JP4857856B2 - 彩度調整機能を有する電子カメラ、および画像処理プログラム - Google Patents
彩度調整機能を有する電子カメラ、および画像処理プログラム Download PDFInfo
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また、画像データの輝度信号に応じて彩度を調整する技術も知られていた(特許文献2)。
明るさ検出部は、被写界の明るさを検出する。
撮像部は、被写界を撮像して画像データを生成する。
彩度調整部は、被写界が明るいほど、画像データの彩度に施す彩度ゲインの最大最小幅を広げるとともに、ユーザーの年齢を情報取得または記憶し、年齢が高いほど、彩度強調を強める。
《2》 また好ましくは、彩度調整部は、被写界の明るさの他に、撮像感度の影響にも配慮する。すなわち、彩度調整部は、撮像部の撮像感度が高いほど、画像データの低彩度領域の彩度を下げることが好ましい。
《3》 また好ましくは、彩度調整部は、被写界の明るさの他に、画像データの肌色領域についても配慮する。すなわち、彩度調整部は、画像データの肌色領域の彩度強調を抑制することが好ましい。
《4》 本発明の画像処理プログラムは、コンピュータを、入力部、彩度調整部として機能させるためのプログラムである。
入力部は、被写界の明るさ情報を有する画像データを取り込む。
彩度調整部は、画像データの被写界の明るさ情報から、該画像データにおける被写界の明るさが明るいほど、画像データの彩度に施す彩度ゲインの最大最小幅を広げるとともに、ユーザーの年齢を情報取得または記憶し、年齢が高いほど、彩度強調を強める。
(第1実施形態の構成説明)
図1は、電子カメラ11の構成を示すブロック図である。
図1において、電子カメラ11には、撮影レンズ12が装着される。この撮影レンズ12の像空間には、撮像部13の撮像面が配置される。撮像部13は、制御部18により露出制御され、画像データを生成する。この撮像部13で生成された画像データは、A/D変換部14を介してデジタル化された後、画像処理部15に与えられる。この画像処理部15は、画像データに対して彩度調整などの画像処理を施し、記録部16に出力する。記録部16は、画像処理後の画像データを圧縮記録する。
例えば、一眼タイプの電子カメラ11では、ファインダ光学系に測光センサが搭載される。この測光センサは、開放絞り状態の撮影レンズ12を介して被写界をTTL測光する。明るさ検出部17は、このTTL測光の結果と開放絞り値とに基づいて、被写界の明るさ情報を検出することができる。
また例えば、コンパクトタイプの電子カメラ11では、撮像部13がモニタ画像を定期的に出力する。明るさ検出部17は、このモニタ画素の輝度レベルと、モニタ画像の露出値(絞り値、シャッタ時間、撮像感度など)とに基づいて、被写界の明るさ情報を検出することができる。
また例えば、明るさ検出部17として、外光式の測光部を設けてもよい。この場合、明るさ検出部17は、外光測光の結果から、被写界の明るさ情報を検出することができる。
図2は、電子カメラ11の動作を説明する流れ図である。以下、図2に示すステップ番号に従って、動作説明を行う。
画像処理部15は、このような画像処理を完了した画像データについて、画素単位(または複数画素の単位)に彩度Cdを算出する。
例えば、彩度Cdの算出には、画素単位(または複数画素の単位)の色差信号Cb,Crを下式に代入して算出することが好ましい。
Cd=(Cb^2+Cr^2)^0.5
(ただし、^はべき乗を示す演算子である)
画像処理部15は、この明るさ情報と彩度ゲイン特性との対応関係を示すデータテーブル(図3参照)を保持する。画像処理部15は、このデータテーブルを、取得した明るさ情報で照会することにより、対応する彩度ゲイン特性LUTc()を選択決定する。
なお、このデータテーブルの一般的傾向としては、被写界が明るいほど、大きな彩度ゲインを示す彩度ゲイン特性LUTc()が選択される。また、被写界が明るいほど、彩度ゲインの最大最小幅が広い彩度ゲイン特性LUTc()が選択決定される。
このような一般的傾向については、明所視(錐体)と暗所視(桿体)における色の知覚能力差を実験や計算シミュレーションで求めることにより、作成可能である。
また、テスト撮影した画像データに対し、撮影者が撮影時に感じた色の鮮やかさの記憶を辿りながら彩度調整を実際に試みることによって、彩度の知覚変化を演出的に反映した彩度ゲイン特性を作成してもよい。この作業を、被写界の明るさを変えながら繰り返すことによって、上述したデータテーブルを作成することもできる。
なお、画像データの高彩度領域においては、彩度強調によって彩度飽和の弊害を生じるため、図3に示す複数の彩度ゲイン特性に共通するように、高彩度領域の彩度ゲインを1以下に設定することが好ましい。
この場合、図3に示すように、撮像感度が高くなるほど、低彩度領域の彩度ゲインを下げることが好ましい。このような彩度ゲイン特性により、撮像感度が高いほど増加する低彩度領域の色ノイズを低減することができる。
このデータテーブルは、年齢による彩度の知覚感度の実験結果から作成可能である。また、このデータテーブルは、年齢による彩度の好みなどをアンケート調査することによっても作成可能である。
なお、このデータテーブルの一般的傾向としては、年齢が高くなるほど、補正ゲインGyを単調増加させることが好ましい。
また、画像処理部15は、画像データを顔認識や人物認識することにより、人物撮影の可能性が高いか否かを判定してもよい。
このような判定により、画像データの主要被写体が人物であると判定された場合、画像処理部15は、画像データの色相を画素単位(または複数画素の単位)に求める。画像処理部15は、これら色相を図4[B]に示すデータテーブルに当てはめて、画像データの肌色領域に関する補正ゲインGsを決定する。
なお、このデータテーブルは、肌色領域の不自然さ(陰影部の色ノイズ、肌の凹凸、色あいの不自然さ)などを改善するため、肌色領域の過度な彩度上昇を抑えるように設定される。
一方、風景写真のように、画像データの主要被写体が人物以外の場合には、画像処理部15は、補正ゲインGs=1に設定する。
第1実施形態では、撮影時における被写界の明るさによって、人間の色彩の知覚が変化する現象に着目する。そこで、明るさ検出部17を電子カメラに設けて、被写界の明るさ情報を検出し、その撮影環境の明るさから予想される知覚的な彩度変化を、画像データの彩度調整に反映させる。その結果、撮影時における鮮やかさの印象に近い画像データを得ることができる。
図5は、画像処理プログラムによるコンピュータ動作を説明する流れ図である。以下、図5に示すステップ番号に沿って、この動作を説明する。
例えば、被写界の測光値は、被写界の明るさを直に示す明るさ情報である。
また例えば、画像データの撮影時の露出情報は、被写界が明るいほど露光量(絞り値,シャッタ時間)を制限する性質のため、被写界の明るさを間接的に示す明るさ情報となる。
また例えば、画像データの輝度レベルを露出情報が示す露光量で換算して、物空間における被写体の明るさ絶対量(=固定露光量における被写体像の明るさ)を算出してもよい。この物空間における被写体の明るさは、被写界の明るさを示す明るさ情報となる。
以上のコンピュータ動作により、撮影後の画像データに対して、第1実施形態と同様の彩度調整を施すことが可能になる。
なお、上述した実施形態では、色補間後の画像データに対して、本発明の彩度調整を実施するケースについて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、ベイヤ画像のようなRAW画像に対して、本発明の彩度調整を実施してもよい。この場合、画素単位の彩度を求めるために、RAW画像に対して簡易的な色補間処理を実施してもよい。また、RAW画像の局所領域から複数種の色信号を抽出し、これら色信号に基づいて、複数画素の単位に彩度を算出してもよい。
Claims (4)
- 被写界の明るさを検出する明るさ検出部と、
前記被写界を撮像して画像データを生成する撮像部と、
前記明るさ検出部により検出された前記被写界の明るさが明るいほど、前記画像データの彩度に施す彩度ゲインの最大最小幅を広げるとともに、ユーザーの年齢を情報取得または記憶し、前記年齢が高いほど、彩度強調を強める彩度調整部と
を備えたことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記彩度調整部は、前記撮像部の撮像感度が高いほど、前記画像データの低彩度領域の彩度を下げる
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1又は請求項2に記載の電子カメラにおいて、
前記彩度調整部は、前記画像データの肌色領域の彩度強調を抑制する
ことを特徴とする電子カメラ。 - コンピュータを、
被写界の明るさ情報を有する画像データを取り込む入力部と、
前記画像データの前記被写界の明るさ情報から、該画像データにおける前記被写界の明るさが明るいほど、前記画像データの彩度に施す彩度ゲインの最大最小幅を広げるとともに、ユーザーの年齢を情報取得または記憶し、前記年齢が高いほど、彩度強調を強める彩度調整部と
して機能させるための画像処理プログラム。
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