JPS62289820A - エレクトロクロミツク表示材料及び表示素子の表示方法 - Google Patents

エレクトロクロミツク表示材料及び表示素子の表示方法

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JPS62289820A
JPS62289820A JP61132823A JP13282386A JPS62289820A JP S62289820 A JPS62289820 A JP S62289820A JP 61132823 A JP61132823 A JP 61132823A JP 13282386 A JP13282386 A JP 13282386A JP S62289820 A JPS62289820 A JP S62289820A
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JP
Japan
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film
electrode
electron transfer
transfer medium
reaction
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JP61132823A
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English (en)
Inventor
Yukio Onuki
由紀夫 大貫
Akio Kondo
近藤 昭夫
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 [発明の属する技術分野] 本発明は透明な表示電極の面上を覆うEC物質メジ金才
S引時・1櫨薯−π3台け:!)つ ナー ロ ρ倉オ
會z1 宿≧メーj、法→ ナー目ヨ病:素子において
、上記EC材料層がEC物質を固定する膜とEC物質以
外に電子移動媒体を含有することを特徴とするEC表示
材料に関する。ざらにはEC材料層に含有した電子移動
媒体の作用によってECvJJ質の着消色過程を促進す
ることを特徴とするEC表示素子の表示方法に関する。
[発明の技術的背景] 従来の代表的EC材料としてビオロゲンポリマーとポリ
アニオンポリマーとのポリイオンコンプレックスを使用
した例がある(Pl’0Ceedin(IS of S
ID、Vol、23/4.1982) 、この場合、E
C膜の厚みが小さければ膜中に含まれるビオロゲンサイ
トのすべてが反応するが、EC膜の厚みが大きくなると
一部のピロゲンサイトは反応に関与しなくなる。
その結果、膜の厚みを大きくしてもEC膜が着色した状
態における色度をそれ以上高めることができない。また
、電圧を印加することによって消色させるようなEC膜
を用いた場合にはEC膜の厚みが大きくなると電圧を印
加してもE C膜は潤色しない。これはECUの中で透
明電極表面から十分離れた位置におるEC物質には電極
からの電荷の注入おるいは放出が円滑に起こらないこと
によると考えられる。この問題を解決するためにEC膜
の中に電気伝導性粉末を挿入する方法が提案されている
(Proceedings of SID、Vol、2
3/4.1982)。
しかしながらこの方法では数ミクロンの大きざの粉末を
膜中に混合させるので、膜中にあけるEC物質のf2度
が小さくなり着色状態における色度が低下する。また白
色の粉末を膜中に混合させるので、透明なElを得るこ
とはできない。
この様な問題点を解決するために電子移動媒体をEC膜
中に挿入する方法を鋭意研究した結果。
本発明のEC膜は良好なEC特性を発揮することを見出
し2本発明を完成した。
[発明の目的] 本発明の目的はECII!中に電子移動媒体を挿入する
ことによって2着色濃度が高く、厚みの大きなEC膜の
中に含まれるすべてのEC物質が反応し1円滑に着消色
が起こるようなEC表示材料とその方法を提供すること
にある。
[発明の概要コ 本発明はEC膜中に電子移動媒体を挿入することによっ
て1着色濃度が高く、厚みの大きなEC膜の中に含まれ
るすべてのEC物質が反応し2円滑に着消色が起こるよ
うなEC表示材料とその方法を提供するものでおる。
一般に透明電極表面上に被着したビオロゲンポリマー膜
のようなEC膜の着消色過程は電極/膜界面での電極反
応と膜中にあけるEC物質の拡散部るいはECvIJ質
同士の電子交換反応との二つの過程からなる。EC膜の
厚みが大きくなると後者の反応過程が円滑に進行しがた
くなり、その結果EC膜の着消色が不十分になる。これ
はEC膜の中で透明電極表面から十分離れた位置にある
EC物質の拡散速度あるいはEC物質同士の電子交換反
応速度が遅くなることによると考えられる。しかしなが
らこの様な問題はEC膜中に電子移動媒体を挿入するこ
とによって解決することか(“さる。
電子移動媒体はEC膜中でEC物質と容易に電子交換反
応する物質であり、これがすべてのEC物質に隣接して
存在するならば、EC物質を電子移動媒体によって容易
に酸化あるいは還元することができ、EC膜の着消色が
明瞭に起こるようになる。しかも単純な分子を電子移動
媒体として用いることができるので、EC膜中でのEC
物質の濃度を低下させることが少ない。
EC物質と電子交換でき、電極反応速度が大きり、シか
もN極被覆膜中に固定できる化学種でおればどのような
化学種であっても電子移動媒体として用いることができ
る。この様な化学種の一例として次ぎのような化合物が
掲げられる。例えばヘキサジ7〕鉄酸カリウム(K4[
Fe(CN)6 ]、に3[Fe[CN)6 ])、ヘ
キサシアノルテニウム酸カリウム(K4[RU(CN)
6 ])、ヘキサクロロイリジウム酸カリウム(に4 
[Irc16])、オクタシアノタンゲス子ゝ/M力1
11−’7/、rK、 rlJ1ρN)−n易rpト1
」フ(92−−ビピリジン)ルテニウムクロライド(R
u(C10HB  N2 ] 3 CI2 )等の金属
錯化合物がある。
これらの化学種は電極反応速度が比較的大きく。
また溶液中では解離してイオンになり電荷を持つように
なるので、このイオンと反対の電荷を持つ電極被覆膜の
中に静電的な相互作用によって固定することができる。
ざらにアニオン性あるいはカチオン性の官能基を持つ有
機化合物1例えばビオロゲン誘導体、アントラキノンF
4体及びオルト必るいはパラキノン誘導体等も金属錯イ
オンと同様に電子移動媒体として利用することができる
これらの化合物も上記金属錯化合物と同様に電極反応速
度が大ぎく、イオン性官能基によってイオン性の電極被
覆膜の中に固定することができる。
電極被覆膜の中に電極活性な化学種を固定できれば電子
移動媒体として機能しうるので、静電的な相互作用にか
かわらず電極被覆膜と化学種との相互作用はどのような
ものであっても良い。電子移動媒体とEC物質との反応
が熱力学的にダウンヒル反応で進行するならば1両者は
電子交換できるので、電子移動媒体とECJl質との酸
化還元電位の相対的な位置関係にもとずいて、EC物質
と電子交換できる電子移動媒体を適宜選択することがで
きる。一つの電子移動媒体はEC物質の酸化あるいは還
元のどちらか一方向の反応に対して作用するので両方向
の反応の電子移動を媒介するには電極被覆膜の中に少な
くともに二種類の電子移動媒体を挿入する必要がおる。
次ぎに電子移動媒体の機能について詳細に説明するが、
電極表面上に電極活性種を含むポリマー膜を被覆した高
分子被覆電極による溶存化学種に対する電子移動媒体作
用あるいは電極触媒作用に関しては良く研究されており
、解析式も提出されているので(Jounal of 
Chemical 5ociety of Japan
、949.1983)、 EC物質が溶存化学種である
と仮定して説明する。
第1図(A>及び(B)にはEC物質の酸化反応と還元
反応に対する電子移動媒体作用を表わす模式図を示した
。図の縦軸は電流を、また横軸は電位を表わす。(A)
はEC物質の酸化還元電位(Eec)が電子移動媒体の
酸化還元電位(Emed)よりも負電位側におる場合で
あり、(B)は逆にEecがEmedよりも正電位側に
おる場合でおる。図では便宜上、EC物質と電子移動媒
体の酸化還元電位を表わすために各々のサイク1ノック
ポルタモグラム(CV)を点線で示した。電流−電位特
性を表わすために、観測される電流値を対流ポルタモグ
ラムで示した。ここでは問題を単純化するためにEC物
質は電極表面に被管した。電子移動媒体を含むポリマー
膜を透過することができないと仮定する。第1図(A)
の(a)では電極電位がEscよりも負電位側(Fl)
におり、EC物質及び電子移動媒体の両者は還元体のま
まである。電極電位がEeCよりも正電位側([2)に
移行しても、EC物質は電極表面上のポリマー膜を透過
することができず、電極/ポリマー膜界面まで達しない
ので酸化されない(b)。電極電位がEmedよりも正
電位側(E3)に移行すると、電子移動媒体が酸化され
る(C)。このとき電子移動媒体の酸化体とEC物質の
還元体との酸化還元反応は熱力学的にはダウンヒル反応
であり、容易に進行するのでEC物質は電子移動媒体に
よりEmedの電位で酸化される。
電子移動媒体はEC物質によって還元されるが。
この還元体は電極反応によってふたたび酸化される。そ
の結果、EC物質の酸化反応に対する対流ポルタモグラ
ムの電流応答は、 EeCではなりEmedの電位にお
いて観測される(C)。第1図(B)にあけるEC物質
の還元反応に対する電子移動媒体作用についても上記と
同様にして説明することができる。以上、EC物質を溶
存化学種と仮定して述べたが、ポリマー膜中に固定され
ているEC物質の酸化還元反応に対する電子移動媒体作
用についても同様に解釈することができる。すなわちE
C物質はポリマー膜中に固定されてはいるが。
電極/膜界面から十分はなれた位置に固定されてあり、
電極と直接電子交換できない状態にあっても上記のよう
に電子移動媒体作用によってEC物質を酸化おるいは還
元することができる。
次ぎに二種類の電子移動媒体がポリマー膜中に挿入され
ている場合について考察する。第2図はEC物質の酸化
還元電位に対して正及び負電位の両側に電子移動媒体の
酸化還元電位(Emedl 、 Emed2)がめると
きの電子移動媒体作用に関する模式図を表わす。ここで
も溶存化学種であるEC物質はポリマー膜を透過できな
いと仮定する。電極電位がElに市るとき、すべての化
学種は還元体のままである(a)。電極電位がE2に移
行すると電子移動媒体(Medl)が酸化される(b)
。Hedlの酸化体とEC物質の還元体との酸化還元反
応は熱力学的にはアップヒル反応でおり、はとんど進行
しない。
電極電位がE3に移行してもEC物質は電極反応しない
ので還元体のままでおる(C)。電極電位がE4に移行
すると電子移動媒体(Med2)が酸化される(d)。
Med2の酸化体とEC物質の還元体との酸化還元反応
は熱力学的にはダウンビル反応であり。
容易に進行するのでEC物質は)led2によりEme
d2の電位において酸化される。Med2はEC物質に
よって還元されるが、この還元体は電極反応によってふ
たたび酸化される。その結果、EC物質の酸化反応に対
する対流ポルタモグラムの電流応答は。
EeCではなく Emed2の電位において観測される
(d>。第2図(B)におけるEC物質の還元反応に対
する電子移動媒体作用についても上記と同様にして説明
することができる。すなわち、電極電位がE2に移行し
てもE(Jl質の酸化体とMed2の還元体との反応は
酸化還元反応は熱力学的にはアップヒル反応でおり、は
とんど進行しないが、電1!!電位がFlに移行すると
、還元されたMedlとEC物質の酸化体との酸化還元
反応は熱力学的にはダウンヒル反応でおり、容易に進行
するのでEC物質はMed 1によりEmC!diの電
位において酸化される。
その結果、EC?!l質の還元反応に対する対流ポルタ
モグラムの電流応答は、 Eecではなく Emedl
の電位において観測される(d)。従ってこの場合には
第1図に示した場合と異なり、EC物質の酸化と還元の
両方向に対して電子移動媒体が作用する。すなわちEC
物質は)led2によって酸化され。
)18dlによって還元される。以上、EC物質を溶存
化学種と仮定して述べたが、ポリマー膜中に固定されて
いるEC物質の酸化還元反応に対する電子移動媒体作用
についても同様に解釈することができる。すなわちEC
物質はポリマー膜中に固定されてはいるが、電極/膜界
面から十分はなれた位置に固定されており、電極と直接
電子交換できない状態、におっても上記のように電子移
動媒体作用によってECvlJ質を酸化および還元する
ことができる。以上が電子移動媒体の芸能でおる。
この様な電子移動媒体の機能を利用して、消残りがなく
、また着色濃度の高いEC表示層を用いた場合において
も、EC表示層の着消色が十分明瞭におこるEC表示材
料を作製することができる。
[発明の効果コ 本発明によれよEC膜中に電子移動媒体を挿入すること
によって、EC膜中に含まれるEC物質のなかで、直接
電極と電子交換できないEC物質が存在しても、この様
な化学種を含めてすべてのEC物質の着消色を円滑に進
めることができる。
その結果9着色濃度が高く、透明性のEC膜を調製し、
これを駆動することができる。
以下実施例により本発明をざらに具体的に説明するが1
本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない
実施例1 EC物質としてカチオン性染料でおるニールブルー(N
B>を用い、これを電極表面に固定するために8−アニ
リノ−1−ナフタレンスルホン酸アンモニウム(ANS
A)の電解酸化生成物(PANSA)を用いた。ANS
A7!i−塩化バリウムや塩化カルシウムを支持電解質
とした中性水溶液中で電解酸化することによって、電極
表面上に水に不溶性の躾を生成する。この膜はスルホン
酸基を有するので、カチオン性の官能基を待つ化学種を
膜中に固定することができる。さらにこの様な条件下で
電解すると、生成した膜は薄黄色でめり、電圧の印加に
よってほとんど色変化しないので、カチオン性染料であ
るNBの酸化還元反応による色変化を明瞭に捉えること
ができる。また。
電子移動媒体にはルテニウムへキサミン錯体(Ru (
NH3>6CI 2=RH)を用いた。NBとRHは両
者ともカチオン性であるのでPANSA膜中に固定する
ことができる。この様な系をもちいることによって電子
移動媒体の機能を利用したEC表示材料を作製すること
ができる。
ANSAの電解酸化生成物は次ぎのようにして調製した
。ガラス基板上に酸化スズ/酸化インジウムを蒸着した
透明電極(電極の面積は1cm2でおる)を動作電極と
し、対極として白金巻線2基準電極として飽和塩化ナト
リウムカロメル電極(SSCE>を用いた通常の三電極
式H型セルを使用し、ANSAの電解を行った。これに
は次ぎの組成の電解液を用いた。
電解前、電解液中に窒素を十分通気して溶液中の酸素を
除いた。電解液中に透明電極を浸漬し。
−0,4V 〜+1.OV (VS、5SCE) (7
)電位範位を100mV/sの走査速度で電位走査した
。このとき1がられた電流−電位曲線を第3図(A>に
示した。この図か’) A N S A ハ+0.6V
(VS、 5SCE)付近の電位で電解酸化されること
がわかる。同時に、透明電極表面には薄黄色の膜(PA
NSA)が生成する。そこでANSAの電解酸化が十分
起こる電位、 +1.0V(vs、5SCE)で1分間
定電位電解し、PANSA膜被覆透明電極を調製した。
電解酸化反応に消費された全電気量は55 mC/cm
”であった。この電極を蒸招水で十分洗浄した後、支持
塩として0.1Mの塩酸を含む酸性水溶液中へ移し10
0mV/Sの走査速度で電位走査すると、第3図(B)
に示す電流−電位曲線が得られた。PANSAの酸化還
元反応は可逆的に起こるが、この反応によって膜の色は
ほとんど変化しない。PANSA膜の酸化体と還元体の
可視光吸収スペクトルを各々第4図の(a)と(b)に
示す。
次ぎにPANSA膜被覆透明電極を1.0m)IのRH
1を含む水とメタノールの混合溶液(体積比が水:メタ
ノール=1=1である)中に5分間浸漬し。
PANSA膜中にRHを挿入した。この電極を取り出し
、蒸留水で十分洗浄した後、支持塩として0、1Mの塩
酸を含む酸性水溶液中へ移し200mV/Sの走査速度
で電位走査すると、第5図(A>に示ス電流−電位曲線
が得らレタ。−0,30V(VS、 5SCE)の電位
に観測される可逆な酸化還元波はPANSA膜中に固定
されたRHの反応によるものである。
また、正電位側の波はPANSA膜の酸化還元反応によ
るものである。これらの波の形は電位走査を繰返し行っ
てもってほとんど変化せず、RHは膜中に安定に固定さ
れていることがわかる。
続いてこの電極を5mMのNBを含む水とメタノールの
混合溶液(体積比が水:メタノール=1:1でおる)中
に5分間浸潤し、PANSA膜中にNBを挿入した。こ
の電極を取り出し、蒸留水で十分洗浄した後、膜が青緑
色に染色されたことを確認し、再び支持塩として0.1
Mの塩酸を含む酸性水溶液中へ移し200mV/sの走
査速度で電位走査すると、第5図(B)に示す電流−電
位曲線が得られた。負電位側に観測される波は(A)に
示した波と異なり、還元波のみが観測された。このこと
はRHの反応が非可逆であることを示している。
この還元反応に伴い膜の色は青緑色から薄黄色に変化し
た。正電位側の波においてもアノード方向ピーク電流と
カソード方向ピーク電流の大きざが異なり、この反応も
非可逆でおることがわかる。
この波のアノード方向への電位走査に伴い膜の色は薄黄
色から青緑色に変化するが、カソード方向へ電位走査し
ても膜の色はほとんど変化しなかった。ざらに負電位側
の波が現れるカソード方向へ電位を走査すると、再び膜
は青緑色から薄黄色に変化した。
以上の結果から次ぎのことか言える。第一に負電位側の
波についてはRHはNBの還元反応に対して電子移動媒
体として機能していることでおる。
RHはこれが反応する電位よりも正電位側に液化還元電
位のおる電極活性種の還元反応に対して電子移動媒体と
して機能する可能性を有する。実際。
NBの1w1%メタノール溶液を透明電極上に3μmの
せて溶媒のみを風乾して調製した電極によるNBのこの
溶液中での酸化還元反応はOV (VS、 5SCE 
)付近で観測される(第5図(C))。しかしながらN
BはPANSA膜中に固定されてはいるが電極/膜界面
からは十分離れた位置に固定されているので、電極と直
接電子交換できず、その結果第5図(B)に示した電流
−電位曲線にはNBの酸化還元反応による波は観測され
ない。RHが電極反応によって還元されるとRHの還元
体とNBの酸化体とが反応する。この反応は熱力学的に
ダウンヒル反応であり、容易に進行する。この反応によ
ってRH0′)酸化体が再生されるので、見掛上RHの
酸化体の′cL度が増加したことになり、還元波のピー
ク電流値は増加する。これに対してRHの還元体はNB
の酸化体との反応によって消費されるので、見掛上RH
の還元体の濃度が減少したことになり、酸化波のピーク
電流値は減少する。RHとNBとの電子交換反応の速度
が大きいはどRHの酸化波のピーク電流値は著しく減少
する。
第二に正電位側の波についてはPANSA膜はNBの酸
化反応に対して電子移動媒体として機能していることで
ある。PANSA膜はこれが反応する電位よりも負電位
側に酸化還元電位のある電極活性種の酸化反応に対して
電子移動媒体として殿能する可能性を有する。NBのこ
の溶液中での酸化還元電位はOV (vs、 5SCE
 )付近にあるので、熱力学的にはPANSA膜の酸化
体はNBの還元体を酸化することができる。RHによっ
て還元されたNBは電極電位が0V(vs、 5SCE
)に移行しても酸化されず還元体のままでおる。電極電
位がov(vs。
5SCE)からさらにアノード方向に移行するとPAN
SA膜が酸化される。PANSA膜の酸化体とNBの還
元体との反応によってNB4.tM化され膜の色は青緑
色になるが、PANSA膜の酸化体はNBの還元体によ
って還元されるので、見掛上PANSA膜の還元体の濃
度は増加したことになりこの酸化波のピーク電流値は増
加する。これに対してPANSA膜の酸化体はこの反応
で消費されるので、還元波のピーク電流値は減少する。
このように電流−電位曲線における波の形の変イヒから
RHとPANSA膜とによるNBの酸化還元反応に対す
る電子移動媒体としての機能を解釈することができる。
PANSA膜の可視光吸収スペクトルを第6図に示す。
(a)はこの膜を+1.0V(vs、 5SCE)の電
位において十分酸化した場合であり、(b>は+1.0
V(vs、 5SCE)(7)1位にiいT十分酸化シ
タ後、 0V(vs、5scE)の電位に戻した場合の
スペクトルでおる。
両者ともほぼ同じ吸収を示している。これに対して(c
)は−0,5V (vs、 5SCE )の電位におい
て還元した膜のスペクトルでおる。比較のために(d>
にはNE[化体のみの吸収スベク1ヘルを示した。
実施例2 EC物質にはカチオン性染料で必るメチレングリーン(
MG)を、これを電極表面に固定する為のポリアニオン
ポリマー膜としてナフィオン(NAF)膜を用いた。又
電子移動媒体にはRH及びトリス(2,2−一ビピリジ
ン)ルテニウムクロライド(TBRC)を用いた。
NAFの1wt%溶液(体積比でエタノール:ジメチル
スルホキシド=1:1の組成からなる溶液を用いた)を
面積が1c肩の透明電極上に2xlO’威乗ぜ、溶媒の
みを風乾した。次いでこの膜被覆電極をRH及びTBR
Cをそれぞれ1m)l含む水溶液中に5分間浸漬し、膜
中にこれらの金属鉛イオンを挿入した。この電極を取り
だし、蒸溜水で十分洗浄した後、支持塩として0.1M
(7)塩酸を含む酸性水溶液中へ移し200mV/Sの
走査速度で電位走査す又し 端701A日−阜廿中仏−
やめdhk白ベン弓口れた。−〇、 3V(VS、 5
SCE )付近の電位に観測される可逆な酸化還元波は
NAF膜中に固定されたRHの反応によるもので必り、
又1.0V(vs、 5SCE)付近の波はTBRCの
反応によるものでおる。
続いてこの電極を1n+HのMGを含む水溶液中に5分
間浸漬した。電極を取りだして水洗したのち。
膜が染色されたことを確認し、再び支持塩として0、1
Mの塩酸を含む酸性水溶液中へ移し200mV/sの走
査速度で電位走査すると、第7図(B)に示す電流−電
位曲線力1すられた。O,OV (vs、 5SCE 
)カら負電位側に電位を走査するとRHの還元にともな
い、膜の色は青色から無色へ変化した。次いで正電位側
へ電位を走査するとTBRCの狼化にともない、膜の色
は無色から青色へ変化した。第7図(B)におけるRH
とTBRCとの酸化還元による波は第7図(A)の波と
箕なるが、この相違は実施例コにおける第5図(A>と
(B)に示した波の相違と同様にして解釈できる。
MGは0.2V(vs、 5SCE)付近の電位に於て
反応丁るので(第7図(C))、RHG、tMGの還元
に対する。又TBRCはMGの酸化に対する電子移動媒
体として機能していることがわかる。
【図面の簡単な説明】 第1図と第2図はECv!J質の酸化還元反応に対する
電子移動媒体作用を表わす模式図である。 第3図(A>はANSAの電解敢化反応による電流−電
位曲線でおり、(B)はPANSA膜の電気化学的応答
を示す。 第4図はPANSA膜の酸化体(a>と還元体(b)の
可視光吸収スペクトルである。 第5図の(A>と(B)はRHを挿入したPANSA膜
及びRHとNBの両者を挿入したPANSA膜の電気化
学的応答でおる。(C)はNBの電気化学的応答である
。 第6図はRHとNBの両者を挿入したPANSA膜及び
NBの可視光吸収スペクトルである。 第7図の(A>はRHとTBRCを挿入したNAF膜被
覆電極による電気化学的応答である。 (B)はRHとTBRC及びMGを挿入したNAF膜被
覆電極による電気化学的応答でおる。(C)はMGの電
気化学的応答である。 特許出願人 東洋曹達工業株式会社 (A) 第4図 波数1cm’ 11iLZ/V VS、SSCヒ 第6図 阪叡lσW

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)透明な表示電極の面上を覆うエレクトロクロミッ
    ク(以後ECと略記する)物質を含む膜状に形成された
    EC材料層を備えた表示素子において、上記EC材料層
    が電子移動媒体を含有することを特徴とするEC表示材
    料。
  2. (2)透明な表示電極の表面上にEC材料層を備えたE
    C表示素子において、EC材料層に含有した電子移動媒
    体の作用によってEC物質の着消色過程を促進すること
    を特徴とするEC表示素子の表示方法。
JP61132823A 1986-06-10 1986-06-10 エレクトロクロミツク表示材料及び表示素子の表示方法 Pending JPS62289820A (ja)

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JP (1) JPS62289820A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009276800A (ja) * 2002-10-30 2009-11-26 Gentex Corp 電子シャトルを有するエレクトロクロミック装置

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JPS59113422A (ja) * 1982-12-20 1984-06-30 Nec Corp 全固体型エレクトロクロミツク表示装置
JPS6057320A (ja) * 1983-09-08 1985-04-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd エレクトロクロミック表示素子

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