JP4852980B2 - 温水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼器によって発生させた燃焼ガスから熱回収を行なうことにより湯を生成する給湯装置などの温水装置に関する。
この種の温水装置としては、コイル式と称される熱交換器を用いたものがあり、その具体例としては、特許文献1,2に記載のものがある。この温水装置は、燃焼器と、この燃焼器により発生された燃焼ガスから熱回収を行なうためのコイル状管体部を有する熱交換器とを備えている。前記コイル状管体部は、鉛直方向に隙間を介して並んだ複数のループ部を有しており、このコイル状管体部によって囲まれている空間部の一端開口部は仕切板によって塞がれている。このため、前記空間部の他端開口部から燃焼ガスが導入されると、この燃焼ガスは、前記コイル状管体部の隙間を通過する。この通過の際に、コイル状管体部内の水と前記燃焼ガスとの熱交換が行なわれて、湯が生成される。
このような構成によれば、熱交換器のコイル状管体部は、管体を螺旋状に形成することにより構成することが可能であり、その構造は簡素である。したがって、温水装置全体の製造コストの低減や、小型化を図るのに適する。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
前記熱交換器においては、前記空間部に導入された燃焼ガスが前記コイル状管体部の隙間をその内方から外方に向けて通過する際に熱回収がなされるだけであり、前記燃焼ガスはその後排ガスとして処理される。また、前記コイル状管体部の全長域は、燃焼ガスの一斉通過を許容する流路面積の大きなものとなっているために、燃焼ガスがコイル状管体部の特定箇所に偏って作用し易くなる。したがって、前記従来技術では、燃焼ガスからの熱回収量を多くすることが難しい。近年においては、燃料の節約による環境保護、ランニングコストの低減、およびその他の種々の観点から、熱交換器の熱交換効率を高めることが強く要望されている。熱交換効率を高めるための有効な手段としては、燃焼ガスから顕熱を回収することに加え、潜熱をも回収することが考えられるが、前記従来技術においては、そのような潜熱回収を行なうことは難しいものとなっていた。
熱交換器によって潜熱回収を行なうと、燃焼ガス中の水蒸気が凝縮して多くのドレイン(凝縮水)が発生し、熱交換用の管体の表面に付着する。前記管体の表面に多くのドレインが付着したままであると、前記管体の表面に燃焼ガスが直接作用しないこととなり、熱回収量を多くすることは困難となる。また、前記ドレインに起因して熱交換器中の燃焼ガス流路が狭められて排気抵抗が増加する不具合も発生する。潜熱回収を行なって熱交換効率を高める上では、このような不具合が生じないようにすることが要望される。
特許文献3,4には、フィン付きパイプを備えた熱交換器を大型に製作することによって燃焼ガスから潜熱回収を行なう構成が記載されている。ところが、このようなフィン付きパイプを備えた熱交換器においては、先に述べたようなコイル式のものと比較すると、構造が複雑であり、その製造コストはかなり高価となる。また、潜熱回収に伴って発生したドレインは、フィン付きパイプの表面に付着したままになり易い。
特許文献5には、コイル状管体部を横倒の姿勢とした熱交換器が記載されている。ところが、この熱交換器は、燃焼ガスが前記コイル状管体部の内部を単に一方向に通過するだけの構成に過ぎない。したがって、この熱交換器においては、前述した特許文献1,2に記載のものと同様にその熱交換効率は低く、潜熱回収は容易でなく、ドレイン処理を考慮するまでもない。また、潜熱回収を行なうためには、前記コイル状管体部をかなり大きなサイズに形成しなければならない不利がある。特許文献6には、コイル状管体部を二重、三重の複数重ね巻き状とし、その伝熱面積を大きくした熱交換器が記載されている。ところが、この熱交換器においては、前記コイル状管体部の軸長方向の一方向に燃焼ガスが流れるだけであり、この燃焼ガスの流れ方は燃焼効率を高める上でさほど良好ではない。このため、前記文献6に記載のものにおいても、全体の小型化を図りつつ、高い熱交換効率を得ることは難しい。
特開昭62−288446号公報 実開昭61−69676号公報 実公昭58−52427号公報 実公昭58−52428号公報 実開昭60−60640号公報 特公昭63−50633号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、熱交換器全体の構造の小型化および簡素化を図りながらも、燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能とし、しかも潜熱回収に伴って発生するドレインに起因して熱交換効率の向上が妨げられるといった不具合も極力回避して、高い熱交換効率を得ることができる温水装置を提供することをその課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するため、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される温水装置(特許請求の範囲には不記載)は、燃焼器と、この燃焼器により発生された燃焼ガスから熱回収を行なう熱交換器と、を備えており、前記熱交換器は、軸長方向の両端に第1および第2の開口部が形成されている缶体と、前記缶体内に配されて前記軸長方向に隙間を介して並ぶ複数のループ部を有する熱交換用のコイル状管体部と、このコイル状管体部に囲まれ、かつ一端が前記第1の開口部に繋がった空間部と、前記コイル状管体部の外周囲に形成され、かつ進行してきた燃焼ガスを前記第2の開口部に導く燃焼ガス通路と、を備えている、温水装置であって、前記空間部の軸長方向中間部分に設けられ、かつ前記空間部を前記軸長方向において第1および第2の領域に区画する仕切部材を備え、前記コイル状管体部は、前記第1および第2の領域を囲む顕熱回収用の1次熱交換部および潜熱回収用の2次熱交換部に区画されて、前記第1の領域に供給された燃焼ガスは、前記1次熱交換部の隙間を通過して前記燃焼ガス通路に進行した後に、前記2次熱交換部の隙間を通過するように構成されており、前記熱交換器は、横倒または傾倒した姿勢とされ、前記複数のループ部の前記軸長方向において隣り合うものどうしは、前記隙間を挟んで水平方向または水平方向に対して傾いた方向において対面していることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、燃焼ガスは、コイル状管体部に囲まれた空間部の第1の領域から1次熱交換部の隙間を通過した後には、燃焼ガス通路を進行し、その後2次熱交換部の隙間を通過する。前記燃焼ガスからの熱回収は、それらの進行過程において複数回にわたってなされる。このため、コイル状管体部の内方から外方に燃焼ガスを一回だけ通過させていた従来技術と比較すると、熱回収の効率が良い。とくに、本発明においては、コイル状管体部が1次熱交換部および2次熱交換部に細分化され、この細分化された部分に対して燃焼ガスを順次通過させるようにしているために、コイル状管体部をそのように細分化しない場合と比較して、コイル状管体部の全体に対して燃焼ガスを均等に作用させることができる。このようなことから、熱交換器の小型化を図りつつ熱回収量を多くし、熱交換効率を高めることができる。
第2に、潜熱回収に伴ってコイル状管体部の表面にドレインが発生しても、このドレインがコイル状管体部の隙間を塞ぐことが適切に抑制される。すなわち、熱交換効率を高めることを目的として前記隙間を狭幅にすると、ドレインが表面張力の作用によってループ部間にブリッジし、前記隙間を塞ぐ虞れがある。これに対し、本発明においては、コイル状管体部の隙間を形成するループ部どうしは、鉛直方向において対面しておらず、水平方向または水平方向に対して傾いた方向において対面している。したがって、隙間に存在するドレインについては、その重力を利用して隙間外に排出させ得ることとなる。その結果、2次熱交換部の外表面の広い範囲がドレインによって覆われて熱交換効率が低下する不具合を無くし、また隙間の広い範囲がドレインによって塞がれて排気抵抗が増す不具合も適切に抑制することが可能となる。
第3に、熱交換器は、コイル状管体部を利用した水管構造とされており、フィン付きパイプを用いたものと比較すると、その構造は非常に簡素なものにすることができる。また、コイル状管体部を1次熱交換部と2次熱交換部とに区分する手段としては、仕切部材を空間部の軸長方向中間部に配置させた手段を採用しており、その構成も簡易である。したがって、その製造コストを廉価にすることもできる。
本発明の第2の側面により提供される温水装置は、燃焼器と、この燃焼器により発生された燃焼ガスから熱回収を行なう熱交換器と、を備えており、前記熱交換器は、略鉛直方向としての軸長方向の両端に第1および第2の開口部が形成されている缶体と、前記缶体内に配されて前記軸長方向に並ぶ複数のループ部を有する熱交換用のコイル状管体部と、このコイル状管体部に囲まれ、かつ一端が前記第1の開口部に繋がっている空間部と、前記コイル状管体部の外周囲に形成され、かつ進行してきた燃焼ガスを前記第2の開口部に導く燃焼ガス通路と、を備えている、温水装置であって、前記軸長方向に並ぶ複数のループ部を有する少なくとも1つの追加のコイル状管体部を含み、かつこの追加のコイル状管体部が前記コイル状管体部の外周を囲むようにしてこれらが重ね巻き状とされ、それらの複数のループ部の前記軸長方向に隣り合うものどうしの間に隙間が形成されている管体重ね巻き構造部と、前記空間部の軸長方向中間部分に設けられ、かつ前記空間部を前記軸長方向において第1および第2の領域に区画する仕切部材と、を備えており、前記管体重ね巻き構造部は、前記第1および第2の領域を囲む顕熱回収用の1次熱交換部および潜熱回収用の2次熱交換部に区画されて、前記第1の領域に供給された燃焼ガスは、前記1次熱交換部の隙間を通過して前記燃焼ガス通路に進行した後に、前記2次熱交換部の隙間を通過するように構成され、前記管体重ね巻き構造部のうち、少なくとも前記2次熱交換部は、前記軸長方向と交差する方向において隣り合う複数のループ部が前記軸長方向に対して傾いた直線状に並ぶ配列とされ、この2次熱交換部の隙間は、前記燃焼ガスの進行方向に進むにしたがって高さが低くなるように傾斜して延びていることを特徴としている。
このような構成によれば、燃焼ガスは熱交換器の空間部から管体重ね巻き構造部の1次熱交換部の隙間を通過した後に、燃焼ガス通路を通過し、その後2次熱交換部の隙間を通過する。したがって、この構成においても、燃焼ガスからの熱回収が複数段階にわたって行なわれるため、熱回収量を多くすることができる。管体重ね巻き構造部は、複数のコイル状管体部を備えているものの、これらは重ね巻き状であるため、全体が大型化することも抑制される。したがって、本発明の第1の側面により提供される温水装置について述べた第1の効果、および第3の効果と同様に、全体構造の小型化および簡素化を図りつつ、熱交換効率を高くする効果が得られる。
また、前記構成によれば、熱交換器の缶体の軸長方向が略鉛直方向であり、熱交換器は横倒または傾倒の姿勢には設定されていないものの、やはりドレインの排除が適切になされる。すなわち、ドレインは2次熱交換部において重点的に発生する。これに対し、2次熱交換部の隙間は燃焼ガスの進行方向に進むにしたがってその高さが低くなるように傾斜して延びている。このことにより、前記隙間内のドレインはこの隙間の傾斜に沿ってその重力によって流れ落ち易くなる。したがって、本発明の第1の側面により提供される温水装置の第2の効果と同様な効果が得られる。
好ましくは、前記2次熱交換部の隙間は、前記軸長方向における最小幅よりも、この隙間が延びる方向に対して直交する方向における最小幅の方が小さくされている。
このような構成によれば、2次熱交換部の軸長方向に隣り合うループ部どうしの間隔は大きくなっており、これらの間にドレインがその表面張力に起因して保持されないようにし、または保持され難くすることができる。一方、燃焼ガスが前記隙間を通過する方向と直交する方向の最小幅は小さいために、ループ部と燃焼ガスとの間での熱伝達は促進される。したがって、熱交換効率を高めるのにより好適となる。
好ましくは、本発明に係る温水装置は、前記2次熱交換部の複数のループ部の外表面のうち、前記隙間を介して対面し合う箇所に部分的に設けられた撥水処理部または親水処理部を備えている。
このような構成によれば、2次熱交換部の隙間にドレインが保持されることがより徹底して防止される。また、撥水処理部または親水処理部は、ループ部の外表面の全体には設けられておらず、その一部にしか設けられていないために、それらを設けるための処理は容易化される。さらに、撥水処理部または親水処理部がループ部の外表面を広く覆わないようにし、コイル状管体部の熱回収性能が大きく低下しないようにする効果も得られる。
好ましくは、本発明に係る温水装置は、燃焼用空気を前記燃焼器および前記熱交換器内に供給するためのファンと、データテーブルを有し、かつそのデータに基づいて前記ファンの駆動制御を行なう制御手段と、を備えており、前記データとしては、前記燃焼器の駆動が開始されて湯水が生成される期間として、ドレインが略未発生の第1期間、ドレイン量が増加する過渡期としての第2期間、およびドレイン量が定常化する第3期間を設定し、かつ前記ファンの回転数を、前記1期間においては所定の初期回転数とし、前記第2期間においては時間の経過とともに上昇させていき、前記第3期間においてその上昇を停止させるファン制御用のデータがあり、かつこのファン制御用のデータとしては、前記燃焼器の燃焼度合い、および前記熱交換器に対する入水温度の少なくとも一方の条件に応じた複数種類のものを有している。
このような構成によれば、燃焼器の駆動初期にドレイン量が増加することに起因して、燃焼器による燃焼の空燃比が大きく変動することが好適に防止される。すなわち、本発明によれば、ドレインをコイル状管体部の隙間から好適に排除し得る効果が得られるものの、燃焼器の駆動が開始されてからドレイン量が増加する時期においては、熱交換器内の燃焼ガス流路面積が徐々に減少する。上記構成によれば、そのような時期において、ファンの回転数を上昇させていくために、空燃比を一定に保つことが可能となる。とくに、このファンの回転数を上昇させていく場合には、燃焼器の燃焼度合いおよび入水温度の少なくとも一方の条件に対応し、実際のドレインの発生量の増加具合に対応したファン回転数制御を実行することが可能である。その結果、空燃比の一定化がより的確に図られ、燃焼器による燃焼状態が最適または最適に近い状態に適切に維持される。
好ましくは、前記制御手段は、前記ファンの駆動を開始させるときには、少なくとも前記燃焼器の前回の駆動燃焼終了時におけるドレイン残量に関するデータ、前記終了時からの経過時間に関するデータ、およびその期間おける缶体温度に関するデータに基づいて、駆動開始時におけるドレイン残存状況を判断し、ドレイン量が多いと判断したときには少ないと判断したときよりも前記ファンの初期回転数を高めるように、前記判断の結果に応じて前記初期回転数を変更するように構成されている。
このような構成によれば、ファンの初期回転数を熱交換器内の実際のドレイン残存状況に対応した回転数に設定することができ、前記したような空燃比の一定化がより適切に図られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図7は、温水装置の具体例としての給湯装置およびこれに関連する構成を示している。図1によく表われているように、本実施形態の給湯装置A1は、燃焼器1、熱交換器B1、排気ダクト81,82、制御部9、および中和装置7を備えている。
燃焼器1は、たとえば灯油または軽油を燃料とするものであり、燃料タンク(図示略)から燃料供給制御部12を介して供給されてくる燃料を噴霧し、燃焼用空気と混合して燃焼させる。前記混合気体およびその燃焼ガスは、ノズル部11から熱交換器B1内に向けて略水平方向に噴出される。燃料供給制御部12は、燃焼器1への燃料供給の断続、および供給量制御用の電磁弁を備えており、その動作は制御部9により制御される。燃焼器1を覆う燃焼部ケーシング10には、外部空気を燃焼用空気として燃焼部ケーシング10内に送り込むファン13が取り付けられている。このファン13のモータMの駆動も制御部9により制御される。ただし、その詳細については後述する。
熱交換器B1は、缶体2、複数の水管4、入水用ならびに出湯用の一対のヘッダ5、および仕切部材6を備えており、缶体2の中心軸C1が略水平となるように全体が横倒した姿勢に設けられている。
缶体2は、略円筒状の周壁部20と、この周壁部20の軸長方向両端に取り付けられた一対のカバー体21A,21Bとを有しており、その一端部は燃焼部ケーシング10と接続されている。図2によく表われているように、カバー体21Aには、燃焼器1のノズル部11が進入する開口部22Aが形成されている。また、カバー体21Bには、複数の水管4を利用して熱回収を終えた燃焼ガスを排気ダクト81内に導くための開口部22Bが形成されている。この缶体2の全体は、たとえばステンレス製であり、燃焼ガスからの潜熱回収に伴って発生するドレインに起因して容易に腐食しないようにされている。ドレインは、一般的には、燃焼ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物などを吸収したPH3程度の強酸性となる。このようなことから、缶体2は耐酸性に優れた材質とされている。この点は、各水管4についても同様である。
複数の水管4のそれぞれは、缶体2内に配されたコイル状管体部40を備えている。本実施形態の熱交換器B1は、計3本の水管4を備えており、これらのコイル状管体部40は、いずれも缶体2の中心軸C1を中心とする螺旋状であって、中空円形の螺旋状ループ部40aが水平方向に複数段に積層した構成を有している。ただし、複数のコイル状管体部40は、巻き径が互いに相違しており、同心状または略同心状に重ね巻きされた配置とされて管体重ね巻き構造部D1を構成している。
複数のコイル状管体部40の両端には、カバー体21A,21Bを貫通した複数の短管41を介して一対のヘッダ5が連結されている。排気ダクト81,82寄りのヘッダ5には、水道管などの給水管99aが接続される。この給水管99aからヘッダ5に供給された水は、複数のコイル状管体部40内に一斉に流入し、その流通過程において加熱されることにより湯が生成される。一方、燃焼器1寄りのヘッダ5には、出湯管99bが接続される。各コイル状管体部40内を通過して生成された湯は、このヘッダ5および出湯管99bを介して所望の給湯先に送り出される。
最内周のコイル状管体部40の内方には、空間部3が形成されている。仕切部材6は、空間部3の軸長方向中間部に配されて取り付けられており、空間部3を第1および第2の領域30a,30bに仕切っている。このことにより、管体重ね巻き構造部D1は、第1および第2の領域30a,30bをそれぞれ囲む1次熱交換部HT1および2次熱交換部HT2に区分されている。仕切部材6は、たとえばステンレス製のベース部60aの片面に、耐火性および耐熱性に優れた断熱材60bが積層された構成を有している。断熱材60bは、たとえばセラミックである。仕切部材6の燃焼器1に対向する面は、凹状に形成されており、燃焼器1から進行してきた燃焼ガスが燃焼器1寄りに反射されるようになっている。最外周のコイル状管体部40と缶体2の周壁部20との間には、燃焼ガス通路32が形成されている。
複数のコイル状管体部40の水平方向に隣り合うループ部40aの各間には、第1および第2の領域30a,30bを燃焼ガス通路32に連通させる燃焼ガス通過用の隙間31が形成されている。このことにより、燃焼ガスは、空間部3の第1の領域30aから1次熱交換部HT1の隙間31を通過して燃焼ガス通路32に流れた後に、この燃焼ガス通路32から2次熱交換部HT2の隙間31を通過して第2の領域30bに流入する。カバー体21A,21Bの開口部22A,22Bを形成する環状壁220,221は、最内周のコイル状管体部40の上部および下部との間に燃焼ガスが通過する隙間を発生させないようにそれらの部分に接触している。
各隙間31は、図3に示すように、各ループ部40aにたとえば3箇所の偏平化された変形部42を略等間隔で設けることにより形成されている。より具体的には、図4(a)に示すように、各コイル状管体部40のループ部40aには、軸長方向の幅s1が他の部分の管径d1よりも大きくなるように偏平化された変形部42が設けられている。この変形部42どうしが当接していることにより、ループ部40間のそれ以外の部分は隙間31となっている。
コイル状管体部40は、ステンレス製の円形パイプを用いて構成されており、その一部分にプレス加工を施すことにより変形部42を形成することができる。変形部42は、図4(b)に示すように、プレス面としての側面部42aが外側に突出した形状にすることが好ましい。このような構成によれば、たとえば図5(a),(b)に示すように、変形部42の側面部42aが凹状または平面状の場合と比較して、内部圧に対する変形部42の強度を高め、たとえばウォータハンマに対する十分な耐久性を確保することができる。コイル状管体部40は、たとえば半円筒状の2つの部材を溶接することにより形成することも可能であり、この場合には変形部42の側面部42aに溶接ラインが配置されないようにすることによって溶接箇所の強度低下を好適に防止することが可能である。
複数のループ部40aは、図6に示すように、水平方向において隙間31を介して並んでいる。好ましくは、同図に示すように、各ループ部40aには、撥水処理が施された撥水処理部43が部分的に設けられている。コイル状管体部40は、たとえばステンレス製であるのに対し、この撥水処理部43は、それよりも高い撥水性を有する部分である。この撥水処理部43は、たとえばフッ素樹脂のコーティング層からなり、複数のループ部40aの外表面のうち、隙間31を介して互いに対面する箇所のみに部分的に設けられている。後述するように、この撥水処理部43は、隙間31内にドレインが保持されることを抑制するのに役立つ。もちろん、撥水処理部43を各ループ部40aの外表面の全体に設けた構成とすることもできる。また、後述するように、撥水処理部43に代えて、親水性処理を施した構成とすることもできる。
図1に示すように、排気ダクト81,82は、熱交換器B1の開口部22Bから流出する燃焼ガスを排気口82aに導き、この排気口82aから排ガスとして外部に排気させるためのものである。排気ダクト81は、缶体2の端部に取り付けられており、開口部22Bから流出する燃焼ガスを上向きに進行させる。排気ダクト82は、排気ダクト81に一端が接続され、かつ熱交換器B1の上方において略水平方向に延びる姿勢に設けられている。この排気ダクト82は、その内部にガラスウールなどの吸音材82bを内装しており、燃焼ガスの排気音を抑制する消音器としての役割を果たす。
缶体2の周壁部20のうち、2次熱交換部HT2の下方部分には、複数の水管4から周壁部20の内面上に滴下したドレインを外部に排出するための排出口26が設けられている。中和装置7は、この排出口26から排出される酸性のドレインを中和するためのものであり、耐酸性を有する合成樹脂製の容器70と、その内部に収容された中和剤71と、オイルセンサ72とを有している。中和剤71は、たとえば粒状の炭酸カルシウムである。熱交換器B1の排出口26からドレインが排出されると、このドレインは容器70の導入口70aから容器70内に流入して中和剤71によって中和された後に、排出口70bから外部に排出される。
容器70は、比較的偏平な形状であり、燃料供給制御部12の直下領域から熱交換器B1の下方領域に跨がるように設けられている。このような構成によれば、万一、燃料供給部12から燃料が流出したとしても、この燃料は容器70上に流れ落ちてこの容器70によって適切に受けられる。図7に示すように、容器70の周縁部には、容器70上に流れ落ちてきた燃料が容器外部に溢れ落ちないようにするための起立壁70cが設けられている。オイルセンサ72は、燃料を検出するためのものであり、燃料供給部12から容器70上に燃料が流れ落ちた場合には、このオイルセンサ72によって即座にその旨が検出されるようになっている。この場合、制御部9は、燃焼器1の燃焼駆動の強制停止などの対応措置を採る。また、オイルセンサ72は、容器70内に流入したドレインに燃料が混入している場合に、これを検出する機能も備えている。熱交換器B1の缶体2内に未燃料の燃料が流れた事故を想定した場合、この燃料はドレインとともに中和装置7の容器70内に流入する。オイルセンサ72は、このような事態をも検出可能であり、やはりこのような場合にも燃焼器1の強制停止などの適切な対応措置が採られる。なお、燃焼器1の着火不良に起因して少量の未燃焼の燃料がドレインに混入する場合があるが、中和装置7内には、そのような少量の燃料を捕捉するオイルフィルタ73が設けられており、ドレイン中に少量のドレインが混入しているだけではオイルセンサ72による燃料検出はなされないようになっている。
制御部9は、CPUやこれに付属するメモリなどを具備して構成されており、この給湯装置A1の各部の動作制御やデータ処理を実行する。この制御部9は、ファン13を制御するためのファン制御用データが格納されたデータテーブル90を有している。このファン制御用データは、たとえば図8(a)〜(c)に示すようなデータであり、これを説明する。
まず、図8(a)のファン制御用データは、熱交換器B1に対する入水温度が所定の温度範囲(たとえば20℃以上)の場合において、燃焼器1が所定の3段階の燃焼号数G1〜G3で燃焼する場合のそれぞれのファン13の回転数を示すデータである。ただし、同図の縦軸は、ファン13の回転数上昇率となっている。この回転数上昇率は、基準となる所定の初期回転数N1に対する上昇率である。燃焼号数G1〜G3の燃焼度合いの大きさは、G1>G2>G3の関係である。このファン制御用データにおいては、燃焼器1の運転が開始された後の期間として、第1ないし第3期間P1〜P3が設定されている。第1期間P1は、燃焼器1が駆動を開始してから水管4の表面にドレインが発生し始めるまでの期間、すなわちドレインの略未発生期間である。第2期間P2は、水管4の表面においてドレイン量が増加する過渡期としての期間である。第3期間P3は、ドレイン量が定常化する期間である。ドレイン量が一定量を超えるとファン13からの風圧により前記ドレインの一部は水管4の表面から吹き飛ばされるが、この吹き飛ばされ量とドレインの新たな発生量とが均衡して定常化される。第3期間P3は、そのような期間である。このファン制御用データでは、燃焼器1の燃焼号数G1〜G3がいずれの場合であっても、第1期間P1では、ファン13の回転数上昇率はゼロ、すなわちファン13は所定の初期回転数N1のままである。また、第2期間P2では回転数上昇率は直線的に上昇し、第3期間P3になるとその上昇は停止する内容となっている。第2期間P2におけるファン13の回転数の上昇は、後述するように、ドレインの発生量の増加に起因して熱交換器B1内の燃焼ガス流路面積が減少する場合に、燃焼器1の燃焼の空燃比を一定化するための制御である。燃焼器1の燃焼度合いが大きいほど、水管4の表面にドレインが発生し易いため、燃焼号数G1〜G3に応じて第2期間P2の上昇線の傾きは相違したものとなっている。
図8(b),(c)に示すファン制御用データは、熱交換器B1への入水温度が前記とは異なる場合のデータであり、たとえば同図(b)のデータは、入水温度が10℃以上20℃未満の場合、同図(c)のデータは、10℃未満の場合のデータである。これらのデータも、基本的には、同図(a)に示したデータと同様な内容である。ただし、第2期間P2における上昇線の傾きに加え、第1期間P1および第2期間P2の長さも相違している。これは入水温度が低くなるほど、水管4の表面にドレインが発生し易いためである。これら図8(a)〜(c)に示すようなファン制御用データは、給湯装置A1または給湯装置A1と同様な構造の給湯装置を種々の条件下で実際に運転させることにより求めることが可能である。なお、本実施形態におけるファン制御用データは、入水温度および燃焼器1の燃焼度合いのそれぞれを3段階に分けた内容としているが、これに限定されない。入水温度や燃焼度合いをさらに多段階に細分化してもよく、また反対に、単純化した内容とすることもできる。
制御部9は、前記したファン制御用データに基づいてファン13の回転数制御を行なうことに加え、燃焼器1の駆動開始時には、その時点において熱交換器B1内に残存するドレインの量を推測し、かつこの推測に基づいてファン13の初期回転数を変更する制御を実行するように構成されている。この点については、後述する。
次に、給湯装置A1の作用について説明する。
まず、燃焼器1を駆動させると、第1の領域30a内に燃焼ガスが供給される。この燃焼ガスは、ファン13からの風圧により仕切部材6に衝突するが、この仕切部材6の凹状部分によって燃焼器1寄りに反射され、そのような過程において1次熱交換部HT2の隙間31を通過して燃焼ガス通路32に流出する。1次熱交換部HT1は、複数の水管4が重ね巻き状とされているために、複数の隙間31を通過する際の熱回収量は多くなる。第1の領域30a内においては、燃焼ガスの循環流を生じさせることが可能であり、複数の隙間31のうち、仕切部材6の近傍部分に対して燃焼ガスが集中的に流入しないようにすることができる。したがって、1次熱交換部HT1の複数の隙間31に対する燃焼ガスの通過量の均一化が図られ、1次熱交換部HT1の全体が有効に利用された効率の良い熱回収がなされる。
次いで、燃焼ガス通路32に流出した燃焼ガスは、2次熱交換部HT2の隙間31を通過して第2の領域30bに流入する。この過程においても、前記燃焼ガスから熱回収がなされる。このように、この給湯装置A1においては、各コイル状管体部40に対して燃焼ガスを複数回にわたって作用させて熱回収を行なわせているために、熱回収効率が良く、2次熱交換部HT2においては潜熱回収が可能となる。とくに、各コイル状管体部40は、1次熱交換部HT1および2次熱交換部HT2に細分化されて、これら細分化された部分に対して燃焼ガスを順次通過させているために、複数の水管4をそのように細分化しない場合と比較すると、各コイル状管体部40の全体に対して燃焼ガスを均等に作用させ得る。このようなことから、熱交換器B1の小型化を図りつつ、熱交換効率を高めることができる。
2次熱交換部HT2においては、潜熱回収に伴って多くのドレインが発生する。これに対し、この給湯装置A1においては、コイル状管体部40の表面の広い範囲がドレインによって覆われるといった不具合を生じないようにすることができる。すなわち、この給湯装置A1においては、熱交換器B1が横倒の姿勢とされており、隙間31を挟んで隣り合うループ部40aどうしは、水平方向に対面している。このような対面状態においては、隙間31内にドレインが発生した場合に、このドレインを重力を利用して隙間31の下方に排出させる作用が得られる。また、前記重力は、ドレインがその表面張力によって隙間31を挟む2つのループ部40a間にブリッジした場合に、このブリッジを解消させる力としても作用する。したがって、燃焼ガスの風圧だけては排除されないドレインについても、コイル状管体部40の外表面から排除することが可能となり、コイル状管体部40の表面の広い範囲がドレインによって覆われて伝熱面積が減少するといったことが適切に抑制される。さらに、ドレインが隙間31内に多く存在することに起因して熱交換器B1内の燃焼ガス流路面積が大幅に減少し、空燃比が変動するといった不具合も適切に回避することが可能となる。
本実施形態においては、各ループ部40aの隙間31に対面する箇所には、撥水処理部43が設けられており、この部分においてはドレインの濡れ角が大きくなる。したがって、ドレインが表面張力によって2つのループ部40a間にブリッジし難くなる。このことによっても、コイル状管体部40からのドレイン排除がより促進される。なお、本発明においては、撥水処理部43に代えて、親水処理部を設けた構成とすることもできる。この親水処理部は、たとえば二酸化珪素のコーティング膜により構成される。このような構成によれば、ドレインの濡れ角が大きくなり、ドレインがコイル状管体部40の表面に偏平状に付着することとなるために、やはり隣り合うループ部40a間にドレインがブリッジし難くなる。このような機能をもつ親水処理部は、コーティング膜を設ける手段に代えて、コイル状管体部40の表面にブラスト処理、あるいは酸洗いなどのエッチング処理を施し、その表面を粗面化することによっても設けることができる。このような粗面化処理によれば、コイル状管体部40の表面がコーティング膜によって覆われないために、熱伝達量を多くすることができる。本実施形態の給湯装置A1においては、撥水処理部43がコイル状管体部40の表面に部分的に設けられているが、これはコイル状管体部40の熱伝達性能の低下を抑制するのに寄与する。また、コーティング処理面積が狭くなるため、その処理も容易化される。ドレインは、主として2次熱交換部HT2において発生するため、撥水処理部43または親水処理部は、2次熱交換部HT2のみに設けた構成とした場合にも十分な効果が得られる。燃焼器1の燃焼の仕方や入水温度如何では、1次熱交換部HT1にドレインが発生する場合もあるため、1次熱交換部HT1にも前記のような処理部を設けておくことは、そのような場合に好適に対処し得ることとなる。
コイル状管体部40から缶体2の周壁部20上には、多くのドレインが滴下する。ただし、このドレインは、排出口26から中和装置7に流入し、中和剤71によって適切に中和処理されてから外部に排出される。
熱交換器B1は、コイル状管体部40を有する複数の水管4を利用した構造であり、フィン付きパイプを用いたものと比較すると、その構造は非常に簡素なものにすることができる。また、コイル状管体部40を1次熱交換部HT1および2次熱交換部HT2に区分する手段としては、仕切部材6を空間部3の軸長方向中間部に配置させただけであり、その構成も容易である。このようなことから、熱交換器B1の製造コスト、ひいては給湯装置A1全体の製造コストを廉価にすることも可能である。
次に、制御部9の制御動作について、図9のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、燃焼器1の燃焼駆動が開始される際には、制御部9は、入水温度および燃焼号数を確認する(S1:YES,S2)。入水温度は、たとえば水管4の入水口近傍に設けられた温度センサ(図示略)を利用して検出される。燃焼号数は、入水温度や目標出湯温度などのデータに基づいて制御部9が決定する値である。次いで、制御部9は、データテーブル90に記憶されている複数種類のファン制御用データから、実際の入水温度および燃焼号数に適合するデータを選択し、以降は、このデータに基づいてファン制御を実行する(S3)。したがって、このファン制御においては、燃焼器1の駆動開始直後の第1期間P1では、ファン13を所定の初期回転数で回転させる(S4:YES,S5)。次いで、第2期間P2では、ファン13の回転数を上昇させていき、その後第3期間P3になると、ファン13の回転数上昇を停止させ、一定化させる(S6:YES,S7,S8;YES,S9)。既述したように、第1ないし第3期間P1〜P3のそれぞれの値は予め定められているため、燃焼器1の駆動開始時から時間が経過することに対応してファン13の回転数が変更されることとなり、ファン13はドレインの実際の発生状況には無関係に制御される。ただし、ファン制御用データは、入水温度や燃焼号数が考慮されたものであり、しかも試験などによって求められた実情に合致したデータであるために、ドレインの実際の発生状況に対応した適正な制御がなされることとなる。第2期間P2は、ドレイン量が増加する期間であるため、この期間中には、熱交換器B1内の燃焼ガス流路面積が減少していく。これに対し、ファン13の回転数は上昇するために、熱交換器B1内を流れる燃焼用空気の量が一定化される。その結果、燃焼器1の燃焼に関する空燃比も一定化されることとなって、燃焼器1を最適な空燃比で燃焼駆動させることができる。
給湯装置A1が繰り返して運転される場合、先の運転時に発生したドレインが各コイル状管体部40に付着残存した状態で燃焼器1が再駆動される場合がある。また、これとは異なり、ドレインが残存しない状態で燃焼器1が再駆動される場合もあり、ドレインの残存状況は様々である。制御部9は、そのようなことに対応してファン13の初期回転数を補正するように構成されている。この点について、図10のフローチャートを参照して説明する。
まず、燃焼器1の燃焼駆動が開始される際には、制御部9は、その時点における各コイル状管体部40の表面上のドレイン残存状況を判断する(S10:YES,S11)。この判断は、燃焼器1の前回の駆動燃焼終了時におけるドレイン残量に関する第1のデータ、前記終了時からの経過時間に関する第2のデータ、およびその期間における缶体温度に関する第3のデータに基づいて判断する。より具体的には、前記第1のデータとしては、たとえば燃焼器1の前回の燃焼終了時におけるファン13の回転数上昇率のデータD1が用いられる。図8を参照して説明した事項から理解されるように、ファン13の回転数上昇率はドレイン量に対応した関係にあるため、燃焼終了時におけるファン13の回転数上昇率のデータD1に基づいて、燃焼終了時点のドレイン残量を判断することができる。前記第2のデータとしては、前回の燃焼終了時から今回の燃焼開始時までを制御部9が計測した時間のデータD2が用いられる。前記第3のデータとしては、前回終了時から今回の燃焼駆動開始までの平均缶体温度のデータD3が用いられる。缶体温度は、たとえば缶体20に取り付けられた温度センサ(図示略)を用いて検出される。
ファン13の初期回転数上昇率をN1’とすると、制御部9は、次の式により、初期回転数上昇率N1’を算出する。
N1’=D1−(D2×D3)
初期回転数上昇率N1’が判明すれば、本来の初期回転数N1の値からファン13の初期回転数(補正回転数)を決定することができ、この補正回転数で制御部9はファン13の駆動を開始させる(S12)。その後は、先に述べたのと同様なファン制御が実行される。
熱交換器B1における実際のドレイン残量を考えると、まず前回の燃焼終了時点でのドレイン残量が多いほど、今回の燃焼開示時におけるドレイン残量は多くなる。また、燃焼終了時から長時間が経過するほど、ドレインは蒸発するなどしてその残量は少なくなる。缶体20の温度が高い場合もそれと同様である。上記の式は、そのような実情に合致した内容となっており、燃焼器1の駆動開始時におけるドレイン残量が多いほど、N1’の値が大きくなる内容となっている。したがって、この制御部9の制御によれば、ドレイン残量が多く、熱交換器B1内の燃焼ガス流路面積が減少している場合には、ファン13の初期回転数が高くされ、燃焼用空気の送り込み量に不足を生じないようにすることが可能となる。その結果、ファン13の駆動初期から空燃比の一定化を図ることができるという利点が得られる。なお、図10のフローチャートには記載されていないが、制御部9は、燃焼器1の燃焼終了時から予め定められた時間(たとえば3日間)が経過した場合には、コイル状管体部40の表面は乾燥し、ドレイン残量はゼロであると判断し、その後燃焼器1を駆動させる場合には、ファン13の初期回転数を本来の所定の初期回転数N1とするように構成されている。このような制御によれば、燃焼器1を駆動させる都度、前記したような演算処理を行なう必要がなくなる。
図11〜図15は、他の実施形態を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
図11に示す給湯装置A2においては、熱交換器B1が傾倒しており、缶体2および複数のコイル状管体部40の中心軸C1は、水平方向線L1に対して適当な角度θで傾いている。角度θは、たとえば5〜15°程度であるが、これに限定されず、それよりも大きな角度にすることができる。ただし、好ましくは、角度θは、45°以下とされる。
この給湯装置A2においては、中心軸C1の軸長方向に隣り合うループ部40aどうしは、隙間31を介して斜め方向において対面している。このような構成によっても、隙間31内に存在するドレインに対してはその重力を利用して隙間31の外部に排出させる効果が得られる。また、複数のコイル状管体部40から缶体2の周壁部20上に滴下したドレインは、この周壁部20の傾斜に沿って排出口26に円滑にガイドされる効果も得られる。
図12に示す給湯装置A3においては、熱交換器B3のコイル状管体部40として、偏平状のチューブが用いられている。この偏平状のチューブは、缶体2の中心軸C1と同方向の幅s2よりも、これに交差する方向の幅s3の方が大きくされたものである。このような構成によれば、ループ部40aどうしの隙間31の寸法が長くなるため、複数のコイル状管体部40を重ね巻き状に設ける構成を採用することなく、燃焼ガスが隙間31を通過する際の熱伝達量を多くすることが可能である。
図13〜図15に示す給湯装置A4は、逆燃式と称されるタイプであり、熱交換器B4は略鉛直状に起立した姿勢とされ、かつこの熱交換器B4の上部上には燃焼器1が設けられている。燃焼器1は、下向きに燃料を噴霧して燃焼させ、ファン13は、燃焼部ケーシング10内に下向きに燃焼用空気を送り込むようになっている。排気ダクト81は、熱交換器B4の下部に接続されてその下方に位置しており、排気ダクト82は、その下端部が排気ダクト81に接続されて熱交換器B4の一側方に起立した姿勢に設けられている。
熱交換器B4は、たとえば4本の水管4を有しており、これら水管4のそれぞれのコイル状管体部40は、重ね巻き状に配された管体重ね巻き構造部D4を構成している。この管体重ね巻き構造部D4は、1次熱交換部HT1および2次熱交換部HT2に区分されている点については、先の給湯装置A1と同様である。ただし、複数のコイル状管体部40は、軸長方向と交差する方向において隣り合う複数のループ部40aが、前記軸長方向に対して傾いた直線状に並ぶ配列とされている。図面においては、そのような配列の複数のループ部40aどうしの間に隙間が形成されているが、好ましくは、そのような隙間は存在しないように、複数のループ部40aは隣り合うものどうしが接触するようにして一連に並んだ配列とされている。このような構成により、それら複数のループ部40aの配列間に形成されている隙間31は傾斜して延びている。隙間31の傾斜は、燃焼ガスの進行方向に進むにしたがって隙間31の高さを低くする傾斜であり、1次熱交換部HT1の隙間31は、管体重ね巻き構造部D4の外周寄りほど低くなり、2次熱交換部HT2の隙間31は管体重ね巻き構造部D4の内周寄りほど低くなっている。このようなコイル状管体部40の配列および隙間31は、スペーサ65を用いて実現されている。スペーサ65は、図14において仮想線で示すように、鉛直方向に延びる細幅なベース板65aの片面に、斜め方向に突出した複数の突出片65bが鉛直方向に並んで設けられた構成を有している。スペーサ65は、隣り合う突出片65b間に4つのループ部40aが並んで挿入されるようにして管体重ね巻き構造部D4に組み付けられる。図15に示すように、スペーサ65は、たとえば管体重ね巻き構造部D4の計3箇所に略等間隔で配置される。スペーサ65の背面部分を缶体2の周壁部20に当接させれば、スペーサ65の位置決めも適切に図ることができる。
図14によく表われているように、各隙間31は、鉛直方向における最小幅s4(鉛直方向において隣り合うループ部40aどうしの間隔寸法に相当する)は、隙間31が延びる方向と直交する方向における隙間31の最小幅s5よりも大きくされている。好ましくは、最小幅s4は、3mm以上とされている。複数のコイル状管体部40のうち、最内周のコイル状管体部40は、他よりも大径である。最内周のコイル状管体部40は、燃焼器1からの熱を最も受け易いため、この部分を大径にすれば、熱回収量を多くするのに有利となる。この給湯装置A4においては、各コイル状管体部40において発生したドレインは缶体2の底部のカバー体21B上に流れ落ちる。このカバー体21Bには、ドレイン用の排出口26が設けられており、この排出口26からは配管26aを介して中和装置(図示略)に導かれるようになっている。
本実施形態の給湯装置A4においては、管体重ね巻き構造部D4の各隙間31が燃焼ガスの流れ方向に進むにしたがって傾斜して延びているために、各隙間31からのドレインの排出が促進される。その結果、多くのドレインが各隙間31に保持されないようにし、図1〜図9に示した実施形態と同様に、コイル状管体部40の表面の広い範囲がドレインによって覆われて伝熱量が少なくなるといったことが適切に抑制される。各隙間31の鉛直方向における最小幅s4は、大きくされているために、鉛直方向において隣り合うループ部40a間には、ドレインが容易にブリッジしないようにする効果も得られる。とくに、最小幅s4を3mm以上に設定した場合には、ドレインはその性質上、表面張力に基づいてブリッジすることはもはや無くなる。したがって、ドレインが隙間31内に保持されることはより徹底して防止される。一方、隙間31の延びる方向と直交する方向の最小幅s5については小さくされているために、この隙間31を燃焼ガスが通過する際の伝熱量を多くすることが可能である。
この給湯装置A4においても、先の給湯装置A1と同様に、管体重ね巻き構造部D4が1次熱交換部HT1および2次熱交換部HT2に区分され、燃焼ガスは、これら1次熱交換部HT1および2次熱交換部HT2を順次通過して熱回収される。したがって、先に述べた給湯装置と同様に、熱交換効率を高くすることができる。また、フィン付きパイプを用いておらず、やはりその構造は簡素であり、製造コストも廉価にすることができる。ドレインは、2次熱交換部HT2において主に発生するため、前記したように傾斜した隙間31を有する構造を2次熱交換部HT2のみに設けた構成とした場合にもドレイン排出が十分に促進される。ただし、給湯装置A4の運転条件如何では、1次熱交換部HT1にもドレインが発生する場合があるため、1次熱交換部HT1にも傾斜した隙間31が形成された構成としておけば、そのような場合に好適に対処できることとなく。なお、給湯装置A4は、逆燃式と称されるタイプであるが、本発明においては、これに代えて、正燃式と称されるタイプにすることもできる。この場合、熱交換器の下方または下部に燃焼器が設けられ、燃焼器から熱交換器に対して燃焼ガスが上向きに進行する構成となる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る温水装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
燃焼器としては、灯油や軽油を燃焼させるオイル燃焼器に代えて、たとえばガス燃焼器を用いることもできる。仕切部材は、空間部を第1および第2の領域に仕切る機能を有すればよく、単なる平板状に形成することもできる。また、追加の仕切部材をさらに使用して、第2の領域を2つあるいはそれ以上の複数の領域に仕切り、これら複数の領域を燃焼ガスが順次流通するように構成してもかまわない。このような構成も本発明の技術的範囲に包摂される。熱交換器の缶体は、円筒状に限らず、たとえば角筒状に形成することもできる。これと同様に、コイル状管体部のループ部を、中空円形状に代えて、たとえば中空矩形状にすることもできる。
本発明に係る温水装置とは、湯を生成する機能を備えた装置の意であり、一般給湯用、風呂給湯用、暖房用、あるいは融雪用などの各種の給湯装置、および給湯以外に用いられる湯を生成する装置を含む概念である。
温水装置の一例としての給湯装置を示す概略断面図である。 図1に示す給湯装置の要部断面図である。 図2のIII−III断面図である。 (a)は、図1に示す給湯装置のコイル状管体部の説明図であり、(b)は、(a)のIV−IV断面図である。 (a),(b)は、図4(b)に示す構成との対比例を示す要部断面図である。 図1に示す給湯装置のコイル状管体部の要部断面図である。 図1に示す給湯装置に用いられている中和装置の外観斜視図である。 (a)〜(c)は、図1に示す給湯装置の制御部に記憶されているファン制御用データの例を示す説明図である。 図1に示す給湯装置の制御部の動作処理手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示す給湯装置の制御部の動作処理手順の他の例を示すフローチャートである。 給湯装置の他の例を示す要部概略断面図である。 (a)は、給湯装置の他の例を示す要部概略断面図であり、(b)は、(a)の要部断面図である。 本発明が適用された給湯装置の他の例を示す要部概略断面図である。 図13に示す給湯装置の要部断面図である。 図14のXV−XV断面図である。
符号の説明
A1〜A4 給湯装置(温水装置)
B1,B3,B4 熱交換器
C1 中心軸
HT1 1次熱交換部
HT2 2次熱交換部
1 燃焼器
2 缶体
3 空間部
6 仕切部材
9 制御部(制御手段)
30a,30b 第1および第2の領域
31 隙間
32 燃焼ガス通路
40 コイル状管体部
40a ループ部
90 データテーブル

Claims (3)

  1. 燃焼器と、この燃焼器により発生された燃焼ガスから熱回収を行なう熱交換器と、を備えており、
    前記熱交換器は、略鉛直方向としての軸長方向の両端に第1および第2の開口部が形成されている缶体と、前記缶体内に配されて前記軸長方向に並ぶ複数のループ部を有する熱交換用のコイル状管体部と、このコイル状管体部に囲まれ、かつ一端が前記第1の開口部に繋がっている空間部と、前記コイル状管体部の外周囲に形成され、かつ進行してきた燃焼ガスを前記第2の開口部に導く燃焼ガス通路と、を備えている、温水装置であって、
    前記軸長方向に並ぶ複数のループ部を有する少なくとも1つの追加のコイル状管体部を含み、かつこの追加のコイル状管体部が前記コイル状管体部の外周を囲むようにしてこれらが重ね巻き状とされ、それらの複数のループ部の前記軸長方向に隣り合うものどうしの間に隙間が形成されている管体重ね巻き構造部と、
    前記空間部の軸長方向中間部分に設けられ、かつ前記空間部を前記軸長方向において第1および第2の領域に区画する仕切部材と、を備えており、
    前記管体重ね巻き構造部は、前記第1および第2の領域を囲む顕熱回収用の1次熱交換部および潜熱回収用の2次熱交換部に区画されて、前記第1の領域に供給された燃焼ガスは、前記1次熱交換部の隙間を通過して前記燃焼ガス通路に進行した後に、前記2次熱交換部の隙間を通過するように構成され、
    前記管体重ね巻き構造部のうち、少なくとも前記2次熱交換部は、前記軸長方向と交差する方向において隣り合う複数のループ部が前記軸長方向に対して傾いた直線状に並ぶ配列とされ、この2次熱交換部の隙間は、前記燃焼ガスの進行方向に進むにしたがって高さが低くなるように傾斜して延びていることを特徴とする、温水装置。
  2. 前記2次熱交換部の隙間は、前記軸長方向における最小幅よりも、この隙間が延びる方向に対して直交する方向における最小幅の方が小さくされている、請求項1に記載の温水装置。
  3. 前記2次熱交換部の複数のループ部の外表面のうち、前記隙間を介して対面し合う箇所に部分的に設けられた撥水処理部または親水処理部を備えている、請求項1または2に記載の温水装置
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