JP4850064B2 - 無細胞タンパク質生合成用溶解物の産生法 - Google Patents

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Description

本発明は溶解物の産生法とその溶解物の使用に関し、溶解物は低活性の必須翻訳産物を有し、合成タンパク質の無細胞タンパク質生合成に用いる。
高純度、特に又大量のタンパク質が生命工学や医療への応用に必要である。多くの場合伝統的合成はとにかく非経済的で不可能である。これは特に変性タンパク質や非天然アミノ酸含有タンパク質の産生と関連する。
タンパク質大量産生の一つの可能性は遺伝子による産生である。この目的のために所望タンパク質をコード化するクローンDNAを細胞、特に外来DNAとしてベクターかプラスミドの形で原核細胞に導入する。これら細胞を次いで培養し、外来DNAによりコードしたタンパク質を発現し抽出する。このようにしてより大量のタンパク質が得られるが、今まで知られている方法、特にクローン化は高価である。更に殆ど場合細胞は一過的に移入され、例外的な場合のみ安定に不死化する。更に生体外タンパク質生合成にはいくつかの欠点がある。細胞独自の発現系は異種遺伝子構造の発現を抑制するか、各伝令RNAか遺伝子産物は不安定で細胞内核酸分解酵素かタンパク質分解酵素により破壊される。毒性最終産物のため発現により生命体の阻害或いは死さえももたらす。これらの問題が原因で所望タンパク質の明確な過剰産生を殆ど不可能になる。
無細胞タンパク質生合成は、上記の現象を避けることができるので、遺伝子修飾生命体によるタンパク質合成の有効な代替えとなる。既知の無細胞タンパク質生合成としてはウサギ網状赤血球の溶解物、小麦の芽からの溶解物及び細菌性S30抽出物がある。溶解物産生法は技術の熟知者にはよく知られている。しかし溶解物が所望タンパク質産生をかく乱するように働きその結果収率を低下する成分を含有する溶解物を用いる場合、その方法の問題は継続される。この負に作用する成分を阻害か除去して溶解物から取り除ける。溶解物産生時の妨害活性はタンパク質生合成にとって重要成分の処理時に細胞含有物の分別によってのみ除去できる。例えば膜や細胞壁成分の処理時に、染色体DNAと低分子成分の大部分が分離される。残留活性は以後の処理段階で除去するか、前もって生命体の遺伝子修飾で阻止しておく必要がある。
文献米国特許6,337,191では選択肢として妨害酵素活性を望ましくない酵素の阻害か除去により追加的に取り除いたエネルギー再生系改良のタンパク質産生用溶解物を用いることが技術的に知られている。見込みある方法としては遺伝子破壊法、アンチセンス法、アフィニティークロマトグラフィーのようなタンパク質除去の他の既知法がある。
更にある活性が欠損した遺伝子修飾細胞株からの溶解物も技術的に知られており、例としてノバゲン社のロンプロテアーゼとompTプロテアーゼ欠損の遺伝子修飾大腸菌株エコブロ(EcoPro)T7をここに挙げる。
特別な場合には生体外タンパク質生合成を妨害するタンパク質が生命体の成長に不可欠である。酵素の不活性化は必然的に生命体に死をもたらす。この場合には酵素を不活性化するか後で除去せねばならない。上記文献米国特許6,337,191にはこの目的のための種々の方法が示されている。
無細胞タンパク質生合成により、特に非天然アミノ酸含有の合成タンパク質が産生できる。アミノ酸コドンを突然変異により終止コドンのナンセンスコドンに形質転換する。非天然アミノ酸の組み入れは転移RNAが非天然アミノ酸を合成的に添加した終止コドンに相補的な転移RNAにより実施する。終止コドンUAGはアンバーコドンで、それ故終止コドンUAGに相補的な転移RNAはアンバーサブレサー転移RNAと呼ばれる。アンバーサプレッサー転移RNAによるUAG終止コドンでの非天然アミノ酸の組み入れは、天然終止因子1(RF1)による連鎖停止と直接競合する。ある条件下ではこの競争は非常に強く、アミノアシル基転移RNAの一部しかタンパク質合成に使用されず、翻訳系能力の好ましくない大部分が終結ペプチド合成に用いられる。この競争行動の結果非天然アミノ酸の組み入れに乏しく、その結果妨害又は終結が早すぎたタンパク質鎖からなる多数の望ましくない副生物と関連して、修飾タンパク質が低収率となる。
文献ネーチャーバイオテクノロジー (Nature Biotech.)、19巻(8)、751−755頁、1991年に、清水ら(Shimizu et al.)はRF1を除去するとサプレサー転移RNAが有効に働く純粋系を記述している。ショートら(Short et al.)のバイオケミストリー(Biochemistry)、38巻、8809−8819頁、1999年の文献で、大腸菌の温度感受性終止因子1が、溶解物の穏和な加熱により不活性化することが知られている。非天然アミノ酸による修飾タンパク質の収率増加は重要である。同様にジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)タンパク質を産生する場合、副生物との出会いが減らねばならない。この方法で溶解物を加熱するのは不利であり、それによりタンパク質組織の熱感受性因子が更に破壊される。
本発明の技術目的は無細胞タンパク質生合成に用いる簡単な溶解物産生法を提供することであり、この溶解物により通常の無細胞タンパク質生合成での合成タンパク質収率が増加できる。
用語“溶解物”は真核細胞か原核細胞の分解で生ずる全活性細胞抽出物を含む。
“必須翻訳産物”は細胞生存及び/又は増殖での必須遺伝子産物である。
“合成タンパク質”は無細胞法で産生するタンパク質である。
“低減収率”とは必須翻訳産物含有溶解物中の無細胞タンパク質生合成による合成タンパク質の収率が、同型でその他は同一条件で必須翻訳産物を溶解物から分離した溶解物中の同じ合成タンパク質収率より重量で10%少ない、好ましくは20乃至80%、特に好ましくは90%以上少ないことを意味する。
“マーカー配列”は分子、とりわけタンパク質の同定に役立つ構造を表す。この構造としてはアミノ酸の短い配列であり、アミノ酸数は好ましくは10以下、特に4と8の間である。この構造の例としてはタグである。マーカー配列で酵素をコードし、このコード法で標識化分子を同定し又分離できる。
“選択配列”は構造をコードし、ある環境下ではこの選択配列の担体みが生存を許される。通常これらはある抗生物質に関する耐性遺伝子である。更なる選択配列は核酸代謝又はアミノ酸代謝から始まる。
用語“溶解”とは溶菌酵素の寄与、機械的影響又は化学的影響による細胞壁又は細胞膜破壊による細胞の溶解を表す。
本発明ではこの技術目的達成のための無細胞タンパク質生合成に用いる溶解物産生法を教示し、以下の手続きを含む。a)無細胞タンパク質生合成収率を減少する必須翻訳産物をコードする生命体のゲノム配列を、適切な調節エレメント下に位置する外来DNAにより置換し、この外来DNAは追加にマーカー配列を含有する必須翻訳産物をコードし、b)手続きa)によりクローン化した生命体を培養し、c)手続きb)で得た培養物から生命体を溶解し、d)手続きc)で得た溶解物からマーカー配列に選択的な分離工程で必須翻訳産物を分離する。調節エレメントは又外来でも良いが、天然に存在の調節エレメントでも良い。最初の場合には調節エレメントは外来DNAの導入と同じ手続きかそれとは異なる手続きで導入する必要がある。
本発明による溶解物産生は簡単であり、得られた溶解物により無細胞タンパク質生合成法で合成タンパク質を高収率で、特に非天然アミノ酸タンパク質を高収率で得ることができる。
これは必須翻訳産物をマーカー配列の親和性により溶解物から除去するか、活性を阻害することにより、必須翻訳産物にマーカー配列が備わる。必須翻訳産物の修飾は必須翻訳産物がマーカー配列との融合で発現するようタンパク質の染色体遺伝子で行う。マーカー配列は精製用分離系の結合部(大部分は固定化されている)や阻害剤に高親和性を有する構造をコードする。その結果必須翻訳産物の活性をタンパク質混合物やマーカー配列を含有しない任意分子の混合物から除去できる。
マーカー配列を生命体必須翻訳産物の染色体遺伝子に組み込みを達成するには生命体の安定な形質転換による。この条件下では遺伝子修飾生命体の培養が追加遺伝子情報を失うことなしに、淘汰圧さえなしで可能になる。
本発明の好ましい様態ではマーカー配列は必須翻訳産物のタンパク質物性に影響しない。活性必須産物は遺伝子修飾生命体の培養が成功するのに好都合である。マーカー配列を備えた必須翻訳産物の機能性は必須翻訳産物機能に特異的なアッセイにより決定される。この目的のために必須翻訳産物とマーカー配列“をコードするDNA断片を発現ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)により翻訳する。その機能性は必須翻訳産物を含む合成で産物の合成率を基に評価する。未変性必須翻訳産物存在下での合成率を修飾必須翻訳産物存在下での合成率比較し、その機能性を評価する。標識化必須翻訳産物の産物合成速度が未変性必須翻訳産物の合成速度の10%、好ましくは40−60%、特に90%以上であると、この必須翻訳産物の機能性はマーカー配列により影響されない。
本発明による安定な形質転換生命体からの溶解物はマーカー配列と融合した必須翻訳産物を100重量/重量%(翻訳産物全量に関して)含有し、仮にあったとしても未変性必須翻訳産物をわずかしか(翻訳産物全量に関して10重量/重量%以下、1重量/重量%以下でさえ)混入されない。マーカー配列により溶解物中の望まない必須翻訳産物を溶解物から容易に効果的に除去できる。その結果非天然アミノ酸を組み込んだ合成タンパク質のタンパク質生合成がより迅速に、より高収率で、より少なくい副産物で実施できる。
本発明の他の利点は望まない成分の一つだけを特異的に溶解物から除去できることである。しかし数個の望まない翻訳産物に異なるマーカー配列を備えることも可能であるが、有利には同じマーカー配列を備える。この範囲では本法の手続きa)を異なる翻訳産物に実施でき、マーカー配列はそれぞれ同一か異なってもよい。
生命体のクローニングは微量注入や電気穿孔のような技術の熟知者にはよく知られた形質転換法かDNAの化学的仲介による受理で実施できる。
クローンに成功した生命体の単離は技術の熟知者に知られた形質転換法やDNAの化学的仲介受け入れにより実施する。
クーロン化に成功した生命体の単離は技術の熟知者が知る方法で実施する。
生命体の培養はバッチ法、流下法又は連続法で実施できる。
同様に非天然アミノ酸含有合成タンパク質のタンパク質生合成はバッチ法、流下法又は連続法で実施できる。
細胞の溶解は例えば高圧均質化、超音波或いはボールミルでの分解のような機械的作用で起こる。
別の好ましい実施形態では必須翻訳産物は終止コドンUAGを検出する終止因子RF1である。必須翻訳産物は又無細胞タンパク質生合成用溶解物の機能を低下又は妨害する他のタンパク質からも選択できる。例えば必須翻訳産物は他の終止因子や終止因子、例えばHemkと相互作用するタンパク質であっても良い。翻訳の他因子でその不活性化は生きた細胞には致命的であるが、その除去は溶解物の翻訳や他の応用効率に好ましい影響を与えるものは、本発明の目的には溶解物から除去できる。例えば必須翻訳産物はアミノアシル基転移RNA合成酵素を含有しても良く、その除去によりついにはあるアミノ酸が選択コドンで他のアミノ酸により置換できるよう合成酵素検出の各転移RNAを不活性化する。この状況で好ましいものは例えばシステイン転移RNA合成酵素で、溶解物の除去によりシステイン用の二つのコドンがお互いに他のアミノ酸、特に非天然アミノ酸か修飾アミノ酸に利用できる。原則として全アミノアシル基転移RNA合成酵素、特にタンパク質に含有のアミノ酸を比較的まれにしか活性化しないものが考えられる。他の必須翻訳産物としては原核生物のメチオニル開始転移RNA(Met−転移RNAf)のホルミル化を触媒するメチオニル転移RNAホルミル基転移酵素がある。この酵素又はホルミル化経路の他酵素を無細胞タンパク質生合成系から除去すると、天然メチオニンの翻訳開始が実質的に減少するか完全に除去さえ起こす。その結果N−ホルミル化修飾アミノ酸又は非天然アミノ酸、例えば蛍光性アミノ酸やビオチン化アミノ酸で前もってアシル化した開始転移RNAの効率はかなり増加し、同時翻訳N−末端修飾タンパク質の合成は非常に向上する。この修飾タンパク質の標識化度も又非常に増加し、おそらくほぼ100%になる。他の可能性としては特異的に開始に介入するためにこの系から開始因子を取り出すことである。例えばこの因子を前もってアシル化した転移RNAと共に系に戻すか、他の開始因子で置換する。必須翻訳産物の他例としては脱リン酸化酵素群から選択でき、例えば溶解物のエネルギー消費にプラスに影響する。アミノ酸代謝酵素の操作、例えばアミノ酸転移酵素や異性化酵素の除去はスクランブルすることなしに各標識化アミノ酸種を導入するのに適している。勿論必須翻訳産物は真核生物タンパク質群から選択しても良い。ここで例えばeIF2のような真核生物翻訳阻害剤が挙げられる。この因子は調節サブユニットeIF2αを有し、リン酸化型で翻訳開始を阻害する。eIF2は又このサブユニットなしでも活性なため、eIF2α除去により翻訳開始が改善されその結果無真核細胞系でのタンパク質収率の向上をもたらす。核酸分解酵素、タンパク質分解酵素、キナーゼ、ラセミ化酵素、異性化酵素、脱水素酵素や重合酵素の一群の因子も又原生生物系や真核生物系の好ましい標的である。
特別な実施形態ではマーカー配列を“ストレプタグII、ポリヒスチジン、フラグ(FLAG)、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン、ポリフェニルアラニン、ポリシスチン、Myc、グルタチオンS転移酵素、プロテインA、麦芽糖結合プロテイン、ガラクトース結合プロテイン、クロラムフェニコールアセチル基転移酵素”の一群から選択する。更なる例は請求項で記載する。
必須翻訳産物のマーカー配列と染色体遺伝子は融合タンパク質として発現する。好ましい実施形態ではマーカー配列はストリプタクチン親和性の8つのアミノ酸からなるペプチド構造のスプレプタグIIである。例えば発現終止因子RF1はc−末端のストレプタグIIを含んでも良い。RF1−ストレプタグII融合タンパク質の分離は従ってストリプタアクチンか他のストレプタグII(S−II)結合基質を添加した親和性基質で実施する。分離はカラムクロマトグラフィー法を基礎とするがバッチ法で行っても良い。他のマーカー配列やその各親和性パートナーを用いても良いことが分かる。例としてはポリヒスチジン(Poly−His)タグがある。ポリヒスチジンは通常6つの連続ヒスチジン残基からなるが、長さ4乃至10個の残基でも良い。他の好ましい実施形態では必須翻訳産物の単離は相当の抗体、抗体断片又はアプタマーにより実施する。ある条件下では結合パートナーの親和性により必須翻訳産物の活性阻害を起こす。
タンパク質分離法の選択については、溶解物の翻訳活性に影響しない、即ち翻訳系の重要な反応成分を分離しない方法を選ぶ。
原則的には生命体は真核生物でもか原生生物でも良い。溶解物産生用生命体が原生生物である場合は特に役立つ。このことに関しては文献を特許請求の範囲に加えてある。特に大腸菌の翻訳系が適切である。
本発明は更に必須翻訳産物活性が低下した無細胞タンパク質生合成用溶解物と、その非天然アミノ酸か修飾天然アミノ酸含有の合成アミノ酸産生への使用を教示する。好ましい実施形態では溶解物は終止関与因子、好ましくはRF1の活性を低下するものを含む。修飾合成タンパク質の例としてはアミノ酸産生によるアミノアシル化アンバーサプレッサー転移RNAによるビオチンーリジン(ビオシイチン)の組み込みである。ビオチン化タンパク質か他のストリプタアクチン結合タンパク質の合成と精製に関してこの系は他の利点がある。内在性ビオチン化タンパク質は又RF1−II分離時に分離されるので、ストレプトアビジンや類似基質により精製した合成タンパク質が産生株からのビオチン化タンパク質で混入されるのを防ぐ。溶解物は又他の官能基をより効率的にタンパク質に組み込みことができ、特に好ましくはフルオロフォアや普遍的な反応基を組み込みことができ、他の機能を選択的に且つ位置特異的に共役できる。代用としては例えば同位元素標識化構造かセレン含有構造を有する天然アミノ酸の組み入れがある。
非天然アミノ酸によるアンバーサプレッサー転移RNAの添加は所謂化学的アミノアシル化か又は酵素、例えば合成酵素やリボザイムにより実施できる。又酵素法と異なる化学的方法を互いに組み合わすこともできる。例えば転移RNAを先ずリジン、シスチインや側鎖に反応性基含有のアミノ酸と化学的か酵素的にアミノアシル化できる。次いでこのアミノ酸の反応性基により対応アミノアシル化転移RNAに興味の官能基、例えばフルオロフォアを在来の化学的方法で共役する。例えばシスチインのスルフヒドリル基をマレイミドやアミノ基によりNHSエステルに修飾できる。転移RNAのアミノアシル結合はこの修飾時に、例えばα―アミノ基の保護基の存在により安定化できる。
本系はタンパク質研究の科学的問題に答え且つ解決するのに適する。更に本系は終止因子除去後各コドンを解読できないので原則的にリボソーム表示に適し、転移RNAの合成タンパク質とリボソームのリボソーム錯体の安定性が増加する。本系は又ピューロマイシンやその誘導体を上記コドン位に明確に導入できる。ピューロマイシンは通常三者共有結合体や終止因子と競合し、統計的に成長タンパク質鎖末端に付加する。終止因子除去による“飢餓コドン“の生成によりピューロマイシンを規定位置に組み込むことができる。このようにしてこの機能、ピューロマイシンと共役した機能を合成タンパク質、例えばDNAオリゴマー、糖や他成分に付加できる。
他実施形態では溶解物は他の必須翻訳産物活性を低下するもの、例えば脱リン酸化酵素、核酸分解酵素、合成酵素やタンパク質分解酵素群の一つがある。その結果この合成タンパク質の産生を改善でき、この合成を終止因子活性以外の必須翻訳産物活性により制限する。
本開示法によりある科学的問題の解決法を妨げる必須翻訳産物を溶解物から除去するか、ある問題の研究が可能な必須翻訳産物を除去することで可能になる。
以下に本発明を制限なしの実施例でより詳細に説明する。
RF1とアンバーサプレッサー転移RNAの競争行動
図1にRF1とアンバーサプレッサー転移RNAの競争行動を図式的に表示する。二つの分子のいずれがコドンUAGと対になるかにより、タンパク質は終結するかアミノ酸に組み込まれ、抑制産物を形成して翻訳を続ける。
RF1−SIIの機能性の予備研究:発現PCR
終止因子RF1の不活性化は生命体に致命的なので、付加ストレプタグIIのRF1活性に対する影響を調べた。この研究のためにRF1を全てでPCR産物にだけ翻訳した。図2にRF1−SIIの調整発現と精製を示す。Rは体外翻訳反応を、Dは試験番号を、W1、W2及びW3は洗浄画分をE1、E2及びE3は溶出画分を表す。
RF1−SIIの機能性の予備研究:アンバーサプレッサーアッセイ
図3にアンバーサプレッサーアッセイのRF1−SIIの機能性試験を示す。図3Aの数字1はサプレッサー転移RNA添加なしでのバッチ配列の実行を示す。数字2から5はサプレッサー転移RNA(1μM)でのバッチである。バッチ2はRF1−SIIを全く含有していない。バッチ3から5は精製RF1−SII(3:0.0625μM、4:0.13μM、5:0.26μM)で濃縮されている。図Bは転移RNA選択率のRF1−SII添加依存性を示す。“転移RNA選択率”はホスホイメージ(PhosphoImage)を基に合成抑制と合成終止のモル量を決定して計算し、この二つの値の比を計算する。バッチでのRF1−SII分が増加すると、終止産物の産生増加をもたらす。図3Bは転移RNA選択率のバッチ中のRF1−SII量への依存性を示す。転移RNA選択率はRF1−SII添加により3.5.から1以下に下がり、RF1−SII分の増加と共に更に減少する。これによりRF1−SIIが原則的に活性であることが確認される。
RF1−SIIの機能性の予備研究:天然RF1との活性比較
図4はアンバーサプレッサーアッセイでの標識化RF1と天然RF1の機能性と活性の比較を示す。RF1−SIIはRF1と同程度の活性を示す。図4BによりRF1−SIIの基質添加量への依存はRF1より合成率が小さいことを示す。RF1−SIIと天然RF1の合成率を考慮して、転移RNA選択率をレポータータンパク質FABPAmb88発現時の両タンパク質存在下にホスホイメージから決定した(図4A)。レポータータンパク質をコードする基質(pHMFAAmb88)はアミノ酸位88でのアンバー突然変異を含む。RF1−SII存在下での転移選択率は天然RF1存在下の場合とほぼ同一である(図4C)。両タンパク質は従って同等の活性を有する。
溶解物からのRF1−SII除去シミュレーション
溶解物からのRF1−SII除去シミュレーションするためにRF1−SIIを予備的に産生し放射性炭素原子14標識(14C)ロイシン(100dpm/mole)で標識化した。その後合成精製RF1−SIIをS30溶解物に加え、最終濃度を0.1μMとした(1xTLM緩衝液中215A260/ml)。RF1−SIIの分離はストレプタアクチンカラムにより実施し、全部で500μlの溶解物(=大略110A260)を166μlずつ三回に200μlのカラムに添加した。洗浄液量は各200μlであった。図5に溶解物成分、特に食塩添加又は無添加でのRF1−SIIの溶出挙動と溶解物中のRF1−SIIの各分量を示す。図5Aに溶解物成分の溶出挙動を示す。図5Aから溶解物成分が大部分はカラムに結合しないか非特異的にのみ結合することが分かる。非特異的に結合した溶解物成分は洗浄(洗浄画分)により再度わずかに溶出した。用いた方法は従って所望の溶解物成分の分離により溶解物活性を低下しない。図5Bにその溶出挙動を示し、RF1−SIIがストレプタアクチンカラムに特異的に結合し、溶出溶液だけでカラムから溶出することが明らかになる(溶出画分、図5B)。試験画分と洗浄画分にはRF1はわずかしか含まれない。図C1とC2に溶解物中のRF1−SII分の各分離段階への依存性を示す。図C1は溶解物の光学濃度260/ml(OD260/ml)に関するRF1/ml壊変毎分(dpm)値を含む。図5C1の純溶解物中のRF1−SII分(dpm/OD260)を図5C2の100%に設定したので、図5C2は溶解物中のRF1−SIIのパーセント分を表す。図5C2は分離段階“試験”と“洗浄画分”後には溶解物中のRF1−SIIが明らかに少なくなることを示す。
遺伝子修飾生命体のゲノム構造
図6に本発明による置換タンパク質のクローン前後での染色体遺伝子の概略図を示す。RF1遺伝子、調節エレメントとHemK用遺伝子からなる最初のゲノム状態(図6B)とストレプタグIIのマーカー配列をRF1遺伝子に付加した所望の遺伝子状態(図6A)が見られる。更に所望の遺伝子状態は選択配列を含み、この場合はカナマイシンに対する抗生物質耐性とその他の調節エレメントである。本発明による生命体はブタペスト条約に基づく“微生物と細胞培養物に関するドイツコレクション社”に番号DSM15756(大腸菌/RF1−SII)として寄託している。
RF1欠落溶解物の産生
三つの大腸菌/RF1−SIIクローン(a、b及びd)の培養を振とう培養により実施した。培養物を対数期で収集し、超音波法で分解した。溶解物含有RF1−SIIを二つのバッチに分け、RF1−SIIを異なる方法で分離した。バッチA(図5で印Aによる)からはRF1−SIIをストレプタクチンカラムでアフィニティクロマトグラフィーにより分離した。(200μlカラムに500μl溶解物(=大略110A260))。バッチB(図7では印B)は前保温(400mM食塩)に付し、次いでRF1−SIIをストレプタグカラム上で分離した。(200μlカラムに500μl溶解物(=大略125A260)。その後塩の除去をNAP5で実施した。結果を図7Aと7Bに示し、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS Page)と溶出体積のウエスタンブロット法によるRF1−SIIの検出を示す。図7Aにゲルのクーマシー染色物を示す。図7Bにアンチ―SII(ストレプタグに対する単クローン抗体)でのストレプトアビジンーペルオキシダーゼ(HRP)によるRF1−SIIの検出を示す。標準としては体外翻訳で精製されたRF1−SIIである。LMW6は分子量マーカーであり、KはバッチAの分離法に付した遺伝子非修飾大腸菌株からの溶解物である。この結果はRF1−SIIが両法により溶解物からうまく分離されたことを示す。
RF1−SIIの発現
二つの大腸菌株を実施例6(好ましい遺伝子状態)で記載の合成DNA断片でクローン化した。発現PCR法により、染色体DNA(大腸菌K12)からのタンパク質RF1とHemKを増幅、クローン化し且つ配列した。PCR法によりストレプタグ配列(SRII)をRF1用遺伝子に付加し、HemK発現用の新規調節エレメントを導入した。両タンパク質はその発現能とRF1の場合はその機能性を試験するため無細胞的に翻訳した。次いで染色体置換のために所望ゲノム状態の遺伝子カセットの産生が続いた。三つのPCR断片(RF1−SII用遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子及びHemK遺伝子)を産生し、互いに連結した。この連結を制限された非対称界面を用いてワンポット反応で、即ち三断片を互いに一段階で連結させた。所望ゲノム状態の生成DNA断片をゲル溶出し、ベクターにクローンし、PCRにより配列、増幅した。次いで電気穿孔法により大腸菌D10にPCR生成線状断片を形質転換した。カナマイシン耐性を所望ゲノム状態を持つクローンの選択に用いた。この目的に細胞をカナマイシンプレートに蒔いた。四つの陽性クローンをアンピシリン耐性保有し且つ遺伝子断片増幅に用いるプラスミドが形質転換するのを排除できるようにアンピシリン含有培地で対抗選択に付した。更に所望遺伝子断片の大腸菌染色体内での存在をコロニーPCR法により調べた。この目的のためにカセット内でハイブリッド形成したプライマーを形質転換カセット外の大腸菌染色体にハイブリッド形成したプライマーと混合した。四つの全クローンは所望の遺伝子状態を有した。図8にウエスタンブロットにおけるRF1−SIIの体内発現を示す。RF1−SIIの分離はストレプタアクチンカラムで実施した。タンパク質検出をアンチーSII(ストレプタグに対する単モノクローナル抗体)で行った。図8は二つのクローンaとbでRF1−SIIの明白な発現を示す。遺伝子非修飾株の陰性の対象“0”はRF1−SIIの発現を示さなかった。試料“K”は体外翻訳のRF1−SIIであり、マーカーと陽性の対象として働く。
再生可能系での抑制効率に対するRF1分離の影響
図9は本発明による溶解物での体外タンパク質生合成とRF1含有溶解物の結果を表す。図9Aはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ゲルのホスホイメージ(PhosphoImage)を示し、サプレッサー転移RNA量に依存するRF1の分離前後での終止産物と抑制産物のそれぞれの分量を示す。この場合酵素的にアミノアシル化可能な転移RNAを用いた。RF1欠損溶解物中のサプレッサー転移RNA分1.2μMで、終止産物が少量だけ検出可能である。RF1の分離により抑制産物の翻訳が増加し(図9B)、同時に抑制産物/終止産物比は抑制産物側に移動する(図9C)。更に抑制産物の合成率はより大量のサプレッサー転移RNAを添加することで増加する。その結果RF1を溶解物から分離することで抑制産物の合成率は明らかに増加し、その収率も又増加する。
非天然アミノ酸の組み込み
図10に示すようにRF1存在下でビオチンーリジンの脂肪酸結合蛋白(FABP)への組み込みが典型的に増加する。(図10A、ホスホイメージ)。ビオチンーリジン(ビオシチン)を化学的方法でロードしたアンバーサプレッサー転移RNAを用いた。翻訳タンパク質を放射性炭素原子14ロイシンで標識化することによりRF1−欠損溶解物中のビオチン化FABPの合成率がより高いことが確認される(図10Bと10C).
化学的方法で添加のアンバーサプレッサー転移RNAによるビオシチンの組み込み―ウェスタンブロットでのビオチン化蛋白の検出
図11Aにウェスタンブロット、図11Bに化学発光検出によるウェスタンブロットの定量化を示す。西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)と共役したストレプタグIIに対する単モノクローナル抗体を用いた。ウェスタンブロットは明らかにRF1分離後、溶解物中の合成ビオチン化蛋白の合成が大いに増加することを示す。更にこのブロットはRF1欠損溶解物産生の使用法で、内在性ビオチン化タンパク質も除去できることを示す。大腸菌溶解物中の比較的高濃度な内在性ビオチンカルボキシ担体タンパク質(BCCP)はRF1除去後殆どもはや検出されない。ウェスタンブロットの定量化により再度RF1欠損溶解物中の合成修飾タンパク質の合成が非常に増加することが示され、放射能法により実施例10の定量化が確認できる。
ビオシチン組み込みの反応時間依存性
図12に示すように反応時間が長くなると、ビオチンーリジン(ビオシチン)はより多く組み込まれる。その結果全産物量中の抑制産物分が増大する。反応時間が長くなるとビオチン化抑制産物収率は増加する。
RF1とアンバーサプレッサー転移RNAの競争行動を示した図である。 RF1−SIIの調整発現と精製を示した図である。 アンバーサプレッサーアッセイのRF1−SIIの機能性試験を示した図である。 アンバーサプレッサーアッセイでの標識化RF1と天然RF1の機能性と活性の比較を示した図である。 溶解物成分、特に食塩添加又は無添加でのRF1−SIIの溶出挙動と溶解物中のRF1−SIIの各分量を示した図である。 本発明による置換タンパク質のクローン前後での染色体遺伝子を示した概略図である。 ゲルのクーマシー染色物と、アンチ―SII(ストレプタグに対する単クローン抗体)でのストレプトアビジンーペルオキシダーゼ(HRP)によるRF1−SIIの検出を示した図である。 ウエスタンブロットにおけるRF1−SIIの体内発現を示した図である。 本発明による溶解物での体外タンパク質生合成とRF1含有溶解物の結果を表した図である。 RF1存在下でのビオチンーリジンの脂肪酸結合蛋白(FABP)への組み込みの典型的な増加を示した図である。 ウェスタンブロットと、化学発光検出によるウェスタンブロットの定量化を示した図である。 ビオシチン組み込みの反応時間依存性を示した図である。

Claims (5)

  1. 以下の手続きを含む無細胞タンパク質生合成に用いる溶解物の使用であって、
    a)無細胞タンパク質生合成収率を減少する必須翻訳産物RF1をコードする生命体のゲノム配列を適切な調整エレメント下に位置する外来DNAで置換し、この外来DNAが追加的にマーカー配列を含有する必須翻訳産物RF1をコードし、
    b)手続きa)による形質転換生命体を培養し、
    c)手続きb)で得た培養物の生命体を溶解し、
    d)必須翻訳産物RF1を手続きc)で得た溶解物からマーカー配列に特異的な分離工程で分離する方法であって、
    前記マーカー配列がストレプタグIIであり、前記生命体が大腸菌であることを特徴とする使用
  2. マーカー配列と染色体遺伝子を融合タンパク質として発現し且つ翻訳産物配列が生命体の必須翻訳産物活性に影響しない請求項1による使用。
  3. 分離手続きがアフィニティクロマトグラフィーか抗体アッセイである請求項1から2の一つによる使用。
  4. 溶解物が減少した必須翻訳産物活性を有する請求項1からの一つによる方法で得られる無細胞タンパク質生合成用溶解物の使用。
  5. アンバーサプレッサー転移RNAにより天然及び/又は非天然アミノ酸、特にビオチン−リジン、蛍光アミノ酸及び/又はフェニルアラニンがタンパク質に組み込まれる請求項1の使用。
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