JP4855952B2 - クッション体およびその製造方法 - Google Patents

クッション体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、座布団、枕、寝具用マットレス(ベッド用マットレスおよび布団タイプのマットレス)、ソファー用マットレス、クッション、車椅子を含む椅子の座部、ヘッドレスト、背当て、身体または物品の保護用品、緩衝材、防音材、断熱材、シール材等として使用するに好適なクッション体に関する。
この種のクッション体として、従来より、内部に空気を封入したものが知られているが、このような空気封入タイプのクッション体の中には、(a)大きな1つの空気室のみを備えているものと、(b)多数の空気室がベース材に支持されており、かつこれら多数の空気室が互いに連通されているもの(例えば、特許文献1および2参照)とがあった。
しかし、前記(a)の大きな1つの空気室のみを備えているものは、人体や物体の支持対象物が非常に不安定に支持され、安定性がよくないという問題があった。また、所謂底付きを生じ易いという問題もあった。
他方、前記(b)の互いに連通された多数の空気室を有するクッション体においては、多数の空気室を有することにより、上記問題を改善できる。また、各空気室は互いに連通されているので、それらがそれぞれ受ける変形の多少に関わらず同じ圧力になるため、広い領域において均一な圧力分布とすることができるから、使用者の体の一部にのみ局部的に大きな圧力が持続的に作用し、使用者の皮膚や筋肉組織を破壊する等の障害(例えば、寝たきり高齢者等に生じる床ずれがその一例である)を生じさせる虞を防止できる。
しかしながら、特許文献1および2等に開示されている、多数の空気室がベース材に支持されており、かつこれら多数の空気室が互いに連通されているクッション体は、縦横に格子状に設けられた連通路を介して各空気室が互いに連通される構成となっていたので、空気室および連通路の構造が複雑となり、製造コストが高くなるとともに比較的に重量が重くなるという問題があった。
そこで、本出願人は、先に特許文献3において、少なくとも1個のクッションユニットを有してなり、前記クッションユニットは、それぞれ膜状体に囲まれてなる3個以上の気体室と、これらの気体室に取り囲まれる位置に設けられ、各気体室を互いに連通する連通口とを有するクッション体を提案した。
このクッション体においては、気体室に空気等の気体を適量充填した状態とすると、外部から人体や物体に押圧された場合、押圧されることによって他の気体室より圧力が高くなった気体室の気体の一部が連通口を通って圧力の低い他の気体室へ押し出されて行く。この際、連通口は流体抵抗として機能し、高圧の気体室から低圧の気体室への気体の移動を急激ではなく、比較的に緩やかに行われるようにする。これより、ある時間経過後に、最終的には各クッションユニットの全ての気体室の圧力が等しくなる。
このクッション体は、構造を非常に簡単にすることができ、これにより、製造コストを極めて安価とすることができるとともに、極めて軽量とすることができる等、前記特許文献1および2等に開示されているクッション体の問題を解消できる。
米国特許第4,005,236号明細書公報 米国特許第4,541,136号明細書公報 特開2006−149986号公報
しかしながら、本出願人が特許文献3において提案したクッション体においては、1つの連通口が3個以上の気体室に取り囲まれているので、気体室間を空気等の気体が移動するとき、その気体流が複雑な流れとなるため、異音が発生しやすいという問題があった。
また、長尺のものは製造しにくいという問題もあった。
また、連通口部分に、該連通口における膜状体の内面同士の間の貼り付きを防止する貼り付き防止体を設けると、気体室間の気体移動が常に安定に行われるようにすることができるが、その場合、製造が比較的に面倒になり、製造コストが上昇するという問題もあった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、気体室間の気体の移動による異音が発生しにくいクッション体およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、長尺のものを容易に製造できるクッション体およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、連通口における膜状体の内面同士の間の貼り付きを確実に防止でき、なおかつ、製造が非常に容易で、製造コストを安くすることができるクッション体およびその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によるクッション体は、少なくとも1個のクッションユニットを有してなり、
各前記クッションユニットは、膜状体(フィルムないしはシート)に囲まれてなる複数の気体室と、隣り合う2個の前記気体室を互いに連通する連通口と、前記連通口に挿通された紐状体とを有するものである。
本発明のクッション体においては、気体室に空気等の気体を適量充填した状態とすると、外部から人体や物体に押圧された場合、押圧されることによって他の気体室より圧力が高くなった気体室の気体の一部が連通口を通って圧力の低い他の気体室へ押し出されて行く。この際、連通口は流体抵抗として機能し、高圧の気体室から低圧の気体室への気体の移動が急激ではなく、比較的に緩やかに行われるようにする。これより、ある時間経過後に、最終的には各クッションユニットの全ての気体室の圧力が等しくなる。
したがって、外部から人体や物体に押圧された部分は比較的緩やかに押し下げられて行く一方、その近傍の部分は比較的緩やかに膨張してクッション体側から人体や物体を押圧するようになるので、人体や物体がクッション体の広い領域で支持される。そして、連通口を通して気体室間を気体が移動している過程では、各クッションユニットの気体室間に多少の圧力差が存在しているものの、最終的には各気体室は同じ圧力となるので、人体や物体がクッション体の広い領域で均一な圧力で支持される。これ故、人体に接触される用途の場合は、使用者の体の一部にのみ局部的に大きな圧力が持続的に作用し、使用者の皮膚や筋肉組織を破壊する等の障害の発生を防止できる。
また、外部から人体に押圧された場合、各部が急速に凹んだり、膨らんだりするのではなく、前述のように、押圧された部分は比較的緩やかに押し下げられて行く一方、その近傍の部分は比較的緩やかに膨張するので、使用者に非常に心地よい感触を与える。また、衝撃的な荷重が作用しても、それを吸収することができる。
また、複数の気体室を有しているので、人体や物体が安定に支持されるようにすることができるとともに、所謂底付きを生じ難くすることができる。
また、気体室内への空気等の気体の充填量を調整することにより、クッション体の固さを調整することもできる。
また、各連通口は、隣り合う2個の気体室のみを連通しているだけなので、気体室間を空気等の気体が移動するとき、その気体流が複雑な流れとなることがないため、異音が発生しにくい。
また、1個のクッションユニットに気体室を3個以上並べて設けることにより、簡単に長尺のクッション体を製造できる。
また、連通口における膜状体の内面同士の貼り付きを防止する手段を設けないと、場合によっては、外部から圧力を作用されても、連通口において相対向する膜状体の内面同士が互いに貼り付いて密着したままとなることによって、連通口が閉じたままとなり、気体室間で空気の移動が行われないことがある一方、突然前記相対向する膜状体の内面同士が大きく離れ、したがって連通口が大きく開き、突然気体室間で空気の移動が大きく行われるようになったりして、動作が不安定になる虞がある。
しかしながら、本発明においては、連通口に紐状体が挿通されているので、連通口における膜状体の内面同士の貼り付きを確実に防止し、気体室間における空気等の気体の移動が常に安定に行われるようにすることができる。
そして、単に連通口に紐状体を挿通するだけで、連通口における膜状体の内面同士の貼り付きを防止できるため、製造が極めて容易であり、製造コストを極めて安価とすることができる。
本発明のクッション体は、例えば、座布団、枕、寝具用マットレス(ベッド用マットレスおよび布団タイプのマットレス)、ソファー用マットレス、クッション、車椅子を含む椅子の座部、ヘッドレスト、背当て、身体または物品の保護用品、緩衝材、シール材等として使用できる。
さらに、本発明のクッション体は、内部に多量の気体を含んでいるので、防音作用および断熱作用を果たすため、上記クッション材等としてのみならず、防音材、断熱材等としても使用できる。
本発明によるクッション体の製造方法は、少なくとも1個のクッションユニットを有してなり、各前記クッションユニットは、膜状体に囲まれてなる複数の気体室と、隣り合う2個の前記気体室を互いに連通する連通口と、前記連通口に挿通された紐状体とを有するクッション体を製造するクッション体の製造方法であって、
各前記クッションユニットを製造する工程は、
第一の前記膜状体上に前記紐状体を載置する段階と、
前記第一の膜状体および前記紐状体上に第二の前記膜状体を重ね、これにより前記第一の膜状体と前記第二の膜状体とを互いに対向させるとともに前記第一の膜状体と前記第二の膜状体との間に前記紐状体を位置させる段階と、
前記第一の膜状体および前記第二の膜状体の所要部分を互いにシールして仕切りシール部を形成し、この仕切りシール部により互いに仕切られた複数の前記気体室を形成するとともに、前記紐状体が載置されている部分には前記仕切りシール部が存在しない非シール部分を形成し、この非シール部分により前記気体室を互いに連通する連通口を形成し、前記連通口に前記紐状体が挿通されている状態とする段階とを有してなるものである。
本発明によるクッション体の製造方法によれば、上述のようなクッション体を極めて容易に製造でき、かつ製造コストを極めて安価とすることができる。
本発明のクッション体によれば、
(イ)気体室間の気体の移動による異音が発生しにくい、
(ロ)長尺のものを容易に製造できる、
(ハ)連通口における膜状体の内面同士の間の貼り付きを確実に防止でき、なおかつ、製造が非常に容易で、製造コストを安くすることができる、
等の優れた効果を得ることができる。
また、本発明のクッション体およびその製造方法によれば、このようなクッション体を容易に安価に製造することができる。
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1〜9は本発明の実施例1を示している。このうち図6および7は本実施例のクッション体1を示している一方、図1〜5はクッション体1内の複数個のクッションユニット2のうちの1個のみを取り出して示している。
まず、図1〜5を用いて、前記クッションユニット2について説明すると、クッションユニット2は、ともに矩形状の第一および第二の膜状体3,4を互いにシールしてなる。前記膜状体3,4は、ウレタンシートに植毛してなる植毛ウレタンシートからなり、ガスバリア性、柔軟性ないしは可撓性、および伸縮性を有している。
前記2枚の膜状体3,4は、 ヒートシール方式 、インパルスシール方式、高周波シール方式または超音波シール方式等により、周辺シール部5と14組の仕切りシール部6において互いに溶着されてシールされており、これにより膜状体3,4に囲まれた15個の気体室7(図3および4参照)が1個のクッション体2に形成されている。前記周辺シール部5は、膜状体3,4の4辺に沿って設けられている。各組の仕切りシール部6は、膜状体3,4が平面状に保持されている状態において、周辺シール部5のうちのクッションユニット2の長さ方向に延びる長さ方向部分5a,5bからクッションユニット2の幅方向中央部へ向かってそれぞれ直線状に延びる2つの部分6a,6bからなっており、各部分6a,6bの内端部間にはシールされていない非シール部分8が設けられている。そして、前記14組の仕切りシール部6により各気体室7が互いに仕切られているとともに、各組の仕切りシール部6の2つの部分6a,6b間に存在する非シール部分8により、隣り合う2個の気体室7を互いに連通する連通口9(図4および5参照)がそれぞれ形成されている。ここにおいて、前記連通口9は、図1および2に示されるように、各気体室7から空気が完全に抜かれ、膜状体3,4が平面状に保持されている状態においては、直線状に並んでいる。
各連通口9には、1本の共通の紐状体10が挿通されている。この紐状体10としては、例えば、布紐、ゴム紐、合成樹脂紐、紙紐等の種々のものを使用することができる。この紐状体10は、ある程度の伸縮性を持つことが好ましいが、その伸縮性はゴム紐のような大きな伸縮性でなくてもよく、通常の布紐、合成樹脂紐、紙紐程度の伸縮性でよい。紐状体10自体が通気性を全く有さない場合は、各連通口9の内面と紐状体10の外周との間に間隙を設ける必要があるが、布紐等のように紐状体10自体が通気性を有する場合は、各連通口9の内面と紐状体10の外周との間に間隙を設けなくてもよい。前記紐状体10の横断面形状は、円形でも、四角形等の非円形であってもよい。また、前記紐状体10は、その適所を膜状体3,4に対して固定してもよいが、各連通口9から抜け出てしまう虞がない場合は、どの部分も膜状体3,4に対し固定しなくてもよい。
前記気体室7の1つには、従来公知の、逆止弁を内蔵した軟質プラスチックからなる気体注入・排出口11(図1および2参照)が設けられており、この気体注入・排出口11は一体に設けられた栓11aにより開閉できるようになっている。
図8および9は、本実施例における前記クッションユニット2の製造工程を示している。まず、図8のように水平面上に第一の膜状体3を広げ、この第一の膜状体3の所定位置に紐状体10を一直線状に伸ばして載置するとともに、例えば粘着テープ等で第一の膜状体3に対して紐状体10を仮止めし、その後行うシール作業中に第一の膜状体3に対して紐状体10が動かないようにする。次に、図9のように、第一の膜状体3および紐状体10の上に第二の膜状体4を重ねる。これにより、互いに対向させた第一および第二の膜状体3,4間に紐状体10を位置させた状態となる。
次に、膜状体3,4の所要部分を互いにシールして周辺シール部5および仕切りシール部6を形成し、その際、紐状体10が置かれている部分には非シール部分8が形成されるようにする。これにより、前述ような互いに仕切られた複数の気体室7が形成されるとともに、非シール部分8により連通口9が形成され、各連通口9に紐状体10が挿通された状態となる。なお、仕切りシール部6が形成された後は、前記仮止めは外れてしまっても構わない。
図6および7は、本実施例のクッション体1を示しており、全体を袋状とされた外皮12内に複数のクッションユニット2を収容してなる。前記外皮12は、布、合成樹脂フィルムないしはシート等の柔軟な膜状体からなる。なお、前記外皮12は、それ自体が密閉された空気室を構成してクッション体1の特性を阻害することとならないように、その素材自体が通気性を備えているか、通気孔を設けられていることが好ましい。
このクッション体1においては、気体注入・排出口11から該気体注入・排出口11が設けられている気体室7に空気を注入すると、連通口9を通って他の気体室7にも空気が注入されて行く。
そして、各気体室7に空気を適量充填した状態とすると、外部から人体や物体に押圧された場合、押圧されることによって他の気体室7より圧力が高くなった気体室7の空気の一部が各連通口9を通って圧力の低い他の気体室7へ押し出されて行く。この際、連通口9は流体(空気)抵抗として機能し、高圧の気体室7から低圧の気体室7への空気の移動が急激ではなく、比較的に緩やかに行われるようにする。これより、ある時間経過後に、最終的には全ての気体室7の圧力が等しくなる。
したがって、外部から人体や物体に押圧された部分は比較的緩やかに押し下げられて行く一方、その近傍の部分は比較的緩やかに膨張してクッション体1側から人体や物体を押圧するようになるので、人体や物体がクッション体1の広い領域で支持される。そして、空気が連通口9を通して気体室7間を移動している過程では、気体室7間に多少の圧力差が存在しているものの、最終的には各気体室7は同じ圧力となるので、人体や物体がクッション体1の広い領域で均一な圧力で支持される。これ故、人体に接触される用途の場合は、使用者の体の一部にのみ局部的に大きな圧力が持続的に作用し、使用者の皮膚や筋肉組織を破壊する等の障害の発生を防止できる。
また、外部から人体に押圧された場合、各部が急速に凹んだり、膨らんだりするのではなく、前述のように、押圧された部分は比較的緩やかに押し下げられて行く一方、その近傍の部分は比較的緩やかに膨張するので、使用者に非常に心地よい感触を与える。また、衝撃的な荷重が作用しても、それを吸収することができる。
また、複数の気体室7を有しているので、人体や物体が安定に支持されるようにすることができるとともに、所謂底付きを生じ難くすることができる。
また、気体注入・排出口11からの気体室7内への空気の充填量を調整することにより、使用状況に応じて各クッション体1の固さや厚さを調整することもできる。
また、各連通口9は、隣り合う2個の気体室7のみを連通しているだけなので、気体室7間を空気が移動するとき、その空気流が複雑な流れとなることがないため、異音が発生しにくい。
また、1個のクッションユニット2に気体室7を3個以上並べて設けることにより、簡単に長尺のクッション体1を製造できる。
また、連通口9における膜状体3,4の内面同士の貼り付きを防止する手段を設けないと、場合によっては、外部から圧力を作用されても、連通口9において相対向する膜状体3,4の内面同士が互いに貼り付いて密着したままとなることによって、連通口9が閉じたままとなり、気体室7間で空気の移動が行われないことがある一方、突然前記相対向する膜状体3,4の内面同士が大きく離れ、したがって連通口9が大きく開き、突然気体室7間で空気の移動が大きく行われるようになったりして、動作が不安定になる虞がある。
しかしながら、このクッション体1においては、連通口9に紐状体10が挿通されているので、連通口9における膜状体3,4の内面同士の貼り付きを確実に防止し、気体室7間における空気の移動が常に安定に行われるようにすることができる。
そして、単に連通口9に紐状体10を挿通するだけで、連通口9における膜状体3,4の内面同士の貼り付きを防止できるため、製造が極めて容易であり、製造コストを極めて安価とすることができる。
特に、本実施例のように、互いに対向させた膜状体3,4間に紐状体10を位置させた状態で、前記互いに対向させた膜状体3,4の所要部分を互いにシールして仕切りシール部6を形成し、この仕切りシール部6により互いに仕切られた複数の気体室7を形成するとともに、前記仕切りシール部6が存在しない非シール部分8により前記連通口9を形成し、前記連通口9に紐状体10が挿通されている状態とするようにすると、クッション体1を極めて容易に製造でき、かつ製造コストを極めて安価とすることができる。
また、本実施例においては、クッションユニット2を複数備えていることにより、広面積のクッション体1を構成することができる。また、各クッションユニット2の気体室7内への空気の充填量を変えることにより、例えば大きな力が作用すると予定される部分は固くする一方、大きな力が作用すると予定されない部分は柔らかくと言うように、クッション体1の固さをクッション体1の部位によって異なるようにすることも可能となる。ただし、本発明においては、1つのクッション体が1個のクッションユニットのみを備えるようにしてもよい。
図10は、本発明の実施例2を示している。本実施例においては、各仕切りシール部6は、膜状体3,4が平面状に保持されている状態においては、周辺シール部5のうちのクッションユニット2の長さ方向に延びる一方の長さ方向部分5bから他方の長さ方向部分5a付近にまで、クッションユニット2の幅方向にそれぞれ直線状に延びており、非シール部分8は各組の仕切りシール部6の先端部と周辺シール部5の長さ方向部分5aとの間に形成されている。他の構成は前記実施例1と同様である。
本実施例においても、前記実施例と同様の作用効果を得ることができる。

なお、前記各実施例では、気体室7を構成する膜状体3,4としてウレタンシートを使用しているが、本発明において気体室を構成する膜状体としては、柔軟性ないしは可撓性を有するものであれば、他の種の材料からなるフィルムないしはシート等も使用可能である。また、本発明において気体室を構成する膜状体としては、ガスバリア性を有するもの、伸縮性を有するものが好ましいが、場合によっては、伸縮性の乏しい膜状体も使用可能である。また、膜状体を溶融させてシール部を作成する場合は、例えば、熱可塑性ポリウレタン樹脂、EVA、スチレン系エラスマー、オレフィン系エラストマー等の熱可塑エラスマーが好適に使用できる。
また、前記各実施例では、気体室7を構成する膜状体3,4として特に植毛されたウレタンシートを使用しているが、本発明においては、植毛されていない膜状体を使用してもよい。ただし、前記実施例のように気体室7を構成する膜状体3,4として植毛されているものを用いれば、クッション体の使用時、膜状体3,4同士や膜状体3,4と外皮12との接触により異音が発生することがないという利点が得られる。また、本発明においては、クッションユニットを外皮で覆うことなく、そのまま外部に露出するようにして用いてもよいが、そのような場合には、植毛された膜状体を使用すると、人体等に対する感触をよくすることができる。
また、前記実施例では、2枚の膜状体3,4により1個のクッションユニット2を作成しているが、1枚の膜状体を2つ折りして相対向させる等により、1枚の膜状体から1個のクッションユニットを作成することも可能である。
また、前記実施例では、膜状体3,4を全体に平面状に広げた状態でシールしてクッションユニット2を作成しているが、例えば、ロール状に巻かれた膜状体を順次繰り出しながらシールする等によりクッションユニットを作成してもよい。また、前記実施例では、紐状体10を全体に直線状に伸ばした状態で膜状体3,4間に位置させ、クッションユニット2を作成しているが、例えば、リールのようなものに巻回された紐状体を順次繰り出しながらクッションユニットを作成するようにしてもよい。
また、前記各実施例においては、1個のクッションユニット2の気体室7の総数が15個とされているが、本発明においては、1個のクッションユニットの気体室の総数は、2個以上の任意数とすることができる。
また、前記各実施例においては、仕切りシール部6により各気体室7を仕切っているが、本発明においては、シール以外の手段により各気体室を仕切ってもよい。
また、前記各実施例においては、各気体室7は四角形状とされているが、本発明においては、各気体室7の形状を四角形状以外の形状としてもよい。
また、前記各実施例においては、各気体室7が同形同大とされているが、本発明においては、各気体室7の形や大きさが異なるようにしてもよい。
また、前記実施例においては、気体室7に空気を収容しているが、本発明においては、気体室に空気以外の気体を収容してもよい。
また、本発明においては、前記各実施例とは異なり、クッションユニットを2つ折り、3つ折り、4つ折り等の折った状態や、巻回した状態で外皮内に収容してもよいし、複数のクッションユニットを積層して外皮内に収容してもよい。
また、複数のクッションユニットを外皮内に収容する場合は、布、合成樹脂フィルムないしはシート等の柔軟な膜状体からなる仕切り膜を各クッションユニット間に位置するように設け、これらの仕切り膜により、外皮内における各クッションユニットの移動を制限するとともに、外皮の相対向する面が一定以上離間しないように規制してもよい。
以上のように本発明によるクッション体は、座布団、枕、寝具用マットレス(ベッド用マットレスおよび布団タイプのマットレス)、ソファー用マットレス、クッション、車椅子を含む椅子の座部、ヘッドレスト、背当て、身体または物品の保護用品、緩衝材、防音材、断熱材、シール材等として使用するに有用である。
本発明の実施例1におけるクッション体のクッションユニットを、各気体室から空気が完全に抜かれ、平面状になっている状態において示す平面図である。 図1の一部を拡大して示す拡大平面図である。 各気体室に空気を充填した状態における前記クッションユニットを示す拡大断面図である(断面位置は図2のIII−III線に対応する)。 各気体室に空気を充填した状態における前記クッションユニットを示す拡大断面図である(断面位置は図2のIV−IV線に対応する)。 各気体室に空気を充填した状態における前記クッションユニットを示す拡大断面図である(断面位置は図2のV−V線に対応する)。 実施例1におけるクッション体全体を示す水平断面図である(クッションユニットは断面していない)。 実施例1におけるクッション体の一部を示す垂直拡大断面図である。 実施例1のクッションユニットの製造工程において、第一の膜状体上に紐状体が置かれた状態を示す平面図である。 実施例1のクッションユニットの製造工程において、第一の膜状体および紐状体の上に第二の膜状体が重ねられた状態を示す断面図である。 本発明の実施例2におけるクッション体の一部を、各気体室から空気が完全に抜かれ、平面状になっている状態において示す拡大平面図である。
符号の説明
1 クッション体
2 クッションユニット
3,4 膜状体
5 周辺シール部
6 仕切りシール部
7 気体室
8 非シール部分
9 連通口
10 紐状体
11 気体注入・排出口
12 外皮

Claims (5)

  1. 少なくとも1個のクッションユニットを有してなり、
    各前記クッションユニットは、膜状体に囲まれてなる複数の気体室と、隣り合う2個の前記気体室を互いに連通する連通口と、前記連通口に挿通された紐状体とを有するクッション体。
  2. 1個の前記クッションユニットに前記気体室が3個以上設けられており、これらの気体室間をそれぞれ連通する前記連通口に共通の紐状体が挿通されている請求項1記載のクッション体。
  3. 前記膜状体が平面状に保持されている状態においては、前記連通口は直線状に並んでいる請項2記載のクッション体。
  4. 各前記気体室は前記膜状体の互いに対向する部分を互いにシールしてなる仕切りシール部により互いに仕切られており、前記連通口は前記仕切りシール部が存在しない非シール部分により形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載のクッション体。
  5. 少なくとも1個のクッションユニットを有してなり、各前記クッションユニットは、膜状体に囲まれてなる複数の気体室と、隣り合う2個の前記気体室を互いに連通する連通口と、前記連通口に挿通された紐状体とを有するクッション体を製造するクッション体の製造方法であって、
    各前記クッションユニットを製造する工程は、
    第一の前記膜状体上に前記紐状体を載置する段階と、
    前記第一の膜状体および前記紐状体上に第二の前記膜状体を重ね、これにより前記第一の膜状体と前記第二の膜状体とを互いに対向させるとともに前記第一の膜状体と前記第二の膜状体との間に前記紐状体を位置させる段階と、
    前記第一の膜状体および前記第二の膜状体の所要部分を互いにシールして仕切りシール部を形成し、この仕切りシール部により互いに仕切られた複数の前記気体室を形成するとともに、前記紐状体が載置されている部分には前記仕切りシール部が存在しない非シール部分を形成し、この非シール部分により前記気体室を互いに連通する連通口を形成し、前記連通口に前記紐状体が挿通されている状態とする段階とを有してなるクッション体の製造方法。
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