JP4848420B2 - マリーゴールド由来カロテノイドの単離及び精製 - Google Patents

マリーゴールド由来カロテノイドの単離及び精製 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、マリーゴールド由来の純カロテノイド結晶に関し、特にその単離及び精製方法に関する。
発明の背景
マリーゴールド由来の純カロテノイド結晶は、ルテイン、ゼアキサンチン及びクリプトキサンチン等の大部分のキサントフィル、及び低レベルのβ−カロテンを含み、加齢性黄斑変性症のリスクを減少させ(参照:Moeller SM、Jacques PF、Blumberg JB、「The potential role of dietary Xanthophylls in cataract and age related macular degeneration」、Journal of the American College of Nutrition、2000年;19:522S〜527S)、LDLコレステロールを制御し(参照:Chopra M.、Thurnham DI、「Effect of Lutein on oxidation of low density lipoproteins(LDL) in vitro」、Proceedings of the Nutrition Society、1994年;53:1993、#18A)、冠状動脈性心疾患を予防し(参照:Howard AN、Williams NR、Palmer CR,Cambou JP,Evans AE、Foote JWら、「Do hydroxy−carotenoids prevent coronary heart disease? A comparison between Belfast and Toulouse」、International Journal of Vitamin and Nutrition Research、1996年;66:113〜118頁)、フリーラジカルを捕捉し、免疫力を高める(参照:Chew BP、Wong MW、Wong TS、「Effects of Lutein from Marigold extract on immunity and growth of mammary tumors in mice」、Anticancer Research、1996年;16:3689〜3694頁)ことが科学的に証明されている。
ルテイン(β−ε−カロテン−3−3’−ジオール)及びゼアキサンチン(β−β−カロテン−3−3’−ジオール)は、反応性の高いヒドロキシル基を伴うカロテノイドファミリーのキサントフィル類に属し、ヒト及び動物が合成することができない。
カロテノイドは、主に植物、藻、及び光合成細菌で見られる天然の脂溶性色素の一種であり、ここでカロテノイドは、光合成過程で重大な役割を果たしている。カロテノイドはまた、幾つかの非光合成細菌、酵母、及びカビにおいても発生し、ここでカロテノイドは、光及び酸素による損傷に対する保護機能を果たしている可能性がある。動物は、カロテノイドを合成することができないように思われるが、多くの動物は、食餌からカロテノイドを取り込んでいる。動物において、カロテノイドは、明るい色をもたらし、抗酸化物質として作用し、ビタミンA活性の供給源となりうる(Ong及びTee、1992年;Brittonら、1995年)。
カロテノイドは、植物の葉、果実、及び花の赤色、オレンジ色、及び黄色い色調の多くに関与しているほか、幾つかの鳥類、昆虫類、魚類、及び甲殻類の色に関与している。カロテノイドの発色を示す幾つかの身近な例は、ニンジン及び柑橘系果実のオレンジ色、胡椒及びトマトの赤色、並びにフラミンゴ及び鮭のピンク色である(Pfander、1992年)。約600種類のカロテノイドが、自然界に存在することが知られており(Ong及びTee、1992年)、新たなカロテノイドも同定され続けている(Mercadante、1999年)。
カロテノイドは、その化学構造により定義される。大多数のカロテノイドは、分子骨格と考えられうる40炭素のポリエン鎖に由来する。この鎖は、環状末端基(環)により終結されることができ、酸素含有官能基により補完されることができる。炭化水素カロテノイドが、カロテンとして知られるのに対し、これら炭化水素の酸化誘導体は、キサントフィルとして知られる。ニンジンの主要カロテノイドであるベータカロテンが、よく知られたカロテンである一方、マリーゴールド花弁の主要な黄色色素であるルテインは、一般的なキサントフィルである。
カロテノイドの骨格は、最終的には、この色素が有する可能性のある潜在的生物学的機能を決定する。カロテノイドのポリエン骨格において単結合及び二重結合が交互する特有のパターンは、他の分子からの余分なエネルギーをカロテノイドが吸収できるようにするものである一方、カロテノイドの特異的末端基の性質は、カロテノイド極性に影響を与えている可能性がある。
前者は、生体カロテノイドの抗酸化特性を説明することができるのに対し、後者は、個々のカロテノイドと生体膜との相互作用の仕方の違いを説明することができる(Britton、1995年)。
米国特許第5,382,714号は、フリー体ルテインを含有する、ケミンインダストリー社製(アイオワ州、デモイン)の鹸化マリーゴールドオレオレジンは、純粋ルテインの単離に好ましい出発原料であることを報告している。鹸化ステップには、高率のプロピレングリコールを伴い、鹸化時間は、最短で3時間である。産物をより長時間加熱すると、処理時間も増大する。
米国特許第5,648,564号は、水性アルカリ及びプロピレングリコールを使用している。ここでカロテノイドエステルは、水性アルカリ及びプロピレングリコールと溶解することも、自由に混和することもないため、脂肪酸エステルを鹸化するのに高温で極めて長時間を要する。これは、産物をより長時間、熱及び空気下に曝露する結果となり、変性酸化物の形成を促す可能性があり、この処理時間は、業務用バッチには長すぎる。
米国特許第6,743,953号は、酢酸エチル、ヘキサン、アセトン及びメタノール等の複数の溶剤を伴い、これらと同様の残留物を残す可能性のある、最終精製ステップを説明している。この工程もまた、3時間に及ぶ鹸化を伴う。産物をより長時間70℃で加熱すると、鹸化塊に変性酸化物が生じる結果となる可能性がある。
米国特許第6,380,442号は、カロテノイドの加水分解は、イソプロピルアルコールを用いて、鹸化時間90分で行われると述べている。
米国特許第6,504,067号は、マリーゴールドオレオレジンは、水性アルカリを用いてこれを鹸化反応にかける前に、炭酸ナトリウムで前処理され、希釈リン酸でさらに中和され、90℃で8時間鹸化されると述べている。続いて、反応塊は、酢酸でpHを5.0に再調整され、残留物を過剰水で洗浄してpHを中性にされる。この工程の短所は、産物がより長時間熱にさらされ、不純物の除去にあまりに多くの酸化及び中和ステップが伴う点である。
発明の概要
本発明は、カロテノイド、主に、マリーゴールド花弁(好ましい供給源である)由来のルテインを単離するための現実的で効率的な方法である。本方法は、マリーゴールド花弁を制御された嫌気性条件下でエンシレージして、花弁に存在するカロテノイドを固定し濃縮すること、ねじプレス等の2〜3のステップを伴う脱水、破砕、及び環境にやさしい発生炉ガスを乾燥機の熱媒体に用いて、いかなる有害なスタック放出も伴わずに乾燥ミールを得る流動床乾燥を含む。乾燥ミールは、次いで、カロテノイドエステル抽出性の向上を促すのに便利な大きさ、密度、硬さにペレット化される。ペレットは、食品用ヘキサンを用いて溶剤抽出され、オレオレジンを大きく変性させずに、できる限り溶剤が揮散される。
オレオレジンは、次いで、アルカリ添加前に無水アルコールで均質化され、エステルは、70℃〜80℃の温度でわずか30分の最長時間で鹸化される。加水分解されたカロテノイドは、次いで、水及びアルコールの混合物により沈殿され、望ましくない微量不純物を全て除去するため熱水で洗浄される。洗浄された結晶は、次いで、遠心分離機により濾過され、次いで、真空下又は大気圧下で乾燥され、水分及び揮発性有機不純物(もしあれば)を除去する。
本発明の利点は、カロテノイドエステルが、わずか30分以内に99%を超える鹸化まで鹸化される点であり、産物が、変性酸化物を形成する結果となる可能性のある長時間の加熱にさらされない点である。鹸化塊は、望ましくない非反応性不純物のほとんどを単一ステップで除去するのを助ける若干温かい環境下で、アルコールと水の混合物の助けを借りて直ちに沈殿される。均質化、鹸化、沈殿、洗浄及び濾過の全工程は、3時間以内に完了される。
本発明は、本発明の時間と温度の組み合わせ、手順の単純性及び少量の溶剤の使用の点で有利である。これらの要因は全て、収量及び産物の安定性に寄与し、商業的規模での生産原価を低減する。
発明の詳細な説明
本発明は、マリーゴールド花弁由来のカロテノイドであって、大部分がルテインを含む前記カロテノイドを単離及び精製するための現実的で効率的な方法である。品種タゲテスエレクタ(Tagetes erecta)は、採種を含め、専用の実践パッケージ下で栽培され、収穫され、収穫から数時間以内に脱水ユニットへ運ばれる。実践パッケージには、非GMO種子発育、及び熱帯条件に適した栽培が含まれる。花弁は、次いで、物理的洗浄後直ちにサイロでのサイレージにかけられ、酸化防止剤及びサイレージ添加剤を、密閉された嫌気性条件下、適切な濃度で噴霧される。
サイレージ化は、サイレージのpH及び温度を介してモニターされ、2〜3週間かけて確実に完全発酵される。
サイレージされた花弁は、次いで、サイロから収集され、一連のステップにおいて脱水工程にかけられる。サイレージされた花弁は、2段階の工業用ねじプレスにかけられ、滲出水用に圧縮され、含水量が88%から75%になる。圧縮された花弁は、次いで、流動床乾燥機で乾燥される前に破砕される。破砕された花弁は、熱風により流動床乾燥機で乾燥される。熱風は、完全にスタック放出を伴わない環境にやさしいガス化装置を用いて生じた発生炉ガス炎で空気を過熱して発生される。トンネル型工業用流動床乾燥機は、最高温度(85℃〜90℃)である注入口から、温度45℃〜50℃の排出口に至るまで、温度の異なるトンネルを伴う乾燥室からなる。
注入口から排出口に至るFBD(流動床乾燥機)内通過時間は、最大30分に過ぎず、産物の含水量は、75%から約10%に低減される。この乾燥工程の利点は、産物が、長時間高熱にさらされず、長時間の熱及び空気曝露により形成されうる変性酸化物の形成を最小限化する点にある。
乾燥されたマリーゴールドミールは、工業用ハンマーミルにより粉砕され、400ミクロン未満の粒子に縮小される。
粉末のマリーゴールドミールは、工業用ペレタイザー、及び結合剤として蒸気又は熱水を用いることにより、所望のかさ密度である6mm〜10mmサイズのペレットにペレット化される。
マリーゴールド花弁ペレットは、有効成分、すなわちキサントフィル及びカロテノイドの最大抽出性を、他のレジノイド及び脂質とともに得るために、向流抽出下において、一連の抽出機で食品用ヘキサンを溶剤に用いて溶剤抽出される。得られた希薄ミセラは、次いで、流下膜式蒸発器及び薄膜式蒸発器において濃縮され、溶剤濃度を約90%〜95%から約5%に下げる。濃縮されたミセラは、次いで、真空蒸留され、溶剤レベルを5%から1%に下げる。この溶剤レベルが1%である粗マリーゴールドオレオレジンは、窒素気流及び蒸気下で溶剤を揮散させることによりさらに濃縮され、最終マリーゴールドオレオレジン中の溶剤レベルは1000ppm未満に低減する。濃縮操作を通して、産物が60℃を超える温度に曝されることはなく、エポキシド等の変性酸化物の形成は最小限に抑えられる。
得られたマリーゴールドオレオレジンは、反応器中で45℃以下の温度にて最大10分間攪拌することにより均質化される。
均質化されたマリーゴールドオレオレジンは、次いで、同じ反応器において、マリーゴールドオレオレジン量の1.2〜2.0の量の、13%〜15%アルコール性水酸化カリウムを、70℃〜80℃の温度範囲にて30分を超えない時間添加することにより、加水分解される。使用されるアルコールは、含水量5%未満の無水エチルアルコールである。鹸化度は、薄層クロマトグラフィー又は高圧液体クロマトグラフィーのいずれかにより確認され、最終加熱は、99%を超える鹸化完了を確認した後、同じ温度で10分間行われる。
得られた鹸化塊に、別の容器で65℃〜75℃の温度に調製された熱水が添加され、比率1:1の水及び無水アルコールの混合物中におけるカロテノイドの結晶化を助けるため、同じ温度で10分間十分に均質化される。50:50の水対エチルアルコール比は、カロテノイドのより良い結晶化を促進し、さらに、石鹸、脂質、脂肪及び他の有機物等の望ましくない不純物も分解する。
得られた希釈塊は、次いで、窒素又は空気のいずれかによる陽圧を用い、フィルタープレスに前記塊を汲み上げて、フィルタープレスを介して濾過される。フィルタープレスプレート内の収集塊は、pHが約7.0の中性に低下されるまで、十分量の熱水により、60℃〜70℃の温度で熱水洗浄される。
フィルタープレスから収集された湿塊は、トレー上に薄く積まれ、産物中の水分レベルが1%未満となり、いずれの有害有機揮発性不純物も、ガスクロマトグラフィーで定量される検出限界を下回るまでの時間(通常は3〜4時間)、大気圧下、温度50℃〜55℃の箱型乾燥機、又は減圧下、温度40℃〜45℃の真空箱型乾燥機で乾燥される。
結果として生じた産物は、分光光度計で定量された場合、カロテノイドを最低90%含有し、順相高圧液体クロマトグラフィーで定量された場合、総trans−ルテインを最低90%、総trans−ゼアキサンチンを最低5〜8%、cis−ルテイン、β−カロテン及びクリプトキサンチンを各1%未満含有する。
最終産物中の有効成分、すなわち、カロテノイド及びキサントフィルの化学的回収は、所望の最終産物純度、及び本明細書の方法を若干変更して上記処理パラメータに基づき用いられる、化学的回収の様々な条件により、55%〜80%となる。
得られたカロテノイド結晶の最終産物は、粉末、ビーズレット、顆粒、油分散体及び水分散体の形態で、大量に調合され安定化され、栄養補助食品及び食品の用途に合わせた最終用途により、適切な医薬品用賦形剤及び乳化剤を添加することで、濃度が1%〜40%濃度に異なる。
本発明は、説明された実施形態を参照して記載されるが、本発明は、本発明の主な範囲を改変又は逸脱することなく、様々な変更又はこれに等しいことを行う者の技能に限定されるものではない。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲にある全ての他の実施形態を包含するものである。
以下の実施例は、本発明の方法及び組成物を説明するものであるが、これらに限定されるものではない。その他、条件変数の適切な修正及び応用や、ありふれた天然産物の単離及び精製技術等の当業者にとって明らかなことは、本発明の趣旨及び範囲内である。
実施例1:
キサントフィル92.19gm/Kg又は9.22%を有するマリーゴールドオレオレジン25Kgを、100リットル容量の攪拌器付き反応器に入れる。オレオレジンを、熱媒体として反応器のジャケット中の蒸気又は熱水のいずれかを用いて、温度40℃にて10分間攪拌することにより、均質化する。エタノール性KOHは、純度95%のKOH5Kgを35リットルのエチルアルコール(1:1.4容量)に入れ、これを溶解して調製する。調製したエタノール性KOHを、均質化塊の入った反応容器にゆっくり添加する。鹸化反応は、75℃の温度で30分間行う。99%を超える鹸化度をHPLCで確認後、温度70℃に維持した脱塩熱水40リットルを、反応塊に添加し、10分間攪拌し続ける。カロテノイド結晶を伴う希釈塊を、次いでフィルタープレスに汲み上げ、結晶を回収する。望ましくない不純物を洗浄し、流出物のpHを約7.0の中性に下げるため、追加の熱水約250リットルを、フィルタープレスを介して汲み上げる。中和を確実に行った後、窒素陽圧を、圧力1.25Kgでフィルタープレスに適用し、フィルター内に閉じ込められた結晶を圧搾する。湿結晶を、次いでフィルタープレス板からトレーに集め、薄層とし、箱型乾燥機で常圧下、3時間、温度約55℃で乾燥する。
最終産物の物理的回収率は、6.76%である。得られたカロテノイド結晶は、91.28%のカロテノイドを含有していた(分光光度計により定量)。このうち、91.99%は全trans−ルテインであり、6.90%は全trans−ゼアキサンチン、0.27%はcis−ルテイン、0.23%はベータカロテン及び0.5%はクリプトキサンチンである(HPLCにより定量)。最終産物の化学的回収率は、66.9%である。
最終産物の含水量は0.57%であり、最終産物のガスクロマトグラフィー分析を行なった結果、残留へキサンは少しも検出されなかった。
実施例2:
キサントフィル102.18gm/Kg又は10.22%を有するマリーゴールドオレオレジン25.5Kgを、100リットル容量の攪拌器付き反応器に入れる。
熱媒体として反応器のジャケット中の蒸気又は熱水のいずれかを用いて、オレオレジンを温度45℃にて10分間攪拌することにより、均質化する。エタノール性KOHは、純度95%のKOH5.1Kgを40リットルのエチルアルコール(1:1.56容量)に入れ、これを溶解して調製する。
調製したエタノール性KOHを、均質化塊の入った反応容器にゆっくり添加する。鹸化反応は、73℃の温度で30分間行う。99%を超える鹸化度をHPLCで確認後、温度65℃に維持した脱塩熱水45リットルを、反応塊に添加し、10分間攪拌し続ける。カロテノイド結晶を伴う希釈塊を、次いでフィルタープレスに汲み上げ、結晶を回収する。望ましくない不純物を洗浄し、流出物のpHを約7.0の中性に下げるため、追加の熱水約275リットルを、フィルタープレスを介して汲み上げる。中和を確実に行った後、窒素陽圧を、圧力1.2Kgでフィルタープレスに適用し、フィルター内に閉じ込められた結晶を圧搾する。湿結晶を、次いでフィルタープレス板からトレーに集め、薄層とし、箱型乾燥機で600mmHgの真空下、2時間、約45℃の温度で乾燥する。
最終産物の物理的回収率は、7.67%である。得られたカロテノイド結晶は、93.76%のカロテノイドを含有していた(分光光度計により定量)。このうち、92.86%は総trans−ルテインであり、6.14%は全trans−ゼアキサンチン、0.12%はcis−ルテイン、0.22%はベータカロテン及び0.52%はクリプトキサンチンである(HPLCにより定量)。最終産物の化学的回収率は、70.53%である。
最終産物の含水量は0.63%であり、最終産物のガスクロマトグラフィー分析を行なった結果、残留へキサンは少しも検出されなかった。

Claims (13)

  1. マリーゴールド花弁由来のルテインに富むカロテノイドの生成方法であって、
    (a)マリーゴールド花弁を制御された嫌気性条件下でエンシレージして、花弁に存在するカロテノイドを固定し濃縮するステップと、
    (b)環境にやさしい乾燥工程を介して脱水し乾燥ミールを得るステップと、
    (c)前記ミールをペレット化するステップと、
    (d)食品用へキサンを用いて前記ペレット化ミールを溶剤抽出し、カロテノイドエステルに富むマリーゴールドオレオレジンを得るステップと、
    (e)無水アルコール中で前記オレオレジンを均質化した後、アルカリでカロテノイドエステルを加水分解するステップと、
    (f)水アルコール混合物によりカロテノイド結晶を沈殿させるステップと、
    (g)十分な量の熱水で洗浄し、水溶性石鹸、クロロフィリン及び他の有機不純物を除去するステップと、
    (h)フィルタープレス、遠心分離機及びノッチフィルターを用いてカロテノイド結晶を濾過するステップと、
    (i)著しく水分が少なく、残留有害溶剤を完全に含まない、純度レベルの高い純カロテノイド結晶を得るために乾燥するステップと、を含む方法。
  2. 前記マリーゴールドが、熱帯条件に適した栽培習慣により非GMO種子から栽培されたタゲテスエレクタ(Tagetes erecta)種に由来する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ステップ(a)において、前記エンシレージが、酸化防止剤及びサイレージ添加剤を用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ステップ(b)において、環境にやさしい乾燥工程を介した前記脱水が、いかなる有害なスタック放出も完全に伴わないガス化装置により発生された発生炉ガスを用いる加熱メカニズムを備えた流動床乾燥機により行われる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ステップ(c)において、前記ペレット化が、より良い溶剤抽出を助けるのに適切な圧縮機を用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ステップ(d)において、温度が60℃を超えず、変性酸化物を最少化する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ステップ(e)において、オレオレジンの前記均質化が、45℃を超えない温度で10分間にわたり無水アルコールを用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  8. 前記ステップ(e)において、カロテノイドエステルの加水分解が、エタノール性水酸化カリウムを用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  9. 前記ステップ(e)において、前記加水分解温度が、70℃〜80℃の間であり、鹸化時間が30分を超えない、請求項1に記載の方法。
  10. 前記ステップ(f)において、カロテノイド結晶の前記沈殿が、50:50の比率の無水アルコールと水の混合物を用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  11. 前記ステップ(g)において、前記洗浄が、産物のpHを中性にするのに十分な量の60℃〜70℃の熱水を用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  12. 前記ステップ(i)において、前記乾燥が、周囲圧力で50℃〜55℃又は減圧下で40℃〜45℃にて行われる、請求項1に記載の方法。
  13. 得られた前記純カロテノイド結晶が、粉末、ビーズレット、顆粒、油分散体及び水分散体の形態で、大量に調合され安定化される、請求項1に記載の方法。
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