JP4842457B2 - 電子部品 - Google Patents

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JP4842457B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体を含む電子部品本体の少なくとも片側に電極を有する電子部品に関し、例えば逆導通サイリスタやSIサイリスタ、GTOサイリスタ、IGBTなどの大電力用の圧接形半導体装置に用いて好適な電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体を含む電子部品本体の少なくとも片側に電極を有する電子部品としては、例えば逆導通サイリスタやSIサイリスタ、GTOサイリスタ、IGBTなどの大電力用の圧接形半導体装置がある。
【0003】
この圧接形半導体装置は、中央に半導体素子を有する。この半導体素子は、表裏二面に電極膜が形成されており、一方の面には、規則的に整列された多数の突出部の頂部に例えばアルミ蒸着によって形成されたカソード電極膜と、該一方の面の中央部分に同じくアルミ蒸着によって形成されたゲート電極膜を有し、他方の面には、同じくアルミ蒸着によって形成されたアノード電極膜を有する。
【0004】
更に、この圧接形半導体装置は、前記半導体素子における表面中央部のゲート電極膜に対向してゲート圧接電極が接触し、同時にカソード電極膜に対向して支持電極が接触し、更に、裏面のアノード電極に対向して支持電極が接触している。
【0005】
このように半導体素子の表裏を支持電極で挟んだ構造体を、更に、2つの金属電極で挟んで、これら電極を圧接接触させた構造を有している。この圧接形半導体装置を外部から強く加圧して各電極を圧接し、通電することにより、アノードとカソード間の回路を構成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような構成を有する圧接形半導体装置を、3次元イオン注入や加速器、集塵機、オゾナイザ、プラズマなどのパルス電源に使用する場合は、狭パルス幅の電流を供給する必要があり、特にプラズマのパルス電源に使用する場合は、電流の立ち上がりを急峻にしなければならない。即ち、高周波電流(例えば10MHz等の高周波電流)を供給する必要がある場合もある。
【0007】
しかしながら、高周波電流を圧接形半導体装置に供給した場合、いわゆる表皮効果が問題となる。例えば電極を銅とした場合、パルス幅が1μsであって立ち上がりの急峻な電流が供給された場合、表皮厚さは、250μmとなるため、前記電流は電極表面近傍にしか流れない。
【0008】
従って、半導体素子のうち、実際に機能しているデバイス領域は、周辺の限られた領域であると考えられる。
【0009】
表皮効果への対策を行い、前記半導体素子のデバイス領域全体に一様な電流を流すことができれば、使用可能な最大電流定格を増大でき、しかも、電流の立ち上がり特性を改善できる可能性がある。
【0010】
また、大電流を扱うことから、発熱への対策が必須となってくる。電極と半導体素子との熱膨張係数の差が大きいと、反りが発生するおそれがあり、その結果、機械的な不均一圧接や電気的に不均一な通電状態となるおそれがある。
【0011】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、高周波電流の供給に伴う表皮効果を緩和することができ、電子部品本体のデバイス領域全体に一様な電流を流すことができる電子部品を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明の他の目的は、前記条件を満足し、かつ、電子部品本体と電極との熱膨張係数の差を小さくすることができ、機械的な均一圧接や電気的に均一な通電状態を実現することができる電子部品を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体を含む電子部品本体の少なくとも片側に電極を有する電子部品において、前記電極は、半導体層と金属薄膜との積層構造とされ、少なくとも1つの半導体層における一方の面と外部との1以上の電気的接触部分と、前記半導体層における他方の面と金属薄膜との1以上の電気的接触部分とが平面的にずれた位置関係にあることを特徴とする。
【0014】
これにより、電極が、電子部品本体を構成する半導体と同じ材料である半導体層を含むことから、電子部品本体と電極との熱膨張係数の差を小さくすることができ、その結果、通電中での発熱においても、反りは発生しなくなり、機械的な均一圧接や電気的に均一な通電状態を実現することができる。
【0015】
しかも、半導体層の一方の面における電気的接触部分と他方の面における電気的接触部分とが平面的にずれた位置関係にあるため、高周波電流が電極表面近傍に流れることを緩和することができる。
【0016】
具体的には、まず、高周波電流は半導体層に進入することになるが、このとき、電流は電気的接触部分を通じて流れることになる。導電率が高ければ、電流は、表皮効果によって電極の外表面を流れることになるが、半導体層は金属よりも電気抵抗が高いため、電流は外表面まで到達できず、ある程度分散されて半導体層の他方の面における電気的接触部分に到達する。該電気的接触部分に到達した電流は金属薄膜をそのまま通過し、電子部品本体へ向かうことになる。
【0017】
このように、本発明においては、高周波電流の表皮効果を緩和することができ、電子部品本体のデバイス領域全体に一様な電流を流すことができる。そのため、電子部品本体を例えば逆導通サイリスタやSIサイリスタ、GTOサイリスタ、IGBTなどの大電力用の圧接形半導体装置に用いた場合において、使用可能な最大電流定格を増大することができ、しかも、電流の立ち上がり特性を改善できる。
【0018】
そして、本発明においては、前記半導体層における一方の面と外部との1以上の電気的接触部分は、前記半導体層における他方の面と前記金属薄膜との1以上の電気的接触部分以外の部分と平面的にほぼ一致する位置関係にあってもよい。この場合、半導体層の一方の面における電気的接触部分と他方の面における電気的接触部分とが平面的に互い違いに配列された形態となるため、高周波電流の表皮効果をより効率よく緩和することができる。
【0019】
また、前記半導体層のうち、外部との電気的接触部分が、それぞれ分離されていてもよい。
【0020】
また、前記位置関係を満足する前記半導体層の他方の面に、前記金属薄膜を介して別の半導体層が積層されて構成された積層体を少なくとも1つ有するようにしてもよい。
【0021】
この場合、前記別の半導体層は、前記金属薄膜と接する面において開口し、反対の面に向けて延在された溝を有することが好ましい。これにより、例えば前記別の半導体層中、溝よりも内側においては、前記金属薄膜を通じて流れる高周波電流が溝の内壁部分を表皮として流れようとし、溝よりも外側においては、電極の外表面を流れようとする。
【0022】
しかし、導電率が金属よりも低い半導体層であることから、高周波電流は分散して流れることになる。従って、溝よりも内側においては、溝の内壁部分を伝わる電流成分は多くはなるが、全体として分散された状態で流れ、溝よりも外側においては、電極の外表面を伝わる電流成分は多くはなるが、この場合も全体として分散された状態で流れることとなる。
【0023】
更に、溝の開口を、前記半導体層の他方の面における前記金属薄膜との電気的接触部分とそれ以外の部分との境界部分とほぼ対応する位置に存在させてもよい。これにより、溝の内側での電流の分散の割合と、溝の外側での電流の分散の割合をほぼ同じにすることが可能となり、電子部品本体のデバイス領域に対して一様に電流を供給することができる。
【0024】
そして、前記積層体が複数個積層されている場合に、前記積層体における前記電気的接触部分の数を、前記電子部品本体に近い積層体ほど多くすることが好ましい。この場合、前記積層体がn個積層されている場合に、前記電子部品本体から最も離れた位置に積層された積層体における前記電気的接触部分の数をmとしたとき、前記電子部品本体に最も近い積層体における前記電気的接触部分の数は、m×2nであることが更に好ましい。
【0025】
これによって、高周波電流は、電子部品本体に近づくにつれて広範囲に分散し、電子部品本体のデバイス領域に対して一様に電流を供給することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子部品を例えば逆導通サイリスタ等の圧接形半導体装置に適用した実施の形態例を図1〜図19を参照しながら説明する。
【0027】
第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Aは、図1に示すように、中央に半導体素子12を有する。この半導体素子12は、表裏二面に電極膜14、16及び18が形成されており、一方の面には、規則的に整列された多数の突出部の頂部に例えばアルミ蒸着によって形成されたカソード電極膜14と、該一方の面の中央部分に同じくアルミ蒸着によって形成されたゲート電極膜16を有し、他方の面には、同じくアルミ蒸着によって形成されたアノード電極膜18を有する。
【0028】
前記半導体素子12のカソード電極膜14の上部には、カソード電極部20が配置されている。このカソード電極部20は、半導体素子12のカソード電極膜14に接触するカソード熱緩衝板22と、該カソード熱緩衝板22の上面に設けられたカソード主電極24とを有する。
【0029】
また、半導体素子12のアノード電極膜18の下部には、直接アノード主電極26が配置されている。これらの構造により1つの積層体が構成されている。アノード主電極26は、その外周面において半導体素子12の外周部に設けられたベベル表面絶縁部28との摩擦接触により保持されている。
【0030】
半導体素子12が例えばシリコンを主体とする場合、前記カソード熱緩衝板22は、半導体素子12の熱膨張係数に近く、良導電性のタングステンやモリブデンによる板材が用いられる。
【0031】
また、カソード電極部20は、半導体素子12と対向する中央部分に、ゲートの引出し機構を設けるための円筒状の空間30が形成され、更に、該空間30からカソード電極部20の外周にわたってキー溝状の切欠き部32が形成されている。
【0032】
カソード主電極24は、カソードシールフランジ34を介して絶縁シール筒36の上部に固着され、アノード主電極26は、アノードシールフランジ38及びアノードシールフランジ受け40を介して前記絶縁シール筒36の下部に固着されている。
【0033】
絶縁シール筒36の側面を貫通するゲート導出パイプ42内には、ゲートリード部材44が挿入され、該ゲートリード部材44の一端が前記空間30内に設置されたゲート接触部材46に電気的に接続されている。
【0034】
ゲート接触部材46は、空間30内に配置された絶縁座金48、皿ばね50、平座金52によりカソード電極部20から電気的に絶縁されると共に、ゲート電極膜16に圧接されている。
【0035】
そして、この第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Aは、図2に示すように、アノード主電極26が、第1の金属薄膜100と、第1の半導体層102と、第2の金属薄膜104と、第2の半導体層106が順番に積層されて構成されている。なお、第2の半導体層106の端面には別の金属薄膜200を介して前記半導体素子12が接触される。また、各半導体層102及び106は、p形の半導体が拡散されて、ある程度の導電率を有するようになっている。
【0036】
第1の金属薄膜100は、厚みが約10μm程度であって、図3に示すように、中央に孔110が形成され、半径の1/2を円周とする同心円上のスリット112が形成されている。
【0037】
第1の半導体層102は、図2及び図5に示すように、厚みが約200μm程度であって、例えば8本の溝114(深さが約100μm程度)が同一ピッチで放射状に形成されて、8個の扇状の島116に分離された形状を有し、各島116の表面には、図4に示すように、選択的に酸化膜118(例えばSiO2膜:厚みが約1μm程度)が形成されている。
【0038】
この場合、扇状の外側半分に酸化膜118が形成された島116と、扇状の内側半分に酸化膜118が形成された島116とが互いに隣接する関係となるように配置されている。即ち、円周方向に互い違いに酸化膜118が形成されたかたちとなっている。
【0039】
各島116において、酸化膜118が形成されていない部分120は、半導体層が露出した面であり、第1の金属薄膜100との電気的接触部分120として機能する。
【0040】
更に、図2及び図6に示すように、この第1の半導体層102の裏面にも多数の酸化膜122が選択的に形成されており、該第1の半導体層102の表面に形成された8つの酸化膜118と、該第1の半導体層102の裏面に形成された8つの酸化膜122とが平面的にほぼ一致しない位置関係となっている。換言すれば、該第1の半導体層102における表面と第1の金属薄膜100との8つの電気的接触部分120は、該第1の半導体層102の裏面に形成された酸化膜122と平面的にほぼ一致する位置関係となっている。
【0041】
従って、第1の半導体層102の裏面において、酸化膜122が形成されていない部分124は、第1の半導体層102が露出した面であり、第2の金属薄膜104(厚みが約10μm程度)との電気的接触部分124として機能する。
【0042】
このことから、この第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Aのアノード主電極26は、第1の半導体層102の表面における電気的接触部分120と裏面における電気的接触部分124とが互い違いに配列された形態となる。
【0043】
一方、第2の半導体層106は、図2及び図7に示すように、厚みが約200μm程度であって、第2の金属薄膜104と接する面において開口し、反対の面に向けて延在された同心円上の溝126(深さが約100μm程度)を有する。具体的には、第2の半導体層106の半径の1/2を円周とする同心円上の溝126を有する。従って、溝126の開口は、第1の半導体層102の裏面における第2の金属薄膜104との電気的接触部分124と酸化膜122との境界部分とほぼ対応する位置関係にある。
【0044】
このように、この第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Aにおいては、アノード主電極26が、半導体素子12と同じ材料である第1及び第2の半導体層102及び106を含むことから、半導体素子12とアノード主電極26との熱膨張係数の差を小さくすることができ、その結果、半導体素子12にアノード主電極26を直接接触させても、通電中での発熱において、反りは発生しなくなり、機械的な均一圧接や電気的に均一な通電状態を実現することができる。
【0045】
しかも、第1の半導体層102の表面における電気的接触部分120と裏面における電気的接触部分124とが平面的にずれた位置関係にあるため、高周波電流が電極表面近傍に流れることを緩和することができる。なお、高周波電流としては、例えば図8に示すように、振幅が104A、パルス幅が1μs、パルス周期が1msのように、電流の立ち上がりが急峻でパルス幅の短い電流波形などが挙げられる。
【0046】
具体的には、まず、高周波電流は例えば第1の金属薄膜100をそのまま通過し、第1の半導体層102に進入することになるが、このとき、電流は電気的接触部分120を通じて流れることになる。導電率が高ければ、電流は、表皮効果によって電極の外表面を流れることになるが、第1の半導体層102は金属よりも電気抵抗が高いことと、多数の島状に分離されていることから、電流は外表面まで到達できず、各島116において、ある程度分散されて第1の半導体層102の裏面における電気的接触部分124に到達する。該電気的接触部分124に到達した電流は、第2の金属薄膜104をそのまま通過し、第2の半導体層106を介して半導体素子12へ向かうことになる。
【0047】
従って、この第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Aにおいては、高周波電流の表皮効果を緩和することができ、半導体素子12のデバイス領域全体に一様な電流を流すことができる。そのため、半導体素子12を例えば逆導通サイリスタやSIサイリスタ、GTOサイリスタとして用いた場合において、使用可能な最大電流定格を増大でき、しかも、電流の立ち上がり特性を改善できる。
【0048】
特に、この第1の実施の形態では、第1の半導体層102の表面における電気的接触部分120と裏面における電気的接触部分124とが平面的に互い違いに配列された形態となるため、高周波電流の表皮効果をより効率よく緩和することができる。
【0049】
また、この第1の実施の形態では、第2の半導体層106は、前記溝126を有することから、例えば第2の半導体層106中、溝126よりも内側においては、第2の金属薄膜104を通じて流れる高周波電流が溝126の内壁部分を表皮として流れようとし、溝126よりも外側においては、アノード主電極26の外表面を流れようとする。
【0050】
しかし、第2の半導体層106は、導電率が金属よりも低いことから、高周波電流は分散して流れることになる。従って、溝126よりも内部においては、溝126の内壁部分を伝わる電流成分は多くはなるが、全体として分散された状態で流れ、溝126よりも外側においては、アノード主電極26の外表面を伝わる電流成分は多くはなるが、この場合も全体として分散された状態で流れることとなる。
【0051】
特に、第1の実施の形態では、溝126の開口を、第1の半導体層102の裏面における第2の金属薄膜104との電気的接触部分124と酸化膜122との境界部分とほぼ対応する位置に存在させるようにしているため、溝126の内部での電流の分散の割合と、溝126の外側での電流の分散の割合をほぼ同じにすることが可能となり、半導体素子12のデバイス領域に対して一様に電流を供給することができる。
【0052】
なお、図2に示すアノード主電極26において、第1の金属薄膜100の形成を省略してもよい。
【0053】
次に、第2の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Bについて図9〜図19を参照しながら説明する。
【0054】
この第2の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Bは、第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Aとほぼ同様の構成を有するが、アノード主電極26を構成する半導体層等の積層数が多い点で異なる。
【0055】
具体的には、図9に示すように、3つのユニットU1〜U3が積層されて構成されている。外部空間から見て第1層目の第1のユニットU1は、第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Aのアノード主電極26とほぼ同じ構成を有する。
【0056】
第2層目の第2のユニットU2は、第3の金属薄膜200と、第3の半導体層202と、第4の金属薄膜204と、第4の半導体層206とが積層されて構成されている。第3の金属薄膜200は、図10に示すように、中央に孔210が形成され、該第3の金属薄膜200の半径を4等分した位置にそれぞれ同心円上の3つのスリット212が形成されている。
【0057】
第3の半導体層202は、図9及び図12に示すように、例えば16本の溝214が同一ピッチで放射状に形成され、更に、半径の1/2を円周とする同心円上のスリット216が形成されて、32個の扇状の島218に分離された形状を有し、各島218の表面には、図9及び図11に示すように、第1のユニットU1における第1の半導体層102と同様に選択的に酸化膜220(例えばSiO2膜)が形成されている。即ち、扇状の外側半分に酸化膜220が形成された島218と、扇状の内側半分に酸化膜220が形成された島218とが互いに隣接する関係となるように配置されている。
【0058】
なお、各島218において、酸化膜220が形成されていない部分222は、第3の半導体層202が露出した面であり、第3の金属薄膜200との電気的接触部分222として機能する。
【0059】
また、図9及び図13に示すように、第3の半導体層202の裏面にも多数の酸化膜224が選択的に形成されており、該第3の半導体層202の表面に形成された32個の酸化膜220と、該第3の半導体層202の裏面に形成された32個の酸化膜224とが平面的にほぼ一致しない位置関係となっている。第3の半導体層202の裏面において、酸化膜224が形成されていない部分226は、第3の半導体層202が露出した面であり、第4の金属薄膜204との電気的接触部分226として機能する。
【0060】
第4の半導体層206は、図9及び図14に示すように、第4の金属薄膜204と接する面において開口し、該第4の半導体層206の半径を4等分した位置にそれぞれ同心円上の3つの溝228が形成されている。
【0061】
第3層目の第3のユニットU3は、第5の金属薄膜300と、第5の半導体層302と、第6の金属薄膜304と、第6の半導体層306が積層されて構成されている。なお、第6の半導体層306の端面には別の金属薄膜308を介して半導体素子12が接触される。
【0062】
そして、第5の金属薄膜300は、図15に示すように、中央に孔310が形成され、該第5の金属薄膜300の半径を8等分した位置にそれぞれ同心円上の7つのスリット312が形成されている。
【0063】
第5の半導体層302は、図9、16及び図17に示すように、例えば32本の溝314が同一ピッチで放射状に形成され、更に、半径を4等分した位置に同心円上の3つの溝316が形成されて、128個の扇状の島318に分離された形状を有し、各島318の表面には、第1のユニットU1における第1の半導体層102と同様に選択的に酸化膜320(例えばSiO2膜)が形成されている。即ち、扇状の外側半分に酸化膜320が形成された島318と、扇状の内側半分に酸化膜320が形成された島318とが互いに隣接する関係となるように配置されている。各島318において、酸化膜320が形成されていない部分322は、第5の金属薄膜300との電気的接触部分322として機能する。
【0064】
また、図9及び図18に示すように、第5の半導体層302の裏面にも多数の酸化膜324が選択的に形成されており、該第5の半導体層302の表面に形成された128個の酸化膜320と、該第5の半導体層302の裏面に形成された128個の酸化膜324とが平面的にほぼ一致しない位置関係となっている。
【0065】
第5の半導体層302の裏面において、酸化膜324が形成されていない部分326は、第6の金属薄膜304との電気的接触部分326として機能する。
【0066】
第6の半導体層306は、図9及び図19に示すように、第6の金属薄膜304と接する面において開口し、該第6の半導体層306の半径を8等分した位置にそれぞれ同心円上の7つの溝328が形成されている。
【0067】
このように、第2の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Bにおいては、3つのユニットU1〜U3が積層されて構成され、各ユニットU1〜U3における電気的接触部分の数を、半導体素子12に近いユニットほど多くなるようにしている。具体的には、ユニットがn個積層されている場合に、半導体素子12から最も離れた位置に積層されたユニット(この場合、第1のユニットU1)における電気的接触部分(120又は124)の数をmとしたとき、半導体素子12に最も近いユニット(この場合、第3のユニットU3)における電気的接触部分(322又は326)の数を、m×2nとなるようにしている。
【0068】
これにより、高周波電流は、半導体素子12に近づくにつれて広範囲に分散し、上述した第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置10Aの場合よりも、半導体素子12のデバイス領域に対して一様に電流を供給することができる。
【0069】
図9に示すアノード主電極26において、第1の金属薄膜100、第3の金属薄膜200並びに第5の金属薄膜300の形成を適宜省略してもよい。
【0070】
上述の第1及び第2の実施の形態では、アノード主電極26のみを改善した例を示したが、その他、カソード主電極24を同様に構成するようにしてもよい。
【0071】
なお、この発明に係る電子部品は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電子部品によれば、高周波電流の供給に伴う表皮効果を緩和することができ、電子部品本体のデバイス領域全体に一様な電流を流すことができる。
【0073】
また、電子部品本体と電極との熱膨張係数の差を小さくすることができ、機械的な均一圧接や電気的に均一な通電状態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の実施の形態に係る圧接形半導体装置の構成を示す断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る圧接形半導体装置に使用されるアノード主電極の構成を一部破断して示す斜視図である。
【図3】第1の金属薄膜を示す平面図である。
【図4】第1の半導体層を示す平面図である。
【図5】第1の半導体層を示す横断面図である。
【図6】第1の半導体層を示す底面図である。
【図7】第2の半導体層を示す横断面図である。
【図8】第1及び第2の実施の形態に係る圧接形半導体装置に供給される高周波電流を示す信号波形図である。
【図9】第2の実施の形態に係る圧接形半導体装置に使用されるアノード主電極の構成を一部破断して示す分解斜視図である。
【図10】第3の金属薄膜を示す平面図である。
【図11】第3の半導体層を示す平面図である。
【図12】第3の半導体層を示す横断面図である。
【図13】第3の半導体層を示す底面図である。
【図14】第4の半導体層を示す横断面図である。
【図15】第5の金属薄膜を示す平面図である。
【図16】第5の半導体層を示す平面図である。
【図17】第5の半導体層を示す横断面図である。
【図18】第5の半導体層を示す底面図である。
【図19】第6の半導体層を示す横断面図である。
【符号の説明】
10A、10B…圧接形半導体装置 12…半導体素子
20…カソード電極部 26…アノード主電極
100…第1の金属薄膜 102…第1の半導体層
104…第2の金属薄膜 106…第2の半導体層
114、126、214、228、314、316、328…溝
116、218、318…島
118、122、220、224、320、324…酸化膜
120、124、222、226、322、326…電気的接触部分
200…第3の金属薄膜 202…第3の半導体層
204…第4の金属薄膜 206…第4の半導体層
300…第5の金属薄膜 302…第5の半導体層
304…第6の金属薄膜 306…第6の半導体層

Claims (8)

  1. 半導体を含む電子部品本体の少なくとも片側に電極を有する電子部品において、
    前記電極は、半導体層と金属薄膜との積層構造とされ、
    少なくとも1つの半導体層における一方の面と外部との1以上の電気的接触部分と、前記半導体層における他方の面と金属薄膜との1以上の電気的接触部分とが平面的にずれた位置関係にあり、
    前記半導体層における一方の面と外部の1以上の電気的接触部分以外の部分、及び、該半導体層における他方の面と前記金属薄膜との1以上の電気的接触部分以外の部分に絶縁膜が形成されていることを特徴とする電子部品。
  2. 請求項1記載の電子部品において、
    前記半導体層における一方の面と外部との1以上の電気的接触部分は、前記半導体層における他方の面と前記金属薄膜との1以上の電気的接触部分以外の部分と平面的にほぼ一致する位置関係にあることを特徴とする電子部品。
  3. 請求項1又は2記載の電子部品において、
    前記半導体層のうち、外部との電気的接触部分が、それぞれ分離されていることを特徴とする電子部品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子部品において、
    前記位置関係を満足する前記半導体層の他方の面に、前記金属薄膜を介して別の半導体層が積層されて構成された積層体を少なくとも1つ有することを特徴とする電子部品。
  5. 請求項4記載の電子部品において、
    前記別の半導体は、前記金属薄膜と接する面において開口し、反対の面に向けて延在された溝を有することを特徴とする電子部品。
  6. 請求項5記載の電子部品において、
    前記開口は、前記半導体層の他方の面における前記金属薄膜との電気的接触部分とそれ以外の部分との境界部分とほぼ対応する位置にあることを特徴とする電子部品。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の電子部品において、
    前記積層体が複数個積層されている場合に、
    前記積層体における前記電気的接触部分の数は、前記電子部品本体に近い積層体ほど多いことを特徴とする電子部品。
  8. 請求項7記載の電子部品において、
    前記積層体がn個積層されている場合に、
    前記電子部品本体から最も離れた位置に積層された積層体における前記電気的接触部分の数をmとしたとき、前記電子部品本体に最も近い積層体における前記電気的接触部分の数は、m×2nであることを特徴とする電子部品。
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