JP4843716B2 - 適応サブバンド先行歪み器を使ったrf電力増幅器の線形化 - Google Patents

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Description

本発明の構成は、RF電力増幅器を線形化する方法に、より詳細には向上した線形性をもつ包絡線消去および再生(EER: envelope elimination and restoration)増幅器を提供する方法に関する。
電力増幅器は本来的に非線形装置であり、実質的にあらゆる通信システムにおいて使用される。長距離通信は高電力増幅器を必要とし、それがシステム全体において断然最も電力を消費する装置となる。増幅器効率は、要求されるDC電力消費に対する出力電力の比として測定される。高効率の増幅器は、バッテリー寿命の延長およびサイズ縮小のために低電力消費を要求する携帯電話、ラップトップおよび軍事用無線といった移動通信システムに決定的に重要である。
非線形性をもつ高効率増幅器はスペクトル再成長(spectral regrowth)(帯域外ノイズ)を引き起こし、それが隣接チャネル干渉につながる。非線形性をもつ高効率増幅器は帯域内歪みをも引き起こし、それはデジタル変調波形についてのビット誤り率(BER: bit-error rate)性能を劣化させる。この性能劣化は近年、新興の高データレートのデジタル波形が送信用に使われるようになるにつれて、決定的に重要な問題となるに至っている。線形化はFCCのスペクトル・マスク要件に準拠するため、BERを低下させるため、そして受け容れ可能な増幅器効率を達成するために必要である。非線形増幅器を線形増幅器に転換するために、先行歪み(predistortion[プレディストーション])を使うことができる。
RF電力増幅器にまつわる歪みはしばしば、振幅‐振幅(amplitude-to-amplitude)(AM‐AM(AM-to-AM))変調曲線および振幅‐位相(amplitude-to-phase)(AM‐PM(AM-to-PM))変調曲線によって特徴付けられる。AM‐AM変調曲線は、RF電力増幅器の利得を入力電力の関数として示す。AM‐PM変調曲線は、RF電力増幅器の出力位相変動を入力電力の関数として表す。AM‐AM歪みおよびAM‐PM歪みはRF通信システムの性能に悪影響を及ぼしうることがあることを理解しておくべきである。
デジタル・ベースバンド先行歪みは、増幅器によって引き起こされる歪みと相補的な補正を入力信号に加える、コスト効率のよい技法である。先行歪み器(predistorter)は電力増幅器(PA: power amplifier)の前に置かれ、増幅器非線形性の逆を作り出す。完全に線形なPA出力は単にそのPAに対する入力信号のスカラー倍であろう(すなわち、y=G×x、ここでGは増幅器の利得)。増幅器は入力信号に歪みを「加える」ので、出力は入力信号のスケーリングされたバージョンに何らかの歪み項を加えたものと考えられうる(すなわち、y=G×x+d)。歪み項が時間的に不変であり、前もって正確に予測できるのであれば、小利得定理(small-gain theorem)により、PA入力からその歪みを引くことによって歪み項が打ち消されることができる(すなわち、y=G×(x−d/G)+d=G×x)。
たいていの電力増幅器は、同じ入力信号を使えば誤差項が再現可能なので、小利得定理の何らかの挙動を示す。しかしながら、いくつかの電力増幅器はメモリー効果をも示す。これはAM‐AM曲線およびAM‐PM曲線におけるヒステリシスとして示され(すなわち、上昇時の傾斜部については下降時の傾斜部に対して異なるAM‐AM曲線)、おそらくは電気熱効果(たとえば電力半導体コンポーネントの加熱/冷却)および/または当該周波数帯域にわたる有意な群遅延に起因する。よって、増幅器はもはや、現在の出力が現在の入力のみに依存するメモリーなしとしてモデル化することはできない。メモリーのあるPAに対するメモリーなしの先行歪みはしばしば貧弱な線形化性能につながる。したがって、メモリー効果と組み合わされた増幅器非線形性の効果に対処する必要がある。
改善された効率を提供するRF電力増幅器の一つの型は、包絡線消去および再生(EER)増幅器である。EER増幅器は当技術分野においてよく知られており、変化する包絡線をもつ複雑な波形についてDCエネルギーからRFエネルギーへの非常に高効率の変換を達成できる。EER増幅器は、変調された入力信号に含まれる包絡線および位相情報を別個に処理することによって動作する。位相情報は電力増幅器に伝えられ、そこで定包絡線信号として増幅される。これは、そのような位相情報が、高効率な非線形増幅器を使って増幅されることを許す。信号が増幅された後、位相情報に対して、入力信号に含まれる包絡線情報が再生される。
E級トポロジーを使う高効率なEER増幅器は線形性が貧弱であることが知られている。この貧弱な線形性はかなりの量の信号ひずみを引き起こす。たとえば、そのような歪みはしばしば、出力包絡線電圧を制御するために使われるパルス幅変調器回路から、および位相情報を増幅するために使われる回路内に存在するスイッチング非線形性から生じる。EER増幅器に関連する歪み生成物の大半は、入力波形をあらかじめ歪ませることによって補正できる。しかしながら、実際的な先行歪み信号プロセッサの構築は、広帯域信号を増幅するために使われるEER増幅器の場合には難しいことが実証されている。
RF電力増幅器の性能を線形化するためのもう一つの技法は、フィードフォワード線形化として知られる。フィードフォワード線形化では、信号の歪みのないバージョンからその信号の歪まされたバージョンを引くために、180度信号組み合わせ器が典型的に使用される。結果は誤差信号である。誤差信号は増幅され、次いで、RF電力増幅器出力信号から誤差を除去するためにRF電力増幅器出力信号から引かれることができる。
本発明は、高効率電力増幅器の非線形最適化への適応的なアプローチに取り組む。
より詳細には、本発明は、RF電力増幅器における増幅に先立って入力信号を事前に歪ませるための方法および装置に関する。本方法は、複数のサブバンド信号を単離するステップに始まっていくつかのステップを含む。各サブバンド信号は入力信号の一部をなす。具体的には、各サブバンド信号は、入力信号の帯域幅内で定義された所定の周波数帯域内に含まれる入力信号の部分を表す。前記単離するステップは、各サブバンド信号の中心周波数を、フィルタの通過帯域と一致するよう選択的にシフトさせることを含みうる。
本発明は、前記複数のサブバンド信号のそれぞれの振幅および位相のうちの少なくとも一つを独立して修正するステップに続く。振幅および/または位相の修正は、適応的プロセスにおいて決定される一組の信号重み付けパラメータ(重み)を使って実行される。サブバンドのそれぞれを修正するために使われる重みは有利には、それぞれ実成分および虚成分を含む複素重みを含むよう選択される。この修正ステップののち、各サブバンドは足し合わされて事前に歪まされた入力信号が得られる。本発明のある側面によれば、本方法は、前記RF電力増幅器が包絡線消去および再生型の電力増幅器であるよう選択することをも含むことができる。
前記修正するステップは、各サブバンド信号の線形補正、各サブバンド信号の非線形補正または両方の型の補正を含む。前記適応的プロセスは、各型の補正について、各サブバンド信号についての必要な重みを計算するために使われる。たとえば、各サブバンド信号の線形補正のために第一の組の重みが計算されることができ、各サブバンド信号の非線形補正のために第二の組の重みが計算されることができる。前記修正するステップが非線形補正を含む場合、そのような非線形補正は、振幅変調‐振幅変調(AM‐AM)型の増幅器歪み、振幅変調‐位相変調(AM‐PM)型の歪みまたは両方の型の歪みを補償するための各サブバンドの先行歪みを含むことができる。
電力増幅器がメモリー効果(これはAM‐AM曲線およびAM‐PM曲線におけるヒステリシスとして現れる)も示す場合、本発明に基づく適応的サブバンド先行歪み器は、メモリー効果と組み合わされた非線形性について補正するために必要な先行歪みを与える。
先行歪みが加えられる入力信号は、複素型の(同相/直交(I/Q)成分)信号となるよう選択されることができる。さらに、入力信号は広帯域幅(たとえば、増幅器の設計動作帯域幅の20%のオーダー以上の帯域幅)をもつよう選ぶことができる。入力信号は、歪み生成機構の時間遅延された成分に関して有意である時間応答をもつことができる。
本発明はまた、RF電力増幅器において入力信号をその増幅に先立って事前に歪ませるシステムをも含む。本システムはサブバンド単離器を含む。サブバンド単離器は、複数のサブバンド信号のそれぞれを複数のサブバンド・チャネルの一つに単離するための諸信号処理コンポーネントを含む。上で説明したように、各サブバンド信号は、入力信号の全体的な帯域幅の範囲内の異なる所定の周波数帯域に含まれる、入力信号の一部をなす。前記サブバンド・チャネルのそれぞれはさらに、少なくとも一つの信号重み付け装置を有する。各信号重み付け装置は、前記複数のサブバンド信号の一つの、振幅および位相のうちの少なくとも一つを独立して修正するための重みに応答する。本発明のある側面によれば、前記信号重み付け装置は、前記複数のサブバンド信号のそれぞれの振幅および位相の両方を修正するための重みに応答する。これに関し、ここに記載される重みは有利には、実成分および虚成分を有する複素重みであることは理解されるであろう。
本システムはまた、適応的コントローラをも含む。前記適応的コントローラは、適応的処理アルゴリズムによって前記重みを計算するために誤差信号に応答する。本システムはまた、修正するステップ後に各サブバンド信号を合計する合計装置をも含む。合計装置は、修正されたサブバンド信号のそれぞれに基づいて事前に歪まされた入力信号を構築するために使われる。
前記適応的プロセッサは、各サブバンド信号の線形補正、各サブバンド信号の非線形補正または両方のために各信号重み付け装置についての重みを計算するよう構成されることができる。これに関し、本システムが各サブバンド信号について二つ以上の信号重み付け装置を含むことができることは理解しておくべきである。本システムが非線形補正のために設計される場合、前記適応的プロセッサは、振幅変調‐振幅変調(AM‐AM)型の増幅器歪み、振幅変調‐位相変調(AM‐PM)型の歪みまたは両方の型の歪みを補正するために必要な重みを計算するよう構成される。サブバンド・チャネルを得るためにsin(x)/xトランスバーサル・フィルタを使うとき、各サブバンド信号は互いに直交する。これが各サブバンド重みが独立して修正されることを許容する機構である。換言すれば、あるサブバンド重みが独立して修正されている間、他のサブバンド重みの全体的な平均平方誤差(MSE: mean-square-error)への寄与は変化しない。
適応的先行歪みシステムを組み込む従来式のRF電力増幅器構成のブロック図である。 図1AのRF電力増幅器構成のより詳細なブロック図である。 適応的サブバンド先行歪みシステムのための構成を理解するのに有用なブロック図である。 図2の適応的サブバンド先行歪み器の動作を理解するのに有用な詳細なブロック図である。
本発明について、以下で、本発明の例示的実施形態が示されている付属の図面を参照してより十全に述べる。しかしながら、本発明は多くの異なる形で実施されうるものであり、本稿に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。たとえば、本発明は方法、データ処理システムまたはコンピュータ・プログラム・プロダクトとして実施されることができる。よって、本発明は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態またはハードウェア/ソフトウェアの実施形態としての形を取ることができる。
本稿で記載されるシステムは、RF電力増幅器の線形性を改善することを、より詳細にはメモリー効果を示すRF電力増幅器の線形性を改善することを意図されている。本稿での用法では、線形および/または線形性の用語は、RF増幅器が、RF増幅器の定義された動的動作範囲にわたって何らかの一定のスケーリング因子によって入力信号に関係付けられる振幅をもつ増幅された出力信号を生成できる範囲を記述するために使われる。同様に、位相に関しては、線形または線形性の用語は、そのようなRF増幅器が、RF増幅器の定義された動的動作範囲にわたって何らかの一定の値によって入力信号に関係付けられる位相をもつ増幅された出力信号を生成できる程度を記述するために使われる。動的動作範囲(dynamic operating range)は、本稿でのこの用語の用法では、信号振幅の期待される範囲および予期される信号帯域幅を含む。
これまでにないレベルの線形性をもってより効率的に動作する増幅器については継続的な要求がある。包絡線消去および再生(EER)増幅器のようなある種の型の増幅器は、非常に高い動作効率をもつことが知られている。しかしながら、これらの同じ増幅器はまた、貧弱な線形性をもつことも知られている。本発明のある実施形態によれば、そのような増幅器の線形性は、改善された適応的先行歪み技法を使うことによって改善できる。
図1Aは、RF電力増幅器システム100において実装される先行歪みの概念を示している。増幅されるべき信号は、先行歪み手段101に関連する先行歪み器102に、次いで線形化されようとしている電力増幅器110に加えられる。電力増幅器の出力の標本値が、典型的には方向性結合機構112を使って採られる。もとの入力信号は遅延手段122によって遅延され、出力標本値とほぼ時間的に揃うようにされる。遅延されたもとの信号およびサンプリングされた信号はDSP103において減算され、結果として得られる誤差が、先行歪み器102によって、誤差が最小になるようその動作を修正するために使われる、
ここで図1Bを参照すると、RF電力増幅器システム100のもう少し詳細なブロック図が示されている。RF電力増幅器システム100は、しばしばデジタル・プロセスとともに使用される普通のIQ変調技法を使う。IQ変調方式が使われるとき、「I」項は波形の「同相(in-phase)」成分を指し、「Q」項は直交(quadrature)成分を表す。IQ変調は当技術分野においてよく知られているので、ここで詳細に述べることはしない。
適応的先行歪みシステム101は、RF電力増幅器(PA)110の出力からのフィードバックを利用する。ベースバンド先行歪みシステム101は、ベースバンド先行歪み器102およびDSPユニット103を含む。ベースバンド先行歪み器は、PA110の非線形動作を補償するためにデジタル・ベースバンド信号のI成分およびQ成分を修正する。別の言い方をすれば、デジタル・ベースバンド信号をなすI成分およびQ成分は、PA110が入力信号に対してより線形に関係付けられる出力をもつようにするよう、増幅に先立って「事前に歪まされる(predistorted)」。
ベースバンド先行歪み器102から出力された事前に歪まされたI信号成分、Q信号成分はデジタル‐アナログ変換器(DAC: digital to analog converter)104に、その後、望まれない高周波信号成分の除去のために低域通過フィルタ(LPF: low pass filter)106に伝えられる。I成分、Q成分はその後、直交混合器108に伝えられる。局部発振器(LO: local oscillator)120がRF搬送波信号を直交混合器108に与える。その後、複合先行歪み波形はPA110の入力に伝えられ、そこで増幅され、アンテナ114に伝えられる。RF結合器112においてフィードバック信号が生成され、直交混合器116によってベースバンドのI信号およびQ信号に変換される。混合器出力は、LPF118およびアナログ‐デジタル変換器(ADC: analog to digital converter)120を通じて、DSPユニット103にフィードバックされる。DSP103はフィードバック信号を、遅延線122において時間遅延されたもとのI、Q成分の値と比較する。なお、時間遅延はアナログ手段、デジタル手段またはDSP手段によって実行されうる。DSP103はフィードバック信号およびもとのI、Q値を使って誤差信号を計算する。誤差信号は次いで適応的アルゴリズムにおいて、デジタル・ベースバンド信号をなすI成分およびQ成分についての重み付け因子を生成するために、使用される。これらの重み付け因子は次いで、ベースバンド先行歪み器102によって使用される。
RF増幅器の性能に影響する歪みは、一般に、(1)非線形歪みまたは(2)線形歪みのいずれかとして特徴付けできる。非線形歪みは通例、特定の動作周波数における差動位相および利得誤差の形で持続する。最も一般的な型の非線形歪みは、包絡線圧縮(envelope compression)および付随的位相変調(incidental phase modulation)を含む。包絡線圧縮および付随的位相変調は、RF増幅器の利得および/または位相応答が、変化する入力信号の振幅に応答して変化するときに生じる。そのような非線形な振る舞いは時にAM‐AM型増幅器歪みおよびAM‐PM型増幅器歪みと称される。対照的に、線形歪みは、周波数応答誤差および特定のRFチャネルの帯域幅にわたる群遅延変動によって生成される。
図2は、RF電力増幅器において生じる線形および非線形の歪みを補正するのに有用な適応的サブバンド先行歪みシステム200の簡略化されたブロック図を示している。図示された構成は、メモリー・ベースの歪み(すなわち、入力信号の現在の値および以前の値の両方に依存する歪み)を示すRF電力増幅器を補正するのに特に有用である。ここで図2を参照すると、システム200は、入力信号s(t)を、RF電力増幅器に伝えるのに先立って処理する。入力信号s(t)は、同相(I)成分および直交位相(Q)成分からなることができるという範囲において複素信号であることができる。I成分およびQ成分は適応的サブバンド先行歪み器202に伝えられる。
図2に示されるシステムでは、適応的サブバンド先行歪み器202は、複数のサブバンド上のI信号成分およびQ信号成分について適応的な先行歪みを与える。各サブバンドは個々に、複素信号s(t)の帯域幅をなす全周波数スペクトルの比較的小さな部分を含む。それらのサブバンドは、合わせると、複素信号s(t)によって定義される帯域幅全体にわたって連続的に広がっている。たとえば、複素信号s(t)の全帯域幅が100kHzであれば、各サブバンドの幅を4kHzとして25個のサブバンドを設けることができる。図3との関係でより詳細に説明するように、適応的サブバンド先行歪み器は、信号s(t)をなす各サブバンドの適応的な先行歪みを与える。個々のサブバンドは直交なので、適応的先行歪みは各サブバンドに独立に適用される。個々のサブバンドは次いで先行歪み器の出力においてまた足し合わされて、もとのs(t)信号を、I成分およびQ成分からなるが個々に事前に歪まされたサブバンドをもつsd(t)として再形成する。
信号s(t)をRF電力増幅器206に伝達するのに先立って、ある種のシステムでは、信号を代替フォーマットに変換することが必要になることがありうる。たとえば、EER型増幅器は位相情報と振幅情報について別個の処理経路を有する。これらの型の増幅器については、信号が増幅できる前に、I信号成分とQ信号成分を振幅情報と位相情報に変換することが必要である。本発明の構成がEER型の増幅器とともに使用することが意図されているとすると、適応的サブバンド先行歪み器202から出力されるI成分およびQ成分はI/Q‐振幅/位相(I/Q-to-amplitude/phase)(直交‐極(rectangular-to-polar))変換器204に伝えられる。I/Q‐A/P変換器204は事前に歪まされた信号sd(t)(I成分およびQ成分からなる)を時間変動する振幅A(t)および時間変動する位相角Φ(t)によって定義される等価な信号sd(t)に変換する。この型の変換器は当技術分野においてよく知られている。したがって、I/Q‐A/P変換器204についてはここで詳細に述べることはしない。
当業者は、さまざまな型のRF電力増幅器が、EER型増幅器によって要求されるもの以外の信号フォーマットを要求することがありうることをすぐ認識するであろう。したがって、もし本発明がそのような他の型の増幅器とともに使用されることが意図されるのであれば、前記I/Q‐A/P変換器204の代わりに異なる型の変換器を代用することが必要になることがありうる。こうして、本発明はI/Q‐A/P変換器204の使用に限定されるものではないことは理解しておくべきである。その代わりに、個別的な増幅器用途について、他のいかなる好適な変換器を使うこともでき、そのような一切の代替的な変換器は本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
先行歪みを加えたのち、sd(t)信号はRF電力増幅器206に伝えられ、そこで信号が増幅され、次いで増幅器から出力される。増幅器の出力における信号は好ましくは、Gを増幅器の利得としてG×sd(t)である。しかしながら、実際的な増幅器は歪みdを示し、増幅器の出力はsd′(t)=G×sd(t)+d(t)となる。典型的には、増幅されたsd′(t)信号はこの時点で、遠隔位置への無線送信のためにアンテナ(図示せず)に伝達される。結合器208は好ましくは、この出力線からの増幅されたsd′(t)信号の小さな部分をフィードバック・ループ201に結合する。RF電力増幅器はいかなる型のRF電力増幅器であることもできる。しかしながら、本発明は、非線形であると知られている多様な高効率増幅器の任意のものに特に好適である。そのような増幅器は、当技術分野でよく知られているEER型増幅器を含む。しかしながら、本発明はこの点に関して限定されるものではない。
フィードバック・ループ201は振幅検出器210および位相検出器212を含む。これらはそれぞれ、RF電力増幅器206からの出力信号の振幅A′(t)および位相角Φ′(t)に関する情報を抽出するよう設計される。位相および振幅の検出器回路は当技術分野においてよく知られており、したがってここで詳細に述べることはしない。しかしながら、振幅A′(t)および位相角Φ′(t)が、RF電力増幅器206に付随する非線形性のため、振幅A
(t)および位相角Φ(t)の値とは若干異なるであろうことは認識されるであろう。振幅A′(t)および位相角Φ′(t)は振幅/位相‐I/Q(極‐直交)変換器214に伝えられる。A/P‐I/Q変換器214はその振幅および位相情報を使って、対応するI′およびQ′の値を計算する。A/P‐I/Q変換器は当技術分野においてよく知られており、したがってここで詳細に述べることはしない。あるいはまた、I/Q信号が、直交混合器および局部発振器の使用によって直接的に構築されてもよかった。こうして、本発明はA/P‐I/Q変換器214、振幅検出器210または位相検出器212の使用に限定されるものではないことは理解しておくべきである。
I′およびQ′の値は減算ブロック216に伝えられる。また、減算ブロック216には、信号s(t)に関連するIおよびQのもとの値も伝えられる。適切な遅延220が設けられていて、信号s(t)からのI成分およびQ成分を信号sd′(t)からのI′成分およびQ′成分と時間的に整列させる。別の言い方をすると、増幅されたsd′(t)信号(RF電力増幅器206によって歪められている)がブロック216においてもとのs(t)信号と比較される。これらの成分値の間のそれぞれの差が、RF電力増幅器によって導入された非線形性を表す。これらの非線形性は誤差項Eとして表現されることができる。誤差項Eは乗算ブロック218において自らを乗算され、E2が計算される。誤差項の二乗を取ることは、誤差項を(電圧差ではなく)電力レベル差に変換する。平方誤差信号はその後、誤差信号中の任意のノイズおよび望まれない高周波数成分を除去するために、低域通過フィルタ(LPF)222に伝えられる。次いで出力は適応的コントローラ224に伝えられる。
適応的コントローラ224は、適応的サブバンド先行歪み器202において使用される二つの基本的な型の重み付け値を計算する。第一の型の重み付け因子wは適応的サブバンド先行歪み器202において、適応的AM‐AM先行歪みおよび適応的AM‐PM先行歪みのために使われる。第二の型の重み付け因子Wは成分サブバンド先行歪み器202において、IおよびQ成分の適応的先行歪みのために使われる。
ここで図3を参照すると、適応的サブバンド先行歪み器202のより詳細なブロック図が示されている。この適応的サブバンド先行歪み器202が三つの主要な機能ブロックからなることが観察できる。これらの主要な機能ブロックは、サブバンド単離部301、線形補正部307および非線形補正部309を含む。
サブバンド単離部301は、各サブバンドが独立して処理されることができるよう、IおよびQ成分信号を複数の個別サブバンド1ないしnに分離する。線形補正部307は、各サブバンドにおけるIおよびQ成分信号の適応的先行歪みを与える適応的線形フィルタである。線形補正部は、広帯域信号の増幅に関連する線形歪みを補償するために設けられる。たとえば、そのような線形歪みは、信号のI成分およびQ成分をなす種々のサブバンドの間における群遅延の変動から帰結することがありうる。そのような群遅延の変動は、RF電力増幅器110によって処理される広帯域アナログ信号において一般的である。線形補正部307は、適応的先行歪み処理の使用により、そのような線形歪みについて補償する。非線形補正部309も適応的フィルタ部である。しかしながら、非線形補正部309は、RF電力増幅器110において発生する非線形歪みについて補償するために設けられる。ここで、これら三つのセクション301、307、309のそれぞれについてより詳細に述べる。
サブバンド単離部301の目的は、IおよびQ成分信号をなす複数のサブバンドを分離することである。たとえば、それぞれが1kHzの幅の50個のサブバンドの組が、50kHzのIおよびQ成分信号から得られることができる。この結果を達成するためにいかなる好適なアプローチが利用されることもできる。サブバンド単離部301は、この結果を達成するための一つの可能な構成を図示している。しかしながら、本発明はこの点に関して限定されないことは理解しておくべきである。結果が、合わせて広帯域入力複素(IおよびQ成分)信号の周波数スペクトル全体を含むn個のサブバンドの組である限り、他のいかなる好適な構成も使うことができる。
再び図3を参照すると、サブバンド単離部301は、はいってくるIおよびQ成分信号を複数のチャネル1ないしnのそれぞれに通信するよう構成されている。I、Q成分信号をチャネル1ないしnのそれぞれに与えるためには、いかなる好適な手段が使用されることもできる。たとえば、この目的のために、デジタル多重化器(図示せず)またはメモリ・バッファが使用されることができる。
本発明のある好ましい実施形態によれば、サブバンド単離部301はさらに線形等化フィルタを有する。線形等化フィルタは、周波数領域において、sin(x)/xフィルタのバンクを用いて実現される。厳密な等化は、「n」フィルタ・バンクについての帯域幅にわたって「n」個の点において達成されることができ、狭い帯域のそれぞれにおいてほぼ直交な動作である。これは、帯域幅全体に同時に影響する典型的なトランスバーサル・フィルタ・タップとは対照的である。さらに、周波数領域からのフィルタの「逆変換」は単純な総和である。よって、これは実装するのに経済的な補償ネットワークである。本発明では、あるチャネルnについての各sin(x)/xフィルタは、混合器302n、306nおよび低域通過フィルタ304nを使って実装される。
各sin(x)/xフィルタの出力は、複素(IQ)重みW(qxN)を乗算される。このようにして、所望される伝達関数が、関心のある帯域にわたって各sin(x)/xフィルタについて一つで「n」個の点において実現できる。制御のこのほぼ直交性が可能なのは、所与のフィルタの主ローブにおいて、他のすべてのフィルタが0応答を示すからである。その際、フィードバック回路における適応的コントローラ224は、電力増幅器の出力と所望される信号入力との間の誤差を最小にするようフィルタ・バンクの応答を調整できる。
ここで、sin(x)/xフィルタのバンクの実装について、より詳細に述べる。複数のチャネル1ないしnのそれぞれについてのはいってくるIおよびQ成分信号はそれぞれ、各チャネルについて設けられている混合器3021ないし302nに伝えられる。各混合器3021ないし302nはそれぞれ、各チャネルについて複素局部発振器信号を生成する局部発振器3141ないし314nを設けられている。複素局部発振器信号は実成分出力および虚成分出力からなる。各チャネルにおける混合器および局部発振器の目的は、I,Q成分信号を周波数並進させるためである。各チャネル1ないしnにおいて、特定のチャネルによって処理された特定のサブバンドの中心周波数fnは、0Hzにシフトまたはダウンコンバートされ、その後、低域通過フィルタ3041ないし304nを使って単離されることができる。この結果を達成するために、各局部発振器3141ないし314nの周波数は、特定のチャネルに一意的である。たとえば、チャネル1では、複素局部発振器信号はexp(−j2π×f1×t)と表すことができる。n番目のチャネルについては、複素局部発振器信号はexp(−j2π×fn×t)と表すことができる。
各混合器3021ないし302nにおいて、局部発振器信号をなす実成分および虚成分は、入力信号のはいってくるI成分およびQ成分と乗算される。各チャネルnにおいて、局部発振器周波数は、当該乗算プロセスがはいってくるIおよびQ成分信号の周波数をシフトさせて特定のサブバンドの中心周波数fnがDCまたは0ヘルツにシフトされるようにするよう選択される。たとえば、チャネル1では、f1を中心とするはいってくるIおよびQ成分信号に含まれるサブバンドが、該サブバンドの新しい中心周波数がDCまたは0ヘルツにくるようシフトされる。チャネル2では、同じはいってくるIおよびQ成分信号が、f2を中心とするサブバンドがDCまたは0ヘルツにシフトされるようシフトされる。
当業者は、ここに記載される必要な周波数シフトまたはダウンコンバートを実行するために、各局部発振器についての要求される周波数がどのようにして決定されることができるかを容易に認識するであろう。たとえば、ベースバンド入力I,Q信号が0ヘルツ(DC)を中心として50kHzの幅であるとする。こうして、入力信号は0ヘルツの上および下に25kHz延びることになる。たとえば10kHzに中心周波数をもつI,Q信号の特定のサブバンドを単離するためなら、その同じ周波数10kHzである局部発振器周波数が選択されることができる。別の言い方をすれば、複素局部発振器波形は、fn=10kHzとしてexp(−j2π×fn×t)として表すことができる。そのような局部発振器信号は、混合器3021の出力において、もとの中心周波数10KHzが中心周波数0ヘルツ(DC)にシフトされたサブバンドを生成するであろう。チャネル1ないしnのそれぞれについて、それぞれの所望されるサブバンドの中心周波数を0ヘルツに下方シフトさせるために、同様のプロセスが使用されることができる。
ひとたび下方シフト・プロセスが完了したら、各チャネルnにおけるIおよびQ成分信号はそれぞれ低域通過フィルタ3041ないし304nに伝えられる。低域通過フィルタは各チャネルにおいて、もとのIおよびQ信号の特定のサブバンドnをなす周波数成分以外のすべての周波数成分をフィルタ除去する。その後、混合器3061ないし306nが各チャネル1ないしnにおいて、それぞれの特定のサブバンド1ないしnをそのもとの中心周波数fnにシフトし戻すために、使用される。たとえば、サブバンドnがもともと10kHzに中心周波数をもっていたとすると、混合器306nの出力も10kHzのところに中心周波数をもつことになる。この周波数シフトまたはアップコンバートは、各チャネル1ないしnにおいて、それぞれ所望される中心周波数で複素局部発振器信号を生成するために局部発振器3161ないし316nを使うことによって達成される。たとえば、チャネル1において、局部発振器3161によって生成される複素局部発振器信号はexp(j2π×f1×t)と表すことができる。n番目のチャネルについては、複素局部発振器信号はexp(j2π×fn×t)と表すことができる。
各混合器3061ないし306nからの結果として得られる出力は、n個のサブバンドの単離された一つである。各サブバンドは、もとのIおよびQ成分信号の選択された周波数帯域を含む。各サブバンドは、I,Q成分信号のもとの帯域幅をサブバンド数nで割ったものに等しい帯域幅をもつことになる。たとえば、50個のサブバンド(n=50)に分割される50kHzの帯域幅をもつIおよびQ成分信号の場合、各サブバンドは1kHzの幅となる。
サブバンド単離部301において各サブバンドが単離されたのち、n個のサブバンドのそれぞれが線形補正部307に伝えられる。線形補正部307は、適応的線形フィルタであり、特定のサブバンドにおけるI成分およびQ成分の大きさおよび位相を複素フィルタ重みw1ないしwnの組に基づいて選択的に調整するために乗算器3081ないし308nが使用される。複素フィルタ重みw1ないしwnは、適応的コントローラ224によって決定される。
提案される方法の詳細な議論の前に、非線形歪みおよび平均時間という関係するトピックスについて扱っておく必要がある。理想的には、適応的最適化は「静的」問題に取り組むものであり、関連する「期待値」は無限積分時間をもって接近される。目的は、補正されるべきパラメータが変化するレートよりも短いが、結果に実質的に影響しうる弱い固有値(weak eigenvalues)を分解する(resolve)には十分な長さの時間期間にわたって積分することである。
複素重みw1ないしwnは、いくつかの異なるアルゴリズムによって決定されうる。ある実施形態では、適応的コントローラ224は、重みを最適にするために、閉ループの重み摂動式(weight-perturbational)勾配追跡(gradient following)アルゴリズムを使うことができる。閉ループの重み摂動式勾配追跡アルゴリズムは、歪み機構の機能的な知識の必要を回避するという主要な利点がある。他の点では再帰的更新を用いた直接共分散行列逆(direct covariance matrix inverse)が好ましいであろうが、これは観察された波形歪みにつながる未知の機構を推定し、「線形化する」ことを含む。そのような要求される知識なしでは、そのような直接的な方法は簡単には適用されない。
重み摂動式適応的コントローラは、個々の重みに関する誤差パワーの偏微分を計算し、次いでその誤差を最小にする方向に動く(負勾配)。期待値誤差パワーは、よってこのパワーの偏微分も、時間領域または周波数領域のいずれにおいても等価に計算されるので、重みが周波数領域成分の入力または時間領域成分の入力のいずれを制御するかは重要ではない。偏微分の定義を使って時間領域で「実時間(real-time)」において計算される微分は、「自動的に」周波数領域の重みを制御するために機能する。
本発明のある限定しない例によれば、sin(x)/xフィルタ・バンクは移動平均フィルタ(ボックスカー・フィルタまたはすべての重みを1に等しいとしたFIRフィルタとしても知られる)から実現されてもよい。sin(x)/xフィルタは複数固定タップ(multi-fixed-tap)のトランスバーサル・フィルタとして実現されうるので、周波数領域の重み付けおよび組み合わせシステムのトランスバーサル・フィルタ表現を使うことが可能である。しかしながら、所与のフィルタを形成する遅延された入力の群は、共通の因子によって重み付けされねばならず、微分は「固定」タップ重みのすべてをいっぺんに摂動させることによって計算されなければならない。システムの非線形性は、微分の解析的表現を阻む。実際の動作では、所与のsin(x)/xフィルタに適用される単一の複素重みを実装するとともに摂動することがきわめて望ましい。有利には、各サブバンドについて同じsin(x)/xフィルタを使うことは、各サブバンド信号間の直交性を与える。
sin(x)/xフィルタは、移動平均トランスバーサル・フィルタによって表現されうるので、送信器への入力は
Figure 0004843716
と表されうる。関数s(t)は非線形先行歪み重み付けからの信号出力を表し、アステリスクは畳み込みを表す(周波数領域フィルタの適用)。フィルタh0ないしhN-1は、個々のサブバンドを単離するために使われる直交帯域通過フィルタである。
等価には、
Figure 0004843716
となる。ここで、フィルタh0はsin(x)/x低域通過フィルタであり、i=0…N−1であり、exp(−j×2×pi×fi×t)は信号を0周波数にダウンコンバートする効果をもち、exp(j×2×π×fi×t)は信号を、ダウンコンバート前のもとの周波数にアップコンバートし戻す効果をもつ。こうして、それぞれのサブバンドは0周波数にダウンコンバートされ、低域通過フィルタ処理され、その後改めてアップコンバートされて単離された直交サブバンドのマトリクスを形成する。
送信器出力は
Figure 0004843716
であり、ここで、Tは複素転置操作を表し、WTは複素重み行列であり、F[ ]は電力増幅器関数である。
システム誤差が導かれる。
Figure 0004843716
誤差パワーの期待値は、
Figure 0004843716
の解となる重みベクトルについて解くことによって最小にされうる。ここで、勾配演算子は
Figure 0004843716
である。
積分時間Tは、積分が誤差関数の期待される値を生成するよう十分長いべきである。ここで、期待値積分関数はE[ ]によって表される。さらに、積分および微分の順序が逆にされる。これはWが準静的なので正当化される。これから
Figure 0004843716
となる。
この時点では、非線形関数F[ ]は知られていないので、直接的な解法は可能ではない。代替として、満たされるかもしれないし満たされないかもしれないいくつかの条件のもとで、勾配追跡プロセスによって最適化が取り組まれてもよい。これらのうち最も重要なのは、F(W)が一価であり、単一の最小をもつことを要求する。アルゴリズムは、重みに関して誤差表面の局所的な勾配を評価し、次いでスカラーkに比例するレートで最小に向かって下方に(負勾配)動くことからなる。数学的にはこれは、
Figure 0004843716
となる。ここでkは収束値である。
利用可能な送信器出力および信号入力を使って前記誤差を表すと、
Figure 0004843716
となる。
微分を有限差分で近似すると、所与の重みWiの調整のための表式
Figure 0004843716
を得ることができる。
これは
Figure 0004843716
によって評価される。
機能的には、これは、誤差の期待値は、ある単一の重みが正方向および負方向の両方にわずかに摂動される間に、所与の重み状態において評価されるべきであり、それによりその重みに関する誤差勾配の目安が得られるということを意味する。
収束値kの範囲は、k(Δt)の最大値は、NE[s2(t)]であるE(xTx)より小さくなければならないことを示す安定性解析(ここでは与えない)を使って大幅に縮小できる。K=k(Δt)を代用して整理すると、
Figure 0004843716
となる。
すると、時刻(t+1)における逐次反復された重みベクトルは
Figure 0004843716
となる。
閉ループ重み摂動式勾配追跡アルゴリズムは、すべての重みを1+0i(これはI成分1およびQ成分0についての複素数表示であり、iは虚部を表す)に初期化することで始まる。代表的な信号がシステムを通され、誤差項E(図2)が得られる。第一の重みw1の実部が少量Δだけ増加され、その条件についての誤差項ε1が得られる。重みw1の実部は次いで少量Δだけ減少され、第二の誤差項ε2が得られる。それらの誤差項は次いで数学的に組み合わされて、誤差項を減らすような、重みを変化させる量を与える。たとえば、ε1<ε2であれば、w1はRe(w1)=Re(w1)+Δ/2によって、そうでなければRe(w1)=Re(w1)−Δ/2によって更新されることができる。ここで、Re(x)は「xの実部」を表す。この変化は、w1の実部に適用され、結果としての誤差項が得られる。次に、w1の虚部が増加され、次いで減少され、それぞれの場合について誤差項が得られる。次いで誤差項は上記のように組み合わされて、w1の虚部を変える量を与える。この変化が重みの虚部に適用され、結果としての誤差項が得られる。このプロセスはw1について、この重みについての誤差が最小になるまで、各逐次反復でΔをΔ=Δ/2によって減少させながら反復される。
次いで、同じプロセスがw2、w3などについて、すべての重みが最小誤差について最適化されるまで、相次いでたどられる。次いで、各重みが上方または下方に変えられる量に適切な変更を加えながら、プロセス全体が反復されてもよい。最小の平均二乗誤差(MSE)がこのようにして、各重みを独立に修正することによって達成されることができる。これは各サブバンドが直交だからである。この技法を実装する適応的コントローラ224は、本発明のある限定しない例による「重み摂動式」適応的コントローラとして知られる。あるいはまた、重みは、最小平均二乗(LMS: least-mean-square)または再帰的最小二乗アルゴリズムを使って直接的に計算されてもよい。
線形補正部307における異なる複素重みの異なるサブバンドへの適用は、ある種の型の高効率RF電力増幅器と使うのに有利である。特にそのような増幅器が、その増幅器の全体的な設計動作帯域幅に比べて比較的広い帯域幅をもつ信号を増幅するために使われるときにそうである。ここでの用法では、比較的広い帯域幅とは、RF増幅器の動作帯域幅の約20%より広い帯域幅をもつ信号をいう。これに対する別の見方は、信号が増幅器を通って伝搬するのにかかる時間の長さをその信号における最速の変動にかかる時間の長さに比して考える。所与の増幅器は、増幅する信号がその増幅器の入力から出力まで伝搬するのにかかるある時間の長さをもつ。入力信号における変動の時間期間が増幅器の伝搬遅延より著しく短いと、歪みは悪化する傾向がある。そのような信号はRF電力増幅器におけるメモリー効果を生じる。これは、所与の時間期間にわたってそのRF電力増幅器に入力された信号間の干渉によって引き起こされる。異なる周波数帯域は、そのRF電力増幅器を通ってわずかに異なるレートで伝搬する。その結果は、特定の周波数帯域の歪みでありうる。実際、ある特定の時点におけるRF増幅器からの出力信号は、ある以前の時点においてその増幅器に入力された信号によって影響される。換言すれば、現在の出力は過去および現在の入力の両方に依存する。したがって、RF増幅器の利得および位相特性はある程度、その増幅器に伝えられる信号の周波数内容に依存する。
以上から、RF増幅器206においては、比較的広帯域の信号において、広帯域信号をなす種々の周波数成分がその増幅器を通って伝搬する際の時間遅延の変動のため、歪みが生成されうることが理解できる。適応的サブバンド先行歪み器202では、個々のサブバンドの帯域幅が全信号帯域幅より十分小さければ、位相シフトまたは位相に対する調整は時間シフトと等価である。よって、線形補正部307は、さまざまなサブバンドがRF電力増幅器中を伝搬する際の時間遅延の変動を補償するためにI、Q信号成分の先行歪みを提供するために使用されることができる。
線形補正部307での複素重みw1ないしwnの各サブバンドへの適用に続いて、各サブバンドは非線形補正部309に伝えられる。非線形補正部は非線形補正器3101ないし310nを含む。各非線形補正器3101ないし310nは、RF増幅器における非線形性を補正するための先行歪みを与えるために、I,Q成分信号に対して、重みW1ないしWnに依存する関数を適用することができる。具体的には、そのような非線形補正器3101ないし310nは、AM‐AM歪み、AM‐PM歪みまたはその両方によって引き起こされる誤差を補正するために各サブバンドを事前に歪ませるために使われることができる。そのような先行歪みをI,Q信号の各サブバンドに選択的に適用することは、帯域全体の諸信号を通じて単に一定の先行歪みを適用することに比べて有利である。これは、AM‐AM歪みおよびAM‐PM歪みに関する増幅器の特性が比較的広帯域の信号の帯域幅にわたって若干変動しうるからである。したがって、比較的広い帯域幅の信号の帯域幅全体にわたって適用される単一の先行歪み値は、一般には、増幅器非線形性を補償する目的のための最適な結果を与えはしない。
非線形補正重みW1ないしWnは、上記のような重み摂動式適応的コントローラによって決定されうる。重み摂動式適応的コントローラは、個々の重みに関する誤差パワーの偏微分を計算し、次いで誤差を最小にする方向に動く。つまり、重みを誤差勾配に負号を付けたものに沿って動かす。
各非線形補正器3101ないし310nの出力は合計装置312に通信される。合計装置312は各サブバンド・チャネルを合計してもとのI,Q信号の帯域幅全体を含むI,Q信号を再構築する。再構築されたI,Q成分信号は次いで、図2との関係で先に述べたI/Q‐A/P変換器ブロック204に伝えられる。
図1〜図3に関する以上の議論から、本発明の構成が、適応的サブバンド先行歪みの方法をも含むことができることは理解されるはずである。たとえば、本方法は、合わせてI,Q成分信号をなす複数n個のサブバンドを分離することを含むことができる。本方法はまた、誤差信号を最小にするよう設計された適応的アルゴリズムを使ってn個の複素重みの組を決定することを含むことができる。誤差信号は、増幅器の出力を、増幅器の入力信号の時間遅延されたバージョンと比較することによって決定できる。線形補正ステップは、RF増幅器において発生する歪みを補正するよう、前記組のn個の複素重みをそれぞれn個のサブバンドの組に適用することを含むことができる。
本方法は、非線形補正ステップをもって続くことができる。非線形補正ステップは、適応的アルゴリズムを使って、誤差信号を最小にするよう設計された一組の重みを計算することを含むことができる。誤差信号は、増幅器の出力を、増幅器の入力信号の時間遅延されたバージョンと比較することによって決定できる。この非線形補正ステップはまた、増幅器において発生すると知られているAM‐AMおよび/またはAM‐PM増幅器歪みを補償するようRF増幅器の入力信号が事前に歪まされる先行歪みステップをも含むことができる。
本発明に関連する信号処理および制御機能は、一つのコンピュータ・システムにおいて実現されることができる。あるいはまた、本発明はいくつかの相互接続されたコンピュータ・システムにおいて実現されることができる。ここに記載される諸方法を実行するよう適応されたいかなる種類のコンピュータ・システムまたは他の装置も好適である。ハードウェアおよびソフトウェアの典型的な組み合わせは、デジタル信号処理装置または汎用コンピュータ・システムに結合されたRF電力増幅器であることができる。汎用コンピュータ・システムは、コンピュータ・システムがここに記載される諸方法を実行するようコンピュータ・システムを制御できるコンピュータ・プログラムをもつことができる。
本発明の諸側面は、コンピュータ使用可能な記憶媒体(たとえばハードディスク、CD-ROMまたは半導体メモリ)上のコンピュータ・プログラム・プロダクトの形を取ることができる。コンピュータ使用可能な記憶媒体は、該媒体中に埋め込まれたコンピュータ使用可能なプログラム・コードを有することができる。ここで使用されるコンピュータ・プログラム・プロダクトの用語は、本稿に記載される諸方法の実装を可能にする機能のすべてを含む装置を指す。コンピュータ・プログラム、ソフトウェア・アプリケーション、コンピュータ・ソフトウェア・ルーチンおよび/またはこれらの用語の他の変形は、本コンテキストにおいては、情報処理機能をもつシステムに、直接、あるいはa)別の言語、コードもしくは記法への変換またはb)異なる物質的な形での複製の一方または両方の後に、特定の機能を実行させるよう意図された一組の命令の、任意の言語、コードまたは記法における任意の表現を意味する。

Claims (5)

  1. RF電力増幅器における増幅に先立って入力信号を事前に歪ませる方法であって:
    複数のサブバンド信号を単離するステップであって、各サブバンド信号は、前記入力信号の帯域幅内の異なる所定の周波数帯域内に含まれる前記入力信号の部分を含む、ステップと;
    閉ループ重み摂動式勾配追跡アルゴリズムを含む適応的プロセスにおいて適応的に、各サブバンド信号の線形補正のために第一の組の重みを計算し、各サブバンド信号の非線形補正のために第二の組の重みを計算するステップと;
    前記複数のサブバンド信号のそれぞれの振幅および位相のうちの少なくとも一つを、前記第一および第二の組の重みを使って独立して修正するステップと;
    前記修正するステップののち、前記サブバンド信号のそれぞれを合計して事前に歪まされた入力信号を得るステップとを有する、
    方法。
  2. 前記非線形補正を、振幅変調‐振幅変調(AM‐AM)型の増幅器歪みおよび振幅変調‐位相変調(AM‐PM)型の歪みうちの少なくとも一つを補償する先行歪みを含むよう選択することをさらに含む、請求項記載の方法。
  3. 前記修正するステップが、前記複数のサブバンド信号のそれぞれの前記振幅および前記位相を修正することを含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記単離するステップが、各サブバンド信号の中心周波数をフィルタの通過帯域と一致するよう選択的にシフトさせることを含む、請求項1記載の方法。
  5. RF電力増幅器において入力信号を増幅に先立って事前に歪ませるシステムであって:
    複数のサブバンド・チャネルをもつサブバンド単離器を有し、各サブバンド・チャネルは複数のサブバンド信号の一つを単離するよう構成されており、各サブバンド信号は、前記入力信号の帯域幅の範囲内の異なる所定の周波数帯域に含まれる前記入力信号の一部を含み;
    前記サブバンド・チャネルのそれぞれはさらに、少なくとも一つの信号重み付け装置を有し、各信号重み付け装置は、前記複数のサブバンド信号のそれぞれの、振幅および位相のうちの少なくとも一つを独立して修正するための割り当てられた重みに応答し;
    当該システムはさらに:
    閉ループ重み摂動式勾配追跡アルゴリズムを含む適応的プロセスを使って前記重みを計算するために誤差信号に応答する適応的コントローラと;
    各サブバンド信号の線形補正のために前記重みのうちの第一の組を計算し、各サブバンド信号の非線形補正のために前記重みのうちの第二の組を計算するよう構成された適応的プロセッサと;
    修正するステップ後に各サブバンド信号を合計して事前に歪まされた入力信号を得る合計手段とを有する、
    システム。
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