JP4846125B2 - ピッチセグメント、ダイヤモンドペレットセグメント及びそれらを用いた研磨工具、その研磨工具のツルーイング方法及びその方法に用いられるツルーイング治具、ピッチセグメントの成形型及び成形方法 - Google Patents

ピッチセグメント、ダイヤモンドペレットセグメント及びそれらを用いた研磨工具、その研磨工具のツルーイング方法及びその方法に用いられるツルーイング治具、ピッチセグメントの成形型及び成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダー面の研磨、特に大面積のシリンダー面の研磨に用いられるピッチセグメント、ダイヤモンドペレットセグメント及びそれらを用いた研磨工具、その研磨工具のツルーイング方法及びその方法に用いられるツルーイング具、ピッチセグメントの成形型及び成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、シリンダー面を有するシリンダーレンズの研磨工具は、通常の光学レンズの研磨工具と同様の方法で製造されている。例えば通常の光学レンズの研磨工具は、以下のような方法によって製造される。
【0003】
(1).通常の光学レンズの研磨工具の製造方法
通常の光学レンズの研磨工具101は、図19(a)に示すように、支持体としての研磨工具本体102の表面に研磨材料としてのピッチ層103が形成されて構成されている。所望レンズの研磨対象面が曲率半径Rの凸面である場合には、形成するピッチ層103の厚さt(例えばt=5mm)に対してR+tの曲率半径を有する凹型の研磨工具本体102を準備する。ここで研磨対象面が曲率半径Rの凹面である場合には、図20(a)に示すように、R−tの曲率半径を有する凸型の研磨工具本体102’を準備する。
【0004】
予め加熱溶融された光学研磨用ピッチを研磨工具本体102上に塗り広げて研磨工具本体102の表面にピッチ層103を形成し、研磨工具本体102の背面にグリップ104を取付ける。バーナー105でピッチ層103を加熱しつつ、所望レンズの研磨対象面と同一の曲率半径Rを有する合わせ皿106に押し付け、ピッチ層103の表面形状を整形するとともに、研磨工具本体102上にピッチ層103を一様の厚さに広げる。
【0005】
このとき、グリップ104を手で保持し、バーナー105からの距離を適切に保ちながら手首を返しつつ一様均等にピッチ層103を加熱する。また、合わせ皿106には石鹸水を塗布し、容易に離型できるようにする。ピッチ層103が研磨工具本体102上に均一に延び広がるまでこの作業を繰り返し、ピッチ層103が均一の厚さtになった後に、研磨工具本体102の外周にはみ出した余分のピッチを加熱したナイフで切り落とす。
【0006】
次に、図19(b)に示すように合わせ皿106の上に木綿製の網107を敷き、再びピッチ層103をバーナー105で加熱しつつ、その網107に押し付けて網目の溝をピッチ層103に転写させて、レンズの研磨工具101を製造する。
【0007】
研磨対象面としてのレンズ面が凹面の場合にも、図20(a)及び図20(b)に示すように、R−tの曲率半径を有する凸型の研磨工具本体102’を用いて上記と同様の手順によりレンズの研磨工具101’を製造する。
【0008】
一方、従来の光学シリンダーレンズの研磨工具は、例えば以下のような方法によって製造される。
【0009】
(2).従来の光学シリンダーレンズの研磨工具の製造方法
光学シリンダーレンズの研磨工具108は、図21(a)に示すように、支持体としての研磨工具本体109の表面に研磨材料としてのピッチ層110が形成されて構成されている。この研磨工具本体109は、円筒の一部を切り出した形状とされていて、研磨対象面としてのシリンダーレンズのシリンダー面に対応した曲面を有している。その研磨対象面が曲率半径R’の凹面である場合に、形成するピッチ層110の厚さt(例えばt=5mm)に対して、R’−tの曲率半径を有する凸型の研磨工具本体109を準備する。
【0010】
その他の製造工程については、通常の光学レンズの研磨工具の製造工程と略同様なので詳細は省略するが、図21(b)に示すように、所望シリンダーレンズの研磨対象面と同一の曲率半径R’を有する合わせ皿106’の上に木綿製の網107’を敷き、再びピッチ層110をバーナー105で加熱しつつ、その網107’に押し付けて網目の溝をピッチ層110に転写させて、シリンダーレンズの研磨工具108を製造する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のシリンダーレンズの研磨工具の製造方法は、バーナー105で加熱しつつ合わせ皿106’に押し付けてピッチ層110の表面形状を整形して一様の厚さに広げる際に、単純に手首を返す運動(図21(a)の矢印A方向)の他に研磨工具の母線方向(図21(a)の矢印B方向)に往復運動を加えなければならず、作業が困難となり熟練を要するという問題がある。この作業は、研磨工具108の面積が大きくなるほど、また母線方向の長さが長くなるほど困難となる。
【0012】
このピッチ層110の表面形状を整形する作業に手間取って、バーナー105で長時間にわたって加熱を続けてしまうと、ピッチ層110の表面から揮発成分(炭化水素:ペトロ−レン)が過度に揮発してしまい、ピッチが硬質で脆い状態に変質してしまう。このピッチ層110が変質した研磨工具108を用いてシリンダーレンズの研磨を行うと、良好に研磨できず、レンズ表面の表面粗さが粗くなり(表面平滑性悪化)、キズが入り易いという問題もある。
【0013】
また、通常の球面レンズの研磨工具101においては、球心を通る軸は特定されないという利点があるが、シリンダーレンズの研磨工具108の場合は、ピッチ層110の表面形状を整形する際に母線方向に傾いてしまうと、その修正が困難であるという問題もある。
【0014】
ピッチ層110には網107’により砥粒を排出するための溝が形成されるが、この溝は必ずしもシリンダーレンズの研磨工具108に適したものではないという問題もある。
【0015】
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、熟練作業を必要とすることなく容易に製作することができ、またバーナーによる加熱によって研磨用ピッチが変質したりすることのないシリンダーレンズ用の研磨工具、それに用いられるピッチセグメント、そのピッチセグメントの成形方法及び成形型を提供することにある。
【0016】
また、第2の目的は、研磨工具の母線の傾きを殆ど発生させることなく、また僅かに発生してしまったとしてもその修正が容易でかつピッチセグメントの表面形状を良好な曲面に補正することができるピッチセグメントのツルーイング方法及びツルーイング具を提供することにある。
【0017】
また、第3の目的は、シリンダーレンズを研磨する際に研磨砥粒を良好に案内して排出することができるピッチセグメントを提供することにある。
【0018】
また、第4の目的は、研磨対象のサイズや曲率半径に容易に対応することができるシリンダーレンズ用の研磨工具、それに用いられるダイヤモンドペレットセグメント及びそのツルーイング方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成させるために、本願の請求項1に記載のピッチセグメントは、シリンダーレンズのシリンダー面を研磨する研磨工具本体に設けられた、シリンダー面の母線方向へ延びると共にシリンダー面の湾曲方向へ湾曲する接着面に対して、接着されるピッチセグメントであって、接着面に接着される基板部と、基板部上に形成されてシリンダー面に摺接し研磨を行う研磨用突起部とを備え、基板部と研磨用突起部とが、研磨用ピッチによって形成され、基板部が、シリンダー面の母線方向へ延びて外形形状が基板部と面直な方向から見て平行四辺形のものとされると共に、研磨用突起部が、基板部の延びる方向に間隔をあけて複数形成されたことを特徴とする。
【0020】
請求項2に記載の研磨工具は、請求項1に記載のピッチセグメントが、研磨工具本体の接着面に対し、湾曲方向に複数配列されて接着されていることを特徴とする。
【0021】
請求項1又は請求項2に係る発明によれば、大型のシリンダーレンズであってもその研磨工具を容易に製造できる。また、研磨工具を製造する際に、バーナーで加熱しつつ基板表面にピッチを均一に延ばす必要がないので、作業が容易でかつピッチを変質させることもない。
【0022】
請求項3に記載の研磨工具は、請求項2に記載の研磨工具において、各研磨用突起部の間が、砥粒案内溝となっていることを特徴とする。
【0023】
請求項3に係る発明によれば、各研磨用突起部の間が、砥粒案内溝となっているので、シリンダー面を研磨する際に発生する砥粒を砥粒案内溝に沿って案内して排出することができる。
【0024】
請求項4に記載の研磨工具は、請求項3に記載の研磨工具において、各研磨用突起部の外形形状を、基板部と面直な方向から見て平行四辺形にすることにより、砥粒案内溝を、シリンダー面の母線方向に対して交差させたことを特徴とする。
【0025】
請求項5に記載の研磨工具は、請求項4に記載の研磨工具において、湾曲方向に隣接するピッチセグメントの砥粒案内溝が互いに交差していることを特徴とする。
【0026】
請求項4又は請求項5に係る発明によれば、シリンダー面を研磨する際の研磨工具とシリンダーレンズとの往復動方向に対応する方向の砥粒案内溝とすることができるので、良好に砥粒を案内して排出することができる。
【0027】
請求項6に記載のツルーイング方法は、研磨工具本体に湾曲方向に配列されて接着されている請求項1に記載のピッチセグメントの各研磨用突起部の表面が呈する包絡線をシリンダー面にならわせるために、シリンダー面と等しい曲率の曲面を有するツルーイング具を用い、ツルーイング具の母線方向を研磨工具本体の母線方向と一致させ、ツルーイング具の曲面を研磨用突起部に接触させて荷重をかけることにより、各研磨用突起部の全体形状をツルーイング具の曲面にならわせることを特徴とする。
【0028】
請求項6に係る発明によれば、容易にかつ良好にピッチセグメントの各研磨用突起部表面が呈する包絡線をシリンダー面にならわせることができる。また、ピッチセグメントが研磨工具本体の接着面に接着されて形成された研磨工具の母線の傾きを容易に修正することもできる。
【0029】
請求項7に記載のツルーイング方法は、請求項6に記載のツルーイング方法において、各研磨用突起部の全体形状をツルーイング具の曲面にならわせることを、研磨工具本体を研磨装置に装着した状態で行うことを特徴とする。
【0030】
請求項7に係る発明によれば、各研磨用突起部の全体形状をツルーイング具の曲面にならわせることを、研磨工具本体を研磨装置に装着した状態で行うので、ツルーイングの際にわざわざ研磨装置から研磨工具本体を取り外す必要がなく、作業が効率的である。
【0031】
請求項8のツルーイング具は、請求項6に記載のツルーイング方法に用いられ、各ピッチセグメントの各研磨用突起部を軟化させるための湯を貯留する貯湯部を有することを特徴とする。
【0032】
請求項8に係る発明によれば、貯湯部に貯留された湯の熱を利用してピッチセグメントを軟化させるので、ピッチセグメントを容易に変形させることができてツルーイングの作業が効率的となる。
【0033】
請求項9のピッチセグメントの成形型は、シリコンゴムから成り、請求項1に記載のピッチセグメントを複数同時成形するためにピッチセグメントに対応する形状の凹部を有するピッチセグメント型部を複数有することを特徴とする。
【0034】
請求項10に記載のピッチセグメントの成形方法は、成形型の熱変形を防止するための金属部材の上に、請求項9に記載の製造型をピッチセグメント型部を有する面を上にして載置し、ピッチセグメント型部に加熱溶融された研磨用ピッチを流入させ、その後に成形型の上からピッチセグメント型部を覆う蓋部材をかぶせ、蓋部材の上にその熱変形を防止するための金属部材を載置して研磨用ピッチを冷却固化させることを特徴とする。
【0035】
請求項9又は請求項10に係る発明によれば、ピッチセグメントを容易にかつ精度よく複数同時に成形することができる。また、成形型が弾力性を有するシリコンゴムで形成されているので、成形したピッチセグメントを成形型から容易に取り出すことができる。
【0036】
請求項11に記載のダイヤモンドペレットセグメントは、シリンダーレンズのシリンダー面を研磨する研磨工具本体に設けられた、シリンダー面の母線方向へ延びると共にシリンダー面の湾曲方向へ湾曲する取付け面に対して取り付けられるダイヤモンドペレットセグメントであって、取付け面に対して着脱可能に取り付けられる保持部材と、保持部材に保持されてシリンダー面に摺接し研磨を行う研磨用ダイヤモンドペレットとを備え、保持部材が、前記シリンダー面の母線方向へ延びて外形形状が保持部材と面直な方向から見て長方形のものとされることを特徴とする。
【0037】
請求項12に記載の研磨工具は、請求項11に記載のダイヤモンドペレットセグメントが、研磨工具本体の取付け面に対し、湾曲方向に複数配列されて着脱可能に取付けられたことを特徴とする。
【0038】
請求項11又は請求項12に係る発明によれば、ダイヤモンドペレットセグメントが研磨工具本体に着脱可能に取り付けられているので、研磨対象としてのシリンダー面のサイズや曲率半径が変更されても容易に対応することができる。また、ダイヤモンドペレットセグメントをサイズや曲率半径の異なる基板に付け替えつつ摩耗限界まで使用することができるので経済的である。
【0039】
請求項13に記載のツルーイング方法は、研磨工具本体に湾曲方向に配列して取付けられている請求項11に記載のダイヤモンドペレットセグメントのダイヤモンドペレット表面が呈する包絡線がシリンダー面にならうように、ダイヤモンドペレットの表面を研削盤で研削することを特徴とする。
【0040】
請求項13に係る発明によれば、ダイヤモンドペレット表面が呈する包絡線がシリンダー面にならうようにダイヤモンドペレット表面を研削盤で研削するので、ダイヤモンドペレットの表面をシリンダー面と等しい曲率を有する良好な曲面とすることができる。また、ダイヤモンドペレットセグメントが研磨工具本体の取付け面に取付けられて形成された研磨工具の母線の傾きを容易に修正することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
図1(a)及び図1(b)に本発明の実施の形態に係るピッチセグメントを示す。図1(a)に示すピッチセグメント1は研磨対象としてのシリンダーレンズのシリンダー面を研磨(仕上げ研磨)するためのもので、研磨用ピッチを材料として形成され、基板部1aと研磨用突起部1bとから成っている。
【0042】
基板部1aは、シリンダー面の母線方向に長く延びて外形形状が平面視(面直方向に見て)略平行四辺形とされている。その基板部1a上に突出して形成された研磨用突起部1bは、シリンダー面に摺接してそのシリンダー面を研磨するためのものであり、外形形状が小面積の平面視(基板部1aの面直方向に見て)略平行四辺形状とされている。
【0043】
この研磨用突起部1bは、基板部1aの延びる方向に間隔をあけて複数配列されて形成されていて、研磨用突起部1bの対向辺1b’と、それに隣接する研磨用突起部1bの対向辺1b’との間隔が、シリンダー面を研磨する際に発生する砥粒を案内して排出する砥粒案内溝1cとなっている。
【0044】
砥粒案内溝1cは図に示すように斜め方向であって、シリンダー面の母線方向、すなわち基板部1aの底辺1a’が延びる方向に対して交差する方向に形成されている。
【0045】
図1(b)に、ピッチセグメント2の外観形状を示す。このピッチセグメントは、砥粒案内溝2cが底辺2a’と交差する方向がピッチセグメント1の砥粒案内溝1cが底辺1a’と交差する方向と異なる。ピッチセグメント2の砥粒案内溝2cの方向は、ピッチセグメント1の砥粒案内溝1cの方向と、シリンダー面の母線方向に対して線対称とされていて、ピッチセグメント2はピッチセグメント1に対して鏡面体とされている。
【0046】
図2に、このピッチセグメント1,2を成形する成形型3を示す。図2(a)は製造型3を上部から平面視した平面図であり、図2(b)は、その略中央部で切断して正面から見た断面図である。
【0047】
この製造型3は、シリコンゴムで形成されている。製造型3には、ピッチセグメント1を形成するためにピッチセグメント1に対応する形状の凹部を有するピッチセグメント型部3aが複数形成されている。また、ピッチセグメント2を形成するためにピッチセグメント2に対応する形状の凹部を有するピッチセグメント型部3bも複数形成されている。本実施の形態においては、ピッチセグメント型部3a,3bは各3個ずつ形成されている。また、ピッチセグメント1,2を製造する際に、ピッチセグメント型部3a,3bから溢れた余剰ピッチを貯留するための余剰ピッチ貯留部3cも形成されている。
【0048】
次に、図3(a)及び図3(b)に基づいて、この成形型3によってピッチセグメント1,2を成形する手順を説明する。
【0049】
まず金属部材4の上に成形型3を、ピッチセグメント型部3a,3bを有する面を上にして載置する。この金属部材4は、加熱溶融されたピッチによって成形型3が熱変形するのを防止するためのものである。
【0050】
続いて、このピッチセグメント型部3a,3bに、予め加熱溶融された研磨用ピッチを流入する。冷却時の収縮を見込んで、研磨用ピッチの量は若干多めに流入する。ピッチセグメント型部3a,3bから溢れた余剰ピッチは余剰ピッチ貯留部3cに貯留されるので問題はない。
【0051】
その後、成形型3の上からピッチセグメント型部3a,3bを覆うようにシリコンゴムで形成された蓋部材5をかぶせて、さらにその蓋部材5の上に熱変形を防止するための金属部材6を載置する(図3(b)を参照)。
【0052】
ピッチセグメント型部3a,3bに流入された研磨用ピッチが充分冷却固化した後に、金属部材4,6を取り外し、蓋部材5も取り外して成形型3を型開きする。図3(a)に示すように、ピッチセグメント型部3a,3bには、ピッチセグメント1,2が形成され、ピッチ貯留溝部には、余剰ピッチ7aが貯留している。
【0053】
成形されたピッチセグメント1,2には、図に示すようにその周囲に余分なバリ7bや、隣接するピッチセグメント同士を連結するバリ7cが付着して形成されているが、これらのバリ7b,7cはピッチセグメント1,2を成形型3から取り出した後にカッター・ナイフ等で容易に除去することができる。また、余剰ピッチ7aは余剰ピッチ貯留部3cに流れ込んで貯留しているので型開き後に容易に除去できる。
【0054】
この成形型3はシリコンゴムで形成されているので弾力性に優れ、ピッチセグメント1,2の成形後に、成形型3からピッチセグメント1,2を取り出すいわゆる型抜きも容易に行うことができる。
【0055】
次に図4(a)、図4(b)及び図5に基づいて、この製造型3を形成する方法について説明する。
【0056】
図4(a)及び図4(b)に示すように、底部材8a、側面部材8b,8cにより容器8が構成されている。底部材8a及び側面部材8b,8cはそれぞれネジで締結され、隙間が殆ど生じないようになっているので、容器8内部にシリコン材が流入されても漏れることはない。
【0057】
容器8の底部、すなわち底部材8a上にはピッチセグメント1,2と略同形状とされたピッチセグメント型部形成部材9a,9bが所定間隔で複数個配置され(本実施の形態においては各3個ずつ)、さらにその両端には、余剰ピッチ貯留部3cを形成するための余剰ピッチ貯留部形成部材9cが配置されている。このピッチセグメント型部形成部材9a,9b及び余剰ピッチ貯留部形成部材9cもネジにより底部材8aに締結されている。
【0058】
予め主剤と硬化剤とを混ぜ合わせたシリコン材11を、この容器8内に流入して充填し、その後図5に示すように上蓋10をかぶせて側面部材8b,8cにネジで締結する。この上蓋10には、適切な間隔で抜き孔10aが設けられており、この抜き孔10aからシリコン11の主剤、硬化剤を攪拌して混合する際に発生した気泡や、余剰シリコン11a等が上部に抜けるようになっている。
【0059】
シリコンが硬化するまで所定時間放置する。上蓋10の上部に抜けて硬化した余剰シリコン11aはカッターナイフ等で容易に除去することが可能である。余剰シリコン11aを除去した後、各部のネジを外して容器8を分解するとシリコンゴム製の成形型3を得ることができる。
【0060】
この成形型3は、ピッチセグメント型部形成部材9a,9bによって形成されたピッチセグメント型部3a,3b、余剰ピッチ貯留部形成部材9cによって形成された余剰ピッチ貯留部3cを有している。
【0061】
図6に、シリコンゴム製の蓋部材5を形成している様子を示す。この蓋部材5の形成においては、平板状の底部材8a’を側面部材8b,8cにネジで締結して容器8’が構成されている。この容器8’を用いて、上記に示した成形型3の形成方法と同様の方法によってシリコンゴム製の蓋部材5を得ることができる。
【0062】
この成形型3で成形されたピッチセグメント1,2を図7に示す研磨工具本体12の接着面に接着して図8に示すように研磨工具13とする。この研磨工具本体12は、ピッチセグメント1,2を接着するための接着面12aを有していて、その接着面12aは母線L方向に延び、かつその母線L方向と直交する湾曲方向に曲率を有する曲面とされている。この接着面12aの曲率半径は、研磨対象としてのシリンダーレンズのシリンダー面の曲率に基づいた曲率半径とされている。
【0063】
ピッチセグメント1,2の基板部1a,2aの延びる方向を母線L方向と一致させて、研磨工具本体12の接着面12aに、ピッチセグメント1,2を、その裏面1d,2d(図1(a),(b)も参照)にアルコール等の溶剤を塗布することにより接着する。母線L方向は、シリンダー面の母線方向と対応し、シリンダー面を研磨する際には、シリンダー面の母線方向と研磨工具本体12の母線L方向とは一致させられる。
【0064】
図8に示すように、母線L方向には、同一のピッチセグメント、すなわちピッチセグメント1に隣接してピッチセグメント1を、ピッチセグメント2に隣接してピッチセグメント2を接着する。母線Lと直交する湾曲方向Raには、ピッチセグメント1とピッチセグメント2とを交互に配列して接着する。
【0065】
また、ピッチセグメント1の端面1eとピッチセグメント2の端面2eとは、湾曲方向Raに列状に並ばないようにずらして接着する。研磨工具本体12の母線L方向端部12b近傍には、基板12の形状に合わせて、ピッチセグメント1,2を適宜カットしたものを用いて接着する。
【0066】
図8に示すピッチセグメント表面部分Pを拡大して図9に詳細に示す。ピッチセグメント1とピッチセグメント2とが湾曲方向Raに沿って交互に配列しているので、ピッチセグメント1の研磨用突起部1bとピッチセグメント2の研磨用突起部2bとが整然と並び、ヘリンボーン状を呈している。
【0067】
この研磨工具13を用いてシリンダー面を研磨する際、研磨工具13とシリンダーレンズとは互いに往復動しつつピッチセグメント1,2の研磨用突起部1b,2bがシリンダー面に摺接してシリンダー面を研磨する。このとき、例えば研磨工具13が湾曲方向Raに沿って往復動し、シリンダーレンズが母線L方向に沿って往復動するので、その相対移動による合成ベクトル方向は、両者の往復動の位相によって図9に示す矢印C方向又は矢印D方向となる。
【0068】
このとき、研磨工具本体12の接着面12aに接着されたピッチセグメント1の砥粒案内溝1cは図中矢印Cの方向と一致しているので、その往復動の合成ベクトル方向が矢印C方向の場合に、研磨によって発生した砥粒をこの砥粒案内溝1cに沿って良好に案内して排出することができる。
【0069】
また、研磨工具本体12の接着面12aに接着されたピッチセグメント2の砥粒案内溝2cは図中矢印Dの方向と一致しているので、その往復動の合成ベクトル方向が矢印D方向の場合に、研磨によって発生した砥粒をこの砥粒案内溝2cに沿って良好に案内して排出することができる。
【0070】
図10は、この研磨工具13に接着されているピッチセグメント1,2をツルーイングする様子を示している。
【0071】
研磨工具本体12の接着面12aに接着された複数のピッチセグメント1,2の研磨用突起部1b,2bの表面は平面であり、その研磨用突起部1b,2bの表面を結んだ形状は厳密には曲面ではなく多面形状となっている。そこで、各研磨用突起部1b,2bの表面が呈する包絡線をシリンダー面にならわせるために、シリンダー面と等しい曲率半径を有するツルーイング具14をピッチセグメント1,2の上に載せて、研磨用突起部1b,2bに接触させつつ重量Wを利用して荷重をかけることによりピッチセグメント1,2を塑性変形させる。このツルーイング具14は、その母線方向を研磨工具本体12の母線方向と一致させてピッチセグメント1,2の上に載せる。それにより、各研磨用突起部1b,2bが形状補正されて、突起部1b,2bを結んだ形状すなわち包絡線が精密に曲面となり、シリンダー面の曲面にならわせることができる。
【0072】
ここにおいて、シリンダー面が曲率半径rの凹面である場合、ツルーイング具14も曲率半径rの凹面とし、ピッチセグメントの厚さをtとした場合は、曲面12aが曲率半径がr−tの凸面である基板12を用いる。また、シリンダー面が曲率半径rの凸面である場合、ツルーイング具14も曲率半径rの凸面とし、ピッチセグメントの厚さをtとした場合は、曲面12aが曲率半径がr+tの凹面である基板12を用いる。
【0073】
ツルーイングに際しては、ピッチセグメント1,2とツルーイング具14との間にテフロンシート15(厚さ0.1mm)を挟んで離型材とする。また、研磨工具13の側面13a及びツルーイング具14の側面14aに、それぞれの側面と接触する面が平行とされている側面保持工具16を接触させて、研磨工具13の母線Lが傾かないようにする。
【0074】
[変形例1]
この研磨工具13は、形状精度や表面粗さが良好でないシリンダーレンズを研磨した場合にピッチセグメント1,2の表面形状が悪化するため、また、長期間使用せず放置された場合にピッチセグメント1,2の表面形状が変形してしまうため、時々ツルーイングを行ってピッチセグメント1,2の形状補正を行う必要がある。そのため、ツルーイングは、研磨装置から研磨工具13を取り外すことなく、図11に示すように研磨装置に研磨工具13を装着した状態で行えるのが望ましい。
【0075】
図11において、研磨工具13は研磨装置連結部17を介して図示しない研磨装置に装着されている。側面保持工具16’は、ツルーイング具14’の側面に設けられた段差部14bに沿って取付けられ、ネジ18で固定されている。側面保持工具16’は、段差部14bに沿って取付けられる取付け面16aと平行な研磨工具接触面16bを有しており、その研磨工具接触面16bと研磨工具13の側面13aとを接触させることにより、研磨工具13の母線Lの傾きを防止する。このようにして、研磨工具13を研磨装置に装着した状態で、研磨工具13の母線Lの傾きを防止しつつツルーイング具14’の重量Wによりピッチセグメント1,2の研磨用突起部1b,2bを塑性変形させてツルーイングを行う。それにより、各研磨用突起部1b,2bが形状補正されて、突起部1b,2bを結んだ形状すなわち包絡線が精密に曲面となり、シリンダー面の曲面にならわせることができる。
【0076】
[変形例2]
図12に示すように、ツルーイング具14’の上面14cが貯湯部14dを有して、その貯湯部14dに高温の湯19を溜めてツルーイングを行ってもよい。貯湯部14dに溜められた湯19の熱が、ツルーイング具14’を介してピッチセグメント1,2に伝わり、ピッチセグメント1,2の研磨用突起部1b,2bが軟質化して容易に変形するので、ツルーイングを効率的に行うことができる。また、バーナーで加熱しないので、ピッチの揮発成分が過度に揮発してしまうこともなく、ピッチが変質してしまうのを防止することもできる。
【0077】
[変形例3]
図13に示すように、母線L’方向に短く、母線L’に直交する湾曲方向Ra’に長い研磨工具本体12’の場合は、図14に示すようにピッチセグメント1,2を、その基板部1a,2aの延びる方向を母線L’方向と一致させてピッチセグメント1とピッチセグメント2とを交互に基板12’の接着面に接着して研磨工具13’を構成する。
【0078】
このピッチセグメント1,2は、外形形状が基板部1a,2aの延びる方向に長い平面視(面直方向に見て)平行四辺形状とされていて、基板12’に比べてその大きさが小さいので、サイズや形状、曲面の曲率半径の異なる基板にも問題なく接着できて、幅広く適用することができる。
【0079】
[変形例4]
図15に本発明の変形例4に係るダイヤモンドペレットセグメント20を示す。このダイヤモンドペレットセグメント20は、保持部材20aの上面にダイヤモンドペレット20bが等間隔に複数接着されて構成されている。
【0080】
保持部材20aには取付け孔20cが設けられていて、研磨工具本体にネジで着脱可能に取付けられるようになっている。ダイヤモンドペレット20bは、シリンダー面を研磨(中間研磨)するためのもので、円盤形状とされていて、保持部材20aに接着固定されている。
【0081】
このダイヤモンドペレット20bは、シリンダーレンズの材料、シリンダー面の形状精度や表面粗さに対応して、平均砥粒直径、集中度、ボンド剤等が適宜選択されて使用される。
【0082】
図16に、このダイヤモンドペレットセグメント20がネジで着脱可能に取付けられて使用される研磨工具本体21を示す。この研磨工具本体21は、母線L”方向に延びる取付け面21aを有し、その取付け面21aはシリンダー面に基づいた曲率半径を有している。具体的には、シリンダー面が曲率半径r2の凹面であって、ダイヤモンドペレットセグメント20の高さがTである場合、この研磨工具本体21の取付け面21aは、曲率半径r2−Tの凸面とされる(図18も参照)。
【0083】
この研磨工具本体21には、取付け面21aに多数のネジ穴21bが形成されていて、ネジにより、その表面に複数のダイヤモンドペレットセグメント20を締結して取付けられるようになっている。この研磨工具本体21aにダイヤモンドペレットセグメント20が着脱可能に複数取付けられて図17に示す研磨工具22とされる。
【0084】
図18は、この研磨工具22をツルーイングする様子を示している。
【0085】
取付け面21aの表面に締結された複数のダイヤモンドペレットセグメント20のダイヤモンドペレット20bの表面は平面であるので、その表面を結んだ形状は、厳密には曲面ではなく多面形状である。そこで、この研磨工具22を図示しない研削盤に装着して研削工具としてのダイヤモンドホイール23によってダイヤモンドペレット20bの表面を研削してその包絡線をシリンダー面にならわせる。
【0086】
このとき、ダイヤモンドペレット20bの表面が、研磨対象としてのシリンダー面の曲率半径と一致するように研削する。例えば、シリンダー面が曲率半径r2の凹面である場合には、図18に示すように、ダイヤモンドペレット20aの表面が呈する包絡線、すなわち複数のダイヤモンドペレット20bの表面を結んだ形状が曲率半径r2の凸面となるようにダイヤモンドホイール23を制御して研削する。
【0087】
このツルーイングの際には、研磨工具22の母線L”に傾きが発生しないよう研磨工具22はその側面22aを基準として研削盤の加工ベッド上に適切に位置決めされる。これにより、曲率半径r2のシリンダー面を良好に研磨することができる研磨工具22を得ることができる。
【0088】
このダイヤモンドペレットセグメント20は、ネジにより基板に着脱可能とされているので、取付けられている基板から取り外して異なるサイズの基板や異なる曲率半径の曲面を有する基板に再度取付けることが可能である。
したがって、サイズやシリンダー面の曲率半径が異なるシリンダーレンズを研磨する際にも容易に対応することができる。研磨対象としてのシリンダー面に応じてツルーイングを行うことで、ダイヤモンドペレット20bの摩耗限界まで無駄なくダイヤモンドペレットセグメント20を使用することができ、経済的である。
【0089】
【発明の効果】
上記に説明したように、本願の請求項1又は請求項2に係る発明によれば、大型のシリンダーレンズであってもその研磨工具を容易に製造できる。また、研磨工具を製造する際に、バーナーで加熱しつつ基板表面にピッチを均一に延ばす必要がないので、作業が容易でかつピッチを変質させることもない。
【0090】
請求項3に係る発明によれば、各研磨用突起部の間が、砥粒案内溝となっているので、シリンダー面を研磨する際に発生する砥粒を砥粒案内溝に沿って案内して排出することができる。
【0091】
請求項4又は請求項5に係る発明によれば、シリンダー面を研磨する際の研磨工具とシリンダーレンズとの往復動方向に対応する方向の砥粒案内溝とすることができるので、良好に砥粒を案内して排出することができる。
【0092】
請求項6に係る発明によれば、容易にかつ良好にピッチセグメントの各研磨用突起部表面が呈する包絡線をシリンダー面にならわせることができる。また、ピッチセグメントが研磨工具本体の接着面に接着されて形成された研磨工具の母線の傾きを容易に修正することもできる。
【0093】
請求項7に係る発明によれば、各研磨用突起部の全体形状をツルーイング具の曲面にならわせることを、研磨工具本体を研磨装置に装着した状態で行うので、ツルーイングの際にわざわざ研磨装置から研磨工具本体を取り外す必要がなく、作業が効率的である。
【0094】
請求項8に係る発明によれば、貯湯部に貯留された湯の熱を利用してピッチセグメントを軟化させるので、ピッチセグメントを容易に変形させることができてツルーイングの作業が効率的となる。
【0095】
請求項9又は請求項10に係る発明によれば、ピッチセグメントを容易にかつ精度よく複数同時に成形することができる。また、成形型が弾力性を有するシリコンゴムで形成されているので、成形したピッチセグメントを成形型から容易に取り出すことができる。
【0096】
請求項11又は請求項12に係る発明によれば、ダイヤモンドペレットセグメントが研磨工具本体に着脱可能に取り付けられているので、研磨対象としてのシリンダー面のサイズや曲率半径が変更されても容易に対応することができる。また、ダイヤモンドペレットセグメントをサイズや曲率半径の異なる基板に付け替えつつ摩耗限界まで使用することができるので経済的である。
【0097】
請求項13に係る発明によれば、ダイヤモンドペレット表面が呈する包絡線がシリンダー面にならうようにダイヤモンドペレット表面を研削盤で研削するので、ダイヤモンドペレットの表面をシリンダー面と等しい曲率を有する良好な曲面とすることができる。また、ダイヤモンドペレットセグメントが研磨工具本体の取付け面に取付けられて形成された研磨工具の母線の傾きを容易に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の実施の形態に係るピッチセグメントの正面及び側面を示し、(b)は(a)に示すピッチセグメントの鏡面体とされたピッチセグメントの正面及び側面を示す。
【図2】 図1に示すピッチセグメントを成形する成形型を示し、(a)はその成形型を上部から平面視した平面図であり、(b)はその略中央部で切断して正面から見た断面図である。
【図3】 成形型によりピッチセグメントを成形する様子を示し、(a)は、成形後に型開きした様子を上部から平面視した平面図であり、(b)は、成形型に蓋部材をかぶせて冷却放置している様子を略中央部で切断して正面から見た断面図である。
【図4】 成形型を形成するために、容器底部にピッチセグメント型部形成部材と余剰ピッチ貯留部形成部材とを配置した様子を示し、(a)は上部から平面視した平面図であり、(b)は略中央部で切断して正面から見た断面図である。
【図5】 容器にシリコンを流入して成形型を形成する様子を示す図である。
【図6】 容器にシリコンを流入して蓋部材を形成する様子を示す図である。
【図7】 図1に示すピッチセグメントが接着されて研磨工具を構成する研磨工具本体を示す図である。
【図8】 図7に示す研磨工具本体の接着面にピッチセグメントを複数接着して研磨工具とした様子を示す図である。
【図9】 図8に示す研磨工具のピッチセグメント表面部分を拡大して示す詳細図である。
【図10】 図8に示す研磨工具のピッチセグメント表面をツルーイングするツルーイング方法を説明する図である。
【図11】 本発明の変形例1に係るツルーイング方法を説明する図である。
【図12】 本発明の変形例2に係るツルーイング方法を説明する図である。
【図13】 本発明の変形例3に係る研磨工具を構成する研磨工具本体を示す図である。
【図14】 図13に示す研磨工具本体の接着面にピッチセグメントを接着して研磨工具とした様子を示す図である。
【図15】 本発明の変形例4に係るダイヤモンドペレットセグメントを示す図である。
【図16】 図15に示すダイヤモンドペレットセグメントが取付けられて研磨工具を構成する研磨工具本体を示す図である。
【図17】 図16に示す基板の曲面にダイヤモンドペレットセグメントを複数取付て研磨工具とした様子を示す図である。
【図18】 図17に示す研磨工具のダイヤモンドペレット表面をツルーイングするツルーイング方法を説明する図である。
【図19】 従来の通常の凸レンズの研磨工具を製造する様子を示し、(a)はバーナーで加熱しつつ基板にピッチを延ばしている様子を示す図であり、(b)は網目の溝をピッチに転写している様子を示す図である。
【図20】 従来の通常の凹レンズの研磨工具を製造する様子を示し、(a)はバーナーで加熱しつつ基板にピッチを延ばしている様子を示す図であり、(b)は網目の溝をピッチに転写している様子を示す図である。
【図21】 従来のシリンダーレンズの研磨工具を製造する様子を示し、(a)はバーナーで加熱しつつ基板にピッチを延ばしている様子を示す図であり、(b)は網目の溝をピッチに転写している様子を示す図である。
【符号の説明】
L,L’,L”:母線
Ra,Ra’:曲率方向
P:ピッチセグメント表面部分
r,r2:曲率半径
T:ダイヤモンドペレットセグメントの高さ
W:重量
1,2:ピッチセグメント
1a,2a:基板部
1a’,2a’:底辺
1b,2b:研磨用突起部
1b’,2b’:対向辺
1c,2c:砥粒案内溝
1d,2d:裏面
1e,2e:端面
3:成形型
3a,3b:ピッチセグメント型部
3c:余剰ピッチ貯留部
4、6:金属部材
5:蓋部材
7a:余剰ピッチ
7b,7c:バリ
8:容器
8a:底部材
8b,8c:側面部材
9a,9b:ピッチセグメント型部形成部材
9c:余剰ピッチ貯留部形成部材
10:上蓋
10a:抜き孔
11:シリコン材
11a:余剰シリコ
12,12’:研磨工具本体
12a,12a’:接着面
12b:端部
13,13’:研磨工具
13a:側面
14:ツルーイング
14a:側面
14b:段差部
14c:上面
14d:貯湯部
15:テフロンシート
16,16’:側面保持工具
16a:ツルーイング具取付け面
16b:研磨工具接触面
17:研磨装置連結部
18:ネジ
19:湯
20:ダイヤモンドペレットセグメント
20a:保持部材
20b:ダイヤモンドペレット
20c:取付け孔
21:研磨工具本体
21a:曲面
21b:ネジ穴
22:研磨工具
22a:側面
23:ダイヤモンドホイール
101,101’:レンズの研磨工具
102,102’,109:基板
103,110:ピッチ層
104:グリップ
105:バーナー
106,106’:合わせ皿
107,107’:網
108:シリンダーレンズの研磨工具

Claims (13)

  1. シリンダーレンズのシリンダー面を研磨する研磨工具本体に設けられた、前記シリンダー面の母線方向へ延びると共に前記シリンダー面の湾曲方向へ湾曲する接着面に対して、接着されるピッチセグメントであって、
    前記接着面に接着される基板部と、該基板部上に形成されてシリンダー面に摺接し研磨を行う研磨用突起部とを備え、
    前記基板部と前記研磨用突起部とが、研磨用ピッチによって形成され、
    前記基板部が、前記シリンダー面の母線方向へ延びて外形形状が基板部と面直な方向から見て平行四辺形のものとされると共に、
    前記研磨用突起部が、前記基板部の延びる方向に間隔をあけて複数形成されたことを特徴とするピッチセグメント。
  2. 請求項1に記載のピッチセグメントが、前記研磨工具本体の前記接着面に対し、前記湾曲方向に複数配列されて接着されていることを特徴とする研磨工具。
  3. 前記各研磨用突起部の間が、砥粒案内溝となっていることを特徴とする請求項2に記載の研磨工具。
  4. 前記各研磨用突起部の外形形状を、前記基板部と面直な方向から見て平行四辺形にすることにより、前記砥粒案内溝を、前記シリンダー面の母線方向に対して交差させたことを特徴とする請求項3に記載の研磨工具。
  5. 前記湾曲方向に隣接するピッチセグメントの砥粒案内溝が互いに交差していることを特徴とする請求項4に記載の研磨工具。
  6. 前記研磨工具本体に前記湾曲方向に配列されて接着されている請求項1に記載のピッチセグメントの各研磨用突起部の表面が呈する包絡線を前記シリンダー面にならわせるために、
    前記シリンダー面と等しい曲率の曲面を有するツルーイング治具を用い、該ツルーイング治具の母線方向を前記研磨工具本体の母線方向と一致させ、該ツルーイング治具の前記曲面を前記研磨用突起部に接触させて荷重をかけることにより、前記各研磨用突起部の全体形状を前記ツルーイング治具の前記曲面にならわせることを特徴とするツルーイング方法。
  7. 前記各研磨用突起部の全体形状を前記ツルーイング治具の前記曲面にならわせることを、前記研磨工具本体を研磨装置に装着した状態で行うことを特徴とする請求項6に記載のツルーイング方法。
  8. 請求項6に記載のツルーイング方法に用いられ、前記各ピッチセグメントの前記各研磨用突起部を軟化させるための湯を貯留する貯湯部を有することを特徴とするツルーイング治具。
  9. シリコーンゴムから成り、請求項1に記載のピッチセグメントを複数同時成形するために前記ピッチセグメントに対応する形状の凹部を有するピッチセグメント型部を複数有することを特徴とするピッチセグメントの成形型。
  10. 前記成形型の熱変形を防止するための金属部材の上に、請求項9に記載の製造型を前記ピッチセグメント型部を有する面を上にして載置し、
    該ピッチセグメント型部に加熱溶融された研磨用ピッチを流入させ、
    その後に前記成形型の上から前記ピッチセグメント型部を覆う蓋部材をかぶせ、
    該蓋部材の上にその熱変形を防止するための金属部材を載置して前記研磨用ピッチを冷却固化させることを特徴とするピッチセグメントの成形方法。
  11. シリンダーレンズのシリンダー面を研磨する研磨工具本体に設けられた、前記シリンダー面の母線方向へ延びると共に前記シリンダー面の湾曲方向へ湾曲する取付け面に対して取り付けられるダイヤモンドペレットセグメントであって、
    前記取付け面に対して着脱可能に取り付けられる保持部材と、該保持部材に保持されてシリンダー面に摺接し研磨を行う研磨用ダイヤモンドペレットとを備え、
    前記保持部材が、前記シリンダー面の母線方向へ延びて外形形状が保持部材と面直な方向から見て長方形のものとされることを特徴とするダイヤモンドペレットセグメント。
  12. 請求項11に記載のダイヤモンドペレットセグメントが、前記研磨工具本体の取付け面に対し、前記湾曲方向に複数配列されて着脱可能に取付けられたことを特徴とする研磨工具。
  13. 前記研磨工具本体に前記湾曲方向に配列して取付けられている請求項11に記載のダイヤモンドペレットセグメントの前記ダイヤモンドペレット表面が呈する包絡線が前記シリンダー面にならうように、前記ダイヤモンドペレットの表面を研削盤で研削することを特徴とするツルーイング方法。
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