JP4474318B2 - 吸入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸入装置に関し、特に、薬剤、アロマ、ニコチンなどの嗜好品などの液剤を微小滴として吐出して利用者に吸入させる吸入装置に関するものである。中でも、特に、薬剤を微小滴として吐出して利用者に吸入させる吸入装置に関する。
近年、医学及び科学の進歩により、平均寿命が延びて高齢化社会となりつつある。その反面、食生活や生活環境の変化、環境汚染、ウイルスや菌などによる新たな病気や感染症が見つかり、人々の健康に対する不安は増えている。特に、先進国と呼ばれる国々においては、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の患者の増加が問題となっている。
例えば、糖尿病患者には、インシュリンの投与が必要となるが、従来は毎食注射による投与が一般的であった。注射器による投与は、相当な苦痛を患者に強いるものであり、この解決策として呼吸器系を経る薬剤の投与が考えられている。これには、一般的には、3つの方法がある。計量された用量吸入器(metered dose inhalers)、ドライパウダー吸入器(dry powder inhalers)、および噴霧器である。
計量された用量吸入器(MDI)は、喘息の処置に広く用いられている。このMDIは、操作時にエアロゾルの計量された用量を噴出するバルブを備えるものであって、その装置本体は、小型にすることが可能で携帯するのに便利であるが、噴出用量の変化はかなりの範囲になる。また、MDIの使用には、手動のバルブ操作と吸入とに或る程度の同期を必要とするため、多くのユーザーはこの同期を困難と感じている。
ドライパウダー吸入器(DPI)は、流動性を持たせ且つ気管支系内部に有効なパウダーを投与するために大量の空気を吸入しなければならない。これは、前記MDIのバルブ操作と吸入の同期の問題を回避しているようであるが、大量の空気を吸入することは、ユーザーに相当の負担を強いていることになる。また、DPIは、湿気に敏感で吸入されたパウダーに敏感な人の場合、喘息の発作を引き起こすかもしれないので、そのような患者には使用できない。そのうえ、吸入力には個人差があるので、人によって投与される量が、変化する。
噴霧器は、キャリアガス流の液体を霧化することによって、エアロゾルを発生させるが、連続動作するガス圧縮器や大量の圧縮ガスを必要とする。一般的にエアロゾルの小滴のサイズは、キャリアガス圧力と速度との関数であり、そのために、ガス流において薬剤の濃度を独立して変化させることは、容易ではない。また、吸入は、噴霧器のノズル内の圧力を減少させるため、用量および粒子サイズは、各呼吸の期間と強さとによって影響される。
以上のように、一般的にこれらの装置は、適用個所へ適正粒子サイズの薬剤を適正量投与するという精度に問題があり、用量に広い余裕がある薬剤のみの使用に限定されてしまう。いずれの場合も、意図された適正個所への投与は、ユーザーの技術に頼っているのが現状である。
他方、局所的に作用する薬剤を用いて、現在の鼻および肺の治療を最適にする改善された投与システムが要求されているばかりでなく、医学の進歩により、たんぱく質、ペプチド、鎮痛剤などの薬剤の肺への投与(経肺)が、従来の経口または注射による投与手段と比べて、かなり有利であることが示されてきている。しかし、従来提案されている吸入器は、粒子サイズと投与量のバラツキが大きいために、上記のようなケースには利用できていない。
具体的な例を挙げて説明する。現在増加傾向にある糖尿病の患者のうち、I型と呼ばれるインスリン依存型糖尿病の患者は、膵臓からインスリンが分泌されないため、定期的にインスリンを投与する必要がある。インスリンの投与は現在皮下注射によって行われているため、患者の肉体的・精神的負担は大きい。このような患者の負担を軽減するために、針が細くあまり痛みを感じないペン型の注射器も開発されている。しかし、I型糖尿病の患者は、インスリンを定期的に投与する必要がある以外は健常者と同様に働いている場合が多いので、ペン型であっても人前で注射を打つことには精神的に抵抗があるため、適切な時間に投与を行うのが困難となる。
このようなケースには、患者自身による投与を容易とするべく、薬剤を注射ではなく液滴として吐出して吸気と共に確実に肺に到達させ、肺から薬剤を投与する手軽な方法が待ち望まれているのである。
そこで最近、吐出ヘッド部(吐出部)に設けたヒーター素子や圧電素子によって薬剤を含む液体に吐出エネルギーを付与し、マウスピース等から吸入される空気流の中に、生理学的に有効な薬剤を排出オリフィスから適正な小滴として所定数吐出させる方法が考案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
国際公開WO95/01137号公報 国際公開WO02/04043号公報
しかしながら、上記従来例では薬剤カートリッジ等の不具合により吐出される液滴の量が正常とは言えないような場合、極端には殆ど吐出しないような場合に、利用者がそれを知ることは容易とは言い難い。例えば、糖尿病患者の場合、薬剤吸入を行って所定時間経過後に自身の血糖値のチェックをして薬剤(インスリン)が体内に入ったかどうかを確認する手段はあるが、これは非常に不便である。
上記課題に鑑み、本発明の吸入装置は、液剤を液滴として吐出するための吐出手段と、利用者が前記液滴を吸入するための吸い口部と、前記吐出手段により吐出された液滴を前記吸い口部へと導くための流路と、該流路の中心部と周囲とを流れる液滴を検出するための、電磁波を受ける受光素子を含む検出手段と、前記検出手段からの出力を基に、前記流路の断面における前記液滴の密度の分布を求めて、前記液滴が前記流路の断面内を通過したか判断する判断手段と、を有することを特徴とする。より具体的には、吸入装置は、液剤を液滴として吐出部から吐出するための吐出手段、利用者が液滴を吸入するための吸入ピース(マウスピース、ノーズピースなど)、吐出部と吸入ピースの間を接続し液滴を吐出部から吸入ピースに導くための流路、該流路を流れる液滴を検出するための、電磁波を受ける受光素子を含む検出手段を有することを特徴とする。また、液剤を液滴として吐出部から吐出するための吐出手段、吐出部が配置される開口と利用者が吸入するための吸入口とを有し液滴を開口から吸入口への流路を介して利用者に吸入させるための吸入ピース、該流路を流れる液滴を検出するための、電磁波を受ける受光素子を含む検出手段を有することを特徴とする。
本発明において、吐出手段、マウスピースなどの吸入ピースおよび流路の構成の仕方は種々可能である。例えば、流路は、着脱可能に構成された吸入ピース中に設けてもよいし、装置本体側に設けてもよい。装置本体側に流路を設けた場合は、吸入ピースは、使用者が口で咥える部分近くのみで構成してもよい。吐出手段と吸入ピースは着脱可能に構成してもよいし、これらの全て或いは一方を装置本体側に一体的に設けてもよい。また、検出手段も、後述する実施例のところで説明するように種々に構成できる。例えば、流路を流れる液滴の分布状態を、流路の断面の方向にその流路内の光学的な透過率または反射率、或いは温度をスキャンして計測するように構成する。その際、1つの検出部を動かして機械的にスキャンしてもよいし、複数の検出部やエリアタイプの検出部を設けておいて電気処理的にスキャンしてもよい。
以上に説明した本発明によれば、吸入装置の流路における液滴を検出できて、その検出結果を種々の目的に利用できる。例えば、実際に液滴が吐出したかまたは吐出しなかったかを判断しその情報を利用者に知らせしめたりできる。また、液剤の吐出の有無または正常でない旨の判断を容易にさせるものであり、使用者の精神的、肉体的負担を著しく軽減できる。
以下、本発明の実施の形態を明らかにすべく、図1〜図15を参照して具体的な実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、吸入器の外観を示す斜視図である。1は吸入器本体、2はアクセスカバー、3はフロントカバーで、これらによりハウジングを形成している。5はロックレバーで、アクセスカバー2が使用時に開かないように、アクセスカバー2の先端に設けた突起部2aに、バネによって付勢されたロックレバー5の先端に設けた爪形状部がひっかかりを持つように形成されている。ロックレバー5を下方にスライドさせると、アクセスカバー2を付勢している不図示のアクセスカバー戻しバネの力によりアクセスカバー2が不図示のヒンジ軸を回転中心として開く。また、120は電源スイッチ、104は表示用LEDで、後述の吐出ヘッドカートリッジ(CRG)ユニットあるいはマウスピースが装着されていないとか、カートリッジユニットのタンク内の液剤が空であるとか、液滴の吐出が正常か否か等を表示するためのものである。表示用LED104については、更に後述される。
図2は、アクセスカバー2が開いた状態を図示したものである。アクセスカバー2が開くと、カートリッジガイド20に沿ってハウジング内に装着されたカートリッジユニット6とマウスピース4が見えてくる。マウスピース4はカートリッジユニット6の下にあり、これらは交差して装着されている。カートリッジユニット6の全体を図3に示す。カートリッジユニット6は、液剤を包含するタンク7、液剤を吐出するヘッド部(吐出部)8、ヘッド部8に設けたヒーターに気泡を発生させるための熱エネルギーを付与する電力をバッテリ10(図7参照)から供給するための電気接続面を有する部分(電気接続部)9等から構成されている。なお、ヘッド部の構成はこれに限らず、ヒーターの代わりに圧電素子を設けた構成であってもよく、さらには多数の孔の開いたメッシュ構造膜等に振動エネルギーを付与することで液滴を形成する構成などであってもよい。バッテリ10は、こうしたヒーター等にエネルギーを与えるための電力を吸入器内部に保持している2次電池として充電可能なものである。カートリッジユニット6の前面部はヒンジ部24を中心に開けられる様になっていて、タンク7にアクセスできる。この前面部の裏面には、例えば突起が形成されていて、前面部を閉じると同時にこの突起がタンク7内に入ってタンク7内の液剤に若干圧力をかけ、ヘッド部8の吐出口のリフレッシュを行う様になっている。
マウスピース4の断面図を図4および図5に示す。マウスピース4は、マウスピース4のみで空気流路を形成しており、空気取り入れ口11の近くの部分に、カートリッジユニット6のヘッド部8に設けられた吐出口から液剤をマウスピース4内に取り入れる窓口(液剤取り入れ開口)12が開けられている。マウスピース4の途中には、断面積が小さくなる方向になだらかに変化した形状の絞り部4aが形成されている。図6に詳しく示すように、断面積が小さくなった絞り部4aからまた断面積が広がった部分には、負圧を検知して吸入速度ないしその積分値としての流量を検出するための負圧センサ19の測定穴と連通する穴13が設けてある。負圧センサ19はコントロール基板21(図6、図7参照)上に配置されている。空気穴13から負圧センサ19に連通する流路の途中には、広がった拡大空間22が設けられている。これは、ゴミ、汚れ、水滴、液剤等の溜まり場として設けられ、これらが空気穴13より侵入して負圧センサ19の表面に付着して誤動作を起こすことを防いでいる。
空気取り入れ口11の反対端部には、人が咥える形状をなしているマウスピース出口(吸い口部)15が形成されている。マウスピース出口15は、人の口形状に合わせて断面が楕円形状とされていて、二重構造とした内部に液剤の通り道となる流路出口14が設けられている。空気と液剤との混合流体が出口のところで急に広がってマウスピース出口15を咥えている人の口の歯などに混合流体が付着しない様に、流路出口14は断面積が徐々に広がった形状をなしている。したがって、利用者はマウスピース出口15を咥える際、流路出口14の端は若干歯の中に入るようにするとよい。そのことを行い易くするために、流路出口14の端はマウスピース出口15の端より若干外に出ているように形成してもよい。また、図1および図2で示すように、マウスピース4の空気流路の断面は四角形状をしていて、マウスピース4をハウジング内に装着するときに、空気取り入れ口11が上に向いた状態で確実に装着できる様になっている。
図7には、本実施例の吸入装置の全体縦断面図を示す。バッテリ10の下には吸入器の制御を行うコントロール基板21を配置している。また、コントロール基板21からケーブルまたはコネクタ(図7ではコネクタ25を用いている)で繋げられたプローブ基板16が、カートリッジユニット6の下に配置され、プローブ基板16からカートリッジユニット6の電気接続部9に繋げるために、カートリッジユニット6のヘッド部8に発熱等のための通電を行うコンタクトプローブ17が設けられている。バッテリ10とマウスピース4の間の空間には、コントロール基板21に接するよう振動モータ18が配置されている。
以上の構成の本実施例の吸入動作を図8を参照して説明する。図8は呼吸における吸入カーブと吐出する期間の関係を示したものである。利用者の吸入が開始され、負圧センサ19で検知される負圧(吸入速度あるいは流量に関係する)が吐出可能な領域に達したなら、コントロール基板21による制御によってカートリッジユニット6のヘッド部8から液剤吐出が開始され、同時に振動モータ18の振動も開始されて、利用者に液剤吐出が開始したことを知らせる。ヘッド部8から予定量の液剤吐出が終了した後、最後の吐出液剤が肺に到達するように、負圧センサ19の負圧測定値より演算された吸入速度及び吸入持続時間をもとに、予備吸入分を吸入させるべく振動モータ18は吐出終了後予備吸入時間分振動し、吐出された液剤が完全に肺に到達するように利用者に吸入を促す。振動モータ18の振動が終了すると、利用者ないし患者は吸入を停止する。これによると液剤吐出と吸入が連動し、確実に液剤を肺に送り込むことが可能となり、吸入不足などの失敗がなくなる。
この様にして利用者の吸入動作によって、空気取り入れ口11から空気がマウスピース4内に入り込み、カートリッジユニット6のヘッド部8に設けた吐出口から吐出された液剤と混合流体となり、人が咥える形状をなしているマウスピース出口15へと向かう。マウスピース出口13では、口の横脇からの混合流体の漏れを防いで吸入のムダを少なくし、かつ、口内での歯等の障害物に混合流体が衝突しにくくして、液剤が効率良く利用者の体内に吸入される。
本実施例では、患者ないし利用者は周りの人に知られるのを嫌うことと周囲の人への迷惑を配慮して、音による告知より振動モータ18を利用した振動の方が好まれるために、振動モータを設けている。これにより、どこでも簡単に吸入が可能となる。
図9に、圧力検知部(負圧センサ19との連通穴13)への流路の構成のみが異なる変形例を示す。この変形例では、マウスピース4の先端部にあるマウスピース出口15の流路出口14の外側に連通穴13が設けられ、これにより、負圧センサ19への負圧検知流路が、マウスピース4の空気流路と完全に分離され、並行に配置されている。マウスピース4を吸入装置の上方かつ前面から挿入する装着方式を取る場合に、装着方向が、連通穴13が負圧センサ19への負圧検知流路と密着する方向なので、空気漏れを防ぐのに有利となる。したがって、負圧検知が確実に行われることになる。また、負圧センサ19への負圧検知流路と液剤の流路とは、完全に分離されているので、負圧検知流路の液剤による汚れ等も少なくなり、精度の良い検知が確保される。
図10に本実施例の装置のコントロール基板21の周りの全体的なブロック図を示す。図10において、101は、演算処理装置であるところのCPUであり、プログラムを格納したフラッシュROMを内蔵している。102は、前記プログラムが動作する場合において一時的にデータを格納するためのリード/ライト可能なメモリであるところのSRAMである。104は、装置の状態を利用者、メンテナンス作業者などに知らせるための表示装置であるところの前述したLEDである。105は、装置の状態や記憶内容をホストに転送したりホストからのデータを受けるための無線通信を司る無線ユニットであり、106はこの無線ユニット用のアンテナである。107は、アクセスカバー2の開閉状態を検知するためのカバーセンサである。108は、上記負圧センサ19の出力をレベル変換および増幅する増幅器であり、109はこの増幅器108のアナログ出力をデジタル信号に変換するADコンバータである。110は、ヘッド部8の制御を行うドライバである。111は、カレンダー・時計機能を持つRTC(real
time clock)であり、112はこのRTC111用のバックアップ用の電池である。113は、電気回路に供給する各種電圧を作成するところの電源であり、メイン電池、充電回路、リセット回路、上記電源スイッチ120などを含む。
更に、117は各種ブロックに対する出力または入力信号を処理し、またバス130を介してCPU101と接続されている制御回路である。また、外部インターフェースとして、CPU101に接続されたUSBポートも設けられている。
上記構成において、電源スイッチ120が操作されることにより、電源113はリセット信号をCPU101に対して出力し、その信号によりCPU101は初期化が行われ、内部のフラッシュROMに記憶されたプログラムによって動作を始めて、特別な設定がなされていなければ通常の動作モードとして動作を開始する。利用者が吸入することにより負圧センサ19の出力が変化し、その変化が増幅器108、ADコンバータ109、制御回路117を介してCPU101に伝えられる。吸入量が予め決めた閾値を超えたとき、CPU101は振動モータ18に電圧を印加してこれを振動させるとともに制御回路117、ドライバ110を介してヘッド部8にパルス信号などを送り、それによりカートリッジユニット6に含まれる液剤が吐出される。規定時間吐出した後も、振動モータ18は規定時間振動を続けその間吸入を利用者に促す。
次に、本実施例の特徴的な検出手段の部分を説明する。図11において、128は、マウスピース4の窓口(液剤取り入れ口)12と流路出口14の間の任意の流路場所の断面であり(図4参照)、その少なくとも一部については後述する光を透過させるために透明部材にて構成されている。129は、ヘッド部8から出て流路を流れる液滴の上記断面128における密度の分布を表している。円(流路の壁の断面128の形状等との関係で必ずしもほぼ円状になるとは限らないが(例えば、ほぼ四角状、楕円状などになる場合もある)、ここでは円として説明する)の中心ほどその液滴の分布は密になり、円の外周に向かうほどその密度は疎になることを示している。通常は、前記液滴はミスト状になって、このような分布にてマウスピース流路出口14に向かって流れることが分かっている。
更に、121は、流路の内部に入射する光(電磁波)を発生させる発光素子であり、ここでは白色LEDを使用している。発光素子121についてはLEDに限らず、また可視光線に限ることもない。126は、発光素子121の光を断面128の透明部を通してその内部に導くための導光板であり、122は、断面128の透明部を通して入って来る光を検出するフォトダイオード(すなわち、これは、流路の内部に入射した光(電磁波)を検出する受光素子であり、以下PDという。)であり、127は、PD122に効率良く集光するためのレンズである。125は、発光素子121の発光制御に合わせて、PD122とレンズ126の組合せを移動させるための超音波モータである。これらの部材121、122、125、126、127で検出手段を構成する。これらの部材121、122、125、126、127は、図10に示すように制御回路117に接続されて、下記の如き動作をするように制御される。尚、上記負圧センサ19と同様、PD122についても、その出力をレベル変換および増幅する増幅器123、この増幅器123のアナログ出力をデジタル信号に変換するADコンバータ124が設けられている。そして、PD122の出力が、増幅器123、ADコンバータ124、制御回路117を介してCPU101に伝えられる。
上記PD122とレンズ126の組合せを移動させる手段は超音波モータに限ることはない。その目的(流路の断面128における液滴の密度分布を、或る時点において、実質的に検出できるほどの速度で、PD122とレンズ126の組合せを移動させること)を達成できれば回転モータとギアの組合せ、その他どのような方法でも構わない。また、移動させなくとも、PD122とレンズ126の組合せの角度を変化させてもその目的は達成できるので、角度を変化させることでも構わない。また、逆に、PD122を固定としてLED121を移動または角度変化させても目的は達成させられる。
さらには、検出手段全体を固定として、適当な位置にPDなどの光検出素子を複数設けて各素子からの出力を電気的に処理してもよいし、エリアタイプの検出素子である撮像素子(CCDなど)を設けてそこからの出力を電気的に処理してもよい。
図11のPD122を図中に示したAの位置からBの位置まで移動したときのPD122の出力電流を観測すれば、図12のようになる。すなわち、中心部(AとBの真中)では、流路を流れる液滴ミストが濃いためにLED121からの光が到達しにくくPD122電流が小さくなる。一方、周囲(AやBに近い方)では、流路を流れる液滴ミストが比較的薄いために光が到達しやすくPD122電流が大きくなる。流路を流れる液滴ミストの分布断面をスキャンして、図12のように、その中心部のミストが比較的濃いことを検知することによって、CPU101はこの流路断面内を液滴ミストが通過していると判断する。当然ながら、これを短時間周期にて繰り返し行うことにより、時刻ごとのミスト通過の有無や液適量に関してのデータをとることが可能となる。すなわち、液滴の量の変化を時間的にほぼ連続して計測可能に構成することができる。こうしたデータに基づいても、表示用LED104を用いて、使用者に適切な指示や警告をしたり、使用者が所定量吸入したか否か等を判断して適当な表示や警告を行ったりすることができる。
ここでは、流路を挟んでLED121と対向する位置にPD122を配置したが、同じ側に配置し、それを流路断面についてスキャンすることにより、分布濃度をなして流れる液滴ミストからの反射光の分布を見る方法もある。この場合は、中心部の方のミストが濃いためにその反射が多くなってPD122の電流が大きくなり、逆に周囲の方のミストが薄いためにその反射が少なくなってPD122の電流が小さくなる(すなわち、図16に示す曲線のPD122の出力電流となる)。また、同様な構成で断面128の対向側を鏡面にすれば、中心部のミストが濃いところでは鏡面による反射が少ないのでPD122の電流が少なくなり、周囲のミストが薄いところでは対向する鏡面からの反射が大きいのでPD122の電流が大きくなる。
[実施例2]
次に、第2の実施例を説明する。図1から図9までの説明については、実施例1と同じである。図13は、実施例2の装置のコントロール基板21の周りの全体的なブロック図を示し、図14は、実施例1の図11に相当する図であり、実施例2に特徴的な、流路の内部の温度を検出する手段を含む検出手段の部分を説明する図である。
図13と図14において、140は、流路断面128の内部を光学的に撮像する赤外線カメラであり、撮像した赤外線(電磁波)の状態により、流路を流れる液滴ミストの温度の測定が可能である。すなわち、赤外線カメラは、流路の内部の赤外線(電磁波)を受ける受光素子であり、流路の内部の温度を検出する手段である。141は、赤外線カメラ140の出力をデジタル処理するためのデジタルシグナルプロセッサ(DSP)である。142は、赤外線カメラ140の位置を変えるためのリニアモータである。143は、レンズであり、赤外線カメラ140に効率良く断面128内を撮像させるための役目を持つ。128は、実施例1で説明したものと同様な流路断面であり、129も、実施例1で説明したものと同様なものであり、ヘッド部8から出た液滴の断面128における密度の分布を表している。本実施例の検出手段140、142も、図13に示すように制御回路117に接続されて、ここで説明した動作をするように制御される。
超音波モータ142は、赤外線カメラ140とレンズ143の組合せを移動させるためのものである。これについては、実施例1で説明したような変更が可能である。赤外線カメラ140とレンズ143の組合せのみで、それらを移動または角度変化させることなく断面128内を撮像できる場合は、モータ142が不要となる。図14において、赤外線カメラ140を図中に示したAの位置からBの位置まで移動したときに赤外線カメラ140が捉えた断面128内の温度分布を図示すれば、図15のようになる。すなわち、中心部(AとBの真中)では、吐出時にヘッド部8から熱エネルギーを奪った液滴ミストが濃いために、温度が高くなる。一方、周囲(AやBに近い方)では、ミストが薄いために温度が低くなる。断面128内の温度分布を測定することにより、図15のように、その中心部の温度が周囲よりも高い場合は、CPU101はこの流路断面内を液滴ミストが通過していると判断する。その他の点は、実施例1と同じである。
本発明の吸入器ないし吸入装置の一例の斜視図である。 図1でアクセスカバーが開いた状態の斜視図である。 カートリッジ(CRG)ユニットの一例の斜視図である。 マウスピースの一例の側面方向断面図である。 図4のマウスピースの正面方向断面図である。 図4のマウスピースと負圧センサとカートリッジユニットの吐出ヘッド部の配置関係を示す側面断面図である。 図1の吸入装置の全体断面図である。 図1の吸入装置の吸入動作例を説明するグラフ図である。 流路並列タイプのマウスピース付近の構成の断面図である。 本発明の吸入装置の実施例1のブロック図である。 実施例1の検出手段の部分を示す断面図である。 実施例1の検出手段により検出される液滴ミストの分布状態によるPD電流の変化の一例を示すグラフである。 本発明の吸入装置の実施例2のブロック図である。 実施例2の検出手段の部分を示す断面図である。 実施例2の検出手段により検出される液滴ミストの分布状態によるPD電流の変化の一例を示すグラフである。 検出手段により検出される液滴ミストの分布状態によるPD電流の変化の他の例を示すグラフである。
符号の説明
1 吸入器本体(筐体)
4 吸入ピース(マウスピース)
6 吐出手段(吐出ヘッドカートリッジ(CRG)ユニット)
8 吐出部(吐出ヘッド部)
12 開口(液剤吐出部の吐出口が配置される部分、液剤取り入れ口)
15 吸入ピース出口(マウスピース出口(吸い口部))
117 制御手段(制御回路)
121、122、125、140、142 検出手段

Claims (6)

  1. 液剤を液滴として吐出するための吐出手段と、
    利用者が前記液滴を吸入するための吸い口部と、
    前記吐出手段により吐出された液滴を前記吸い口部へと導くための流路と、
    該流路の中心部と周囲とを流れる液滴を検出するための、電磁波を受ける受光素子を含む検出手段と、
    前記検出手段からの出力を基に、前記流路の断面における前記液滴の密度の分布を求めて、前記液滴が前記流路の断面内を通過したか判断する判断手段と、
    を有することを特徴とする吸入装置。
  2. 前記流路の断面の方向に前記受光素子をスキャンすることにより前記流路の中心部と周囲とを流れる液滴検出する請求項1に記載の吸入装置。
  3. 前記吐出手段は吸入装置に対して着脱可能に構成されている請求項1または2に記載の吸入装置。
  4. 前記検出手段は、前記液滴の量の変化を時間的にほぼ連続して計測可能に構成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の吸入装置。
  5. 前記検出手段は、前記流路の内部に入射する光を発生させる発光素子と、前記流路の内部に入射した光を検出する受光素子とを含む請求項1乃至4のいずれかに記載の吸入装置。
  6. 前記検出手段は、前記流路の断面の中心部と周囲の温度を検出する手段を含む請求項1乃至4のいずれかに記載の吸入装置。
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