JP4567012B2 - 液体吐出装置及び液体吐出方法 - Google Patents

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本発明は、人体の呼吸器系を通じて吸入させる薬剤を吐出する薬剤吐出装置などの液体吐出装置に関する。特に、利用者が携帯して所持する様に構成された健康管理などのための液体吐出装置において、吐出した液体をより確実に利用者に吸入させるための技術に関わるものである。
近年、医学及び科学の進歩により、平均寿命が延びて高齢化社会となりつつある。その反面、食生活や生活環境の変化や環境汚染が進み、またウイルスや菌などによる新たな病気や感染症が見つかり、人々の健康に対する不安は増えている。特に、先進国と呼ばれる国々においては、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の患者の増加が問題となっている。
一方、医療機関の数はこの様な患者の増加に対応できるほど増えておらず、通院可能な医療機関がない地域もあるため、政策を含めた今後の対応が懸念されている。
具体的な例を挙げて説明すると、現在増加傾向にある糖尿病の患者のうち、I型と呼ばれるインスリン依存型糖尿病の患者は、膵臓からインスリンが分泌されないため、定期的にインスリンを投与する必要がある。インスリンの投与は、現在、皮下注射によって行われているため、利用者の肉体的・精神的負担は大きい。
この様な利用者の負担を軽減するために、針が細くあまり痛みを感じないペン型の注射器も開発されている。しかし、I型糖尿病の患者は、インスリンを定期的に投与する必要がある以外は健常者と同様の生活を送っている場合が多いので、ペン型であっても人前で注射を打つことには精神的に抵抗があるため、適切な時間に投与を行うのが困難となる。
結果として、この様な方法では利用者への適切な処置がなされない可能性があった。しかし、利用者に吸入して薬剤を摂取させる薬剤吐出装置により、電子カルテなどの情報データベースを活用できる利用者への処置が具現化しつつある。こうした薬剤吐出装置は、利用者のカルテ及び処方箋の情報を含む利用者個人に関する情報を格納する記憶手段を有する。また、薬剤を微小液滴として吐出して利用者に吸入させる吸入装置を兼ね備えた携帯端末でもあり、前記処方箋の情報に従って利用者が薬剤を吸入できる様に、吸気プロファイルに応じて吸入装置を制御して薬剤を吐出させる吐出制御手段を有するものである。
こうした薬剤吐出装置は、薬剤の投与量や投与インターバルを処方箋に従って正確に管理できると共に、個々の利用者の吸気プロファイルに従った適切な吐出制御を行い、効率良く薬剤を投与することができる。これによれば、従来の様に薬剤投与の際に注射器などの医療器具を使う必要がないので、専門知識がなくとも容易に操作が可能となるばかりか、注射針による利用者への苦痛もなくすことができることが知られている(特許文献1、2参照)。
国際公開WO95/01137号公報 国際公開WO02/04043号公報
その一方で、薬剤吐出装置の信頼性と適切な操作について、利用者に負担を強いる可能性を有している。例えば、利用者が慢性疾患などを煩っており定期的に薬剤を投与する必要がある場合、その薬剤の投与及び管理は薬剤吐出装置の信頼性と利用者の適切な操作に委ねられている。こうした場合、薬剤吐出ユニットを含む装置の不具合、消耗品の物理的な装着ミスなどを何らかの形で利用者に認識させる機能を備えることが好ましい。
また、薬剤吐出装置内の薬剤吐出ユニットが正常にセットされている場合であっても、吐出された液体を利用者に確実に吸入させる必要がある。
口腔或いは鼻腔を通って利用者に吐出された液体を確実に吸入させるには、利用者の吸気を吸入流路内において負圧(大気圧より低い気圧)としてとらえて、そのタイミングを基準に吐出を起動する方法が、一般的な吐出起動手段として考えられている。すなわち、吸入流路内の負圧が所定の値を超えたら、利用者が吸入を行っていると判断して吐出を開始する。しかし、携帯型の薬剤吐出装置などにおいては、屋外で突風が発生する様な場合に、突風による気圧変化を前記負圧の発生ととらえ、吐出起動手段が所望しない時に動作して液体を吐出してしまう様な可能性がある。また、単純に起動ボタンなどを押すことにより利用者の吸入意思をとらえ、吐出させる吐出装置においても、誤って起動ボタンなどを押してしまって所望しない時に液体を吐出してしまう様なことも起こり得る。
上記課題に鑑み、本発明の目的は、より確実に利用者に吐出された液体を吸入させることが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、
吸入口部と、
前記吸入口部を介して利用者に吸入させる液体を吐出する吐出ヘッドと、
吸入流路内に設けられた圧力センサ又は流量計の少なくともいずれか一方を有し、所定の負圧又は流量が検知されることで利用者の吸入動作を示す信号を出力する第1のセンサと、
前記吸入口部に設けられ前記吸入口部への利用者の接触状態が検知されることで、利用者の吸入意思を示す信号を出力する接触検知センサ、又は、
液体吐出装置本体に設けられ該液体吐出装置本体の利用者の保持状態が検知されることで、利用者の吸入意思を示す信号を出力する保持検知センサ、のいずれかである第2のセンサと、
前記第1のセンサから出力される第1の信号と前記第2のセンサから出力される第2の信号の両方に応答して、前記吐出ヘッドの前記液体を吐出する動作を決定する決定部と、を有し、
前記決定部は、前記第2のセンサが利用者の吸入意思を示す前記第2の信号を出力した状態で、前記第1のセンサが利用者の吸入動作を示す前記第1の信号を出力した場合、または前記第1の信号と前記第2の信号に関わらず、予備吐出を開始する信号が出力した場合に、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を可能にすることを特徴とする。
本発明によれば、利用者の吸入に関わる操作を検知するセンサを二つ以上設けることにより、より確実に利用者の吸入意思を確認することができる。その結果、吐出された液体をより確実に利用者に吸入させることができる。例えば、吸入口部に利用者の体の一部が触れていることを検知し、かつ、圧力センサなどにより吸入気流を検知した場合に初めて、吐出を開始する。これにより、吸入によらず発生する負圧を検知してしまい、液体を吐出させる様な事態を防止ないし低減することができる。
以下に、利用者に口腔と鼻腔の少なくとも一方を通して液体を吸入させるための本発明の液体吐出装置の一実施形態を説明する。
本発明の液体吐出装置の一実施形態は、吸入口部と、吸入口部を介して利用者に吸入させる液体を吐出する吐出ヘッドと、利用者の吸入に関わる動作を検知する第1のセンサと、前記第1のセンサとは異なり、利用者の吸入に関わる別の動作を検知する第2のセンサと、前記第1のセンサから出力される第1の信号と前記第2のセンサから出力される第2の信号の両方に応答して、前記吐出ヘッドの前記液体を吐出する動作を決定する決定部と、を有する。
そして、決定部は、前記第1の信号と前記第2の信号とがいずれも利用者の吸入意思を示す信号である場合に、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を可能にする。
ここで、吸入口部は、利用者の口腔と鼻腔の少なくとも一方の中に吐出液体を導入するために前記流路の一端部に設けられている。
また、本発明の別の実施形態においては、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサのいずれとも異なり、利用者の吸入に関わる更に別の動作を検知する第3のセンサを更に有していてもよい。そして、決定部は、前記第1の信号と前記第2の信号のみならず、前記第3のセンサから出力される第3の信号との全てが利用者の吸入意思を示す信号である場合に、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を可能にする。3種類の信号に基づく検知結果により、より確実に利用者が吸入動作に入ろうとしているのを確認でき、より確実に利用者に吐出液体を吸入させることができる。
上記のセンサとしては以下のようなものが挙げられる。
第一に、液体が液滴として吐出される所であり空気取り入れ口から吸入口部に至る吸入流路内に設けられた圧力センサ又は流量計である。これらのセンサは、所定の負圧又は流量が検知されることで利用者の吸入意思を示す信号を出力するセンサである。すなわち、所定の負圧又は流量が検出されることによって、利用者の吸入を行っていると判断する。
第二に、前記吸入口部に設けられた接触検知センサである。この接触検知センサは、前記吸入口部への利用者の接触状態が検知されることで利用者の吸入意思を示す信号を出力する。
第三に、液体吐出装置本体に設けられた保持検知センサである。この保持検知センサは、該液体吐出装置本体の利用者の保持状態が検知されることで利用者の吸入意思を示す信号を出力する。
より好ましい実施形態は、第1のセンサとして圧力センサ又は流量計を有し、第2のセンサとして、前記吸入口部に設けられた接触検知センサを有し、第3のセンサとして、液体吐出装置本体に設けられた保持検知センサを有する実施形態である。前記決定部は、これら3つのセンサ全てによって利用者の吸入意思を示す信号が得られた場合にのみ、吐出ヘッドからの液体の吐出を可能にする。
液体は、典型的には、薬液であるが、その他の液体であってもよい。また、上記のセンサとしては、単純に、吸入の際に利用者に押させるための押しボタンを設けるということでも構わない。押しボタンが押されたことを検知することによって、利用者の吸入意思を判断し、信号を決定部へ送信する。
また、本発明においては、液体の吐出が確実に行われるか否かを事前に確認するべく、吸入による吐出の前に、吸入されることのない予備吐出をすることができる。その際には、前記決定部は、上記のセンサによる利用者の吸入意思を示す信号の有無に関わらず、予備吐出を開始する信号に応答して、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を行うように、該吐出ヘッドを駆動させる。
また、上記構成に加えて、ヘッドタンクユニットを着脱可能に装着するための装着部と、前記装着部に前記ヘッドタンクユニットが装着されていることを検知するための装着検知部と、を更に有しても良い。
ここで、ヘッドタンクユニットは、吐出ヘッド部と液体を留めておくタンク部とタンク部からヘッド部への液体連通路とが一体となったユニットである。そして、前記決定部は、前記センサによる利用者の吸入意思を示す信号に加えて、前記装着検知部が前記ヘッドタンクユニットの前記装着部への装着を示す信号を出力した場合に、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を可能とする。
これによっても、ヘッドタンクユニットが装着状態であることを検知した時に、吐出可能とすることで、より確実に利用者が液体を吸入することができる。
さらに本発明においては、前記決定部は、前記センサのいずれもが利用者の吸入意思を示す信号を出力する場合に、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を開始し、且つ、前記開始から所定時間経過した後には、前記出力信号に関わらず、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を停止することが好ましい。すなわち、前記センサのいずれもが利用者の吸入意思を示す信号を出力している間は、本発明の液体吐出装置は、液体の吐出が可能となっている状態であるが、あらかじめ決められた吐出量を吐出したら、自動的に吐出を停止することが好ましい。これにより、利用者が所望の量の液体を確実に吸入することが可能となる。
また、上記構成に加えて、ヘッドタンクユニットを吐出可能な状態に準備する準備手段を更に有してもよい。この準備手段により準備完了状態に至った場合に、吐出動作の開始を可能とする。これによっても、前記準備手段によりヘッドタンクユニットが吐出可能な状態に準備された準備完了状態の時に、吐出可能とすることで、より確実に利用者が液体を吸入することができる。
上記構成において、決定部が吐出を可能とするに際しては所定の時間有効とするのが好ましい。なぜなら、必要時間以上に吐出が可能な状態としておくと、例えば、吸入態勢を解いて別の態勢になったときにも、液体の吐出が行われてしまい、望ましくない液体吐出動作の開始が実行される恐れが生じるからである。ただし、前記所定の時間とは、一回の吸入に要する時間よりは十分長い時間とする。
(実施例1)
以下、本発明の一実施形態として、薬剤吸入装置として用いられる液体吐出装置を例にあげて説明する。
図1は、本実施形態による吸入装置1の電気的な内部構成を示すブロック図である。吸入装置のコントロール基板上には、本吸入装置全般の制御を行う制御部があり、その一部は本発明における液体の吐出を可能とする決定部15が含まれる。そして、制御部は、利用者の吸入気流を検出するための吸入検出部30(圧力センサ)、薬剤が吐出していることを検出するための吐出検出部、薬剤の吐出を行う薬剤吐出部(ヘッドタンクユニット)、バッテリの残量を検出する検出部、などからの信号を受け取る。また、吐出ユニット検知スイッチ14など、本発明において用いられる各種のスイッチとも繋がっている。
図2は、本実施形態による吸入装置1の外観を示した斜視図である。図3は、吸入装置1のアクセスカバー2を開けて、図1に示す薬剤吐出部であるヘッドタンクユニット8を取り出した状態を示す斜視図である。
アクセスカバー2は、フロントカバー3に設置されたロックレバー5を下方にスライドさせると、アクセスカバー2を付勢しているアクセスカバー戻しバネ6の力によりヒンジ軸7を回転中心として開く。図示する様に、本実施形態では、ヘッドタンクユニット8は、吸入装置本体1と着脱可能に構成されている。ヘッドタンクユニット8は、薬剤を吐出するヘッド部と、吐出する前の薬液を留めておくタンク部と、タンク部からヘッド部への薬液連通路とが一体で構成されている。
利用者は、マウスピース9を口でくわえ息を吸い込み、吸入流路から繋がる吸入口11から吐出された薬剤を吸入する。マウスピース9と、吸入口11は吸入口部を構成する。吸入口部に設けられた接触検知センサ4は、吸入口部への利用者の接触状態が検知されることで利用者の吸入意思を示す信号を出力する。つまり、利用者がマウスピース9を加えることによって、接触検知センサ4が信号を出力しうるので、利用者の吸入意思を読み取ることができる。
また、利用者が吸入装置本体を保持し、保持検知センサ12に接触すると、本センサは利用者の吸入意思を示す信号を出力する。13は、グリップエリアを示す線である。
以下の説明においては、接触検知センサ4はくわえスイッチ、保持検知センサ12を握りスイッチとする。
また、図2及び図3においては不図示であるが、空気取り入れ口10から吸入口11までで形成される吸入流路内には、利用者の吸入を検知するための圧力センサ30が設けられている。利用者が吸入を行うと吸入流路内には負圧が発生する。この負圧が所定の値以上になった場合に利用者が吸入を行っていると判断して、利用者の吸入意思を示す信号(吸入検出信号)を出力する。圧力センサに替えて流量計を設け、所定の流量が検出された場合に利用者が吸入を行っていると判断しても良い。
図4は、本実施形態の吸入装置の動作を示したフローチャートである。また、図5は、圧力センサ30などで構成される吸入検出部からの吸入検出信号を有効にし、吐出信号の元になる吸入ON信号を有効にするか否かの判断をする回路図であり、本発明における決定部を構成する。図5の一部は、図1に示す制御部内に含まれるものである。図6は、本実施形態において、図5の回路動作を説明するタイミングチャートである。
これら図1乃至図6を用いて図4を中心に、以下、本実施形態の動作を構成と共に説明していく。
まず、利用者によってアクセスカバー2が閉じられることにより電源制御信号(図6参照)がオンとなり、使用開始状態となる(ステップS001。以下、ステップを略してS001などと記す)。使用開始後、ヘッドタンクユニット8の有無をチェックし(S002)、無ければ、電源オン表示しないで、そのまま終了する(S013)。ヘッドタンクユニット8の装着検知部は、図1及び図5に示すヘッドタンクユニット検知スイッチ14で検出できる構造となっており、このスイッチがONであれば、ヘッドタンクユニット有りと判断し、装着部20への装着を示す信号を出力する。OFFであれば、無しである。ヘッドタンクユニット8が装着部20にあるか否かの装着検知手段としては、例えば、ヘッドタンクユニット8がヒータを用いる方式によって吐出を行う場合、吐出エネルギー発生手段となるヒータの抵抗値を測定することで実現できる。ただし、本発明においては、吐出アクチュエータとして、電気熱変換体を用いているも良いし、圧電素子などの電気機械変換素子を用いても良く、特に限定されない。ヘッドタンクユニット8は、装着部20に取り付けられるとき、その電気接続部が装着部20の電気接点20aに繋がり、装置本体1側のバッテリや制御回路から電力や種々の電気制御信号を受ける。この薬剤吐出装置は、典型的には、利用者が携帯して所持する様に構成された装置である。
ヘッドタンクユニット8がある場合、バッテリ残量検出部によりバッテリの残量をチェックし(S003)、これ以降、吸入動作が不可能と判断したなら電源オン表示しないで、そのまま終了(S013)する。この場合、バッテリの交換や充電を促す表示を表示部で行ってもよい。バッテリ残量が、少なくとも一回の予備吐出と一回の吸入動作を実行できると判断された場合、電源オンを表示し(S004)、初期設定(S005)を行う。ここで、LED22などでパワーオンを表示してもよい。電源は、充電用の口23を通して充電できる構成になっている。
本実施形態では、初期設定(S005)完了後、薬剤を間違いなく吐出できることを、利用者が目視確認することで利用者が安心感を得る必要があるため、最低一回は予備吐出動作を行う。従って、予備吐出スイッチの操作ステップ(S006)では、利用者が空気取り入れ口10を覗きながら図1に示す予備吐出スイッチを押し、吸入装置の吐出動作を吸入前に事前に確認する。予備吐出においては、液体が正常に吐出することが確認できればよいので、吸入される液体の量よりも少ない量の液体を吐出して行うことが好ましい。
このように手動で予備吐出を開始し、所定時間予備吐出を行いながら、予備吐出中であることを利用者に通知する表示(S007)を行う。その後、図1に示す準備手段である吐出検知部で前記予備吐出した薬液の検知を行う(S008)。吐出の検知手段としては、吐出された薬剤雰囲気による反射光、屈折光、透過光、散乱光を検出する手段、またはレーザーを用いるといった光学的手段がある。或いは、赤外線を利用して薬剤吐出による温度変化を検出する方法、薬剤雰囲気中の容量やインピーダンス変化を検出する湿度センサを使用する方法などが挙げられる。
ここで、吐出が検知できなければ、吐出ユニット8がNG(吐出不良)と判断してステップ(S014)に遷移し、”吐出ユニットを交換して下さい”を一定時間表示する。このことで、吐出できていないことを利用者に知らせ、POWER OFF(S012)する。検知できていれば、ステップ(S009)に遷移し、バッテリ残量をチェックする。ここでは、バッテリ残量が少なくとも一回の吸入動作を実行できるかを判断し、NOなら”バッテリを交換して下さい”を一定時間警告表示(S015)し、POWER OFF動作(S012)に遷移する。
バッテリ残量が少なくとも一回の吸入動作を実行できて、判断がYESなら、次の様にする。{(吐出ユニット8が有り)且つ(握りスイッチ12がオン)且つ(咥えスイッチ4がオン)}であり、更に吸入ONかを判断する。握りスイッチ12は、グリップエリアを示す線13の中に形成されていて、利用者が吸入装置1を握っているか否かを検知するものである。咥えスイッチ4は、マウスピース9の吸入口部11の近くに配置されていて、利用者が吸入口部11の周りの部分を咥えているかどうかを検知するものである。吸入が所定の程度に行われているか否かについては、図1に示す圧力センサ(吸入検出部)30を使って、利用者の吸入動作による所定の負圧を検出して吸入開始を判断する。
ここで、YESなら、{(吐出ユニット8が有り)且つ(握りスイッチ12がオン)且つ(咥えスイッチ4がオン)}の状態で、吸入検出信号を判断し吸入ON信号を出力する。これは、図1の圧力センサを使って吸入検出信号を発生し、図5と図6に示す吸入ON信号から、図6に示す吐出信号を発生し、所定時間吐出信号を発生するものである。こうして、YESならステップ(S011)に遷移し、NOならステップ(S009)に戻る。ステップ(S011)では、前記吐出信号がHighの間(図6参照)、吸入のための薬液吐出をすると共に所定時間”吐出中”を表示する。その後、所定の吐出と吸入が終了したら、POWER OFF動作(S012)を行い、終了する(S013)。
握りスイッチ12及び咥えスイッチ4が共にオンであり、圧力センサが所定の負圧を検出している間は、吐出が可能な状態であるが、吐出開始から所定時間経過した後には、出力信号に関わらず、吐出ヘッドからの液体の吐出を停止することが好ましい。つまり、あらかじめ決められた吐出量を吐出したら、自動的に吐出を停止することが好ましい。これにより、利用者が所望の量の液体を確実に吸入することが可能となる。
上記説明では、握りスイッチ、咥えスイッチ、圧力センサの全てから利用者の吸入意思を示す信号を検知した場合に、吸入を可能とする構成を示した。この形態が最も好ましい形態であるが、必要に応じて上記の二つを組み合わせれば、利用者に確実な吸入を行わせることは可能である。第1のセンサ及び第2のセンサの組み合わせとしては、以下のものが例示できる。すなわち、圧力センサ30と咥えセンサ4、圧力センサと握りセンサ12、咥えセンサ4と握りセンサ12である。
本実施形態によれば、利用者が吸入装置1を持ってマウスピース9の吸入口11の周りの部分を咥えている時にのみ、利用者の吸入を検知する圧力センサなどによる吸入検知が有効に働くこととなる。従って、風などによる負圧を間違って圧力センサが検知したとしても、実際に利用者が吸入する態勢になければ吐出が行われず、吸気検知の誤動作を確実に防ぐことができる。
本実施形態では、更に、液を留めておくタンク部を持つヘッドタンクユニット8が装着状態であることが確認され、吐出可能な状態に準備する吐出検知部により準備完了状態が確認された時にのみ、吐出可能とすることで、より確実に利用者が液体を吸入することができる。
ここで、咥えスイッチ4の種々の形態について説明する。図7は、咥えスイッチ4の一例の動作を説明する断面図である。利用者がマウスピース9の吸入口11の周りの部分を咥えると、その吸入口11の周りの部分が撓んで、スイッチ4がONとなり、上述した様な動作フローになる。
接触検知の形態としては、次の様なものも可能である。
利用者の口或いは鼻が装置に接触した時の人体抵抗値を測定する検知手段がある。これは、例えば、図7で示す部分に電極端子が2つ露出していて、これらに口腔が触れることで人体抵抗値を測る手段であり、これが測られたときに人体が接触していると判断する。
利用者が吸入口11の周りの部分を咥えた時の力で起こる吸入口と一体構造として構成されるコンデンサ電極構造の歪曲変化を静電容量値の変化量に変換し、測定する検知手段も可能である。これは、例えば、図7で示す部分に電極が対向して2つ設けられ、図7で示す様に口腔が触れて対向電極の間隔が変化することに依る静電容量値の変化を測る手段であり、この変化が測られたときに人体が接触していると判断する。図7のスイッチ4では、咥えることでスイッチの部分が接触する程度に柔らかくなっていたが、ここの剛性をもう少し大きくして間隔が縮まる程度の構成にすることで実現できる。また、利用者が吸入口11の周りの部分を咥えた時の力で起こる吸入口と一体構造として構成されるインダクタ構造の歪曲変化をインダクタンスの変化量に変換し、測定する検知手段も可能である。これは、例えば、図7で示すスイッチ4の部分にコイルを設け、図7で示す様に口腔が触れてコイルが変形することに依るインダクタンスの変化を測る手段であり、この変化が測られたときに人体が接触していると判断する。更には、吸入口11の複数の部分に導電部材を設け、吸入口と一体構造として構成される複数の導電部材間のインダクタンス、キャパシタンス、インピーダンスのいずれかの変化量を測定する接触検知手段がある。ここでは、この変化量を、利用者が吸入口11の周りの部分を咥えた時の力で起こる前記構造の歪曲変化から測定して、接触を検知する。
また、接触検知手段は、吸入口11の液体飛び出し方向の生態反応を、温度と動作の少なくとも一方で検出することで接触・非接触を判断する構成ともできる。
また、接触検知手段は、吸入口11の液体飛び出し方向の利用者の口腔内の構造、又は口腔内との距離を検出することで接触・非接触を判断する構成ともできる。この構造又は距離の検出手段は、例えば、吸入口近傍から口腔内に音波を発射し、その反射を測定することで接触・非接触を判断する。従って、この構成では、吸入口11の周りの部分に音波発射部と音波検出部を設ければよい。或いは、吸入口近傍から口腔内に光ないし電波を発射し、その反射を測定することで接触・非接触を判断する構成としてもよい。
本発明の一実施形態における吸入装置の電気的内部構成を示した図である。 本発明の一実施形態における吸入装置の外観を示した図である。 本発明の一実施形態における吸入装置のアクセスカバーを開けた時の外観を示した図である。 本発明の一実施形態における吸入装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態において、吸入検出部(例えば、圧力センサ)からの吸入検出信号を有効にし、吐出信号の元になる吸入ON信号を有効にするか否かの判断をする回路図である。 本発明の一実施形態において、図5の回路動作を説明するタイミングチャートである。 スイッチ4の動作例を説明する図である。
符号の説明
1 吸入装置
2 アクセスカバー
4 接触検知センサ
8 ヘッドタンクユニット(薬剤吐出部)
9 マウスピース
10 空気取り入れ口
11 吸入口部
12 保持検知センサ
14 ヘッドタンクユニット検知スイッチ
15 決定部
30 圧力センサ

Claims (5)

  1. 吸入口部と、
    前記吸入口部を介して利用者に吸入させる液体を吐出する吐出ヘッドと、
    吸入流路内に設けられた圧力センサ又は流量計の少なくともいずれか一方を有し、所定の負圧又は流量が検知されることで利用者の吸入動作を示す信号を出力する第1のセンサと、
    前記吸入口部に設けられ前記吸入口部への利用者の接触状態が検知されることで、利用者の吸入意思を示す信号を出力する接触検知センサ、又は、
    液体吐出装置本体に設けられ該液体吐出装置本体の利用者の保持状態が検知されることで、利用者の吸入意思を示す信号を出力する保持検知センサ、のいずれかである第2のセンサと、
    前記第1のセンサから出力される第1の信号と前記第2のセンサから出力される第2の信号の両方に応答して、前記吐出ヘッドの前記液体を吐出する動作を決定する決定部と、を有し、
    前記決定部は、前記第2のセンサが利用者の吸入意思を示す前記第2の信号を出力した状態で、前記第1のセンサが利用者の吸入動作を示す前記第1の信号を出力した場合、または前記第1の信号と前記第2の信号に関わらず、予備吐出を開始する信号が出力した場合に、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を可能にすることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第1のセンサ及び前記第2のセンサのいずれとも異なり、利用者の吸入に関わる更に別の動作を検知して第3の信号を出力する第3のセンサを更に有し、
    前記決定部は、前記第2のセンサと前記第3のセンサとが、それぞれ利用者の吸入意思を示す前記第2の信号と前記第3の信号を出力した状態で、前記第1のセンサが利用者の吸入動作を示す前記第1の信号を出力した場合に、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を可能にすることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第2のセンサは、前記吸入口部に設けられ前記吸入口部への利用者の接触状態が検知されることで利用者の吸入意思を示す前記第2の信号を出力する接触検知センサ、であり、
    前記第3のセンサは、液体吐出装置本体に設けられ該液体吐出装置本体の利用者の保持状態が検知されることで利用者の吸入意思を示す前記第3の信号を出力する保持検知センサ、であることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 吐出ヘッド部と液体を留めておくタンク部とタンク部からヘッド部への液体連通路とが一体となったヘッドタンクユニットを着脱可能に装着するための装着部と、
    前記装着部に前記ヘッドタンクユニットが装着されていることを検知するための装着検知部と、を更に有し、
    前記決定部は、前記装着検知部が前記ヘッドタンクユニットの前記装着部への装着を示す信号を出力した場合に、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を可能とすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記決定部は、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を開始から所定時間経過した後には、前記第1の信号と前記第2の信号に関わらず、前記吐出ヘッドからの液体の吐出を停止することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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