JP4846742B2 - 活線判定装置及び活線判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信分野、特に光線路の心線対照技術に関する。
図1は、光アクセスネットワークにおけるセンタビル1からユーザ宅2までの構成図を示している。局内光回線終端装置3及び地下ケーブル4の収容率向上を図りながら、コストミニマムのネットワークを構築するために、光スプリッタ5が架空空間に設置されている。以下の説明において、光スプリッタ5又は光ファイバの上部側というときは、センタビル1側を意味しており、それとは逆に下部側というときは、ユーザ宅2側を意味する。
現状、光スプリッタ5の下部側(例えば、電柱30間)の光開通工事では、光スプリッタ5と配線用光ファイバ6を接続(例えば、図示31a,31b)する前に、まず、作業すべき配線用光ファイバ6と試験光用の光源7とを接続して、試験光を当該光ファイバの上部から入射し、次に、引落し点8にて、心線対照器9を用いて光ファイバ6から放射される試験光32の電力を測定する。このようにして、多くの配線用光ファイバの中から、接続を所望する光ファイバ6の同定を行っている(例えば、特許文献1,2参照)。
ここで、心線対照器9について説明する。図2は、上述の心線対照にて使用される心線対照器の概観図である。また、図3は、図2に示す心線対照器のA−A’線を沿う断面図である。図2及び図3を参照するに、心線対照器9は、光ファイバ10、光ファイバ10を収容し褶曲させるための凹部11aが形成された第1の本体11、第1の本体11の凹部11aに対して相補形状の凸部12aが形成された第2の本体12、第1の本体11の凹部11aに形成された光ファイバ10を収容するための溝13、受光素子14、受信電力測定系15、及び試験光有無判定回路16から構成される。
受光素子14は、光ファイバ10が第1の本体11の凹部11aと、第2の本体12の凸部12aとによって褶曲されて狭持されることにより、該光ファイバ10から放射される放射光を受光する。受光素子14にて光電変換された受信信号は、受信電力測定系15にて、その電力を見積もることができる。また、試験光有無判定回路16は、受信電力測定系15にて測定された電力が所定の電力しきい値以上であれば試験光有りと判定する回路である。
このような心線対照器9を用いた心線対照にて、作業すべき配線用光ファイバ6が引落し点8にて同定され、この後、光スプリッタ5と配線用光ファイバ6の上部側との接続、及び引落し点8での配線用光ファイバ6の切断、並びに当該配線用光ファイバ6の下部側とドロップ光ファイバ33との接続を行う。
特開昭63−298305号公報 特許第3407812号公報
従来の光開通工事での作業では、配線用光ファイバ6の上部と引落し点8の2箇所で昇柱や接続等の作業を伴うことから、作業が煩雑になり、開通時間の遅滞の原因の一つになっていた。
そこで、光開通工事前に、予め、光スプリッタ5と配線用光ファイバ6の上部側とが接続されている状況を作れば、光開通工事において、配線用光ファイバの上部側の電柱30における昇柱等の作業が省かれ、開通時間の低減が期待できる。しかし、予め、光スプリッタ5の下部側と配線用光ファイバ6の上部側とを接続してしまうと、引落し点8での心線対照が困難になる。なぜなら、心線対照を行うための試験光を配線用光ファイバ6の中に伝搬させるために、試験光を光スプリッタ5の上部から入射せざるを得なくなるからである。
例えば、図1に示すように、センタビル1内に設置された試験光用の光源7から、光ファイバ選択装置17及び光カプラ18を介して、試験光を光ファイバ4に入射すると、該試験光は、光スプリッタ5を介し、光スプリッタ5に接続された複数の配線用光ファイバ6の全てに分配されてしまう。
前述したように、従来の心線対照器9では、光ファイバ10からの放射光の電力のみを測定して作業すべき光ファイバ6の同定を行っていた。このため、作業者が、作業の効率化を図るために、光スプリッタ5が介在するアクセスネットワークにおいて、予め、光スプリッタ5と配線用光ファイバ6の上部側とを接続して、引落し点8で心線対照を行うことを意図するとしても、試験光が複数本の光ファイバ6から放射されることになり、作業すべき光ファイバ6の同定が極めて困難であった。例えば、光スプリッタ5に現用回線(既に特定のユーザのために開通されている回線)が収容されている場合、現用回線にも試験光が伝搬していることから、最悪、その現用回線を誤切断し、該ユーザが享受するサービスに甚大な影響を及ぼす可能性があった。
本発明は、上述事情を鑑み、同一光スプリッタに収容された複数の配線用光ファイバにて、たとえ当該光ファイバの全てに試験光が伝搬したとしても、現用回線であるか、又は非現用回線であるかを作業現場で判定可能とする活線判定装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明による活線判定装置は、同一光スプリッタに接続された複数の光ファイバのうち、所定の光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する活線判定装置であって、現用回線の光ファイバには、通信光を透過させ、試験光を反射させる波長依存性を有する波長依存型光フィルタが挿入されており、非現用回線の光ファイバには、該波長依存型光フィルタが未挿入であり、光ファイバを収容し褶曲させるための凹部が形成された第1の本体と、前記凹部に対して相補形状の凸部が形成された第2の本体とからなる、前記光ファイバを褶曲させた状態で狭持する一対の本体と、前記凸部の中央部に前記光ファイバからの放射光を受光する受光素子と、前記受光素子から出力される該放射光に対応する受信信号の電力スペクトルを測定する測定手段と、前記測定手段により測定された電力スペクトルの相違を利用し、活線判定対象となる光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する判定手段とを備え、前記測定手段は、前記現用回線の場合には、局側からユーザ側へ向かう試験光と、前記波長依存型光フィルタによる試験光の反射光とが、前記受光素子に同時に入射されることにより、両者の位相が同相となる周波数では受信電力の振幅が大きくなり、逆相となる周波数では振幅が小さくなるような周波数特性を有する、受信信号の電力スペクトルを測定し、前記非現用回線の場合には、局側からユーザ側へ向かう試験光のみが前記受光素子に入射されることにより、前記周波数特性を有する受信信号の電力スペクトルを測定しないことを特徴とする。
また、本発明による活線判定装置において、前記電力スペクトルの特性的相違は、電力スペクトル上のディップの有無か、又は電力スペクトルにおける電力の大小の相違であることを特徴とする。
更に、本発明による活線判定方法は、同一光スプリッタに接続された複数の光ファイバのうち、所定の光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する活線判定装置を用いた活線判定方法であって、現用回線の光ファイバには、通信光を透過させ、試験光を反射させる波長依存性を有する波長依存型光フィルタが挿入されており、非現用回線の光ファイバには、該波長依存型光フィルタが未挿入であり、前記活線判定装置は、光ファイバを収容し褶曲させるための凹部が形成された第1の本体と、前記凹部に対して相補形状の凸部が形成された第2の本体とからなる、前記光ファイバを褶曲させた状態で狭持する一対の本体と、前記凸部の中央部に前記光ファイバからの放射光を受光する受光素子とを備え、前記受光素子から出力される該放射光に対応する受信信号の電力スペクトルを測定する測定ステップと、前記測定ステップにより測定された電力スペクトルの相違を利用し、活線判定対象となる光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する判定ステップとを含み、前記測定ステップは、前記現用回線の場合には、局側からユーザ側へ向かう試験光と、前記波長依存型光フィルタによる試験光の反射光とが、前記受光素子に同時に入射されることにより、両者の位相が同相となる周波数では受信電力の振幅が大きくなり、逆相となる周波数では振幅が小さくなるような周波数特性を有する、受信信号の電力スペクトルを測定し、前記非現用回線の場合には、局側からユーザ側へ向かう試験光のみが前記受光素子に入射されることにより、前記周波数特性を有する受信信号の電力スペクトルを測定しないことを特徴とする。
また、本発明による活線判定方法において、前記電力スペクトルの特性的相違は、電力スペクトル上のディップの有無か、又は電力スペクトルにおける電力の大小の相違であることを特徴とする。
また、本発明による活線判定方法において、当該光ファイバに所定の試験光が伝搬しているか否かが不明である場合には、前記受光素子から出力される受信信号の電力の大小によって該試験光の有無を判定することを特徴とする。
また、本発明による活線判定方法において、前記受光素子から出力される受信信号の電力の大小に基づく該試験光の有無の判定は、電力スペクトルの測定に先立って行うことを特徴とする。
本発明によれば、従来の試験光の放射光電力のみをモニタしていた心線対照技術とは相違して、受信信号の電力スペクトルも測定する機能を有することから、試験光が光ファイバ中を伝搬する方向をモニタして、現用回線にのみ挿入された波長依存型光フィルタからの反射光の有無を検知する。これにより、たとえ光スプリッタが介在された光アクセスネットワークにおいても、活線判定が単心単位で行うことが可能となる。
また、光スプリッタによって分岐された光ネットワークの光スプリッタ下部側においても、対象の光ファイバを光スプリッタから切断することなく、現用回線又は非現用回線の判定を行うことができるようになる。
以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明する。
図4は、本発明により活線判定を行うための光アクセスネットワークの構成図である。尚、同様な構成要素には同一の参照番号を付しており、更なる詳細な説明は省略する。従来の図1に示すアクセネットワーク構成とは、光スプリッタ5と配線用光ファイバ6とが接続(例えば、図示31a,31b)されていながら、特定の光ファイバの同定を可能とする点で相違する。
図4において、試験光は、センタビル1に設置された光源7より光カプラ18を介して光ファイバ4に入射されるものとする。尚、試験光は、通信光とは異なる波長を有している。また、光ファイバ4は、光スプリッタ5に接続されており、光スプリッタ5は、活線判定される下部心線を有している。更に、光カプラ18と光源7との間に設置した光ファイバ選択装置17によって、試験対象の光ファイバの選択を任意に選定することが可能である。
引落し点8には、多数の配線用光ファイバ6があり、現用回線と非現用回線とが混在している。現用回線には宅内光回線終端装置19の手前に波長依存型光フィルタ20が挿入されており、非現用回線には波長依存型光フィルタ20は挿入されていない。このように、光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかの判定は、光ファイバにおける波長依存型光フィルタ20の設置の有無と予め対応付けられている。
波長依存型光フィルタ20は、通信光については透過させ、試験光については反射するように機能するための波長特性が選定されており、光回線終端装置19への試験光入射を防ぐ機能を有している。即ち、波長依存型光フィルタ20は、通信光を透過させ、試験光を反射させる機能を有しており、当業者に知られている様々な光フィルタを用いることができる。これにより、試験光を現用回線に入射しても、試験光は該光フィルタ20にて遮断されるため、サービス品質を維持することが可能となる。
本発明による一実施例の活線判定装置21(後述する)を用いる光アクセスネットワークにて、既に開通されているユーザの回線(即ち、現用回線)には、当該ユーザが使用する宅内光回線終端装置19の手前に波長依存型光フィルタ20を挿入するようにする。一方、非現用回線には、波長依存型光フィルタ20を未挿入とする。
このような光アクセスネットワークを構築すれば、光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかの判定は、光ファイバに、波長依存型光フィルタ20の装着の有無が確認できれば可能となる。即ち、波長依存型光フィルタが、光ファイバの線路に挿入されている場合、同じ試験光でも、センタビル1からの試験光と、一旦、反射して戻ってきた試験光の2種類が存在するようになる。一方、波長依存型光フィルタが対象の光ファイバの線路に未挿入の場合、センタビル1からの試験光のみが存在する。
通常、同一受信器(例えば、受光素子14)に直接波とその反射波が同時に入射した場合、その受信電力スペクトルに電力の極小値(以下、ディップと称する)が生じる。例えば、センタビル1からの試験光と波長依存型光フィルタからの戻り光とが同時に同一の受信器に入射した場合、戻り光が一種の反射波の役割を果たし、ディップを観測することができる。例えば、図6に示すように、ディップを観測することができる受信信号の周波数特性は、2種類の光の位相差から、位相が同相となる周波数では受信電力の振幅が大きくなり、逆相となる周波数では振幅が小さくなる。
このディップは、反射波の直接波に対する遅延時間の逆数毎に観測することができる。図6の測定では、遅延時間を0.3マイクロ秒として測定した。よって、その逆数である約3MHzおきにディップが観測されている。一方、局からの試験光のみを検波した場合、干渉波は存在しないことから、図7に示すように、図6に示すような光ファイバ中の信号の伝搬方向に起因する特性的相違を表す周波数特性は観測されないことを確認した。
以下、受信光の周波数特性について、より詳細に説明する。
活線判定装置21が光ファイバを狭持する場所から波長依存型光フィルタまでの距離をLとすると、試験光の反射波の遅延時間は、式(1)のように表される。
Figure 0004846742
ここで、cは光速、μは光ファイバの屈折率を示す。活線判定装置21の受光素子14において、試験光の直接波と反射波との電力比をρとすると、インパルス応答h(f)は、次式にて表される。
Figure 0004846742
ここで、δ(t)はデルタ関数、θは受信経路差による位相変化量を示す。式(2)をフーリエ変換することにより式(3)の伝達関数H(f)が得られる。
Figure 0004846742
式(3)より、活線判定装置21の受光素子14での反射光を有する試験光の電力スペクトルの特性は、式(4)のように表すことができる。
Figure 0004846742
式(4)は、周期τの周期関数であることから、遅延時間τの逆数毎に電力スペクトルにおいてディップが生じることが分かる。また、波長依存型光フィルタからの反射光が無い場合、ρは0となることから、式(4)は、|H(f)|=1となり、電力スペクトルにおいてディップは生じないことが分かる。
次に、図4に示す光アクセスネットワークにて、作業者が現地にて活線判定を行う場合について説明する。図4に示す光アクセスネットワークにて、作業者が対象の光ファイバの同定のために、現地にて活線判定を行う場合を想定する。作業者は、引落し点にて複数ある光ファイバの中から1本を取り出し、本発明による一実施例の活線判定装置21にて該光ファイバを狭持し、試験光の該光ファイバからの放射光を測定することにより、対象の光ファイバの同定のための作業を実現することができる。
図5に、本発明による一実施例の活線判定装置の構成図を示す。活線判定装置21は、光ファイバ10、光ファイバ10を収容し褶曲させるための凹部11aが形成された第1の本体11、第1の本体11の凹部11aに対して相補形状の凸部12aが形成された第2の本体12、第1の本体11の凹部11aに形成された光ファイバ10を収容するための溝13、受光素子14、受信電力測定系15、試験光有無判定回路16、受信電力スペクトル測定系22及び反射光有無判定回路23を備える。即ち、図3に示した従来型の心線対照器9と比較して、受光素子14から出力される受信信号の電力スペクトルを測定する受信電力スペクトル測定系22、及び電力スペクトルの特徴的相違点としての反射光の有無を判定する反射光有無判定回路23を更に備える点で相違する。従来と同一の構成要素の詳細な説明は省略する。
受光素子14は、光ファイバ10が第1の本体11の凹部11aと、第2の本体12の凸部12aとによって褶曲されて狭持されることにより、該光ファイバ10から放射される放射光を受光する。受光素子14にて光電変換された受信信号は、受信電力測定系15にて、その電力を見積もることができる。
受信電力スペクトル測定系22は、活線判定装置21にて狭持した光ファイバを通過する信号の伝搬方向に起因する受信電力スペクトルを受光素子14を経て測定し、その測定結果を反射光有無判定回路23に出力する。
反射光有無判定回路23は、活線判定装置21にて狭持した光ファイバを通過する信号の伝搬方向に起因する受信電力スペクトルに基づいて、受光素子14によって受信した放射光の特性的相違を検出し、その旨を作業者に報告(音声又は表示など)する機能を有する。より具体的には、反射光有無判定回路23は、光ファイバ中の信号の伝搬方向に起因する特性的相違に基づいて、該光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する。
即ち、受信電力スペクトル測定系22及び反射光有無判定回路23は、受光素子14から出力される該放射光に対応する受信信号から、当該光ファイバ中の信号の伝搬方向に起因する特性的相違を検出し、該光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する判定手段として機能する。尚、電力スペクトルの特性的相違は、電力スペクトル上のディップの有無か、又は電力スペクトルにおける電力の大小(又は電力スペクトルにおける電力振幅の大小)の相違とすることができる。
図4を参照するに、引落し点8では、光スプリッタ5に収容されておらず、別の光スプリッタに収容される配線用光ファイバ6も多数存在する。そこで、作業者は、まず、自分が作業すべき光スプリッタ5に収容された配線用光ファイバ6であることを現地にて同定するために、試験光の放射光電力を活線判定装置21にて観測することになる。
もし、作業者が、活線判定装置21により別の光スプリッタに収容された配線用光ファイバを狭持した場合、その試験光が試験の対象となる(即ち、同定の対象となる)光ファイバ中を伝搬しないので、当該試験光の放射光を観測することはなく、試験光有無判定回路16にて「試験光無」と判定された出力結果から、作業すべき配線用光ファイバ6ではないことを確認することができる。
一方、作業者が、作業すべき配線用光ファイバ6を収容する光スプリッタ5に接続された配線用光ファイバを活線判定装置21にて狭持した場合、試験光の放射光の存在が試験光有無判定回路16にて認識され、狭持した光ファイバが作業すべき配線用光ファイバ6である可能性を有することを確認することができる。しかし、この時点では、作業者は、試験光に起因する放射光の存在を確認しているのみであるので、狭持した光ファイバが作業すべき配線用光ファイバ、即ち、非現用回線であるか否かについての判定までは行われていない。
次に、作業者は、試験光有無判定回路16の判定結果により試験光有を確認した後、当該光ファイバを活線判定装置21にて引き続き狭持した状態で、受信電力スペクトル測定系22により受信電力の周波数特性を観測する。図6で示されるような光ファイバ中の信号の伝搬方向に起因する特性的相違としてのディップを有する電力スペクトルが受信電力スペクトル測定系22にて観測された場合、反射光有無判定回路23は、波長依存型光フィルタ20からの試験光の反射光が存在することを認識し、該光ファイバは現用回線と判定し、作業者は該光ファイバが作業すべき光ファイバではないことを確認する。
一方、ディップを有する特有の電力スペクトルが活線判定装置21にて観測されなかった場合、それは、波長依存型光フィルタ20からの反射光が存在しないことを意味している。即ち、作業者は、当該光ファイバが非現用回線で作業すべき光ファイバであることを確認することができるようになる。
このように、本発明の一実施例の活線判定装置を用いることにより、同定する対象の光ファイバに試験光が伝搬しているか否かが不明である場合に、受光素子14から出力される受信信号の電力の大小(又は電力スペクトルにおける電力振幅の大小)によって試験光の有無を判定することができ、好適には受光素子14から出力される受信信号の電力スペクトルの測定に先立って、受光素子14から出力される受信信号の電力の大小(又は電力スペクトルにおける電力振幅の大小)によって試験光の有無を判定する。
また、反射光有無判定回路23は、受光素子14から出力される受信信号の電力として、図6に示す例のように、受光素子14から出力される受信信号に基づいて受信電力スペクトル測定系22によって測定した電力スペクトルの最大値を用いるようにしてもよい。
尚、狭持した光ファイバに試験光が伝搬していることが確実であるときには、放射光の存在の有無の確認の工程を省略して、現用回線であるか否かの判定を行うこともできる。
本発明による一実施例の活線判定装置によれば、屋外作業者が設備データに依存することなく、現地にて多数の光ファイバから屋外作業者が作業すべき非現用回線を同定することが可能となる。よって、光スプリッタ下部心線と配線用光ファイバを予め接続しておくことが可能となり、従来、開通作業時に必要であった光スプリッタが設置されている電柱への昇柱や接続作業を省くことができる。この稼動の省電力化により、施工時間の短縮が図られ、光線路構築のための運用コストの削減が期待できる。
前述した実施例では、特定の形態について説明したが、本発明は、前述した実施例に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、受信電力スペクトル測定系22及び反射光有無判定回路23は、ディップを有する特有の電力スペクトルを有するか否かを試験光の周波数に基づいてその周期性を検出して、現用回線であるか否かの判定を行うこともできる。また、本発明は、同定する対象の光ファイバに試験光が伝搬しているか否かが不明である場合に、試験光の有無を判定することのみに利用する場合にも有用であり、受光素子14から出力される受信信号の電力の大小(又は電力スペクトルにおける電力振幅の大小)によって判定することができる。従って、本発明は、上述の実施例にて制限されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ制限される。
本発明による一実施例の活線判定装置を用いることにより、従来、開通作業時に必要であった光スプリッタが設置されている電柱への昇柱や接続作業を省くことができ、施工時間の短縮が図られ、光線路構築のための運用コストの削減が期待できため、光アクセスネットワークにおけるアプリケーションに有用である。
現在の光アクセスネットワークの構成図である。 従来の心線対照器の概観図である。 従来の心線対照器の断面を示すとともに、心線対照器の構成を示すブロック図である。 本発明による一実施例の活線判定装置を用いた時の光アクセスネットワークの構成図である。 本発明による一実施例の活線判定装置の断面を示すとともに、活線判定装置の構成を示すブロック図である。 直接波と反射波が同時に同一の受信器に入射した時の電力スペクトルを示す図である。 反射波が存在しない時の受信電力の周波数特性を示す図である。
符号の説明
1 センタビル
2 ユーザ宅
3 局内光回線終端装置
4 地価ケーブル
5 光スプリッタ
6 配線用光ファイバ
7 試験光用の光源
8 引落し点
9 心線対照器
10 光ファイバ
11 第1の本体
12 第2の本体
13 溝
14 受光素子
15 受信電力測定系
16 試験光有無判定回路
17 光ファイバ選択装置
18 光カプラ
19 宅内光回線終端装置
20 波長依存型光フィルタ
21 活線判定装置
22 受信電力スペクトル測定系
23 反射光有無判定回路
30 電柱
31a,31b 光ファイバ接続点
32a 試験光(直接波)
32b 試験光(反射波)
32c 遮蔽される試験光
33 ドロップ光ファイバ

Claims (6)

  1. 同一光スプリッタに接続された複数の光ファイバのうち、所定の光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する活線判定装置であって、
    現用回線の光ファイバには、通信光を透過させ、試験光を反射させる波長依存性を有する波長依存型光フィルタが挿入されており、非現用回線の光ファイバには、該波長依存型光フィルタが未挿入であり、
    光ファイバを収容し褶曲させるための凹部が形成された第1の本体と、前記凹部に対して相補形状の凸部が形成された第2の本体とからなる、前記光ファイバを褶曲させた状態で狭持する一対の本体と、
    前記凸部の中央部に前記光ファイバからの放射光を受光する受光素子と、
    前記受光素子から出力される該放射光に対応する受信信号の電力スペクトルを測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定された電力スペクトルの相違を利用し、活線判定対象となる光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する判定手段とを備え
    前記測定手段は、前記現用回線の場合には、局側からユーザ側へ向かう試験光と、前記波長依存型光フィルタによる試験光の反射光とが、前記受光素子に同時に入射されることにより、両者の位相が同相となる周波数では受信電力の振幅が大きくなり、逆相となる周波数では振幅が小さくなるような周波数特性を有する、受信信号の電力スペクトルを測定し、
    前記非現用回線の場合には、局側からユーザ側へ向かう試験光のみが受光素子に入射されることにより、前記周波数特性を有する前記受信信号の電力スペクトルを測定しないことを特徴とする活線判定装置。
  2. 前記電力スペクトルの特性的相違は、電力スペクトル上のディップの有無か、又は電力スペクトルにおける電力の大小の相違であることを特徴とする、請求項に記載の活線判定装置。
  3. 同一光スプリッタに接続された複数の光ファイバのうち、所定の光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する活線判定装置を用いた活線判定方法であって、
    現用回線の光ファイバには、通信光を透過させ、試験光を反射させる波長依存性を有する波長依存型光フィルタが挿入されており、非現用回線の光ファイバには、該波長依存型光フィルタが未挿入であり、
    前記活線判定装置は、光ファイバを収容し褶曲させるための凹部が形成された第1の本体と、前記凹部に対して相補形状の凸部が形成された第2の本体とからなる、前記光ファイバを褶曲させた状態で狭持する一対の本体と、前記凸部の中央部に前記光ファイバからの放射光を受光する受光素子とを備え、
    前記受光素子から出力される該放射光に対応する受信信号の電力スペクトルを測定する測定ステップと、
    前記測定ステップにより測定された電力スペクトルの相違を利用し、活線判定対象となる光ファイバが現用回線であるか、又は非現用回線であるかを判定する判定ステップとを含み、
    前記測定ステップは、前記現用回線の場合には、局側からユーザ側へ向かう試験光と、前記波長依存型光フィルタによる試験光の反射光とが、前記受光素子に同時に入射することにより、両者の位相が同相となる周波数では受信電力の振幅が大きくなり、逆相となる周波数では振幅が小さくなるような周波数特性を有する、受信信号の電力スペクトルを測定し、
    前記非現用回線の場合には、局側からユーザ側へ向かう試験光のみが受光素子に入射することにより、前記周波数特性を有する受信信号の電力スペクトルを測定しないことを特徴とする活線判定方法。
  4. 前記電力スペクトルの特性的相違は、電力スペクトル上のディップの有無か、又は電力スペクトルにおける電力の大小の相違であることを特徴とする、請求項に記載の活線判定方法。
  5. 当該光ファイバに所定の試験光が伝搬しているか否かが不明である場合には、前記受光素子から出力される受信信号の電力の大小によって該試験光の有無を判定することを特徴とする、請求項に記載の活線判定方法。
  6. 前記受光素子から出力される受信信号の電力の大小に基づく該試験光の有無の判定は、電力スペクトルの測定に先立って行うことを特徴とする、請求項に記載の活線判定方法。
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