JP4859312B2 - 目当て装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は観察用光学機器例えば双眼鏡、単眼鏡、ビデオカメラのファインダ光学系等の接眼レンズに適用される目当て装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、目当て装置は上述したような観察用光学機器の接眼レンズとアイポイントとの間の目距離(eye relief)を設定すると共に周囲からの光の入射を防止して観察像を見易くする目的で使用されるものである。このような目当て装置は観察用光学機器の接眼レンズの鏡筒側に対して適宜固定可能な第1の筒状部材と、この第1の筒状部材にその中心軸線に沿って摺動自在に嵌合させられた第2の筒状部材とから成り、第2の筒状部材が第1の筒状部材に対して押し込められた収納位置と該第1の筒状部材から引き出された突出位置との間で移動可能とされる。
【0003】
このような目当て装置は必要に応じて利用される。即ち、目当て装置を利用するとき、第2の筒状部材が第1の筒状部材から引き出されて突出位置に設定され、このとき第2の筒状部材を通して接眼レンズを覗くと、アイポイントは該接眼レンズに対して所定目距離に置かれることになる。一方、目当て装置を利用しないとき、第2の筒状部材は第1の筒状部材に対して押し込まれた収納位置に置かれ、このとき目距離は観察者により任意に設定される。なお、眼鏡を掛けた状態で接眼レンズを覗くときは、目当て装置は通常は利用されることはなく、この場合には第2の筒状部材は収納位置に置かれた儘とされる。
【0004】
上述したように、目当て装置では、第2の筒状部材が第1の筒状部材に対して収納位置と突出位置との間で移動可能とされる。第1の筒状部材から第2の筒状部材を抜き出す際に該第2の筒状部材をその突出位置に留めるために双方の筒状部材にはストップ機構が組み込まれる。例えば、双方の筒状部材に互いに当接するようになった当接部が形成され、第2の筒状部材が第1の筒状部材からその突出位置まで引き出されたとき、双方の当接部が互いに係合させられ、これにより第2の筒状部材がその突出位置を越えて第1の筒状部材から引き出されることが阻止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上で述べたような目当て装置の製造では、第1及び第2の筒状部材はそれぞれ独立した部品として作成され、その後互いに摺動自在に嵌合するように組み付けられる。このような組付時、ストップ機構の双方の当接部は互いに邪魔し合う位置にあるので、例えば、第1及び第2の筒状部材の組付については工夫することが必要となり、しかも第1及び第2の筒状部材の組付が一旦完了した後その組付が容易に外れないようにすることが望まれる。例えば、ストップ機構の双方の当接部の係合により、第2の筒状部材が第1の筒状部材に対して突出位置に置かれているとき、第2の筒状部材に不用意に大きな力を及ぼしたとき、該双方の当接部の係合が外れて第2の筒状部材が第1の筒状部材から抜け落ちるような事態は避けられなければならない。一般的に、第1及び第2の筒状部材の組付が容易になるようにストップ機構が設計されると、そのストップ機構の双方の係合部は外れ易いという傾向がある。
【0006】
従って、本発明の目的は、観察用光学機器の接眼レンズの鏡筒側に対して適宜固定可能な第1の筒状部材と、この第1の筒状部材にその中心軸線に沿って摺動自在に嵌合させられた第2の筒状部材とから成り、第2の筒状部材が第1の筒状部材に対して押し込められた収納位置と該第1の筒状部材から引き出された突出位置との間で移動可能とされる目当て装置であって、第1及び第2の筒状部材の組付が容易に行えると共に第1及び第2の筒状部材の組付が一旦完了した後その組付が容易に外れないように構成された目当て装置を提供することである。
【0007】
また、第1の筒状部材に対する第2の筒状部材の摺動運動を円滑に行わせるためには、第1及び第2の筒状部材の嵌合時その間に或る程度のクリアランスを与えることが必要であり、このようなクリアランスの存在は一方では第2の筒状部材に所謂ガタを生じさせる結果となる。
【0008】
従って、本発明の別の目的は、上述したように構成された目当て装置であって、更に、第2の筒状部材の所謂ガタを生じさせることなく第1の筒状部材に対する第2の筒状部材の摺動運動を円滑に行い得る目当て装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による目当て装置は観察用光学機器の接眼レンズに適用されるものであって、該接眼レンズの鏡筒側に対して適宜固定可能な第1の筒状部材と、この第1の筒状部材の外側にその中心軸線に沿って摺動自在に嵌合させられた第2の筒状部材とから成るものである。第2の筒状部材は第1の筒状部材に対して押し込められた収納位置と該第1の筒状部材から引き出された突出位置との間で移動可能とされる。第1の筒状部材の周囲壁中にはその材料の一部を排除することにより弾性変形可能な可動片が一体的に成形され、この可動片の外側には突起部が形成される。第2の筒状部材の内側壁面にはその中心軸線に沿って該第2の筒状部材の後方端縁からその前方端縁に向かって延びるガイド溝が形成され、このガイド溝には突起部が摺動自在に受け入れられる。第2の筒状部材が第1の筒状部材から突出位置まで引き出されたとき、ガイド溝の終端が突起部に対して当接し、これにより該第1の筒状部材からの該第2の筒状部材の抜落ちが防止される。ガイド溝の終端に対する突起部の当接時に可動片は第1の筒状部材の半径方向外側に弾性変形させられるような力を受けることが特徴とされる。
【0010】
好適な実施形態にあっては、第1の筒状部材には可動片が複数個その周囲方向に沿って等間隔に配置され、一方第2の筒状部材にはガイド溝が該可動片の個数に対応した個数だけその周囲方向に沿って等間隔に配置される。
【0011】
本発明による目当て装置において、第1の筒状部材の外側壁面にはその中心軸線に沿って延びる凸条突起部が形成されてもよく、この場合には第2の筒状部材の内側壁面には該凸条突起部を摺動自在に受け入れるために該第2の筒状部材の外側端縁からその内側端縁に向かって延びる凹条溝部が形成される。好ましくは、第1の筒状部材の外側壁面には凸条突起部が複数本形成され、第2の筒状部材の内側壁面には凹条溝部が凸条突起部の本数に対応した本数だけ形成される。
【0012】
また、本発明による目当て装置では、第2の筒状部材の内側壁面にはその中心軸線に沿って延びる凸条突起部が形成されてもよく、この場合には第1の筒状部材の外側壁面には凸条突起部を受け入れるために該第1の筒状部材の外側端縁からその内側端縁に向かって延びる凹条溝部が形成される。好ましくは、第2の筒状部材の内側壁面には凸条突起部が複数本形成され、第1の筒状部材の外側壁面には凹条溝部が凸条突起部の本数に対応した本数だけ形成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明による目当て装置の一実施形態について説明する。
【0014】
図1を参照すると、本発明による目当て装置を装備した双眼鏡が参照符号10で全体的に示される。なお、本明細書では、双眼鏡10の対物側及び接眼側がそれぞれ前方側及び後方側として定義され、図1では、双眼鏡10の前方側及び後方側がそれぞれ参照符号12F及び12Rで示される。
【0015】
双眼鏡10は本体部10A及び一対の接眼部10Bから成り、一対の接眼部10Bは本体部の10Aの後方側に両側に配置される。本体部10A内には一対の対物光学系(図示されない)が左右に内蔵され、各対物光学系には対物レンズやプリズム等が含まれ、一対の対物レンズは本体部10Aの前方側端面で左右に配置される。
【0016】
一方、各接眼部10Bには開口ボア14が形成され、この開口ボア14内には接眼レンズ系を内蔵する接眼レンズ鏡筒16が挿入されて固定されるようになっている。接眼レンズ鏡筒16には接眼レンズ系が内蔵され、左右の接眼レンズ系はそれぞれ本体部10A内の左右の対物光学系と光学的に協働させられる。
【0017】
開口ボア14内で接眼レンズ鏡筒16を固定させるために、開口ボア14の奥まった箇所に内側フランジ17が形成され、また開口ボア14の内周壁には内側フランジ17に隣接してその後方側に雌ねじ部18が切られる。一方、接眼レンズ鏡筒16の前方端縁には外側フランジ19が設けられ、この外側フランジ19の外径は開口ボア14の内径よりも幾分小さいが、しかし該開口ボア14内の内側フランジ17の内径よりも大きなものとされる。即ち、接眼レンズ鏡筒16が開口ボア14内に挿入させられたとき、外側フランジ19は開口ボア14内の内側フランジ17と当接するようになっている。なお、開口ボア14内での接眼レンズ鏡筒16の固定については後述する。
【0018】
本体部10Aには左右の中間位置でしかも一対の接眼部10B間に転輪10Cが回転自在に配置され、この転輪10Cと一対の対物レンズ系を支持する支持板(図示されない)との間には例えばカム機構(図示されない)が介在させられる。双眼鏡10で観察中、転輪10Cは例えば人指し指で回転させられ、これにより上述の支持板が前後方向に移動させられ、かくして一対の対物レンズ系と一対の接眼レンズ系との距離が調整されて観察像の合焦が行われる。
【0019】
本発明による目当て装置は一対用意され、各目当て装置は個々の接眼レンズ鏡筒16の接眼レンズに対して適用される。図1に示すように、各目当て装置は第1の筒状部材20、第2の筒状部材22と、目当て環24とから成る。第1及び第2の筒状部材20及び22は適当な合成樹脂材料から一体成形品として個別に形成され、目当て環24は適当なゴム材料から形成される。
【0020】
第1の筒状部材20の前方側にはその外周壁面に雄ねじ部21が切られ、第1の筒状部材20はその雄ねじ部21でもって該当接眼部10Bの開口ボア14内の雌ねじ部18に螺着されるようになっている。即ち、図1から明らかなように、第1の筒状部材20の内径は接眼レンズ鏡筒16の外径よりも大きくしかも開口ボア14の内径よりも小さい。かくして、接眼レンズ鏡筒16が開口ボア14内に挿入されてその外側フランジ19が開口ボア14内の内側フランジ17に当接させた状態で第1の筒状部材20の雄ねじ部21を雌ねじ部18にねじ込むことにより、第1の筒状部材20は接眼レンズ鏡筒16と共に開口ボア14内で固定されることになる。
【0021】
本実施形態においては、図2に最もよく図示するように、第1の筒状部材20の周囲壁中には弾性変形可能な第1の可動片26が該周囲壁の材料の一部を排除することにより一体的に形成される。即ち、第1の筒状部材20の周囲壁には略コ字状スロットが形成され、第1の可動片26はその略コ字状スロットの内側領域部、即ち片持ち梁の態様で支持された領域部とされる。図2に示すように、第1の可動片26は第1の筒状部材20の直径方向に一対配置されるが、必要に応じて、第1の可動片26を3つ或いは4つ形成してもよく、その場合には、第1の可動片26は好ましくは第1の筒状部材20の周囲に沿って等間隔に配置される。
【0022】
第1の可動片26の自由端は第1の筒状部材20の前方側となり、その支持端は第1の筒状部材20の後方側となる。このような第1の可動片26の配置は本発明にとって重要な特徴となるが、その理由については後で詳述する。
【0023】
第1の可動片26の外側面には突起部28が一体的に形成され、本実施形態では、突起部28は横断面円形とされる。円形突起部28の頂部の前方側半分は半円形平坦面28Aとして形成され、その後方側半分が半円形傾斜面28Bとして形成される。図2から明らかなように、半円形傾斜面28Bは第1の筒状部材20の後方側端面に向かって次第に低くなるように傾斜させられて該第1の筒状部材20の外側壁面に連なる。
【0024】
また、第1の筒状部材20の外側壁面にはその中心軸線に沿って延びる二対の凸条突起部30及び32が一体的に形成され、好ましくは、各一対の凸条突起部(30、32)は第1の筒状部材20の直径方向に配置される。本実施形態では、一方の一対の凸条突起部30の幅は他方の一対の凸条突起部32の幅よりも広くされているが、しかし双方の凸条突起部30及び32の幅は等しくてもよく、或いは凸条突起部30の幅を凸条突起部32の幅よりも狭くしてもよい。
【0025】
更に、第1の筒状部材20の周囲壁にはその後方端縁側に弾性変形可能な第2の可動片34が形成され、この第2の可動片34は第1の筒状部材20の後方端縁から一対のスロットを形成することより一体的に形成され、このため第2の可動片34は第1の筒状部材20の前方端縁側で片持ち梁の態様で支持される。第1の可動片26の場合と同様に、第2の可動片34も第1の筒状部材20の直径方向に一対配置される。図2に示すように、第2の可動片34の外側面には横断面半円形の突起部36が一体的に形成され、この横断面半円形突起部36はその長手方向軸線が第1の筒状部材20の周囲方向に沿うように配置される。
【0026】
一方、第2の筒状部材22の内径は第1の筒状部材20の外径よりも幾分大きく、このため第1の筒状部材20の外側にはその中心軸線に沿って第2の筒状部材22が摺動自在に嵌合させられるようになっている。このような嵌合のために、先ず、第2の筒状部材22の内側壁面には第1の筒状部材20側の第1の可動片26の円形突起部28を摺動自在に受け入れるための一対のガイド溝28′が形成され、各ガイド溝28′は第2の筒状部材22の後方端縁からその前方端縁に向かって延びる。各ガイド溝28′の終端は第2の筒状部材22の前方端縁から所定の距離の箇所に位置させられ、しかも円形突起部28にぴったり適合するように半円形を成す。
【0027】
また、第1及び第2の筒状部材20及び22の嵌合時に第1の筒状部材20側の二対の凸条突起部30及び32をそれぞれ摺動自在に受け入れるために、第2の筒状部材22の内側壁面には二対の凹条溝部30′及び32′がその中心軸線に沿って該内側壁面を通り抜けるように形成される。勿論、図2から明らかなように、一対の凹条溝部30′は第1の筒状部材20側の一対の凸条突起部30を摺動自在に受け入れるためのものであり、一対の凹条溝部材32′は第1の筒状部材20側の一対の凸条突起部32を摺動自在に受け入れるためのものである。
【0028】
更に、第1及び第2の筒状部材20及び22の嵌合時に第1の筒状部材20側の第2の可動片34の横断面半円形突起部36を摺動自在に受け入れるために、第2の筒状部材22の内側壁面にはガイド溝36′が該第2の筒状部材22の前方端縁からその後方端縁側に向かって延びるように形成される。各ガイド溝36′の終端は第2の筒状部材22の前方端縁及び後方端縁間のほぼ中間の所定位置に位置し、第2の筒状部材22の後方端縁と各ガイド溝36′の終端との間には2つの開口部361及び362が該ガイド溝36′と一直線上に整列するように形成され、各開口部(361、362)には第2の可動片34の横断面半円形突起部36を受け入れ得るような寸法形状が与えられる。
【0029】
なお、本実施形態にあっては、第2の筒状部材22の後方端縁側部分は環状肉厚部22Aとして形成され、開口部361及び362は環状肉厚部22Aに形成され、また環状肉厚部22Aは目当て環24(図1)の装着箇所としても用いられる。
【0030】
第1の筒状部材20の外側に第2の筒状部材22を嵌合させるためには、先ず、第1及び第2の筒状部材20及び22は図2に示すような位置関係で互いに接近させられ、次いで第1の筒状部材20の後方端縁側が第2の筒状部材22の前方端縁内に挿入させられると、第1の可動片26の円形突起部28の半円形傾斜面28Bが第2の筒状部材22の前方端縁に当接させられる。このとき第1の筒状部材20が第2の筒状部材22内に所定の押込み力以上の力で押し込められると、各円形突起部28の半円形傾斜面28Bと第2の筒状部材22の前方端縁との当接係合のために、該第1の可動片26は半径方向内側に弾性変形させられ、このため各円形突起部28は第2の筒状部材22の前方端縁とその該当ガイド溝28′の終端との間を通り抜けることが可能となり、かくして各円形突起部28はその該当ガイド溝28′に受け入れられることになる。
【0031】
第1の筒状部材20が第2の筒状部材22内に更に押し進められると、第1の筒状部材20側の第2の可動片34の横断面半円形突起部36がガイド溝36′の終端に当接させられる。このとき第1の筒状部材20を第2の筒状部材22内に所定の押込み力以上の力で押し込められると、横断面半円形突起部36はその半円形状のためにガイド溝36′の終端を乗り越えると共に第2の可動片34は半径方向内側に弾性変形して開口部361内に係合させられる。
【0032】
第1の筒状部材20が第2の筒状部材22内に更に所定の押込み力以上の力で押し込められると、横断面半円形突起部36は開口部361から抜け出ると共に第2の可動片34は半径方向内側に弾性変形して開口部362内に係合させられる。このとき第2の筒状部材22の環状肉厚部22Aの前方側端縁は第2の筒状部材22の雄ねじ部21の後方端縁に当接させられ、第2の筒状部材22内への第1の筒状部材20の更なる押込みは阻止される。
【0033】
このようにして組み付けられた第1及び第2の筒状部材20及び22は目当て装置として図3に示すように双眼鏡10の各接眼部10Bの開口ボア14内の雌ねじ部16に螺着させられる。図3に示すように、本実施形態では、双眼鏡10の各接眼部10Bは合成樹脂部分10B1にゴム材料10B2を被覆したものとして構成され、同様なことは双眼鏡10の本体部10Aについても言える。なお、適当なゴム材料から形成された目当て環24については、第1及び第2の筒状部材20及び22の組付(嵌合)前か或いは組付後に第2の筒状部材22の環状肉厚部材22Aに装着される。
【0034】
図3では、第2の筒状部材22は第1の筒状部材20に対して収納された収納位置で示され、このとき目当て装置自体は非利用状態であり、例えば接眼レンズ鏡筒16の接眼レンズは眼鏡を掛けた人によって覗かれる。なお、第2の筒状部材22が第1の筒状部材20に対して収納位置に置かれているとき、第1の筒状部材20側の第2の可動片34の横断面半円形突起部36は第2の筒状部材22側の開口部362に対して所謂クリック止め係合状態にあるので、第2の筒状部材22に所定の引出し力以上の力が及ぼされない限り、第2の筒状部材22は第1の筒状部材20から引き出されることはなく、図3に示すような収納位置に留められる。
【0035】
一方、眼鏡を掛けない人によって接眼レンズが覗かれるとき、その人のアイポイントと接眼レンズの目距離を設定するために、第2の筒状部材22に所定の引出し力以上の力が及ぼされると、開口部362に対する横断面半円形突起部36のクリック止め係合が外れ、これにより第2の筒状部材22は第1の筒状部材20から引き出される。その後、横断面半円形突起部36は第2の筒状部材22側の開口部361とクリック止め係合させられ、このとき接眼レンズに対する第1の目距離が設定される。
【0036】
第2の筒状部材22に対して所定の引出し力以上の力が更に及ぼされると、開口部361に対する横断面半円形突起部36のクリック止め係合が外れ、これにより第2の筒状部材22は第1の筒状部材20から更に引き出される。その後、横断面半円形突起部36は第2の筒状部材22側のガイド溝36′の終端とクリック止め係合させられ、このとき接眼レンズに対する第2の目距離が設定される。
【0037】
一方、第2の目距離が設定されたとき、第2の筒状部材22は第1の筒状部材20から図4に示すような突出位置まで引き出され、このとき第1の筒状部材20側の第1の可動片26の円形突起部28は第2の筒状部材22側のガイド溝28′の終端と当接係合させられ、これにより第1の筒状部材20からの第2の筒状部材22の抜出しが阻止される。
【0038】
ここで注目すべきことは、第2の筒状部材22が図4の突出位置を越えて第1の筒状部材20から引き出されるような力を受けたとき、第1の可動片26が半径方向外側に向かって弾性変形させられるということである。即ち、第1の可動片26の弾性変形が円形突起部28とガイド溝28′の終端との当接係合を確実に保証するような方向で行われるということである。勿論、このような作用は、先に述べたように、第1の可動片26が第1の筒状部材20の後方端縁側で片持ち梁の態様で支持されているということから得られるものである。要するに、第2の筒状部材22が図4の突出位置を越えて第1の筒状部材20から引き出されるような力を受けたとき、円形突起部28とガイド溝28′の終端との当接係合が確実に維持され、このため第1の及び第2の筒状部材20及び22の組付が外れ難くされる。
【0039】
以上に述べた場合とは反対に、もし第1の可動片26が第1の筒状部材20の前方端縁側で片持ち梁の態様で支持されているとすると、第2の筒状部材22がその突出位置を越えて第1の筒状部材20から引き出されるような力を受けたとき、第1の可動片26が半径方向内側に向かって弾性変形させられるので、円形突起部28はガイド溝28′の終端との当接係合から容易に離脱されられ、その結果として、第1の及び第2の筒状部材20及び22の組付が外れ易くなるということになる。
【0040】
また、第1の筒状部材20に対する第2の筒状部材22の摺動運動を円滑に行わせるためには、第1及び第2の筒状部材20及び22との間には或る程度のクリアランスを与えることが必要となり、そのようなクリアランスの存在のために、通常は、第1の筒状部材20に対して第2の筒状部材22に半径方向の所謂ガタを生じさせる結果となるが、しかし上述した実施形態では、第1の筒状部材20側の二対の凸条突起部30及び32と第2の筒状部材22側の二対の凹条溝部30′及び32′とのそれぞれの摺動係合により、第1の筒状部材20に対する第2の筒状部材の半径方向の所謂ガタは排除される。
【0041】
詳述すると、各凸条突起部(30、32)の幅寸法に対する各凹条溝部(30′、32′)の幅寸法の公差を比較的厳格に規制したとしても、各凸条突起部(30、32)の側面と各凹条溝部(30′、32′)の側面との接触面積はきわて小さいので、第1の筒状部材20に対する第2の筒状部材22の円滑な摺動運動は阻害されることはなく、このため各凸条突起部(30、32)の側面と各凹条溝部(30′、32′)の側面とは比較的密接させられた状態で互いに係合させられ、その結果、第1の筒状部材20に対する第2の筒状部材の半径方向の所謂ガタについては効果的に排除され得ることになる。
【0042】
上述の実施形態では、凸条突起部(30、32)は第1の筒状部材20側に設け、凹条溝部(30′、32′)は第2の筒状部材22側に設けられているが、必要に応じて、第1の筒状部材20側に凹条溝部(30′、32′)を設け、第2の筒状部材22側に凸条突起部(30、32)を設けるようにしてもよい。
【0043】
4本の凸条突起部(30、32)並びに4本の凹条溝部(30′、32′)のそれぞれについては第1及び第2の筒状部材20及び22の周囲方向に沿って等間隔に配置することが好ましいが、しかし上述の実施例では、4本の凸条突起部(30、32)並びに4本の凹条溝部(30′、32′)は等間隔には配置されていない。というのは、第1及び第2の筒状部材20及び22を樹脂材料から一体成形する際の成形型が2つ割り構造した場合には、4本の凸条突起部(30、32)並びに4本の凹条溝部(30′、32′)を等間隔に配置することが難しいからである。成形型を例えば4つ割り構造とすることにより、4本の凸条突起部(30、32)並びに4本の凹条溝部(30′、32′)のそれぞれを第1及び第2の筒状部材20及び22の周囲方向に沿って等間隔に配置することが可能である。一方、凸条突起部(30、32)並びに凹条溝部(30′、32′)のそれぞれを奇数本設けてもよく、この場合にも、凸条突起部(30、32)並びに凹条溝部(30′、32′)については等間隔に配置することが好ましい。
【0044】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明による目当て装置においては、その構成要素である第1及び第2の筒状部材の組付が容易に行われるだけでなく、その組付が一旦完了した後は容易に外れないようになっているので、目当て装置の作動信頼性が大巾に高められる。また、第1及び第2の筒状部材間にその中心軸線に沿って互いに係合する凸条突起部及び凹条溝部が設けられた場合には、第1の筒状部材に対する第2の筒状部材の摺動運動を所謂ガタ無しに行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による目当て装置を装備した双眼鏡の斜視図であって、その部品の一部を部品配列図として示す図である。
【図2】本発明による目当て装置を構成する第1及び第2の筒状部材を図1から抜き出して拡大部品配列図として示す図である。
【図3】図2に示す第1及び第2の筒状部材を互いに組み付けて双眼鏡の接眼部の開口ボア内に目当て装置として螺着させた状態で示す部分断面図であって、その上側断面図と下側断面図とが異なった断面で切り取られたものを組み合わせた図である。
【図4】図3と同様な部分断面図であって、第2の筒状部材を第1の筒状部材から引き出した突出位置で示す図である。
【符号の説明】
10 双眼鏡
10A 本体部
10B 接眼部
10C 転輪
14 開口ボア
16 接眼レンズ鏡筒
20 第1の筒状部材
22 第2の筒状部材
24 目当て環
26 第1の可動片
28 円形突起部
30・32 凸条突起部
34 第2の可動片
36 横断面半円形突起部
28′ ガイド溝
30′・32′ 凹条溝部
36′ ガイド溝
361・362 開口部

Claims (7)

  1. 観察用光学機器の接眼レンズに適用される目当て装置であって、前記接眼レンズの鏡筒側に対して適宜固定可能な第1の筒状部材と、この第1の筒状部材の外側にその中心軸線に沿って摺動自在に嵌合させられた第2の筒状部材とから成り、前記第2の筒状部材が前記第1の筒状部材に対して押し込められた収納位置と該第1の筒状部材から引き出された突出位置との間で移動可能とされる目当て装置において、
    前記第1の筒状部材の周囲壁中にはその材料の一部を切除することにより弾性変形可能な可動片が一体的に成形され、前記可動片は、前記第1の筒状部材の後方端縁から前方端縁に向かうように延設され、その支持端が前記第1の筒状部材の後方端縁に連結され、その自由端が前記周囲壁の中間領域にある片持ち梁状の部材であり、この可動片の外側には突起部が形成され、前記第2の筒状部材の内側壁面にはその中心軸線に沿って該第2の筒状部材の後方端縁からその前方端縁に向かって延びるガイド溝が形成され、このガイド溝には前記突起部が摺動自在に受け入れられ、前記第2の筒状部材が前記第1の筒状部材から前記突出位置まで引き出されたとき、前記ガイド溝の終端が前記突起部に対して当接し、これにより該第1の筒状部材からの該第2の筒状部材の抜落ちが防止され、前記ガイド溝の終端に対する前記突起部の当接時に前記可動片が前記第1の筒状部材の半径方向外側に弾性変形させられるような力を受けることを特徴とする目当て装置。
  2. 請求項1に記載の目当て装置において、前記第1の筒状部材には前記可動片が複数個その周囲方向に沿って等間隔に配置され、前記第2の筒状部材には前記ガイド溝が前記可動片の個数に対応した個数だけその周囲方向に沿って等間隔に配置されることを特徴とする目当て装置。
  3. 請求項1または2に記載の目当て装置において、前記第1の筒状部材の外側壁面にはその中心軸線に沿って延びる凸条突起部が形成され、前記第2の筒状部材の内側壁面には前記凸条突起部を摺動自在に受け入れるために該第2の筒状部材の外側端縁からその内側端縁に向かって延びる凹条溝部が形成されることを特徴とする目当て装置。
  4. 請求項3に記載の目当て装置において、前記第1の筒状部材の外側壁面には前記凸条突起部が複数本形成され、前記第2の筒状部材の内側壁面には前記凹条溝部が前記凸条突起部の本数に対応した本数だけ形成されることを特徴とする目当て装置。
  5. 請求項1または2に記載の目当て装置において、前記第2の筒状部材の内側壁面にはその中心軸線に沿って延びる凸条突起部が形成され、前記第1の筒状部材の外側壁面には前記凸条突起部を受け入れるために該第1の筒状部材の外側端縁からその内側端縁に向かって延びる凹条溝部が形成されることを特徴とする目当て装置。
  6. 請求項5に記載の目当て装置において、前記第2の筒状部材の内側壁面には前記凸条突起部が複数本形成され、前記第1の筒状部材の外側壁面には前記凹条溝部が前記凸条突起部の本数に対応した本数だけ形成されることを特徴とする目当て装置。
  7. 請求項1に記載の目当て装置において、前記突起部は横断面円形であり、頂部の前方側半分は半円形平坦面、後方側半分は半円形傾斜面として形成され、前記半円形傾斜面は前記第1の筒状部材の後方側端面に向かって次第に低くなるように傾斜させられて前記第1の筒状部材の外側壁面に連なることを特徴とする目当て装置。
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