JP4842045B2 - 引出形回路遮断器 - Google Patents

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Description

本発明は、引出枠と遮断器本体とからなる引出形回路遮断器、特に遮断器本体を移動させるときや移動中にONになることを防止する安全装置を備えた引出形回路遮断器に関する。
引出形回路遮断器は、引出枠とこの引出枠内を移動する遮断器本体とからなる。引出枠は、電源や負荷に接続される主回路端子と制御や表示のための補助回路端子とを備えている。また、遮断器本体は、引出枠内を移動することによって自動的に引出枠の端子と接触、開離する、本体側の主回路端子と補助回路端子とを備えている。この遮断器本体は、双方の主回路端子及び双方の補助回路端子が接触した接続位置、双方の補助回路端子だけが接触した試験位置、双方の主回路端子と補助回路端子がともに断路状態にある断路位置の各位置間を移動する。
このような引出形回路遮断器には、遮断器本体を移動中に各位置で正確に停止するように自動停止装置や、遮断器本体をOFFにしなければ移動できないとともに移動中にONになることを防止する安全装置が設けられる。
このような引出形回路遮断器の従来の技術が特許文献1に開示されている。図5においてこの従来の技術を説明する。遮断器本体は、いずれも図示されていない、対向する側板とその側板の間に構成されている接触子や開閉機構を有する。この開閉機構には反時計方向に回転することによって遮断器本体をトリップさせてOFFにするトリップシャフト51が含まれている。また、側板の外側には、可動スライド板50と、トリップシャフト51とともに回転する図示されていないレバーの先端に取り付けられた動作ピン52とが備えられている。
一方、引出枠は、図示されていない対向する枠側板の間に遮断器本体を収納し、枠側板の内側に取り付けられた、案内レール53と、軸54によって支持されるストッパレバー55と、軸56によって支持される解除レバー57と、ストッパレバー55と解除レバー57との間に取り付けられた引きばね58と、トリップ連動板59とを備える。
遮断器本体は、可動スライド板50が案内レール53に案内されて左右方向に移動自在である。また、ストッパレバー55は二股の腕55aと係合片55bを有し、解除レバー57は操作とって57aと操作ピン60とを備える。
図5(a)において、反時計方向に付勢されているストッパレバー55の係合片55bが案内レール53の上辺面53aの切抜孔53bを貫通し、可動スライド板50の接続位置に対応する嵌合孔50aに嵌合して、遮断器本体が接続位置で停止している。このとき、時計方向に付勢されている解除レバー57の操作ピン60が、ストッパレバー55の二股の腕55aの平行溝にはまり込んでいる。また、ストッパレバー55に連結されているトリップ連動板59はその移動範囲の上方に位置している。このため、図5(a)に図示されていないが、動作ピン52はトリップ連動板59から離れている。
遮断器本体を試験位置へ移動させるためには、解除レバー57を反時計方向に回転させる。この回転により、操作ピン60が二股の腕55aの平行溝の上側内縁を押し上げて、ストッパレバー55が時計方向に回転する。この回転によりストッパレバー55の係合片55bの先端が持ち上げられて、可動スライド板50の嵌合孔50aと浅く嵌合した状態となる。この状態が図5(b)に示されている。
この状態は、解除レバー57から手を離して自由状態にしても図5(a)の状態に復帰することのないデッドポイントを超えた反転状態である。すなわち、ストッパレバー55の二股の腕55aの先端に形成されている傾斜縁に操作ピン60が接している。この接点を介して操作ピン60に作用する引きばね58の力の方向は解除レバー57を反時計方向に付勢する方向であり、その力は引きばね58によって解除レバー57を時計方向に付勢する力より大きい。このため、解除レバー57は停止手段たる案内レール53の上辺面53aに接して静止し、図5(b)の状態が維持されている。このとき、トリップ連動板59が動作ピン52を下方に押した位置にあり、トリップシャフト51が反時計方向に回転して遮断器本体がOFFになっており、ONにすることもできない。
図5(b)の状態から遮断器本体を左方向へ移動させると、その初期において、係合片55bの右側傾斜縁が可動スライド板50の嵌合孔50aの右端縁に押されて、ストッパレバー55が時計方向に回転する。この回転により、操作ピン60が二股の腕55aの先端傾斜縁からデッドポイントを超え平行溝に移動して反転状態が解消する。この移動により、解除レバー57は引きばね58の力により時計方向に回転する。そして、ストッパレバー55の係合片55bの先端は可動スライド板50の上辺面上に押し付けられている。なお、トリップシャフト51は反時計方向に回転して遮断器本体をONにできる状態にはない。
この状態から遮断器本体を左方向へ移動させた状態が図5(c)に示されている。図5(c)ではストッパレバー55の係合片55bの先端が可動スライド板50の上辺面上を摺動している位置にある。さらに移動させると、ストッパレバー55の係合片55bが試験位置に相当する嵌合孔50bと嵌合して遮断器本体が試験位置で停止する。この状態では、接続位置と同様に遮断器本体のON操作が可能である。
接続位置から試験位置に移動させるのと同様に断路位置方向に移動させると、ストッパレバー55の係合片55bが断路位置に相当する嵌合孔50cと嵌合して遮断器本体が断路位置で停止する。この断路位置でもON操作が可能である。
なお、遮断器本体を右方向へ移動させるとき、例えば試験位置から接続位置へ移動させるときは、解除レバー57を操作して、上述のごとく係合片55bと嵌合孔50bとが浅く嵌合した反転状態にする。そして、遮断器本体を右方向へ移動させると、上述と反対に、係合片55bの左側傾斜縁が嵌合孔50bの左端縁に押されてストッパレバー55が時計方向に回転し、反転状態が解消する。さらに移動させると、ストッパレバー55の係合片55bが接続位置に相当する嵌合孔50aと嵌合して接続位置で停止する。
なお、遮断器本体を断路位置から取り出すときは、上述の反転状態として、左方向に移動させればよい。また、取り出した遮断器本体を引出枠に取り付けるときも、上述の反転状態として、図示されていない可動スライド板50の右端部を係合片55bの左側傾斜縁を摺動させて反転状態を解消させれば、係合片55bの先端が可動スライド板50上を摺動するようになる。また、ONの状態で遮断器本体を取り付けようとすると、トリップ連動板59の先端の傾斜縁61が、ON位置にある動作ピン52を下方に押し下げて遮断器本体を自動的にOFFにする。
上述したような引出形回路遮断器が永年使用されたときは、寸法の異なる新型の遮断器に取り替えられることが多い。この取替のためには、新型の寸法に合わせて、引出枠に接続される導帯の取替などが必要になる場合がある。この場合、配電盤の大幅な改造工事となり、過大な経費や長い停電時間が必要となる。このような問題を排除するため、レトロフィットのための引出形回路遮断器が提供される。このレトロフィット用遮断器は、既設の引出枠と、新型の遮断器本体と、双方の整合を取るためのアタッチメント部材とからなる。
実公昭53−19944号公報
上述した特許文献1に開示されているような引出形回路遮断器のトリップシャフト51は、寸法上の理由などにより、内部のストッパによって、トリップ方向へ回転して遮断器本体をOFFにした後の余分な回転が小さくなるように制限されているものがある。このようなトリップシャフト51は、ストッパに接した後も回転付勢されると損傷してしまう。例えば、上述のように遮断器本体を移動させる操作をしたとき、トリップ連動板59が動作ピン52を過大に移動させたときは、トリップシャフト51がそのストッパに接した後も付勢されることとなる。
引出枠と遮断器本体が対として生産される引出形回路遮断器にあっては、動作ピン52が過大に移動することのないようにすることは、安全性の確保と生産コストなどを設計段階や生産段階で考慮して、最適な構成で実現することができた。
しかしながら、レトロフィット用遮断器にあっては、既設の引出枠の図面や動作の設計資料も入手することが不可能な場合も多く、現物を採寸して必要なアタッチメントを製造し、装着しなければならなかった。
特に、トリップシャフト51の損傷を防止するため、トリップシャフト51の回転角度に直接関係するトリップ連動板59はもとより、可動スライド板50、案内レール53、ストッパレバー55、解除レバー57などの部材に相当するアタッチメントを、極めて正確な寸法で製造したり、取り付け後微妙な調整をしたりする必要があった。
したがって、本願発明は、精密な寸法のアタッチメントを製造したり微妙な調整の必要のない、主としてレトロフィットのための引出形回路遮断器を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するために、請求項1の発明は、案内レール(2)を備えた引出枠と所定の位置に嵌合孔(24b,24d)が設けられ案内レールに沿って摺動可能なスライド板(24)を備えた遮断器本体とからなる引出形回路遮断器であって、遮断器本体をトリップさせるシャフトであってトリップ方向への回転角度が制限されている該遮断器本体に設けられたトリップシャフト(14)と、係止縁(6a,6e)が形成され嵌合孔と嵌合する方向に付勢されたレバーであって、該嵌合が実現したとき係止縁と嵌合孔の端縁(24c,24e)が係合して遮断器本体の移動を停止させる引出枠に取り付けられたストッパレバー(6)と、回転させたとき連結手段(9)を介して嵌合が解消する方向にストッパレバーを回転させる引出枠に取り付けられた解除レバー(5)と、解除レバーの回転を連結手段の連結部が解除レバーとストッパレバーとによって形成される中心線を超えた反転状態で停止させるストッパ(10)と、反転状態においてストッパレバーの嵌合孔の端縁と対向する位置に形成された傾斜摺動縁(6b,6d)と、ストッパレバーと連動して遮断器本体がOFFになるようにトリップシャフトを回転させるトリップ連動板(11)と、を備え、反転状態において遮断器本体をスライド移動させたとき、嵌合孔の端縁が傾斜摺動縁を摺動することによってストッパレバーが回転して反転状態が解消し、引き続いて、ストッパレバーの先端(6c)がスライド板の嵌合孔が形成されたスライド面上をスライドするとともに、反転状態にあるとき及びストッパレバーの先端がスライド板のスライド面上にあるとき連動板がトリップシャフトをトリップ方向に回転させている引出形回路遮断器において、トリップシャフトとともに回転するように遮断器本体に設けられたトリップレバー(17)と、トリップレバーのトリップシャフトから偏心した部分に該トリップレバーと同軸上をたがいに独立して回転可能に設けられるレバーであって連動板の移動に追随して回転する連動レバー(19)と、トリップレバーと連動レバーとをそれらの回転方向に関してたがいに逆方向へ付勢するばね(20)と、ばねによって付勢されたトリップレバーと連動レバーとを一体化した状態で係止する係止手段(21)と、を有することを特徴とする。
請求項1の発明による引出形回路遮断器は、ばねによって回転方向に一体化された同軸上に設けられたトリップレバーと連動レバーを有する。そして、遮断器本体を移動させる操作をしたとき、トリップレバーは連動レバーを介して引出枠に設けられた連動板の移動に追随して回転する。このトリップレバー、連動レバー、トリップシャフト及びトリップシャフトの回転角度を制限する部材は、いずれも遮断器本体に取り付けられる部材であるから、遮断器本体を製造するときに正確な位置に取り付けることができる。したがって、遮断器本体を引出枠に取り付けて、遮断器本体の移動操作を行い、トリップシャフトの回転が制限された後もさらに連動板の移動が続いたときは、連動レバーだけがさらに回転する。このため、遮断器本体を引出枠に取り付けて移動操作をしたときの連動板の移動が多少大きくとも、トリップシャフトを含む遮断器本体の構成部材に損傷が加わることはない。
すなわち、請求項1の発明によれば、このような遮断器本体を、部材寸法や部材を取り付けたときの組立寸法がばらつくような引出枠に取り付けたときでも、それほど精密な寸法で部材の加工をしたり取り付け時に微妙な調整をする必要がなく、安全に遮断器本体を移動することができるという効果を奏する。特に、レトロフィット用の遮断器としての適用に向いている。
本発明の実施の形態を、図1ないし図4に示されている実施例において説明する。
図2は本実施例の引出形回路遮断器であって、その遮断器本体が接続位置にあり且つOFF状態にあるときの左端部を示す要部正面図であり、図1は図2のA−Aから見た要部側面図である。
引出枠の枠側板1には、水平方向の隙間を持って2枚のL字曲げ板2aとL字曲げ板2bを合体させて構成された案内レール2、回転軸3及び回転軸4上に回転自在に支持されたそれぞれ解除レバー5及びストッパレバー6、解除レバー5及びストッパレバー6をそれぞれ反時計方向及び時計方向に付勢するそれぞれ復帰ばね7及び復帰ばね8、解除レバー5とストッパレバー6とを連結するリンク板9、解除レバー5の回転を制限するストッパ10及び、図2において、枠側板1とL字曲げ板2aとの隙間に位置するトリップ連動板11が取り付けられている。このトリップ連動板11は、その下端部がピン12によってストッパレバー6と連結されており、L字曲げ板2aの先端部に形成されている上下方向の長孔2cとトリップ連動板11に設けられたガイドピン13とによるガイド手段によって上下方向へスライド可能である。
遮断器本体内部には、詳細が図示されていない開閉機構の一部であって、図1において反時計方向に回転することによって遮断器本体をOFFにするトリップシャフト14と、開閉接触子がONであるときとOFFであるときの回転角度が異なるクロスバー15とが設けられており、それらの一端が遮断器本体の側板16の外側に突き出している。
トリップシャフト14は、遮断器本体がON状態にあっては、遮断器本体内部の開閉機構の力によって反時計方向へ付勢されており、内部の係止手段によってその回転が停止状態にある。そして、このトリップシャフト14を図示されていないトリップボタンなどにより所定の角度だけ回転させると、上述の係止手段の係合が解消して遮断器本体がOFFになり、トリップボタンが復帰すると、復帰ばねによって時計方向に復帰回転し、さらに、ON操作によって上述の係合状態が再び実現する。なお、上述の係止手段の係合が解消した後トリップシャフト14は反時計方向に余分に回転するが、この回転は、図示されていないストッパ部材によって、その回転角度が小さくなるように制限されている。
このトリップシャフト14の側板16からの突き出し部に、トリップシャフト14とともに回転可能なようにトリップレバー17が取り付けられている。また、トリップレバー17の一方の腕の端部にはピン18が取り付けられており、ピン18にはピン18上をトリップレバー17とは独立して回転可能な連動レバー19が設けられている。この両レバーは、双方の腕の端部に、それらの回転方向に関してたがいに逆方向へ付勢する一体化ばね20が取り付けられているため、両レバーによって構成される係合手段21が係合しているときは両レバーが一体化される構成となっている。
また、クロスバー15の突き出し部には、このクロスバー15とともに回転するOFF阻止レバー22が取り付けられており、OFF阻止レバー22の腕の先端部には係合ピン23が取り付けられている。さらに、側板16の外側には、断面がL字状のスライド板24も取り付けられており、このスライド板24のL字の一辺を2個のL字曲げ板2a,2bとからなる水平の隙間に嵌めることによって遮断器本体を案内レール2に沿って移動させることができる。
以下に、この引出形回路遮断器の動作について説明する。まず、図1を参照して、解除レバー5及びストッパレバー6はいずれもL字曲げ板2bの下面と接触した復帰状態にあり、ストッパレバー6の腕の先端部に形成されている係合片の右係止縁6aがスライド板24のスライド面の左端部24aと対向している。このため、遮断器本体を試験位置方向、図において左方向、に移動させようとしても、左端縁24aが右係止縁6aと係合して移動できない。なお、接続位置からさらに右方向へ移動させる力が作用したときは、詳細説明を省略するストッパ手段によってその移動が阻止される。
トリップ連動板11は、ストッパレバー6の回転位置に応じて上方に位置しており、連動レバー19の腕に設けられているローラ25とトリップ連動板11のL字曲げ片11aの下面との間に隙間があり、トリップシャフト14の回転を拘束していない。
また、OFF阻止レバー22の係合ピン23は、トリップ連動板11に取り付けられたL字曲げ形状の係合板26から大きく離れているため、トリップ連動板11の下方への移動が可能となっている。すなわち、後述する解除レバー5を操作することが可能である。しかし、図示されていないが、遮断器本体がON状態にあるときは、図1の状態に比べて、OFF阻止レバー22が時計方向に回転して、係合ピン23が係合板26と接近するため、トリップ連動板11を下方に移動できない。したがって、遮断器本体がON状態にあるときは、トリップボタンなどを操作して、遮断器本体をOFFにするという操作が必要である。すなわち、遮断器本体をOFFにするという意識を確認するステップを介さなければ遮断器本体を移動できないため、意図しないOFF動作を防ぐことができる。
図1の遮断器本体がOFFの状態で、解除レバー5を時計方向に回転させるとリンク板9を介してストッパレバー6が反時計方向に回転する。そして、解除レバー5の腕の先端がストッパ10に接したとき両レバーの回転が停止する。このリンク板9の一端はストッパレバー6の腕にピン27によって回転自在に支持され、リンク板9の他端は、該他端に形成された長孔9aと解除レバー5の腕に設けられたピン28とによって連結されている。このため、上述のごとく、両レバーが回転するときは相対的にピン28が長孔9a内をその右端付近へ移動し、ピン28が回転軸3とピン27との中心線上に位置したデッドポイントを超えて、両レバーが停止したときは、中心線より下方に位置した反転状態になる。したがって、解除レバー5を自由状態にしたときピン28が長孔9aの右端と係合して反転状態が維持されている図3の状態となる。
図3を参照して、この反転状態にあっては、ストッパレバー6はその係合片の右傾斜摺動縁6bがスライド板24の左端縁24aと対向する状態となっている。また、トリップ連動板11は下方に移動しL字曲げ片11aがローラ25を押して、トリップレバー17と連動レバー19とを一体化した状態で反時計方向に回転させている。この回転によりトリップシャフト14は反時計方向に回転して開閉機構内部の係止手段が係合不可能な状態にあるため、ON操作を行っても遮断器本体をONにできない。この状態は後述するような遮断器本体の移動中も維持される。なお、この回転の終期において、トリップレバー17と連動レバー19とから形成される係合手段21の係合が解消する場合があるが、これについては後述する。
上述した図3の状態において、遮断器本体を試験位置方向、図において左方向に移動させると、スライド板24の左端縁24aがストッパレバー6の右傾斜摺動縁6b上を摺動してストッパレバー6を反時計方向に回転させる。このストッパレバー6の回転とともにピン27も回転軸4を中心として回転し、リンク板9とピン28を介して解除レバー5も反時計方向に回転する。そして、ピン28が中心線を超えて、解除レバー5が復帰ばね7の作用力によってさらに反時計方向へ回転し、ストッパレバー6も時計方向へ回転し、反転状態が解消する。
そして、左端縁24aの右傾斜摺動縁6b上の摺動が終了すると、ストッパレバー6は復帰ばね8の付勢力により係合片の先端部6cがスライド板24の下面に接触する状態となる。この状態において遮断器本体を左方向にさらに移動させると、相対的に先端部6cがスライド板24の下面を摺動する。この状態が図4に示されている。図4の状態においてトリップ連動板11は図3の状態よりさらに下方に位置する。
図4では、トリップシャフト14が遮断器本体内部の図示されていないストッパと接することによって、連動レバー19と一体化して回転していたトリップレバー17の回転が停止する。このため、係合手段21の係合状態が解消して連動レバー19だけがトリップレバー17とは独立してさらに回転した状態となっている。すなわち、係合手段21はトリップレバー17に形成された窓と、この窓に嵌合した連動レバー19に形成された突起とからなり、窓の縁と突起との間に隙間が生じている。このような構成によって、トリップ連動板11の下方への移動量が多少大きいような構成であっても、遮断器本体の損傷を生じることがない。このように係合手段21の係合が解消することによって生じる作用は、前述のごとく図3に示されている状態においても同様に生じる可能性がある。
図4の状態から、さらに遮断器本体を移動させると、ストッパレバー6の係合片がスライド板24の試験位置嵌合孔24bに嵌合し遮断器本体が試験位置で自動停止する。試験位置に達した状態は図示されていないが、解除レバー5やストッパレバー6の回転角度及びトリップ連動板11の上下方向の位置は図1と同じであり、遮断器本体の開閉操作は可能である。
なお、この試験位置に到達した状態のままでは、試験位置嵌合孔24bの右端縁24cがストッパレバー6の右係止縁6aと対向しているため、遮断器本体をスライドさせるだけでは断路位置方向へ移動させることはできない。また、左端縁24eが左係止縁6eと対向しているため、遮断器本体をスライドさせるだけでは接続位置方向へ移動させることはできない。
遮断器本体を試験位置から断路位置方向に移動させるときは、前述の接続位置から試験位置へ移動させる操作と同様に、解除レバー5とストッパレバー6とリンク板9による反転状態を形成させると、試験位置嵌合孔24bの右端縁24cがストッパレバー6の右傾斜摺動縁6bと対向する。そして、断路位置方向へ移動させると、相対的に試験位置嵌合孔24bの右端縁24cがストッパレバー6の右傾斜摺動縁6b上を摺動してストッパレバー6を反時計方向に回転し前述の反転状態が解消し、先端部6cがスライド板24の下面を摺動し、ストッパレバー6の係合片が断路位置嵌合孔24dに嵌合して断路位置で自動停止する。断路位置から遮断器本体を取り外すときも、試験位置から断路位置へ移動させるのと同様の操作を行う。
次に、逆方向への移動、例えば、試験位置から接続位置へ移動させるときは、試験位置から断路位置方向に移動させるときと同様に、解除レバー5とストッパレバー6とリンク板9による反転状態が形成させる。このとき、試験位置嵌合孔24bの右端縁24cがストッパレバー6の右傾斜摺動縁6bと対向するとともに、試験位置嵌合孔24bの左端縁24eがストッパレバー6の左傾斜摺動縁6dと対向する。そして、遮断器本体を接続位置方向へ移動させると、相対的に試験位置嵌合孔24bの左端縁24eがストッパレバー6の左傾斜摺動縁6d上を摺動してストッパレバー6が反時計方向に回転して、前述と同様に反転状態が解消し、先端部6cがスライド板24の下面を摺動し、図1の接続位置の状態となる。断路位置から試験位置への操作も同様である。
なお、図示はしていないが、取り外した遮断器本体を引出枠に取り付けるときは、前述のごとく解除レバー5とストッパレバー6とリンク板9による反転状態としてから、スライド板24の右端部を案内レール2の隙間にはめ込む。このとき、スライド板24の右端部がストッパレバー6の係合片の左傾斜摺動縁6dを摺動してストッパレバー6が反時計方向に回転して反転状態が解消し、先端部6cがスライド板24の下面を相対的に摺動してストッパレバー6の係合片が断路位置嵌合孔24dに嵌合して断路位置となる。なお、ONの状態で遮断器本体を取り付ける動作をしたときは、断路位置方向へ移動する途中でローラ25がトリップ連動板11のL字曲げ片11aの先端部の傾斜片11bの下面上を移動することによって、一体化しているトリップレバー17と連動レバー19がトリップシャフト14を中心として反時計方向に回転して、遮断器本体がOFFになる。
本発明による実施例の引出形回路遮断器の、遮断器本体が接続位置にあるときの要部側面図である。 図1の引出形回路遮断器の左端部を示す要部正面図である。 遮断器本体を移動させる準備操作をしたときの図1相当図である。 遮断器本体を移動させる途中の図1相当図である。 従来の引出形回路遮断器の、遮断器本体の移動を説明する要部側面図である。
符号の説明
1 枠側板
2 案内レール
2a L字曲げ板
2b L字曲げ板
2c 長孔
3 回転軸
4 回転軸
5 解除レバー
6 ストッパレバー
6a 右係止縁
6b 右傾斜摺動縁
6c 先端部
6d 左傾斜摺動縁
6e 左係止縁
7 復帰ばね
8 復帰ばね
9 リンク板
9a 長孔
10 ストッパ
11 トリップ連動板
11a L字曲げ片
11b 傾斜片
12 ピン
13 ガイドピン
14 トリップシャフト
15 クロスバー
16 側板
17 トリップレバー
18 ピン
19 連動レバー
20 一体化ばね
21 係合手段
22 OFF阻止レバー
23 係合ピン
24 スライド板
24a 左端部
24b 試験位置嵌合孔
24c 右端縁
24d 断路位置嵌合孔
24e 左端縁
25 ローラ
26 係合板
27 ピン
28 ピン

Claims (1)

  1. 案内レール(2)を備えた引出枠と所定の位置に嵌合孔(24b,24d)が設けられ前記案内レールに沿って摺動可能なスライド板(24)を備えた遮断器本体とからなる引出形回路遮断器であって、
    前記遮断器本体をトリップさせるシャフトであってトリップ方向への回転角度が制限されている該遮断器本体に設けられたトリップシャフト(14)と、
    係止縁(6a,6e)が形成され前記嵌合孔と嵌合する方向に付勢されたレバーであって、該嵌合が実現したとき前記係止縁と前記嵌合孔の端縁(24c,24e)が係合して前記遮断器本体の移動を停止させる前記引出枠に取り付けられたストッパレバー(6)と、
    回転させたとき連結手段(9)を介して前記嵌合が解消する方向に前記ストッパレバーを回転させる前記引出枠に取り付けられた解除レバー(5)と、
    前記解除レバーの回転を前記連結手段の連結部が前記解除レバーと前記ストッパレバーとによって形成される中心線を超えた反転状態で停止させるストッパ(10)と、
    前記反転状態において前記ストッパレバーの前記嵌合孔の端縁と対向する位置に形成された傾斜摺動縁(6b,6d)と、
    前記ストッパレバーと連動して前記遮断器本体がOFFになるように前記トリップシャフトを回転させるトリップ連動板(11)と、
    を備え、
    前記反転状態において前記遮断器本体をスライド移動させたとき、前記嵌合孔の端縁が前記傾斜摺動縁を摺動することによって前記ストッパレバーが回転して前記反転状態が解消し、引き続いて、前記ストッパレバーの先端(6c)が前記スライド板の前記嵌合孔が形成されたスライド面上をスライドするとともに、前記反転状態にあるとき及び前記ストッパレバーの先端が前記スライド板の前記スライド面上にあるとき前記連動板が前記トリップシャフトをトリップ方向に回転させている引出形回路遮断器において、
    前記トリップシャフトとともに回転するように前記遮断器本体に設けられたトリップレバー(17)と、
    前記トリップレバーの前記トリップシャフトから偏心した部分に該トリップレバーと同軸上をたがいに独立して回転可能に設けられるレバーであって前記連動板の移動に追随して回転する連動レバー(19)と、
    前記トリップレバーと前記連動レバーとをそれらの回転方向に関してたがいに逆方向へ付勢するばね(20)と、
    前記ばねによって付勢された前記トリップレバーと前記連動レバーとを一体化した状態で係止する係止手段(21)と、
    を有することを特徴とする引出形回路遮断器。
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