JP4844039B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に関する。
特開2004−185811号公報および特開2001−110436号公報は、一対のセパレータによって膜−電極−拡散層アッセンブリを挟持した単セル構造を開示している。
従来(比較例)構造では、図9、図10に示すように、発電領域ガス流路1とガスマニホールド2とそれら1、2の間の連絡通路3まわりで、膜4とセパレータ5間を接着剤6でシールした単セル構造を開示している。接着剤6が連絡通路3に侵入して連絡通路3を閉塞しないように、従来(比較例)の単セル構造では、連絡通路3を接着剤6側からシーリングプレート7で覆っている。そして、セパレータNo.1とセパレータNo.2(連絡通路3がある側のセパレータ)のシーリングプレート7の両方に接着剤6を塗布し、電解質膜4を表裏から挟み込む形で接着している。シーリングプレート7は一部が拡散層9と重なっており、拡散層9のうちシーリングプレート7が重なっている部分8へは、発電領域ガス流路1を流れるガスがまわりこんで供給されることになるので、反応ガスの供給に、ガス流れの抵抗を伴っている。
特開2004−185811号公報 特開2001−110436号公報
従来の燃料電池では、シーリングプレートが必要で、その分部品点数が多くなり、組み付け工数が増え、シーリングプレートの組み付け不良や位置ずれが生じる可能性もあるという問題がある。
また、拡散層9のうちシーリングプレート7が重なっている部分への反応ガスの供給にガス流れの抵抗を伴い、その分、発電性能が低下するという問題もある。
本発明の目的は、シーリングプレートを無くしても、発電領域ガス流路とガスマニホールドとの間の連絡通路への接着剤の侵入を防止できる燃料電池を提供することにある。
上記課題を解決する、そして上記目的を達成する、本発明は、つぎのとおりである。
(1) 電解質膜(11)と該電解質膜の両面に配置された第1、第2の電極(14、17)と該第1、第2の電極の電解質膜と反対側に配置された第1、第2のガス拡散層(13、16)とからなる膜−電極−ガス拡散層アッセンブリと、該膜−電極−ガス拡散層アッセンブリを挟む第1、第2のセパレータ(18、18)とを有し、
第1、第2のセパレータ(18、18)には、セルの発電領域に第1、第2のガス流路(27、28)が形成され、非発電領域に第1、第2のガスマニホールド(30、31)が形成され、第1、第2のガス流路(27、28)と第1、第2のガスマニホールド(30、31)との間に第1、第2の連絡通路(40、40)が形成されており、
膜−電極−ガス拡散層アッセンブリを挟む第1、第2のセパレータ(18、18)間には、第1、第2のガス流路(27、28)、第1、第2のガスマニホールド(30、31)、第1、第2の連絡通路(40、40)の周囲に接着剤(33)が配置されており、
第1、第2の連絡通路(40、40)と第1、第2の連絡通路(40、40)と対向する第2、第1の対向セパレータ(18、18)または電解質膜(11)との間に接着剤(33)を保持する第1、第2の接着剤保持部(41、41)を有する燃料電池(10)において、
(イ)前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)が前記第1、第2のガス拡散層(13、16)を前記第1、第2の連絡通路(40、40)に対応する部位のみにおいて該第1、第2の連絡通路(40、40)に沿って前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)まで突出させることにより形成されており、
(ロ)前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)が形成されたガス拡散層(13、16)と電解質膜(11)で隔てられた前記第2、第1のガス拡散層(16、13)は、前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)に対応する部位に前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)に向かって突出する突出部をもたず、
(ハ)前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)と前記第2、第1の対向セパレータ(18、18)との間で、かつ前記電解質膜(11)の前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)側端部および前記第2、第1のガス拡散層(16、13)の前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)側端部より前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)側は接着剤で充填されており、
(ニ)前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)は前記第1、第2の連絡通路(40、40)を前記第2、第1の対向セパレータ(18、18)側から覆い、かつ、前記第1、第2連絡通路(40、40)を前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)と前記第2、第1の対向セパレータ(18、18)または電解質膜(11)との間に位置する接着剤(33)から遮断している、
ことを特徴とする燃料電池(10)
) 前記接着剤保持部(41、41)の厚さ方向の一部のみに樹脂を含浸させることにより、前記接着剤保持部(41、41)の剛性を膜−電極−ガス拡散層アッセンブリの発電領域部分のガス拡散層(13、16)の剛性より高くした()記載の燃料電池(10)
上記(1)の燃料電池によれば、膜−電極−ガス拡散層アッセンブリガス拡散層の周縁部に接着剤保持部を有するので、接着剤保持部が従来のシーリングプレートと同じ働きを果たし、シーリングプレートを無くしても、発電領域ガス流路とガスマニホールドとの間の連絡通路への接着剤の侵入を防止できる。また、接着剤保持部によって、シーリングプレートレス構造としたので、シーリングプレートを設けた場合の課題である、部品点数が多くなり、組み付け工数が増え、シーリングプレートの組み付け不良や位置ずれが生じるおそれがあるという問題を除去することができる。また、シーリングプレートレス構造によって拡散層のうちシーリングプレートと重なる部分もなくなるので、シーリングプレートと重なる部分へのガスの供給にガスのまわりこみによる流れ抵抗とそれによる発電性能の低下もなくなる。
また、接着剤保持部が膜−電極−拡散層アッセンブリMEGAの拡層を連絡通路に沿って延長させて形成されているので、接着剤保持部を構成するのに別部品を設ける必要がない。
上記()の燃料電池によれば、接着剤保持部の剛性は、該接着剤保持部が形成されている部材の発電領域部分の剛性より高くしてあるので、接着剤保持部の必要剛性(従来のシーリングプレート程度の剛性)を容易に確保することができる。
また、接着剤保持部が形成されている部材の接着剤保持部の厚さ方向の一部に樹脂を含浸させて接着剤保持部の剛性を接着剤保持部が形成されている部材の接着剤保持部以外の部分の剛性より向上させてあるので、接着剤保持部の必要剛性を比較的容易に確保することができる
以下に、本発明の燃料電池を、図1〜図8を参照して説明する。
本発明の燃料電池10は、たとえば固体高分子電解質型燃料電池である。燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いられてもよい。
燃料電池(セル)10は、図6〜図8に示すように、電解質アッセンブリとセパレータ18との積層体からなる。電解質アッセンブリは、燃料電池10が固体高分子電解質型の場合は電解質アッセンブリは膜−電極−ガス拡散層アッセンブリ(MEGA:
Membrane-Electrode-Gas Diffusion Layer Assembly )である。以下、膜−電極−ガス拡散層アッセンブリで説明する。
膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )は、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード、燃料極)14および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード、空気極)17とからなる。膜−電極アッセンブリとセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれガス拡散層13、16(アノード側拡散層13、カソード側拡散層16、ただしガス拡散層は必須ではない)が設けられる。膜−電極アッセンブリと拡散層13、16はMEGAを構成する。
膜−電極−ガス拡散層アッセンブリとセパレータ18を重ねてセルモジュール19(1セルモジュールの場合は、セル10はセルモジュール19と同じになる)を構成し、セルモジュール19を積層してセル積層体とし、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、両端のエンドプレート22をセル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート24)にボルト・ナット25にて固定し、燃料電池スタック23を構成する。一端のエンドプレートに設けた調整ネジにてその内側に設けたバネを介してセル積層体にセル積層方向の締結荷重をかける。
セパレータ18は、カーボンセパレータ、メタルセパレータ、導電性樹脂セパレータ、メタルセパレータと樹脂フレームとの組合せ、等からなる。
セパレータ18には、セルの発電領域において、アノード14に燃料ガス(水素)を供給するための燃料ガス流路27が形成され、カソード17に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路28が形成されている。また、セパレータ18には冷媒(通常、冷却水)を流すための冷媒流路26も形成されている。セパレータ18には、非発電領域において、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31、冷媒マニホールド29が形成されている。発電領域のガス流路27、28は、ガスマニホールド30、31と連絡通路40を介して連通している。連絡通路40はセパレータ18に形成されている。燃料ガスマニホールド30は連絡通路40を介して燃料ガス流路27と連通しており、酸化ガスマニホールド31は酸化ガス流路28と連絡通路40を介して連通しており、冷媒マニホールド29は冷媒流路26と連通している。
燃料ガス、酸化ガス、冷媒は、セル10内において互いにシールされている。各セルモジュール19のMEAを挟む2つのセパレータ18間は、第1のシール部材(たとえば、接着剤)33によってシールされており、隣接するセルモジュール19同士の間は、第2のシール部材(たとえば、ガスケット)32によってシールされている。ただし、第2のシール部材32は接着剤で形成されてもよい。第1のシール部材(たとえば、接着剤)33は、ガス流路27、28と、ガスマニホールド30、31と、連絡通路部40の周囲(外側)でMEGAを挟んで対向する一対のセパレータ18間、および膜−電極−拡散層アッセンブリと一対のセパレータの各セパレータ18との間をシールする。
各セル10の、アノード14側では、水素を水素イオン(プロトン)と電子に変換する電離反応が行われ、水素イオンは電解質膜11中をカソード17側に移動し、カソード17側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、またはセル積層方向一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通して他端のセルのカソードにくる)から水が生成され、次式にしたがって発電が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
第1のシール部材(たとえば、接着剤)33が連絡通路40に侵入しないように、従来はシーリングプレートが連絡通路40を連絡通路40に対向する部材(電解質膜または連絡通路40が形成されているセパレータに対向し隣接するセパレータ)側から覆っていたが、本発明では、図1〜図5に示すように、電解質アッセンブリ(燃料電池が固体高分子電解質型燃料電池の場合は膜−電極−拡散層アッセンブリ(MEGA))が連絡通路40(連絡通路40が形成されているセパレータ領域)を連絡通路40に対向する部材(電解質膜または連絡通路40が形成されているセパレータに対向し隣接するセパレータ)側(従来構造でシーリングプレート側に対応)から覆う接着剤保持部41を有している。接着剤保持部41は電解質アッセンブリの周縁部によって形成されている。連絡通路40は接着剤保持部41によって接着剤33から、セル積層方向(セル面方向と直交する方向)に遮断されており、接着剤33が連絡通路40に侵入しないようになっている。接着剤保持部41はセルのセパレータ間の接着剤33と連絡通路40との間に位置して連絡通路40を接着剤33から遮断している。この構造によって、従来必要であったシーリングプレート7を設ける必要がなくなり、連絡通路40部位はシーリングプレートレス構造(シーリングプレート7を無くした構造)となっている。
連絡通路40部位では、接着剤33は一対のセパレータのうち片方のセパレータ18にのみ塗布され、他方のセパレータ18には塗布されず、接着剤33と拡散層13、16とで電解質膜11を挟み込む形をとる。
接着剤保持部41は、セル面と平行な面内で、連絡通路40部位で、電解質アッセンブリ(固体高分子電解質型燃料電池の場合は膜−電極−拡散層アッセンブリ)のほぼ四角形部分(接着剤保持部以外の部分)42からガスマニホールド30、31側に向かって突出させて形成された、連絡通路40を連絡通路40のほぼ全幅にわたって、連絡通路40に対向する部材側から覆う、ほぼ矩形状の舌片から構成されており、電解質アッセンブリ(固体高分子電解質型燃料電池の場合は膜−電極−拡散層アッセンブリ)のほぼ四角形部分(接着剤保持部以外の部分)42と一体に形成されている。
接着剤保持部41は、電解質アッセンブリ(固体高分子電解質型燃料電池の場合は膜−電極−拡散層アッセンブリ)の電解質膜11、電極14、17、拡散層13、16の何れか少なくとも一つを、連絡通路40に沿ってガスマニホールド30、31部位まで突出させて形成されている。接着剤保持部41は、接着剤33が塗布直後の液状段階(ただし、時間が経過すると固体になる)において接着剤保持部41のマニホールド側端部をまわりこんで連絡通路40に侵入することがないように、ガスマニホールド30、31に(若干)突入していてもよい。接着剤保持部41の端面はガスマニホールド30、31に露出している。
接着剤保持部41は、燃料電池が固体高分子電解質型燃料電池の場合、膜−電極−拡散層アッセンブリ(MEGA)のうち、望ましくは拡散層13、16を連絡通路40に沿ってガスマニホールド30、31まで延長して形成されている。連絡通路40が燃料ガス流路27が形成されたセパレータに形成されている場合は燃料ガス側の拡散層13を燃料ガスマニホールド30まで延ばして接着剤保持部41を形成し、接着剤保持部41と酸化ガス側セパレータとの間にある接着剤33から連絡通路40を遮断する。また、連絡通路40が酸化ガス流路28が形成されたセパレータに形成されている場合は酸化ガス側の拡散層16を酸化ガスマニホールド31まで延ばして接着剤保持部41を形成し、接着剤保持部41と燃料ガス側セパレータとの間にある接着剤33から連絡通路40を遮断する。
拡散層13、16における連絡通路40の位置は、燃料ガス側拡散層13と酸化ガス側拡散層16とで異なるので、接着剤保持部41を連絡通路40の位置に対応させて拡散層13、16につけることにより、接着剤保持部41が、膜−電極アッセンブリに拡散層13、16を重ね合わせる場合の誤組み付け防止として働く。その結果、誤組み付け防止用の、コーナ切り落とし部43のサイズを従来のコーナ切り落とし部のサイズに比べて小さくできるか、またはコーナ切り落とし部43を無くすことができる。これによって、コーナ切り落とし部43によってコーナ切り落とし部43に対応する部位での発電領域の制限を無くすことができる。
接着剤保持部41がスタック締結荷重を受けた時に変形して連絡通路40に侵入しないように、接着剤保持部41は、電解質アッセンブリの発電領域部分の剛性より、剛性を高くされることが望ましい。
接着剤保持部41の剛性を向上するために、接着剤保持部41が形成されている部材の接着剤保持部41に樹脂を含浸させることにより、接着剤保持部41が形成されている部材の接着剤保持部41の剛性を、電解質アッセンブリの発電領域部分(接着剤保持部41が形成されている部材の接着剤保持部41以外の部分)の剛性より大きくしてもよい。
あるいは、接着剤保持部41が形成されている部材の接着剤保持部41の厚さを、接着剤保持部41が形成されている部材の接着剤保持部41以外の部分の厚さより大とすることにより、接着剤保持部41が形成されている部材の接着剤保持部41の剛性を、電解質アッセンブリの発電領域部分(接着剤保持部41が形成されている部材の接着剤保持部41以外の部分)の剛性より大きくしてもよい。
たとえば、燃料電池が固体高分子電解質型燃料電池で、電解質アッセンブリが膜−電極−拡散層アッセンブリMEGAの場合、接着剤保持部41の剛性を向上するために、接着剤保持部41が拡散層13、16の延長部から成る場合に、接着剤保持部41のみに、かつ望ましくは、接着剤保持部41の厚さ方向には接着剤保持部41の厚さの一部のみに(耳部41の全厚にすると接着剤保持部41を通り抜けるガスの流通性が悪くなるので厚さの一部のみとするのが望ましい)、樹脂を含浸させて接着剤保持部41の剛性を拡散層13、16の他の部分(接着剤保持部41以外の部分)の剛性より向上させてある。
あるいは、接着剤保持部41の剛性を向上するために、接着剤保持部41が拡散層13、16の延長部から成る場合に、拡散層13、16のうち、接着剤保持部41の厚さを、拡散層の他の部分の厚さより大にして(1枚の厚さを大にするか、あるいは複数枚を重ねて一体的にするかで、厚さを大とする)、接着剤保持部41の剛性を該拡散層の他の部分の剛性より大としてもよい。
本発明は、燃料電池であってもよいし、あるいは、上記接着剤保持部41を備えた電解質アッセンブリ(燃料電池が固体高分子電解質型燃料電池で、電解質アッセンブリが膜−電極−拡散層アッセンブリMEGA)であってもよい。
つぎに、本発明の作用・効果を説明する。
本発明の燃料電池10では、電解質アッセンブリ(燃料電池が固体高分子電解質型燃料電池の場合は、電解質アッセンブリは膜−電極−拡散層アッセンブリMEGAである)が連絡通路40を連絡通路40と対向する部材側から覆う接着剤保持部41を有するので、接着剤保持部41が従来のシーリングプレート7と同じ働き(接着剤の連絡通路40への侵入防止の働き)を果たし、シーリングプレート7を無くしても、発電領域ガス流路27、28とガスマニホールド30、31との間の連絡通路40への接着剤33の侵入を防止できる。これによって、本発明の燃料電池10は、シーリングレス構造となる。
シーリングプレートレス構造とした結果、シーリングプレート7を設けた場合の課題である、部品点数が多くなり、組み付け工数が増え、シーリングプレートの組み付け不良や位置ずれが生じるおそれがあるという問題を除去することができる。
また、接着剤保持部41が電解質アッセンブリ(燃料電池が固体高分子電解質型燃料電池の場合は、電解質アッセンブリは膜−電極−拡散層アッセンブリMEGAである)の電解質膜11、電極14、17、拡散層13、16の何れか少なくとも一つを連絡通路40に沿って延長して形成されているので、接着剤保持部41を構成するのに膜−電極−拡散層アッセンブリとは別の部品を設ける必要がない。したがって、シーリングプレート7を設けていた従来に比べて、部品点数を減少でき、シーリングプレート7を設けた場合に生じていたシーリングプレート7の組み付け不良や位置ずれという問題を除去できる。
また、シーリングプレートレス構造によって拡散層のうちシーリングプレート7と重なる部分もなくなるので、図10に示したような比較例(従来)構造における、シーリングプレート7と重なる拡散層部分へのガスの供給に、ガスのシーリングプレート端部まわりこみによる流れ抵抗とそれによる発電性能の低下もなくなる。本発明の場合は、図2に示すように、ガスマニホールド30、31から接着剤保持部41内を通って発電領域の拡散層13、16へと流れるガスの径路ができるので、発電領域の拡散層13、16へのガスの供給がスムースであり、比較例(従来)構造に比べて発電性能が向上する。
また、拡散層13、16における接着剤保持部41の位置が、燃料ガス側拡散層13と酸化ガス側拡散層16とで異なるので、接着剤保持部41が、拡散層13、16を膜−電極アッセンブリに重ね合わせる場合の誤組み付け防止として働く。その結果、誤組み付け防止用の、1コーナ切り落とし部43のサイズを小さくできるか、または1コーナ切り落とし部43を無くすことができる。これによって、コーナ切り落とし部43を設ける場合の、コーナ切り落とし部43に対応する部位での発電領域の制限を無くすことができる。
接着剤保持部41の剛性は、該接着剤保持部41が形成されている部材(たとえば、拡散層13、16)の発電領域部分の剛性より高くしてあるので、接着剤保持部の必要剛性(従来のシーリングプレート程度の剛性)を容易に確保することができる。
接着剤保持部41の剛性を高めるために、拡散層13、16の接着剤保持部41に樹脂を含浸、硬化させる方法による場合には、接着剤保持部41の必要剛性を比較的容易に確保することができ、接着剤保持部41の剛性を拡散層13、16の接着剤保持部以外の部分の剛性より容易に大とすることができる。
また、拡散層13、16の接着剤保持部41の厚さを拡散層13、16の接着剤保持部以外の部分の厚さより大にして拡散層13、16の接着剤保持部41の剛性を拡散層13、16の接着剤保持部以外の部分の剛性より向上させる方法による場合には、接着剤保持部41の剛性を拡散層13、16の接着剤保持部以外の部分の剛性より容易に大とすることができる。
本発明が燃料電池用電解質アッセンブリ(燃料電池が固体高分子電解質型燃料電池の場合は、燃料電池用膜−電極−拡散層アッセンブリ)に適用された場合は、燃料電池用電解質アッセンブリ(燃料電池用膜−電極−拡散層アッセンブリ)が、発電領域のガス流路27、28とガスマニホールド30、31を連絡する連絡通路40を有するセパレータ18の、連絡通路40を覆う接着剤保持部(接着剤保持部)41を有するので、接着剤保持部41が従来のシーリングプレート7と同じ働きを果たし、シーリングプレート7を無くしても、発電領域ガス流路27、28とガスマニホールド30、31を連絡する連絡通路40への接着剤33の侵入を防止できる。
本発明の燃料電池の一部の断面図である。 図1の燃料電池における連絡通路近傍の、ガス拡散層部分へのガスの流れを示す、断面図である。 (イ)は比較例(従来)のアノード側拡散層、カソード側拡散層の正面図であり、(ロ)は本発明の燃料電池のアノード側拡散層、カソード側拡散層の正面図である。 (イ)は比較例(従来)のアノード側拡散層、MEA、カソード側拡散層を重ねたもの(MEGA)の斜視図であり、(ロ)は本発明の燃料電池のアノード側拡散層、MEA、カソード側拡散層を重ねたもの(MEGA)の斜視図である。 (イ)は比較例(従来)のアノード側拡散層、MEA、カソード側拡散層を重ねたもの(MEGA)の正面図であり、(ロ)は本発明の燃料電池のアノード側拡散層、MEA、カソード側拡散層を重ねたもの(MEGA)の正面図である。 本発明の燃料電池の概略側面図である。 図6の燃料電池の一部の断面図である。 図6の燃料電池の正面図である。 比較例(従来)の燃料電池の一部の断面図である。 比較例(従来)の燃料電池における、拡散層のシーリングプレートと重なる部分へのガスの回り込みを示す、シーリングプレートとその近傍の断面図である。
10 燃料電池(たとえば、固体高分子電解質型燃料電池)
11 電解質膜
13、16 拡散層
14 アノード
17 カソード
18 セパレータ
19 モジュール
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 燃料電池スタック
24 締結部材(テンションプレート)
25 ボルト・ナット
26 冷媒流路(流体流路)
27 燃料ガス流路(流体流路)
28 酸化ガス流路(流体流路)
29 冷媒マニホールド(流体マニホールド)
30 燃料ガスマニホールド(流体マニホールド)
31 酸化ガスマニホールド(流体マニホールド)
32 ガスケット
33 接着剤
40 連絡通路
41 接着剤保持部
42 膜−電極−拡散層アッセンブリ(MEGA)のほぼ四角形部分(接着剤保持部以外の部分)43 コーナ切り落とし部

Claims (2)

  1. 電解質膜(11)と該電解質膜の両面に配置された第1、第2の電極(14、17)と該第1、第2の電極の電解質膜と反対側に配置された第1、第2のガス拡散層(13、16)とからなる膜−電極−ガス拡散層アッセンブリと、該膜−電極−ガス拡散層アッセンブリを挟む第1、第2のセパレータ(18、18)とを有し、
    第1、第2のセパレータ(18、18)には、セルの発電領域に第1、第2のガス流路(27、28)が形成され、非発電領域に第1、第2のガスマニホールド(30、31)が形成され、第1、第2のガス流路(27、28)と第1、第2のガスマニホールド(30、31)との間に第1、第2の連絡通路(40、40)が形成されており、
    膜−電極−ガス拡散層アッセンブリを挟む第1、第2のセパレータ(18、18)間には、第1、第2のガス流路(27、28)、第1、第2のガスマニホールド(30、31)、第1、第2の連絡通路(40、40)の周囲に接着剤(33)が配置されており、
    第1、第2の連絡通路(40、40)と第1、第2の連絡通路(40、40)と対向する第2、第1の対向セパレータ(18、18)または電解質膜(11)との間に接着剤(33)を保持する第1、第2の接着剤保持部(41、41)を有する燃料電池(10)において、
    (イ)前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)が前記第1、第2のガス拡散層(13、16)を前記第1、第2の連絡通路(40、40)に対応する部位のみにおいて該第1、第2の連絡通路(40、40)に沿って前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)まで突出させることにより形成されており、
    (ロ)前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)が形成されたガス拡散層(13、16)と電解質膜(11)で隔てられた前記第2、第1のガス拡散層(16、13)は、前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)に対応する部位に前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)に向かって突出する突出部をもたず、
    (ハ)前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)と前記第2、第1の対向セパレータ(18、18)との間で、かつ前記電解質膜(11)の前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)側端部および前記第2、第1のガス拡散層(16、13)の前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)側端部より前記第1、第2のガスマニホールド(30、31)側は接着剤で充填されており、
    (ニ)前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)は前記第1、第2の連絡通路(40、40)を前記第2、第1の対向セパレータ(18、18)側から覆い、かつ、前記第1、第2連絡通路(40、40)を前記第1、第2の接着剤保持部(41、41)と前記第2、第1の対向セパレータ(18、18)または電解質膜(11)との間に位置する接着剤(33)から遮断している、
    ことを特徴とする燃料電池(10)
  2. 前記接着剤保持部(41、41)の厚さ方向の一部のみに樹脂を含浸させることにより、前記接着剤保持部(41、41)の剛性を膜−電極−ガス拡散層アッセンブリの発電領域部分のガス拡散層(13、16)の剛性より高くした請求項記載の燃料電池(10)
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