音を終了する(S009)。
これから後の、薬剤吐出ユニット2の検査を行うステップ(S010)以下のステップについても、第2の実施例と同じである。
本実施例によっても、最低一回の予備吐出動作を行わなければ吸入動作を行えない様になっているので、通常吐出への信頼性をより向上させると共に、利用者に安心感を与えることができる。また、動作フローにおいて、集音・増幅・発音を開始ステップ(S008)でオン、終了ステップ(S009)でオフしているが、発音さえオン/オフされればよいので、集音・増幅は必ずしも制御しなくてもよい。
ところで、上記実施例では、通常吐出量より少ない予備吐出動作を行う際の吐出の状態を、視覚または聴覚により利用者に確認させていたが、上記各実施例の呈示手段を適当に組み合わせて、視覚と聴覚の両方で利用者に確認させる様にしてもよい。例えば、表示手段の表示部での画像の表示と発音手段による発音によって、予備吐出動作を行う際の吐出の状態を呈示してもよい。これにより、更に確実に吐出の適否を利用者が判定できることになる。
本発明の液剤吐出装置の第1の実施例の薬剤吐出ユニットとマウスピースを装着する前の状態を示す正面図である。 本発明の液剤吐出装置の実施例を示す斜視図である。 本発明の液剤吐出装置の第2の実施例の動作フローチャートである。 本発明の液剤吐出装置の第3の実施例の薬剤吐出ユニットとマウスピースを装着する前の状態を示す正面図である。 本発明の液剤吐出装置の第4の実施例の動作フローチャートである。 本発明の液剤吐出装置の第5の実施例の薬剤吐出ユニットとマウスピースを装着する前の状態を示す正面図である。 本発明の液剤吐出装置の第6の実施例の動作フローチャートである。
符号の説明
1 液剤吐出装置(薬剤吐出装置)
2 薬剤吐出ユニット
3 呈示手段(通路手段、気体流路)
4 発光手段
5 マウスピース
6 インレット
7 アウトレット
8 カバー
9 呈示手段(撮像手段、CCDセンサ)
10 呈示手段(集音手段、マイク)

Claims (2)

  1. バブルジェット(登録商標)ヘッドを用いて薬剤を薬液として吐出し利用者に吸入させる剤吐出装置であって、
    前記ヘッドが通常吐出量より少ない予備吐出動作を行う際に、吐出の状態の判定を介在させることなく該吐出の状態を呈示して利用者に確認させるための呈示手段を具備し、
    前記呈示手段は、前記ヘッドが前記予備吐出動作を行う際に、吐出の時に発する音を集音する集音手段と、前記集音手段によって集められた音を、利用者に対し聴取させる発音手段と、を含む、
    ことを特徴とする剤吐出装置。
  2. 前記呈示手段は、前記集音手段によって集められた音を増幅する増幅手段を更に含み、
    前記発音手段は、前記増幅手段によって増幅された音を、利用者に対し聴取させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の剤吐出装置。
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