JP4858473B2 - 選別装置および選別方法 - Google Patents

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Description

本発明は、選別装置および選別方法に関するものであり、より特定的には、異種のプラスチック類の粒子混合物を、プラスチックの種類ごとに選別する選別装置および選別方法に関するものである。
現在、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコンなどの家電製品や複写機などのOA機器、コンピュータの筐体や部品には、一般的にオレフィン系、ステレン系、アクリロニトリル系プラスチックなどの熱可塑性プラスチックが用いられている。これらの製品を廃棄する際には、廃棄物として取り扱われ、その多くは焼却や埋め立てにより処分されてきた。しかしながら、近年、焼却、埋め立てによる環境汚染や埋め立ての処分場の不足が社会的問題となっている。そこで、2001年に施行された家電リサイクル法により、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの家電製品4品目に対してリサイクル(再商品化)が義務付けられた。これらの家電製品に用いられるプラスチックのリサイクルを行なう方法として、たとえば以下のようなものが挙げられる。燃焼させて熱エネルギーを回収するサーマルリサイクル、燃焼または熱分解させて無機充填剤、オイル成分、プラスチック原料などの有価物を回収するケミカルリサイクル、そのまま粉砕して再溶融して各種成形品に加工するマテリアルリサイクル、などである。環境負荷低減や資源の有効活用の観点から、そのまま粉砕して再溶融して各種成形品にするマテリアルリサイクルが推進されている。そのため、家電製品に使用するプラスチックとして、よりマテリアルリサイクルしやすいプラスチックへの転換が望まれている。
図1は、家電製品のプラスチックをマテリアルリサイクルによりリサイクルを行なうシステムを示すフローチャートである。家電製品やOA機器などを廃棄する際にマテリアルリサイクルを行なう場合、解体が容易で有価な金属類や他の金属類、部品類は、たとえば手解体により最初に回収される。残る部分はそのままの状態では解体ないし回収が難しい金属やプラスチックの混合物である。これは異種プラスチックの混合物であり、その物性やゴミ等の異物が含まれているという問題により、このままの状態ではリサイクルすることができない。
そこで一般的には図1に示すように、破砕処理を行ない、金属粒子混合物と、プラスチック類の粒子混合物とに大別される。プラスチック類の粒子混合物は、家電製品を構成するプラスチックの混合物であり、たとえば主として、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系、ポリスチレン系、ABS系からなる。より具体的には、上述した3種類のプラスチックが質量の約70%を占める。このプラスチックの混合物を有効に利用するためには、これらの3種類のプラスチックを純度よく効率的に選別する必要がある。
そのためには図1に示すようにまず、比重選別法により、水に浮く比重の軽い、たとえばポリプロピレンなどのポリオレフィン系のプラスチックを選別する。そして残ったポリスチレン系、ABS系、および残渣のポリプロピレンからなる混合物については、特にポリスチレン系およびABS系の比重がほぼ同じであることから、比重選別法による選別は難しい。そこで、静電選別法によりポリスチレン系およびABS系を選別、回収する。具体的には、たとえば上述した残渣のポリプロピレン、ポリスチレン系、ABS系からなる3成分系を選別する場合は、以下のように行なう。図2は、静電選別法によりプラスチック類の粒子混合物を選別する手順を示したフローチャートである。図2に示すように、たとえば静電選別処理を2段階に組み合わせて行なう。より具体的には、(STEP1)ではABS系を選別、回収し、(STEP2)では残ったポリプロピレンとポリスチレン系との混合物からポリスチレン系を選別、回収する。
静電選別法について、より具体的に述べると、以下のとおりである。異種のプラスチック類の粒子混合物については、摩擦帯電序列の順位が異なるプラスチック類の粒子混合物をそれぞれ摩擦により帯電させる。ここで摩擦帯電序列とは、異種材料同士を摩擦したときに正に帯電しやすい物質を上位に、負に帯電しやすい物質を下位に並べた序列のことである。すると、異種のプラスチック類の粒子混合物は、その物質によって、それぞれ正極性と負極性とに帯電する。正極性と負極性とに帯電した各プラスチックを電極間に発生させた静電場を通過させ、静電気力の差を利用して選別する方法が、静電選別法である。
静電選別法を用いてたとえばプラスチック類の粒子混合物のような混合物を選別する方法として、たとえば特開平8−71453号公報(以下、「特許文献1」という)においては、以下の方法が開示されている。摩擦による帯電装置を用いて、物質ごとに異なる極性に帯電させた混合物を、電極間に発生させた静電場を通過させ、静電気力の差により物質ごとに異なる経路を通過させることにより選別させる。
また、高精度に混合物を選別する方法として、たとえば特開平7−116548号公報(以下、「特許文献2」という)においては、以下の方法が開示されている。対向する1対の長尺をなす電極にそれぞれ正極性と負極性の電圧を印加し、物質ごとに異なる極性に帯電させた混合物を、電極間に発生させた静電場を通過させ、物質ごとに異なる電極に引き付けさせることにより、選別させる。さらに、たとえば特開平8−266931号公報(以下、「特許文献3」という)においては、絶縁物と導電物が混在する粉砕ゴミを分別する以下の方法が開示されている。粉砕ゴミを搬送する導電性ベルトとコロナ放電用の尖った電極との間に高電圧を印加することによりコロナ放電を発生させ、粉砕ゴミを十分に帯電させて絶縁性ゴミと導電性ゴミとを選別させる。
特開平8−71453号公報 特開平7−116548号公報 特開平8−266931号公報
しかしながら、上述したような各静電選別法においては、帯電が不十分な混合物の選別が難しく、回収率の低下が問題になることが考えられる。特に、たとえば特許文献1に開示されている方法においては、図1の第1回収コンテナおよび第2回収コンテナの回収率は向上する。しかし、混合物の帯電が不十分な場合、未分別樹脂回収コンテナに回収される粒子が増加し、第1回収コンテナおよび第2回収コンテナの回収率が低下する可能性がある。ここで、回収率とは、たとえば正極性に帯電した粒子の全質量に対する、正極性に帯電した粒子を回収する回収容器に正極性に帯電した粒子が実際に回収される質量の比率のことである。また、たとえば特許文献2に開示されている方法においては、帯電が不十分な粒子を回収できる容器が設置されていない。このため、帯電が不十分な粒子が、たとえば正極性あるいは負極性に帯電した粒子の回収容器に混入したり、1対の電極の間に浮遊し続けて正常な選別を阻害することにより、回収率が低下する可能性がある。
さらに、上述の各静電選別法においては、帯電が十分に行なえたとしても、回収容器の回収方法により、必ずしも高精度に選別、回収ができない可能性がある。特に、たとえば特許文献3に開示されている回収方法においては、回収容器を5つのパートに分けて設置しているが、粉砕ゴミの絶縁性の程度に応じて、絶縁性の粉砕ゴミを3つのパートに分けられた回収容器に高精度に選別、回収することは容易ではないと考えられる。また、特許文献1に開示されている方法においても、混合物の帯電が正常に行なわれていたとしても、混合物の静電場中での経路の微妙な違いにより、本来入るべきでないコンテナに誤って混入される可能性がある。特許文献2に開示されている方法においても、図1から、たとえ混合物の帯電や電極への吸着が正常に行なわれたとしても、これが落下して回収容器に回収される際に、本来入るべきでない側に誤って混入される可能性があると思われる。
本発明は、マテリアルリサイクルの一環である、粉砕から再溶融までのプロセスに対する上述した各問題に鑑みなされたものである。その目的は、異種のプラスチック類の粒子混合物を確実に帯電させ、帯電させた極性に応じて別々に選別させることにより、高い回収率で選別を行なう選別装置および選別方法を提供することである。
本発明における選別装置は、プラスチック類の粒子混合物から帯電極性の違いによって粒子混合物の粒子を選別する選別装置である。その選別装置は、帯電容器内で粒子混合物の粒子を帯電させる帯電装置と、帯電させた粒子を帯電容器内で帯電極性に応じて別々に静電吸着し、吸着した粒子を帯電容器外に取り出して回収する回収装置とを備える。上記回収装置としては、正極性および負極性の電圧が別々に印加され、前記帯電容器の内面側と外面側とを入れ替えるように回転する電極スリットを備える。
本発明における選別方法は、上記選別装置におけるプラスチック類の粒子混合物から帯電極性の違いによって粒子混合物の粒子を選別する選別方法である。その選別方法は、粒子混合物の粒子を帯電させる工程と、帯電させた粒子を帯電極性に応じて別々の電圧印加部材に静電吸着させる工程と、電圧印加部材に吸着した粒子を帯電極性に応じて別々に回収する工程とを備える選別方法である。
本発明における選別装置および選別方法を用いれば、異種のプラスチック類の粒子混合物を確実に帯電させ、帯電させた極性に応じて別々に回収させることにより、高い回収率で選別を行なうことが可能となる。また、選別装置を構成する帯電容器の内部に、帯電装置と回収装置との両方を備えることにより、選別装置自体の小型化が可能となる。さらに、帯電装置および回収装置が帯電容器の内部に備えられていることにより、選別したい粒子混合物がたとえば湿気により帯電不良を起こす可能性が小さくなるなど、室内外環境による回収率への影響を抑制することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態が説明される。なお、各実施の形態において、同一の機能を果たす部位には同一の参照符号が付されており、その説明は、特に必要がなければ、繰り返さない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1においては、以下に説明するプラスチック類の粒子混合物を選別する選別装置を用いて、選別を行なう。図3は、本発明の実施の形態1における、選別装置の外観を示す概略図である。
図3に示すように、本発明の実施の形態1における選別装置100は、たとえば異種のプラスチック類の粒子混合物から帯電極性の違いによってその粒子混合物の粒子を選別する装置である。この選別装置100は、本体としての帯電容器2の内部にたとえば異種のプラスチック類の粒子混合物などの選別を行なう対象物を投入するための、対象物投入口1を備える。また、帯電容器2の内部で投入されたプラスチック類の粒子混合物の粒子を帯電させる帯電装置としての回転羽根3を備える。また、帯電させたプラスチック類の粒子混合物の粒子を帯電容器2の内部で帯電させた極性に応じて別々に静電吸着し、吸着したプラスチック類の粒子混合物の粒子を帯電容器2の外部に取り出して回収する回収装置としての正電極コンベア4を、帯電容器2の内部に備える。同様に、回収装置としての負電極コンベア5を、帯電容器2の内部に備える。ここで、正電極コンベア4は、正極性の電圧が印加されたコンベアであり、負電極コンベア5は、負極性の電圧が印加されたコンベアである。また、帯電容器2の内部にて正極性に帯電された粒子を回収する正極性帯電粒子回収容器6aおよび、帯電容器2の内部にて負極性に帯電された粒子を回収する負極性帯電粒子回収容器6bを、帯電容器2の外部に備える。
帯電容器2は、たとえば図3のように円筒状の形状をなしており、その内壁をコーティングさせる物質または帯電容器2の本体をなす物質としては、任意の絶縁体を用いることができる。ただし、その内壁は、選別したいプラスチック類の粒子混合物をなす各粒子の物質の帯電列のたとえば中間の帯電列に位置する物質にてコーティングされていることが好ましい。なお、帯電容器2の本体が、上述した物質にて構成されていてもよい。または、帯電容器2の内壁は、選別したいプラスチック類の粒子混合物に含まれる粒子のうちのいずれかの物質と同一の物質にてコーティングされていることがさらに好ましい。帯電容器2の本体が、上述した粒子のいずれかの物質と同一の物質にて形成されていてもよい。
このように、選別装置100を構成する帯電容器2の内部に、帯電装置としての回転羽根3と回収装置としての正電極コンベア4および負電極コンベア5の両方を備えることにより、選別装置100自体の小型化が可能となる。さらに、帯電装置としての回転羽根3および回収装置としての正電極コンベア4および負電極コンベア5の両方が帯電容器2の内部に備えられているため、選別したいプラスチック類の粒子混合物がたとえば湿気により帯電不良を起こす可能性が小さくなるなど、室内外環境による回収率への影響を抑制することができる。
また、図4は、本発明の実施の形態1における、選別装置の帯電容器の内部に備える回転羽根の状態を示す斜視投影図である。さらに図5は、図3の選別装置全体の斜視投影図である。図4、図5に示すように、回転羽根3は、板状の形状をしており、たとえば円筒状の帯電容器2の内壁上に、帯電容器2の長軸方向に沿った方向にある幅を持って存在する。回転羽根3を保持する円筒部分20は、帯電容器2の内部のうち、正電極コンベア4の出入口付近および負電極コンベア5の出入口付近のみに延在している。このため、帯電容器2の長軸方向のほぼ中央付近に存在する対象物投入口1から帯電容器2の内部に、たとえば異種のプラスチック類の粒子混合物を投入することができる。
板状の形状をなす回転羽根3は、その表面をコーティングさせる物質またはその本体を構成する物質としては、任意の絶縁体を用いることができる。ただし、その表面は、選別したいプラスチック類の粒子混合物をなす各粒子の物質の帯電列のたとえば中間の帯電列に位置する物質にてコーティングされていることが好ましい。なお、回転羽根3の本体が、上述した物質にて構成されていてもよい。または、回転羽根3の表面は、選別したいプラスチック類の粒子混合物に含まれる粒子のうちのいずれかの物質と同一の物質にてコーティングされていることがさらに好ましい。回転羽根3の本体が、上述した粒子のいずれかの物質と同一の物質にて形成されていてもよい。同様に、円筒部分20の内壁をコーティングさせる物質または円筒部分20の本体をなす物質としては、任意の絶縁体を用いることができる。ただし、その内壁は、選別したいプラスチック類の粒子混合物をなす各粒子の物質の帯電列のたとえば中間の帯電列に位置する物質にてコーティングされていることが好ましい。なお、円筒部分20の本体が、上述した物質にて構成されていてもよい。または、円筒部分20の内壁は、選別したいプラスチック類の粒子混合物に含まれる粒子のうちのいずれかの物質と同一の物質にてコーティングされていることがさらに好ましい。円筒部分20の本体が、上述した粒子のいずれかの物質と同一の物質にて形成されていてもよい。
図5に示すように、回収装置としての正電極コンベア4はこれに接続された正電源9aにより、負電極コンベア5はこれに接続された負電源9bにより、それぞれ正極性または負極性に印加されている。このことにより、後述するように、負電極コンベア5は正極性に帯電された粒子7aを吸着させる。また同様に、正電極コンベア4は負極性に帯電された粒子7bを吸着させる。そして吸着させた正極性に帯電された粒子7aを正極性帯電粒子回収容器6aに回収させるために、負電極コンベア5を搬送させる。同様に吸着させた負極性に帯電された粒子7bを負極性帯電粒子回収容器6bに回収させるために、正電極コンベア4を搬送させる。
図6は、図5の線分VI−VIにおける断面模式図である。また、図7は、図3に示す選別装置の、帯電容器の内部を帯電容器の正面から見た状態を示す概略図である。さらに、図8は、図3に示す選別装置の、図6の状態を帯電容器の正面から見た状態を示す概略図である。なお、ここで正面とは、図7および図8に示すように、たとえば円筒状の帯電容器2の、正電極コンベア4の出入口と対向する位置から見た面を示す。ここで、本発明の実施の形態1における、プラスチック類の粒子混合物を選別する選別方法について説明する。
図9は、本発明の実施の形態1における、選別方法の手順を示すフローチャートである。図9に示すように、まず、対象物を投入する工程(S10)を実施する。具体的には、選別を行ないたい対象物である、たとえば異種のプラスチック類の粒子混合物を、図6に示すように、対象物投入口1から帯電容器2の内部に投入させる工程である。対象物投入口1から投入されたプラスチック類の粒子混合物は、図6に示すとおり、帯電装置としての回転羽根3や回収装置としての正電極コンベア4および負電極コンベア5を内部に備える帯電容器2の内部に導入される。
続いて、対象物を帯電させる工程(S20)を実施する。具体的には、投入させた異種のプラスチック類の粒子混合物を、帯電容器2の内部に存在する、回転させた回転羽根3との摩擦により帯電させる工程である。先述のように、回転羽根3は、板状の形状をしており、たとえば円筒状の帯電容器2の内壁上に、帯電容器2の長軸方向に沿った方向にある幅を持って存在する。したがって、たとえば回転羽根3を図7に矢印で示すように回転させると、図6に示すように、帯電容器2の内部に導入されたプラスチック類の粒子混合物は、その多くが回転する回転羽根3と接触しうる。そのため、接触したときの摩擦によりプラスチック類の粒子混合物が帯電される。
異種のプラスチック類の粒子混合物は、それを構成する物質ごとに異なる極性に帯電される。たとえば、異種のプラスチック類の粒子混合物が、ABS系とポリスチレン系とポリプロピレンとの混合物であった場合は以下のようになる。まず、帯電列は上位から順に、ABS系、ポリスチレン系、ポリプロピレンである。このため、ABSが最も正極性に帯電しやすく、ポリスチレン系がこれに次ぎ、ポリプロピレンが最も負極性に帯電しやすい。ここでたとえば、回転羽根3の表面をコーティングする物質または回転羽根3の本体を構成する物質が、ポリスチレン系であったと仮定する。この場合、回転する回転羽根3との摩擦により、プラスチック類の粒子混合物を形成するABS系の物質は正極性に帯電し、ポリプロピレンは負極性に帯電する。また、ポリスチレン系も負極性に帯電する。
続いて、対象物を静電吸着させる工程(S30)を行なう。具体的には、負電源9bを通電して、これに接続した負電極コンベア5に、正極性に帯電された粒子7aを吸着させる。同様に、正電源9aを通電して、これに接続した正電極コンベア4に、負極性に帯電された粒子7bを吸着させる。つまり、帯電させる工程(S20)で帯電させた、粒子混合物の粒子をその帯電極性に応じて別々の電圧印加部材である正電極コンベア4および負電極コンベア5に静電吸着させる。正極性に帯電された粒子7aが負電極コンベア5に吸着し、負極性に帯電された粒子7bが正電極コンベア4に吸着した状況を、図6および図8に示している。以上のようにして、帯電させたプラスチック類の粒子混合物を、帯電させた極性(正極性または負極性)に応じて別々に回収装置としてのコンベアに吸着させることが可能となる。
そして、対象物を回収する工程(S40)を行なう。具体的には、たとえば負電極コンベア5に正極性に帯電された粒子7aが吸着した状態で負電極コンベア5を稼動させ、その搬送面を搬送させる。負電極コンベア5の搬送面を搬送させることにより、負電極コンベア5の搬送面に吸着した、正極性に帯電された粒子7aを、帯電容器2の外部に設置した正極性帯電粒子回収容器6aに回収させる。同様に、正電極コンベア4に負極性に帯電された粒子7bが吸着した状態で正電極コンベア4を稼動させ、その搬送面を搬送させる。正電極コンベア4の搬送面を搬送させることにより、正電極コンベア4の搬送面に吸着した、負極性に帯電された粒子7bを、帯電容器2の外部に設置した負極性帯電粒子回収容器6bに回収させる。このようにして、回収装置としてのコンベアに吸着させたプラスチック類の粒子混合物を、帯電させた極性(正極性または負極性)に応じて別々に回収させる工程である。
図6に示すように、正極性帯電粒子回収容器6aおよび負極性帯電粒子回収容器6bの、回収するための開口付近には、スクラバー8が設置されている。スクラバー8は、たとえば負電極コンベア5の搬送面に吸着され、正極性帯電粒子回収容器6aの開口付近まで運搬された、正極性に帯電された粒子7aを、正極性帯電粒子回収容器6aの内部に収納させるために払い落とすためのものである。同様に、正電極コンベア4の搬送面に吸着され、負極性帯電粒子回収容器6bの開口付近まで運搬された、負極性に帯電された粒子7bを、負極性帯電粒子回収容器6bの内部に収納させるために払い落とすためのものでもある。スクラバー8を用いることにより、負電極コンベア5または正電極コンベア4に吸着された、正極性に帯電された粒子7aまたは負極性に帯電された粒子7bを、強制的に残らず回収容器に回収させることが可能となる。
以上のように、帯電してコンベアに吸着された粒子のみを随時コンベアにより回収容器まで搬送されて回収されるという方法を用いることにより、正極性または負極性のいずれかに帯電した粒子のみが回収される。このため、たとえば正極性または負極性のいずれにも帯電されていない粒子が、誤って正極性帯電粒子回収容器6aまたは負極性帯電粒子回収容器6bのいずれかに回収されてしまう可能性は小さい。また、たとえば正極性に帯電された粒子7aが、誤って正電極コンベア4に吸着して、負極性帯電粒子回収容器6bに回収されてしまう可能性も小さい。また、プラスチック類の粒子混合物は、その材質に応じて帯電される極性が異なる。すなわち、帯電される極性の違いによりプラスチック類の粒子混合物を選別するということは、そのプラスチック類の粒子混合物の材質に応じて選別するということになる。したがって、帯電ができていない粒子を回収させるための容器が不要で、かつ高精度に、すなわち高い回収率でプラスチック類の粒子混合物を選別することが可能となる。
廃棄しようとする家電製品から回収された、プラスチック類の粒子混合物で、ポリスチレン系のプラスチック含有量が55質量%、ABS系のプラスチック含有量が35質量%、ポリプロピレンのプラスチック含有量が10質量%である場合、これを選別しようとすると、以下のようになる。まず、このプラスチック類の粒子混合物が、たとえばABS系プラスチックで形成された、回転中の回転羽根3と摩擦する。このことにより、ABS系は正極性に帯電し、ポリスチレン系およびポリプロピレンは負極性に帯電する。そして、本発明の実施の形態1における選別装置100を用いて選別を行なうことにより、たとえばABS系のプラスチックは、95%以上の回収率にて回収することができる。また、回収したABS系のプラスチックの純度は99%以上となる。
さらに、上述した実施の形態1の選別方法による選別により回収した、純度が99%以上のABS系のプラスチックを溶融し、ペレット化することにより、新品のABS系のプラスチックと同等の機械的特性を有する再生ABS系プラスチックを得ることができる。この再生ABS系プラスチックは、家電製品に使用することが適切な材料である。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2における、選別装置の外観を示す概略図である。また、図11は、図10の選別装置全体の斜視投影図である。
図10、図11に示すように、本発明の実施の形態2における選別装置200は、帯電容器2の内部の上側に、その長軸方向に沿って、複数台の正電極スリット10、負電極スリット11を備える。また、これら正電極スリット10および負電極スリット11の上側にはプラスチック吸引口12を備える。正電極スリット10および負電極スリット11は、いずれも帯電させたプラスチック類の粒子混合物を帯電させた極性に応じて別々に吸着させる回収装置として用いられる。
図12は、図11の線分XII−XIIにおける断面模式図である。上述したように、選別装置200の正電極スリット10および負電極スリット11は、回収装置として用いられる。したがって、図12に示すように、正電極スリット10および負電極スリット11は、一方の主表面が帯電容器2の内部に存在し、帯電容器2の内部に対向するように設置されている。
また、帯電装置としての回転羽根3は、本発明の実施の形態1における選別装置100と同様に設置されている。回転羽根3を保持する円筒部分20は、帯電容器2の内部のうち、正電極コンベア4の出入口付近および負電極コンベア5の出入口付近のみに延在している。このため、帯電容器2の長軸方向のほぼ中央付近に存在する正電極スリット10および負電極スリット11が設置された領域においては粒子がこれらのいずれかのスリットに接触できるようになっている。このように、選別装置200を構成する帯電容器2の内部に、帯電装置としての回転羽根3と回収装置としての正電極スリット10および負電極スリット11の両方を備えることにより、選別装置200自体の小型化が可能となる。さらに、帯電装置としての回転羽根3および回収装置としての正電極スリット10および負電極スリット11の両方が帯電容器2の内部に備えられているため、選別したいプラスチック類の粒子混合物がたとえば湿気により帯電不良を起こす可能性が小さくなるなど、室内外環境による回収率への影響を抑制することができる。
図12に示すように、回収装置としての正電極スリット10はこれに接続された正電源9aにより、負電極スリット11はこれに接続された負電源9bにより、それぞれ正極性または負極性の電圧が別々に印加されている。このことにより、後述するように、負電極スリット11は正極性に帯電された粒子7aを吸着させる。また同様に、正電極スリット10は負極性に帯電された粒子7bを吸着させる。そして吸着させた正極性に帯電された粒子7aを正極性帯電粒子回収容器6aに回収させるために、負電極スリット11には、帯電容器2の内面側と外面側を入れ替えるように裏返る回転をさせる。同様に吸着させた負極性に帯電された粒子7bを負極性帯電粒子回収容器6bに回収させるために、正電極スリット10には、帯電容器2の内面側と外面側を入れ替えるように裏返る回転をさせる。
また、図12に示すように、本発明の実施の形態2における選別装置200においては、たとえば負電極スリット11に吸着された、正極性に帯電された粒子7aを吸引させて回収させるためのプラスチック吸引口12を、負電極スリット11の上側に備えている。同様に、正電極スリット10の上側にも、プラスチック吸引口12を備えている。さらにその上側には、図12に示すように、たとえば負電極スリット11から回収した正極性に帯電された粒子7aを、正極性帯電粒子回収容器6aに回収させるための正極性帯電粒子用ダクト14を備える。同様に、正電極スリット10から回収した負極性に帯電された粒子7bを、負極性帯電粒子回収容器6bに回収させるための負極性帯電粒子用ダクト13を備える。そして、図12に示すように、たとえば正極性帯電粒子用ダクト14から排出された正極性に帯電された粒子7aを回収するための正極性帯電粒子回収容器6aが、正極性帯電粒子用ダクト14の出口付近に設置されている。同様に、負極性帯電粒子用ダクト13から排出された負極性に帯電された粒子7bを回収するための負極性帯電粒子回収容器6bが、負極性帯電粒子用ダクト13の出口付近に設置されている。
ここで、本発明の実施の形態2における、プラスチック類の粒子混合物を選別する選別方法について説明する。図13は、本発明の実施の形態2における、選別方法の手順を示すフローチャートである。対象物を投入する工程(S10)および対象物を帯電させる工程(S20)については、本発明の実施の形態1に準ずる。
続いて、対象物を静電吸着させる工程(S30)を行なう。具体的には、負電源9bを通電して、これに接続した負電極スリット11の、帯電容器2の内部を向いた一方の主表面上に、正極性に帯電された粒子7aを吸着させる。同様に、正電源9aを通電して、これに接続した正電極スリット10の、帯電容器2の内部を向いた一方の主表面上に、負極性に帯電された粒子7bを吸着させる。つまり、帯電させる工程(S20)で帯電させた、粒子混合物の粒子をその帯電極性に応じて別々の電圧印加部材である正電極スリット10および負電極スリット11に静電吸着させる。正極性に帯電された粒子7aが負電極スリット11に吸着し、負極性に帯電された粒子7bが正電極スリット10に吸着した状況を、図12に示している。以上のようにして、帯電させたプラスチック類の粒子混合物を、帯電させた極性(正極性または負極性)に応じて別々に回収装置としてのスリットに吸着させることが可能となる。
次に、スリットを回転させる工程(S40)を行なう。具体的には、先の工程(S30)にてたとえば負電極スリット11の一方の主表面上に吸着された、正極性に帯電された粒子7aが、負電極スリット11の上側に設置されたプラスチック吸引口12を介して回収されるように、負電極スリット11を反転させる工程である。
より具体的に説明するために、次の図14の各図を用いる。図14の各図は、粒子が吸着されたスリットが反転する動作を示す概略図である。うち図14(A)は、回転を始める前の、負電極スリットの初期状態を示す概略図である。図14(B)は、約45°回転した負電極スリットの状態を示す概略図である。図14(C)は、約90°回転した負電極スリットの状態を示す概略図である。図14(D)は、約135°回転した負電極スリットの状態を示す概略図である。図14(E)は、反転を終えた負電極スリットの状態を示す概略図である。
図14(A)に示すように、負電極スリット11の一方の主表面上、すなわち帯電容器2(図12参照)の内部を向いた一方の主表面上に正極性に帯電された粒子7aが吸着されたまま、図14(B)、図14(C)、図14(D)の順に経過をたどって回転する。そして最終的に、図14(E)のように、正極性に帯電された粒子7aが吸着された一方の主表面が、帯電容器2の外側を向き、プラスチック吸引口12に対向した状態となる。この状態で、負電極スリット11の一方の主表面上に吸着された、正極性に帯電された粒子7aが、帯電容器2の外部に現れることになる。つまり、帯電容器2の内面側と外面側とを入れ替えるように、負電極スリット11が回転する。以上に述べた負電極スリット11と同様の手順にて、正電極スリット10についても帯電容器2の内面側と外面側とを入れ替えるように回転する。
そして、対象物を回収する工程(S50)を行なう。具体的には、たとえば負電極スリット11に正極性に帯電された粒子7aが吸着した状態でプラスチック吸引口12を稼動させ、正極性に帯電された粒子7aを吸引させる。(図14(E)参照)そして、正極性に帯電された粒子7aを、正極性帯電粒子用ダクト14の内部を通過させる。そして最終的に、正極性帯電粒子用ダクト14から排出された正極性に帯電された粒子7aを回収するための正極性帯電粒子回収容器6aにて回収する工程である。同様に、正電極スリット10に負極性に帯電された粒子7bが吸着した状態でプラスチック吸引口12を稼動させ、負極性に帯電された粒子7bを吸引させる。そして、負極性に帯電された粒子7bを、負極性帯電粒子用ダクト13の内部を通過させる。そして最終的に、負極性帯電粒子用ダクト13から排出された負極性に帯電された粒子7bを回収するための負極性帯電粒子回収容器6bにて回収する。このようにして、回収装置としてのスリットに吸着させたプラスチック類の粒子混合物を、帯電させた極性(正極性または負極性)に応じて別々に回収させる工程である。
以上のように、帯電してスリットに吸着された粒子のみを随時コンベアにより回収容器まで搬送されて回収されるという方法を用いることにより、正極性または負極性のいずれかに帯電した粒子のみが回収される。このため、たとえば正極性または負極性のいずれにも帯電されていない粒子が、誤って正極性帯電粒子回収容器6aまたは負極性帯電粒子回収容器6bのいずれかに回収されてしまう可能性は小さい。また、たとえば正極性に帯電された粒子7aが、誤って正電極スリット10に吸着して、負極性帯電粒子回収容器6bに回収されてしまう可能性も小さい。また、プラスチック類の粒子混合物は、その材質に応じて帯電される極性が異なる。すなわち、帯電される極性の違いによりプラスチック類の粒子混合物を選別するということは、そのプラスチック類の粒子混合物の材質に応じて選別するということになる。したがって、帯電ができていない粒子を回収させるための容器が不要で、かつ高精度に、すなわち高い回収率でプラスチック類の粒子混合物を選別することが可能となる。
廃棄しようとする家電製品から回収された、プラスチック類の粒子混合物で、ポリスチレン系のプラスチック含有量が55質量%、ABS系のプラスチック含有量が35質量%、ポリプロピレンのプラスチック含有量が10質量%である場合、これを選別しようとすると、以下のようになる。まず、このプラスチック類の粒子混合物が、たとえばABS系プラスチックで形成された、回転中の回転羽根3と摩擦する。このことにより、ABS系は正極性に帯電し、ポリスチレン系およびポリプロピレンは負極性に帯電する。そして、本発明の実施の形態2における選別装置200を用いて選別を行なうことにより、たとえばABS系のプラスチックは、94%以上の回収率にて回収することができる。また、回収したABS系のプラスチックの純度は99%以上となる。
以上の点においてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態2の説明において、上述しなかった構成や条件、工程などは、全て本発明の実施の形態1に順ずる。また、本発明の実施の形態1における選別装置100の回収装置としての正電極コンベア4および負電極コンベア5と、本発明の実施の形態2における選別装置200の回収装置としての正電極スリット10および負電極スリット11との両方を備えた選別装置としてもよい。この選別装置は、選別装置100や選別装置200よりもさらに高い効率で、高精度にプラスチック類の粒子混合物を選別することができる。
(比較例1)
図15は本発明の実施の形態1および2の比較例である、一般的な静電選別装置全体を正面から見た外観図である。なお、ここで正面とは、図15に示すように、装置全体を描写することが可能な一方の面を意味する。
図15に示すように、本比較例における選別装置1000は、帯電容器2の内部にたとえば異種のプラスチック類の粒子混合物などの選別を行なう対象物を投入するための、対象物投入口1を備える。また、対象物投入口1から投入させたプラスチック類の粒子混合物を帯電させる帯電容器2を備える。帯電容器2の内部には、回転羽根3(図示せず)を備えており、回転羽根3の回転により、投入させたプラスチック類の粒子混合物は回転羽根3と接触して摩擦を起こし、材質に応じて異なる極性に帯電させる。
帯電容器2の内部を通過した粒子混合物である、正極性に帯電された粒子7aおよび負極性に帯電された粒子7bは、いったん試料台15の一方の主表面上に排出される。ここで図15に示すように、たとえば試料台15にやや傾斜を設けておくと、試料台15上に排出された粒子混合物は、試料台15の下端部から落下を始める。落下する途中に粒子混合物は、正電源9aに接続された正電極16および負電源9bに接続された負電極17に挟まれた領域に発生する静電場中を通過する。このことにより、たとえば正極性に帯電された粒子7aは負電極17側に引き寄せられ、負極性に帯電された粒子7bは正電極16側に引き寄せられる。そして、帯電された極性に応じて正電極16もしくは負電極17のいずれかの側に引き寄せられた粒子混合物は、その下部に備えられた、正極性帯電粒子回収容器6aおよび負極性帯電粒子回収容器6bのいずれかに回収される。
以上の選別装置1000を用いた選別方法は、先述した特許文献2に開示されている方法に類似している。したがって、先述したとおり、帯電が不十分な粒子を回収できる容器が設置されていない。このため、帯電が不十分な粒子が、正極性帯電粒子回収容器6aおよび負極性帯電粒子回収容器6bのいずれかに混入したり、正電極16および負電極17の間に浮遊し続けて正常な選別を阻害したりすることにより、回収率が低下する可能性がある。
また、たとえ粒子混合物の帯電や、静電場中における引き寄せが正常に行なわれたとしても、これが落下して正極性帯電粒子回収容器6aおよび負極性帯電粒子回収容器6bのいずれかに回収される際に、本来入るべきでない側に誤って混入される可能性があると思われる。
廃棄しようとする家電製品から回収された、プラスチック類の粒子混合物で、ポリスチレン系のプラスチック含有量が55質量%、ABS系のプラスチック含有量が35質量%、ポリプロピレンのプラスチック含有量が10質量%である場合、これを選別しようとすると、以下のようになる。まず、このプラスチック類の粒子混合物が、たとえばABS系プラスチックで形成された、回転中の回転羽根3と摩擦する。このことにより、ABS系は正極性に帯電し、ポリスチレン系およびポリプロピレンは負極性に帯電する。そして、本発明の比較例1における選別装置1000を用いて選別を行なうことにより、たとえばABS系のプラスチックの回収率は約50%にとどまる。また、回収したABS系のプラスチックの純度は90%程度となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、異種のプラスチック類の粒子混合物を、プラスチックの種類ごとに高精度に選別する技術として特に優れている。
家電製品のプラスチックをマテリアルリサイクルによりリサイクルを行なうシステムを示すフローチャートである。 静電選別法によりプラスチック類の粒子混合物を選別する手順を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1における、選別装置の外観を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における、選別装置の帯電容器の内部に備える回転羽根の状態を示す斜視投影図である。 図3の選別装置全体の斜視投影図である。 図5の線分VI−VIにおける断面模式図である。 図3に示す選別装置の、帯電容器の内部を帯電容器の正面から見た状態を示す概略図である。 図3に示す選別装置の、図6の状態を帯電容器の正面から見た状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における、選別方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における、選別装置の外観を示す概略図である。 図10の選別装置全体の斜視投影図である。 図11の線分XII−XIIにおける断面模式図である。 本発明の実施の形態2における、選別方法の手順を示すフローチャートである。 (A)回転を始める前の、負電極スリットの初期状態を示す概略図である。(B)約45°回転した負電極スリットの状態を示す概略図である。(C)約90°回転した負電極スリットの状態を示す概略図である。(D)約135°回転した負電極スリットの状態を示す概略図である。(E)反転を終えた負電極スリットの状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態1および2の比較例である、一般的な静電選別装置全体を正面から見た外観図である。
符号の説明
1 対象物投入口、2 帯電容器、3 回転羽根、4 正電極コンベア、5 負電極コンベア、6a 正極性帯電粒子回収容器、6b 負極性帯電粒子回収容器、7a 正極性に帯電された粒子、7b 負極性に帯電された粒子、8 スクラバー、9a 正電源、9b 負電源、10 正電極スリット、11 負電極スリット、12 プラスチック吸引口、13 負極性帯電粒子用ダクト、14 正極性帯電粒子用ダクト、15 試料台、16 正電極、17 負電極、20 円筒部分、100 選別装置、200 選別装置、1000 選別装置。

Claims (2)

  1. プラスチック類の粒子混合物から帯電極性の違いによって前記粒子混合物の粒子を選別する選別装置であって、
    帯電容器内で前記粒子混合物の粒子を帯電させる帯電装置と、
    帯電させた前記粒子を前記帯電容器内で帯電極性に応じて別々に静電吸着し、吸着した前記粒子を前記帯電容器外に取り出して回収する回収装置とを備え、
    前記回収装置としては、正極性および負極性の電圧が別々に印加され、前記帯電容器の内面側と外面側とを入れ替えるように回転する電極スリットを備える、選別装置。
  2. 請求項1に記載の選別装置を用いてプラスチック類の粒子混合物から帯電極性の違いによって前記粒子混合物の粒子を選別する選別方法であって、
    前記粒子混合物の粒子を帯電させる工程と、
    帯電させた前記粒子を帯電極性に応じて別々の電圧印加部材に静電吸着させる工程と、
    前記電圧印加部材に吸着した前記粒子を帯電極性に応じて別々に回収する工程とを備え
    る選別方法。
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