JP4859782B2 - 電動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、特に車両用空調装置に用いられて好適な電動圧縮機に関するものである。
図9には従来のスクロール型電動圧縮機の一例が示されている。右ハウジング149の内部には電動モータMが配設され、左ハウジング143の内部にはスクロール型圧縮機構Cがそれぞれ配設されている。
電動モータMと圧縮機構Cは回転シャフト103を介して互いに連動連結されており、回転シャフト103の右端は補助軸受151を介して右ハウジング149に軸承され、左端は主軸受152を介してフレーム5に軸承されている。
電動モータMは、回転シャフト103に固定されたロータMaと、右ハウジング149に圧入されることによって固定されたステータMbとを有している。また、スクロール型圧縮機構Cは、うず巻状ラップ112を有する固定スクロール101と、うず巻状ラップ122を有する旋回スクロール102とを具備し、固定スクロール101と旋回スクロール102とを相互に所定距離だけ偏心させ、かつ、180度だけ角度をずらせて両者のうず巻状ラップを噛合させることによって複数個の圧縮室124を形成している。
電動モータMを駆動すると、回転シャフト103、偏心駆動ピン131等からなる旋回駆動機構を介して旋回スクロール102が駆動され、ハウジング内の冷媒ガスを吸引する。すると、低温の冷媒ガスが吸入口144を経て、ハウジング104の電動モータM側に形成された後方低圧室148と、ステータMbの外周に設けられた通路158と、前方低圧室160とによって形成されるガス通路を通過し、さらにフレーム105に設けられた第1のガス通路154及び吸入室147を経て圧縮室124内に吸引される。
圧縮室124に吸引された冷媒ガスは、旋回スクロール102が旋回するとともに、対向するうず巻状ラップ112,122の隙間が徐々に狭められ、中心に向かって移動するにつれて圧縮され、吐出ポート131から吐出室146に吐き出され、吐出口145より図示しない吐出配管に送り出される。
ここで、電動圧縮機には、電動モータMが作動すると電動モータM内部の電力ロスによって発熱し、電動モータM自身の温度が上昇し、これにより、磁束が減少してモータ効率が低下するという問題がある。このため、電動圧縮機では、吸入口144から吸入した冷媒ガスの一部を電動モータMのステータMbとロータMaとの間隙159を通過させることによって、電動モータMを冷却している(例えば、特許文献1参照)。
上述したような電動圧縮機の駆動制御をするための駆動回路部は、電動圧縮機とは別に配置されるのが一般的である。図10は、三相直流モータを備えた電動圧縮機を駆動する一般的なシステム構成図を示している。電力を供給する直流電源と、該直流電源の両極間に介挿される平滑コンデンサ、前記電流を所要の周波数の三相交流に変換するインバータ及び該インバータを制御する制御回路を含む駆動回路と、電動圧縮機と、電動圧縮機とインバータとを接続する三相交流線とから構成されている。
一方、前記駆動回路内のインバータは、パワートランジスタによって構成されており、動作中の電力ロスによって多量の熱を発生するため、電動圧縮機と駆動回路との設置場所を分離していた従来の構成では、駆動回路を冷却する冷却機構を別途必要としていた。
また、電動圧縮機と駆動回路の配置関係によって、両者を接続する三相交流線が長くなるため、配線重量の増加、銅損によるシステム効率の低下、電磁ノイズによる周辺電子機器への悪影響等の問題があった。
特に、車両用エアコンの電動圧縮機として使用される場合、圧縮機の容量や冷媒の種類によって異なるが、一般的には、5kW程度の消費電力を要する場合もあり、この場合、前記三相交流線には、100アンペア台の電流が流れる場合もある。このような大電流が流れる場合には、使用される配線は線径の太い、すなわち、重い配線を用いる必要があり、配線長が長い場合の重量増は、軽量化の要請が強い車両用電動圧縮機としては大きな問題となる。
また、銅損による電力ロスも、エアコンシステム全体としての効率低下を引き起こすばかりでなく、電源容量が不足することになる。
さらに、車両内の限られた空間に各種電子機器が装備されており、配線から漏洩する電磁ノイズは、このような電子機器の誤作動の原因や、車外へ放出された場合には他民生機器などの誤動作を引き起こす原因となる。
このような問題を解決するために、駆動回路を電動圧縮機と一体化することが試みられている。図11は、この一例を示す縦断面図である。
電動圧縮機の吸入口側端部のハウジングの一部をなす仕切板201bに、駆動回路204が密着して取り付けられ、金属製の蓋部材206によって密閉されている。駆動回路204が電動圧縮機と一体化されるため、前記三相交流線が極めて短縮され、配線重量、銅損が大幅に軽減されるとともに、蓋部材206によって密閉されるため、電磁ノイズの外部漏洩が防止されている。
また、駆動回路が、電動圧縮機内の冷媒ガスによって冷やされたハウジングの一部である仕切板201bに密着しているため、駆動回路204自身が冷却されることが期待されている(特許文献2参照)。
さらに、図12に示されるように、駆動回路をより確実に冷却することを狙って、端壁332の内側に複数の放熱フィン347を設け、端壁332の放熱を促進する技術が開示されている(特許文献3参照)。
特開平9−49493号公報(第2−3頁、図2) 特開2000−291557号公報(第3−5頁、図1−5) 特開2002−202058号公報(第2−3頁、図1)
ところで、前記特許文献2に開示された技術は、冷媒ガスを収容するハウジングが低温の冷媒ガスによって常時冷やされていることを利用するものであって、ハウジングを介する熱伝導作用に基づく技術であった。
しかしながら、ハウジング外表面は、その大部分が外気に曝されており、冷気の多くは外気に無駄に放出されてしまい、駆動回路の冷却としては十分とはいえなかった。放熱性を改善するという特許文献3に示される改良技術もこの点を裏付けている。
この原因は、駆動回路を電動圧縮機の後端に配置する限り、冷却源であるハウジング(仕切板)との密着面積が限られること、及び、ハウジング(仕切板)が電動圧縮機の強度・剛性を確保する構造部品であることから薄肉化が困難であり、熱交換効率に限界があることである。
また、特許文献3に開示された放熱構造(放熱フィン)は流路抵抗となりうることから大きさが制限され、やはり熱交換効率に限界がある。
一方、駆動回路に使用されている電気素子の耐熱温度は、85℃程度のものが多く、これを越えると駆動回路の信頼性が著しく損なわれ、圧縮機システムが機能しなくなる虞もある。このため、駆動回路の冷却を十分かつ確実に行うことはきわめて重要な問題である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、配線重量、銅損、電磁ノイズ等の従来からの問題を解消しつつ、駆動回路の冷却を確実に行うことによって、駆動回路の信頼性を向上する電動圧縮機を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、以下の手段を用いるものである。
本発明の電動圧縮機は、ハウジング内に、ガスを圧縮する圧縮部と、該圧縮部を駆動する電動モータとを備え、前記ハウジング内に前記ガスが前記圧縮部側へと流れるガス通路を有するとともに、前記ハウジングに接続されて、該ハウジングへと前記ガスを流通させる外部配管を有する電動圧縮機において、前記電動モータを作動させる駆動回路部が前記ハウジングに内蔵され、前記駆動回路部の少なくとも一部が、前記電動モータの外周に設けられた前記ガス通路に配設され、前記電動モータを作動させる駆動回路部を、前記外部配管の前記ハウジング近傍に配設したことを特徴とする。
電動モータを作動させる駆動回路部が電動圧縮機のハウジングに内蔵されるため、駆動回路部と電動モータが近接する。このため、両者を接続する三相交流線はきわめて短いものとなり、配線重量、電力ロスが低減される。さらに、三相交流線から生ずる電磁ノイズは、金属製のハウジングとすれば、このハウジングにシールドされ、電動圧縮機の外部に漏洩することがない。
また、ハウジング内に吸入されたガスは、圧縮部の作用によって吸引され、ハウジング内の電動モータの外周に設けられたガス通路を通過して圧縮部側へと流れる。駆動回路部の少なくとも一部をガス通路に配設すると、冷えたガスが駆動回路部に直接触れて、強制対流伝熱によって駆動回路部の発熱部を冷却することができるため、冷却効率が高い。
駆動回路部をガスで冷却するためには、多くのガスと接するように駆動回路部を配置することが肝要であり、駆動回路部をハウジングに接続された外部配管に配置することは、流通するすべてのガスを駆動回路部の冷却に利用することができるため、最も効果的である。
また、本発明の電動圧縮機は、ハウジング内に、ガスを圧縮する圧縮部と、該圧縮部を駆動する電動モータとを備え、前記ハウジング内前記ガスが前記圧縮部側へと流れるガス通路を有する電動圧縮機において、前記ハウジングの外部に設けられ吸入されたガスの一部を前記圧縮部側に導く分流通路を備え、該分流通路の壁部に前記電動モータを作動させる駆動回路部を設けることを特徴とする。
ハウジング内に吸入されたガスは、圧縮部の作用によって吸引され、このときガスの一部は、ハウジングの外部に設けられた分流通路を通過して圧縮部側へ流れる。分流通路の壁部内側に電動モータを作動させる駆動回路部を配置すると、ガスが駆動回路部に直接触れて冷却する。この場合、分流通路とは、例えば、ハウジングの外側に設けられて駆動回路部が収められた容器に囲まれる空間を指す。
また、分流通路の壁部外側に駆動回路部を設けてもよい。この場合、圧縮前の冷たいガスによって冷やされた分流通路の壁部を介して駆動回路部が冷却される。この分流通路は、例えば、ガス配管のようなものであって、従来のハウジング(仕切板)とは異なり、構造部品ではないため、所要の薄肉化が可能であり、熱交換効率を上げることができる。
いずれの場合も、ハウジング内部に駆動回路を配置することがスペース上困難である場合に有効である。
さらに、本発明の電動圧縮機は、前記電動モータにより駆動され、ガスの一部を前記分流通路へ導く圧送手段を備えたものでもよい。
圧送手段を採用することにより、圧力制御機構のような複雑な構成を採用することなく、分流通路を流れるガスの流量を増加させることができ、また、確実にガスを導くことができる。
圧送手段は、送風ファンなどが例示されうるが、これに限られない。また、モータの回転軸を送風ファンの回転軸と兼ねれば、部品点数の増加、機構の複雑化を避けることができる。
上記の電動圧縮機において、前記電動モータを作動させる駆動回路部を、前記外部配管の前記ハウジング近傍に配設してもよい。
駆動回路部をガスで冷却するためには、多くのガスと接するように駆動回路部を配置することが肝要であり、外部配管に配置することは、流通するすべてのガスを駆動回路部の冷却に利用することができるため、最も効果的である。
外部配管の内部に駆動回路部を収めるようにしてもよく、また、外部配管の外側に駆動回路部を密着して取り付けてもよい。
また、ハウジング外部に駆動回路部を収めた容器を取り付け、該容器と前記ハウジングとを貫通孔により連通し、前記容器に吸入口を設け、外部配管を接続するという構成も含まれる。
ただし、いずれの場合にも、三相交流線に起因する問題を解消するために、駆動回路部をハウジングの近傍に配置する必要がある。
さらに、本発明の電動圧縮機は、駆動回路部が、駆動回路をガスに対して絶縁する絶縁手段と、前記駆動回路が有する熱を放熱する放熱手段とを備えたことを特徴とする。
絶縁手段には、ガスを遮蔽する容器内に駆動回路部を収容する容器型の手段も含まれるが、熱交換効率を考慮すると絶縁手段と駆動回路との間に熱伝導を阻害する空間を持たない被覆型の手段が好ましい。
また、いずれの絶縁手段を用いても、熱交換効率に影響するため、放熱性を改善する放熱手段が必要となる。
絶縁手段と放熱手段は、薄い金属板とされた金属基板のような同一の部品で両手段の機能を兼ねることもできる。
また、本発明の電動圧縮機は、前記絶縁手段が、駆動回路を被覆する樹脂モールドであり、前記放熱手段が、前記絶縁手段から突出してなることを特徴とする。
一般的に電気回路の絶縁材料として用いられるアミン系エポキシ樹脂等を用いて被覆をしつつ、組込み性を良好にするためにモールド成形する、樹脂モールドが好適である。
この場合、ガスが駆動回路素子に直接接触できなくなるため、放熱手段である放熱フィン等を樹脂モールドから突出させる必要がある。
また、本発明の参考例となる電動圧縮機は、ハウジング内に、ガスを圧縮する圧縮部と、該圧縮部を駆動する電動モータと、前記ガスをハウジング内に導入するための外部開口を備える導入部と、を備える電動圧縮機において、前記電動モータを作動させる駆動回路部を前記電動モータの外周に設けられ前記外部開口から前記圧縮部へ向かうガス流過経路中に収装するとともに、前記駆動回路部を構成する駆動回路をガス流過方向に沿って延設することを特徴とする。
駆動回路部をガス流過方向に沿って置くことにより、導入部のガスは駆動回路部によって流れを阻害されることなく、スムーズにハウジング内に導入される。
請求項1に記載の発明によれば、電動モータを作動させる駆動回路部がハウジングに内蔵され、前記駆動回路部の少なくとも一部が前記ハウジング内の電動モータの外周に設けられたガス通路に配設されることとしたので、前記電動モータと前記駆動回路部とを接続する三相交流線の長さが極めて短いものとなり、配線重量及び銅損による電力ロスを軽減することができ、さらに、三相交流線を含む前記駆動回路部が前記ハウジングに内蔵されるため、三相交流線から生ずる電磁ノイズが、金属製の前記ハウジングにシールドされることとなり、電磁ノイズの外部への漏洩を防止することができる。
また、電動モータを駆動する駆動回路を、ハウジングに接続される外部配管の前記ハウジング近傍に配置することとしたので、前記駆動回路と前記電動モータを接続する三相交流線の長さが極めて短いものとなり、配線重量及び銅損による電力ロスを軽減することができる。三相交流線から生ずる電磁ノイズをシールドするためのシールド手段も三相交流線自身が短いために、これによる重量増を抑えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ハウジング内に吸入されたガスの一部を圧縮部側に導く分流通路をハウジングの外部に備え、該分流通路の壁部に電動モータを作動させる駆動回路を設けることとしたので、前記ハウジング内部に前記駆動回路を配置することがスペース上困難である場合にも、前記駆動回路を効果的に冷却することができる。
上記の発明において、分流通路が冷媒ガスを圧送する圧送手段を備えていれば、低温の冷媒ガスを確実に分流通路に送り、駆動回路の冷却を確実に行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、電動モータを駆動する駆動回路を、ハウジングに接続される外部配管の前記ハウジング近傍に配置することとしたので、前記駆動回路と前記電動モータを接続する三相交流線の長さが極めて短いものとなり、配線重量及び銅損による電力ロスを軽減することができる。三相交流線から生ずる電磁ノイズをシールドするためのシールド手段も三相交流線自身が短いために、これによる重量増を抑えることができる。
請求項4に記載の発明によれば、絶縁手段を備えることとしたので、前記ガス通路に駆動回路部を配置しても、ガスに対する絶縁性を確保でき、また、放熱手段を備えることとしたので、前記駆動回路部が有する熱を外部に放出し、前記駆動回路部を効果的に冷却することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記絶縁手段を、駆動回路を被覆する樹脂モールドとしたので、絶縁性を確保しつつ、外形状を任意の形状とすることが可能となり、電動圧縮機への組込み性を良好にすることができる。また、放熱手段を、前記絶縁手段から突出することとしたので、絶縁手段による放熱性の低下を防止することができる。
本発明の参考例によれば、電動モータを作動させる駆動回路部を外部開口から前記圧縮部へ向かうガス流過経路中に収装するとともに、前記駆動回路部を構成する駆動回路をガス流過方向に沿って延設することとしたので、流路抵抗の増加を最小限とすることができる。
以下に、本発明の第1の実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、縦型のスクロール型電動圧縮機(電動圧縮機)全体の縦断面図である。
図1に示されたスクロール型電動圧縮機は、主として車両用空調装置の冷媒ガスを圧縮するために用いられるものである。
このスクロール型電動圧縮機は、ハウジング1と該ハウジング1に収容された圧縮部4と、該圧縮部4を駆動する電動モータ5とを備えている。圧縮部4と電動モータ5は、回転軸6によって連結され、該回転軸6は、一端側(図において上側)に主軸受7を他端側(図において下側)に補助軸受8を備え、回転可能に支持されている。
ハウジング1は、アルミ合金製であり、縦置きに配置されている。略円筒状のハウジング本体1aと、下部ハウジング1cと、フレーム1dと、上部ハウジング1eとからなり、図示されない結合手段により連結されて、スクロール型電動圧縮機全体を包む密閉容器とされている。ハウジング本体1aの側部には後述する凸部1bが設けられている。ハウジング1の他端側には吸入口2が設けられ、ハウジング1内の下部低圧室50に開口している。また、ハウジング1の一端側には吐出口3が設けられ、高圧室54に開口している。
電動モータ5は、ブラシを持たない三相直流モータであって、ステータ5aとロータ5bとからなる。ステータ5aの外形は略円筒形状であって、ハウジング本体1aに圧入されて、ハウジング本体1aの略中央位置に配設されている。ロータ5bは、圧入によって回転軸6に取り付けられている。
圧縮部4は、ハウジング1内に吸入された冷媒ガスを圧縮するものであり、スクロール式であって、固定スクロール4aと旋回スクロール4bとからなる。
固定スクロール4aは、ディスク20と、その片面に立設されたうず巻き状のラップ21とを有している。ディスク20の中央には吐出ポート22が設けられ、この吐出ポート22を開閉する吐出弁23を備えている。
旋回スクロール4bは、ディスク30と、この片面に立設されたうず巻き状ラップ31とを有している。ディスク30の反対の面にはボス32が設けられ、このボス32にスクロール機構9が接続されている。
スクロール機構9は、回転軸6の他端側先端に設けられ、回転軸6の中心に対して偏心したピン9aと、スクロールブッシュ9bと、軸受9cと、自転阻止機構9dとからなり、軸受9cが旋回スクロール4aに設けられたボス32に嵌装されている。
固定スクロール4aと旋回スクロール4bとは、それぞれのラップ21,31が互いにかみ合うように組み合わせられており、両ラップ間の空間には圧縮室33が形成されている。
次に、本実施形態の特徴である、電動モータを作動させる駆動回路部40がハウジング1に内蔵されている点について、図2を用いて説明する。
図2は、図1のA−A断面を示す矢視図である。
ハウジング本体1aの側部(図において右側)に半径方向に膨出する凸部1bが設けられている。また、電動モータ5のステータ5aの外周には少なくとも1箇所(本実施形態では2箇所)に軸方向に延在する平面状の切欠き5cが設けられており、このうちの一つが前記凸部1bの位置に合致するように位置決めされている。このようにして、前記凸部1bと前記切欠き5cとの間にできる空間としてガス通路51が形成される。ハウジング1に設けられた上述の吸入口2は、凸部1bに設けられており、前記ガス通路51に近接されている。下部ハウジング1cに固定されてステータ5a側に延在されたガイド56が、前記ステータ5aの前記切欠き5cと面一になるように設けられることにより、吸入口2と、下部低圧室50と、ガス通路51と、上部低圧室52とが概ね連通することになる。
駆動回路部40は、ハウジング1に内蔵され、上述のように形成されたガス通路51に配設される。
前記駆動回路部40の構成を、図3を用いて説明する。図3は、駆動回路部40を示す斜視図である。
駆動回路部40は、駆動回路40aと、絶縁手段40bと、放熱手段40cとから構成されている。
駆動回路40aは、図示されない直流電源から供給される電流を所要の周波数の三相交流に変換するインバータと、該インバータを制御する制御回路と、直流電源の両極間に介挿される平滑コンデンサとを備えている。
絶縁手段40bは、一般の電気回路の絶縁材料として用いられるアミン系エポキシ樹脂等を用いて駆動回路40a全体を被覆し、冷媒ガスから絶縁保護するものである。また、本実施形態に用いる被覆は、駆動回路40aを成形型内に収め、樹脂を流し込んで固めた、いわゆる樹脂モールドである。これにより、駆動回路部40の外形状を所要の形状として組込み性を良好ならしめている。
放熱手段40cは、熱伝導性の良いアルミニウム等の金属製の複数のフィンを有するものであって、一方側は駆動回路40aの発熱部であるインバータに密着して取り付けられ、他方側は絶縁手段40bから突出されて、ガス通路51を流れる冷媒ガスに曝されるようにされている。
駆動回路部40は、図1に示すように、ハウジング本体1aに対してネジ止めによって固定されている。ただし、本発明は、これに限定されることなく、駆動回路部40のモールド形状を凸部1bの内形状に合致させて圧入としてもよく、また、凸部1bを外部から押圧してカシメ固定してもよい。さらには、取付金具を用いた固定方法でもよい。
駆動回路部40の付近に、電源からの電力供給を受けるコネクタ41が設けられている。コネクタ41は、ハウジング1内部の冷媒ガスが漏洩しないよう密封式とされている。コネクタ41と駆動回路40aは、図示されない直流配線により接続され、また、駆動回路40aと電動モータ5とは、図示されない極めて短い三相交流線により接続される。
以下、上記構成に基づいた本実施形態の作用について説明する。
電動モータ5を駆動すると、回転軸6、スクロール機構9を介して旋回スクロール4aが駆動され、旋回スクロール4aは自転阻止機構9dによって自転を阻止されながら公転軌道上を旋回する。
すると、冷媒ガスが吸入口2から吸い込まれ、下部低圧室50に入り、冷媒ガスの多くはガイド56によって偏向されて、ガス通路51に導かれる。低温の冷媒ガスがガス通路51を通過する過程で、駆動回路部40、特に放熱手段40cに冷媒ガスが直接触れて、強制対流伝熱により効率よく駆動回路40aを冷却する。その後、冷媒ガスは、上部低圧室52に至る。冷媒ガスの他の一部は、電動モータ5のステータ5aとロータ5bの隙間を通過して、電動モータを冷却し、その後、同様に上部低圧室52に至る。このようにして、上部低圧室52に導かれた冷媒ガスは、吸入室53を経て、圧縮室33内に吸い込まれる。
旋回スクロール4aが旋回すると、これに伴って圧縮室33が次第に狭められ、内部のガスが圧縮されつつ中央部に至り、中央部から吐出ポート22を通り、高圧室53内に吐出される。吐出弁23は、圧縮室33と高圧室53の差圧により開閉する。すなわち、圧縮室33の圧力が高圧室53の圧力よりも高くなると吐出弁23を押し開いてガスが流出する。その後、ガスは吐出口3から外部に吐出される。
また、冷媒ガスは、ミスト状の潤滑油を含有しており、ハウジング1内の各所を通過する過程で、主軸受7、補助軸受8及びスクロール機構9その他の摺動部を潤滑する。
以上のような作用により、本実施形態は以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、駆動回路部40をハウジング1に内蔵したので、駆動回路部40と電動モータ5とが近接し、その結果、三相交流線を極めて短いものとすることができる。このため、配線重量を大幅に軽減することができ、また、銅損による電力ロスも極めて小さなものとすることができる。さらに、三相交流線自身が金属製のハウジング1に収められているため、電磁ノイズがハウジング1にシールドされて、外部に漏洩することがない。
一方、駆動回路部40をガス通路51に配設したので、圧縮前の低温の冷媒ガスによって駆動回路40aの冷却をすることができ、特に、放熱手段40cを、流通する冷媒ガスに直接曝すようにしたので、冷却効率を高くすることができる。さらに、駆動回路40aを絶縁手段40bによって冷媒ガスに対して絶縁保護しているので、電気的な不具合を起こすことがなく、また、絶縁手段40bを樹脂モールドとしたので、駆動回路部40の外形状を、収容すべき部位の形状に合わせた任意の形状とすることができるため、組込み性を改善することができる。
次に、本実施形態の第1の変形例について、図4を用いて説明する。図4は、横型のスクロール型電動圧縮機(電動圧縮機)全体の縦断面図である。
本変形例は、第1の実施形態の構成を、横型のスクロール型電動圧縮機に応用したものである。電動圧縮機自体の構成は、図9に示した従来の電動圧縮機と同様であるので、付番を同じくし、その説明を省略する。
本変形例では、電動モータMを収める右ハウジング149の一部(図において上側)に凸部1bを設け、ステータMbの平面状の切欠きMcとの間に形成されるガス通路51に駆動回路部40を配設する。また、ガイド56が、前記切欠きMcと面一になるように設けられている。さらに、コネクタ41が、前記駆動回路部40の近傍に設けられている。
さらに、本実施形態の第2の変形例について、図5を用いて説明する。
本変形例も、横型のスクロール電動圧縮機に応用したものであって、異なる点は、駆動回路部40の配置である。
右ハウジング149の他端側端部(図において右側)を軸線方向に延長して、凸部1bとしている。拡大された空間をガス通路51とし、ドーナツ形の駆動回路部40を配設している。
駆動回路40aを被覆する絶縁手段40bは、樹脂モールドとされているので、駆動回路部40の外形状を、右ハウジング149の端部内形状に合致した形状にして、収容している。
放熱手段40cは、放射状に配列された複数の放熱フィンとされており、絶縁手段40bから突出されている。ただし、放熱フィンの配列は、放射状に限定されず、複数の同心円状あるいはスパイラル状等、任意である。
また、本実施形態の第3の変形例について、図6を用いて説明する。図6(a)は、横型のスクロール型電動圧縮機全体の縦断面図であり、(b)は矢視B−Bを示す部分断面図である。
本変形例は、駆動回路部の絶縁手段および放熱手段について、他の形態を用いるものである。
右ハウジング149の一部(図において下側)にフランジ91を有する開口部90が設けられ、該開口部90を覆うように駆動回路部40が装着され、さらに該駆動回路部40を覆うようにクロージャ92がボルト93によりフランジ91に取り付けられている。
前記クロージャ92は、ハウジングと同じく金属製とされ、ボルト93によりハウジングに強固に結合されてハウジング構造の一部をなす。
前記駆動回路部40は、回路素子が基板40dの一方(クロージャ92側)の面に配列、結線された駆動回路40aと、以下に述べる放熱手段と、絶縁手段とからなる。
放熱手段は、熱伝導性の良いアルミニウム等の金属製とされた基板40dと、基板40dの他方(電動モータ側)の面に立設された複数の放熱フィン40eとからなる。放熱フィン40eが開口部90よりハウジング内のガス通路51に突出するように、かつハウジングの長手方向に沿って装着される。
絶縁手段は、ガス透過性のない金属製の基板40dと、開口部90と基板40dとの間に介装されたシール40fとからなる。クロージャ92を取り付けるときに、クロージャ92が基板40d及びシール40fの周囲を挟みつけることによって、冷媒ガスが開口部90から漏れ出さないようシールされる。
本変形例によれば、電動モータMと圧縮部Cとの間に配置された吸入口144から左側低圧室160に導入された冷媒ガスは、一部が分流となってガス通路51を通過して右側低圧室148に至り、冷媒ガスに含有されたミスト状の潤滑油を補助軸受151に供給する。その後、分流はガス通路158及び電動モータMのロータMaとステータMbの隙間159を通過し、左側低圧室160で主流と合流して圧縮部Cへ吸い込まれる。
分流がガス通路51を通過するときに、基板40d及び放熱フィン40eが冷媒ガスと接触して駆動回路40aが有する熱を放出する。基板40dは構造部材ではないため、薄肉化することができ、熱交換効率を高くすることができる。
また、金属製の基板40dは、冷媒ガスを透過せず、開口部90の周囲はシール40fでシールされているため、駆動回路40aの回路素子は冷媒ガスから絶縁される。
さらに、クロージャ92は金属製であるため、駆動回路40aが発する電磁ノイズを外部に漏らすことがない。
なお、発熱量が多くない場合には、放熱フィン40eを設けずに基板40dのみで放熱手段としてもよい。
また、本変形例では駆動回路部40をハウジングに取り付ける例を説明したが、後述の駆動回路部40を外部配管に配設する場合であっても、配管の一部を開口させ、前述と同様に構成することも可能である。
本発明の第2の実施形態について、図7を用いて説明する。図7は、横型のスクロール型電動圧縮機(電動圧縮機)全体の縦断面図である。
図9に示した従来技術である横型のスクロール型電動圧縮機に加え、右ハウジング149の外部に隣接して、電動モータ5の配設位置に対応する外側部に、ハウジング内に吸入された冷媒ガスをバイパスするための分流通路60が設けられている。分流通路60は、本実施形態では、右ハウジング149外側部に金属製のクロージャ61を密封状態で取り付けることによって、右ハウジング149の外側面とクロージャ61との間の空間として形成される。右ハウジング149には、右側低圧室148に開口された、少なくとも1箇所の吐出ポート62と、左側低圧室160に開口された、少なくとも1箇所の吸入ポート63が設けられている。これにより、右側低圧室148と、吐出ポート62と、分流通路60と、吸入ポート63と、左側低圧室160とが連通して、冷媒ガスが圧縮部側へと流れる、他のガス通路が形成される。
また、本実施形態では、圧送手段として、電動モータ5に隣接して、回転軸6に遠心式の送風ファン70が備えられている。
クロージャ61の壁部内側には、第1の実施形態に記載した駆動回路部40が取り付けられており、放熱手段40bが冷媒ガスの流れに曝されるように突出されている。
電動モータ5が駆動されると、冷媒ガスが吸入口2から吸入され、右側低圧室148に入る。同時に電動モータ5によって駆動される送風ファン70によって吸入された冷媒ガスは、該送風ファン70による遠心作用によって半径方向外側に向かう吐出圧を生じ、前期右ハウジング149に設けられた吐出ポート62から分流通路60に吐出ポート62を経て左側低圧室160に導かれ、その後、圧縮部4へと至る。
本実施形態は、このような作用により以下の効果を奏する。
駆動回路部40が電動圧縮機に隣接することとしたので、三相交流線の長さが極めて短いものとなり、配線の重量及び銅損による電力ロスを軽減することができる。
さらに、三相交流線を含め、駆動回路部40が、金属製のクロージャ61に囲まれることとなるので、三相交流線から生ずる電磁ノイズが前記クロージャ61にシールドされ、外部に漏洩することを防止できる。
また、駆動回路部40が、分流通路60を流れる低温の冷媒ガスにさらされることとなるので、前記駆動回路部40が冷却されることができる。
なお、本実施形態は、駆動回路部40を電動圧縮機に内蔵できない場合に有効である。また、既存の電動圧縮機を、駆動回路部40を一体化するように改造をすることも可能である。
なお、本実施形態において、上述の圧送手段である送風ファン70を備えない構成としてもよい。
電動モータ5のガス通路158及び電動モータ5のステータ5aとロータ5bとの隙間159を流れる冷媒ガスの主流の流路抵抗と、分流通路60を流れる分流の流路抵抗の相対関係によって、分流通路60の側に十分な冷媒ガスの流通が確保される場合には、前記送風ファン70は、必ずしも備えられなくともよい。
また、分流通路60として、上述のクロージャ61を用いず、通常のガス配管を用いて、右側低圧室148から左側低圧室160へと至る分流通路60としてもよい。
この場合、駆動回路部40は、前記ガス配管の壁部外側に密着して取り付けられるか、駆動回路40aで生ずる熱をガス配管に確実に伝えることができる伝熱手段を用いてガス配管の壁部に接続される。
このような構成を採用すると、冷媒ガスを直接駆動回路部40に接触させることはできないが、ガス配管は構造部材ではないため、所要の薄肉化が可能であり、ハウジングの壁部を介する伝熱で駆動回路を冷却する従来技術(図10及び図11)に比べ、熱交換効率を高くすることができる。
さらに、ハウジング近傍のガス配管の管径を増加させたり、断面形状を扁平に変えたり、あるいは、ガス配管を蛇行させることによって、駆動回路部40との密着面積を増加させることも、熱交換効率を高めることに効果がある。
なお、本変形例では、冷媒ガスが駆動回路に直接接触しないため、絶縁手段40bは、必ずしも必要ではない。この場合、放熱手段40cも必ずしも必要ではない。しかし、外部からの水分との接触の可能性を考慮して、何らかの絶縁手段を備えることが望ましい。
一方、三相交流線から出る電磁ノイズについては、上述の構成のみでは、シールドすることができないが、三相交流線をシールド線とする、あるいは三相交流線を含み駆動回路部を金属製のメッシュ等で囲むなど、電磁ノイズの発生部位に対して電磁シールド手段を設けることで、外部への漏洩を防止することができる。この場合でも、駆動回路部40が電動圧縮機に隣接しているため、三相交流線自身が非常に短くなり、シールド線にすることによる重量増加はわずかである。
本発明の第3の実施形態について、図8を用いて説明する。図8は、横型のスクロール型電動圧縮機(電動圧縮機)全体の縦断面図である。
図8に示すように、本実施形態では、右ハウジング149外側部に金属製のクロージャ61が密封状態で取り付けられ、右ハウジング149の外面とクロージャ61との間の空間としてガス通路81が形成されている。このガス通路81は、電動圧縮機の外部のガス導入部として外部配管の一部を構成するものである。前記クロージャ61の一端側(図において左側)には、接続ポート(外部開口)80が設けられ、図示されない接続配管が接続されている。また、右ハウジング149の他端側(図において右側)の前記クロージャ61に覆われた部分に、右側低圧室148に開口された吸入口144が設けられている。
このようにして、図示されない接続配管と、接続ポート80と、外部配管の一部としてのガス通路81とから、電動圧縮機の吸入口2に至る冷媒ガスの外部配管が形成されている。
前記クロージャ61の内側には、第1の実施形態に記載した駆動回路部40が冷媒ガスの流過方向に沿って取り付けられており、放熱手段40bが冷媒ガスの流れに曝されるように突出されている。
電動モータ5のステータ5aの切欠き部5cは、第2の実施形態に対し、適宜追加あるいは拡大されて、ハウジング149内のガス通路が大きくされている。
電動モータ5が駆動されると、圧縮部4の吸引作用により、冷媒ガスが、図示されない外部配管から、接続ポート80、ガス通路81、吸入口2を経て、右側低圧室148に吸入される。さらに、冷媒ガスはハウジング149内のガス通路158及び電動モータ5のステータ5aとロータ5bとの隙間159を通過して、左側低圧室160に至り、その後、圧縮部4へと吸い込まれる。
本実施形態は、このような作用により以下の効果を奏する。
駆動回路部40が電動圧縮機に隣接することとしたので、三相交流線の長さが極めて短いものとなり、配線の重量及び銅損による電力ロスを軽減することができる。
さらに、三相交流線を含め、駆動回路部40が、金属製のクロージャ61に囲まれることとなるので、三相交流線から生ずる電磁ノイズが前記クロージャ61にシールドされ、外部に漏洩することを防止できる。
また、ガス通路81を流れる低温の冷媒ガスの全量が駆動回路部40に接触することによって、駆動回路部40がさらに確実に冷却される。
なお、本実施形態も、駆動回路部40を電動圧縮機に内蔵できない場合に有効である。また、ハウジング149内に吸入された後の冷媒ガスの流れは、従来技術の電動圧縮機(図9)と同様であり、既存の電動圧縮機を、駆動回路部40を一体化するよう改造をすることが、より一層容易に可能となる。
なお、本実施形態において、上述のクロージャ61を用いず、外部配管を直接吸入口144に接続してもよい。この場合、駆動回路部40は、前記外部配管の外側に密着して取り付けられるか、あるいは駆動回路40aで生ずる熱を外部配管に確実に伝えることができる伝熱手段を用いて外部配管に取り付けられる。
このような構成を採用すると、冷媒ガスを直接駆動回路部40に接触させることはできないが、外部配管は構造部材ではないため、所要の薄肉化が可能であり、ハウジングの壁を介する伝熱で駆動回路を冷却する従来技術(図10及び図11)に比べ、熱交換効率を高くすることができる。
また、ハウジング近傍の外部配管の管径を増加させたり、断面形状を扁平に変えたり、あるいは、外部配管を蛇行させることによって、駆動回路部40との密着面積を増加させることも、熱交換効率を高めることに効果がある。
なお、このような構成では、冷媒ガスが駆動回路に直接接触しないため、絶縁手段40aは、必ずしも必要ではないが、外部からの水分との接触の可能性を考慮して、何らかの絶縁手段を備えることが望ましい。
また、駆動回路部40が冷媒ガスの流過方向に沿って取り付けられており、ガス通路81における流路抵抗の増加を最小限にすることができる。
一方、三相交流線から出る電磁ノイズについては、上述の構成のみでは、シールドすることができないが、三相交流線をシールド線とする、あるいは三相交流線を含み駆動回路部を金属製のメッシュ等で囲むなど、電磁ノイズの発生部位に対して電磁シールド手段を設けることで、外部への漏洩を防止することができる。この場合でも、駆動回路部40が電動圧縮機に隣接しているため、三相交流線自身が非常に短いため、シールド線にすることによる重量増加はわずかである。
なお、以上いずれの実施形態においても、駆動回路4aには、インバータと、制御回路と、平滑コンデンサとを備えたものとして記載されているが、本発明の目的とするところは、多量に発熱するインバータと、インバータと電動モータとを接続する三相交流線に起因する問題を解決することである。このため、駆動回路4aは、平滑コンデンサ、あるいは平滑コンデンサと制御回路を備えていない場合も含まれる。
本発明の第1の実施の形態を示す縦断面図である。 図1のA−A断面を示す断面矢視図である。 図1の駆動回路部40を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の第1の変形例を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態の第3の変形例を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)の矢視B−Bを示す部分断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示す縦断面図である。 従来技術を示す電動圧縮機の縦断面図である。 従来技術を示すシステム構成図である。 他の従来技術を示す電動圧縮機の縦断面図である。 他の従来技術を示す電動圧縮機の縦断面図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 吸入口
4 圧縮部
5 電動モータ
40 駆動回路部
40a 駆動回路
40b 絶縁手段
40c 放熱手段
51 ガス通路
56 ガイド
60 分流通路
70 送風ファン(圧送手段)
80 接続ポート(外部開口)
81 ガス通路(外部配管)

Claims (5)

  1. ハウジング内に、ガスを圧縮する圧縮部と、該圧縮部を駆動する電動モータとを備え、
    前記ハウジング内に前記ガスが前記圧縮部側へと流れるガス通路を有するとともに、前記ハウジングに接続されて、該ハウジングへと前記ガスを流通させる外部配管を有する電動圧縮機において、
    前記電動モータを作動させる駆動回路部が前記ハウジングに内蔵され、前記駆動回路部の少なくとも一部が、前記電動モータの外周に設けられた前記ガス通路に配設され、
    前記電動モータを作動させる駆動回路部を、前記外部配管の前記ハウジング近傍に配設したことを特徴とする電動圧縮機。
  2. ハウジング内に、ガスを圧縮する圧縮部と、該圧縮部を駆動する電動モータとを備え、
    前記ハウジング内に前記ガスが前記圧縮部側へと流れるガス通路を有する電動圧縮機において、
    前記ハウジングの外部に設けられ吸入されたガスの一部を前記圧縮部側に導く分流通路を備え、該分流通路の壁部に前記電動モータを作動させる駆動回路部を設けたことを特徴とする電動圧縮機。
  3. 前記ハウジングに接続されて、該ハウジングへと前記ガスを流通させる外部配管を有する電動圧縮機において、
    前記電動モータを作動させる駆動回路部を、前記外部配管の前記ハウジング近傍に配設したことを特徴とする請求項2に記載の電動圧縮機。
  4. 前記駆動回路部は、駆動回路をガスに対して絶縁する絶縁手段と、前記駆動回路が有する熱を放熱する放熱手段とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電動圧縮機。
  5. 前記絶縁手段は、前記駆動回路を被覆する樹脂モールドとされ、前記放熱手段は、前記絶縁手段から突出してなることを特徴とする請求項4に記載の電動圧縮機。
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