JP4860088B2 - 旧版互換性の混合を行えるディスクリート・マルチチャネル・オーディオ - Google Patents
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Description
発明の背景
発明の分野
本発明は、マルチチャネル・オーディオに関し、より具体的には、映画、ホーム・シアタ、または音楽の環境において、サラウンドサウンド、フロント、または他のディスクリート・オーディオ・チャネルに対しての、真にディスクリート(個別)的であり、旧版互換性のある混合を提供するマルチチャネル・オーディオ・フォーマットに関する。
【0002】
関連技術の記述
マルチチャネル・オーディオは、映画およびホーム・シアタに標準的になってきており、音楽、自動車、コンピュータ、ゲーム、および他のオーディオ応用分野において、迅速に受け入れられつつある。マルチチャネル・オーディオは、聴覚体験と視聴覚システムの全体的なプレゼンテーションとを非常に向上させるサラウンドサウンド環境を提供する。最初期のマルチチャネル・システムには、左、右、中央、およびサラウンド(L、R、C、S)のチャネルが含まれていた。消費者の用途の現在の標準は、5.1チャネル・オーディオであり、これは、サラウンド・チャネルを左と右のサラウンド・チャネルに分割し、サブウーファ・チャネルを追加する(L、R、C、Ls、Rs、Sub)。
【0003】
ステレオからマルチチャネル・オーディオへの移行は、いくつかの要因、とりわけ、より高質のオーディオ・プレゼンテーションに対する消費者の欲求に促進された。より高質とは、より多くのチャネルというだけでなく、より忠実度の高いチャネルと、チャネル間の向上した分離または「ディスクリート(個別)性」をも意味する。真にディスクリートな環境では、ディスクリート(個別)のチャネルは、ディスクリート(個別)のオーディオ信号をディスクリート(個別)のスピーカへと運ぶ。
【0004】
この要求を満たすために、オーディオ業界は、スタジオ(studio)またはコンテンツのプロバイダからのマルチチャネル混合、マルチチャネル・エンコーディング/デコーディング技術、マルチチャネル・オーディオを支持することができる媒体、およびマルチチャネル・スピーカ構成を提供しなければならなかった。まさにその性質によって、マルチチャネル・オーディオには、ステレオ・オーディオより著しく多いデータが含まれ、このデータは、既存のフォーマットおよび既存の媒体に適合するように、圧縮されなければならない。DVDなどの媒体の出現で、5.1などの新しいフォーマットが、聴覚体験を向上させるために特にマルチチャネル・オーディオに対して開発された。
【0005】
5.1規格を超えて、マルチチャネル・オーディオを拡張することにより、5.1規格との旧版互換性を維持しながら、最新技術を前進させる新しいエンコーディング/デコーディング技術を開発する課題が再び提示された。消費者は、ディスクリート・オーディオに慣れているので、より多くのチャネルが追加されるときに同じ性能を要求することになる。旧版互換性は、消費者も専門家も5.1の設備に多大な投資をしているので、必要不可欠である。
【0006】
ドルビー(R)・プロロジック(TM)は、最も初期のマルチチャネル・システムの1つを提供した。プロロジックは、位相シフトしたサラウンドサウンド音項を導入することによって、4チャネル(L、R、C、S)を2チャネル(Lt、Rt)に絞り込んだ。これらの2チャネルは、次いで、既存の2チャネル・フォーマットにエンコードされた。デコーディングは、2ステップのプロセスであり、既存のデコーダが、Lt、Rtを受け取り、次いで、プロロジック・デコーダが、Lt、RtをL、R、C、Sに拡張する。4つの信号(未知)が、2つのチャネル(式)のみで搬送されるので、プロロジックのデコーディング・オペレーションは、単に近似であり、真のディスクリート・マルチチャネル・オーディオを提供することはできない。図1に示すように、スタジオ10は、幾つかのオーディオ・ソース、例えば48のオーディオ・ソースを混合して、4チャネル混合(L、R、C、S)を提供する。(この混合は、マトリックス・エンコードおよびデコード・プロセスを通して監視することが可能である。)プロロジック・エンコーダ12は、この混合を以下のようにマトリックス符号化するもりのであり、
Lt=L+0.707C+S(+90°) (1)
Rt=R+0.707C+S(−90°) (2)
これらは、2つのディスクリート・チャネル上で搬送され、既存の2チャネル・フォーマットエンコードされ、フィルムなど媒体14に記録される。
【0007】
マトリックス・デコーダ16は、2つのディスクリート・チャネルLt、Rtをデコードして、それらを4つのディスクリートの再構築されたチャネルLr、Rr、Cr、およびSrへと拡張する。パッシブ・マトリックス・デコーダは、オーディオ・データを以下のようにデコードする。
【0008】
Lr=Lt
Rr=Rt
Cr=(Lt+Rt)/2
Sr=(Lt−Rt)/2。
一般に、LrチャネルとRrチャネルは、有意な中央成分と有意なサラウンド成分を有し、CrとSrは、左成分と右成分を有する。再生されたオーディオ信号は、ディスクリート・チャネル上でスピーカ構成18のディスクリート・スピーカに搬送されるが、ディスクリートではなく、実際には、かなりのクロストークと位相のひずみによって特徴付けられる。このため、パッシブ・デコーダは、まれにしか使用されない。
【0009】
アクティブ・マトリックス・デコーダは、クロストークと位相のひずみを低減するが、最善でも、ディスクリート・オーディオ・プレゼンテーションの近似である。多くの様々な専売のアルゴリズムを使用して、アクティブ・デコードが実施されるが、すべては、利得ファクタGiを計算するために、Lt+Rt、Lt−Rt、Lt、およびRtのパワーの測定に基づいており、それにより、以下のようになる。
【0010】
Lr=G1×Lt+G2×Rt
Rr=G3×Lt+G4×Rt
Cr=G5×Lt+G6×Rt
Sr=G7×Lt+G8×Rt。
アクティブ・デコーディングは、信号のパワーに基づいて、より良好な補償を提供するが、成分中のクロストークはそのままであり、真のディスクリートな再生は不可能である。
【0011】
5.1フォーマットの出現は、複数のチャネルを既存のステレオ・フォーマットに絞り込むことと、マトリックス・デコーディングに関連する位相のひずみとクロストークとから、より高度な忠実度と向上した分離および指向性を提供する真にディスクリートなマルチチャネル・フォーマットへ、マルチチャネル・オーディオが本質的に移行したことを表していた。更に、2つの追加のチャネルが追加された。サブウーファ(「Sub」)(0.1チャネル)は、向上した低周波数機能を提供する。サラウンド・チャネルSは、サラウンド・チャネルにおいても真にディスクリートなサウンドに対する消費者の強い好みを示す左Lsチャネルと右Rsチャネルとからなる。各信号(L、C、R、Ls、Rs、Sub)は、独立して圧縮され、次いで、5.1フォーマットで共に混合され、それにより、各信号のディスクリート性を維持する。ドルビー(R)のAC−3(商標)、ソニー(R)のSDDS(商標)、およびDTS(R)のCoherent Acoustics(コヒーレント・アコースティックス)(商標)は、すべて5.1システムの例である。
【0012】
図2に示したように、スタジオ20は、5.1チャネル混合を提供する。5.1エンコーダ22は、各信号またはチャネルを独立に圧縮し、それらを共に多重化して、オーディオ・データを所与の5.1フォーマットにパックし、これがDVDなどのような適切な媒体24に記録される。5.1デコーダ26は、オーディオ・データを抽出し、それを5.1チャネルにデマルチプレクスし、次いで、各チャネルを圧縮解除して信号(Lr、Rr、Cr、Lsr、Rsr、Sub)を再生することによって、ビットストリームを一度にフレームずつデコードする。これらの5.1ディスクリート・チャネルは、5.1ディスクリート・オーディオ信号を運ぶものであり、スピーカ構成28の適切なディスクリート・スピーカへ送られる(サブウーファは図に示していない)。
【0013】
映画製品では、DTSは、サラウンドとサブウーファのチャネルのスペクトル特性を利用して、性能を犠牲にせずに、5つの単一チャネルAPT−Xエンコーダを用いて5.1システムを実施した。6つではなく5つのプロセッサを使用することにより、システムのコストを低減した。図3に示すように、5.1信号は、標準的なスタジオ混合技術を使用してLs、Sub、およびRsを2つのチャネルに混合するミキサ32で、5チャネル信号に再フォーマットされる。すなわち、subは3dBだけ低減され、LおよびRのサラウンド・チャネルに付加される。より具体的には、左サラウンド・チャネルLsと右サラウンド・チャネルRsは、ハイ・パス・フィルタリングされ、サブウーファ・チャネルSubは、ロー・パス・フィルタリングされ、次いで、共に混合される。Subチャネルは、低周波数を搬送し、150Hz未満の帯域幅を有し、Ls信号とRs信号は、最低の低周波数コンテンツのみを有する。APT−Xデコーダ34は、5つのチャネルをデコードして、LtsとRtsをデミキサ(demixer)36へ渡す。このデミキサは、それらをハイ・パス・フィルタリングして、LrsとRrsを再生し、また、それらをロー・パス・フィルタリングし、合計して、サブウーファ・チャネルSubを再生する。
【0014】
ディスクリート6.1およびより高次のマルチチャネル・フォーマットへの拡張は、媒体上の空間使用可能性と、既存の5.1デコーダとの旧版互換性を維持する信頼性および強い要望とによって、制限される。マルチチャネル・オーディオは、媒体上の多くの空間を消費する。プロバイダは、プレイタイムを延長すること、2チャネルPCM、ドルビー(R)AC−3、およびDTS(R)Coherent Acousticsを含む複数の異なるオーディオ・フォーマットを含むこと、およびディレクターのコメント、アウトテイクなどのような他の内容を追加することを望む。
【0015】
ドルビー(R)は、PCT公報WO99/57941に記載されたドルビー(R)EXを開発した。これは、現在の5.1フォーマットで、2より多くのサラウンドサウンド・チャネルを提供し、空間的要件(ビット数やフィルムのスペース)を増大せずにそれを実施する。ドルビー(R)EXは、2つのサラウンドサウンド・チャネルのみを提供するように設計されたデジタル・サウンドトラック・システムのフォーマット内で、2より多くのサラウンドサウンド・チャネルを提供する。3つの主要なチャネルが、ディスクリートのサウンド・チャネルに記録され、3、4、または5つのサラウンドサウンド・チャネルが、マトリックス・エンコーディングされ、2つのディスクリート・サラウンドサウンド・サウンドトラック・チャネルに記録される。2つのサラウンドサウンド・チャネルのみを提供するように設計されたデジタル・サウンドトラック・システムのデジタル・オーディオ・ストリームは変更されておらず、従って、既存の再生設備との互換性を提供する。更に、デジタル・サウンド・トラックを持つ媒体のフォーマットも変更されない。ドルビー(R)は、デジタル・サウンドトラック・システムの「ディスクリート性」は、サラウンドサウンド・チャネルに対してマトリックス技術を使用することによって、特にアクティブ・マトリックス・デコーディングを使用する場合には、可聴的に減少していないと主張している。
【0016】
ドルビー(R)EXは、3、4、または5つのサラウンドサウンド信号を2チャネルにマトリックス・エンコーディングするために、位相シフトしたサラウンドサウンド項を導入し、これは、2チャネルを3、4、または5つのオーディオ・チャネルにデコーディングすることを容易にする。位相シフト項を導入することは、ドルビー(R)・プロロジックの場合と同じように、ドルビー(R)EXには必要不可欠である。エンコーディング・プロセスは、以下の一般化した式によって与えられる。
【0017】
Lts=Ls+ΣGi×Si(φi) (i=0,1,2に対して)
Rts=Rs+ΣHi×Si(−φi) (i=0,1,2に対して)
上式で、GiとHiは利得係数、Siは追加のサラウンドサウンド・チャネル、φiは位相ひずみ成分である。デコーディング・プロセスは、以下の一般化した式によって与えられる。
【0018】
Lrs=G1×Lts+G2×Rts
Rrs=G3×Lts+G4×Rts
Crs=G5×Lts+G6×Rts。
3つのサラウンドサウンド・チャネル(Ls、Rs、Cs)の特別な場合では、これらの一般化した式は、Csチャネルが3dBだけ低減されて、LsチャネルとRsチャネルへ追加される以下のような良く知られた混合の式がデフォルトとなる。
【0019】
Lts=Ls+0.707Cs
Rts=Rs+0.707Cs。
実際のドルビー(R)EXシステムは、サラウンドサウンドにより深度を提供するために、LsとRsにそれぞれ+45度と−45度の位相シフトを行う。PCT公報に記載されたQSマトリックス・システムまたはSQマトリックス・システムはその技術を教示する。
【0020】
図4に示すように、ドルビー(R)EXシステム40では、スタジオ42は6.1チャネル混合(L、R、C、Ls、Rs、Cs、Sub)を提供し、Csは追加の中央サラウンド・チャネルである。マトリックス・エンコーダ44は、プロロジック・コード化アルトリズムを3つのサラウンドサウンド・チャネル(Ls、Cs、Rs)に適用して、それらをLtsとRtsへとマトリックス・エンコーディングする。5.1チャネルL、R、C、sub、Lts、Rtsは、AC−3、ソニー(R)、またはDTS(R)のエンコーダ46を使用して符号化され、媒体48に記録される。5.1デコーダ50は、オーディオ・データをデコードして、ディスクリートのL、R、C、およびSubのオーディオ・チャネルを再生して、マトリックス・エンコーディングしたLtsチャネルとRtsチャネルをマトリックス・デコーダ52へ渡し、このマトリックス・デコーダは、プロ・ロジック(Pro Logic)・デコーダと同じアクティブ・マトリックス技術を使用して、チャネルをLrs、Crs、およびRrsへとマトリックス・デコーディングする。6.1ディスクリート・チャネルは、オーディオ再生のために、ディスクリート・スピーカ54へ送られる。
【0021】
3つのディスクリート・サラウンド・チャネルは、ディスクリートの信号を搬送しないことに留意することが重要である。プロロジックに関連する同じクロストークと位相ひずみの制限が、ここで真にディスクリートなマルチチャネル・システムであったものに再びもたらされる。位置と方向に対する聴取者の感受性は、後方の信号に対して劣るのは事実であるが、真のディスクリート・オーディオ再生は、より良好なサウンドの分離と指向性を提供する。消費者が、モノ・サウンドより2チャネル・サラウンドを好んだのと同じ理由で、消費者は、マトリックス化した2チャネル・サラウンドよりも3チャネルディスクリート・サラウンドを好む。
【0022】
ドルビー(R)EXは、改良したマルチチャネル・オーディオへの第1ステップを表す。ドルビー(R)EXは、既存の5.1フォーマットを使用して、ビット・レートを増大せずに、追加のサラウンドサウンド・チャネルを提供する。更に、ドルビー(R)EXは、L、R、C、およびsubのオーディオ信号のディスクリートのコード化を維持する。しかし、ドルビー(R)EXは、サラウンドサウンド・チャネルの真のディスクリート性を犠牲にすることによって、これらの望ましい結果を達成する。3:2:3システムは、プロ・ロジックと同じクロストークの制限を受ける。4:2:4、およびより大きいシステムも、マトリックス・デコーディングによる位相ひずみの問題を被る。
【0023】
ドルビー(R)は、オーディオの品質および/または信頼性が損なわれるので、真のディスクリートN.1オーディオを提供することができない。PCT公報は、真にディスクリートなオーディオに対する新しいN.1フォーマットを考慮し、次いで、「理論的には、追加のチャネルは、より多くのビットを提供するために記号のサイズを低減して、同じ物理領域により多くのデータを記憶することを可能にすることによって、携えることができるが、そのような低減により、プリント・プロセスに望ましくない困難なことがもたらされ、かなりの修正や、この分野のレコーダ・ユニットおよびプレーヤ・ユニットが必要となる」と述べ、それを取り下げている。真のN.1フォーマットは、既存のハードウエアとは互換性がなく、完全に置き替えないまでも、少なくともかなりの変更を必要とする。
【0024】
従って、オーディオの品質や信頼性を犠牲にせずに、既存の5.1デコーダとの旧版互換性を維持しながら、2より多くのサラウンド・チャネルを有する真にディスクリート・マルチチャネル・サラウンドサウンド環境を提供するという、まだ実現されていない必要性が業界には依然として存在する。
【0025】
発明の概要
上記の問題を考慮して、本発明は、既存のデコーダとの旧版互換性を維持しながら、追加のディスクリート・オーディオ信号を有する、真にディスクリートのマルチチャネル・オーディオ環境を提供する。
【0026】
追加のディスクリート・オーディオ信号と既存のディスクリート・オーディオ・チャネルを、5.1オーディオ・フォーマットなどの所定のフォーマットに混合することによる、映画、ホーム・シアタ、または音楽のための、サラウンドサウンド、フロント、または他のディスクリート・オーディオのチャネルに対する真にディスクリートで旧版互換性のある混合。これらの追加のディスクリート・オーディオ・チャネルは、別々にエンコードされ、ビットストリームの拡張ビットとして所定のフォーマットに付加される。
【0027】
5.1チャネル環境では、2より多くのディスクリート・サラウンドサウンド・オーディオ信号(Ls、Rs、Cs、・・・)は、2つのディスクリート・サラウンドサウンド・チャネル(Lts、Rts)へと混合される。フロント・チャネル(L、R、C、sub)と、混合されたサラウンドサウンド・チャネル(Lts、Rts)とは、標準的な5.1エンコーダを使用して符号化される。追加のディスクリート・サラウンドサウンド・オーディオ信号(Cs、・・・)は、独立して符号化され、拡張ビットとして5.1ビットストリームに付加されるディスクリート拡張サラウンドサウンド・チャネルにおいて搬送される。ビットストリームは、既存の5.1デコーダ、5.1デコーダに既存のマトリックス・デコーダを加えたもの、5.1デコーダに混合デコーダを加えたもの、およびN.1デコーダを含む、様々なデコーダ構成と互換性がある。追加のディスクリート・サラウンドサウンド・オーディオ信号をビットストリームに含むことにより、5.1デコーダに混合デコーダを加えたものと共に使用するとき、またはN.1デコーダと共に使用するときに、真にディスクリートのマルチチャネル・オーディオを再生することが可能になる。
【0028】
5.1デコーダは、5.1ビットストリームを読み取り、拡張ビットを無視する。5.1デコーダは、LtsとRtsのサラウンドサウンド・チャネルをデコードして、混合されたオーディオ信号をディスクリートの左および右のサラウンドサウンド・スピーカへ送る。再生により、ディスクリートな左および右のサラウンドサウンド信号と、中央サラウンド(Cs)オーディオ信号とあらゆる他の追加のサラウンド信号からの、聴覚的には左と右のサラウンド・スピーカの中央に出現する「ファントム」サラウンドサウンド信号とが、作り出される。ファントム・サラウンドには、位相のひずみが全くない。
【0029】
5.1デコーダを有するマトリックス・デコーダを含むことにより、LtsチャネルとRtsチャネルは、Lrs、Rrs、およびCrsのマトリックス化されたオーディオ信号へとデコードされ、これらは、ディスクリートのチャネル上で、左、右、および中央のサラウンド・スピーカへ運ばれる。Lrs、Rrs、およびCrsのオーディオ信号は、ディスクリートでなく、マトリックスコード化に関連するクロストークを呈示する。
【0030】
5.1デコーダを有する混合デコーダを含むことにより、拡張ビットが読み取られ、追加のサラウンドサウンド・オーディオ信号(Crs、・・・)がデコードされる。混合デコーダは、左および右の総サラウンドサウンド・オーディオ信号(Lrts、Rrts)から、重み付けされたサラウンド・サウンド・オーディオ信号(Crs、・・・)を減算して、真にディスクリートなサラウンドサウンド・オーディオ信号(Lrs、Rrs、Crs、・・・)を作成し、それらがディスクリート・チャネル上でディスクリート・スピーカへ搬送される。真のN.1デコーダは、5.1デコーダと混合デコーダとを1つのボックスに組み込む。再生により、サラウンドサウンド部分の音の分離と指向性が向上した真にディスクリートの(ディスクリートの信号がディスクリート・チャネル上でディスクリート・スピーカへ送られる)サラウンドサウンド環境が作られる。マトリックス・エンコーディングされたサラウンドサウンド・オーディオとは異なり、混合符号化したN.1チャネル・オーディオは、クロストークのないディスクリートの再生を提供する。
【0031】
本発明のこれらおよび他の特徴と利点は、添付の図面と共に、好ましい実施形態の以下の詳細な記述から、当業者には明らかであろう。
【0032】
発明の詳細な説明
本発明は、映画、ホーム・シアタ、または音楽の環境において、サラウンドサウンド、フロント、または他のディスクリートのオーディオ・チャネルに対し、真にディスクリートで旧版互換性のある混合のためのマルチチャネル・オーディオ・フォーマットを提供する。追加のディスクリート・オーディオ信号は、5.1オーディオ・フォーマットなどのような所定のフォーマットに、既存のディスクリート・オーディオ・チャンネルと混合される。更に、これらの追加のディスクリート・オーディオ・チャネルは、エンコードされ、ビットストリームの拡張ビットとして所定のフォーマットに付加される。マルチチャネル・デコーダの既存ベースは、混合デコーダと組み合わせて使用して、真にディスクリートなN.1マルチチャネル・オーディオを再生することができる。これにより、消費者や専門家は、自分の既存のオーディオ・システムを維持して、追加のサラウンドサウンド・チャネルの利点のいくつかを実現するか、または、究極の聴覚環境のために、真にディスクリートのマルチチャネル・オーディオを実現するように、混合デコーダを追加することによって自分のシステムを更新するかを、選択することが可能になる。
【0033】
本手法が、所定のフォーマットとの旧版互換性を維持しながら、5.1が現在の標準であるあらゆる所定のマルチチャネル・オーディオ・フォーマットをより多数のディスクリートのオーディオのチャネルに拡張するために適用可能であることを理解されたい。例えば、真の10.2フォーマットは、或る非常に特化したオーディオ・システムに対して採用することが可能である。そのような10.2フォーマットを選択した後のある時点で、そのフォーマットを更により多くのチャネルに拡張することが望ましい可能性もある。明瞭化のために、一般性を欠くことなく、5.1チャネル・システムを参照して本発明を説明する。
【0034】
明瞭化のために、ここで、5.1チャネル・システムに関して図面を参照して本発明を説明する。図5は、本発明によるN.1チャネル・サラウンドサウンド・エンコーダ100のブロック図である。スタジオ110は、L、R、C、およびSubのチャネルが、DTS(R)のCoherent Acoustics(コヒーレント・アコースティックス)、ドルビー(R)のAC−3、またはソニー(R)のSDDSなどのような5.1エンコーダ112へ直接に渡される、N.1チャネル混合を提供する。Ls、Rs、Cs、およびあらゆる他の追加のサラウンドサウンド・チャネルは、まず、3以上のチャネルをLtsチャネルとRtsチャネルへと混合する混合エンコーダ114へ渡され、LtsチャネルとRtsチャネルは、次いで、5.1エンコーダ112へ渡される。5.1エンコーダ112は、5.1チャネルをエンコードし、チャネル・エンコーダ116a、116b、・・・は、それぞれ、追加のサラウンドサウンド・チャネルを符号化する。チャネル・エンコーダは単一チャネルをエンコードするようにデフォルトになっている同じ5.1エンコーダか、または他の単一チャネル・エンコーダを使用することが可能である。フレーム・フォーマッタ(formatter、フォーマット手段)118は、図6に示すように、サラウンドサウンド・チャネルのそれぞれに対する拡張ビット120a、120b、・・・を、一度に1フレーム、ビットストリーム124の5.1フォーマット・ビット122に付加する。ビットストリーム124は、デジタル・フォーマットで、DVD、CD、DVT、フィルムなどのような媒体126に記録される。フィルムで、光学的に記録した記号はデジタル情報を表し、デジタル情報はディスクリート・オーディオ・チャネルを表す。CDやDVDなどの光ディスクは、デジタル情報を表す、ディスク表面に刻まれたピットを有し、デジタル情報は、前記のディスクリート・オーディオ・チャネルを表す。代替例として、ビットストリーム124は、搬送される信号上にエンコードし、消費者へブロードキャストすることができる。旧版互換性は、既存のデコーダは5.1ビットのみを読み取るが拡張ビットを無視するので、維持される。真にディスクリートなマルチチャネル・オーディオは、5.1ビットと拡張ビットとの両方を読み取る新しい混合デコーダで達成される。
【0035】
2チャネル混合チャネルとディスクリート・チャネルの両方に追加のサラウンドサウンド・オーディオ信号を含むことにより、3つ以上のオーディオ・チャネルをデコードするために位相シフトを導入する必要がなくなる。従って、混合エンコーダ114は、サラウンドサウンド・チャネルを混合するための柔軟性を有する。例えば、コヒーレント混合により、位相シフトまたは遅延はもたらされない。これは、「ファントム」サラウンド・チャネルを生成する直接5.1デコードも、2:3マトリックス・デコードも、位相ひずみをもたらさないという利点を有する。代替例として、混合エンコーダ114は、Ls信号とRs信号とを位相シフトして、マトリックス・デコーディングしたサラウンドサウンド・オーディオの深度を向上させることができる。重要なのは、デコードするために位相項が必要でなく、また、ビットストリームに追加のチャネルを含むことにより、混合デコーダが、どちらの混合手法に対するディスクリート・オーディオも再生することが可能になることである。
【0036】
コヒーレント混合を仮定すると、一般化した混合の式は、以下のようになる。
Lts=Ls+ΣGiSi i=0、1、2、・・・
Rts=Rs+ΣHiSi i=0、1、2、・・・
上式で、GiとHiとは利得係数、Siは追加のサラウンドサウンド・チャネルである。
【0037】
3つのサラウンドサウンド・チャネル(Ls、Rs、Cs)の特別な場合では、これらの一般化した式は、Csチャネルが3dBだけ低減されてLsチャネルおよびRsチャネルに付加される、以下のようなよく知られた混合の式をデフォルトとする。
Lts=Ls+0.707Cs
Rts=Rs+0.707Cs。
【0038】
この1つの点で、中央サラウンド・チャネルの3:2混合、ドルビー(R)EXシステムに対するマトリックス・エンコードの式、および本発明の混合エンコードの式は、それぞれ、中央チャネルを左チャネルおよび右チャネルと混合するための標準的な技術をデフォルトとする。混合の式は、この一時点では同一であるが、本発明のシステムは、ドルビー(R)EXや標準的な混合の慣例とは本質的に異なる。それらの事例では、追加の信号は、左チャネルおよび右チャネルにのみ混合され、それにより、ディスクリートなマルチチャネル・オーディオを再生する能力を犠牲にする。本発明は、ディスクリート・マルチチャネル・オーディオを再生し、旧版互換性を維持することの両方のための方法を詳述する。ドルビー(R)EXとは異なり、この手法は、ビットストリームをエンコードするために、追加のビット(空間)を必要とする。しかし、モノ・サラウンドに取って替わるための以前の左/右サラウンドを採用することによって実証されたように、真のディスクリートなサラウンドサウンド・オーディオは、マトリックス・デコーディングされたサラウンドサウンド・オーディオに取って替わる。
【0039】
ビットストリームは、既存の5.1デコーダ、5.1デコーダに既存のマトリックス・デコーダを加えたもの、5.1デコーダに混合デコーダを加えたもの、およびN.1デコーダを含むさまざまなデコーダの構成と互換性がある。追加のサラウンドサウンド信号を左および右のサラウンド信号と混合することにより、旧版互換性が提供される。追加のディスクリート・サラウンドサウンド・オーディオ信号をビットストリームに含むことにより、5.1デコーダに混合デコーダを加えたものやN.1デコーダの何れのものと共に使用するときにも、真のディスクリートなマルチチャネル・オーディオを再生することが可能になる。
【0040】
図7に示すように、従来の5.1デコーダ130は、同期ビットを検出し、5.1でフォーマットしたビット122を読み取り、拡張ビット120a、120b、・・・を無視することによって、一度に1フレーム、ビットストリーム124をデコードする。デコーダ130は、5.1ビットをデコードして、左(Lr)、中央(Cr)、右(Rr)、サブウーファ(Sub)、左サラウンド(Lrts)、および右サラウンド(Rrts)のディスクリート・オーディオ・チャネルを再生する。左、中央、右、およびサブ(sub)のディスクリート・チャネルは、それぞれのディスクリート・オーディオ信号を搬送し、再生用のラウドスピーカ構成132にあるディスクリートのスピーカL、C、R、およびSub(図示せず)へと向けられる。左および右のサラウンド・チャネルは、3チャネル混合を携え、ディスクリート・スピーカLsおよびRsに向けられる。これにより、実際のスピーカの助けなしで、聴覚的にLsスピーカとRsスピーカの間に出現する「ファントム」中央サラウンド(Crs)オーディオ信号が作られる。ファントム・サラウンドの位置は、混合を調節することによって変化させることができるが、通常は中央サラウンドである。既存の5.1デコーダを有する消費者は、アップグレードをせずに依然として互換の混合を受け入れることを選択することができる。
【0041】
従来の5.1デコーダは、3:2:3システムにおいて使用されるとき、ドルビー(R)EXでエンコードしたオーディオ・データ(ドルビー(R)EXのLs信号とRs信号は、45度位相シフトされていないことを条件とする)の場合のような図5および6に説明したエンコード技術に対して、同じマルチチャネル・オーディオ体験を再生する。しかし、N>3またはN=3であり、Ls信号とRs信号が位相シフトされているN:2:Nシステムでは、オーディオ体験は同じでない。本発明のエンコード技術は、ドルビー(R)EXに関連する位相ひずみの問題を呈示しない。
【0042】
図8に示したように、図7に示した基本的な再生構成は、マトリックス・デコーダ134と中央チャネル・スピーカCsとを追加することによって、改良することができる。マトリックス・デコーダ134は、左サラウンドサウンド・チャネルLrtsと右サラウンドサウンド・チャネルRrtsとを3つのディスクリート・オーディオ・チャネルRrs、Crs、およびLrsへとマトリックス・デコーディングし、これらの3つのディスクリート・オーディオ・チャネルは、再生用のそれぞれのスピーカLs、Cs、およびRsへ向けられる。これらのチャネルはディスクリートであるが、チャネルが携える信号はディスクリートではない。デマトリックス(マトリックス化解除)されたオーディオ信号は、ドルビー(R)プロロジック・システムに関して上述したものと同じクロストークと位相ひずみの欠点を呈示する。
【0043】
図4を参照して上記で議論したように、ドルビー(R)EXシステムは、5.1デコーダと、この同じ構成を有するマトリックス・デコーダと共に使用するように設計されている。即ち、3:2:3システムは同等である可能性があるが、N:2:Nは、ドルビー(R)EXエンコーディングの位相シフト成分が原因で、異なることになる。実際には、N=3のときでも、Ls信号とRs信号とに加えられた45度の位相シフトが存在する。
【0044】
図7および図8に示すように、本発明の混合エンコーディング技術は、5.1デコーダおよびマトリックス・デコーダとの旧版互換性を維持する。オーディオ性能は、3:2:3システムでは、ドルビー(R)EXと同等であり、追加のサラウンドサウンド・チャネルがエンコードされるときには向上する。
【0045】
ドルビー(R)EXに対するこのエンコードおよびフォーマットの技術の顕著な利点は、図9〜11に示したように、真にディスクリートなN.1チャネル・オーディオを再生する能力、即ち、ディスクリートの信号がディスクリートのチャネル上でディスクリートのスピーカへ搬送される能力である。以前のマトリックス・エンコーディング/デコーディングしたマルチチャネル・オーディオからディスクリート5.1オーディオへの業界の移行によって実証されたように、消費者は、マトリックス・デコーディングしたN.1チャネル・オーディオよりもディスクリートN.1チャネル・オーディオを好む。
【0046】
図9に示したように、5.1デコーダ140は、ビットストリーム124から5.1オーディオ122を読み取り、拡張ビット120a、120b、・・・を無視し、L、C、R、およびSubの信号をデコードして、それらをラウドスピーカ構成142のそれぞれのスピーカへ渡す。デコーダ140は、Lts信号とRts信号をデコードして、それらを混合デコーダ144へ渡し、この混合デコーダは5.1オーディオ・ビットを無視して拡張ビットを読み取る。混合デコーダ144は、これらの追加のサラウンド信号のそれぞれをデコードし、それらを使用して、LtsとRtsから、3つ以上のサラウンドサウンド信号Lrs、Crs、Lrsを分離し、これらはディスクリート・スピーカLs、Cs、およびRsへ渡される。図10に示したように、N.1デコーダ145は、5.1デコーダと混合デコーダとの機能を1つのボックスに組み込む。
【0047】
図11に示すように、混合デコーダ144は、拡張ビットから追加のサラウンドサウンド・チャネルCrsをデコードしてそれを中央サラウンドサウンド・スピーカCsへ送るチャネル・デコーダ146を含む。混合デコーダ144は、Csr(148a、148b)に重み付けを行い、例えば、それを3dBだけ低減し、それをLtrs信号とRtrs信号とから減算して(150a、150b)、中央サラウンドサウンド・チャネルCsのすべての軌跡(量子化雑音を除く)を除去して、ディスクリートのLrs信号とRrs信号のみを残し、これらの信号は、左サラウンドサウンド・スピーカLsと右サラウンドサウンド・スピーカRsへ向けられる。より具体的には、2:3デコーダに対するデコードの式は、以下の通りである。
【0048】
Lsr=Lts−0.707Csr
Rsr=Rts−0.707Csr
回路は、追加のチャネル・デコーダ、乗算器、および加算ノードを使用することによって、3より多くのサラウンドサウンド信号に対処するように、容易に拡張可能である。
【0049】
図9〜11に示したように、混合デコーダ144において追加のサラウンド信号を組み込むことにより、LtsおよびRts上で搬送される混合オーディオ信号のN個の未知数に対するN個の式が提供される。その結果、量子化雑音を除いて、オーディオ信号を分離するプロセスが正確である。すなわち、クロストークや位相ひずみは存在しない。従って、5.1デコーダと共に使用するための混合デコーダまたは新しいN.1デコーダを購入することによってアップグレードを行う消費者は、真にディスクリート(信号、チャネル、およびスピーカ)のシステムとN.1ビットストリーム・フォーマットとのすべての利点を受ける。
【0050】
3つ以上のサラウンドサウンド・チャネルを5.1フォーマットに混合し、追加のサラウンドサウンド信号を拡張ビットとして付加し、オーディオ信号を先に記述したように分離することによって得られるオーディオの品質は、5.1システムと旧版互換性のない、真のN.1フォーマットに関連するオーディオの品質とほぼ同じとなることに留意することは重要である。このわずかな利点は、旧版互換性を提供する必要性によって、容易に凌駕される。
【0051】
説明したオーディオ混合/分離技術と、改良したビットストリーム・フォーマットとは、一般に、ドルビー(R)のAC3およびソニー(R)のSDDSを含むすべての5.1フォーマットに適用可能であるが、米国特許第5,978,762号に詳細に記載されているように、フレームのサイズを変更する能力を有するDTS(R)のCoherent Acousticsと共に使用することに特に適している。可変フレーム・サイズを使用して、a)フレームのサイズを低減することによって、またはb)適応的にフレームのサイズを変更することによって、追加のサラウンドサウンド・チャネル、すなわち拡張ビットを収容することができる。ドルビー(R)のAC−3は、再構築されるオーディオ信号の忠実度を損なわずに拡張ビットを収容するには不十分のビットを備える固定フレーム・サイズを有する。
【0052】
DTS(R)のCoherent Acousticsエンコーダ/デコーダは、一度に1ビット、そのフレーム・サイズを変化させることができる。DTS(R)のCoherent Acousticsは、N.1システム、および特に余分の拡張ビットを収容するために、ビット・レートを増大するように、フレームのサイズを低減する柔軟性を有する。フレームのサイズを低減することにより、オーバーヘッドに割り当てられるビットの割合が増大し、ビットを割り当ての柔軟性が低減されるが、十分なサウンドの品質で真のディスクリートなN.1チャネル・オーディオを再生することが可能になる。
【0053】
N.1チャネル・オーディオ(示したようにN=3)をエンコードするための代替の実施形態を図12に示す。この手法は、向上した混合能力を提供するが、スタジオからの5.1および6.1の混合と追加の拡張ビットとの両方を必要とする。スタジオ150は、5.1混合152と、Ls、Cs、Rsのチャネルのみが使用される6.1混合154との両方を提供する。5.1混合のLtsチャネルとRtsチャネルは、Csチャネルを含むように、スタジオによって混合されている。5.1混合は、5.1エンコーダ156へ渡され、このエンコーダは、マルチチャネル信号を標準的な5.1オーディオ・フォーマットへとエンコードする。
【0054】
LtsとRtsのオーディオ・チャネルは、係数C1とC2によって重み付けされ、それぞれ、6.1混合154からのLsオーディオ・チャネルおよびRsオーディオ・チャネルから減算され、差信号dLsとdRsを作成する。エンコーダ158は、Cs、dLs、およびdRsをエンコードし、それらをフレーム・フォーマッタ160に渡し、このフレーム・フォーマッタは、それらを拡張ビットとして、ビットストリームの5.1オーディオ・フォーマットに付加する。6.1の後に付加されたそれぞれの追加のチャネルは、1つの新しいチャネルを拡張ビットに付加する。この手法は、信号を混合する簡単な線形方程式によって制約されないが、オーディオ・データをエンコードするために2つの追加のチャネル、dLsとdRsを必要とする。
【0055】
これまで、3つ以上のサラウンドサウンド・チャネルを左および右のサラウンドサウンド・チャネルに混合するための技術として、本発明を説明した。これは、そのような技術の現在の応用例であるが、同じ技術を使用して、追加のフロント・チャネル、サイド・チャネル、サブウーファ、またはあらゆる他のディスクリート・チャネルに対し、真にディスクリートで旧版互換性のある混合を提供することができる。
【0056】
図13に示したように、N:Mミキサ170は、N個のディスクリート入力信号を、Nチャネル混合を搬送するM個のチャネルに混合する。エンコーダ172は、Mチャネル・オーディオ信号を所定のフォーマットにエンコードする。チャネル・コーダ174a、174b、・・・は、L=N−M個の追加のディスクリート・オーディオ信号のそれぞれをエンコードする。フレーム・フォーマッタ176は、エンコードした追加の信号を拡張ビットとしてビットストリームの所定のフォーマットに付加し、これは次いで媒体178に記録される。これは、所定のフォーマットに対して設計されたデコーダとの旧版互換性を維持しながら、所定のマルチチャネル・オーディオ・フォーマットをより多くの数のディスクリート・チャネルに拡張するための一般的な手法を説明している。
【0057】
本発明のいくつかの例示的な実施形態を示し、記述してきたが、当業者は多くの変形と代替の実施形態を思いつくであろう。そのような変形および代替の実施形態は予期されるものであり、添付の特許請求の範囲において定めた本発明の精神および範囲から逸脱せずに実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、上述のように、左(L)、中央(C)、右(R)、およびサラウンド(S)の映画サウンドトラック・チャネルを再生するための理想化したラウドスピーカの位置を示す劇場と、既知のドルビー(R)・プロロジック・サラウンドサウンド・システムとの平面概略図およびブロック図である。
【図2】 図2は、上述のように、左(L)、中央(C)、右(R)、subおよびサラウンド(S)の映画サウンドトラック・チャネルを再生するための理想化したラウドスピーカの位置を示す劇場と、既知の5.1サラウンドサウンド・システムとの平面概略図およびブロック図である。
【図3】 図3は、上述のように、5チャネルAPT−Xエンコーダを使用する既知のDTS5.1サラウンドサウンド・システムのブロック図である。
【図4】 図4は、上述のように、左(L)、中央(C)、右(R)、左サラウンド(Ls)、右サラウンド(Rs)、および中央サラウンド(Cs)の映画サウンドトラック・チャネルを再生するための理想化したラウドスピーカの位置を示す劇場と、既知のドルビー(R)EXサラウンドサウンド・システムとの平面概略図およびブロック図である。
【図5】 図5は、5.1チャネル・オーディオと旧版互換性のあるディスクリートN.1チャネル・オーディオを提供するための、本発明によるサラウンドサウンド・エンコーダのブロック図である。
【図6】 図6は、本発明によるN.1チャネル・ビットストリームの概略図である。
【図7】 図7は、本発明による、3:2混合に基づいて、左(L)、中央(C)、右(R)、左サラウンド(Ls)、右サラウンド(Rs)、および「ファントム」中央サラウンド(Cs)のオーディオ・チャネルを再生するためのラウンドスピーカ構成と、既知の5.1デコーダとを示す平面概略図およびブロック図である。
【図8】 図8は、左(L)、中央(C)、右(R)、左サラウンド(Ls)、右サラウンド(Rs)、および中央サラウンド(Cs)のオーディオ・チャネルを再生するためのラウドスピーカ構成と、5.1デコーダおよびマトリックス・デコーダとの平面概略図およびブロック図である。
【図9】 図9は、本発明による、左(L)、中央(C)、右(R)、左サラウンド(Ls)、右サラウンド(Rs)、および中央サラウンド(Cs)のオーディオ・チャネルを再生するためのラウドスピーカ構成と、混合デコーダと5.1デコーダと平面概略図およびブロック図である。
【図10】 図10は、左(L)、中央(C)、右(R)、左サラウンド(Ls)、右サラウンド(Rs)、および中央サラウンド(Cs)のオーディオ・チャネルを再生するためのラウドスピーカ構成と、6.1デコーダとの平面概略図およびブロック図である。
【図11】 図11は、図9に示し、かつ図10に示した6.1デコーダに組み込まれる混合デコーダの概略図である。
【図12】 図12は、向上した混合能力を提供するが、スタジオからの5.1とN.1の混合と追加の拡張ビットとの両方を必要とする、N.1チャネル・エンコーダの代替の実施形態のブロック図である。
【図13】 図13は、サラウンドサウンド、フロント、または他のディスクリート・チャネルに対し、真にディスクリートで旧版互換性のある混合を提供するための、マルチチャネル・オーディオ・エンコーダのブロック図である。
Claims (4)
- 拡張されたディスクリートマルチチャネル・オーディオ・フォーマットで、マルチチャネル・オーディオを、所定のディスクリートマルチチャネル・オーディオ・フォーマットで記録された媒体を読み取るように構成されたオーディオ・デコーダの既存のベースによって再生するように、または、前記拡張されたディスクリートマルチチャネル・オーディオ・フォーマットで記録された媒体を読み取るように構成されたオーディオ・デコーダのベースによって再生するように、機械読取可能な記録媒体に記録する方法であって、
複数のオーディオ信号およびN個のサラウンドサウンド・オーディオ信号に対するサウンド情報を混合するステップと、
前記N個のサラウンドサウンド・オーディオ信号を、MがN未満であるM個の混合サラウンドサウンド・オーディオ信号へと混合するステップと、
前記記録媒体上に、前記所定のディスクリートマルチチャネル・オーディオ・フォーマットで、ディスクリート・サラウンドサウンド・オーディオ・チャネルに、前記M個の混合サラウンドサウンド・オーディオ信号および前記複数のオーディオ信号を記録するステップと、
個々のディスクリート拡張サラウンドサウンド・オーディオ・チャネルの前記N個のサラウンドサウンド・オーディオ信号の少なくとも1つを、前記所定のディスクリートマルチチャネル・オーディオ・フォーマットへ付加される拡張ビットとして前記記録媒体に記録するステップであって、前記ディスクリートマルチチャネル・オーディオ・フォーマットと前記拡張ビットとが共になり、前記拡張されたディスクリートマルチチャネル・オーディオ・フォーマットを構成するものである、ステップと、
を備え、
NからMを引いた個数の前記サラウンドサウンド・オーディオ信号が、個々のディスクリート拡張サラウンドサウンド・オーディオ・チャネルに記録される、方法。 - 請求項1に記載の方法であって、前記ディスクリート・サラウンドサウンド・オーディオ・チャネルとディスクリート拡張サラウンドサウンド・チャネルとが、オーディオ・フレームのシーケンスとして前記記録媒体に記録されるものであり、前記ディスクリート拡張サラウンドサウンド・チャネルを収容するように、前記オーディオ・フレームのサイズをフレーム毎に変更するステップを更に備える方法。
- 請求項1に記載の方法であって、M=2であり、且つ、前記サラウンドサウンド・オーディオ信号が、左と、右と、中央とのサラウンドサウンド信号を備えるものであり、3つのフロント・オーディオ信号とサブ・オーディオ信号とに対するサウンド情報を更に備え、それらは混合されて、ディスクリート5.1チャネル・オーディオ・フォーマットで、2つのディスクリート・サラウンドサウンド・オーディオ・チャネルで記録される、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、N個とM個の前記サラウンドサウンド・オーディオ信号が、それぞれNチャネル混合とMチャネル混合とを表すものであり、
前記Mチャネル混合と、前記Nチャネル混合における対応するM個のディスクリート・オーディオ信号との間の、重み付けした差信号を計算するステップと、
前記重み付けした差信号をそれぞれのディスクリート拡張チャネルに記録するステップと
を更に備える方法。
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