JP4842004B2 - 直撃雷用spd - Google Patents

直撃雷用spd Download PDF

Info

Publication number
JP4842004B2
JP4842004B2 JP2006116944A JP2006116944A JP4842004B2 JP 4842004 B2 JP4842004 B2 JP 4842004B2 JP 2006116944 A JP2006116944 A JP 2006116944A JP 2006116944 A JP2006116944 A JP 2006116944A JP 4842004 B2 JP4842004 B2 JP 4842004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc oxide
thermal fuse
oxide varistor
varistor
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006116944A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007288114A (ja
Inventor
健七郎 三島
佳康 古賀
健治 木本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otowa Electric Co Ltd
Original Assignee
Otowa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otowa Electric Co Ltd filed Critical Otowa Electric Co Ltd
Priority to JP2006116944A priority Critical patent/JP4842004B2/ja
Publication of JP2007288114A publication Critical patent/JP2007288114A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4842004B2 publication Critical patent/JP4842004B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

本発明は、酸化亜鉛形バリスタを内蔵し、直撃雷によるサージ電圧を酸化亜鉛形バリスタで吸収してその直撃雷から電気機器を保護する直撃雷用SPDに関する。
例えば直撃雷などによる雷害を防止する目的から、単相交流電路において電気機器と大地間に、直撃雷による過渡的な過電圧を制限してサージ電流を分流するデバイスとしてサージ防護デバイス(Surge Protective Device:SPD)が設置されている。この直撃雷用SPDとしては、酸化亜鉛形バリスタを内蔵させた構造のものがある。
この酸化亜鉛形バリスタは、直撃雷によるサージが繰り返し入力されると、その入力レベルによっては経時的に劣化する。酸化亜鉛形バリスタが劣化すると、漏れ電流が増加して発熱し、熱暴走による発煙発火の原因となる。また、酸化亜鉛バリスタの劣化により、その酸化亜鉛形バリスタの定格耐量を大幅に超えた過大サージによって、酸化亜鉛形バリスタが瞬時に短絡して周囲の電気機器を破損する原因となる。
このことから、直撃雷用SPDでは、酸化亜鉛形バリスタの熱暴走による発煙発火を防止すると共に、定格耐量を超えた過大サージによる酸化亜鉛形バリスタの瞬時短絡を防止する機能を備えたものが望ましい。
この酸化亜鉛形バリスタの熱暴走による発煙発火を防止すると共に、定格耐量を超えた過大サージによる酸化亜鉛形バリスタの瞬時短絡を防止する機能を発揮するものとして、耐雷素子用の保護ヒューズが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この保護ヒューズは、酸化亜鉛形バリスタの熱暴走による発煙発火を防止する温度ヒューズ機能と、定格耐量を超えた過大サージによる酸化亜鉛形バリスタの瞬時短絡を防止する電流ヒューズ機能とを兼ね備えたものである。
この特許文献1で開示された保護ヒューズを内蔵した直撃雷用SPDでは、酸化亜鉛形バリスタが劣化して自己発熱により温度が上昇すると、保護ヒューズが溶断することにより酸化亜鉛形バリスタを主回路から切り離すようにしている。また、定格耐量を超えた過大サージによりサージ電流が流れた場合も、保護ヒューズが溶断することにより、その酸化亜鉛形バリスタを主回路から切り離すようにしている。
特開2003−197080号公報
ところで、前述した従来の直撃雷用SPDでは、酸化亜鉛形バリスタの熱暴走による発煙発火を防止する温度ヒューズ機能と、定格耐量を超えた過大サージによる酸化亜鉛形バリスタの瞬時短絡を防止する電流ヒューズ機能とを兼ね備えた保護ヒューズを内蔵させたものである。
しかしながら、酸化亜鉛形バリスタの切り離し機能、つまり、酸化亜鉛形バリスタの熱暴走による発煙発火を防止する温度ヒューズ機能と、定格耐量を超えた過大サージによる酸化亜鉛形バリスタの瞬時短絡を防止する電流ヒューズ機能からなる二つの切り離し機能を一つの保護ヒューズに持たせた場合、その保護ヒューズ自体の機械的強度が低いことから、直撃雷用SPDのように放電エネルギーの非常に大きなサージ電流では電磁力や自己発熱による温度上昇により、酸化亜鉛形バリスタの定格耐量内でも保護ヒューズが溶断してしまうことが生じ、過大サージに対して安定した遮断性能を発揮させることが困難になる可能性がある。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、放電エネルギーの非常に大きなサージ電流で電磁力や自己発熱による温度上昇があっても、過大サージに対して安定した遮断性能を発揮させ得る直撃雷用SPDを提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、酸化亜鉛形バリスタを一対の端子間に接続し、酸化亜鉛形バリスタといずれか一方の端子間に、酸化亜鉛形バリスタと端子間を切り離し可能とする分離器を接続した直撃雷用SPDであって、分離器は、酸化亜鉛形バリスタの劣化による発熱で溶断し、かつ、定格耐量以下のサージ電流で自己発熱により溶断しない低溶融金属からなる温度ヒューズと、その温度ヒューズに直結され、かつ、酸化亜鉛形バリスタの定格耐量を超えた限界耐量で切離される切り離し導体とを一直線上に配置し、その切り離し導体は、表示器を連結するために切り離し導体と交差する方向に引張力を弾性的に付勢するばねを引っ掛け係止するスリットが長手方向に沿って形成された短冊状薄板で構成されていることを特徴とする。
本発明では、酸化亜鉛形バリスタの劣化による発熱で溶断し、かつ、定格耐量以下のサージ電流で自己発熱により溶断しない低溶融金属からなる温度ヒューズと、その温度ヒューズに直結され、かつ、酸化亜鉛形バリスタの定格耐量を超えた限界耐量で切離される切り離し導体とで分離器を構成したことにより、酸化亜鉛形バリスタの熱暴走による発煙発火を防止する温度ヒューズ機能を前述の温度ヒューズに持たせ、定格耐量を超えた過大サージによる酸化亜鉛形バリスタの瞬時短絡を防止する電流ヒューズ機能を前述の切り離し導体に持たせるようにしている。
このように温度ヒューズ機能と電流ヒューズ機能からなる二つの切り離し機能を温度ヒューズと切り離し導体で機能分離したことにより、機械的強度が低く、かつ、強度的ばらつきが大きい低溶融金属からなる温度ヒューズについては温度ヒューズ機能のみを持たせることに限定できるので、機械的強度に余裕のある温度ヒューズの選定が容易となり、過大サージに対して安定した遮断性能を発揮させることが容易となる。
また、本発明は、前述した構成において、酸化亜鉛形バリスタを密閉ケース内に収容すると共にその密閉ケースから一対の端子を導出し、分離器の温度ヒューズを酸化亜鉛形バリスタ側に接続すると共に切り離し導体を端子側に接続し、温度ヒューズおよび切り離し導体からなる分離器を、密閉ケース内の酸化亜鉛形バリスタと隣接する空間に収納配置した構造とすることが望ましい。
このように、酸化亜鉛形バリスタに温度ヒューズを直結し、かつ、その温度ヒューズを密閉ケース内の酸化亜鉛形バリスタと隣接する空間に収納配置すれば、酸化亜鉛形バリスタの劣化により生じた熱を温度ヒューズに効率よく伝達することが容易となってその温度ヒューズの温度設定を高くすることが可能となる。
さらに、本発明は、前述した構成において、温度ヒューズと切り離し導体を一直線上に配置し、その切り離し導体と交差する方向に引張力を弾性的に付勢するばねを介して表示器を切り離し導体に連結し、温度ヒューズの溶断あるいは切り離し導体の切離のいずれか一方の動作時にばねの引張力により表示器をその引張力の作用方向に変位させるようにした構造が望ましい。
このように、温度ヒューズと切り離し導体を一直線上に配置した方向と交差する方向に引張力を切り離し導体に付勢し、その引張力でもって表示器を変位させることで温度ヒューズの溶断あるいは切り離し導体の切離のいずれか一方の動作を表示させることにより、機械的強度が高い切り離し導体に引張力を分担させるようにすれば、機械的強度が低い温度ヒューズに大きな引張力が直接的に作用して不所望な応力が加わることなく、温度ヒューズの正常動作を確保することができる。
本発明によれば、温度ヒューズ機能と電流ヒューズ機能からなる二つの切り離し機能を温度ヒューズと切り離し導体で機能分離したことにより、機械的強度が低く、かつ、強度的ばらつきが大きい低溶融金属からなる温度ヒューズについては温度ヒューズ機能のみを持たせることに限定できるので、機械的強度に余裕のある温度ヒューズの選定が容易となり、過大サージに対して安定した遮断性能を発揮させることが容易となり、信頼性の高い直撃雷用SPDを提供することができる。
また、酸化亜鉛形バリスタに温度ヒューズを直結し、かつ、その温度ヒューズを密閉ケース内の酸化亜鉛形バリスタと隣接する空間に収納配置すれば、酸化亜鉛形バリスタの劣化により生じた熱を温度ヒューズに効率よく伝達することが容易となってその温度ヒューズの温度設定を高くすることが可能となり、直撃雷用SPDの設計が容易となる。
さらに、温度ヒューズと切り離し導体を一直線上に配置した方向と交差する方向に引張力を切り離し導体に付勢し、その引張力でもって表示器を変位させることで温度ヒューズの溶断あるいは切り離し導体の切離のいずれか一方の動作を表示させることにより、機械的強度が高い切り離し導体に引張力を分担させるようにすれば、機械的強度が低い温度ヒューズに大きな引張力が直接的に作用して不所望な応力が加わることなく、温度ヒューズの正常動作を確保することができ、直撃雷用SPDの信頼性を向上させることができる。
図1は本発明の実施形態における直撃雷用SPDの基本回路構成を示す。
この実施形態の直撃雷用SPDは、同図に示すようにZnOを主成分とする耐雷素子である酸化亜鉛形バリスタ10と、温度ヒューズ22および切り離し導体24からなる分離器20とを一対の端子30a,30b間に直列に接続したものであり、その分離器20による酸化亜鉛形バリスタ10の切り離し動作でもって酸化亜鉛形バリスタ10の劣化あるいは過大サージの侵入を報知する表示器40を分離器20に連結した構造を具備する。この直撃雷用SPDでは、酸化亜鉛形バリスタ10と、温度ヒューズ22および切り離し導体24からなる分離器20とを含む主要な構成要素を樹脂製の密閉ケース50に内蔵させ、その分離器20に連結された表示器40を密閉ケース50の窓部に配設した構造を具備する。
図2は酸化亜鉛形バリスタ10を密閉ケース50に内蔵させた直撃雷用SPDを示す組立分解斜視図、図3は密閉ケース50の蓋体54(図2参照)を取り外した状態を示す正面図、図4は前述した酸化亜鉛形バリスタ10を含む主要な各構成要素の接続形態を示す模式図である。
酸化亜鉛形バリスタ10は、図2に示すように薄板円盤状をなし、その表裏両面に導電性金属からなる一対の電極12,14(図4参照)が接合されている。この酸化亜鉛形バリスタ10の表面側に設けられた一方の電極12は、その一部を切り起こすことにより舌片状の電極引き出し部12aが形成され、酸化亜鉛形バリスタ10の裏面側に設けられた他方の電極14は、その一部を切り起こすと共に折り曲げ成形して表面側に導出することにより舌片状の電極引き出し部14aが形成されている。このように、一対の電極12,14を酸化亜鉛形バリスタ10の表面側同一方向に導出して二つの電極引き出し部12a,14aを配置したことにより、密閉ケース50内での配線作業を容易にすることができる。
図2に示すように、密閉ケース50は略矩形状をなし、酸化亜鉛形バリスタ10、温度ヒューズ22および切り離し導体24からなる分離器20を含む主要な構成要素を収容するケース本体52と、そのケース本体52の開口部を閉塞する蓋体54とで構成されている。
ケース本体52の周壁部には、円盤状の酸化亜鉛形バリスタ10を囲撓するように略円形に湾曲した隔壁部56が一体的に設けられている。このケース本体52の底部には、複数条のスリット58が形成され、また、周縁部をケース本体52の深さ方向に折曲成形した凹椀状のスペーサ51が収納配置されてケース本体52の底部との間に空隙が形成されている。ケース本体52の二つの隅部には、導電性金属からなる一対の端子30a,30bが配設されている。それぞれの端子30a,30bは、屈曲成形された板状部材であり、基端部が隔壁部56の近傍に配置され、先端部がケース本体52から導出されている。
一方、蓋体54は、ケース本体52の開口形状と合致した形状を有する蓋板部54aと、その蓋板部54aの四箇所から厚み方向に突出させた止め部54bとからなる。この蓋板部54aでケース本体52の開口部を閉塞すると共に止め部54bをケース本体52の周壁部外周の凹所52bに引っ掛け係止することにより、蓋体54をケース本体52に装着して密閉ケース50を形成する。
なお、蓋板部54aには、多数の小孔53が穿設されており、これら小孔53の形成部位に粘着性シート55を貼着することにより前述の小孔53を閉塞して密閉ケース50を形成する。これにより、温度ヒューズ22の溶断あるいは切り離し導体24の切離時に金属蒸発により密閉ケース50の内部圧力が上昇した場合であっても、粘着性シート55の一部を剥離させて小孔53を介して圧力上昇分を吸収して密閉ケース50の破裂を未然に防止するようにしている。
この直撃雷用SPDでは、ケース本体52に一対の端子30a,30bを装着した状態で、そのケース本体52の底部にスペーサ51を収容配置させた上で隔壁部56内に酸化亜鉛形バリスタ10を格納する。このスペーサ51によりケース本体52との間で空隙を設けることにより酸化亜鉛形バリスタ10からの熱によりケース本体52が加熱されることを抑制している。さらに、ケース本体52の加熱を抑制するため、ケース本体52のスリット58を通気孔として機能させている。
この状態で酸化亜鉛形バリスタ10を収容した隔壁部56の内部にシリコーン樹脂などの充填材60を注入することにより、その充填材60内に酸化亜鉛形バリスタ10を埋設する。なお、充填材60としては、シリコーン樹脂が好適であるが、耐湿、難燃、高絶縁機能を発揮するものであれば、他の素材であってもよい。
酸化亜鉛形バリスタ10の充填材60から突き出た一対の電極引き出し部12a,14aのうち、酸化亜鉛形バリスタ10の裏面側電極14から導出した電極引き出し部14aを、ケース本体52に取り付けられた一方の端子30aにねじ止めにより電気的かつ機械的に接続する。また、酸化亜鉛形バリスタ10の表面側電極12から導出した電極引き出し部12aに温度ヒューズ22の一端を接続する。この温度ヒューズ22は、例えば138℃で溶融するビスマス、スズの低溶融合金を素材とする直方体形状をなし、その一端を前述の電極引き出し部12aにねじ止めにより電気的かつ機械的に接続する。
この直方体形状の温度ヒューズ22の他端をねじ止めにより切り離し導体24の一端に電気的かつ機械的に接続する。この切り離し導体24は、銅製の短冊状薄板で構成され、その長手方向に沿ってスリット24aが形成されている。この切り離し導体24の他端を、ケース本体52に取り付けられた他方の端子30bにねじ止めにより電気的かつ機械的に接続する。
このようにして、温度ヒューズ22と切り離し導体24は、一直線上に配置され、かつ、充填材60の表面と略平行に近接した状態で設置されている。この切り離し導体24には、温度ヒューズ22の溶断あるいは切り離し導体24の切離のいずれか一方の動作を表示させる表示器40が付設されている(図2および図3参照)。
この表示器40は、ケース本体52の一つの隅部に設けられた窓部57の近傍に引張コイルばね42の一端を固定し、その引張コイルばね42のコイル部42aに指標となる棒状部材44を内挿し、その棒状部材44の基端部を引張コイルばね42のコイル部42aの端部に引っ掛け係止すると共にそのコイル部42aの端部から延びた他端を切り離し導体24に連結する。この引張コイルばね42の他端は、鉤状に成形されて切り離し導体24のスリット24aにその切り離し導体24が延びる方向と略直交する方向から引っ掛け係止することにより連結されている。
このように、引張コイルばね42が切り離し導体24と連結された定常状態では、棒状部材44の先端部が密閉ケース52の窓部57で退入した状態にある。この引張コイルばね42の弾性力は、切り離し導体24と直交する方向、つまり、棒状部材44が突出する方向に付勢されている。これにより、温度ヒューズ22の溶断あるいは切り離し導体24の切離により、引張コイルばね42の弾性力の作用により棒状部材44が密閉ケース50から突出することになる。
図3は引張コイルばね42が切り離し導体24と連結された定常状態で、表示器40の指標である棒状部材44の先端が密閉ケース52の窓部57で退入した状態を示す。また、図6は温度ヒューズ22の溶断でもって引張コイルばね42の弾性力の作用により棒状部材44が密閉ケース50から突出した状態を示し、図7は切り離し導体24の切離でもって引張コイルばね42の弾性力の作用により棒状部材44が密閉ケース50から突出した状態を示す。
なお、この実施形態では、ケース本体52の棒状部材44と隣接する部位に警報用接点62が配設されており、その警報用接点62のスイッチ部62aを棒状部材44の側部に形成された凹所44aに挿入配置することにより、温度ヒューズ22の溶断あるいは切り離し導体24の切離時、引張コイルばね42の弾性力の作用により棒状部材44が密閉ケース50から突出する動作で、前述の警報用接点62のスイッチ部62aを移動させることでその警報用接点62がオンするようになっている。
この実施形態の直撃雷用SPDは、酸化亜鉛形バリスタ10の劣化による発熱で溶断し、かつ、定格耐量以下のサージ電流で自己発熱により溶断しない低溶融金属からなる温度ヒューズ22と、その温度ヒューズ22に直結され、かつ、酸化亜鉛形バリスタ10の定格耐量を超えた限界耐量で切離される切り離し導体24とで分離器20を構成している。
このように、酸化亜鉛形バリスタ10の劣化による発熱で溶断し、かつ、定格耐量以下のサージ電流で自己発熱により溶断しない低溶融金属からなる温度ヒューズ22と、その温度ヒューズ22に直結され、かつ、酸化亜鉛形バリスタ10の定格耐量を超えた限界耐量で切離される切り離し導体24とで分離器20を構成したことにより、酸化亜鉛形バリスタ10の熱暴走による発煙発火を防止する温度ヒューズ機能を前述の温度ヒューズ22に持たせ、定格耐量を超えた過大サージによる酸化亜鉛形バリスタ10の瞬時短絡を防止する電流ヒューズ機能を前述の切り離し導体24に持たせるようにしている。
従って、温度ヒューズ機能と電流ヒューズ機能からなる二つの切り離し機能を温度ヒューズ22と切り離し導体24で機能分離したことにより、機械的強度が低く、かつ、強度的ばらつきが大きい低溶融金属からなる温度ヒューズ22については温度ヒューズ機能のみを持たせることに限定できるので、機械的強度に余裕のある温度ヒューズ22の選定が容易となり、過大サージに対して安定した遮断性能を発揮させることが容易となる。
また、この直撃雷用SPDでは、酸化亜鉛形バリスタ10を密閉ケース50内に収容すると共にその密閉ケース50から一対の端子30a,30bを導出し、分離器20の温度ヒューズ22を酸化亜鉛形バリスタ側に接続すると共に切り離し導体24を端子側に接続し、温度ヒューズ22および切り離し導体24からなる分離器20を、密閉ケース50内の酸化亜鉛形バリスタ10と隣接する空間mに収納配置した構造としている(図5参照)。
このように、酸化亜鉛形バリスタ10に温度ヒューズ22を直結し、かつ、その温度ヒューズ22を密閉ケース50内の酸化亜鉛形バリスタ10と隣接する空間mに収納配置したことにより、酸化亜鉛形バリスタ10の劣化により生じた熱を温度ヒューズ22に効率よく伝達することが容易となってその温度ヒューズ22の温度設定を高くすることが可能となる。
さらに、この直撃雷用SPDでは、温度ヒューズ22と切り離し導体24を一直線上に配置し、その切り離し導体24が延びる方向と直交する方向に引張力を弾性的に付勢するばね42を介して表示器40の棒状部材44を切り離し導体24に連結し、温度ヒューズ22の溶断あるいは切り離し導体24の切離のいずれか一方の動作時にばね42の引張力により表示器40をその引張力の作用方向に突出させるようにしている。
このように、温度ヒューズ22と切り離し導体24を一直線上に配置した方向と直交する方向に引張力を切り離し導体24に付勢し、その引張力でもって表示器40を突出させることで温度ヒューズ22の溶断あるいは切り離し導体24の切離のいずれか一方の動作を表示させることにより、機械的強度が強い切り離し導体24に引張力を分担させることで、機械的強度が低い温度ヒューズ22に大きな引張力が直接的に作用して不所望な応力が加わることなく、温度ヒューズ22の正常動作を確保することができる。
本発明の実施形態で、直撃雷用SPDの基本回路構成を示す回路図である。 直撃雷用SPDの具体的な構造例で、直撃雷用SPDの組立分解斜視図である。 直撃雷用SPDの具体的な構造例で、密閉ケースの蓋体を取り外した状態を示す正面図である。 酸化亜鉛形バリスタを含む主要な各構成要素の接続形態を示す模式図である。 直撃雷用SPDの具体的な構造例で、密閉ケースの内部構造を示す断面図である。 密閉ケースの蓋体を取り外した状態で、温度ヒューズの溶断により表示器が突出した状態を示す正面図である。 密閉ケースの蓋体を取り外した状態で、切り離し導体の切離により表示器が突出した状態を示す正面図である。
符号の説明
10 酸化亜鉛形バリスタ
20 分離器
22 温度ヒューズ
24 切り離し導体
30a,30b 端子
40 表示器
50 密閉ケース
m 空間
42 ばね

Claims (2)

  1. 酸化亜鉛形バリスタを一対の端子間に接続し、前記酸化亜鉛形バリスタといずれか一方の端子間に、酸化亜鉛形バリスタと端子間を切り離し可能とする分離器を接続した直撃雷用SPDであって、
    前記分離器は、酸化亜鉛形バリスタの劣化による発熱で溶断し、かつ、定格耐量以下のサージ電流で自己発熱により溶断しない低溶融金属からなる温度ヒューズと、その温度ヒューズに直結され、かつ、前記酸化亜鉛形バリスタの定格耐量を超えた限界耐量で切離される切り離し導体とを一直線上に配置し、前記切り離し導体は、表示器を連結するために切り離し導体と交差する方向に引張力を弾性的に付勢するばねを引っ掛け係止するスリットが長手方向に沿って形成された短冊状薄板で構成されていることを特徴とする直撃雷用SPD。
  2. 前記酸化亜鉛形バリスタを密閉ケース内に収容すると共にその密閉ケースから一対の端子を導出し、前記分離器の温度ヒューズを酸化亜鉛形バリスタ側に接続すると共に切り離し導体を端子側に接続し、前記温度ヒューズおよび切り離し導体からなる分離器を、前記密閉ケース内の酸化亜鉛形バリスタと隣接する空間に収納配置した請求項1に記載の直撃雷用SPD。
JP2006116944A 2006-04-20 2006-04-20 直撃雷用spd Expired - Fee Related JP4842004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006116944A JP4842004B2 (ja) 2006-04-20 2006-04-20 直撃雷用spd

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006116944A JP4842004B2 (ja) 2006-04-20 2006-04-20 直撃雷用spd

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007288114A JP2007288114A (ja) 2007-11-01
JP4842004B2 true JP4842004B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=38759557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006116944A Expired - Fee Related JP4842004B2 (ja) 2006-04-20 2006-04-20 直撃雷用spd

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4842004B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5278846B2 (ja) * 2008-03-12 2013-09-04 音羽電機工業株式会社 切り離し機構付spd
KR100992426B1 (ko) 2010-03-15 2010-11-08 (주)의제전기설비연구원 열폭주 방지 소자가 구비된 방폭형 서지 보호 장치
US9570260B2 (en) 2011-06-17 2017-02-14 Littelfuse, Inc. Thermal metal oxide varistor circuit protection device
DE202018106960U1 (de) * 2018-02-27 2019-01-03 Dehn + Söhne Gmbh + Co. Kg Überspannungsschutzanordnung, bestehend aus einer in einem isolierenden Gehäuse befindlichen Hörnerfunkenstrecke
JP6537089B1 (ja) * 2018-04-20 2019-07-03 株式会社昭電 分離器内蔵型spd
JP7370072B2 (ja) * 2020-09-25 2023-10-27 音羽電機工業株式会社 分離器内蔵型spd、および分離器内蔵型spdユニット
CN115458260A (zh) * 2022-08-29 2022-12-09 安徽合凯电气科技股份有限公司 一种防爆的氧化锌避雷器

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0831299A (ja) * 1994-07-20 1996-02-02 Daito Tsushinki Kk サージ吸収器
JPH09233622A (ja) * 1996-02-22 1997-09-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 避雷器内蔵分電盤
JP2001297904A (ja) * 2000-04-12 2001-10-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 温度ヒューズ内蔵型バリスタ
JP2003197080A (ja) * 2001-12-26 2003-07-11 Otowa Denki Kogyo Kk 耐雷素子保護ヒューズ
JP4495546B2 (ja) * 2004-08-18 2010-07-07 株式会社サンコーシヤ 保安装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007288114A (ja) 2007-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101389709B1 (ko) 과전류 차단 및 서지 흡수 기능을 갖는 복합 방호부품
EP2609602B1 (en) Pluggable metal oxide surge arrester
EP2537164B1 (en) Excess voltage circuit-breaker with a rotational disc and an electronic assembly to improve operation reliability
US10014098B2 (en) Surge protection device, comprising at least one surge arrester and one short-circuit switching device which is connected in parallel with the surge arrester, can be thermally tripped and is spring-pretensioned
US20150280420A1 (en) Surge suppression device
JP5278846B2 (ja) 切り離し機構付spd
ES2791039T3 (es) Dispositivo de protección contra sobretensiones con función de protección contra corrientes de cortocircuito
CN100578690C (zh) 具有灭弧装置的浪涌电压保护装置
KR101179879B1 (ko) 조합식 서지보호기
CN204131121U (zh) 具有高结构稳定性的电涌抑制装置
JP2010211928A (ja) 遮断板付spd
JP5959007B2 (ja) サージ防護装置
JP5959447B2 (ja) サージ防護装置
CN106298390A (zh) 一种新型的电涌保护装置
JP5256304B2 (ja) 新型の過熱保護式電圧依存性抵抗器
WO2017139912A1 (en) Thermal metal oxide varistor circuit protection device
JP4842004B2 (ja) 直撃雷用spd
US20170222426A1 (en) Surge protection device with an independent chamber comprising a fuse for overcurrent protection
KR100697923B1 (ko) 바리스터 일체형 ptc 소자
JPH05299206A (ja) 過電圧保護部品
KR101465428B1 (ko) 과열 및 과전류 방호부품
JP2021517739A (ja) 熱保護装置
JP6124323B1 (ja) 分離機能付き避雷器
KR101066220B1 (ko) 열적 컷오프 배리스터
CN108573838B (zh) 切断元件和过压保护组件

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090224

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110920

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4842004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees