JP4857204B2 - 感光性インクジェットインク - Google Patents

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本発明は、感光性インクジェットインクに関する。
インクジェット記録用のインクとして、ラジカル重合性モノマーまたはカチオン重合性モノマーと、光重合開始剤と顔料とを含有するUVインクが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。こうしたUVインクを含むインク層は、光照射により瞬時に非流動化することができるので、安全でかつ高品質の印刷物を得ることができる。
しかしながら、これまでのインクジェットインクでは、金属に対する十分な密着性、耐溶剤性などを兼ね備えたインク層を形成することはできなかった。近年、回路基板などの電子部品を印刷により製造する試みがなされており、この場合には、樹脂基板上に導電性物質を用いて回路が印刷される。金属に対する密着性および十分な強度を有するインク層を形成可能なインクを用いれば、絶縁材料と導電材料との両方を印刷により積層することができるものの、そうしたインクは未だ得られていない。
密着性に加えて、インクには安全性も求められてきた。上述したカチオン重合タイプのインクには、重合性モノマーとしてエポキシ化合物が一般に含有される。エポキシ化合物には、AMES試験(細菌を用いる復帰突然変異試験)で陽性を示すものが多いため、変異原性などの観点から安全とはいいきれない。エポキシ化合物の中には、AMES試験陰性であるエポキシ化合物も存在するが、そのような化合物は限られている。しかも、これらを含有するインクは、密着性や硬化性能が十分でない。
AMES試験陰性のエポキシ化合物を配合したインクもまた、提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、脂環式エポキシ化合物の含有量が多い場合には、十分な耐溶剤性が得られない。さらに、エポキシ化合物やオキセタン化合物とともに無機酸化物を配合して、インク硬化膜の硬さに起因する擦過性能を高めることが提案されているが(例えば、参考文献4参照)、求められる要求に十分に対応できないのが現状である。
特開2001−272529号公報 特開2002−188025号公報 特開2002−317139号公報 特開2006−152064号公報
本発明は、各種記録媒体、特に金属媒体との密着性に優れ、高い硬度を有するとともに擦過性能に優れた硬化物からなる印刷物を形成可能な感光性インクジェットインクを提供することを目的とする。また本発明は、各種記録媒体、特に金属媒体との密着性に優れ、高い硬度を有するとともに擦過性能に優れた硬化物からなる印刷物を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる感光性インクジェットインクは、有機系分散媒と、光酸発生剤と、顔料とを含有する感光性インクジェットインクであって、
コロイダルシリカが配合され、
前記有機系分散媒は、オキセタン化合物、および下記一般式(1)で表わされるビニルエーテル化合物から選択される少なくとも2種の重合性化合物を含み、
Figure 0004857204
(前記一般式(1)中、R 11 は、ビニルエーテル基、ビニルエーテル骨格を有する基、アルコキシ基、水酸基置換体および水酸基からなる群から選択され、少なくとも1つはビニルエーテル基またはビニルエーテル骨格を有する。R 12 は、置換または非置換の環式骨格または脂肪族骨格を有するp+1価の基であり、pは0を含む正の整数である。)
前記重合性化合物の少なくとも1つは単官能化合物であり、
前記単官能化合物は前記有機系分散媒総量の20重量%以上70重量%以下の量で含有され、
前記ビニルエーテル化合物は前記有機系分散媒総量の30重量%以上の量で含有され
前記オキセタン化合物として3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタンを含み、前記一般式(1)で表わされる化合物として下記化学式で表わされる化合物を含むことを特徴とする。
Figure 0004857204
本発明によれば、各種記録媒体、特に金属媒体との密着性に優れ、高い硬度を有するとともに擦過性能に優れた硬化物からなる印刷物を形成可能な感光性インクジェットインクが提供される。また本発明によれば、各種記録媒体、特に金属媒体との密着性に優れ、高い硬度を有するとともに擦過性能に優れた硬化物からなる印刷物が提供される。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態にかかる感光性インクジェットインクは、特定の有機系分散媒と、光酸発生剤とを含有する。具体的には、有機系分散媒は、オキセタン化合物、および特定の構造のビニルエーテル化合物から選択される少なくとも2種の重合性化合物を含む。
オキセタン化合物としては、例えば、オキセタン環を2つ有する化合物、およびオキセタン環を1つ有する化合物などを用いることができる。オキセタン環を2つ有する化合物としては、例えば、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、1,4−ビス〔(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ベンゼン、4,4’−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ビフェニル、1,4−ビス{〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕メチル}ベンゼン、ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]シクロヘキサン、およびビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ノルボルナンなどが挙げられる。オキセタン環を1つ有する化合物としては、例えば、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]シクロヘキサン、およびオキセタニルシルセスキオキサンなどが挙げられる。また、オキセタン基を側鎖に有するアクリル化合物、およびオキセタン基を側鎖に有するメタクリル化合物なども用いることができる。こうした化合物が含有された場合には、粘度の上昇を抑えられるのに加えて、オキセタン化合物と同様の硬化加速効果を得ることができる。
SUS、銅、アルミなどの多様な金属やPET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)などのプラスチック部材、およびガラスなど各種記録部材に対する密着性を高めるためには、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタンが好適に用いられる。
また、2官能のオキセタン化合物を用いることによって、印刷物の耐溶剤性がより向上する感光性インクジェットインクとなる。オキセタン化合物は、単独で2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、ビニルエーテル化合物としては、下記一般式(1)で表わされるビニルエーテル化合物が用いられる。
Figure 0004857204
(前記一般式(1)中、R11は、ビニルエーテル基、ビニルエーテル骨格を有する基、アルコキシ基、水酸基置換体および水酸基からなる群から選択され、少なくとも1つはビニルエーテル基またはビニルエーテル骨格を有する。R12は、置換または非置換の環式骨格または脂肪族骨格を有するp+1価の基であり、pは0を含む正の整数である。)
pが0であって、R12としてシクロヘキサン環骨格が導入される場合には、揮発性の観点から、R12には酸素が含まれることがより好ましい。具体的には、環骨格に含まれる少なくとも一つの炭素原子はケトン構造を有する構造、酸素原子に置換されている構造、あるいは酸素含有置換基を有する構造などであることが望まれる。
11に導入されるビニルエーテル基の数は、硬化性の観点からは多い方が望ましく、特に制限されない。ただし、インク粘度や光酸発生剤の溶解性を考慮すると、多くとも2乃至3程度であることが好ましい。
(p+1)価の有機基R12としては、脂肪族骨格から誘導体される(p+1)価の有機基や、芳香環を含む(p+1)価の基が挙げられる。脂肪族骨格としては、例えば、エタン骨格およびブタン骨格に加えて、ジエチレングリコール骨格およびトリエチレングリコール骨格などのアルキレングリコール骨格も含まれる。また、芳香環としては、例えば、ベンゼン環やナフタレン環、およびビフェニル環などが挙げられる。上述したような脂肪族骨格や芳香環の少なくとも1つの水素原子は、例えばメトキシ基、メトキシエトキシ基、アルコキシ基、アセトキシ基やアルキルエステル基などのエーテルあるいはエステル等の置換基で置換されていてもよい。
あるいは、脂環式骨格から誘導される(p+1)価の基を、R12として導入することもできる。脂環式骨格としては、例えばシクロアルカン骨格、ノルボルナン骨格、アダマンタン骨格、トリシクロデンカン骨格、テトラシクロドデカン骨格、テルペノイド骨格、およびコレステロール骨格などが挙げられる。脂環式骨格が橋かけ構造を有する場合には、硬化物の硬度が上昇するためより望ましい。さらに、揮発性の観点からは、脂環式骨格は酸素を含有することがより望ましい。具体的には、環式骨格の一部の炭素がケトン構造を有する構造、酸素原子に置換されている構造、あるいは酸素含有置換基を有する構造などである。
上記一般式(1)で表わされる化合物の粘度は、通常、1mPa・secないし30mPa・sec程度である。したがって、これらのビニルエーテル化合物を使用することによって、感光性インクジェットインクに求められる低粘度と溶解性とを確保することができる。さらに、これらのビニルエーテル化合物は、安全性が極めて高く、皮膚刺激性や変異原性に関わる毒性が陰性であるものが多い。
上記一般式(1)で表わされる化合物として、脂肪族骨格を有する(p+1)価の基がR12に導入されたものの具体例を以下に示す。例えば、トリエチレングリコールジビニルエーテル(Rapi−CureDVE3:ISP社)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(Rapi−CureDVE2:ISP社)、ドデシルビニルエーテル(Rapi−CureDDVE:ISP社)、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(Rapi−CureHBVE:ISP社)、ブタンジオール−1,4−ジビニルエーテル(Rapi−CureDVB1D:ISP社)、トリプロピレングリコールジビニルエーテル(Rapi−CureDPE3:ISP社)、ジプロピレングリコールジビニルエーテル(Rapi−CureDPE2:ISP社)、ヘキサンジオールジビニルエーテル(Rapi−CureHDDVE:ISP社)、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE:丸善石油化学製)、およびジエチレングリコールモノビニルエーテル(DEGV:丸善石油化学製)などである。
12が置換または非置換の環式骨格を有する(p+1)価の基であるものの具体例を、以下に示す。かかるビニルエーテル化合物としては、具体的には、次のようなアルコール化合物における水酸基を、ビニルエーテルやプロペニルエーテルに置換した化合物等が挙げられる。アルコール化合物としては、例えば、クメンアルコール、ビニロキシベンゼン、ハイドロキノン、1−カルボメトキシ−4−ビニロキシベンゼン、2−ヒドロキシナフタレン、1−tertブチル−4−ビニロキシベンゼン、ビスフェノールA、1−オクチル−4−ビニロキシベンゼン、1−ヒドロキシ−3,5ジメチルベンゼン、4−ヒドロキシクミルフェノール、および3−イソプロピルフェノールなどが挙げられる。
具体的なビニルエーテル化合物の例を、下記化学式Aro.1〜Aro.11に示す。
Figure 0004857204
Figure 0004857204
環状化合物が脂環式骨格の場合には、臭気および安全性の観点で、芳香族ビニルエーテルよりも好ましいものとなる。かかる脂環式骨格を有するビニルエーテル化合物としては、環式骨格が4〜6員環によって構成される単環、あるいはそれらが結合し橋かけ構造を有する脂環式骨格が望ましい。例えば、次のような脂環式アルコール化合物における水酸基を、ビニルエーテルやプロペニルエーテルに置換した化合物等が挙げられる。脂環式アルコールとしては、例えば、シクロペンタンモノ(ジ)オール、シクロペンタンモノ(ジ)メタノール、シクロヘキサン(ジ)オール、シクロヘキサンモノ(ジ)メタノール、ノルボルナンモノ(ジ)オール、ノルボルナンモノオールモノメタノール、ノルボルナンモノ(ジ)メタノール、トリシクロデカンモノ(ジ)オール、トリシクロデカンモノ(ジ)メタノール、およびアダマンタンモノ(ジ)オールなどを用いることができる。
こうした脂環式骨格は、より具体的には下記一般式(VE1−a)または(VE1−b)で表わされる。
Figure 0004857204
(上記一般式中、X1,Z1は原子数1以上5以下のアルキレン基、Y1は原子数1以上2以下のアルキレン基であり、kは0または1である。)
上述したような脂環式骨格を有するビニルエーテル化合物の具体的としては、次のようなアルコール化合物における水酸基を、ビニルエーテルやプロペニルエーテルに置換した化合物等が挙げられる。アルコール化合物としては、例えば、4−シクロヘキサンジオール、ジシクロペンタジエンメタノール、イソボルネオール、1−tertブチル−4−ビニロキシシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノール、ジヒドロキシオクタヒドロフェニル、ヒドロキシトリシクロデカンモノエン、メントール、1,3ジヒドロキシシクロヘキサン、デカヒドロ−2−ナフタレノール、ビニロキシシクロドデカノール、およびノルボルナンジオールなどが挙げられる。
より具体的なビニルエーテル化合物の例を、下記化学式Ali.1〜Ali.14に示す。
Figure 0004857204
Figure 0004857204
こうした化合物のなかでも、脂環式骨格が橋かけ構造を有する場合には、得られる硬化物の硬度が上昇するためより望ましい。また、アイエスピージャパン社製のRAPI−CURE CHVE:シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、およびRAPI−CURE CHMVE:シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテルなどを用いることもできる。
脂環式骨格を有する化合物が含酸素構造の場合には、揮発性や顔料分散性の点で望ましいものとなる。そうした構造としては、例えば、環の一部の炭素が酸素原子に置換された構造が挙げられる。あるいは、メトキシ基、メトキシエトキシ基、アルコキシ基、およびアルキルエステルのような酸素含有置換基が含まれる構造も、好ましく用いられる。
酸素含有置換基を有する環構造をもつビニルエーテル化合物としては、次のような化合物が挙げられる。例えば、環式骨格が4〜6員環によって構成される単環あるいはそれらが結合し橋かけ構造を有する脂環式骨格を有するアルコール化合物において、特定の置換基で水酸基を置換した化合物である。例えば、少なくとも1つ以上の水酸基を、メトキシ基やメトキシエトキシ基、アルコキシ基、アセトキシ基やアルキルエステル基などのエーテルあるいはエステルで置換し、残りの水酸基は、ビニルエーテルやプロペニルエーテルに置換した化合物等が挙げられる。具体的には、そのアルコール化合物としてはシクロペンタンジオール、シクロヘキサンジ(トリ)オール、シクロヘキサンジ(トリ)メタノール、ノルボルナンジ(トリ)オール、ノルボルナンモノ(ジ)オールモノ(ジ)メタノール、ノルボルナンジ(トリ)メタノール、トリシクロデカンジ(トリ)オール、トリシクロデカンジ(トリ)メタノール、およびアダマンタンジ(トリ)オールなどが例示される。
より具体的には、下記化学式で表わされる酸素含有置換基を有するビニルエーテル化合物が最も望ましい。
Figure 0004857204
他方、酸素原子が脂環式骨格内に含まれる場合、粘度安定性がさらに向上するためより望ましいものとなる。かかる化合物としては、下記一般式(VE2−a)または(VE2−b)で表わされる化合物が例示される。
Figure 0004857204
(上記一般式中、X2,Y2、Z2のいずれかに少なくとも1個の酸素原子を含み、X2,Z2は原子数1以上5以下のアルキレン基または酸素原子をエーテル結合として含む2価の有機基、Y2は、酸素原子、原子数1以上2以下のアルキレン基または酸素原子をエーテル結合として含む2価の有機基を示し、kは0または1である。)
かかる化合物は、脂環式骨格に起因した安全性と優れた硬化性能とを有する。しかも、環構成原子として酸素原子を有する環状炭化水素骨格は、高表面張力を示す。このため、上述した条件を備えた化合物は、高い溶解性や分散性を有している。
こうした構造の脂環式骨格を有するビニルエーテル化合物としては、環式骨格が4〜6員環の環状エーテル骨格を有する化合物が望ましい。例えば、次のようなアルコール化合物における水酸基を、ビニルエーテルまたはプロペニルエーテルに置換した化合物等が挙げられる。具体的には、置換または非置換のオキセタンモノオール、置換または非置換のオキセタンモノメタノール、オキサペンタンモノ(ジ)オールや、オキサシクロヘキサンモノ(ジ)オール、イソソルビトールやマンニトール、オキサノルボルナンモノ(ジ)オール、オキサノルボルナンモノオールモノメタノール、オキサノルボルナンモノ(ジ)メタノール、オキサトリシクロデカンモノ(ジ)オール、オキサアダマンタンモノ(ジ)オール、およびジオキソランメンタノールなどが挙げられる。
かかる化合物のなかでも、前記一般式(VE2−a)または(VE2−b)で表わされる環状骨格部分の構造において、酸素原子数と炭素原子数の比(酸素原子数/炭素原子数)は、0.08を越えることが好ましい。こうしたビニルエーテル化合物が用いられると、溶解性や印刷媒体との濡れ性などの極性に関係する物性で特徴を発揮するインクが得られる。(酸素原子数/炭素原子数)は、0.15以上が好ましく、0.25以上がより好ましい。
具体的なビニルエーテル化合物としては、Cas No.22214−12−6,およびCas No.20191−85−9などが挙げられる。こうした化合物には、オキセタン環やヒドロフラン環のような歪んだ環状エーテル構造が含まれる。この構造に起因して、かかるビニルエーテル化合物は、高い反応性を備えている。なかでもヒドロフラン環は、揮発性の観点で望ましい。かかる環式構造は橋かけ構造を有する場合には、硬化物の硬度がさらに高まるため、さらに望ましいものとなる。より具体的には、以下に示すビニルエーテルが最も望ましい。
Figure 0004857204
特に、化合物(ONB−DVE)は、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタンと組み合わせて用いることが好ましい。有機系分散媒中にこれらの化合物が含有された場合には、高い硬化硬度を保ちつつ、各種記録媒体への密着性がよりいっそう高められた硬化物を得る。とりわけ、金属系記録媒体への密着性がよりいっそう高められる。
上述した一連のビニルエーテル化合物は、例えば、J.Chem.Soc.,1965(2)1560−1561やJ.Am.Chem.Soc.Vol.124,No.8,1590−1591(2002)などに記載されている方法によって、好適に合成することができる。かかる方法を用いた場合、相当する芳香族アルコールや脂環アルコール化合物を出発原料とし、ハロゲン化イリジウムなどの触媒下、ビニルエーテルやプロペニルエーテルの酢酸エステルを作用させる。これによって、目的とするビニルエーテルやプロペニルエーテル化合物を容易に得ることができる。例えば、メントールと酢酸ビニルとを、イリジウム化合物を触媒として炭酸ナトリウムのトルエン混合液中で、アルゴン雰囲気の下、加熱攪拌することによって、メントールビニルエーテル(MTVE)を得ることができる。
こうした合成方法は、本明細書に例示されるいかなる化合物の合成においても、好適に用いることができる。
本発明の実施形態にかかる感光性インクジェットインクにおいては、ビニルエーテル化合物の含有量は、有機系分散媒総量の30重量%以上に規定される。30重量%未満の場合には、硬化後に十分な硬度を有し、密着性の高い硬化物を形成可能なインクが得られな
い。また、オキシラン化合物でAmes安全性などが比較的低いものを用いたとき、感光性インクとしての安全性が損なわれるおそれがある。
ビニルエーテル化合物は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述したようなオキセタン化合物および特定のビニルエーテル化合物の少なくとも一方の重合性化合物は、単官能化合物であることが必要である。単官能化合物が含有されることによって、得られる硬化物の収縮性を制御することができる。すなわち、適切に単官能化合物を加えることにより、酸重合性化合物の硬化過程において生じる収縮が抑えられる。その結果、インク硬化物の密着性が高められる。単官能化合物の含有量は、有機系分散媒総量の20〜70重量%に規定される。20重量%未満の場合には、記録媒体に対して高い密着性を有する硬化物を形成することが困難となる。一方、70重量%を越えると、得られる硬化物の硬度が十分でないといった不都合が生じる。単官能化合物の含有量は、30〜50重量%であることが好ましい。
本発明の実施形態にかかる感光性インクジェットインクには、有機系分散媒の一部としてオキシラン化合物が含有されてもよい。オキシラン化合物としては、通常エポキシ樹脂として用いられているものであれば使用可能である。具体的には芳香族エポキシド、脂環式エポキシド、脂肪族エポキシドなどのモノマー、オリゴマー、およびポリマーが挙げられる。
具体的には、例えば、ダイセル化学社製のセロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2000、セロキサイド3000に例示される脂環式エポキシ、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物であるサイクロマーA200、サイクロマーM100、MGMAのようなメチルグリシジル基を有するメタクリレート、低分子エポキシ化合物であるグリシドール、β−メチルエピコロルヒドリン、α−ピネンオキサイド、C12〜C14のα−オレフィンモノエポキシド、C16〜C18のα−オレフィンモノエポキシド、ダイマックS−300Kのようなエポキシ化大豆油、ダイマックL−500のようなエポキシ化亜麻仁油、エポリードGT301、エポリードGT401のような多官能エポキシなどを挙げることができる。さらに、サイラキュアのような米国ダウケミカル社の脂環式エポキシや、水素添加し且つ脂肪族化した低分子フェノール化合物の水酸基末端をエポキシを有する基で置換した化合物、エチレングリコールやグリセリン、ネオペンチルアルコールやヘキサンジオール、トリメチロールプロパンなどの多価脂肪族アルコール/脂環アルコールなどのグリシジルエーテル化合物、ヘキサヒドロフタル酸や、水添芳香族の多価カルボン酸のグリシジルエステルなどを使用することができる。
これらのうち特に脂環式骨格を有するエポキシ化合物は反応性に加えて、ある程度の高沸点と低粘度とを両立することができるため好適に用いられる。
比較的分子量の小さいオキシラン化合物は、AMES試験による変異原性の高くないので好ましい。具体的には、セロキサイド3000などの脂環式エポキシ化合物が挙げられる。なお、オキシラン化合物の分子量は、150以上300以下であることが好ましい。150未満の場合には変異原性が高くなってしまい、300を越えると、インクジェットヘッドからの吐出性能が悪くなってしまう傾向がある。
オキシラン化合物の含有量は、有機系分散媒総量の30重量%以下であることが望まれる。オキシラン化合物を含有させることによって、密着性をさらに高めることが可能となるが、30重量%より多いと塗膜の耐溶剤性が低下するおそれがある。また、揮発性の高い脂環式エポキシの場合には、インクジェットによる吐出性能も悪化してしまう。
有機系分散媒総量の30重量%以下のオキシラン化合物が含有される場合には、オキセタン化合物の含有量は、有機系分散媒の総量の20〜60重量%とすることが好ましい。こうした割合でオキセタン化合物が含有されることによって、密着性を損なわず、インク硬化膜の膜強度がよりいっそう向上する。
また、オキシラン化合物が含有される場合には、オキシラン化合物またはオキセタン化合物は、単官能化合物であることが好ましい。こうした化合物が単官能であることによって、密着性をさらに高めることができる。
例えば、単官能オキセタン化合物20〜40重量%、2官能のオキセタン化合物10〜30重量%、オキシラン化合物3〜20重量%、ビニルエーテル化合物30〜50重量%という処方で配合されたインクは、インク硬化膜の強度向上が図られ、特に耐溶剤性の点でより好ましいものとなる。
その他、本発明の感光性インクジェットインクに用いられる有機分散媒として、必要に応じて以下の分散媒を使用することができる。
酸の存在下で架橋する重合性化合物であり、単独で50℃以下で100cp(=mPa・s)以下程度の流動性を有していることが望ましい。そのような化合物としては、分子量1000以下のエポキシ基、オキセタン基、オキソラン基などのような環状エーテル基を側鎖に有するアクリルまたはビニル化合物、カーボネート系化合物、低分子量のメラミン化合物、ビニルエーテル類やビニルカルバゾール類、スチレン誘導体、アルファ−メチルスチレン誘導体、ビニルアルコールとアクリル、メタクリルなどのエステル化合物をはじめとするビニルアルコールエステル類など、カチオン重合可能なビニル結合を有するモノマー類を併せて使用することが挙げられる。
本発明の実施形態にかかる感光性インクジェットインクには、光酸発生剤が含有される。光酸発生剤は、光照射により酸を発生する化合物であり、光カチオン重合開始剤とも称される。光酸発生剤としては、オニウム塩化合物が最も好適に用いられる。使用し得るオニウム塩としては、例えば、フルオロホウ酸アニオン、ヘキサフルオロアンチモン酸アニオン、ヘキサフルオロヒ素酸アニオン、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、パラトルエンスルホネートアニオン、およびパラニトロトルエンスルホネートアニオン、ハロゲン系アニオン、スルホン酸系アニオン、カルボン酸系アニオン、硫酸アニオンを対イオンとするジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、およびイオドニウム塩などを挙げることができる。なかでも、色材の安定性および環境配慮の観点から、アニオン種はボロン、アンチモン、ヒ素などを含まないものが望ましく、なかでもフルオロホウ酸アニオンが最も望ましい。
オニウム塩の具体例としては、例えば、下記化学式で表わされる化合物が挙げられる。
Figure 0004857204
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Figure 0004857204
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市販のオニウム塩化合物としては、例えば、みどり化学社製MPI−103(CAS.NO.(87709−41−9))、みどり化学社製BDS−105(CAS.NO.(145612−66−4))、みどり化学社製NDS−103(CAS.NO.(110098−97−0))、みどり化学社製MDS−203(CAS.NO.(127855−15−5))、みどり化学社製DTS−102(CAS.NO.(75482−18−7))、みどり化学社製DTS−103(CAS.NO.(71449−78−0))、みどり化学社製MDS−103(CAS.NO.(127279−74−7))、みどり化学社製MDS−105(CAS.NO.(116808−67−4))、みどり化学社製MDS−205(CAS.NO.(81416−37−7))、みどり化学社製BMS−105(CAS.NO.(149934−68−9))、みどり化学社製TMS−105(CAS.NO.(127820−38−6))、ダイセルUCB社製UVACURE1591、1590、ダウケミカル社製UVI-6992や6976、ランバーティ社ESACURE−1064、およびチバガイギー社のIRGACURE250などを挙げることができる。
上述したオニウム塩のなかでも、スルフォニウム塩やイオドニウム塩は、安定性に優れている。しかしながら、その合成過程に起因して、通常、不可避に1価の塩(1価のカチオンと1個のアニオンとの塩)と、75%程度まで2価以上の塩(例えば2価のカチオンと2個のアニオンとの塩)との混合物が含まれることが知られている。一般的には、市販品もこうした混合物の状態であり、特にスルフォニウム塩では、この傾向が顕著である。多価の塩がインク中に含有されると、感光波長が長波長側にシフトして、一般に高感度となることが知られている。こうした利点を確保するために、2価以上の塩が意図的に混入される場合もある。例えば、ダイセルUCB社製UVACURE1591、1590、ダウケミカル社製UVI−6992や6976、ランバーティ社ESACURE−1064等などの市販品がそれらに該当する。しかしながら多価の塩は、特に微小粒子を必要とするインクジェット顔料分散体の凝集安定性に大きく影響を及ぼす。具体的には、多価の塩は、顔料粒子と分散剤との間に弱い結合を生じさせて、ゲルまたは凝集体を引き起こすといった欠点も有する。このため、通常、これら多価の塩の存在を極力抑えることが、顔料粒子の分散安定性およびインクジェットの吐出性能の向上に繋がる。
上述したオニウム塩化合物の中でも、カラー顔料の凝集安定性に格段に優れることから、アリールスルフォニウムのフルオロフォスフェート塩、あるいはアリールイオドニウムのフルオロフォスフェート塩が望ましい。また、1価のオニウム塩であっても、分散剤が不足した場合には、分散剤である末端アミン樹脂を経時的に徐々に置換する作用を有する。そのため、オニウム塩は、顔料表面と分散剤末端との結合部分に極力近づきにくい構造をとることが望ましい。比較的大きな置換基を構造内に有するオニウム塩化合物を用いることによって、これが可能となる。さらに、顔料表面へのイオン吸着が立体障害により低減されるために、オニウム塩中のベンゼン環は、炭素数1以上20以下の有機基を有することが好ましい。ベンゼン環の50モル%以上が、炭素数4以上20以下の有機基を有することがより好ましい。この場合には、分散安定性に加えて、光反応時の空気中への分解物の飛散が抑制されるために安全性が高められる。かかる化合物は、溶媒に対する溶解性が高くなるため、インク中での塩の析出といった現象も抑えることができる。ひいては、吐出不良の原因となりやすい数ミクロンサイズの粒子生成も低減され、大変望ましいものとなる。
1価のオニウム塩が用いられると、その感光波長が短波長側にシフトするため、感度が低下する傾向がある。VI元素である硫黄や酸素を複素環内や連結基として有する芳香族置換基が構造内に含まれると、こうした不都合を回避することができるため望ましいものとなる。
さらに、下記一般式(2)または(3)に示されるように、比較的大きな有機基を構造内に含むオニウム塩の場合には、溶解安定性が高く、分散安定性も良好であるという利点を有する。
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ここで、A-はフルオロフォスフェートアニオンであり、R1、R2、およびR3の少なくとも1つは炭素数4乃至20の有機基であり、残りは水素原子を含む炭素数1乃至20の有機基であり、R4は2価の芳香族置換基あるいはVI原子を構造内に含む2価の芳香族置換基を示す。
1ないしR3として導入されうる有機基としては、例えば、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基などの炭素数4−20のアルキル基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デカニルオキシ基などの炭素数4−20のアルキルオキシ基、エチレングリコールが脱水縮合したポリエチレンオキシド骨格を有する炭素数4−20の置換基)等が挙げられる。また、R4として導入され得る2価の芳香族置換基としては、例えば、フェニレンやビフェニレンなどフェニレンを有する基、フェニレンサルファイド、フェニレンジサルファイドなど、フェニレンサルファイド骨格を有する基、ベンゾチオフェニレン、チオフェニレン、ビチオフェニレン基などチオフェン骨格を有する基、フラニレン、ベンゾフラニレンなどフラン骨格を有する基等が挙げられる。
さらに上述したオニウム塩は、光反応の過程で、有害なベンゼンなどの副生成物の生成が押さえられることも知られており、結果として本発明におけるインクジェットインクとして用いることで、環境面・安全面の効果が高く望ましいものとなりうる。
インクジェットインク中における光酸発生剤の含有量は、酸発生効率や添加する色成分の量などに応じて設定することが望まれる。本発明の実施形態においては、光酸発生剤は、通常、感度の観点から、インクジェットインク中の酸で重合する分散媒100重量%に対して、1重量%乃至10重量%の割合で含有される。1重量%未満の場合には、インクジェットインクの感度が低くなる。一方、10重量%を越えて過剰に光酸発生剤が含有されると、分散の劣化や分散媒の暗重合が生じて、インクの経時間的増粘が激しくなる。これに起因して、塗膜性や光硬化後の硬化物の硬度が低下する。また、記録装置の配管やヘッド部材の腐食が生じることもある。
光酸発生剤の含有量は、2重量%乃至8重量%であることが好ましく、2重量%乃至6重量%であることがより好ましい。特に、顔料の分散安定性や、配管、ヘッド部材の腐食性をよりいっそう低減することが求められる場合には、増感剤を同時に配合することが望ましい。この場合には、光酸発生剤の添加量を2重量%乃至4重量%程度にまで低減することができる。
増感剤としては、例えば、アクリジン化合物、ベンゾフラビン類、ペリレン類、アントラセン類、チオキサントン化合物類、およびレーザ色素類などを挙げることができる。なかでもジヒドロキシアントラセンの水素原子を有機基で置換した化合物やチオキサントン誘導体などは、その効果が特に高いため望ましいものとなる。増感剤は、光酸発生剤に対して20重量%以上100重量%以下の割合で含有されていれば、効果を発揮することができる。酸重合性化合物に対する溶解性および増感効果を考慮すると、増感剤の含有量は、光酸発生剤に対して30重量%乃至60重量%であることが好ましい。
上述のオニウム塩化合物に加えて、比較的強力な他の酸を発生する非極性光酸発生物を同時に配合してしてもよい。非極性光酸発生物が含有された場合には、オニウム塩の添加量を減じて、経時的な凝集をさらに押さえることが可能となる。このような化合物は、スルフォニル化合物、スルフォネート化合物、スルファミド化合物、および有機ハロゲン化合物からなる群の中から選択することができる。なかでも、強力なフルオロメタンスルフォン酸や、塩酸、または臭素酸を発生するような化合物がかかる光酸発生剤として望ましい。
オニウム塩化合物としては、Nーヒドロキシナフタルイミドのトリフルオロメタンスルフォン酸イミドのようなスルファミド化合物、ハロゲン化トリアジン化合物などの有機ハロゲン化化合物などが挙げられる。かかるオニウム塩化合物の含有量は、有機系分散媒100重量%に対して0.3乃至2重量%とすることができる。この場合、非極性光酸発生剤の含有量は、有機系分散媒100重量%に対して2乃至10重量%とすることが望ましい。
本発明の実施形態にかかる感光性インクジェットインクには、色材として顔料が配合される。一般に顔料として知られている色材であって分散可能なものであれば、任意の顔料を用いることができる。所望される光学的な発色・着色機能を有し、平均粒子径が300nm以下であれば特に限定されない。平均粒子径が300nmを越えると、インクジェットヘッドからの吐出において、インクの飛翔形状の乱れ、印字再現性の減少、最悪の場合には吐出不良、インクつまりなどが多く発生してしまう。こうした不都合を回避するため、インク中における顔料の粒子径は300nm以下に規定される。
また、顔料は、発色・着色性に加えて、磁性、蛍光性、導電性、あるいは誘電性等のような他の性質をさらに示すものであってもよい。この場合には、画像に様々な機能を付与することができる。さらに、耐熱性や物理的強度を向上させ得る粉体を加えることもできる。
使用可能な顔料の例としては、例えば光吸収性の顔料を挙げることができる。具体的には、カーボンブラック、カーボンリファインド、およびカーボンナノチューブのような炭素系顔料、鉄黒、コバルトブルー、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、および酸化鉄のような金属酸化物顔料、硫化亜鉛のような硫化物顔料、フタロシアニン系顔料、金属の硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、およびリン酸塩のような塩からなる顔料、並びにアルミ粉末、ブロンズ粉末、および亜鉛粉末のような金属粉末からなる顔料が挙げられる。
また、次のような有機系顔料を用いることもできる。例えば、染料キレート、ニトロ顔料、アニリンブラック、ナフトールグリーンBのようなニトロソ顔料、ボルドー10B、レーキレッド4Rおよびクロモフタールレッドのようなアゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む。)、ピーコックブルーレーキおよびローダミンレーキのようなレーキ顔料、フタロシアニンブルーのようなフタロシアニン顔料、多環式顔料(ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラノン顔料など)、チオインジゴレッドおよびインダトロンブルーのようなスレン顔料、キナクリドン顔料、キナクリジン顔料、並びにイソインドリノン顔料などが挙げられる。
黒インクで使用可能な顔料としては、例えば、コロンビア社製のRaven 5750、Raven 5250、Raven 5000、raven 3500、Raven 1255、Raven 700、キャボット社製のRegal 400R、Regal 330R、Regal 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch900、Monarch1000、Monarch 1100、Monarch1300、Monarch1400、三菱化学社製のNo.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B、デグッサ社製のColor Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color Black S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4、およびSpecial Black 250などのようなカーボンブラック系顔料を挙げることができる。
イエローインクで使用可能な顔料としては、例えば、C.I.Yellow 128、C.I.Pigment Yellow 129、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 1、C.I.Pigment Yellow 2、C.I.Pigment Yellow 3、C.I.Pigment Yellow 12、C.I.Pigment Yellow 13、C.I.Pigment Yellow 14C、C.I.Pigment Yellow 16、C.I.Pigment Yellow 17、C.I.Pigment Yellow 73、C.I.Pigment Yellow 74、C.I.Pigment Yellow 75、C.I.Pigment Yellow 83、C.I.Pigment Yellow 93、C.I.Pigment Yellow95、C.I.Pigment Yellow97、C.I.Pigment Yellow 98、C.I.Pigment Yellow 114、C.I.Pigment Yellow 139、C.I.Pigment Yellow 180、およびC.I.Pigment Yellow 150等が挙げられる。特にこれらの黄色系顔料の中でも、ニッケルアゾ系顔料あるいはイソインドリン顔料が望ましく、なかでも分散安定性の優れたPigment Yellow 150やPigment Yellow 139が望ましい。
また、マゼンタインクで使用可能な顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 123、C.I.Pigment Red 168、C.I.Pigment Red 184、C.I.Pigment Red 202、C.I.Pigment Red 5、C.I.Pigment Red 7、C.I.Pigment Red 12、C.I.Pigment Red 48(Ca)、C.I.Pigment Red 48(Mn)、C.I.Pigment Red 57(Ca)、C.I.Pigment Red 57:1、C.I.Pigment Red 112、およびC.I.Pigment Violet 19等が挙げられる。
さらに、シアンインクで使用可能な顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue 15、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 15−15:2、C.I.Pigment Blue 15:3−15:4、C.I.Pigment Blue 15:5、C.I.Pigment Blue 15:34、C.I.Pigment Blue 16、C.I.Pigment Blue 17、C.I.Pigment Blue 20、C.I.Pigment Blue 22、C.I.Pigment Blue 25、C.I.Pigment Blue 45、C.I.Pigment Blue 60、C.I.Pigment Blue 1、C.I.Pigment Blue 2、C.I.Pigment Blue 3、C.I.Acid Blue 45、C.I.Vat Blue 4、およびC.I.Vat Blue 60等が挙げられる。特にこれらのシアン顔料の中でも、酸に対する色劣化が少ないフタロシアニン系顔料が望ましい。さらに、分散安定性や着色性の観点からは、Pigment Blue 15:3が最も望ましい。
天然クレイ、鉛白や亜鉛華や炭酸マグネシウムなどの金属炭酸化物、バリウムやチタンなどの金属酸化物のような白色顔料も有用である。白色顔料を含有したインクジェット用インクは、白色印刷に使用可能なだけでなく、重ね書きによる印刷訂正や下地補正に使用することができる。
蛍光性を示す顔料としては、無機蛍光体および有機蛍光体の何れを使用してもよい。無機蛍光体の材料としては、例えば、MgWO4、CaWO4、(Ca,Zn)(PO42:Ti+、Ba227:Ti、BaSi25:Pb2+、Sr227:Sn2+、SrFB23.5:Eu2+、MgAl1627:Eu2+、タングステン酸塩、イオウ酸塩のような無機酸塩類を挙げることができる。また、有機蛍光体の材料としては、次のようなものが挙げられる。例えば、アクリジンオレンジ、アミノアクリジン、キナクリン、アニリノナフタレンスルホン酸誘導体、アンスロイルオキシステアリン酸、オーラミンO、クロロテトラサイクリン、メロシアニン、1,1’−ジヘキシル−2,2'−オキサカルボシアニンのようなシアニン系色素、ダンシルスルホアミド、ダンシルコリン、ダンシルガラクシド、ダンシルトリジン、ダンシルクロリドのようなダンシルクロライド誘導体、ジフェニルヘキサトリエン、エオシン、ε−アデノシン、エチジウムブロミド、フルオレセイン、フォーマイシン、4−ベンゾイルアミド−4'−アミノスチルベン−2,2'−スルホン酸、β−ナフチル3リン酸、オキソノール色素、パリナリン酸誘導体、ペリレン、N−フェニルナフチルアミン、ピレン、サフラニンO、フルオレスカミン、フルオレセインイソシアネート、7−クロロニトロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾル、ダンシルアジリジン、5−(ヨードアセトアミドエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸、5−ヨードアセトアミドフルオレセイン、N−(1−アニリノナフチル4)マレイミド、N−(7−ジメチル−4−メチルクマニル)マレイミド、N−(3−ピレン)マレイミド、エオシン−5−ヨードアセトアミド、フルオレセインマーキュリーアセテート、2−(4'−(2''−ヨードアセトアミド))アミノナフタレン−6−スルホン酸、エオシン、ローダミン誘導体、有機EL色素、有機ELポリマーや結晶、デンドリマー等である。
インク層の耐熱性や物理的強度を向上させ得る粉体としては、例えば、アルミニウムやシリコンの酸化物もしくは窒化物、フィラー、シリコンカーバイドなどを挙げることができる。また、インク層に導電性を付与するために、導電性炭素顔料、カーボン繊維、銅、銀、アンチモン、あるいは貴金属類などの粉体を添加してもよい。酸化鉄や強磁性粉は磁性の付与に適しており、高誘電率なタンタル、チタン等の金属酸化粉なども配合することができる。
また、本実施形態にかかるインクジェットインクにおいては、色彩を調整するために、顔料の補助成分として染料を添加することが可能である。例えば、アゾイック染料、硫化(建材)染料、分散染料、蛍光増白剤、油溶染料のような、酸性、塩基性が低く、溶媒に対して溶解性の高い染料が通常用いられるが、なかでもアゾ系、トリアリールメタン系、アントラキノン系、アジン系などの油溶染料が好適に用いられる。例えば、C.I.Slovent Yellow−2、6、14、15、16、19、21、33,56,61,80など、Diaresin Yellow−A、F、GRN、GGなど、C.I.Solvent Violet−8,13,14,21,27など,C.I.Disperse Violet−1、Sumiplast Violet RR、C.I.Solvent Blue−2、11、12、25、35など、Diresin Blue−J、A、K、Nなど、Orient Oil Blue−IIN、#603など、Sumiplast Blue BGなどを挙げることができる。
上記の顔料(および染料)は吸光性、彩度、色感などを高めるために、単独で使用してもよく或いは混合して使用してもよい。
また、上述した粉体の平均粒径は、インクジェット吐出を行なう場合には吐出可能で、機能発現可能な限り小さいことが望ましい。こうした粉体の粒径は、通常、液体インクを吐出するノズルの開口径の1/3以下であり、より好ましくは1/10程度である。なお、このサイズは典型的には10μm以下であり、好ましくは5μm以下である。印刷用インクジェットインクとして好適な粒子径は0.3μm以下の大きさであり、通常は0.05〜0.2μmの間の平均粒子径を有する。
本発明の実施形態にかかるインクジェットインクは、顔料などの分散性を高めるために、少量のノニオン系またはイオン系界面活性剤や帯電剤のような分散剤をさらに含有することができる。同様な性質を有するアクリルやビニルアルコールのような高分子系分散剤もまた、好適に使用される。ただし、分散剤としてカチオン系分散剤を使用する場合には、酸性度がカルボン酸より低い化合物を選択することが望ましい。カチオン系分散剤のなかには、インクの硬化暗反応を促進するものもあるからである。また、強い塩基性を有する分散剤や色素なども、インクの感度を低下させるのみならず、同様に硬化暗反応を促進することがある。したがって、こうした分散剤としては、中性に近いものやノニオン系の化合物を用いることが望まれる。
さらに表面張力等を調整するには、上述のようなノニオン系またはイオン系界面活性剤や帯電剤の低分子添加剤を少量添加することができる。
具体的には、高分子分散剤としては、例えばSolsperse24000、Solsperse32000(いずれもアビシア社製等を用いることができる。こうした高分子分散剤は、顔料の重量の5〜30%程度の割合で配合されれば、その効果を発揮することができる。
本発明の実施形態にかかるインクジェットインクは、常温で流動性を有することが求められる。具体的には、インクジェット用途に用いられるインクは、25℃における粘度が50cp(=mPa・s)以下であることが好ましく、30mPa・sec以下であることが好ましい。また、インクジェットのヘッドが温調可能な場合には、ヘッドの温調温度におけるインクの粘度が5mPa・s以上20mPa・sec以下の範囲にあるインクがより望ましい。
本発明の実施形態にかかるインクジェットインクには、顔料の分散安定性を高めるために添加剤を添加することが可能である。例えば、前述した樹脂分散剤を顔料分散時に添加するのに加えて、第2の分散剤としてアミノ基などの塩基性基を末端に有する樹脂をインク調製時に添加することにより、光酸発生剤などのイオン性化合物の吸着あるいは相互作用によって、顔料粒子とそれをとりまく第1の樹脂分散剤との全体にわたって、斥力などの分散安定性を発生できる。
こうした条件を備えた第2の樹脂分散剤としては、前述の第1の樹脂分散剤との組み合わせにより一概に規定できないが、通常、アミノ末端を有するポリオレフィン、アミノ末端を有するポリエステル、およびアミノ末端を有するエポキシ樹脂などが挙げられる。より詳細には、数平均分子量が500〜50,000の片末端にカルボキシル基を有する線状ポリマーと、二級アミノ基を1個有する有機アミノ化合物とを反応させて得られるアミン価が5〜200mgKOH/gで数平均分子量が1,000〜100,000の範囲にあるポリエポキシ化合物が挙げられる。また、遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとアミドとの共縮合物、遊離のカルボキシル基を有するポリアミドとアミドとの共縮合物(ポリエステルアミド)、およびエステルとアミドとの共縮合物(ポリエステルアミド)の3種の化合物の中から選ばれる1種以上の化合物を、ポリアリルアミンと反応させて得られるポリアリルアミン誘導体を用いることもできる。
さらに、次のような化合物も挙げられる。数平均分子量が500〜50000の片末端にカルボキシル基を有する化合物と、2級アミノ基を1個有する化合物とを反応させて得られるアミン価が5〜200mgKOH/g、数平均分子量が1000〜100000の範囲にあるアミノ基を有するポリエステル系高分子;3級アミノ基および/または塩基性を示す含窒素複素環を有するアクリルポリマーとポリエステルとを反応させて得られるアミン価が10〜200mgKOH/g、数平均分子量1000〜100000の範囲であるアミノ基を有するポリエステル系高分子などである。
ポリエポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、およびソルビトールポリグリシジルエーテルなどのポリグリシジルエーテル化合物などが挙げられる。さらに、グリシジル(メタ)アクリレートとそれ以外の重合性ビニル単量体との共重合により得られるグリシジルエステル基含有アクリルポリマー等が挙げられる。この場合、重合性ビニル単量体としては、メチルメタクリレート、およびスチレン等を用いることができる。
本発明の実施形態にかかるインクジェットインクは、インクジェット吐出の安定性が高いことが望まれるが、一般に、経時的粘度増加が高い傾向にあり、長期間にわたって性能を維持できない場合がある。こうした場合には、塩基性化合物および塩基性を発現する化合物の少なくとも一方を、粘度安定化剤としてさらに配合することが望ましい。塩基性化合物は、記録装置のインクジェットヘッド内部や、インク配管の金属部分の酸からの腐食を著しく低減させる効果も同時に有する。このため、塩基性化合物は、本発明の実施形態にかかるインクジェットインク全般に添加することが好ましい。
塩基性化合物としては、上述したような酸重合性化合物に溶解可能な任意の無機塩基および有機塩基を使用することができるが、溶解性を考慮すると有機塩基がより望ましい。有機塩基としては、例えば、アンモニアやアンモニウム化合物、置換または非置換アルキルアミン、置換または非置換の芳香族アミン、ピリジン、ピリミジン、およびイミダゾールなどのヘテロ環骨格を有する有機アミンが挙げられる。より具体的には、n−ヘキシルアミン、ドデシルアミン、アニリン、ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロウンデカン、3−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、ルチジン、2,6−ジ−t−ブチルピリジン、4−メチルベンゼンスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、および1,3−ベンゼンジスルホニルヒドラジドのようなスルホニルヒドラジドなどが挙げられる。
また、塩基性化合物としてアンモニウム化合物を用いることもできる。好ましいアンモニウム化合物としては、第四級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、アンモニウム原子の置換基として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ドデシル、フェニル、ベンジルなどであり、対イオンが水酸イオン、-ORであって(Rは炭素数1乃至4のアルキル基)、-OCOR’(R’はアルキル、アリール、アルキルアリール)、OCOO-、OSOO-で表わされるアニオンが好ましく用いられる。特に好ましくは、水酸化テトラメチルアンモニウム、および水酸化テトラブチルアンモニウム塩などが挙げられる。これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上の混合物として用いることができる。
イミダゾールなどの極めて強力な塩基性化合物が配合された場合には、例えば逆に経時重合を生じたり、あるいは光酸発生剤の分解などの副反応を生じやすくなるおそれがある。一方、塩基性の低すぎる化合物では、添加による粘度安定化の効果を十分に得ることが困難になる。例えば、好適な水溶液の状態での温度25℃における塩基解離定数pKbが4以上の塩基性化合物が望ましく、pKbが11を越える化合物では殆ど効果がみられない。そのような条件を満たす化合物としては、例えば、ピリジン誘導体、アニリン誘導体、アミノナフタレン誘導体、その他の含窒素ヘテロ環化合物およびその誘導体が好適である。
これらの中でも、塩基性化合物がアニリン誘導体である場合には、粘度安定性、揮発性、塩基性、さらに低副反応性の点で特に望ましいものとなる。
ただし、アニリン化合物は、塩基性が低いために、一般に化合物自体が塩基性を有しているオキセタン化合物との組み合わせでは望ましくない。オキセタン化合物としては、より塩基性の高い化合物が望ましく、例えば25℃でのpKbが7以下3以上の化合物である。より具体的には、脂肪族骨格を有するアミンや脂環骨格を有するアミンのような塩基性化合物を、好適に用いることができる。
また、上述したような塩基性化合物がアニオンと塩を形成し、しかもアニオンの酸性度が低い場合には、化合物自体が弱い塩基としての作用があるので同様に用いることができる。
用いられる化合物の種類にもよるが、一般的には、酸重合性化合物に対して数100〜数1000ppm程度の割合で配合されれば、粘度安定化剤としての効果を得ることができる。
上述した成分に加えて、本発明の実施形態にかかる感光性インクジェットインクには、コロイダルシリカが含有される。コロイダルシリカは、平均粒子径が数100nm以下の無機酸化物コロイドの微粒子であり、例えば、四塩化珪素の熱分解によるアエロジル合成や水ガラスから製造することができる。あるいは、アルコキシドの加水分解といった液相合成法(文献:繊維と工業Vol.60,No.7(2004)P376)などによって、コロイダルシリカを合成することも可能である。
コロイダルシリカの主な成分は珪酸(SiO2)であり、水あるいは有機溶媒に分散された分散液の状態で市販されている。インクジェットインクに用いる場合、含まれる分散粒子の大きさはインク滴の吐出性能に影響を与え、できるだけ小さいことが望まれる。コロイダルシリカの平均粒子径は、100nm以下が好ましい。平均粒子径は、分散粒子の一般的な測定として光散乱法、レーザ回折法などの手法により求めることができる。コロイダルシリカの平均粒子径は、80nm以下がより好ましい。コロイダルシリカの形状は、球状であることが好ましいが、インクの吐出性能を妨げない限り、特に限定されない。例えば、長尺の形状や針状のものも使用することができる。
コロイダルシリカの表面には水酸基が含まれており、この水酸基と有機物を反応させることによって、疎水性コロイドを得ることができる。ここでの有機物としては、例えば、反応性モノマーやカップリング剤等が挙げられる。疎水性コロイドは、シリカ粒子の表面を特定の有機化合物で修飾することにより、有機溶媒へ安定に分散されることから、本発明の実施形態にかかるインクジェットインクに好ましく用いられる。すでに説明したように、本発明の実施形態にかかるインクは、カチオン重合性化合物を用いた反応性インクであるため、その反応性が損なわれないよう、コロイダルシリカの表面極性は適切に選択する必要がある。
以上を考慮すると、使用し得るコロイダルシリカとしては、具体的には、スノーテックスS、スノーテックスXS、スノーテックス20、スノーテックス30、スノーテックス40、スノーテックスN、およびスノーテックスC(以上、日産化学製)メタノールゾル、IPAゾル、MEKゾル、およびトルエンゾル(以上、扶桑化学工業製)、Cataloid−S、Cataloid−F120(以上、触媒化成工業製)、ルドックス(W.R.グレース社製)などが挙げられる。
コロイダルシリカは、インク総量の0.1〜20重量%の量で添加されることが好ましい。0.1重量%未満の場合には、硬化膜の特性を十分に改良することができず、20重量%を越えると吐出性能が低下するおそれがある。コロイダルシリカの添加量は、1〜10重量%がより好ましい。
次に、図面を参照して、本発明のインクジェットインクが用いられる印字方法を説明する。
図1は、上述したようなインクジェットインクを用いて記録を行なうための典型的な記録装置の概略的に示す図である。図示するインクジェット記録装置1は、記録媒体2を搬送する搬送機構3を備えている。搬送機構3の移動方向に沿って上流側から下流側には、インクジェット式の記録ヘッド4、光源5、および加熱機構6としてのヒーターが順次配置されている。
記録媒体(あるいは、被印刷物)2は、印刷可能な媒体であれば特に限定されるものではない。記録媒体2としては、例えば、紙、OHPシート、樹脂フィルム、不織布、多孔質膜、プラスチック板、回路基板、および金属基板などを使用することができる。本発明の実施形態にかかるインクジェットインクは、記録媒体2として金属基板を用いた場合でも、十分に高い密着性を有する硬化物を形成することが可能である。
搬送機構3は、例えば、記録媒体2が記録ヘッド4、光源5、およびヒーター6の正面を順次通過するように媒体2を搬送する。ここでは、搬送機構3は、記録媒体2を、図中、右側から左側へ向けて搬送する。搬送機構3は、例えば、記録媒体2を移動させるベルトおよび/またはローラと、それを駆動する駆動機構とによって構成することができる。また、搬送機構3には、記録媒体2の移動を補助するガイド部材などをさらに設けてもよい。
記録ヘッド4は、画像信号に対応して記録媒体2上にインクジェットインクを吐出して、インク層を形成する。記録ヘッド4としては、例えば、キャリッジに搭載されたシリアル走査型ヘッドや、記録媒体2の幅以上の幅を有するライン走査型ヘッドを使用することができる。高速印刷の観点では、通常、後者のほうが前者に比べて有利である。記録ヘッド4からインクジェットインクを吐出する方法には、特に制限はない。例えば、発熱体の熱により発生する蒸気の圧力を利用してインク滴を飛翔させることができる。あるいは、圧電素子によって発生する機械的な圧力パルスを利用して、インク滴を飛翔させてもよい。
光源5は、記録媒体2上のインク層に光を照射して、インク層中に酸を発生させる。光源5としては、例えば、低、中、高圧水銀ランプのような水銀ランプ、タングステンランプ、アーク灯、エキシマランプ、エキシマレーザ、半導体レーザ、YAGレーザ、レーザと非線形光学結晶とを組み合わせたレーザシステム、高周波誘起紫外線発生装置、電子線照射装置、X線照射装置などを使用することができる。これらのなかでも、システムを簡便化できることから、高周波誘起紫外線発生装置、高・低圧水銀ランプや半導体レーザなどを使用することが望ましい。光源5には、必要に応じて集光用ミラーや走引光学系を設けてもよい。
加熱機構6としてのヒーターは、記録媒体2上のインク層を加熱して、酸を触媒とした架橋反応を促進する。具体的には、ヒーターとしては、例えば、赤外ランプ、発熱体を内蔵したローラ(熱ローラ)、温風または熱風を吹き出すブロワなどを使用することができる。
こうした装置1を用いて、例えば以下のような方法により記録媒体に印刷を行なうことができる。
まず、搬送機構3により記録媒体2を、図中、右側から左側へ向けて搬送する。記録媒体2の搬送速度は、例えば、0.1m/min乃至数100m/minの範囲内とすることができる。
記録媒体2が記録ヘッド4の正面まで搬送されると、記録ヘッド4は画像信号に対応して、上述のインクジェットインクを吐出する。これにより、記録媒体2上に所定のインク層(図示せず)が形成される。
インク層を有する記録媒体2は、光源5の正面へ搬送される。記録媒体2が光源5の正面を通過する際、光源5は記録媒体2上に形成されたインク層に向けて光を照射して、インク層中に酸を発生させる。なお、インク層表面の位置における照射光強度は、使用する光源の波長などに応じて異なるが、通常、数mW/cm2乃至数十W/cm2の範囲内とすることができる。インク層への露光量は、インクジェットインクの感度や被印刷面の移動速度(記録媒体2の搬送速度)などに応じて、適宜設定することができる。
続いて、記録媒体2は、ヒーター6内あるいはその近傍へ搬送される。記録媒体2がヒーター6内あるいはその近傍を通過する際、ヒーター6は記録媒体2上に形成されたインク層を加熱して、インク層中での架橋反応を促進する。なお、図1に示す装置1においては、通常、ヒーター6による加熱時間は数秒乃至数10秒程度と比較的短い。したがって、ヒーター6によりインク層の硬化をほぼ完全に進行させる場合は、最高到達温度が例えば200℃程度以下、望ましくは60℃乃至200℃あるいは80℃乃至180℃程度の比較的高い温度となるように加熱を行なう。
その後、記録媒体2は、図示しないストッカー(あるいは容器)内へと搬送される。こうして、印刷が完了する。
インク層を加熱するための加熱機構は、図1に示したように光源の下流に配置されたヒーター6に限定されるものではない。例えば、インク層への露光の際、被印刷面を損なわない程度に光源5を記録媒体2に近づけることによって、光源5を熱源としても利用することができる。コールドミラーのような除熱機構を光源に設けないことによって、同様に光源を熱源として利用してもよい。数百ワットの高出力バルブの場合には、冷却機構を同時に有しているので、その排熱機構の一部を変更して、意図的にその熱を紙面に還元する機構を設ければよい。これによって、光源から発生する熱によって、インク層を加熱することができる。
例えば、光源を冷却した気流を紙面や搬送/保持機構内に再導入して、加熱に用いる機構を有する百w以上の出力の光源が該当する。光源の熱の還元による記録媒体の到達温度は、上述したヒーターによる加熱と同程度の効果が得られる温度とすればよい。好ましい温度は、加熱時間に依存するが、通常少なくとも60℃以上、より好ましくは80℃から100℃である。また、露光速度が数m/秒と高速な場合には、瞬間的に加熱されるために180℃程度の高温としてもよい。
光源5として、例えば可視光に加えて赤外光を発生し得るものを使用した場合には、光照射と同時に加熱を行なうことができる。この場合には、硬化を促進させることができるので好ましい。
インク層に光を照射すると、光源5から発生する熱によってインク層が加熱されるため、加熱機構は、ヒーター6のように必ずしも独立した部材として設ける必要はない。しかしながら、光源5からの熱のみで常温で放置してインク層を完全に硬化させるには長時間を要する。したがって、常温放置は、完全硬化までに充分に長い時間を確保できる用途に適用することが望まれる。例えば、翌日に配布される新聞公告のような印刷物は、硬化までに要する時間を一昼夜程度と長く確保することができるので、常温放置でも完全硬化させることができる。
このような記録方法を用いて、本発明の実施形態にかかるインクジェットインクにより形成された画像(硬化物)は、印字品質のみならず硬化性能も高い。得られる硬化物は、硬度、密着性、耐光性および安全性の全てが優れたものとなる。しかも、本発明の実施形態にかかるインクジェットインクにはコロイダルシリカが含有されていることから、得られる硬化物は、擦過性能および耐溶剤性も良好である。硬化後の印字物は、有害物の放出がほとんどないことに加えて、露光中の重量の減少も10%以内に抑えられる。このため、印刷雰囲気の飛散物も極力低減されて、望ましいものとなる。すなわち、本発明の実施形態にかかるインクジェットインクを硬化させることによって、各種記録媒体との密着性に優れ、高い硬度を有するとともに擦過性能に優れた硬化物を含む印刷物を得ることができる。
以下、具体例を示して本発明をさらに詳細に説明する。
インクの調製に先立って、まず、以下の成分を混合して、混合物を得た。
顔料(カーボンブラック) 20重量%
分散剤(ソルスパース32000:アビシア社) 6重量%
分散剤(ソルスパース5000:アビシア社) 0.6重量%
酸重合性化合物(ONB−DVE) 73.4重量%
0.3mm径のビーズが充填された循環式のビーズミルに、前述の混合物を収容して分散処理を施した。約1時間の分散処理を施すことによって、色材分散液を得た。
こうして得られた色材分散液に、有機系分散媒、光酸発生剤、コロイダルシリカ、および他の添加剤などを配合して、インクジェットインクを調製した。下記表1には、有機系分散媒として用いる酸重合性化合物の含有量を、コロイダルシリカの含有量とともに示す。酸重合性化合物の含有量は、有機系分散媒の総量に対する重量%であり、コロイダルシリカの含有量は、インクジェットインク全体に対する重量%である。なお、コロイダルシリカとしては、市販品の分散液から分散溶媒を蒸発させた固形化物を使用した。分散溶媒は、エバポレータによって蒸発させた。
Figure 0004857204
有機系分散媒として用いた化合物のうち、ONB−DVE(ダイセル化学製)は、前記化12に示されており、OXT−211(東亞合成製)は、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタンである。また、C3000(ダイセル化学製)はオキシラン化合物である。ONB−DVEは、前記一般式(1)で表わされるビニルエーテル化合物に相当する。
コロイダルシリカは、いずれも日産化学製であり、それぞれの平均粒子径は次のとおりである。
スノーテックスS:10nm
スノーテックスN:20nm
スノーテックスZL:80nm
No.1およびNo.7にはコロイダルシリカが含有されていないので、比較例のインクジェットインクである。No.2〜No.6から、コロイダルシリカの含有量の影響を確認することができ、No.8および9からは、コロイダルシリカの粒子径の影響を確認することができる。
No.1〜9のコロイダルシリカ含有有機系分散媒のそれぞれを、光酸発生剤および他の添加剤などとともに前述の色材分散液に加えて、No.1〜9のインクジェットインクを調製した。各インクジェットインクにおける顔料分、光酸発生剤、他の添加剤の含有量は、以下に示すように共通とした。
顔料分(全分散媒量に対して) 4重量%
光酸発生剤UVACURE1590(全分散媒量に対して) 7重量%
(ダイセルサイテック製)
増感剤DBA(光酸発生剤量に対して) 30重量%
(川崎化成製)
分散剤アジスパーPB711(顔料分に対して) 20重量%
(味の素ファインテクノ製)
インクジェットインクの調製に当たっては、まず、各成分を混合して混合液を得、これをホモジナイザーにより混合攪拌した。最後に、混合液を5μmのメンブレンフィルタによりろ過して、インクジェットインクを得た。
記録媒体として銅板を用意し、各インクジェットインクを用いた硬化物を形成した。具体的には、各インクジェットインクを、銅板にバーコータで約5μmの厚さに塗布して塗膜を形成し、UV照射装置からUV光を照射した。さらに、ホットプレート上に載置し、150℃で10分間の熱処理を施して硬化物を形成した。また、記録媒体をPETフィルムに変更する以外は同様にして、硬化物を形成した。
得られた硬化物について、(JIS K5600−5−4)に準拠して鉛筆硬度を測定するとともに、クロスカットテープ剥離試験による密着性を調べた。クロスカットテープ剥離試験においては、硬化物の剥がれた面積の割合で密着性を評価し、剥がれた面積に応じて以下の基準で判断した。
剥がれた面積が全体の5%未満:◎
剥がれた面積が全体の10%未満:○
次に、表面性試験機トライボギア(新東科学製)を用いた試験を行なって、硬化物の擦過性を調べた。不織布としてベンコット(登録商標)を準備し、これを表面性試験機に装着して堅牢体とした。200gの荷重を印加しつつ堅牢体で硬化物の表面を周擦して、硬化物が堅牢体に付着が発生するまでの回数により擦過性を評価した。
1001回の周擦でも付着が発生しない:◎
1000回の周擦で付着が発生した:○
500回の周擦で付着が発生した:△
さらに、次の手法により耐溶剤性を評価した。溶剤としてはエタノールを用い、不織布(ベンコット)中にエタノールを含浸して堅牢体として用いた以外は、前述と同様の擦過性試験を行なって、硬化物の耐溶剤性を調べた。試験の結果は以下の基準で評価し、下記表2にまとめる。
201回の周擦でも付着が発生しない:◎
200回の周擦で付着が発生した:○
100回の周擦で付着が発生した:△
Figure 0004857204
上記表2に示されるように、コロイダルシリカが含有されたインクジェットインクを用いることによって、得られる硬化物の密着性、擦過性および耐溶剤性を高めることができる。しかも、インクジェットインクの吐出性能や保存安定性といった性能は、何等損なわれることはない。平均粒子径80nm以下のコロイダルシリカが、0.1〜20重量%の量で含有されている場合には、特に良好な特性を備えた硬化物を形成することができる。
本発明の実施形態にかかるインクジェットインクは、所定の成分を含有する有機系分散媒とコロイダルシリカを含むことに起因して、各種記録媒体との密着性に優れるとともに擦過性が良好であり、しかも高い硬度を有する硬化物を含む印刷物を形成することが可能である。
本発明の一実施形態にかかるインクジェットインクを使用し得る記録装置の一例を示す概略図。
符号の説明
1…インクジェット記録装置; 2…記録媒体; 3…搬送機構
4…インクジェット式記録ヘッド; 5…光源; 6…ヒーター。

Claims (5)

  1. 有機系分散媒と、光酸発生剤と、顔料とを含有する感光性インクジェットインクであって、
    コロイダルシリカが配合され、
    前記有機系分散媒は、オキセタン化合物、および下記一般式(1)で表わされるビニルエーテル化合物から選択される少なくとも2種の重合性化合物を含み、
    Figure 0004857204
    (前記一般式(1)中、R 11 は、ビニルエーテル基、ビニルエーテル骨格を有する基、アルコキシ基、水酸基置換体および水酸基からなる群から選択され、少なくとも1つはビニルエーテル基またはビニルエーテル骨格を有する。R 12 は、置換または非置換の環式骨格または脂肪族骨格を有するp+1価の基であり、pは0を含む正の整数である。)
    前記重合性化合物の少なくとも1つは単官能化合物であり、
    前記単官能化合物は前記有機系分散媒総量の20重量%以上70重量%以下の量で含有され、
    前記ビニルエーテル化合物は前記有機系分散媒総量の30重量%以上の量で含有され
    前記オキセタン化合物として3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタンを含み、前記一般式(1)で表わされる化合物として下記化学式で表わされる化合物を含むことを特徴とする感光性インクジェットインク。
    Figure 0004857204
  2. 前記コロイダルシリカは平均粒子径80nm以下であり、0.1重量%以上20重量%以下の量で含有されることを特徴とする請求項1に記載の感光性インクジェットインク。
  3. 前記有機系分散媒総量の30重量%以下のオキシラン化合物をさらに含有し、前記オキセタン化合物は、前記有機系分散媒総量の20重量%以上60重量%以下の量で含有されることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性インクジェットインク。
  4. 粘度が25℃で50mPa・s以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の感光性インクジェットインク。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の感光性インクジェットインクを硬化させた硬化物を含むことを特徴とする印刷物。
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