JP4851547B2 - モード設定システム - Google Patents
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これらのPCにおいては、ペンなどを用いた表示画面への入力の際、複数のモードを切り替える必要がある。例えば、手書きのメモアプリケーションを考えた場合には、少なくとも手書き文字を書くモードと、オブジェクトを選択するモードが必要である。また、地図アプリケーションの場合には、少なくとも地図を移動するパンモードと、地図を拡大縮小するズームモードが必要である。さらに検索機能を加える場合には、検索モードも必要となる。ユーザは実行したいタスクに応じ、複数の取り得るモードの中から適切なモードを選び、さらにそのモードに設定することが必要である。例えばマウスでは、左右のクリックボタンやホイールなどを組み合わせて、具体的には単なるマウスの移動はカーソルの移動に割り当て、左クリックを押下しながらのマウス移動をオブジェクトの選択に割り当てるなど、ユーザはマウスを使って明示的にモードを指示することが可能である。マウスなどのように、ユーザが随意的かつ独立に制御できる複数のパラメータを入力できるデバイスであれば、モードの切り替えを入力デバイス側のみで瞬時に行うことができる。しかし、ペン入力の場合、ユーザが随意的・独立に制御できるパラメータの数が少ない。このため、多くの場合、モード切り替え操作を行わなければならない。このことは、より多くの操作が必要となることであり、操作が複雑になる問題や、タスク完了までに時間がかかるという問題が生じる。
(ペンダウン前にモードを設定する方法)
ペンダウン前にモード設定動作を行う方法は、最も一般的である。具体的には、画面に表示されているモード切り替えアイコンをタップする、メニューを呼び出してモードを切り替える(タップ&ホールド等)、ボタン押下(バレルボタン、サイドスイッチ等)、という方法が考えられる。
ペンダウン後にモードを設定する方法が非特許文献3に記載されている。非特許文献3では、ストロークを認識してシステムが自動的に清書している。ユーザが円を描いた場合、厳密に正円になることはないが、システムが円であると認識し、正円に書き直す。また直線を描いた場合も同様に、システムが直線であると認識し、書き直す。
また、非特許文献4では、ストロークを認識していき、文字認識結果を逐次更新していく。この他、非特許文献5では、ストローク完了後にモードを決定する。
ところで、周知のスケッチアプリケーションソフトウェアにおいては、ペンの傾きや圧力を使ってモードを切り替えることができる。例えば、スケッチアプリケーションソフトウェアにおいて、ペン圧によって線幅が変わる。これは離散的で明確なモード切り替えではないが、一種のモード切り替えと考えることもできる。
つまり、ペンダウン前にモード設定動作を行う場合、モードはメインの動作の前にユーザの意思により決定されているが、ユーザが明示的なモード切り替え操作を行うことが必要であり、操作が煩わしいという問題がある。また、一般に、モードはユーザを混乱させる原因であり、操作が追加され、さらにその切り替え操作が面倒となれば、余計に混乱させることになる。
なお、上述したスケッチアプリケーションソフトウェアにおける線幅変更を一種のモード切り替えと考えた場合、そのモード切り替えにおいても上述したタイムラグが生じるという問題がある。
本発明の目的は、追加の切り替え操作を行わず、かつ、タイムラグが生じずにモード設定を行うことのできるモード設定システムを提供することである。
このような構成によれば、ホバー中の情報を用いてモードを決定するため、モードをユーザが決定する煩わしさがなく、またモードが決定されるまでのタイムラグがなくなるため、より素早くタスクを完了することができるようになる。
また、入力モードを設定する基準が、更新されることで、モード判別の精度を向上させることができる。
本発明の請求項7によるモード設定システムは、請求項1から請求項6までのいずれか1項において、前記ペンの代わりに指を用いることを特徴とする。指を用いれば、操作のためのペンを用意する必要がなくなる。
(本システムの概要)
本システムは、入力モードを自動的に設定するモード設定システムであり、タイムラグが生じないことが特徴である。本システムでは、ペンがタブレット近傍にあるものの、タブレットには接触していない状態(ホバー中)において、ペンに関する情報を取得し、その取得結果に応じてモードを設定する。ホバー中であっても、ペンの位置、傾き等の情報を取得することができるタブレットなどに本システムを適用することができる。
なお、スケッチアプリケーションソフトウェアや地図アプリケーション(例えば、Google(登録商標)maps)などに、本システムを適用することができる。
図1は本システムの一構成例を示すブロック図である。同図において、本システムは、オブジェクトの移動や選択、文字の入力を行うためにユーザが用いるペン10と、ペン10による操作が行われるデバイス11と、デバイス11に対するペン10のホバー中およびデバイス11に対するペン10の接触中にペン10に関する情報を取得するペン情報取得部12と、デバイス11に対するペン10の先端の軌跡を保存する軌跡保存部13と、モードの判定基準を格納する判定基準格納部14と、軌跡保存部13に保存された軌跡および判定基準格納部14に格納された判定基準に従って、モードを決定するモード決定部15と、決定されたモードに従った処理を行う処理部16とを備えている。
軌跡保存部13は、後述する軌跡DB1〜3を保存する機能を有している。軌跡DB1〜3は、ペン10の先端の軌跡に関するデータを保存するためのデータベースである。
判定基準格納部14は、後述する判定基準4を格納する機能を有している。この判定基準4は、ペン情報取得部12によってデバイス11から取得された、ペン10に関する情報についての閾値である。
なお、ペン情報取得部12、モード決定部15、処理部16は、CPUが所定のプログラムを実行することによって実現することができる。軌跡保存部13や判定基準格納部14については、メモリや磁気ディスクなどの記憶手段によって実現できる。
ペンを使ったインタラクションを行う場合、ペンがホバーした状態からタブレットに接触(ペンダウン)、タブレット上でペンが移動、タブレットからペンが離れ(ペンアップ)、再度ホバー状態に戻る、という状態遷移が繰り返される。
本システムの基本原理は、ホバー中のペン10の状態など、ペン10に関する情報を取得して保存しておき、ペンダウン時にホバー中のペンに関する情報からモードを決定するものである。
その後、ペンがペンダウンした時には、モード設定ステップに進む(ステップS1→S3)。
その後、ペンがタブレットに接触した状態で移動する時は、設定された入力モードでの処理に移行する(ステップS4)。
ところで、ペンとタブレットとを用いたインタラクションでは、実行するタスクによってペンの軌跡、速度などは大きく異なる。また、その違いはペンダウン後に明確に観測されるが、ペンダウン前にも観察される。以下で具体的な違いを述べる。
一般に繊細な操作(小さな字を書く等)と大雑把な操作(大きな線を引く等)とでは、ペンの移動速度が異なる。繊細な操作ではペンがゆっくりと動き、大雑把な操作ではペンが素早く動く。この移動速度の違いは、ペンダウン前のホバー中にも観察される。そのため、例えばペンダウン直前のホバー中のペンの移動速度を観察することで、ペンダウン後に繊細な操作が行われるのか、大雑把な操作が行われるのかを予想することが可能である。
このようなペンダウン前の、ペンに関する情報の違いに基づいて、モードを判別し、モードを設定することができる。
ペンの移動速度については、例えば、以下のように算出する。すなわち、ペン先のXY座標やペンの傾きなどのペンの状態を一定時間毎に計測する。計測時間の間隔は正確に一定ではなく、ある程度の範囲、例えば9〜11msでよい。移動速度は、最新のペン状態(これが計測された時刻をt0とする)と直前のペン状態(同じくt1とする)とから算出できる。すなわち、時刻t0のペン位置と時刻t1のペン位置との距離を、t0−t1で割れば、移動速度が算出できる。また、算出される移動速度の変動を減らすために、時刻t1のペン情報を用いるのではなく、それよりも過去の時刻(例えば、t10)を用いても構わない。なお、これを行うことは、移動平均を求めていることと等価である。
加速度については、上述したペンの移動速度をさらに時間で微分することによって算出できる。具体的には、時刻t0における移動速度と、それよりも過去の時刻t1における移動速度の差をt0−t1で割れば算出できる。
そして、上記のように算出された加速度に基づいて、入力モードを決定する。よく見られる傾向として、選択モードの場合にはペンダウン時点よりも過去にペンの移動速度が最小となり、ドラッグモードの場合にはペンダウン時点以降で移動速度が最小となる。これを加速度の観点から見ると、移動速度が最小となる=加速度が0(零)である。このため、加速度が0となるタイミングをみれば、モードを決定できることになる。
移動方向は、時刻t0とそれよりも過去の時刻t1とにおけるペン先の座標の変化(ベクトル)の角度である。
移動方向に基づくモードの決定は、次のように行う。すなわち、円を描く場合(選択モード)には、時計の6時の位置から時計回りに円を描く場合が多いので、ペンダウン前の移動方向としても、左であることが多い。一方、ドラッグモードの場合には、方向は任意なので、ペンダウン前の移動方向はバラバラである。よって、ペンダウン前の移動方向が左である場合には、選択モードである可能性が高くなる。
また、上記とは異なる開始位置、回転方向をとるユーザも存在する。このようなユーザについては、判定基準を変えれば対処できる。また、一部のユーザでは開始位置、回転方向がバラバラな場合があるので、そのような場合には移動方向に基づいてモードを決定することはできない。
ペンの傾きは、一部の電磁式タブレットで直接取得できる。例えば、ワコム社のタブレットであれば、ペンの傾きを取得できる。ここでいう傾きとは、タブレットを基準面として見たときの、ペンの傾きのことで、2次元のベクトルである。すなわち、タブレットのX軸に対する傾き角度と、Y軸に対する傾き角度である。ペンの傾きについては、ユーザによって特有の値になることがあるので、事前にそのユーザに合った閾値を設定しておけば、ペンの傾きに基づいてモードを決定することができる。また、ユーザによっては、ペンの傾きと設定すべきモードとの間に相関がない場合もあるので、そのようなユーザに対してはペンの傾きに基づいてモードを決定することはできない。
軌跡の曲率は、ペン先の軌跡から算出する。軌跡の曲率χは、例えば、式(1)で表すことができる。
χ=dθ/ds
=lim(Δθ/Δs)
=lim|[t(s+Δs)−t(s)]/Δs|
=|dt/ds|
=|d2r/ds2| …(1)
なお、式(1)において、sは、ある任意の曲線上の点P0を基点とし、そこから曲線上の任意点Pまでの距離である。θは曲線上の任意点P、Qそれぞれにおける単位接線ベクトルtP、tQのなす角度である。式(1)の極限値「lim」は、「Δs→0」である。なお、この曲率の算出については、Webサイト(URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9B%B2%E7%8E%87)に記載されている。
ペンの軌跡を直線近似するというのは、有限個の点を直線で近似することである。具体的には、点(ベクトル)をai=(xi、yi)、近似直線をy=f(x)とすると、|yi−f(xi)|の合計Σ|yi−f(xi)|を最小化するf(x)を求めることである。
ここでいう近似誤差とは、最小化されたΣ|yi−f(xi)|のことである。軌跡がほぼ直線の場合には近似誤差はほぼ0となる。一方、軌跡が直線ではない場合には近似誤差が大きくなる。これにより、軌跡が円弧を描いているのか、ほぼ直線なのかの判定が可能となる。したがって、上記の曲率に基づく場合と同様に、近似誤差が所定閾値より大きい場合には選択モード、所定閾値以下の場合にはドラッグモード、と決定することができる。
なお、上記の各パラメータ(すなわち、ペンの移動速度、加速度、移動方向、傾き、軌跡の曲率、軌跡を直線近似した際の近似誤差)の他、ペンとタブレットとの距離(ペンがタブレットからどの程度浮いているのか)を利用してもよい。
ところで、ユーザがそれぞれのモード毎のペンの動き(例えば、上述したペンの傾き)を事前に登録することにより、個人差を利用したモードの決定を実現することができる。これは、音声認識で認識率を上げるためにディクテーションをするのと同じである。認識エンジンは、その事前のデータを用いて学習しておく。
この時、ユーザ毎にどのパラメータがモード決定に有効なのかを、知っておく必要はない。それは認識エンジンが学習するからである。
今までは、入力モードを、ある時刻におけるパラメータのみで決定する場合について説明したが、現実的には複数のパラメータからなる時系列データを上記認識エンジンに入力しておき、ペンダウン時点で最も可能性の高いモードを選択することなる。
図3は本システムの他の構成例を示すブロック図である。同図において、本例のモード設定システムは、図1の構成に、判定基準格納部14の内容を更新する判定基準更新部17が追加された構成になっている。この判定基準更新部17は、CPUが所定のプログラムを実行することによって実現することができる。
この判定基準更新部17によって、判定基準格納部14の内容すなわち判定基準を更新し、より高い精度でのモード判定を目指すことも可能である。この判定基準の更新処理を含む、本システムの動作について、図4を参照して説明する。
ステップS3においてモードが設定された後、ペンの移動に基づく処理が行われると共に、ペンが移動している時のペン情報が軌跡DB2に保存される(ステップS4)。この処理は、ペンアップが行われるまで継続して行われる(ステップS5→S4)。
そして、ペンアップが行われた時点で、判定基準格納部14に格納されている判定基準4の内容が更新される(ステップS5→S6)。すなわち、設定されたモードが正しかったのか、誤っていたのかを知ることができるのは、ペンアップが行われた時点なので、その時点で判定基準4の内容が更新される。
このように判定基準4の内容が更新されることにより、次回のペンダウン前のモード決定をより適切に行うことができる。
ところで、モード設定が正しかったかどうかを、ユーザに判断させることも可能である。この場合の実装例として、ペンアップ時にポップアップメニューを表示し、ユーザに選択させることが考えられる。すなわち、ペンアップ時にポップアップメニューを表示し、モード設定が誤っていた場合にはポップアップメニューに表示されるモードの中から、本来設定されるべきモードをユーザが選択する。一方、モード設定が正しかった場合にはそのメニューを無視させる。このようにユーザに選択させることで、モード設定が正しかったのか、誤っていたのかを判断することも可能である。
次に、モード決定結果が曖昧であるか判断する処理を追加した動作について、図5を参照して説明する。同図において、ステップS1からステップS3までの動作については、図2の場合と同様である。
ステップS3aにおいて、設定されたモードが妥当であったか判断する。ペンダウン時にモード判定が曖昧であった場合、ペンダウン後のペン先端の移動の軌跡を軌跡DB3に保存する(ステップS3a→S4b)。そして、ステップS3に戻り、モード決定を繰返す。
このように、モードの決定が曖昧さを判断し、曖昧である場合にはペンの移動の軌跡を保存してモード判定を繰返すことにより、モード設定の誤りを削減することができる。つまり、ペンがタブレットに接触した時にモードを決定できない場合には、ペンがタブレットに接触した以降(つまり、ペンダウン後)のペンに関する情報をも用いてモードを決定することができる。
なお、軌跡DB1と軌跡DB3とは、同じ記憶領域を用いて保存してもよい。ただし、ペンダウン前の情報なのかペンダウン後の情報なのかを識別するためのフラグを付加しておく必要がある。
もっとも、それら軌跡DB1、軌跡DB3を別々に設けてもよい。すなわち、軌跡DB1は圧力パラメータを含まず、軌跡DB3はZ方向の距離を含まないようにしてもよい。
タブレットに、罫線やグリッドを表示しておき、それに沿って文字を入力させることをユーザに促せば、ペンの速度に基づいてモードを適切に設定することができる。
ここで、Google(登録商標)Mapを例に説明する。パン、ズームモードに加えて、文字入力モードがあれば、手書きで“東京”と書けば、東京にフォーカスを即座に移動することができる。通常は、検索窓があり、その検索窓をタップすると文字入力モードに突入する。しかし画面の大きさに制約のあるモバイル端末では、検索窓を表示しておくのは画面の使用効率が悪くなる。また、モード切り替え操作が必要となる。そこで、本システムを使ってパン、ズーム、文字入力の3つのモードを切り替えることを考える。
ここで、ユーザインタフェースに関する周知のフィッツの法則(Fitts' Law)によると、ポインティングタスクにおけるタスク完了時間は、オブジェクトすなわちターゲットまでの距離、ターゲットの大きさの2つと、いくつかの定数を用いて定式化することができる。それによれば、距離が伸びる/ターゲットが大きくなるとポインティング速度が増す。このため、大雑把な操作(大きな動きが必要な操作:距離が大きい、ターゲットも大きい)では速度が増加し、繊細な操作(小さな動きが要求される:距離が小さく、ターゲットも小さい)では速度が低減する。
しかしながら、小さな文字を書かせようとしても、文字の書き出しは大雑把で速度が増加する場合がある。例えば、とりあえずペンダウンしておいて、後はビジュアルフィードバックを効かせて、きれいな文字を描く、という場合である。
ここで重要なことは、罫線やグリッドの大きさは、一定である必要はないということである.速度が低下するのに十分な小ささであればよいため、縮尺表示のように、キリのよい数字とするために、縮尺によって大きさが可変となるような大きさを用いることが可能であるということである。
なお、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いれば、ペンの代わりに指を用いて、同様の操作を行うことができる。指を用いれば、操作のためのペンを用意する必要がなくなる。指を用いる場合については、上記説明中の“ペン”を“指”に読み替えればよい。すなわち、静電容量方式のタッチパネルを用いれば、指で操作する場合、少なくともホバー中の指について、XY座標を取得することができるので、電磁誘導式のタブレットにペンを用いる場合と同様に、タイムラグがなく、入力モードを自動的に設定できる。静電容量方式のタッチパネルを用いる場合、指に限らず、導電性を有する棒状の物体を用いれば、同様の作用効果が得られる。
以上説明したように、本システムでは、ホバー中のペン情報(ペン先の位置情報等)も取得できるタブレット(例えば、電磁誘導式タブレット)などに適用されることを前提としている。そして、ホバー中のペン情報を蓄積し、ペンダウン時に蓄積したペン情報を認識し、その結果に応じてモード(選択モードやドラッグモード)を決定する。
対象とするホバー中の動きは、ユーザの意図的・意識的な動きではない。すなわち、予め決められたジェスチャーを、ホバー中に行うのではない。ペンダウン後に行うペンの動きを行うのに不可分、かつ、ユーザが意識しない動きを本システムが認識する。
このように、本システムによれば、ペンを用いた入力において、タイムラグがなく、入力モードを自動的に設定できる。さらにユーザ毎の個人差を学習することで、より高精度なモード判定によるモード設定が行えるようになる。
4 判定基準
10 ペン
11 デバイス
12 ペン情報取得部
13 軌跡保存部
14 判定基準格納部
15 モード決定部
16 処理部
17 判定基準更新部
18 表示制御部
Claims (7)
- ペンによる入力が可能なデバイスに関するモードを設定するモード設定システムであって、
前記ペンが前記デバイスに接触する前の、前記ペンに関する情報を取得するペン情報取得手段と、
前記ペン情報取得手段によって取得した情報に応じて、設定すべきモードを決定するモード決定手段とを含み、
前記モード決定手段は、モードを決定するために用いるパラメータとして、ペンの移動速度、加速度、移動方向、軌跡の曲率、軌跡を直線近似した際の近似誤差、のうち少なくとも1つを用い、当該パラメータと前記モード決定のための判定基準の閾値とを比較して前記モードを決定し、前記判定基準の内容を更新する更新手段をさらに含み、
当該更新手段は、前記モード決定手段でモードを決定した後の前記ペンが移動している時の前記ペンに関する情報に基づいて前記ペンが前記モード決定手段で決定したモードに対応する移動をしていると判定されるとき、前記モード決定のための前記判定基準をより厳しくすることを特徴とするモード設定システム。 - 請求項1において、前記モード決定手段が決定するモードは、オブジェクトを移動させるドラッグモード、オブジェクトを選択する選択モード、文字を入力する文字入力モード、のうちの少なくとも1つであることを特徴とするモード設定システム。
- 請求項1又は請求項2において、前記モード決定手段は、モードを決定するために用いるパラメータとして、ペンの傾き、をさらに用いることを特徴とするモード設定システム。
- 請求項1から請求項3までのいずれか1項において、
ペン情報取得手段は、前記ペンが前記デバイスに接触している場合の、前記ペンに関する情報も取得し、
前記モード決定手段は、前記ペンがタブレットに接触した時にモードを決定できない場合には、前記ペンが接触した以降の前記ペンに関する情報も用いてモードを決定することを特徴とするモード設定システム。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項において、
前記デバイスは、罫線およびグリッドの少なくとも一方を表示可能であり、前記ペンによる文字入力の際に前記デバイスに表示された罫線またはグリッドに沿って文字を書き始めることができるようにしたことを特徴とするモード設定システム。 - 請求項5において、
前記罫線またはグリッドを構成する線同士の間隔を、前記デバイスに表示される内容の縮尺に応じて変化させる表示制御手段をさらに含むことを特徴とするモード設定システム。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項において、
前記ペンの代わりに指を用いることを特徴とするモード設定システム。
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