JP4854617B2 - テトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置および製造方法 - Google Patents

テトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は各種構造材料の複合材として有効なテトラポッド形状酸化亜鉛を連続的かつ安定的に生成する製造装置および製造方法に関する。
近年、テトラポッド形状酸化亜鉛(図6)等の特殊形状酸化亜鉛が、複合材として有効とされ実用化が進んでいる。このテトラポッド形状酸化亜鉛を連続的に生産するのに有効な装置ならびに方法が、特許文献1(特開平5−97597号公報)や特許文献2(特開平6−92797号公報)などに開示されている。
図5は、従来のテトラポッド形状酸化亜鉛の連続製造装置の概略構成を示す図である。テトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置は、図5に示すような構成の縦型反応炉26を備える。
縦型反応炉26内下部には、金属亜鉛を蒸気化するためのノズル付るつぼ27が配置される。ノズル付るつぼ27の下方には、燃焼室28が設けられており、バーナー33によってるつぼを加熱する。また、燃焼室28内で不完全燃焼することによって発生した発生した炭化水素系燃焼ガスは、縦型反応炉26に供給され、縦型反応炉26内に非酸化性雰囲気領域29を形成する。ノズル付るつぼ27の開口部分である亜鉛蒸気排出ノズル30には、その近傍に酸化亜鉛集合物が堆積しない様に、給送管36を介して供給された還元性燃焼ガスをスリット31から排出するように構成されている。また縦型反応炉26内上部には、空気を主体とする酸化性ガスを充填して酸化性雰囲気領域32を形成する。
原材料の亜鉛は主に蒸気化しやすい粉体状又はインゴット状で、内部の非酸化性雰囲気の状態を崩さないように、供給管35を介して外部から不連続的にノズル付るつぼ27内に供給される。縦型反応炉26内下部の非酸化性雰囲気領域29で可熱により蒸気化した亜鉛は、ノズル付るつぼ27の開口部分近傍で酸化することなく、亜鉛蒸気排出ノズル30から炉内上部の酸化性雰囲気領域32に送られ、同領域での酸素と反応することによりテトラポッド形状酸化亜鉛となる。
特開平5−97597号公報 特開平6−92797号公報
上記のような従来の装置および方法では、反応炉内上部の酸化性雰囲気領域内の酸化に寄与する酸素濃度の場所によるばらつきが大きく、また同濃度の調整も困難であった。加えて、投入亜鉛原材料の投入量のばらつきから発生亜鉛蒸気の蒸発量のばらつきも大きく、その調整も困難であった。その結果、同領域で酸化生成したテトラポッド形状酸化亜鉛の大きさについてもばらつきが大きく、またその大きさの制御も困難となっていた。
本発明はこのような課題を解決するもので、大きさやそのばらつきを調整した高品質のテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置および製造方法を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために本発明は以下のような特徴を持つ。
本発明の第1態様によれば、非酸化性雰囲気領域を内部に形成可能な縦型反応炉と、
前記縦型反応炉の炉内下部に設けられ、蒸気噴出ノズルが付属した亜鉛蒸発用るつぼと
前記縦型反応炉上部に縦型反応炉の高さ方向に延在するように設けられ、表面に前記縦型反応炉内に酸化性ガスを吐出する排出孔が設けられた酸化反応用酸素排出管と、
酸化反応用酸素排出管によって前記縦型反応炉内に吐出される酸化性ガスの流量調整が可能なガス供給装置とを備え
前記酸化反応用酸素排出管は、直径、長さの異なる管体を入れ子構造に配置し、それぞれの管内に独立して酸化性ガスを供給可能に構成されていることを特徴とする、テトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置を提供する。
本発明において、テトラポッド形状酸化亜鉛とは、アスペクト比が3以上の単結晶が正四面体の重心から各頂点に向けて伸びるように構成された酸化亜鉛の結晶をいう。テトラポッド形状酸化亜鉛を構成する4つの亜鉛単結晶は、概ねその長さLが同じとなるように構成されることが好ましい。
本発明の第態様によれば、前記亜鉛蒸発用るつぼは、原料金属亜鉛塊が給送される原材料供給管を備え、
さらに、前記縦型反応炉外部に、前記原材料供給管を通して前記原料金属亜鉛塊を前記るつぼに供給する連続定量供給機を備えることを特徴とする、第態様のテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記連続定量供給機は、振動することにより前記原料金属亜鉛塊を前記原材料供給管に搬送するとともに、前記原材料供給管に還元性ガスを給送可能に構成されていることを特徴とする、第態様のテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置を提供する。
本発明の第態様によれば、前記亜鉛蒸発用るつぼは、蒸気噴出ノズルの周囲が2重の壁で構成されており、内側壁と外側壁の間に還元性ガスを供給するガス供給管が設けられ、前記2重の壁の間が、亜鉛蒸気拡散防止用排気口として構成されていることを特徴とする、第1から第態様のいずれか1つのテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置を提供する。
本発明の第態様によれば、亜鉛蒸気拡散防止用排気口は、前記還元性ガスを前記蒸気噴出ノズルに向かって斜め上方に吐出するように構成されていることを特徴とする、第態様のテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置を提供する。
本発明の第態様によれば、非酸化性雰囲気領域を内部に形成可能な縦型反応炉と、
前記縦型反応炉の炉内下部に設けられ、蒸気噴出ノズルが付属した亜鉛蒸発用るつぼと
前記縦型反応炉上部に縦型反応炉の高さ方向に延在するように設けられ、直径、長さの異なる管体を入れ子構造に配置し、表面に前記縦型反応炉内に酸化性ガスを吐出する排出孔が設けられた酸化反応用酸素排出管と、
酸化反応用酸素排出管によって前記縦型反応炉内に吐出される酸化性ガスの流量調整が可能なガス供給装置とを備えることを特徴とする、テトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置を用いて、
前記酸化反応用酸素排出管を構成するそれぞれの管内に供給される酸化性ガスの供給量を調整するように前記ガス供給装置を制御することによって、前記供給量に応じて繊維長が異なるテトラポッド形状酸化亜鉛を製造することを特徴とする、テトラポッド形状酸化亜鉛の製造方法を提供する。
本発明によれば、るつぼが設けられている部分を非酸化性雰囲気領域とするとともに、るつぼの上部に高さ方向に延在する酸化反応用酸素排出管を設けることにより、るつぼから蒸発した亜鉛蒸気を酸化させるための酸化性雰囲気領域内で亜鉛蒸気の酸化反応に必要な酸素の供給状態を制御しやすくなる。また反応炉の外部から連続的に供給される金属亜鉛によって、亜鉛蒸気の蒸発量とその拡散状態を細かく自由に調整できるようになり、その結果、生成するテトラポッド形状酸化亜鉛の大きさ、及びそのばらつきを調整することが可能となる。
また、酸化反応用酸素排出管を入れ子構造にすることにより、反応炉の高さ方向に独立して酸素の供給状態を制御することができ、るつぼの亜鉛蒸気排出ノズルから上昇して供給される亜鉛蒸気の濃度に応じて酸化に必要な酸素濃度の調整をすることができる。
また、本発明によれば、主に酸化反応用酸素供給管近傍で亜鉛蒸気の酸化反応が起こるため、連続生成時の蒸気噴出ノズル付近や反応炉内壁面への酸化亜鉛集合体の付着が低減される。
さらに、生成するテトラポッド形状酸化亜鉛の大きさを調整できるため、大きさの異なるテトラポッド形状酸化亜鉛の商品化が可能となる。また、製造歩留が高く、大きさにばらつきの少ない高品質なテトラポッド形状酸化亜鉛の製造が可能となる。
以下、本発明の実施形態にかかるテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置および当該装置を用いたテトラポッド形状酸化亜鉛の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置の構成を示す図である。図2は、図1の装置のるつぼ部分の構成を示す拡大図である。図3は、図1の装置の多層型酸化反応用酸素排出管とその周辺部の構成を示す図である。図4は、図1の装置のるつぼ部分のガスの流れの状態を示す図である。
図1に示すように、縦型反応炉1は、上部が連結管17として構成されている筒状の炉である。縦型反応炉1全体はヒータ16で所定温度(例えば、800〜1200℃)に保つよう制御されている。縦型反応炉1は、内径Aは500〜1000mm、炉長Bは2000〜7000mm程度の大きさにすることが好ましい。
縦型反応炉1の下端には、燃焼室2が設けられており、バーナー3を用いて天然ガス、液化石油ガス、ナフサ、白灯油などの硫黄分を実質的に含まない炭化水素系燃料を燃焼させて内部を加熱する。
燃焼室2の上部には、耐熱るつぼ5が設けられている。耐熱るつぼ5は、例えば、アルミナやマグネシアなどのセラミックで作成することができ、その上部の開口に、亜鉛蒸気排出ノズル10が付属する。また、亜鉛蒸気排出ノズル10は、図2に示すように、亜鉛蒸気拡散防止用の還元性燃焼ガス排出口11を形成するため二重の壁5a,5bを有するように構成されており、2つ壁の間の開口部分に還元性燃焼ガス排出口11が形成される。耐熱るつぼ5には、外部から還元性燃焼ガス供給するためのガス供給管12が設けられている。ガス供給管12を通って、2重の壁5a,5bの間に供給された還元性燃焼ガスは、還元性燃焼ガス排出口11から吐出される。
還元性燃焼ガス排出口11からは、亜鉛蒸気排出ノズル10から吐出した亜鉛蒸気が拡散しないように、還元性燃焼ガスが亜鉛蒸気排出ノズル10側へ斜めに吹き出される。なお、耐熱るつぼ5のノズル開口部の寸法Cは20〜100mm、還元性燃焼ガス排出口11の幅Dは1〜10mmとすることが好ましい。
また、耐熱るつぼ5には、原材料連続定量供給機6からの原材料である粒状の金属亜鉛22を供給する原材料供給管8が設けられている。粒状の金属亜鉛22の大きさは、例えば、直径1〜10mmとすることができる。原材料連続定量供給機6は、原材料を送る貯蔵原材料排出用ホッパー7を備えており、粒状の金属亜鉛22を原材料供給管8側に送り込むことによって、原材料供給管8を通して耐熱るつぼ5に供給する。なお、原材料連続定量供給機6は、還元性ガスを供給するガス供給管9が設けられており、原材料供給管8を通して粒状の金属亜鉛22を供給する際に、粒状の金属亜鉛22とともに耐熱るつぼ内に空気などの酸化性ガスが混入しないように構成されている。また、ガス供給管9から送られた還元性ガスは、原材料供給管8を通る原料である金属亜鉛搬送の推進力としても機能する。なお、ガス供給管9によって給送される還元性ガスは、バーナー3によって燃焼室2内で発生した還元性燃焼ガスを用いてもよいし、他の還元性ガスを用いてもよい。また、ガス供給管9によって給送される還元性ガスは、るつぼ5内の温度を低下させないように、加熱して給送されていてもよい。
縦型反応炉1の耐熱るつぼ5の上方には、酸化反応用酸素排出管13が鉛直方向に延在して設けられている。耐熱るつぼの亜鉛蒸気排出ノズル10と酸化反応用酸素排出管13の下端の間の間隔は、後述する、酸化性ガスの吐出量や粒状の金属亜鉛22の供給量にもよって変化するが、概ね50〜300mm程度としておくことが好ましい。なお、当該間隔を調整可能にするために、酸化反応用酸素排出管13は、その高さ位置を調整できるように構成されていてもよい。
酸化反応用酸素排出管13は、直径、長さの異なる管体を2本以上入れ子構造に重ねて構成されており、その全ての管体下端側は同種素材により密閉されている。なお、図3では、酸化反応用酸素排出管13を構成する管体をそれぞれ同軸となるように入れ子構造に配置しているが、例えば、直径が同じで長さの異なる複数の管体を平行に並べて構成してもよい。また、図3では管体を2つ用いているがこれに限られるものではなく、3つ以上用いてもよい。
酸化反応用酸素排出管13の表面には酸化反応用酸素あるいは空気を炉内に排出させるための直径1mm以上の多数の排出孔13aが設けられている(図3参照)。多層型酸化反応用酸素排出管13は、縦型反応炉1の大きさにもよるが、概ねその外径Eは50〜100mm、長さFは1000〜6000mmとすることが好ましい。また、酸化性ガス排出孔径Gは1〜5mmとすることが好ましい。
酸化反応用酸素排出管13の上部には外部より酸素あるいは空気を供給するためのガス供給管14およびガス供給管15が付属する。ガス供給管14およびガス供給管15は、ブロア0に接続され、酸化性ガスをそれぞれ独立して酸化反応用酸素排出管13に供給する。ブロア0は、それぞれのガス供給管14およびガス供給管15により給送される酸化性ガスの流量を調整可能に構成されている。ガス供給管14、15は、酸化反応用酸素排出管13の管体の数と一致するように構成されていることが好ましい。このように構成することにより、酸化反応用酸素排出管13を構成するそれぞれの管体の長さを調整し、ガス供給管14,15を通る酸化性ガスの供給量を制御することにより、縦型反応炉1の高さ方向ごとに、縦型反応炉1内に供給される酸化性ガスの供給量を異ならせることができる。
縦型反応炉1の上部は、連結管17によって製品捕集室18と連結されている。製品捕集室18にはバグフィルター19および排気ブロア20が付属する。製品捕集室18を通って縦型反応炉1外に搬出されたテトラポッド形状酸化亜鉛は、製品回収ボックス21内に蓄積される。
次に本実施形態にかかるテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置の動作について説明する。
原材料となる粒状の金属亜鉛22は原材料連続定量供給機6より内部が還元性雰囲気の原材料供給管8を通して一定速度で連続的に耐熱るつぼ5内に供給される。耐熱るつぼ5内の粒状の金属亜鉛22は、バーナー3による燃料の燃焼によって加熱される。
炭化水素系燃料を燃焼させる場合、空気が十分供給されれば、二酸化炭素と水が、空気の供給が不十分であれば、二酸化炭素と水以外に一酸化炭素及び未燃焼炭化水素からなる混合ガスが燃焼ガスとして生成する。燃焼室2で発生した非酸化性燃焼ガスは、図4の矢印90、91に示すように、燃焼ガス排出口4から排出され、耐熱るつぼ5を加熱する。また、非酸化性燃焼ガスは、耐熱るつぼ5と燃焼室2との隙間24および耐熱るつぼ5と縦型反応炉1内壁との隙間25を通り、縦型反応炉1内部を上昇する。これによりるつぼ5の外周が非酸化性燃焼ガスで包み込まれ、縦型反応炉1内部の下部領域は非酸化性雰囲気となる。
バーナー3により加熱されて溶解された粒状の金属亜鉛22は、亜鉛蒸気となり矢印92で示すように、亜鉛蒸気排出ノズル10から縦型反応炉1内に送られる。上記のように、耐熱るつぼ5の周囲は、非酸化性燃焼ガスで包み込まれた非酸化性雰囲気となっているので、亜鉛蒸気は酸化反応を起こすことがない。
多層型酸化反応用酸素排出管13からは、位置毎の排出速度を調整した酸素、あるいは空気を主体とする酸化性ガスを矢印94に示すように排出させ、同酸化反応用酸素排出管13近傍にのみ酸化性雰囲気領域を作り出す。
亜鉛蒸気排出ノズル10より排出した亜鉛蒸気は、矢印93に示すように、同亜鉛蒸気排出ノズル10の周囲の還元性燃焼ガス排出口11より排出される還元性燃焼ガスにより、同亜鉛蒸気排出ノズル10上部周辺に拡散することなく上昇する。上昇した亜鉛蒸気は、多層型酸化反応用酸素排出管13近傍に発生した酸化性雰囲気領域で徐々に時間をかけて酸化し、テトラポッド形状酸化亜鉛となる。
生成したテトラポッド形状酸化亜鉛の大きさ、およびそのばらつき状態は、亜鉛蒸気の酸化速度及び酸化性雰囲気領域の酸素濃度のばらつき、更に亜鉛蒸気蒸発量や拡散状態のばらつきに起因するため、多層型酸化反応用酸素排出管13より排出される酸化性ガスの各位置での排出量や、還元性燃焼ガス排出口11から排出される還元性燃焼ガスの排出量、そして原材料連続定量供給機6より供給される原材料の供給量で調整することが可能である。
多層型酸化反応用酸素排出管13近傍で発生したテトラポッド形状酸化亜鉛は、連結管17を通りテトラポッド形状酸化亜鉛の製品捕集室18、およびテトラポッド形状酸化亜鉛の製品回収ボックス21に集積される。
(実施例)
次に、本発明にかかるテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置を用いたテトラポッド形状酸化亜鉛の製造について具体的な実施例を説明する。
本実施例および比較例で使用した縦型反応炉1は、図1に示す構成のものを用いた。
本実施例において原材料は粒状亜鉛とし、大きさは直径5mmとした。また、縦型反応炉1の内部や、亜鉛蒸気排出ノズル10の還元性燃焼ガス排出口11へ続くガス供給管12、原材料連続定量供給機6に付属する原材料供給管に充填する還元性燃焼ガスはプロパンガスを不完全燃焼して発生させた一酸化炭素を中心とした混合ガスを用いた。更に、多層型酸化反応用酸素排出管13より炉内中央部へ排出するガスは、空気を主体とした酸化性ガスとした。
次に実施例1〜5、比較例1の内容について表1を用いて説明する。
Figure 0004854617
※1:耐熱るつぼ5の加熱前に亜鉛インゴットを投入した。その後、連続供給は実施しない。
※2:ガス供給管14を閉鎖し、別途、反応炉中央部に設けた比較例1の為のガス供給管を用いた。
表1項目中の比較例1については、図6に示す従来の製造装置での生産状態を再現させるため、原材料を亜鉛インゴットとし、原材料連続定量供給機6を使用せず、直接るつぼに適量を投入後加熱、溶解を実施した。また比較例1では、亜鉛蒸気拡散防止用の還元性燃焼ガス排出口11からのガスの排出を停止し、亜鉛蒸気排出ノズル10より上った亜鉛蒸気の拡散状態を調節しないようにした。加えて、多層型酸化反応用酸素排出管13も使用せず、比較例1のために別途設けた供給管より空気を主体とする酸化性ガスを充填して、炉内上部に酸化性雰囲気領域を形成した。
表1項目中の「平均繊維長」は発生したテトラポッド形状酸化亜鉛38の針状繊維部分の長さ(図5のL寸法)の平均を示す。また「繊維長分布」は発生したテトラポッド形状酸化亜鉛38の針状繊維部分の最小、及び最大長(図5のL寸法)を示す。
表1の結果より、実施例1〜4において、原材料の耐熱るつぼ5への供給量、及び多層型酸化反応用酸素排出管13へ供給される酸化性ガスの供給量と供給バランスを制御する事により、発生するテトラポッド形状酸化亜鉛の大きさを制御することができる。また比較例1に比べ実施例1〜4の方が発生するテトラポッド形状酸化亜鉛の大きさのばらつきを小さくすることができる。加えて、実施例4及び5において、亜鉛蒸気拡散防止用の還元性燃焼ガス排出口11へ供給される還元性ガスの供給量を制御することにより、発生するテトラポッド形状酸化亜鉛の大きさのばらつきの幅を制御することができる。
本発明は素材製造の産業分野、等において有用である。
本発明の実施形態にかかるテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置の構成を示す縦断面図である。 図1の装置のるつぼ部分の構成を示す拡大断面図である。 図1の装置の多層型酸化反応用酸素排出管とその周辺部の構成を示した一部断面図である。 図1の装置のるつぼ部分のガスの流れの状態を示す図である。 従来のテトラポッド形状酸化亜鉛製造装置の構成を示した縦断面図である。 テトラポッド形状酸化亜鉛の形状、及び繊維長の説明図である。
1 縦型反応炉
2 燃焼室
3 バーナー
4 燃焼ガス排出口
5 耐熱るつぼ
6 原材料連続定量供給機
7 貯蔵原材料排出用ホッパー
8 原材料供給管
9 ガス供給管
10 亜鉛蒸気排出ノズル
11 還元性燃焼ガス排出口
12 ガス供給管
13 化反応用酸素排出管
14 ガス供給管
15 ガス供給管
16 ヒータ
17 連結管
18 製品捕集室
19 バグフィルター
20 排気ブロア
21 製品回収ボックス
22 粒状の金属亜鉛
23 溶融亜鉛
24 耐熱るつぼと燃焼室の隙間
25 耐熱るつぼと縦型反応炉内壁との隙間
38 テトラポッド形状酸化亜鉛
50 ブロア
A 縦型反応炉の内径
B 縦型反応炉の炉長
C ノズル開口部の寸法
D 還元性ガス排出口の幅
E 多層型酸化反応用酸素排出管の外径
F 多層型酸化反応用酸素排出管の長さ
G 酸化性ガス排出孔の径
L 針状繊維部分の長さ

Claims (6)

  1. 非酸化性雰囲気領域を内部に形成可能な縦型反応炉と、
    前記縦型反応炉の炉内下部に設けられ、蒸気噴出ノズルが付属した亜鉛蒸発用るつぼと
    前記縦型反応炉上部に縦型反応炉の高さ方向に延在するように設けられ、表面に前記縦型反応炉内に酸化性ガスを吐出する排出孔が設けられた酸化反応用酸素排出管と、
    酸化反応用酸素排出管によって前記縦型反応炉内に吐出される酸化性ガスの流量調整が可能なガス供給装置と
    を備え
    前記酸化反応用酸素排出管は、直径、長さの異なる管体を入れ子構造に配置し、それぞれの管内に独立して酸化性ガスを供給可能に構成されていることを特徴とする、テトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置。
  2. 前記亜鉛蒸発用るつぼは、原料金属亜鉛塊が給送される原材料供給管を備え、
    さらに、前記縦型反応炉外部に、前記原材料供給管を通して前記原料金属亜鉛塊を前記るつぼに供給する連続定量供給機を備えることを特徴とする、請求項に記載のテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置。
  3. 前記連続定量供給機は、振動することにより前記原料金属亜鉛塊を前記原材料供給管に搬送するとともに、前記原材料供給管に還元性ガスを給送可能に構成されていることを特徴とする、請求項に記載のテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置。
  4. 前記亜鉛蒸発用るつぼは、蒸気噴出ノズルの周囲が2重の壁で構成されており、内側壁と外側壁の間に還元性ガスを供給するガス供給管が設けられ、前記2重の壁の間が、亜鉛蒸気拡散防止用排気口として構成されていることを特徴とする、請求項1からのいずれか1つに記載のテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置。
  5. 亜鉛蒸気拡散防止用排気口は、前記還元性ガスを前記蒸気噴出ノズルに向かって斜め上方に吐出するように構成されていることを特徴とする、請求項に記載のテトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置。
  6. 非酸化性雰囲気領域を内部に形成可能な縦型反応炉と、
    前記縦型反応炉の炉内下部に設けられ、蒸気噴出ノズルが付属した亜鉛蒸発用るつぼと
    前記縦型反応炉上部に縦型反応炉の高さ方向に延在するように設けられ、直径、長さの異なる管体を入れ子構造に配置し、表面に前記縦型反応炉内に酸化性ガスを吐出する排出孔が設けられた酸化反応用酸素排出管と、
    酸化反応用酸素排出管によって前記縦型反応炉内に吐出される酸化性ガスの流量調整が可能なガス供給装置とを備えることを特徴とする、テトラポッド形状酸化亜鉛の製造装置を用いて、
    前記酸化反応用酸素排出管を構成するそれぞれの管内に供給される酸化性ガスの供給量を調整するように前記ガス供給装置を制御することによって、前記供給量に応じて繊維長が異なるテトラポッド形状酸化亜鉛を製造することを特徴とする、テトラポッド形状酸化亜鉛の製造方法。
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