JP4843081B2 - 電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置 - Google Patents

電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4843081B2
JP4843081B2 JP2009197033A JP2009197033A JP4843081B2 JP 4843081 B2 JP4843081 B2 JP 4843081B2 JP 2009197033 A JP2009197033 A JP 2009197033A JP 2009197033 A JP2009197033 A JP 2009197033A JP 4843081 B2 JP4843081 B2 JP 4843081B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrochromic
cathode
electrochromic device
shuttle
electron shuttle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2009197033A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009276800A (ja
Inventor
キャシー イー ロバーツ
ロングァン リン
ケルヴィン エル バウマン
トーマス エフ グァー
ディヴィッド エイ シースト
Original Assignee
ジェンテックス コーポレイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェンテックス コーポレイション filed Critical ジェンテックス コーポレイション
Publication of JP2009276800A publication Critical patent/JP2009276800A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4843081B2 publication Critical patent/JP4843081B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K9/00Tenebrescent materials, i.e. materials for which the range of wavelengths for energy absorption is changed as a result of excitation by some form of energy
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/15Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect
    • G02F1/1503Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect caused by oxidation-reduction reactions in organic liquid solutions, e.g. viologen solutions
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/15Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect
    • G02F1/1514Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect characterised by the electrochromic material, e.g. by the electrodeposited material
    • G02F2001/15145Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect characterised by the electrochromic material, e.g. by the electrodeposited material the electrochromic layer comprises a mixture of anodic and cathodic compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

本発明は、概括的にはエレクトロクロミック装置に関しており、より具体的には、1つ又は複数の緩速拡散性の電気的活性材料と、或る電子シャトルであって、エレクトロクロミック装置のスイッチング時間を、その電子シャトルを備えていない装置と比べて短縮する働きをする電子シャトルと、を有するエレクトロクロミック装置に関する。
本出願は、2001年11月13日出願の係属中の米国特許出願第10/054,108号の一部継続出願であり、同出願は、2000年11月28日出願の米国特許出願第09/724,118号で、現在の米国特許第6,445,486B1号の一部継続出願であり、同特許は、1999年12月3日出願の米国特許出願第09/454,043号で、現在の米国特許第6,262,832B1号の一部継続出願であるが、それら全ての全体を、参考文献としてここに援用する。
この数年間で、エレクトロクロミック装置は、当該技術分野で知られるようになってきた。また、エレクトロクロミック装置の媒体内で1つ又は複数の緩速拡散性の電気的活性材料を利用することは、米国特許出願第10/054,108号「エレクトロクロミック媒体及びその関係するエレクトロクロミック装置内で使用するための拡散係数が制御されているエレクトロクロミック材料」に開示されている。上記米国特許出願は、1つ又は複数の緩速拡散性の電気的活性材料を使用することの多くの利点を開示しているが、関係するエレクトロクロミック装置のスイッチング時間は悪影響を受け、場合によっては商業的に利用するには問題含みなこともある。
更に、米国特許第6,445,486B1号「電気的活性材料と、可溶性モイアティを有する有用な薬剤」は、可溶性モイアティを電気的活性材料に組み込んで、好適な溶剤の中での電気的活性材料の可溶性を高めることを開示している。可溶性モイアティを電気的活性材料と共に用いると、電気的活性材料の溶解度特性に有利な影響を及ぼすが、可溶性モイアティは、電気的活性材料の拡散特性に悪影響を及ぼす。
エレクトロクロミック装置が、その通常の休止状態にある場合(即ち、電位差ゼロが掛かっている場合)、エレクトロクロミック装置は、高透過状態にあると言われる。高透過状態では、カソード材料(即ち、装置のカソードで還元される材料)とアノード材料(即ち、装置のアノードで酸化される材料)は、それぞれ還元も酸化もされない。通常、無着色又は微量の着色が高透過状態の特徴であるが、高透過状態の意図的な着色が必要な場合もある。
従来型のエレクトロクロミック装置の電極間に十分な電位差を掛けると、アノード材料の酸化とカソード材料の還元によって、エレクトロクロミック媒体は着色する。具体的には、1つ又は複数の電子をアノードに与えることによってアノード材料が酸化され、カソードから1つ又は複数の電子を受け取ることによってカソード材料が還元される。大部分の市販のエレクトロクロミック装置では、この電位差を掛け、その結果媒体が着色することによって装置の透過性が下がる。装置の透過性が下がった状態を、通常、低透過状態と呼ぶ。
電位差が取り除かれ或いは相当に下がると、酸化されたアノード材料と還元されたカソード材料は、ゼロ電位又は非活性状態に戻り、装置は高透過状態に戻る。エレクトロクロミック装置の、高透過状態から低透過状態、更に高透過状態への完全な移行をサイクルと呼ぶ。
エレクトロクロミック装置、具体的にはエレクトロクロミックミラーを自動車に利用する場合、装置が高透過状態から低透過状態へ移り、そして元に戻る速度は、運転者及び乗客の安全にとって非常に重要である。例えば、低透過状態への移行が遅すぎると、運転者は後方から接近するヘッドライトの反射によって、注意が乱れたり、見えなくなる恐れがある。逆に、ミラーが高透過状態へ戻るのが遅すぎると、運転者は、後方視界で起こり得る危険を見ることができなくなる恐れがある。現在入手可能なエレクトロクロミック装置は、安全上の危険性を冒さない受容可能な速度で切り替わる。しかしながら、先に議論したように、未来技術、具体的には、1つ又は複数の緩速拡散性電気的活性材料を使用する自動車のミラー用途では、スイッチング時間が問題になりかねない。
驚いたことに、本明細書で開示している1つ又は複数のアノード及び/又はカソード電子シャトルを組み込むと、関係するエレクトロクロミック装置のスイッチング時間を、電子シャトルを組み込んでいない装置より短縮する働きのあることが発見された。
従って、本発明の目的は、1つ又は複数の緩速拡散性電気的活性材料を有するエレクトロクロミック装置と、1つ又は複数の緩速拡散性電気的活性材料をエレクトロクロミック装置の媒体内に組み込むことに関係する上記損失及び/又は複雑さを改善する電子シャトルを提供することである。
米国特許出願第10/054,108号 米国特許第6,445,486B1号(第09/724,118号) 米国特許第6,262,832B1号(第09/454,043号) 米国特許第5,818,625号 米国特許出願第09/343,345号 米国特許第4,297,401号 米国特許第4,418,102号 米国特許第4,695,490号 米国特許第5,596,023号 米国特許第5,596,024号 米国特許第6,157,480号 米国特許第5,928,572号 国際特許出願第PCT/US98/05570号 米国特許第5,998,617号 米国特許第6,020,987号 米国特許第6,037,471号 米国特許第6,141,137号 米国特許第6,241,916号 米国特許公報第2002/00152214A1号 米国特許第6,193,912号 米国特許第6,249,369号 米国特許第6,137,620号 国際特許出願第PCT/WO99/02621号 米国特許第4,902,108号 米国特許第6,188,505 B1号 米国特許第6,392,783B1号
L.A.Summersによる「ビピリジニウム除草剤」(アカデミックプレス1980年)
本発明は、(1)少なくとも1つの溶剤と、(2)緩速拡散性のアノード材料と、(3)カソード材料であって、アノード材料とカソード材料の両方が電気的活性であり、アノード材料とカソード材料の内の少なくとも一方はエレクトロクロミックであるようなカソード材料と、(4)アノード電子シャトルであって、アノード電子シャトルを備えているエレクトロクロミック装置のスイッチング時間を、アノード電子シャトルを備えていない装置と比べて短縮する働きをするアノード電子シャトルと、を備えた、エレクトロクロミック装置で使用するためのエレクトロクロミック媒体に着目している。
本発明は、更に、(1)少なくとも1つの溶剤と、(2)アノード材料と、(3)緩速拡散性のカソード材料であって、アノード材料とカソード材料の両方が電気的活性であり、アノード材料とカソード材料の少なくとも一方はエレクトロクロミックであるようなカソード材料と、(4)カソード電子シャトルであって、カソード電子シャトルを備えているエレクトロクロミック装置のスイッチング時間を、カソード電子シャトルを備えていない装置と比べて短縮する働きをするカソード電子シャトルと、を備えた、エレクトロクロミック装置で使用するためのエレクトロクロミック媒体に着目している。
本発明の上記及びその他の目的は、本明細書、特許請求の範囲及び図面を参照すれば明らかになるであろう。
本発明に従って製作されたエレクトロクロミック装置の断面概略図である。
以下、本発明を、図面を参照しながら説明する。
図面、具体的には図1は、エレクトロクロミック装置100の断面概略図であり、同装置100は、概略的には、前方面112Aと後方面112Bを有する第1基板112と、前方面114Aと後方面114Bを有する第2基板114と、エレクトロクロミック媒体124を入れるためのチャンバ116を備えている。エレクトロクロミック装置100には、分かり易くするため例を挙げると、ミラー、窓、ディスプレイ装置、対比強化フィルターなどが含まれる。図1は、エレクトロクロミック装置の単なる概略図に過ぎないことも理解頂きたい。而して、図に分かり易く表示するため、幾つかの構成要素は、実際の尺度とは変わっている。実際、米国特許第5,818,625号「第3面金属反射器を組み込んだエレクトロクロミック後写鏡」と、米国特許出願第09/343,345号「エレクトロクロミック装置用の電極設計」に開示されているものを含め、数多くの他のエレクトロクロミック装置構成が使用に向けて考えられるており、上記両特許の全体を、参考文献としてここに援用する。
第1基板112は、例えばホウケイ酸塩ガラス、ソーダ石灰ガラス、フロートガラス、天然及び合成ポリマー樹脂、プラスチック、及び/又は、ニュージャージー州サミットのTiconaから市販されているTopasを含む複合材の様な、電磁気スペクトルの可視領域内で透明又は実質的に透明な数多くの材料の何れで製作してもよい。第1基板112は、約0.5ミリメートル(mm)から約12.7mmの範囲の厚さを有する一枚のガラスで製作するのが望ましい。勿論、基板の厚さは、エレクトロクロミック装置の具体的な用途に依るところが大きい。分かり易くするために、特定の基板材料について開示するが、材料が、少なくとも実質的に透明で、強度の様な物理的特性が適切で、意図する使用条件で有効に作用できることを示している限り、数多くの他の基板材料も同様に使用できると考えられる旨理解頂きたい。実際、本発明によるエレクトロクロミック装置は、通常の作動の間に、極端な温度変動、並びに基本的には太陽から放射される実質的なUV放射線に曝すことができる。
第2基板114も、第1基板112の材料と同様の材料で製作することができる。しかしながら、エレクトロクロミック装置がミラーである場合、実質的に透明であるという要件は、必ずしも必要ではない。従って、第2基板114は、代わりに、幾つか挙げれば、ポリマー、金属、ガラス及びセラミックでもよい。第2基板114は、約0.5mmから約12.7mmの範囲の厚さを有する一枚のガラスから製作するのが望ましい。第1及び第2基板112、114が、それぞれガラス板から製作されている場合、ガラスを、導電性材料の層(118と120)で被覆する前又は後に、随意的に、焼き入れ、熱強化、及び/又は化学強化することができる。
導電性材料118の1つ又は複数の層が、第1基板112の後方面112Bに取り付けられている。これらの層は、エレクトロクロミック装置の電極として作用する。導電性材料118は、(a)電磁気スペクトルの可視領域内では実質的に透明で;(b)第1基板112に適度に良く接着し、;(c)シーリング部材を組み付けた場合は、この接着性を維持し;(d)エレクトロクロミック装置又は大気中に含まれている材料による腐食に概ね耐性があり;(e)十分な導電性に加えて最小の拡散又は鏡面反射性を示す材料であるのが望ましい。導電性材料118は、例えば、オハイオ州トレドのLibbey Owens−Ford社から市販されているTECガラスのようなフッ素ドープされたスズ酸化物(FTO)、インジウム/スズ酸化物(ITO)、ドープされた亜鉛酸化物又は当業者が既知の他の材料で製作することも考えられる。
導電性材料120は、第2基板114の前方面114Aと関係付けられ、シーリング部材122で導電性材料118に作動的に接着されているのが望ましい。図1で分かるように、一旦接合されると、シーリング部材122と、導電性材料118及び120の並置された部分とは、チャンバ116の内側周辺形状を画定する働きをする。
導電性材料120は、エレクトロクロミック装置の意図する用途に依って変わる。例えば、エレクトロクロミック装置がミラーである場合、材料は、導電性材料118と同様の透明の伝導性コーティングを含んでいる(その場合、反射器は第2基板114の後方面114Bに関係付けられる)。代わりに、導電性材料120は、先に言及し、援用した米国特許第5,818,625号の教示による反射材料の層を備えていてもよい。この場合、導電性材料120は、第2基板114の前方面114Aに関係付けられている。この型式の反射器に一般的なコーティングには、クロム、ロジウム、銀、銀合金及びそれらの組み合わせが含まれる。
シーリング部材122は、接着剤で導電性材料118に接着してチャンバ116を密閉し、エレクトロクロミック媒体124が不注意にチャンバから漏れないようにできるのであれば、どの様な材料でもよい。図1に点線で示しているように、シーリング部材を、それぞれの基板の後方面112Bと前方面114Aまで伸張させることも考えられる。そのような実施形態では、導電性材料118の層118と120は、シーリング部材122を配置する箇所が部分的に取り除かれる。導電性材料118と120がそれぞれの基板と関係付けられていない場合、シーリング部材122は、ガラスに良く接着させるのが望ましい。シーリング部材122は、例えば、米国特許第4,297,401号「液晶ディスプレイと、そのための光重合可能なシーラント」、米国特許第4,418,102号「改良された気密シールを有する液晶ディスプレイ」、米国特許第4,695,490号「液晶ディスプレイ用のシール」、米国特許第5,596,023号「液晶ディスプレイパネル用のシーリング材料、及びそれを使用する液晶ディスプレイパネル」、米国特許第5,596,024号「液晶のためのシーリング組成物」、及び米国特許第6,157,480号「エレクトロクロミック装置用のシール」に開示されている材料を含め数多くの材料の何れで製作してもよく、上記特許全ての全体を参考文献としてここに援用する。
本開示の事例では、エレクトロクロミック媒体124は、アノード材料と、カソード材料と、少なくとも1つの溶剤と、電子シャトルとを備えており、前記アノード材料とカソード材料の内の少なくとも1つは緩速拡散性であり、前記電子シャトルは、後に実験的に示すように、エレクトロクロミック装置100のスイッチング時間を、電子シャトルのない装置と比べて短縮する働きをする。
通常、アノード材料とカソード材料は共に電気的活性があり、その少なくとも一方はエレクトロクロミックである。「電気的活性」という用語は、通常の意味とは関係なく、ここでは、特定の電位差に曝されるとその酸化状態が変化する材料と定義する旨理解頂きたい。更に、「エレクトロクロミック」という用語は、通常の意味とは関係なく、ここでは、特定の電位差に曝されると1つ又は複数の波長の吸光係数が変化する材料と定義する旨理解頂きたい。更に、アノード又はカソード材料に関する「緩速拡散性」という用語は、通常の意味とは関係なく、ここでは、同様の発色団より実質的に遅い拡散速度と定義する旨理解頂きたい。緩速拡散性材料は、同様の発色団より約1.5倍少ない拡散係数を有しているのが望ましい。
エレクトロクロミック媒体124は、以下の種類の1つから選択するのが望ましい。
(1)単一層、単一相−エレクトロクロミック媒体は、小さな非同質領域を含む単一層の材料を備えており、材料が、電気化学的に酸化又は還元されるときに電解質内の溶液中に残っているイオン伝導電解質内の溶液中に含まれている、溶液相の装置を含んでいる。溶液相の電気的活性材料は、米国特許第5,928,572号「エレクトロクロミック層とそれを備えている装置」及び国際特許出願第PCT/US98/05570号「エレクトロクロミックポリマー固体フィルム、そのような固体フィルムを使用してエレクトロクロミック装置を製造すること、及び、そのような固体フィルムと装置を作るための工程」の教示による連続溶液相のゲル媒体内に入っており、上記両特許の全体を参考文献としてここに援用する。
米国特許第5,998,617号「エレクトロクロミック化合物」、米国特許第6,020,987号「事前選択された色を作ることができるエレクトロクロミック媒体」、米国特許第6,037,471号「エレクトロクロミック化合物」及び米国特許第6,141,137号「事前選択された色を作るためのエレクトロクロミック媒体」に記載されているように、2つ以上のアノード及びカソード材料を組み合わせて、事前選択された色を与えることもでき、上記特許全ての全体を参考文献としてここに援用する。
米国特許第6,241,916号「エレクトロクロミックシステム」及び/又は米国特許公報第2002/00152214A1号「エレクトロクロミック装置」に記載されている架橋ユニットによってアノード材料とカソード材料を結合、又は連接してもよく、上記両特許の全体を参考文献としてここに援用する。エレクトロクロミック材料は、米国特許第6,193,912号「近赤外線吸収エレクトロクロミック化合物及びそれを含んでいる装置」に記載されているように、近赤外線(NIR)吸収化合物を含んでもよく、上記特許全体を参考文献としてここに援用する。
同様の方法によってアノード材料又はカソード材料を連接することもできる。これらの特許に記載されている概念を組み合わせて、色安定化モイアティのアノード及び/又はカソード材料への連接の様な酸化還元バッファの連接を含む、連接又は連結されている様々な電気的活性材料を作ることもできる。
アノード及びカソードのエレクトロクロミック材料は、米国特許第6,249,369号「光安定性酸化状態を有する連結されたエレクトロクロミック化合物」に記載されている連結された材料を含んでいてもよく、上記特許全体を参考文献としてここに援用する。
エレクトロクロミック材料の濃縮は、米国特許第6,137,620号「安定性が濃縮強化されたエレクトロクロミック媒体、それを準備するための工程、及び、エレクトロクロミック装置での使用」に教示されているように選択することができ、上記特許全体を参考文献としてここに援用する。
更に、単一層、単一相の媒体は、国際特許出願第PCT/WO99/02621号「エレクトロクロミックポリマーシステム」、及び国際特許出願第PCT/US98/05570号「エレクトロクロミックポリマー固体フィルム、そのような固体フィルムを使用してエレクトロクロミック装置を製造すること、及びそのような固体フィルムと装置を作るための工程」に記載されているように、アノード材料とカソード材料がポリマーマトリックス内に組み込まれている媒体を含んでいてもよく、上記両特許の全体を参考文献としてここに援用する。
(2)多重層−媒体は、複数の層に作ってもよく、導電性電極に直接取り付けられているか、又はそこに近接して閉じ込められていて、電気的に酸化又は還元されるときにも取り付けられているか又は閉じ込められたままである材料を含んでいる。
(3)多重相−媒体内の1つ又は複数の材料は、装置の作動中に相の変化を経験し、例えば、イオン伝導電解質内の溶液の中に入っている材料は、電気化学的に酸化又は還元されるときに、導電性電極上に層を形成する。
更に、エレクトロクロミック媒体124は、光吸収剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、増粘剤、粘度改質剤、色合い提供剤、酸化還元バッファ及びそれらの混合物の様な他の材料を備えていてもよい。適切なUV安定剤には、幾つか名前を挙げると、ニューヨーク州パーシッパニーのBASFからUvinul N−35の商標で販売され、ニューヨーク州フラッシングのAceto社からViosorb910の商標で販売されている材料エチル1−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリレートと、BASFからUvinul N−539の商標で販売されている材料(2−エチルヘキシル)−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリレートと、Ciba−Geigy社からTinuvin Pの商標で販売されている材料2−(2’−ヒドロキシ−4’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールと、Ciba−Geigy社から販売されているTinuvin 213から、従来の加水分解とその後の従来のエステル化を通して調製できる材料3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−yl)−5−(1、1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸ペンチルエステル(以後「Tinuvin PE」)と、特にAldrich Chemical社から販売されている材料2、4−ジヒドロキシベンゾフェノンと、American CyanamidからCyasorb UV9の商標で販売されている材料2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンと、Sandoz Color&ChemicalからSanduvor VSUの商標で販売されている材料2−エチル−2’−エトキシアルアニリドとが含まれる。
本発明で使用する場合、アノード材料は、フェロセン、置換フェロセン、置換フェロセン塩、置換フェナジン、フェノチアジン、置換フェノチアジン、チアントレン、置換チアントレンを含む数多くの材料の何れかを含んでいる。アノード材料の例には、例えば、ジ−タート−ブチルージエチルフェロセン、5,10−ジメチル−5,10−ジハイドロフェナジン、3,7,10−トリメチルフェノチアジン、2,3,7,8−テトラメトキシチアントレン及び10−メチルフェノチアジンが含まれる。アノード材料は、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリマーメタロセン、又は限定するわけではないが、バナジウム、ニッケル、イリジウムの酸化物を含む固体遷移金属酸化物、並びに数多くの複素環式化合物の様な、ポリマーフィルムを備えていることも考えられる。米国特許第4,902,108号「単一の区画、自己消失型溶液相エレクトロクロミック装置、その中で使用する溶液、及びその使用法」、米国特許第6,188,505 B1号「着色安定化エレクトロクロミック装置」及び米国特許出願第10/054,108号「エレクトロクロミック媒体及びその関係するエレクトロクロミック装置内で使用するための拡散係数が制御されているエレクトロクロミック材料」に開示されている材料を含む数多くの他のアノード材料を使用することも考えられ、上記特許全ての全体を参考文献としてここに援用する。
カソード材料には、例えば、メチルビオロゲンテトラフルオロホウ酸塩、オクチルビオロゲンテトラフルオロホウ酸塩又はベンジルビオロゲンテトラフルオロホウ酸塩の様なビオロゲンが含まれる。先に明確にした各カソード材料それぞれに関する調製及び/又は商業的入手性は、当該技術では周知である。例えば、L.A.Summersによる「ビピリジニウム除草剤」(アカデミックプレス1980年)を参照されたい。分かり易くするために、特定のカソード材料を挙げてきたが、同様に、限定するわけではないが、先に言及し援用した米国特許第4,902,108号と米国出願第10/054,108号「エレクトロクロミック媒体及びその関係するエレクトロクロミック装置内で使用するための拡散係数が制御されているエレクトロクロミック材料」に開示されている材料を含め、他の数多くの従来型のカソード材料も使用できると考えられる。更に、カソード材料が、様々な置換ポリチオフェン、ポリマービオロゲンの様なポリマーフィルム、無機フィルム、又は、限定するわけではないが、タングステン酸化物を含む固体遷移金属の酸化物を備えていることも考えられる。
分かり易くするために、アノード及びカソード材料の濃度は、約1ミリモル(mM)から約500mMの範囲、望ましくは約2mMから約100mMにあればよい。アノード材料並びにカソード材料の具体的な濃度を提示しているが、必要な濃度は、エレクトロクロミック媒体124が入っているチャンバの形状構成次第で大きく変わるものと理解頂きたい。
本発明によれば、エレクトロクロミック媒体は、更に1つ又は複数の電子シャトルを備えており、これは、エレクトロクロミック装置のスイッチング時間を、電子シャトルを備えていない装置と比べて短縮する働きをする。エレクトロクロミック媒体には、アノード電子シャトルとカソード電子シャトルの一方又は両方が入っていると理解頂きたい。
本発明の第1の実施形態では、アノード電子シャトルは、電子をアノードに与え、及び/又は電子を電極及び/又はエレクトロクロミック材料に出入りさせる際に緩速拡散性アノード材料を支援する。本発明では、アノード電子シャトルは、アノード材料より約1.5倍速い拡散係数を有している。アノード電子シャトルがアノード材料とカソード材料の間にある酸化還元電位を備えていることは、決して必要不可欠ではないが、有していることが望ましい。以下の実験結果を示すように、アノード電子シャトルの1つの例は、ビス−5,10−[3(トリエチルアンモニウム)プロピル]−5,10−ジヒドロフェナジンビス(テトラフルオロホウ酸塩)(E11/2=+340mV)(即ち、緩速拡散性アノード材料)と、オクチルビオロゲン[BF4]2(E11/2=+300mV)(即ちカソード材料)とが存在する中で、5,10−ジメチル−5,10−ジヒドロフェナジン(DMP)(E11/2=+300mV(DMPを+300mVと表す尺度で報告されている))である。分かり易くするために、アノード電子シャトルとしてDMPを示しているが、目の前に本開示を有している当業者には既知の数多くの材料の何れでも同様に使用できると考えられ、唯一実験結果で明らかになった制約は、アノード電子シャトルが、アノード材料より約1.5倍速い拡散係数を有していることであったと理解頂きたい。更なる利点として、アノード電子シャトルは、酸化時には材料の着色を示す。
本発明の第2の実施形態では、カソード電子シャトルは、カソードから電子を受け取り、及び/又は電子を電極及び/又は他のエレクトロクロミック材料に出入りさせる際に、緩速拡散性カソード材料を支援する。本発明では、カソード電子シャトルは、カソード材料より約1.5倍速い拡散係数を有している。カソード電子シャトルがアノード材料とカソード材料の間にある酸化還元電位を備えていることは、決して必要不可欠ではないが、有していることが望ましい。以下の実験結果を示すように、カソードシャトルの1つの例は、1,1’−ビス(6−(トリフェニルホスホニウム)ヘキシル)4,4’ジピリジニウムテトラキス(テトラフルオロホウ酸塩)(TPPHV)(即ち、緩速拡散性カソード材料)(E11/2=−290mV)と、5,10−ジメチル−5,10−ジヒドロフェナジン(E11/2=+300mV)(即ち、アノード材料)とが存在する中で、ベンジルビオロゲン[BF4]2(E11/2=−236mV)である。分かり易くするために、カソード電子シャトルとしてベンジルビオロゲン[BF4]2を示しているが、目の前に本開示を有している当業者には既知の数多くの材料の何れでも同様に使用できると考えられ、唯一実験結果で明らかになった制約は、カソード電子シャトルが、カソード材料より約1.5倍速い拡散係数を有していることであったと理解頂きたい。更なる利点として、カソード電子シャトルは、還元時には材料の着色を示す。
分かり易くするために、アノード及び/又はカソード電子シャトルの濃度は、約0.5mMから約100mMの範囲、望ましくは約2mMから約50mMの範囲にあればよい。アノード電子シャトル並びにカソード電子シャトルの特定の濃度を提示しているが、必要な濃縮は、エレクトロクロミック媒体124が入っているチャンバの形状構成次第で大きく変わるものと理解頂きたい。殆どの利点が少量のシャトル材料(関連するアノード及び/又はカソード材料に対して約5%から約10%)で達成できると理解頂きたい。しかしながら、スイッチング時間に関する別の利点の結果は、アノード及び/又はカソード電子シャトルの濃度が増したときに認識されている。透明化時間は、1つ又は複数のアノード及び/又はカソードシャトルを使用することによる良い影響を受けていると観察されており、必ずしも程度が同じではないが、着色時間も良い影響を受け、従って、全体のスイッチング時間も良い影響を受けている。
本発明では、エレクトロクロミック媒体124の溶剤は、3−メチルスルホラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラグリム及び他のポリエーテルと、エトキシエタノールの様なアルコールと、アセトニトリル、グルタロニトリル、3−ヒドロキシプロピオニトリル及び2−メチルグルタロニトリルの様なニトリルと、2−アセチルブチロラクトン及びシクロペンタノンを含むケトンと、ベータ−プロピオラクトン、ガンマ−ブチロラクトン及びガンマ−バレロラクトンを含む環状エステルと、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネートと、これらの同質の混合物と、を含む多数の普通に市販されている溶剤の何れを備えていてもよい。特定の溶剤を、エレクトロクロミック媒体と関連するものとして開示してきたが、本開示を目の前に開いている当業者には既知の数多くの他の溶剤も、同様に使用できるものと考えられる。
1つ又は複数の電子シャトルを備えたエレクトロクロミック媒体を構成要素部分として有しているエレクトロクロミック装置は、多様な用途に用いて伝達又は反射された光を変調することができる。そのような装置には、車両の後写鏡と、ビル、家屋又は車両の外側の窓と、管状の光フィルターを含むビルの天窓と、事務所又は部屋の仕切りの窓と、ディスプレイ装置と、ディスプレイ用の対比強化フィルターと、写真機及び光センサー用の光フィルターと、電力電池並びに一次及び二次電気化学電池用のインジケーターとが含まれる。
本発明のエレクトロクロミック媒体は、多くの異なる材料を使用するが、その材料が当該技術分野で周知でない場合は、ここに調製及び/又は市販の入手先を提供している。特に指定しない限り、開始試薬は、ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrich Chemical社、Ciba−Geigy社、及び/又は他の一般的な化学物質サプライヤから市販されているものと理解頂きたい。更に、適当な場合は、グラム(g)、ミリリットル(mL)、モル(mol)、ミリモル(mmol)、モル濃度(M)、ミリモル濃度(mM)、平方インチ当たりのポンド(psi)、時間(h)、摂氏度(℃)を含む従来の化学省略法を使用している旨理解頂きたい。
下の表は、後に述べる実験に使用したアノード材料、カソード材料及び電子シャトル、並びに適切な代替物を、先に言及し援用した米国出願第10/054,108号「エレクトロクロミック媒体及びその関係するエレクトロクロミック装置内で使用するための拡散係数が制御されているエレクトロクロミック材料」に従って得られた対応する拡散係数と共に表している。
Figure 0004843081
*例えば、L.A.Summersによる「ビピリジニウム除草剤」(アカデミックプレス1980年)を参照
本発明の支援の下で、幾つかの実験を行い、1つ又は複数の電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置の透明化時間を、上記電子シャトルを備えていない類似構成のエレクトロクロミック装置と比較した。
なお、以下に表す各実験では、エレクトロクロミック媒体材料は、プロピレンカーボネート(PC)に溶解した。
実験1
この実験では、以下の材料を以下に示す濃度で一体に混ぜ合わせることによって、2つのエレクトロクロミック媒体を調製した。
実験1A(カソードシャトル無し)
Figure 0004843081
*Ciba−Geigy社から市販されている
**米国特許第6,188,505B1号と第6,392,783B1号を参照
実験1B(カソードシャトル有り)
Figure 0004843081
*Ciba−Geigy社から市販されている
**米国特許第6,188,505B1号と第6,392,783B1号を参照
表から分かるように、実験1Aは電子シャトルを含んでおらず、実験1Bは、電子シャトルとしてベンジルビオロゲン[BF4]2を備えている。
各媒体は、試験のため、少なくとも2つのエレクトロクロミックミラーに組み込んだ。
具体的には、ミラーは、2つの2x5インチの基板を備えていた。第1基板(112)の表面112Bは、概ね透明で導電性のインジウム/スズ酸化物(ITO)で覆われており、第2表面(114)は、表面114Aがインジウム/スズ酸化物(ITO)で覆われていて、後方面114Bに反射器を備えていた。基板は、媒体を収容するために250ミクロン離して配置した。複数のミラーを、通常の真空バックフィル法を使ってそれぞれの溶液で満たした。各装置を、1.2V掛けて暗くした。低反射率条件になった後、ミラーのリード線を短絡させて、0.1秒間隔で反射率を監視し記録した。個々のミラーが、25%の反射率から60%の反射率になるのに掛かる時間を記録し、ミラーの平均時間を計算した。実験1A−1Bの結果は次の通りである。
Figure 0004843081
表から分かるように、実験1A(カソード電子シャトル無し)のミラーは、8.6秒の平均透明化時間を示し、実験1Bのミラーは、7.1秒の平均透明化時間を示しており、透明化時間が15%以上短縮した。
実験2
この実験では、以下の材料を以下に示す濃度で一体に混ぜ合わせることによって、2つのエレクトロクロミック媒体を調製した。
実験2A(アノードシャトル無し)
Figure 0004843081
*Ciba−Geigy社から市販されている
実験2B(アノードシャトル有り)
Figure 0004843081
*Ciba−Geigy社から市販されている
表から分かるように、実験2Aは電子シャトルを含んでおらず、実験2Bは、電子シャトルとして5,10−ジメチル−5,10−ジヒドロフェナジンを備えている。
各媒体は、試験のため、少なくとも2つのエレクトロクロミックミラーに組み込んだ。
具体的には、ミラーは、2つの2x5インチの基板を備えていた。第1基板(112)の表面112Bは、概ね透明で導電性のインジウム/スズ酸化物(ITO)で覆われており、第2表面(114)は、表面114Aがインジウム/スズ酸化物(ITO)で覆われていて、後方面114Bに反射器を備えていた。基板は、媒体を収容するために210ミクロン離して配置した。複数のミラーを、通常の真空バックフィル法を使ってそれぞれの溶液で満たした。各装置を、1.2V掛けて暗くした。低反射率条件になった後、ミラーのリード線を短絡させて、0.1秒間隔で反射率を監視し記録した。個々のミラーが、25%の反射率から60%の反射率になるのに掛かる時間を記録し、ミラーの平均時間を計算した。実験2A−2Bの結果は次の通りである。
Figure 0004843081
表から分かるように、実験2A(カソード電子シャトル無し)のミラーは、18.6秒の平均透明化時間を示し、実験2Bのミラーは、15.8秒の平均透明化時間を示しており、透明化時間が15%以上短縮した。
以上、本発明を、幾つかの好適な実施形態に従って詳細に説明してきたが、当業者であれば、多くの修正及び変更を施すことができるであろう。従って、本発明は、ここに示した実施形態の詳細及び手段で制限されるものではなく、特許請求の範囲に示す内容によってのみ限定されるものとする。

Claims (7)

  1. エレクトロクロミック装置であって、
    付帯する導電性材料を有している実質的に透明な第1基板と、
    付帯する導電性材料を有している第2基板と、
    前記第1及び第2基板の間に配置されているチャンバ内に入っているエレクトロクロミック媒体であって、
    緩速拡散性のカソード材料と、
    アノード材料であって、前記アノード材料と前記カソード材料は共に電気的活性であり、前記アノード材料と前記カソード材料の少なくとも一方はエレクトロクロミック材料であるようなアノード材料と、
    カソード電子シャトルであって、カソードからの電子を受け取るに際して、または電極からまたは電極に電子を移送するに際して、前記緩速拡散性のカソード材料を支援し、前記カソード材料の拡散係数のほぼ1.5倍を超える拡散係数を有し、前記エレクトロクロミック装置のスイッチング時間を、該カソード電子シャトルを有していないことを除き同一の装置に比べて短縮する働きをするカソード電子シャトルと、
    を備えているエレクトロクロミック媒体と、
    を備えていることを特徴とするエレクトロクロミック装置。
  2. 前記カソード電子シャトルは、前記カソード材料の拡散係数の約2.0倍を超える拡散係数を有していることを特徴とする、請求項に記載のエレクトロクロミック装置。
  3. 前記カソード電子シャトルは、還元によって実質的に着色されることを特徴とする、請求項に記載のエレクトロクロミック装置。
  4. 前記カソード電子シャトルは、前記エレクトロクロミック装置の透明化時間を、該カソード電子シャトルを有していないことを除き同一の装置に比べて少なくとも10%短縮する働きをすることを特徴とする、請求項に記載のエレクトロクロミック装置。
  5. 前記カソード電子シャトルは、前記エレクトロクロミック装置の透明化時間を、該カソード電子シャトルを有していないことを除き同一の装置に比べて少なくとも15%短縮する働きをすることを特徴とする、請求項に記載のエレクトロクロミック装置。
  6. 前記カソード電子シャトルの濃度は、約0.5mMから約50mMの範囲にあることを特徴とする、請求項に記載のエレクトロクロミック装置。
  7. 前記カソード電子シャトルの濃度は、前記カソード材料の濃度の少なくとも約5%であることを特徴とする、請求項に記載のエレクトロクロミック装置。
JP2009197033A 2002-10-30 2009-08-27 電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置 Expired - Lifetime JP4843081B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/283,506 US6700693B2 (en) 1999-12-03 2002-10-30 Electrochromic devices having an electron shuttle
US10/283,506 2002-10-30

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004549986A Division JP4673062B2 (ja) 2002-10-30 2003-10-02 電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009276800A JP2009276800A (ja) 2009-11-26
JP4843081B2 true JP4843081B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=32312033

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004549986A Expired - Lifetime JP4673062B2 (ja) 2002-10-30 2003-10-02 電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置
JP2009197033A Expired - Lifetime JP4843081B2 (ja) 2002-10-30 2009-08-27 電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004549986A Expired - Lifetime JP4673062B2 (ja) 2002-10-30 2003-10-02 電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置

Country Status (7)

Country Link
US (2) US6700693B2 (ja)
EP (1) EP1556733B1 (ja)
JP (2) JP4673062B2 (ja)
AT (1) ATE386286T1 (ja)
AU (1) AU2003277229A1 (ja)
DE (1) DE60319122T2 (ja)
WO (1) WO2004042463A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7193764B2 (en) 2003-10-08 2007-03-20 Gentex Corporation Reversible electrodeposition devices and associated electrochemical media
US7046418B2 (en) * 2003-10-08 2006-05-16 Gentex Corporation Reversible electrodeposition devices and associated electrochemical media
US6946693B1 (en) 2004-04-27 2005-09-20 Wisconsin Alumni Research Foundation Electromechanical electron transfer devices
JP4861638B2 (ja) * 2004-05-19 2012-01-25 富士フイルム株式会社 光学濃度変化要素、光学素子、及び撮影ユニット
US7419314B2 (en) * 2004-05-19 2008-09-02 Fujifilm Corporation Optical density changing element, optical element and photographing unit
US7835059B2 (en) * 2004-05-21 2010-11-16 Gentex Corporation Tristate electrochromic device
US6876479B1 (en) 2004-05-21 2005-04-05 Gentex Corporation Tristate electrochromic device
US7414770B2 (en) * 2006-05-03 2008-08-19 Gentex Corporation Contollably dissolving spacing member and associated electrochromic device and method for manufacturing the same
US20100073754A1 (en) * 2008-09-24 2010-03-25 Gentex Corporation Ultraviolet light stabilizing compounds and associated media and devices
US8378895B2 (en) * 2010-04-08 2013-02-19 Wisconsin Alumni Research Foundation Coupled electron shuttle providing electrical rectification
US8736943B2 (en) 2012-01-17 2014-05-27 Gentex Corporation Variable transmission electrochromic window and associated aircraft window system
US8928966B1 (en) 2012-08-08 2015-01-06 Gentex Corporation Electrochromic polyelectrolyte gel medium having improved creep resistance and associated electrochromic device
US8867116B1 (en) 2013-03-15 2014-10-21 Gentex Corporation Distate electrochromic device
JP6012689B2 (ja) * 2013-12-13 2016-10-25 キヤノン株式会社 エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置
JP6758814B2 (ja) * 2014-11-06 2020-09-23 キヤノン株式会社 有機エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置
JP6812135B2 (ja) * 2015-07-10 2021-01-13 キヤノン株式会社 エレクトロクロミック素子
WO2021075999A1 (en) 2019-10-18 2021-04-22 iGlass Technology, Inc. Electrochromic devices, methods of manufacturing and operation thereof

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH494060A (de) 1961-06-16 1970-07-31 Geigy Ag J R Verwendung von 2-(2'-Hydrophenyl)-benztriazolverbindungen als Lichtschutzmittel
SU830456A1 (ru) 1979-04-09 1981-05-15 Всесоюзный Научно-Исследователь-Ский Конструкторско-Техноло-Гический Институт По Машинам Длякомплексной Механизации Иавтоматизации Животноводческихферм Устройство дл сигнализации обАВАРийНОМ ОТКлючЕНии элЕКТРО-дВигАТЕл
EP0057160B1 (de) 1981-01-23 1985-06-19 Ciba-Geigy Ag 2-(2-Hydroxyphenyl)-benztriazole, ihre Verwendung als UV-Absorber und ihre Herstellung
US4853471A (en) 1981-01-23 1989-08-01 Ciba-Geigy Corporation 2-(2-Hydroxyphenyl)-benztriazoles, their use as UV-absorbers and their preparation
US4402573A (en) 1981-06-18 1983-09-06 International Business Machines Corporation Materials for electrochromic display devices
JPS6057320A (ja) * 1983-09-08 1985-04-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd エレクトロクロミック表示素子
US4902108A (en) 1986-03-31 1990-02-20 Gentex Corporation Single-compartment, self-erasing, solution-phase electrochromic devices, solutions for use therein, and uses thereof
JPS62289820A (ja) * 1986-06-10 1987-12-16 Tosoh Corp エレクトロクロミツク表示材料及び表示素子の表示方法
US5239406A (en) 1988-02-12 1993-08-24 Donnelly Corporation Near-infrared reflecting, ultraviolet protected, safety protected, electrochromic vehicular glazing
US5151816A (en) 1989-12-29 1992-09-29 Donnelly Corporation Method for reducing current leakage and enhancing uv stability in electrochemichromic solutions and devices
US5140455A (en) 1989-11-29 1992-08-18 Donnelly Corporation High performance electrochemichromic solutions and devices thereof
US5818636A (en) * 1990-02-26 1998-10-06 Molecular Displays, Inc. Complementary surface confined polmer electrochromic materials, systems, and methods of fabrication therefor
US5457564A (en) 1990-02-26 1995-10-10 Molecular Displays, Inc. Complementary surface confined polymer electrochromic materials, systems, and methods of fabrication therefor
DE69426040T2 (de) 1993-02-26 2001-05-17 Donnelly Corp Elektrochrome polymerische Festfilme, Herstellung elektrochromer Vorrichtungen mit solchen Filmen, und Verfahren zur Herstellung solcher Festfilme und Vorrichtungen
US5910854A (en) 1993-02-26 1999-06-08 Donnelly Corporation Electrochromic polymeric solid films, manufacturing electrochromic devices using such solid films, and processes for making such solid films and devices
US5668663A (en) 1994-05-05 1997-09-16 Donnelly Corporation Electrochromic mirrors and devices
US5679283A (en) 1994-07-22 1997-10-21 Gentex Corporation Electrochromic layer and devices comprising same
JP3752010B2 (ja) 1995-07-04 2006-03-08 新日本石油株式会社 調光素子
DE19605451A1 (de) 1996-02-15 1997-08-21 Bayer Ag Elektrochromes System
DE19605448A1 (de) 1996-02-15 1997-08-21 Bayer Ag Elektrochromes System
DE19631729A1 (de) 1996-08-06 1998-02-12 Bayer Ag Elektrochromes System
ATE298098T1 (de) 1997-02-06 2005-07-15 Univ Dublin Elektrochromes system
US5998617A (en) 1997-04-02 1999-12-07 Gentex Corporation Electrochromic compounds
US6141137A (en) * 1998-08-26 2000-10-31 Gentex Corporation Electrochromic media for producing a preselected color
US6020987A (en) 1997-04-02 2000-02-01 Gentex Corporation Electrochromic medium capable of producing a pre-selected color
US5770114A (en) 1997-08-06 1998-06-23 Gentex Corporation UV stabilized compositions with improved solubility
US6193912B1 (en) 1998-03-03 2001-02-27 Gentex Corporation Near infrared-absorbing electrochromic compounds and devices comprising same
US6187845B1 (en) 1999-05-03 2001-02-13 Ciba Specialty Chemicals Corporation Stabilized adhesive compositions containing highly soluble, red-shifted, photostable benzotriazole UV absorbers and laminated articles derived therefrom
US6188505B1 (en) 1999-08-19 2001-02-13 Gentex Corporation Color-stabilized electrochromic devices
US6262832B1 (en) 1999-12-03 2001-07-17 Gentex Corporation Anodic electrochromic materials having a solublizing moiety
US6710906B2 (en) * 1999-12-03 2004-03-23 Gentex Corporation Controlled diffusion coefficient electrochromic materials for use in electrochromic mediums and associated electrochromic devices

Also Published As

Publication number Publication date
DE60319122D1 (de) 2008-03-27
US20030053187A1 (en) 2003-03-20
JP2006505005A (ja) 2006-02-09
AU2003277229A1 (en) 2004-06-07
JP4673062B2 (ja) 2011-04-20
US20040233500A1 (en) 2004-11-25
EP1556733A4 (en) 2006-02-08
US7031043B2 (en) 2006-04-18
JP2009276800A (ja) 2009-11-26
ATE386286T1 (de) 2008-03-15
US6700693B2 (en) 2004-03-02
EP1556733A1 (en) 2005-07-27
DE60319122T2 (de) 2009-02-05
WO2004042463A1 (en) 2004-05-21
EP1556733B1 (en) 2008-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4843081B2 (ja) 電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置
US6433914B1 (en) Color-stabilized electrochromic devices
JP4541362B2 (ja) 可逆的電着デバイス及び関連する電気化学媒体
US7046418B2 (en) Reversible electrodeposition devices and associated electrochemical media
US7075697B2 (en) Tristate electrochromic device
US7256924B2 (en) Multi-cell electrochromic devices
KR101274863B1 (ko) 전기변색 화합물 및 결합된 매질 및 소자
US7684103B2 (en) Controllably dissolving spacing member and associated electrochromic device and method for manufacturing the same
US7190505B1 (en) Electrochromic device having an improved fill port plug
US6876479B1 (en) Tristate electrochromic device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090924

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20100531

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20100914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101004

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101228

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110401

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110909

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111003

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4843081

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term