JP4840106B2 - ゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法、ゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラム、ゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法、およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価プログラム - Google Patents

ゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法、ゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラム、ゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法、およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価プログラム Download PDF

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本発明は、ゴルフクラブによってゴルフボールを打撃した際の打音の高さを、定量的に精度良く評価する、ゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法、およびゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラムに関する。本発明は、また、ゴルフクラブによってゴルフボールを打撃した際の打音の好感を、定量的に精度良く評価する、ゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法、およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価プログラムに関する。
近年、ゴルフボールをより遠くに飛ばすことのできる反発係数の高い材料を打撃面に用いたゴルフクラブヘッドや、スイートスポットが大きく安定したゴルフボールの飛距離を確保することのできる容積の大きなゴルフクラブヘッドが種々提供されている。このようなゴルフクラブヘッドは、例えば、打撃面に特殊な材料を用いた中空ヘッドであるため、打撃面への打撃の際に発生する打音がそれぞれ大きく異なる。このため、実際にはゴルフボールを遠くに飛ばすことができるにもかかわらず、打音自体が鈍い音を発して、飛距離の出ないゴルフクラブとしての印象をゴルファに与えたり、不快なイメージを与える場合も多い。このような背景から、ゴルフクラブによるゴルフボールの打撃時の打音を調整することが望まれている。
ゴルフボールの打撃時の打音を調整するためには、ゴルフクラブの打音のもつ特徴がどのようになるか調整すればよいかの指針が必要である。そして、この指針を得るために、どのような特徴をもつ打音ならば、一般的にどの程度好まれるか、定量的な指標が必要とされている。このような指標を得るためには、任意のゴルファがゴルフクラブヘッドの打音を聞いた際の、この任意のゴルファがもつ打音に対する好感を、ゴルフクラブヘッド毎に定量的に評価することが重要である。このように、ゴルフクラブヘッドの打音を任意のゴルファが聞いた際に、任意のゴルファがもつ好感を、ゴルフクラブヘッド毎に定量的に評価できれば、複数のゴルフクラブヘッドの打音について、どのゴルフクラブヘッドの打音が、任意のゴルファにどの程度好まれやすいかが定量的に判断できる。このような情報を、ゴルフクラブヘッドの仕様の選択や、設計の指針に反映させることで、任意のゴルファからより好まれやすいゴルフクラブヘッドを設計することが可能となる。
下記特許文献1には、評価対象とするゴルフクラブヘッドの打音が、任意のゴルファからどの程度好まれるかを定量的に評価する、ゴルフクラブヘッドの打音評価方法が記載されている。下記特許文献1のゴルフクラブヘッドの打音評価方法では、評価対象のゴルフクラブヘッドで所定のゴルフボールを打撃した際の振動波形をサンプリングしている。そして、サンプリングした振動波形から、打音の大きさを表す音圧パラメータと、打音の減衰の度合を表す残響パラメータと、打音の周波数特性を表す周波数パラメータと、打音の澄み感を表す純音度パラメータとを、評価パラメータとして算出している。そして、各評価パラメータの値それぞれに対して重み付けを行なって、任意の人物がこの打音を聞いた際に感じる、この打音に対する好感を定量的に表す好感評価値を算出し、この評価値に応じて、評価対象のゴルフクラブの打音を評価すると記載されている。
特開2006−239132号公報
ところで、ゴルフクラブヘッドを設計変更することで比較的容易に調整することができる、ゴルフボールを打撃した際の打音の特徴量として、打音のピーク周波数が挙げられる。打音のピーク周波数は、ゴルフクラブヘッドのフェース部やクラウン部やソール部などの構造を変更することで調整できる。例えば、有限要素法解析(FEM;finite−element analysis)などを用いて、ゴルフクラブヘッド設計案について固有値解析を行い、このゴルフクラブヘッド設計案による打音のピーク周波数を求めることもできる。打音のピーク周波数は、一般的に、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の、高低を表す物理量として知られている。これに対し、特許文献1記載のゴルフクラブヘッドの打音評価方法では、任意の人物が打音を聞いた際、この打音に対して感じる音程の高さを表す高低評価値を、打音の周波数特性を表す周波数パラメータ、および打音の澄み感を表す純音度パラメータそれぞれに対して重み付けを行なって算出している。すなわち、特許文献1では、ゴルフクラブヘッドの打音の高低そのものを表現できる特徴量(物理量)を見出すことができていない。具体的には、特許文献1では、高低とは異なった心理量を表す複数の物理量(パラメータ)それぞれに対して重み付けを行なって、打音に対して感じる音程の高さを表す高低評価値としている。しかし、ゴルフクラブヘッドを設計変更することで、このような2つの物理量パラメータを同時に調整することは難しい。特許文献1において示されている、このような2つの物理量(パラメータ)から求めた高低評価値は、ゴルフクラブヘッドの設計変更の指針とすることができないといった問題がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決するために、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の、打音の高低を評価するゴルフクラブヘッドの打音高低評価方法およびプログラムを提供する。本発明は、また、このゴルフクラブヘッドの打音高低評価方法によって設定された、打音の高低を表す高低パラメータを用いて、任意の人物が打音を聞いた際に感じる、打音に対する好感を評価する方法およびプログラムを提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の高さを評価する、ゴルフクラブヘッドの打音評価方法であって、予め記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる複数の第1ゴルフクラブヘッドそれぞれでゴルフボールを打撃した各場合の第1打音をそれぞれ出力し、出力した前記第1打音を聞いた被験者が感じる、前記第1打音の高低の比較結果の情報を取得する第1の取得ステップと、前記比較結果の情報に基づき、前記被験者を少なくとも2つのタイプに選別するステップと、所定のタイプに選別された被験者に対して、予め記憶手段に記憶されている、打音の高さを評価する対象の第2ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第2打音をそれぞれ出力し、出力した前記第2打音を聞いた前記選別された被験者が感じる、前記第2打音の高低に関する心理量の情報を、前記第2打音の高低を表す評価結果として取得する第2の取得ステップと、を有し、前記記憶手段に予め記憶されている複数の前記第1打音は、少なくとも打音の最大ピーク周波数がそれぞれ異なっており、前記選別するステップでは、前記第1打音の高低の比較において、前記最大ピーク周波数がより高い第1打音を、音の高さがより高い打音だと評価した人物を、前記所定のタイプに選別することを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法を提供する。
なお、前記第1の取得ステップでは、予め記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる2つの第1打音を、それぞれ出力し、2つの前記第1打音のうち、前記最大ピーク周波数がより高い打音は、音圧がより小さいことが好ましい。さらに、2つの前記第1打音のうち、前記最大ピーク周波数がより高い打音は、音の残響時間がより短いことが、より好ましい。
本発明は、また、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の高さを評価する、ゴルフクラブヘッドの打音評価方法であって、予め記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる複数の第1ゴルフクラブヘッドそれぞれでゴルフボールを打撃した各場合の第1打音をそれぞれ出力し、出力した前記第1打音を聞いた被験者が感じる、前記第1打音の高低の比較結果の情報を取得する第1の取得ステップと、前記比較結果の情報に基づき、前記被験者を少なくとも2つのタイプに選別するステップと、所定のタイプに選別された被験者に対して、予め記憶手段に記憶されている、第2ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第2打音をそれぞれ出力し、出力した前記第2打音を聞いた前記選別された被験者が感じる、前記第2打音の高低に関する心理量の情報を、前記第2打音の高低を表す評価結果として取得する第2の取得ステップと、前記記憶手段に記憶されている前記第2打音の波形を複数の異なる処理手法によって処理して、前記第2打音についてのそれぞれ異なる物理量を算出するステップと、前記第2打音について得られた前記心理量の情報と前記物理量との相関関係を、複数の各物理量それぞれについて求め、前記相関関係が最も高い物理量を抽出し、抽出した前記物理量を算出する前記処理手法を、高低評価値算出手法として設定するステップと、予め記憶手段に記憶されている、音の高低を評価する対象の第3ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第3打音の波形を、設定した前記高低評価値算出手法によって処理し、この処理で算出される前記物理量を、前記第3打音の高低を表す評価結果として出力するステップと、を有し、前記記憶手段に予め記憶されている複数の前記第1打音は、少なくとも打音の最大ピーク周波数がそれぞれ異なっており、前記選別するステップでは、前記第1打音の高低の比較において、前記最大ピーク周波数がより高い第1打音を、音の高さがより高い打音だと評価した人物を、前記所定のタイプに選別することを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法を、併せて提供する。
本発明は、また、上記ゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法において設定された前記高低評価値算出手法を用い、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音を聞いた際に人物が感じる、前記打音に対する好感を評価する方法であって、予め記憶手段に記憶されている、前記好感を評価する対象の第3ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第3打音の波形から、前記打音の大きさを表す音圧パラメータと、前記打音の減衰の度合を表す残響パラメータと、前記高低評価値算出手法を用いて算出した前記打音の高低を表す前記高低パラメータとを、評価パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、前記評価パラメータの値それぞれに対して重み付けを行なって、任意の人物が前記打音を聞いた際に感じる、前記打音に対する好感を表す好感評価値を算出するステップと、を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法を、併せて提供する。
なお、前記高低評価値算出手法は、打音の振動波形の周波数スペクトルからエネルギー加重平均周波数を算出する手法であり、前記パラメータ算出ステップでは、前記振動波形の周波数スペクトルを求め、前記高低パラメータとして、求めた前記周波数スペクトルのエネルギー加重平均周波数を求めることが好ましい。
本発明は、また、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の高さを評価するゴルフクラブヘッドの打音評価方法を、コンピュータに実行させるプログラムであって、コンピュータの記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる複数の第1ゴルフクラブヘッドそれぞれでゴルフボールを打撃した各場合の第1打音をそれぞれ出力させ、コンピュータが出力した前記第1打音を聞いた被験者が感じる前記第1打音の高低の比較結果の情報を取得させる第1の取得ステップと、前記比較結果の情報に基づき、前記被験者を少なくとも2つのタイプに選別させるステップと、所定のタイプに選別された被験者に対して、予め記憶手段に記憶されている、打音の高さを評価する対象の第2ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第2打音をそれぞれ出力させ、コンピュータが出力した前記第2打音を聞いた前記選別された被験者が感じる、前記第2打音の高低に関する心理量の情報を、前記第2打音の高低を表す評価結果として取得させる第2の取得ステップと、を有し、前記記憶手段に予め記憶されている複数の前記第1打音は、少なくとも打音の最大ピーク周波数がそれぞれ異なっており、前記選別させるステップでは、前記第1打音の高低の比較において、前記最大ピーク周波数がより高い第1打音を、音の高さがより高い打音だと評価した人物を、前記所定のタイプに選別させることを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラムを、併せて提供する。
本発明は、また、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の高さを評価するゴルフクラブヘッドの打音評価方法を、コンピュータに実行させるプログラムであって、記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる複数の第1ゴルフクラブヘッドそれぞれでゴルフボールを打撃した各場合の第1打音をそれぞれ出力し、出力した前記第1打音を聞いた被験者が感じる、前記第1打音の高低の比較結果の情報を取得させる第1の取得ステップと、前記比較結果の情報に基づき、前記被験者を少なくとも2つのタイプに選別させるステップと、所定のタイプに選別された被験者に対して、予め記憶手段に記憶されている、第2ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第2打音をそれぞれ出力し、出力した前記第2打音を聞いた前記選別された被験者が感じる、前記第2打音の高低に関する心理量の情報を、前記第2打音の高低を表す評価結果として取得させる第2の取得ステップと、前記記憶手段に記憶されている前記第2打音の波形を複数の異なる処理手法によって処理して、前記第2打音についてのそれぞれ異なる物理量を算出させるステップと、前記第2打音について得られた前記心理量の情報と前記物理量との相関関係を、複数の各物理量それぞれについて求め、前記相関関係が最も高い物理量を抽出し、抽出した前記物理量を算出する前記処理手法を、高低評価値算出手法として設定させるステップと、予め記憶手段に記憶されている、音の高低を評価する対象の第3ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第3打音の波形を、設定した前記高低評価値算出手法によって処理し、この処理で算出される前記物理量を、前記第3打音の高低を表す評価結果として出力させるステップと、を有し、前記記憶手段に予め記憶されている複数の前記第1打音は、少なくとも打音の最大ピーク周波数がそれぞれ異なっており、前記選別させるステップでは、前記第1打音の高低の比較において、前記最大ピーク周波数がより高い第1打音を、音の高さがより高い打音だと評価した人物を、前記所定のタイプに選別させることを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラムを、併せて提供する。
本発明は、また、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音を聞いた際に人物が感じる、前記打音に対する好感を評価する方法を、コンピュータに実行させるプログラムであって、記憶手段に記憶されている、前記好感を評価する対象の第3ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第3打音の波形から、前記打音の大きさを表す音圧パラメータと、前記打音の減衰の度合を表す残響パラメータと、請求項8記載のプログラムによって設定された前記高低評価値算出手法を用いて算出した前記打音の高低を表す前記高低パラメータとを、評価パラメータとして算出させるパラメータ算出ステップと、前記評価パラメータの値それぞれに対して重み付けを行なって、任意の人物が前記打音を聞いた際に感じる、前記打音に対する好感を表す好感評価値を算出させるステップと、を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の好感評価プログラムを、併せて提供する。
本発明のゴルフクラブヘッドの打音高低評価方法によれば、任意のゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の、打音の高低を評価することができる。本発明では、打音の高低を、この打音の周波数に関連して評価することができる。このため、本発明のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法の評価結果を用いれば、ゴルフクラブヘッドの構造を変更することで、ゴルフクラブヘッド打音の高低を、精度良く調整することもできる。また、本発明のゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法によれば、評価対象とするゴルフクラブヘッドの打音を任意のゴルファが聴いた際に、この任意のゴルファがもつ打音に対する好感を、高い精度で定量的に表すことができる。本発明のゴルフクラブヘッドの打音の好感の評価方法では、打音の高低の判断能力が比較的低い被験者による間違った判断の影響を受けることなく、打音に対する好感を、高い精度で定量的に表すことができる。このような好感の情報は、ゴルフクラブの設計開発段階において効果的に活用することができる。
本発明のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法、ゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラム、ゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法、およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価プログラムについて、以下詳細に説明する。図1(a)は、本発明のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法、およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法を実施する処理装置18を有して構成される、ゴルフクラブヘッドの打音評価システム10(以降、評価システム10とする)の概略の構成を示す概略斜視図である。また、図1(b)は、ゴルフクラブヘッドの打音評価システム10の概略の構成を示す概略上面図である。図1(a)および(b)は、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音を、打音評価システム10によって取得する状態を示している。
評価システム10は、スウィングロボット12と、ゴルフボール13と、バイノーラル録音システム20と、マイクロフォンアンプ19と、処理装置18と、ヘッドフォン42とを有して構成される。スウィングロボット12は、ゴルフクラブヘッド32(後述するゴルフクラブヘッド32a〜32cを代表して示す。)を有するゴルフクラブ30(後述するゴルフクラブ30a〜30cを代表して示す)を把持した状態で、所定のスウィングパターンでゴルフスウィングを行い、ゴルフクラブヘッド32によって、ゴルフボール13を打撃する公知のゴルフスウィングロボットである。
バイノーラル録音システム20は、人間の頭部を模したダミーヘッド16の、外耳道入口部分に対応する箇所に騒音マイク14が備えられて構成されている。騒音マイク14は、スウィングロボット12によって、ゴルフクラブヘッド32がゴルフボール13を打撃した際に発する打音の音波情報(音圧の変化)を受けて電気信号に変える公知の騒音マイクである。バイノーラル録音システム20では、このように、人間の頭部を模したダミーヘッドの外耳道入口部分にマイクをセットすることにより、任意の人物の頭部がこのダミーヘッド16と同じ位置に位置した際に、この人物の外耳道入口部分に到達する打音の音波情報と同様の音波情報を、騒音マイク14が受けることを可能としている。これにより、騒音マイク14によって、任意の人物の頭部がこのダミーヘッド16と同じ位置に位置した際に、この人物が聞く打音の音波情報(音圧の変化)とほぼ同じ音波情報を表す電気信号を取得することができる。
本実施形態において、ダミーヘッド16は、ゴルフボールの設置位置を挟んでスウィングロボット12と対向する側に、ゴルフクラブヘッド32によるゴルフボール13の打撃地点(すなわち、ゴルフボールの設置位置)を基準位置とし、地面と水平方向に1.00(m)、地面からの高さ約1.7(m)の位置に位置するよう設定した。スウィングロボット12は、所定のゴルファがゴルフスウィングを行なった際のゴルフスウィングを再現するものであるが、このダミーヘッド16の位置は、ゴルフボールの設置位置を通る地面に垂直な仮想線を軸とし、このスウィングロボットが再現するゴルフスウィングにおけるゴルファの頭部位置に対応する位置(図中Hで示す)と、対称な位置である。このような位置に設置されたダミーヘッドに届く打音は、スウィングロボット12が再現するゴルフスウィングを実際にゴルファが行なった際、このゴルファの頭部(図1中のHの位置)に届く打音(ゴルファが聞く打音)とほぼ同じになる。本実施形態では、このような位置にダミーヘッド16を配置し、ゴルフスウィングを行なうゴルファが実際に聞く打音の音波情報と同様の音波情報を取得できる。バイノーラル録音システム10では、ダミーヘッド16の左右の耳に対応する部分それぞれに、騒音マイク14が設けられており、各マイクそれぞれにおいて音波情報を取得する。
騒音マイク14で取得された音波情報の電気信号は、マイクロフォンアンプ19に送られる。マイクロフォンアンプ19は、騒音マイク14で取得された音波情報の電気信号を増幅して処理装置18に送る。処理装置18は、バイノーラル録音システム20の騒音マイク14で得られた電気信号をサンプリング(サンプリング周波数30kHz〜100kHz)して取り込み、得られた振動波形のデータを打音ファイルとしてメモリ44に記憶する。
本実施形態では、後述する特定被験者(特定人物)を選定するために用いる基準打音を取得するための第1のゴルフクラブである評価基準ゴルフクラブ30a(評価基準ゴルフクラブヘッド32aを備える)、後述する高低評価パラメータ算出手法を選定するために用いる第2のゴルフクラブである参考ゴルフクラブ30b(評価基準ゴルフクラブヘッド32bを備える)、および打音の好感の程度を評価する対象である第3のゴルフクラブである対象ゴルフクラブ30c(対象ゴルフクラブヘッド32cを備える)それぞれについて、スウィングロボット12を用いて打音の振動波形のデータをそれぞれ取得し、メモリ44に記憶しておく。
図2は、打音評価システム10において被験者11(複数の被験者のうち1人を代表して示す)が心理量情報を入力している状態を示す、概略斜視図である。打音評価システム10の処理装置18は、ゴルフクラブの打音情報(打音の振動波形のデータ)を取得する他に、このゴルフクラブの打音情報が表す打音をヘッドフォン42から出力し、ヘッドフォン42を装着した被験者11に、取得した各打音を再現して聞かせる。そして、ヘッドフォン42から出力された打音を聞いて被験者11が感じた、被験者11の心理量に関する情報(心理量情報)を取得する。この心理量情報は、被験者11が、処理装置18に接続されたマウスやキーボードからなる入力手段28を操作することで、処理装置18に入力する。被験者11が入力する、すなわち処理装置18が取得する心理量については、後に詳述する。ここで、上述のように、バイノーラル録音システム20では、ゴルフスウィングを行なうゴルファが実際に聞く打音の情報と同様の打音情報を取得している。打音評価システム10では、このように取得された打音情報を、ヘッドフォン42によって被験者11の耳のごく近くから出力する。これにより、被験者11は、被験者11がゴルフスウィングを行った際に実際に聞く打音とほぼ同じ打音を聞くことができる。
図3は、処理装置18の概略構成図である。処理装置18は、メモリ44とCPU46とを備え、メモリ44に記憶されたプログラムをCPU46が実行することで、図2に示す各部が機能するコンピュータである。まず、処理装置18の各部の機能について、簡単に説明しておく(各部の機能の詳細については、後に詳述する)。
処理装置18の打音情報取得部52は、バイノーラル録音システム20で取得され、マイクロフォンアンプ19(図3では図示せず)を介して送られた、打音を表す電気信号(打音情報)をサンプリング(サンプリング周波数30kHz〜100kHz)して取り込み、得られた振動波形のデータを打音ファイルとしてメモリ44に記憶する。打音出力制御部54は、メモリ44に記憶されている打音ファイルを読み出し、打音情報としてヘッドフォン42へ送り、ヘッドフォン42から打音を出力させる。基準打音評価情報受付部56は、ヘッドフォン42から出力された、それぞれ異なる複数の評価基準ゴルフクラブヘッド32それぞれでゴルフボールを打撃した各場合の基準打音を聞いた各被験者が行なった、各基準打音の音の高低の比較評価の結果を表す情報(比較判定情報)を取得する。比較判定情報は、被験者11が入力手段28を操作することで、処理装置18に入力される。基準打音評価情報受付部56が取得した比較判定情報は、特定被験者選定部58に送られる。特定被験者選定部58は、送られた比較評価判定情報に基づき、送られたこの比較判定情報を入力した被験者11が、任意のゴルフクラブヘッドの打音の高低の評価に適当な特定被験者であるか否かを判定する。特定被験者選定部58は、各被験者11が特定被験者であるか否かを指定する特定被験者指定情報を、評価情報選定部62に送る。
参考打音評価情報受付部60は、メモリ44に記憶された参考打音情報が表す参考打音をヘッドフォン42から出力した際に、ヘッドフォン42から出力された参考打音を聞いた各被験者が感じた、各参考打音の音の高低についての心理量の情報(参考心理量情報)を取得する。なお、参考打音とは、高低評価パラメータ算出手法を選定するために用いる参考ゴルフクラブ30b(参考ゴルフクラブヘッド32bを備える)で、ゴルフボールを打撃した際の打音である。参考心理量情報は、評価情報選定部62に送られる。評価情報選定部62は、特定被験者選定部58から送られた上記特定被験者指定情報に応じて、複数の参考心理量情報から、特定被験者が入力した参考心理量情報を選定する。
評価情報選定部62は、選定した特定被験者による参考心理量を相関導出部66に送る。候補物理量算出部64は、打音情報取得部52によって取得されてメモリ44に記憶された、参考打音情報を受け取る。そして、それぞれ異なる複数の処理を参考打音情報に行って、それぞれ異なる複数の物理量を算出する。候補物理量算出部64は、算出した物理量を相関導出部66に送る。相関導出部66は、参考打音について得られた心理量(参考心理量情報)と物理量との相関関係を、複数の各物理量それぞれについて求める。相関導出部66は、導出した相関関係を、高低評価パラメータ算出手法決定部68に送る。高低評価パラメータ算出手法決定部68は、複数の物理量のうち、相関関係が最も高い物理量を抽出し、抽出した物理量を算出する算出処理手法を、高低評価パラメータ算出手法として設定する(メモリ44に記憶する)。
評価用パラメータ算出部70は、メモリ44に記憶された、好感評価対象打音(対象打音)を表す好感評価打音情報から、それぞれ異なる複数の評価用パラメータを算出する。対象打音とは、打音の好感の程度を評価する対象である対象ゴルフクラブ30c(対象ゴルフクラブヘッド32cを備える)で、ゴルフボールを打撃した際の打音である。本実施形態では、評価用パラメータ算出部70は、打音の大きさを表す音圧パラメータと、打音の減衰の度合を表す残響パラメータと、高低評価パラメータとを、評価用パラメータとして算出する。この際、高低評価パラメータは、高低評価パラメータ算出手法決定部68から送られた高低評価パラメータ算出手法を用いて算出する。評価用パラメータ算出部70は、算出した各評価用パラメータを、好感評価値算出部72に送る。好感評価値算出部72は、算出した評価用パラメータの値それぞれに対して重み付けを行なって、任意の人物が対象打音を聞いた際に感じる、この対象打音に対する好感の程度を表す好感評価値を算出する。好感評価値算出部72は、算出した好感評価値を出力手段26に送り、例えばディスプレイなどの出力手段によって表示出力する。プログラムによる各部の動作の実行は、オペレータが出力手段26に表示される画面を見ながら入力手段28を操作して行う、いわゆるGUI(graphical user interface)による指示入力に応じて行われる。処理装置18は、プログラムを実行することによって機能を発揮するコンピュータによって構成されることに限定されず、各手順をそれぞれ実行する複数の専用回路で構成されたものであってもよい。
図4は、評価システム10で行われる、本発明のゴルフクラブヘッド打音の高低の評価方法およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法の一実施形態のフローチャートである。以降、評価システム10で実施する、本発明のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法の一実施形態について説明する。
まず、スウィングロボット12において、基準ゴルフクラブであるゴルフクラブヘッド30aを把持した状態でゴルフスウィングが実施される。具体的には、ゴルフクラブヘッド32aでゴルフボール13を打撃した基準打音が、バイノーラル録音システム20の騒音マイク14で計測されて、基準打音の音波情報に応じた電気信号が処理装置18に送られる。処理装置18では、この電気信号をサンプリングして取り込み、得られた振動波形のデータをメモリ44に記憶する(ステップS102)。本実施形態では、電気信号を、サンプリング周期44.1(kHz)でサンプリングして取り込む。
同様に、スウィングロボット12において、参考ゴルフクラブヘッド32aでゴルフボール13を打撃した参考打音の情報が計測され、処理装置18の打音情報取得部52によって取得されて、メモリ44に記憶される(ステップS202)。また、対象ゴルフクラブヘッド32cでゴルフボール13を打撃した参考打音の情報が計測され、処理装置18の打音情報取得部52によって取得されて、メモリ44に記憶される。本実施形態では、基準ゴルフクラブ30aの打音、参考ゴルフクラブヘッド30bの打音、および対象ゴルフクラブヘッド30cの打音、それぞれを取得し、メモリ44に記憶しておく(ステップS302)。
基準ゴルフクラブ30aとしては、それぞれ異なる2種類のゴルフクラブが用意され、各ゴルフクラブそれぞれについて基準打音情報を取得しておく。各ゴルフクラブそれぞれの基準打音は、少なくとも打音のピーク周波数がそれぞれ異なっている。本実施形態では、さらに、2つの基準打音のうち、ピーク周波数がより高い打音は、音圧がより小さく、かつの残響時間がより短くなっている(2つの基準打音のうち、ピーク周波数がより低い打音は、音圧がより大きく、かつの残響時間がより長くなっている)。逆にいえば、打音がこのような特徴をもっている、それぞれ異なる2つのゴルフクラブの組み合わせを、それぞれ異なる2つの基準ゴルフクラブとしておく。また、参考ゴルフクラブ30bとしては、それぞれ異なる複数のゴルフクラブを用いればよく、各参考ゴルフクラブの特徴について特に限定されない。評価対象ゴルフクラブ30cについても、有すべき特徴については限定されない。
図5(a)および(b)は、バイノーラル録音システム20の騒音マイク14で取得して、処理装置18のメモリ44に記憶した、打音の振動波形データの一例を示している。図5(a)は、ダミーヘッド16の左耳に対応する側に設けられたマイク14において取得された、打音の評価に用いる振動波形データ(左側振動波形データ)であり、図5(b)は、ダミーヘッド16の右耳に対応する側に設けられたマイク14において取得された、打音の評価に用いる振動波形データ(右側振動波形データ)である。処理装置18の打音情報取得部52は、バイノーラル録音システム20で取得され、マイクロフォンアンプ19(図3では図示せず)を介して送られた、打音を表す電気信号(打音情報)をサンプリング(サンプリング周波数30kHz〜100kHz)して取り込み、得られたこのような振動波形のデータを打音ファイルとしてメモリ44に記憶する。図6は、本実施形態で取得する2つの基準打音の周波数スペクトルを、それぞれ重ねて示した図である。基準ゴルフクラブAの打音(基準打音A)と、基準ゴルフクラブBの打音(基準打音B)とを比較すると、基準打音Aの方が、最大ピーク周波数はより高いことがわかる。また、最大ピーク周波数がより高い、基準打音Aの方が、振動波形のレベルが全体的に低く、音圧がより小さいことがわかる。なお、最大ピーク周波数がより高い基準打音Aの方が、音の残響時間はより短いことも確認されている。
次に、打音出力制御部54が、メモリ44に記憶されている基準打音ファイルを読み出し、ヘッドフォン42から基準打音AおよびBを順次出力させる(ステップS104)。そして、基準打音評価情報受付部56は、ヘッドフォン42から出力された、それぞれ異なる2つの基準打音を聞いた被験者11が行なった、基準打音の音の高低の比較評価の結果を表す情報(比較判定情報)を取得する(ステップS106)。比較判定情報は、被験者11が入力手段28を操作することで、処理装置18に入力される。ここで、比較判定情報として、被験者11が、2つの基準打音AおよびBのうち、いずれの打音の方が「音が高い」と感じたかの判定結果の情報を取得する。基準打音評価情報受付部56が取得した比較判定情報は、特定被験者選定部58に送られる。
そして、特定被験者選定部58が、送られた比較判定情報に基づき、送られたこの比較判定情報を入力した被験者11が、任意のゴルフクラブヘッドの打音の高低の評価に適当な特定被験者であるか否かを判定する(ステップS108)。すなわち、特定被験者選定部58では、複数の被験者から、任意のゴルフクラブヘッドの打音の高低を評価するのに適当な特定被験者を選定する。
一般的に、人間が感じる音の高低は、その音の周波数に依存することが知られており、この特性が聴覚心理の原則と考えられている。特に、人間が感じる音の高低は、その音の周波数スペクトルが最大となる周波数(最大ピーク周波数)の大小によって決まるとみなされている。しかし、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音は、周波数スペクトルの形状や、打音の大きさ、残響の長さなど、様々な物理量によって特徴づけられる。このような各種物理量の影響もあり、ゴルフクラブの打音の音の高低の感じ方も、人によって異なっていた。例えば、基準打音Aと基準打音Bとでは、基準打音Aの方が、最大ピーク周波数はより高い。にもかかわらず、複数の被験者の高低の比較判定結果を確認すると、基準打音Aの方が音が高いという被験者もいれば、基準打音Bの方が音が高いと判定する被験者も存在する。これは、基準打音Aの方が最大ピーク周波数はより高いが、音圧はより小さく、かつ音の残響時間がより短いため、これら音圧や残響によって、音の高さの印象が左右されるからだと考えられる。
例えば音圧は、音の大きさであってエネルギーの総量で表すことができる。また、残響時間は時間の長さによって表すことができる。音圧や残響時間は、量によって程度が表現できるので、複数の人物の間で評価はばらつき難い。しかし、音の高さは、最大ピーク周波数といった、質的な物理量でしか表現できないので、音圧や残響などによって印象が左右され易い。このため、ギターやバイオリンの調弦(チューニング)を行なうには、相応の訓練が必要であることと同様に、音の高低を正確に聞き分けるには多少の訓練が必要である。本実施形態では、ゴルフ打音の高さの印象が、音圧や残響によって大きくは左右されない被験者、すなわち、ゴルフ打音の高さを、打音の周波数特性によってしっかり判断する被験者を、任意のゴルフクラブヘッドの打音の高低の評価に適当な特定被験者であると判定する。特定被験者選定部58は、各被験者それぞれについて、特定被験者であるか否かの判定結果をメモリ44に記憶しておく。
また、打音出力制御部54が、メモリ44に記憶されている参考打音ファイルを読み出し、ヘッドフォン42から、複数の参考打音を順次出力させる(ステップS204)。そして、参考打音評価情報受付部60は、メモリ44に記憶された参考打音情報が表す参考打音をヘッドフォン42から出力した際に、ヘッドフォン42から出力された参考打音を聞いた各被験者が感じた、各参考打音の音の高低についての心理量の情報(参考心理量情報)を取得する(ステップS206)。本実施形態では、例えば、それぞれ異なる仕様の9本のゴルフクラブを、参考ゴルフクラブとして用い、各参考ゴルフクラブでゴルフボールを打撃した場合の参考打音を、被験者11に順次聞かせる。そして、被験者11が、それぞれの参考打音を高い順に並べることで、高い方から高い点数を付与する。参考打音情報60では、複数の被験者11それぞれによって入力された、このような打音の高さに応じた点数の情報(参考心理量情報)を取得する。このような参考心理量情報は、評価情報選定部62に送られる。
そして、評価情報選定部62は、特定被験者選定部58から送られた上記特定被験者指定情報に応じて、複数の参考心理量情報から、特定被験者が入力した参考心理量情報(特定心理量情報)を選定する(ステップS208)。上述のように特定被験者は、打音の周波数特性によって打音の高低を評価することができる評価者である。このような特定評価者が感じた、音の高低についての心理量は、そのまま当該打音の高低を表す情報として用いることができる(ステップS400)。すなわち、この特定心理量情報は、参考打音の高低の程度を表す評価情報として、そのまま利用することができる。参考ゴルフクラブを、打音の高低を評価する対象のゴルフクラブとした場合は、この特定心理量情報を参考打音の高低の評価結果として利用できる(図4中の破線矢印の流れ)。
本実施形態では、最終的に、任意のゴルフクラブヘッド(対象ゴルフクラブヘッド32c)でゴルフボールを打撃した場合の対象打音について打音の好感の程度を評価するため、引き続き以下のステップを実施する。評価情報選定部62は、選定した特定被験者による参考心理量を相関導出部66に送る。
特定心理量情報の取得とは別に、候補物理量算出部64が、打音情報取得部52によって取得されてメモリ44に記憶された、参考打音情報を受け取り、それぞれ異なる複数の処理を参考打音情報に行って、それぞれ異なる複数の参考物理量を算出する(ステップS210)。候補物理量算出部64は、算出した物理量を相関導出部66に送る。例えば、参考打音の振動波形のエネルギー加重平均周波数や、周波数スペクトルにそれぞれ異なる処理を行って算出された各種物理量を求めておく。
物理量の1つとして、例えば、下記式(1)をもちいてエネルギー加重平均周波数を求める。例えば、得られた振動波形のデータについて、時間軸上で最前部分の所定個数のサンプル(例えば1500個)を除いた振動波形データのうち、最前部分の所定数のデータ(例えば8192データ)について周波数解析を行なって、スペクトル波形を求める。そして、このスペクトル波形のスペクトル値を重み付け係数として用いた、低周波成分を除いた所定の周波数範囲(本実施形態では、1kHz〜20kHz)における、振動波形のエネルギーの加重平均周波数を周波数パラメータとする。式(1)において、fは周波数、Lはスペクトル波形における周波数fにおけるスペクトル値から求めた、周波数fにおける振動波形の音圧レベル(dB値)である。例えば、低周波成分(1kHz未満の成分)を除いた所定の周波数範囲(1kHz〜20kHz)において、下記式(1)に従ってエネルギー加重平均周波数を求める。このようなエネルギー加重平均周波数は、打撃後一定の時間を経た振動波形データを用いて求めるので、パラメータとしての精度、さらには再現性が悪化するといった問題は解消する。また、例えば周波数が1kHz未満の低周波成分を除いた周波数範囲でエネルギー加重平均周波数を求めるので、振動波形について周波数解析を行なった際に発生するDC成分の影響を除いている。例えば、この周波数パラメータの値を、右側振動波形データおよび左側振動波形データそれぞれについて求めて、右側振動波形および左側振動波形それぞれの周波数パラメータの値の平均値を求め、この周波数パラメータの平均値を物理パラメータの1つとする。処理装置18では、この他、各種の算出手法によって物理量を算出し、候補物理量としておく。求められた各物理量の値は、評価装置18の図示しないメモリ44に記憶される。
Figure 0004840106
ゴルフクラブヘッドの打音の特徴は、ゴルフクラブの進化、すなわちゴルフクラブヘッドの構造の変遷によって変化していく。ゴルフ打音にとって、どのような音が「良い」といえるか、流行などによっても左右され易いものである。特定被験者であっても、打音の良否の感じ方を表す特定心理量と最も良く一致する物理量は不変ではなく、時代の変遷によって変化していく。また、被験者の年齢層や、評価する参考ゴルフクラブの組み合わせによっても、物理量の算出手法を微調整する必要が考えられる。本発明では、このように複数の物理量の候補の中から、実施する評価に最適な物理量を抽出し、実施する評価に最適な高低パラメータの算出手法を設定する。
相関導出部66は、参考打音について得られた心理量(参考心理量情報)と物理量との相関関係を、複数の各物理量それぞれについて求める(ステップS212)。相関導出部66は、導出した相関関係を、高低評価パラメータ算出手法決定部68に送る。高低評価パラメータ算出手法決定部68は、複数の物理量のうち、相関関係が最も高い物理量を抽出し、抽出した物理量を算出する算出処理手法を、高低評価パラメータ算出手法として設定する(メモリ44に記憶する)(ステップS214)。図7は、参考打音について得られた心理量(特定心理量情報)と物理量との相関関係を示すグラフの一例である。図7では、上述の加重平均周波数と特定心理量との相関関係を示している。相関係数RはR=0.975であり、加重平均周波数と特定心理量とは、非常に良い対応を示している。本実施形態では、このエネルギー加重平均周波数を算出する手法、すなわち上記処理手法を、高低評価パラメータ算出手法として設定する。エネルギー加重平均周波数は、音の周波数特性を良く表すパラメータであるといえ、特定心理量が音の高低を精度良く表していることが確認できる。
一方、図8(a)には、本願発明の効果を説明するための比較例として、図7(a)と同じ参考打音について、加重平均周波数と、被験者全体(特定被験者と、それ以外の被験者を含む)についての心理量との相関関係を示している。また、図8(b)には、図7(a)と同じ参考打音について、加重平均周波数と、特定被験者以外の心理量との相関関係を示している。特定被験者以外とは、すなわち、打音Bの方が高いと感じた被験者であり、音の高低の判断が、打音や残響によって影響される被験者である。図7と図8(a)および(b)とを比較してわかるように、全体の被験者から、音圧や残響といった特徴量に影響されずに音の高低を評価できる特定被験者を選定し、この特定被験者の心理量を用いることで、打音の高低の程度を、定量的に精度良く表すことができる。
そして、設定した高低評価パラメータ算出手法を用い、対象打音の好感の程度を評価する。この際、評価用パラメータ算出部70は、メモリ44に記憶された、好感評価対象打音(対象打音)を表す好感評価打音情報から、それぞれ異なる複数の評価用パラメータを算出する(ステップS304)。対象打音とは、打音の好感の程度を評価する対象である対象ゴルフクラブ30c(対象ゴルフクラブヘッド32cを備える)で、ゴルフボールを打撃した際の打音である。
本実施形態では、評価用パラメータ算出部70は、打音の大きさを表す音圧パラメータと、打音の減衰の度合を表す残響パラメータと、高低評価パラメータとを、評価用パラメータとして算出する。この際、高低評価パラメータは、高低評価パラメータ算出手法決定部68から送られた高低評価パラメータ算出手法を用いて算出する。本実施形態では、上記エネルギー加重平均周波数を、高低評価パラメータとして算出する。評価用パラメータ算出部70は、算出した各評価用パラメータを、好感評価値算出部72に送る。そして、好感評価値算出部72は、算出した評価用パラメータの値それぞれに対して重み付けを行なって、任意の人物が対象打音を聞いた際に感じる、この対象打音に対する好感の程度を表す好感評価値を算出する(ステップS306)。好感評価値算出部72は、算出した好感評価値を出力手段26に送り、例えばディスプレイなどの出力手段によって表示出力する。なお、上述のように、高低評価パラメータ(加重平均周波数)と、特定被験者が感じる、打音の高低に関する特定心理量とは、非常に良い対応を示している。すなわち、この高低評価パラメータは、対象打音の音の高低の程度を表す評価情報として、そのまま利用することもできる(ステップS400。図4中の破線矢印の流れ)。
ステップS304において評価用パラメータ算出部70が行なう、評価用パラメータの算出処理、および、ステップS306において好感評価値算出部72が行なう、好感評価値の算出処理について、説明しておく。処理装置18では、バイノーラル録音システム20によって計測して、処理装置18のメモリ44に記憶した対象打音の振動波形のデータを用い、打音評価を行なう。振動波形のデータが記憶されると、処理装置18において音質評価プログラムが実行され、各種パラメータおよび評価値の算出が開始される。図9は、本発明のゴルフクラブヘッド打音の好感評価プログラムの一例である音質評価プログラムを実行した際、処理装置18のディスプレイ26に表示される画面の一例を示す図である。音質評価プログラムが実行されると、ディスプレイ22には、この図3のようなプログラム実行制御画面34が表示される。プログラム実行制御画面34には、入力ボックス36a〜36cが設けられており、オペレータが入力手段28(キーボードおよびマウスなど)を操作することで、所望の数値やファイル名などが入力可能となっている。また、プログラム実行制御画面には、計算実行指示ボタン38a〜38eが設けられており、オペレータが入力手段28を操作することで、処理装置18による各評価パラメータの算出や、好感評価値の算出の実行を指示する。
処理装置18では、まず、サンプリングして得られた振動波形のデータ全体から、打音の評価に用いる振動波形データを既定する条件を設定する。具体的には、評価対象のゴルフクラブヘッド32でゴルフボール13を打撃した瞬間を基準に、この打撃の前後一定時間の振動波形のデータを、打音の評価に用いる振動波形データとして既定するための条件を設定する。この設定は、オペレータが、ディスプレイ26を見ながら入力装置28を操作して、プログラム実行制御画面の、評価データ個数入力ボックス36a、トリガーレベル入力ボックス36b、プリトリガー値入力ボックス36c、の各入力ボックスに所望の設定値を入力することで行なわれる。本実施形態では、打音の評価に用いる振動波形データデータ個数を16384(個)、トリガーレベルを0.1(V)、プリトリガー値を200(個)と設定する。以降のステップにおいては、振動波形が取得した振動波形データのうち、振動波形の電圧値がこのトリガーレベル(0.1(V))を超えたタイミングのサンプリングデータを基準に、プリトリガー数値として設定された所定のデータ数(200個)だけ、時間軸上で遡ったサンプリングデータを始点データ(始点番号のサンプル)とし、この始点データから所定数のデータ(16384個)を抽出する。そして、抽出したこの所定数のデータについてハイパスフィルタをかけることで、例えば500Hz未満の低周波数成分を除去し、この500Hz未満の周波数成分を除去したデータを、ゴルフクラブヘッド32の打音の評価に用いる振動波形データ(第1サンプル群)として用いる。このように、ハイパスフィルタをかけて低周波成分を除去することで、振動波形に含まれる、ゴルフスウィングにおけるゴルフクラブの風切り音などの余分な音の成分を除去することができる。またに、トリガーレベルおよびプリトリガー値を、騒音マイクの特性などに応じて適切な値に設定することで、各ゴルフクラブによるゴルフボールの打撃のタイミングを確実に含んだ振動波形のデータを、評価データとして取得することができる。
次に、処理装置18において、この振動波形データを用い、音圧パラメータを算出する。この音圧パラメータ算出ステップは、オペレータが、ディスプレイ26に表示されたプログラム実行制御画面34を見ながら入力手段28を操作して、音圧パラメータ計算実行指示ボックス38aを選択することで、実行が指示される。音圧パラメータとしては、ISO532B規格に規定されるラウドネス(単位;sone)を対数表示した、公知のラウドネスレベル(単位;phon)の値を用いる。具体的には、打音の評価に用いる振動波形データ全体(16384個)でFFT(Fast Fourier Transformation)による周波数解析を行なってスペクトル波形を求め、ISO532B規格におけるラウドネス曲線を適用することで、振動波形のラウドネス(単位;sone)を求め、このラウドネスを対数表示したラウドネスレベル(単位;phon)の値を求める。処理装置18では、このラウドネスレベルの値を、右側振動波形データおよび左側振動波形データそれぞれについて求める。そして、右側振動波形および左側振動波形それぞれのラウドネスの平均値を求め、この平均値を音圧パラメータの値とする。求められた音圧パラメータの値は、評価装置18の図示しない記憶手段に記憶される。
次に、残響パラメータを算出する。この残響パラメータ算出ステップは、オペレータが、ディスプレイ26に表示されたプログラム実行制御画面34を見ながら入力装置28を操作して、音圧パラメータ計算実行指示ボックス38bを選択することで実行が指示される。残響パラメータは、打音の減衰の度合いを表すパラメータである。残響パラメータの算出では、まず、振動波形データを、時間軸上で一番最初のサンプルデータ(始点データ)を基準番号とし、この番号から所定のサンプル数、例えば、サンプル数100で音圧振動波形が順次区切られたブロック群αを作成する。そして、ブロック群αのブロックA毎に振動波形のレベルの二乗和を求め、各ブロック毎にこの二乗和の対数値(以降、ブロック値とする)を求める。そして、ブロック群αの各ブロックから、ブロック値が最大となる最大音圧ブロックを、起点ブロックとして抽出する。そして、この最大音圧ブロックのブロック値から所定値(本実施形態では30dB)だけ低い値を終点ブロック値として設定し、起点ブロック以降の複数のブロックにおいて、ブロック値が最初に終点ブロック値以下となる終点ブロックを抽出する。そして、これら起点ブロックと終点ブロックそれぞれの、時間軸上で最前のサンプルデータ間での時間幅を残響パラメータとする。
詳述すると、44,1kHzのサンプリング周波数でサンプリングされた音圧振動波形の信号をy(i)(i=1〜16384の自然数)とすると、下記式(2)に従ってサンプル数100毎に区分けしたブロック数A毎に、相対音圧レベルの値E(k)(Kは1〜16285)を計算し、例えば16285個のE(k)を求め、この中で最大となるE(k)を最大音圧ブロックとして抽出する。図10(b)は、図10(a)に示す時間軸について一部を拡大して示す時間軸において、各ブロックAが占める時間範囲を示している。各ブロックAに含まれるサンプルは、隣接するブロックと一部分がオーバーラップしている。図10(a)は、ブロック番号kに対するE(k)の変化の一例を示すグラフである。図10(a)において、ブロック番号MでE(k)の値が最大となっている。そして、ブロック番号Eで、E(k)の値が、最大音圧ブロックMのブロック値(E(k)の値)から30dBだけ低い終点ブロック値を最初に下回っている。このブロック番号Mとブロック番号Eそれぞれのサンプル群における、最初のサンプル番号のサンプル間の時間幅の値を残響パラメータとして算出する。処理装置18では、この残響パラメータの値を、右側振動波形データおよび左側振動波形データそれぞれについて求める。そして、右側振動波形および左側振動波形それぞれの残響パラメータの値の平均値を求め、この平均値を残響パラメータの値とする。求められた残響パラメータの値は、評価装置18の図示しない記憶手段に記憶される。
Figure 0004840106
そして、高低評価パラメータを算出する。この際、高低評価パラメータは、高低評価パラメータ算出手法決定部68から送られた高低評価パラメータ算出手法を用いて算出する。本実施形態では、上記エネルギー加重平均周波数を、高低評価パラメータとして算出する。
次に、算出した3つの評価パラメータを用いて、任意の人物が、ゴルフクラブヘッド32の打音を聞いた際に感じる、前記打音に対する好感の度合いの大きさを表す好感評価値を算出する(ステップS306)。この好感評価値算出ステップは、オペレータが、ディスプレイ26に表示されたプログラム実行制御画面34を見ながら入力装置28を操作して、好感評価値計算実行指示ボックス38eを選択することで開始される。好感評価値算出ステップが開始されると、評価装置18の図示しない記憶手段に記憶された、上述の各評価パラメータと、予め記憶された各評価パラメータ毎の重み付け係数が読み出される。評価装置18は、読み出された各評価パラメータ毎の重み付け係数で、各評価パラメータを重み付けして1つにまとめて好感評価値を算出する。この各評価パラメータ毎の重み付け係数は、予め1つのファイルにまとめられて評価装置18に記憶されている。評価装置18には、例えば騒音マイク14の特性などに応じて、それぞれ異なる重み付け係数の値が記録された、複数種類のファイルが記録されていてもよい。複数種類のファイル名が記憶されている場合、プログラム実行制御画面34の重み付け係数ファイル名入力ボックスに、所望の重み付け係数が記録されたファイル名を入力することで、好感評価値の算出に用いるための任意の重み付け係数を選択指示する。
具体的には、音圧パラメータをX、残響パラメータをX、高低パラメータをX、とすると、好感評価値Yを、例えば下記式(3)に従い算出する。
Y=a+a・X+a・X+a・X ・・・(3)
ここで、a、a、a、a3は、上述のように評価装置18に予め記憶されており、本実施形態においては、a=−0.1242、a=−0.5005、a=1.7067、a=0.0126、の各数値が記憶されている。
図11は、ゴルフクラブヘッドA〜Iの9種類のゴルフクラブヘッドの打音について、本実施形態において算出された好感評価値Yと、好感心理量Zとの対応を示す相関図である。この好感心理量Zは、ゴルフクラブヘッドの打音を聞いた被験者に対して行なった官能検査によって得られた値である。好感心理量Zは、打音に対して好ましいと感じる程度を表す心理量であり、打音が好ましいと感じるほど高い量である。被験者は27人であり、被験者1人1人に対し、9種類のゴルフクラブヘッドから2種類のゴルフクラブヘッドを選択した際の全ての組み合わせ(36通り)について、上述の選定評価をしてもらい、回答結果全てを集計した。そして、この集計結果に基づき、各ゴルフクラブの打音それぞれについて、各ゴルフクラブそれぞれがより好ましいと選択される割合を求め、この割合から正規分布のZ値を求めた。そして、9種類のゴルフクラブヘッドの打音のZ値を母集団とし、各ゴルフクラブヘッドのZ値の偏差値を求め、この偏差値を好感心理量Zとした。このような一対比較法では、被験者は、2種類のゴルフクラブヘッドの打音のうち、どちらのゴルフクラブヘッドの打音が好ましいと感じるかのみを選択すればよく、被験者が打音を聴いた際の直感的な感覚に基づいた回答が得られる。
なお、各ゴルフクラブヘッドの打音を被験者に聞かせる際は、ヘッドフォンを用い、被験者の左右の耳それぞれに、ダミーヘッドの対応する側の耳部分に備えたマイク14で取得した打音情報を聞かせている。このようにして被験者に打音情報を聞かせることで、被験者は、被験者自身が実際にゴルフクラブを把持してゴルフスウィングを行なった際に、被験者自身に聞こえる打音と同様の音を聞くことができる。被験者は、このようにして各ゴルフクラブの打音を聴き、上述の官能評価を行なっている。このようにして求められた好感心理量Zは、任意のゴルファが、ゴルフクラブヘッドA〜Iを備えた9本のゴルフクラブそれぞれを把持してゴルフスウィングを行なって、ゴルファ自身がゴルフクラブヘッドの打音を聴いた際の、この打音に対する好感の程度を高精度に表していると言える。
図7(a)に示すように、打音に対する好感の程度を表す好感心理量Zと、上述の4つの評価パラメータを用いて算出した好感評価値との関係は直線によって回帰され、相関係数は0.853と高い数値となっている。3つの評価パラメータを重み付けして表した上述の好感評価値は、任意のゴルファが、所定のゴルフクラブヘッドを備えたゴルフクラブを把持してゴルフスウィングを行なって、ゴルファ自身がゴルフクラブヘッドの打音を聴いた際の、この打音に対する好感の程度を高精度に表していると言える。
本願発明は、上述の感応評価によって求められた好感心理量に基づき、この好感心理量を高精度に再現する、ゴルフクラブの打音の振動波形の物理的特徴量(評価パラメータ)の組み合わせ、およびこれら評価パラメータに対応する重み付け係数を、本願発明者が技術的考察に基づいて導出することで得られた発明であり、従来は定量的に評価することができなかった打音に対する好感の度合を、各評価パラメータを重み付けして得られる評価値に基づいて、定量的に評価するといった大きな効果を有する。求めた各評価値は、例えば評価装置18のディスプレイ26に表示出力される。
そして、算出した各評価値を用いて、ゴルフクラブヘッドの打音を評価する(ステップS308)。例えば、予め設定された基準評価値範囲と、求められた好感評価値とを比較し、算出した好感評価値に対応する基準評価値範囲に応じて打音の好感の程度を判定して評価すればよい。例えば、標準的な好感の打音の範囲を表す基準評価範囲として、評価値45〜55の範囲を設定しておき、好感評価値が45未満の打音を、好感が低い打音であると判定し、好感評価値が45〜55の打音を、標準的な好感の打音であると判定し、好感評価値が55より大きい打音を、好感が高い打音であると判定すればよい。また、複数のゴルフクラブヘッドの打音について好感評価値をそれぞれ求め、それぞれの好感評価値に基づいて、各ゴルフクラブヘッド打音を相対評価してもよい。このような評価は、高低評価値および澄度評価値についても同様に行なえばよい。これらの判定結果は、例えば評価装置18のディスプレイ26に表示出力すればよい。
本発明によれば、ゴルフクラブヘッドの打音について3つの評価パラメータを算出し、この評価パラメータを用いて、評価対象のゴルフクラブヘッドの打音を被験者が聞いた場合の上記各心理量を表す評価値を算出することができる。このような評価値により、評価対象のゴルフクラブヘッドの打音が好まれる程度を、面倒な官能評価を実施することなく定量的に評価することができる。
また、図12は、本実施形態において算出した各評価パラメータの、打音の好感の程度を表す好感評価値に対する寄与の大きさを示すグラフである。図12のグラフは、上位9つのゴルフクラブA〜Iについて求められた各評価パラメータを、上記式(3)に代入して求められた高低心理量の値を示している。図12に示す各点は、具体的には、横軸に示す1つの評価パラメータを除く他の2つの評価パラメータについては、それぞれ平均値を代入し、横軸に示す1つの評価パラメータについては、凡例に示す値(最大値、最小値、平均値のいずれか)を代入した場合の値である。図12のグラフから、音圧パラメータが表す音の大小を変化させても、任意の人物が感じる打音の好感の程度は、それほど変動しないことがわかる。そして、残響パラメータが表す、打音の残響の長さを変化させた場合と、高低パラメータが表す、打音の高低を変化させた場合とにおいては、任意の人物が感じる打音の好感の程度は、大きく変動することがわかる。本発明によれば、このように、より好まれる打音のゴルフクラブヘッドを作製するには、どのようなパラメータを、どのように変化させればよいかの指針を得ることができる。本発明は、ゴルフクラブの設計開発段階において効果的に活用することができる。
以上、本発明のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法、ゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラム、ゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法、およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価プログラムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例には限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
本発明のゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法を実施する処理装置を有して構成される、ゴルフクラブヘッドの打音評価システムについて説明する図であり、(a)は概略斜視図、(b)は概略上面図である。 図1に示す打音評価システムにおいて被験者が心理量情報を入力している状態を示す、概略斜視図である。 図1に示す打音評価システムが備える処理装置の概略構成図である。 本発明のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法、およびゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法の、フローチャート図である。 (a)および(b)は、図1に示す打音評価システムで取得される振動波形データの一部をそれぞれ示している。 2つの基準打音の周波数スペクトルを、それぞれ重ねて示した図である。 参考打音について得られた特定被験者の心理量と物理量との相関関係を示すグラフの一例である。 (a)は、参考打音について得られた被験者全員の心理量と物理量との相関関係を示すグラフの一例であり、(b)は、参考打音について得られた特定被験者以外の被験者の心理量と物理量との相関関係を示すグラフの一例である。 本発明の打音の好感評価プログラムの一例である音質評価プログラムを実行した際、評価装置のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。 (a)は、振動波形データをブロック化した際のブロック値の変化の一例を示すグラフであり、(b)は、(a)に示す時間軸において、各ブロックが占める時間範囲を説明する図である。 本発明の打音の好感評価方法で算出された評価値と心理量との対応を示す相関図である。 本実施形態において算出した各評価パラメータの、打音の好感の程度を表す好感評価値に対する寄与の大きさを示すグラフである。
符号の説明
10 ゴルフクラブヘッドの打音評価システム
11 被験者
12 スウィングロボット
13 ゴルフボール
14 騒音マイク
16 ダミーヘッド
18 処理装置
19 マイクロフォンアンプ
20 バイノーラル録音システム
30a〜30c ゴルフクラブ
32a〜32c ゴルフクラブヘッド
34 プログラム実行制御画面
36a〜36d 入力ボックス
38a〜38d 計算実行指示ボタン
42 ヘッドフォン
44 メモリ
46 CPU
52 打音情報取得部
54 打音出力制御部
56 基準打音評価情報受付部
58 特定被験者選定部
60 参考打音評価情報受付部
62 評価情報選定部
64 候補物理量算出部
66 相関導出部
68 高低評価パラメータ算出手法決定部
70 評価用パラメータ算出部
72 好感評価値算出部

Claims (9)

  1. ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の高さを評価する、ゴルフクラブヘッドの打音評価方法であって、
    予め記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる複数の第1ゴルフクラブヘッドそれぞれでゴルフボールを打撃した各場合の第1打音をそれぞれ出力し、出力した前記第1打音を聞いた被験者が感じる、前記第1打音の高低の比較結果の情報を取得する第1の取得ステップと、
    前記比較結果の情報に基づき、前記被験者を少なくとも2つのタイプに選別するステップと、
    所定のタイプに選別された被験者に対して、予め記憶手段に記憶されている、打音の高さを評価する対象の第2ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第2打音をそれぞれ出力し、出力した前記第2打音を聞いた前記選別された被験者が感じる、前記第2打音の高低に関する心理量の情報を、前記第2打音の高低を表す評価結果として取得する第2の取得ステップと、を有し、
    前記記憶手段に予め記憶されている複数の前記第1打音は、少なくとも打音の最大ピーク周波数がそれぞれ異なっており、
    前記選別するステップでは、前記第1打音の高低の比較において、前記最大ピーク周波数がより高い第1打音を、音の高さがより高い打音だと評価した人物を、前記所定のタイプに選別することを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法。
  2. 前記第1の取得ステップでは、予め記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる2つの第1打音を、それぞれ出力し、
    2つの前記第1打音のうち、前記最大ピーク周波数がより高い打音は、音圧がより小さいことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法。
  3. 前記第1の取得ステップでは、予め記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる2つの第1打音を、それぞれ出力し、
    2つの前記第1打音のうち、前記最大ピーク周波数がより高い打音は、音の残響時間がより短いことを特徴とする請求項1または2記載のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法。
  4. ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の高さを評価する、ゴルフクラブヘッドの打音評価方法であって、
    予め記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる複数の第1ゴルフクラブヘッドそれぞれでゴルフボールを打撃した各場合の第1打音をそれぞれ出力し、出力した前記第1打音を聞いた被験者が感じる、前記第1打音の高低の比較結果の情報を取得する第1の取得ステップと、
    前記比較結果の情報に基づき、前記被験者を少なくとも2つのタイプに選別するステップと、
    所定のタイプに選別された被験者に対して、予め記憶手段に記憶されている、第2ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第2打音をそれぞれ出力し、出力した前記第2打音を聞いた前記選別された被験者が感じる、前記第2打音の高低に関する心理量の情報を、前記第2打音の高低を表す評価結果として取得する第2の取得ステップと、
    前記記憶手段に記憶されている前記第2打音の波形を複数の異なる処理手法によって処理して、前記第2打音についてのそれぞれ異なる物理量を算出するステップと、
    前記第2打音について得られた前記心理量の情報と前記物理量との相関関係を、複数の各物理量それぞれについて求め、前記相関関係が最も高い物理量を抽出し、抽出した前記物理量を算出する前記処理手法を、高低評価値算出手法として設定するステップと、
    予め記憶手段に記憶されている、音の高低を評価する対象の第3ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第3打音の波形を、設定した前記高低評価値算出手法によって処理し、この処理で算出される前記物理量を、前記第3打音の高低を表す評価結果として出力するステップと、を有し、
    前記記憶手段に予め記憶されている複数の前記第1打音は、少なくとも打音の最大ピーク周波数がそれぞれ異なっており、
    前記選別するステップでは、前記第1打音の高低の比較において、前記最大ピーク周波数がより高い第1打音を、音の高さがより高い打音だと評価した人物を、前記所定のタイプに選別することを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法。
  5. 請求項4記載のゴルフクラブヘッド打音の高低評価方法において設定された前記高低評価値算出手法を用い、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音を聞いた際に人物が感じる、前記打音に対する好感を評価する方法であって、
    予め記憶手段に記憶されている、前記好感を評価する対象の第3ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第3打音の波形から、前記打音の大きさを表す音圧パラメータと、前記打音の減衰の度合を表す残響パラメータと、前記高低評価値算出手法を用いて算出した前記打音の高低を表す前記高低パラメータとを、評価パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、
    前記評価パラメータの値それぞれに対して重み付けを行なって、任意の人物が前記打音を聞いた際に感じる、前記打音に対する好感を表す好感評価値を算出するステップと、を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の好感評価方法。
  6. 前記高低評価値算出手法は、打音の振動波形の周波数スペクトルからエネルギー加重平均周波数を算出する手法であり、
    前記パラメータ算出ステップでは、前記振動波形の周波数スペクトルを求め、前記高低パラメータとして、求めた前記周波数スペクトルのエネルギー加重平均周波数を求めることを特徴とする請求項5記載のゴルフクラブヘッド打音の好感の評価方法。
  7. ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の高さを評価するゴルフクラブヘッドの打音評価方法を、コンピュータに実行させるプログラムであって、
    コンピュータの記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる複数の第1ゴルフクラブヘッドそれぞれでゴルフボールを打撃した各場合の第1打音をそれぞれ出力させ、コンピュータが出力した前記第1打音を聞いた被験者が感じる前記第1打音の高低の比較結果の情報を取得させる第1の取得ステップと、
    前記比較結果の情報に基づき、前記被験者を少なくとも2つのタイプに選別させるステップと、
    所定のタイプに選別された被験者に対して、予め記憶手段に記憶されている、打音の高さを評価する対象の第2ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第2打音をそれぞれ出力させ、コンピュータが出力した前記第2打音を聞いた前記選別された被験者が感じる、前記第2打音の高低に関する心理量の情報を、前記第2打音の高低を表す評価結果として取得させる第2の取得ステップと、を有し、
    前記記憶手段に予め記憶されている複数の前記第1打音は、少なくとも打音の最大ピーク周波数がそれぞれ異なっており、
    前記選別させるステップでは、前記第1打音の高低の比較において、前記最大ピーク周波数がより高い第1打音を、音の高さがより高い打音だと評価した人物を、前記所定のタイプに選別させることを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラム。
  8. ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音の高さを評価するゴルフクラブヘッドの打音評価方法を、コンピュータに実行させるプログラムであって、
    記憶手段に記憶されている、それぞれ異なる複数の第1ゴルフクラブヘッドそれぞれでゴルフボールを打撃した各場合の第1打音をそれぞれ出力し、出力した前記第1打音を聞いた被験者が感じる、前記第1打音の高低の比較結果の情報を取得させる第1の取得ステップと、
    前記比較結果の情報に基づき、前記被験者を少なくとも2つのタイプに選別させるステップと、
    所定のタイプに選別された被験者に対して、予め記憶手段に記憶されている、第2ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第2打音をそれぞれ出力し、出力した前記第2打音を聞いた前記選別された被験者が感じる、前記第2打音の高低に関する心理量の情報を、前記第2打音の高低を表す評価結果として取得させる第2の取得ステップと、
    前記記憶手段に記憶されている前記第2打音の波形を複数の異なる処理手法によって処理して、前記第2打音についてのそれぞれ異なる物理量を算出させるステップと、
    前記第2打音について得られた前記心理量の情報と前記物理量との相関関係を、複数の各物理量それぞれについて求め、前記相関関係が最も高い物理量を抽出し、抽出した前記物理量を算出する前記処理手法を、高低評価値算出手法として設定させるステップと、
    予め記憶手段に記憶されている、音の高低を評価する対象の第3ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第3打音の波形を、設定した前記高低評価値算出手法によって処理し、この処理で算出される前記物理量を、前記第3打音の高低を表す評価結果として出力させるステップと、を有し、
    前記記憶手段に予め記憶されている複数の前記第1打音は、少なくとも打音の最大ピーク周波数がそれぞれ異なっており、
    前記選別させるステップでは、前記第1打音の高低の比較において、前記最大ピーク周波数がより高い第1打音を、音の高さがより高い打音だと評価した人物を、前記所定のタイプに選別させることを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の高低評価プログラム。
  9. ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際の打音を聞いた際に人物が感じる、前記打音に対する好感を評価する方法を、コンピュータに実行させるプログラムであって、
    記憶手段に記憶されている、前記好感を評価する対象の第3ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した場合の第3打音の波形から、前記打音の大きさを表す音圧パラメータと、前記打音の減衰の度合を表す残響パラメータと、請求項8記載のプログラムによって設定された前記高低評価値算出手法を用いて算出した前記打音の高低を表す前記高低パラメータとを、評価パラメータとして算出させるパラメータ算出ステップと、
    前記評価パラメータの値それぞれに対して重み付けを行なって、任意の人物が前記打音を聞いた際に感じる、前記打音に対する好感を表す好感評価値を算出させるステップと、を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド打音の好感評価プログラム。
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