JP4839907B6 - パターン縫いミシンの送り装置 - Google Patents

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本発明は、パターン縫いミシンの送り装置に関し、主軸と平行方向へ送る第1方向送り手段と主軸と直交方向へ送る第2方向送り手段のレイアウトを改善し、パターン縫いミシンの小型化を図ったものに関する。
パターン縫いミシンは、種々のサイズの加工布に模様や柄や図形などの種々のパターンを縫製するミシンである。パターン縫いミシンの送り装置は、テーブル上に配置されて加工布を支持する枠状の送り板及び布押え、送り板及び布押えを支持して移動させる押え腕、この押え腕をミシン主軸と平行なY方向とこのY方向と直交するX方向へ独立に移動駆動するY方向送り手段及びX方向送り手段などを有する。
前記X方向送り手段は、第1の移動領域内でX方向へ移動するX送り台と、X送り台を案内するX方向ガイド機構と、X送り台をX方向へ移動駆動するX方向タイミングベルトを含むX駆動部などを有する。Y方向送り手段は、第1の移動領域内の第2の移動領域内でY方向へ移動するY送り台と、Y送り台を案内するY方向ガイド機構と、Y送り台をY方向へ移動駆動するY方向タイミングベルトを含むY駆動部などを有する。
ここで、従来のパターン縫いミシンの送り装置においては、通常、X方向送り手段はテーブルの後方に隣接する第1の移動領域に配設されているが、Y方向送り手段の配置については種々提案されている。例えば、特許文献1の図7(従来技術)に図示のパターン縫いミシンでは、ミシン機枠の脚柱部内の下部の空間とその後方に連なる空間を活用して、Y方向送り手段が配設されているが、この配置では、Y方向送りストロークがミシン機枠により制約される。
そこで、特許文献1の実施例に記載のパターン縫いミシンの送り装置では、X方向送り台上にY方向送り台がY方向へ移動自在に配設され、第1の移動領域の左右両側の空間に、Y方向送り手段のY方向タイミングベルトが配設され、左右両側のY方向タイミングベルトに沿って移動する1対のY移動部材に亙ってX方向に延びる長尺のY方向移動体を設け、このY方向移動体にY送り台をX方向に移動自在に案内するように構成されている。
特公平7−114863号公報
前記特許文献1のパターン縫いミシンの送り装置では、Y方向送り手段のY方向タイミングベルトを、第1の移動領域の左右両側に配置するため、パターン縫いミシンの送り装置の左右方向の全幅(つまり、ミシンの全幅)が大きくなり、送り装置が全体として大型化するという問題がある。しかも、Y方向送り手段の構成が複雑化し、部品数が増し、製作費用が高価になる。
更に、左右方向に長尺のY方向移動体を介してY方向送り台を移動させる構成であるので、Y方向移動体の弾性変形によるY方向送り精度が低下し易い。更に、長尺のY方向移動体は重く、軽量化するのが困難で、Y方向送りの高速化を図る上でも不利である。
従来のパターン縫いミシンの送り装置では、ミシン機枠の左右両側の空間であって、テーブルの上面よりも上方の空間を有効活用して、Y方向送り手段の構成部材や機器を配置するという発想が皆無であり、ミシンの小型化を図ることが困難であった。
本発明の目的は、パターン縫いミシンの送り装置において、その送り装置の左右方向の全幅を小さくして送り装置の小型化を可能にすること、主軸と平行方向へ送る第1方向送り精度を高めること、第1方向送り手段の構成を簡単化し、部品数を減らし、製作費を低減することなどである。
請求項1のパターン縫いミシンの送り装置は、テーブルと、このテーブル上に加工布を保持する枠状の送り板及び布押えと、前記送り板及び布押えをミシン主軸方向と平行な第1方向とこの第1方向と直交する第2方向とに夫々移動駆動する第1方向送り手段及び第2方向送り手段とを有するパターン縫いミシンの送り装置において、前記第2方向送り手段は、前記テーブルより後方の脚柱部側の第1移動領域を第2方向に移動する第2送り台を備え、前記第1方向送り手段は、第2送り台上の第2移動領域を第1方向に移動する第1送り台と、ミシン機枠の左右両側に第1送り台よりも高い位置に配設された1対の第1方向ガイドレールと、前記ミシン機枠の左右両側における第1送り台よりも高い位置において1対の第1方向ガイドレールで第1方向に移動自在に夫々案内される1対の第1方向アームと、前記1対の第1方向アームに対応するように配設されて1対の第1方向アームに夫々連結された1対の第1方向タイミングベルトとを備え、前記1対の第1方向ガイドレールの少なくとも一部が第1移動領域と平面視にてラップするように配設され、前記第1方向タイミングベルトは上下に離隔して周回する上面部と下面部とを有し、その上面部が第1方向アームの移動領域の直下に配設されたことを特徴とするものである。
第1方向送り手段の1対の第1方向タイミングベルトが駆動されると、これら第1方向タイミングベルトに連結された1対の第1方向アームが、1対の第1方向ガイドレールで案内されつつ、第1方向へ移動駆動され、第1送り台が第2送り台上で第1方向へ移動駆動される。
第1方向送り手段の1対の第1方向ガイドレールおよび1対の第1方向アームが、ミシン機枠の左右両側に第1送り台よりも高い位置に配設されているため、ミシン機枠の左右両側の第1送り台よりも上方の空間を有効利用して1対の第1方向ガイドレールや1対の第1方向アームを配置できるから、ターン縫いミシンの送り装置の全幅を小さくしてミシンの小型化を図ることができる。
請求項のパターン縫いミシンの送り装置は、請求項1の発明において、前記第1送り台に固定され前記送り板及び布押えを支持する押え腕を有し、前記第1方向送り手段は、1対の第1方向アームの前端に固定されて第2方向に延びるガイドアームと、前記押え腕の後端部に設けられ前記ガイドアームのレール部材に沿って第2方向へ移動自在に案内される被ガイド部材とを有することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、第1方向送り手段の1対の第1方向ガイドレールおよび1対の第1方向アームが、ミシン機枠の左右両側に第1送り台よりも高い位置に配設されているため、ミシン機枠の左右両側の第1送り台よりも上方の空間を有効利用して1対の第1方向ガイドレールや1対の第1方向アームを配置できるから、パターン縫いミシンの送り装置の全幅を小さくして送り装置及びミシンの小型化を図ることができる。
第1方向ガイドレールの近くに第1方向アームを配置できるため、第1方向アームの構造を簡単化することができる。左右1対の第1方向ガイドレール間の距離を第2送り台が移動する第1移動領域の左右幅よりも大幅に小さくすることができるため、1対の第1方向ガイドレールの前端に設けられる案内用部材の長さを短くし、その案内用部材の弾性変形による第1方向送り精度の低下を抑制することが可能になるうえ、その案内用部材の軽量化を図り、第1方向送り速度を高めることも可能になる。
そして、前記1対の第1方向ガイドレールの少なくとも一部が第1移動領域と平面視にてラップするように配設されたため、第1移動領域の上方の空間の一部を有効活用して1対の第1方向ガイドレールの少なくとも一部を配置できるから、パターン縫いミシンの送り装置の前後方向サイズを小さくして小型化を図ることができる。
しかも、前記第1方向タイミングベルトは上下に離隔して周回する上面部と下面部とを有し、その上面部が第1方向アームの移動領域の直下に配設されたため、第1方向アームに第1方向タイミングベルトを連結する構造が簡単化し、第1方向タイミングベルトに無理なモーメントなどが作用しなくなるから、第1方向タイミングベルトの耐久性を高めることができる。
請求項の発明によれば、前記第1送り台に固定され前記送り板及び布押えを支持する押え腕を有し、前記第1方向送り手段は、1対の第1方向アームの前端に固定されて第2方向に延びるガイドアームと、前記押え腕の後端部に設けられ前記ガイドアームのレール部材に沿って第2方向へ移動自在に案内される被ガイド部材とを有するため、押え腕の重心に近い部位に、第1方向送り手段の力を伝達できるため、第1方向送りを円滑化することができる。1対のガイドレールの前端に設けられるガイドアームの長さを短くし、そのガイドアームの弾性変形による第1方向送り精度の低下を抑制することが可能になるうえ、そのガイドアームの軽量化を図り、第1方向送り速度を高めることも可能になる。
本発明のパターン縫いミシンの送り装置は、テーブルと、このテーブル上に加工布を保持する枠状の送り板及び布押えと、前記送り板及び布押えをミシン主軸方向と平行なY方向とこのY方向と直交するX方向とに独立に夫々移動駆動するY方向送り手段及びX方向送り手段とを有するパターン縫いミシンの送り装置において、前記X方向送り手段は、前記テーブルより後方の脚柱部側の第1移動領域をX方向に移動するX送り台を備え、前記Y方向送り手段は、X送り台上の第2移動領域をY方向に移動するY送り台と、ミシン機枠の左右両側にY送り台よりも高い位置に配設された1対のY方向ガイドレールと、前記Y送り台よりも高い位置において1対のY方向ガイドレールでY方向に移動自在に夫々案内される1対のY方向アームと、前記1対のY方向アームに対応するように配設されて1対のY方向アームに夫々連結された1対のY方向タイミングベルトとを備え、前記1対の第1方向ガイドレールの少なくとも一部が第1移動領域と平面視にてラップするように配設され、前記第1方向タイミングベルトは上下に離隔して周回する上面部と下面部とを有し、その上面部が第1方向アームの移動領域の直下に配設されたことを特徴とするものである。
以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
図1〜図5に示すように、パターン縫いミシンMは、ミシン本体1と、テーブル2と、後述する送り板3及び布押え4とで加工布を保持して第1方向としてのY方向(主軸と平行方向)とこのY方向に直交する第2方向としてのX方向に独立に移動駆動する送り装置Fとを有し、模様や柄や図形などの縫製データに基づいて自動的に縫製するものである。
ミシン本体1は、脚柱部5とこの脚柱部5から前方へ延びるアーム部6とを有し、通常のミシンと同様の縫製の為の諸機構を備えている。アーム部6の内部には前後方向に水平に延びミシンモータ(図示略)で駆動される主軸が装備されている。
図1〜図5に示すように、テーブル2は、送り板3及び布押え4の移動領域形とほぼ等しい大きさの左右に長い矩形状のメッキ鋼板又はステンレス鋼板からなる板部材で構成され、テーブル2の後端部と左右両端部がベースフレーム7に水平姿勢に固定されている。
以下、このパターン縫いミシンMの送り装置Fについて説明する。
図1〜図4に示すように、この送り装置Fは、テーブル2上に加工布を保持する枠状の送り板3及び布押え4と、これら送り板3及び布押え4が装備された側面視「J」字形の押え腕8と、この押え腕8をミシン主軸方向と平行なY方向に移動駆動する第1方向送り手段としてのY方向送り機構40と、押え腕8をY方向と直交するX方向に移動駆動する第2方向送り手段としてのX方向送り機構20とを備えている。
図6に示すように、送り板3は、内側に縫製領域を形成する矩形枠部3aとこの矩形枠部3aの後端部から後方へ水平に延びる連結板部3bとを有している。連結板部3bの後端部分は、が押え腕8の下端と第1送り台としてのY送り台41に固定されている。従って、送り板3は、押え腕8と一体的にX方向とY方向とに移動駆動される。
図1に示すように、布押え4は、送り板3の矩形枠部3aの上面に押圧されて加工布を挟持する矩形枠部4aと、この矩形枠部4aから後方へ延び且つ上方へ延びて押え腕8の押圧機構9に連結された左右1対の連結腕4bとを有する。押え腕8の前端部には、1対の連結腕4bの上端部分を昇降可能に保持する保持部10が設けられている。
この保持部10の後側には1対の連結腕4bの上端部分に夫々連結されたエアシリンダ駆動式の左右1対の押圧機構9が設けられている。この押圧機構9は、布押え4を下降させて送り板3と協働して加工布を挟持する布挟持位置と、布押え4を上昇させて送り板3から離隔させた解除位置とに亙って布押え4を作動させるものである。
図4、図5に示すように、X方向送り機構20は、テーブル2より後方の脚柱部5側の第1移動領域22をX方向に移動する第2送り台としてのX送り台23と、このX送り台23の前部と後部を案内支持するX方向向きに配設された前後1対のX方向レール部材24(リニアガイドのレール)と、第1移動領域22の左右両端付近に配設された左右1対のプーリ25と、これらプーリ25に掛装されたX方向タイミングベルト26と、このX方向タイミングベルト26を駆動するX方向駆動モータ27などを有する。1対のX方向レール部材24は、ベースフレーム7の水平な板部材7a,7bの上面に固定されている(図3参照)。板部材7a,7bの間にはX方向タイミングベルト26を収容するベルト収容空間が形成されている。1対のプーリ25はベースフレーム7に固定された枢支ブラケット25aに枢着されている。
X送り台23は、Y方向送り機構40のY送り台41が移動する第2移動領域42を包含する大きさのほぼ矩形の板状部材で構成されている。X送り台23はテーブル2とほぼ同じ高さ位置に設けられている。X送り台23の前後両端部には、左右1対の張出部23aが設けられている。前端の張出部23aの下面側には、前側のX方向レール部材24に係合した被ガイド部材(図示略)が設けられ、後端の張出部23aの下面側には、後側のX方向レール部材24に係合した被ガイド部材(図示略)が設けられている。これにより、X送り台23は、X方向に水平に所定ストローク移動自在に案内されている。
X方向タイミングベルト26は上下に離隔して位置する上面部26aと下面部26bを有し、上面部26aはX送り台23の下面近傍に位置してX送り台23の前後方向中央部に固定的に連結されている。左側のプーリ25の駆動軸25aはステッピングモータからなるX方向駆動モータ27でギヤ機構を介して駆動されるが、このX方向駆動モータ27は脚柱部5の左側に配置されている。
図5、図7に示すように、X方向送り機構20は、送り板3及び布押え4を載置した状態でテーブル2上をX方向へ移動可能な矩形平板状のX送り板21も備えている。
X送り板21は、送り板3の矩形枠部3a及び布押え4の矩形枠部4aと同じ左右幅を有すると共に、送り板3の矩形枠部3a及び布押え4の矩形枠部4aのY方向への移動領域を包含する前後幅を有する薄板部材(例えば厚さ約1mm位のメッキ鋼板又はステンレス鋼板)で構成されている。X送り板21の前後方向中央部にはX方向に延びるスリット状針穴21aが形成され、X送り板21の前部と後部には、前後に細長い軽量化の為の複数の開口穴21bが形成されている。但し、これら開口穴21bを省略して、X送り板21を平板状に形成してもよい。
X送り板21の後端部の中央部分(左右幅の約半幅部分)は、X送り台23の前端部に複数のビス部材又はボルトにて固定的に連結され、X送り台23がX方向へ移動するとき、X送り板21はテーブル2の上面に摺接しつつX送り台23と一体的にX方向へ移動する。X送り板21はY送り台41には連結されていないのでY方向へは移動せず、X方向へのみ移動するため、X送り板21には前記スリット状針穴21aが必要である。
送り板3は、X送り板21の上面に摺接しつつX方向とY方向に移動するものであり、例えば、ナイロンやテフロンやアクリルなどの強度に優れ低摩擦の合成樹脂材料で構成されている。それ故、X送り板21と送り板3間の摩擦抵抗を低減することができ、送り板3の下面部から発生する摩耗粉で加工布が汚れるのを確実に防止することができる。
図1に示すように、X方向送り機構20のX送り台23が移動する第1移動領域22の前端と後端には、テーブル2と同じ左右長のレール部材30が設けられている。これらレール部材30の左端部分と右端部分にはカバー板31が夫々固定され、X送り台23の左右両側にはX送り台23に固定されたカバー板32が設けられてレール部材30上を移動自在に構成されている。カバー板31,32の間においてレール部材30にカバー板33が移動自在に設けられ、このカバー板33がカバー板32に連結されX方向へ移動自在に構成されている。
図1〜図5に示すように、Y方向送り機構40は、X送り台23上の第2移動領域42をY方向に移動するY送り台41と、X送り台23の上面に設けられてY送り台41の下面側に付設された被ガイド部材(図示略)をY方向に案内する1対のY方向レール41aと、Y方向レール部材43を有する左右1対の第1方向ガイドレールとしてのY方向ガイドレール44と、1対の第1方向アームとしてのY方向アーム45とを備えている。
更に、Y方向送り機構40は、これら1対のY方向アーム45の前端に固定されたX方向向きのガイドアーム46と、押え腕8に設けられガイドアーム46のレール部材47に沿ってX方向へ移動可能に案内される左右1対の被ガイド部材48と、左右両側の各1対のプーリ49と、これらプーリ49に掛装されると共に1対のY方向アーム45に対応する1対の第1方向タイミングベルトとしてのY方向タイミングベルト50と、ステッピングモータからなるY方向駆動モータ53などを備えている。
図1〜図5に示すように、1対のY方向ガイドレール44は、ミシン機枠の一部である脚柱部5の左右両側にY送り台41よりも所定距離高い位置に配設されて脚柱部5よりも後方へ延びている。Y方向ガイドレール44の前端部分は、第1移動領域22(X送り台23の移動領域)と平面視にてラップしており、Y方向ガイドレール44は脚柱部5の側面に取付部材を介して固定されている。
このように、脚柱部5の左右両側のデッドスペースに、Y方向ガイドレール44とY方向アーム45を配設するため、送り装置Fの左右幅を格段に小さくすることができる。しかも、第1移動領域22の後方且つ上方の空間を有効活用して、Y方向ガイドレール44及びY方向アーム45を配設することができるため、送り装置Fの前後幅も小さくすることができる。
Y方向ガイドレール44の下面にはY方向レール部材43(リニアガイドのレール)が固定されている。1対のY方向アーム45は、1対のY方向ガイドレール44の下側付近にほぼ平行に夫々配設されている。Y方向アーム45はY方向ガイドレール44とほぼ同長のストレートのアーム本体45aと、このアーム本体45aの下面に固着された脚板部材45bとからなる。Y方向アーム45の大部分は、Y送り台41よりも高い位置に配設され、Y方向アーム45の大部分が平面視にてY方向ガイドレール44とラップしている。Y方向アーム45の後部の上面部には1対の被ガイド部材45cが固定され、これら被ガイド部材45cがY方向レール部材43に係合してY方向ガイドレール44に沿ってY方向に移動自在に案内されている。
1対のY方向タイミングベルト50は、第1移動領域22の後側に1対のY方向ガイドレール44及び1対のY方向アーム45に対応するように、また、平面視にてY方向ガイドレール44の真下で且つY方向アーム45の移動領域の真下に位置するように配設されている。Y方向タイミングベルト50は、前後1対のプーリ49に掛装されて、上下に離隔して周回する上面部50aと下面部50bとを有している。その上面部50aがY方向アーム45の移動領域の真下に配設され、その上面部50aの一個所に固着された連結金具45dがY方向アーム45の脚板部材45bの下端に固着されている。
Y方向タイミングベルト50は、平面視において脚柱部5の両側に配設されたボックスフレーム51内に配設されている。Y方向タイミングベルト50を支持する前後1対のプーリ49はボックスフレーム51の前端部と後端部に回転自在に支持され、後側の左右1対のプーリ49は、軸部材52に固定されている。脚柱部5の後側においてボックスフレーム51の間にY方向駆動モータ53が配設され、Y方向駆動モータ53の出力軸は、タイミングベルト54とプーリ55を介して軸部材52に連動連結されている。このY方向駆動モータ53で軸部材52を介して後側の左右1対のプーリ49を正逆回転駆動することで、1対のY方向タイミングベルト50を正逆方向へ周回させて、1対のY方向アーム45をY方向へ移動駆動するように構成されている。
1対のY方向アーム45を押え腕8に連結するため、1対のY方向アーム45の前端に固定されてX方向に水平に延びるガイドアーム46が設けられ、ガイドアーム46の前面中段部にはレール部材47(リニアガイドのレール)が付設されている。押え腕8の後端部には、レール部材47に係合しレール部材47に沿ってX方向へ移動自在に案内される被ガイド部材48が固定されている。
次に、上記のパターン縫いミシンMの送り装置Fの作用、効果について説明する。
パターン縫いミシンMとその送り装置Fを制御する制御装置(図示略)が設けられており、制御装置のコンピュータには、模様や柄や図形などの種々のパターンを縫製する為の縫製データが格納され、選択されたパターンの縫製データに基づいてパターン縫いミシンMと送り装置Fを駆動制御しながら、パターンの縫製が可能である。
縫製対象の加工布をセットする際には、押圧機構9を介して布押え4を上昇させた解除位置に切り換えてから加工布を送り板3の矩形枠部3aと布押え4の矩形枠部4aの間に展開状態に挟んでから、押圧機構9により布押え4を下降させて布挟持位置に切り換えると、縫製可能状態になる。縫製開始後、送り板3と布押え4をX方向へ移動させる際には、X方向駆動モータ27が駆動され、X送り台23がX方向へ移動駆動され、Y送り台41及び押え腕8がX方向へ移動駆動され、X送り板21がテーブル2の上面をX方向へ摺動移動し、送り板3と布押え4がX送り板21と一体的にX方向へ移動する。
これと並行的に、送り板3と布押え4をY方向へ移動させる際には、Y方向駆動モータ53が駆動されると、1対のY方向アーム45及びガイドアーム46がY方向へ移動駆動され、押え腕8がY方向へ移動駆動され、送り板3と布押え4がテーブル2及びX送り板21に対して相対的にY方向へ移動駆動される。
ここで、テーブル2に対して相対的に、送り板3と布押え4をX方向とY方向へ移動駆動する際の摺動抵抗と送り精度について説明する。テーブル2と接触しているX送り板21はX方向にのみ移動するため、送り板3がテーブル2上をX方向とY方向の両方向へ移動する場合に比較して、摺動移動量が約1/2になるから、X送り板21から発生する摩耗粉は、従来装置のように送り板3を直接テーブル2上を摺動させる場合の摩耗粉の約1/2に低減する。
送り板3及び布押え4はX送り板21に対してX方向へは相対移動しないから、送り板3にX方向の摺動抵抗が作用しなくなる。これにより、送り板3を合成樹脂材料製とすることが可能となった。他方、送り板3がX送り板21に対して相対的にY方向へ移動する際に、摺動抵抗が発生するものの、送り板3が低摩擦の合成樹脂材料で構成されているので、送り板3がX送り板21に対してY方向へ相対移動する際の摺動抵抗は、鋼板(ステンレス鋼板を含む)同士の摺動抵抗に比較して非常に小さくなるから、少なくともY方向へ移動駆動する際の摺動抵抗を非常に小さくし、Y方向送り機構40の小型軽量化と、製作費の低減を図ることができる。
しかも、送り板3がX送り板21上を摺動する際の送り板3の摩耗により発生する摩耗粉が合成樹脂材料の摩耗粉であるため、その摩耗粉が加工布に付着しても、鋼板の摩耗粉のように加工布が黒ずんで汚れる虞がないから、縫製品質の向上も期待できる。
従来の送り装置Fのように、テーブル2の上面に送り板3をX方向とY方向に摺動させる構成では、その摺動抵抗が大きいため、X方向へ移動駆動する際に、送り板3の連結板部3b及び布押え4の1対の連結腕4bがこじれるようにX方向へ弾性変形し、X方向への送り精度が低下していた。
しかし、本実施例の送り装置Fの場合、矩形板状のX送り板21がX送り台23に強固に連結されていてX送り板21がX方向へ弾性変形することがなくなった。また、X送り板21がY送り台41に連結されていないため、Y方向レール41aとY送り台41の被ガイド部材との間の微小隙間によるX方向送り誤差が発生することもない。そして、送り板3はX送り板21に載置された状態でX方向へはX送り板21と一体的に移動するため、送り板3の連結板部3bがX方向へ弾性変形することもない。その結果、送り装置FのX方向への送り精度を著しく向上させることができ、縫製品質を格段に高めることができる。このように、送り板3にはX方向への摺動抵抗が作用しなくなったので、送り板3を合成樹脂材料で低剛性の部材に構成することが可能となった。
Y方向送り機構40の1対のY方向ガイドレール44および1対のY方向アーム45の大部分が、脚柱部5の左右両側にY送り台41よりも高い位置に配設されているため、脚柱部5の左右両側のY送り台41よりも上方の空間を有効利用して1対のY方向ガイドレール44や1対のY方向アーム45を配置できるから、パターン縫いミシンMの送り装置Fの全幅(左右幅)を小さくして送り装置F及びパターン縫いミシンMの小型化を図ることができる。
Y方向ガイドレール44とY方向アーム45の大部分が脚柱部5の左右両側にY送り台41よりも高い位置に配設され、Y方向ガイドレール44の近くにY方向アーム45を配置できるため、Y方向送り機構40における、Y方向アーム45の構造を簡単化することができ、部品数を少なくし、製作費を低減できる。
左右1対のY方向ガイドレール44間の距離がX送り台23が移動する第1移動領域22の左右幅よりも格段に小さくなるため、1対のY方向ガイドレール44の前端に設けられるガイドアーム46の長さを短くし、そのガイドアーム46の弾性変形によるY方向送り精度の低下を防止することができる。しかも、そのガイドアーム46の軽量化を図り、Y方向送り速度を高めることができる。押え腕8の後端部に設けられる被ガイド部材48が押え腕8の重心に近い部位に設けられているため、Y方向送り機構40の力を押え腕8の重心に近い部位に伝達でき、Y方向送りを円滑化することができる。
1対のY方向ガイドレール44及び1対のY方向アーム45の少なくとも一部が第1移動領域22と平面視にてラップするように配設されたので、第1移動領域22の上方の空間を有効活用して1対のY方向ガイドレール44の少なくとも前端部分を配置できるから、パターン縫いミシンMの送り装置Fの前後方向サイズを小さくして小型化を図ることができる。
Y方向タイミングベルト50は上下に離隔して周回する上面部50aと下面部50bとを有し、その上面部50aがY方向アーム45の移動領域の鉛直下方に配設されたため、Y方向アーム45にY方向タイミングベルト50を連結する構造が簡単化し、Y方向タイミングベルト50に無理なモーメントなどが作用しなくなるから、Y方向タイミングベルト50の耐久性を高めることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)前記実施例のX送り板21を、例えば、ナイロンやテフロン等の低摩擦の合成樹脂材料で構成してもよい。その場合、テーブル2に対するX送り板21の摺動抵抗を一層小さくすることができる。
2)左右1対のY方向ガイドレール44及び1対のY方向アーム45を、ミシン機枠の脚柱部5とアーム部6の左右両側の位置に配置することも可能である。その場合、Y方向タイミングベルト50をY方向ガイドレール44の上側近傍に配置してもよく、Y方向ガイドレール44の下側近傍に配置してもよい。そして、後側の左右1対のプーリ49が固定される軸部材52を脚柱部5又はアーム部6を貫通状に配置してもよい。
3)前記実施例においては、第1方向としてY方向、第2方向としてX方向としているが、第1方向としてX方向、第2方向としてY方向となるようにしてもよい。
4)その他、当業者ならば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を付加した形態で実施することが可能である。
本発明の実施例に係るパターン縫いミシンと送り装置の斜視図である。 パターン縫いミシンと送り装置の側面図である。 送り装置の斜視図である。 送り装置の要部斜視図である。 送り装置の要部斜視図である。 送り板の斜視図である。 X送り板の斜視図である。
M パターン縫いミシン
F 送り装置
2 テーブル
3 送り板
4 布押え
8 押え腕
20 X方向送り機構(第2方向送り手段)
22 第1移動領域
23 X送り台(第2送り台)
40 Y方向送り機構(第1方向送り手段)
41 Y送り台(第1送り台)
42 第2移動領域
44 Y方向ガイドレール(第1方向ガイドレール)
45 Y方向アーム(第1方向アーム)
46 ガイドアーム
47 レール部材
48 被ガイド部材
50 Y方向タイミングベルト(第1方向タイミングベルト)
50a 上面部
50b 下面部

Claims (2)

  1. テーブル上に加工布を保持する枠状の送り板及び布押えと、前記送り板及び布押えをミシン主軸方向と平行な第1方向とこの第1方向と直交する第2方向とに夫々移動駆動する第1方向送り手段及び第2方向送り手段とを有するパターン縫いミシンの送り装置において、
    前記第2方向送り手段は、前記テーブルより後方の脚柱部側の第1移動領域を第2方向に移動する第2送り台を備え、
    前記第1方向送り手段は、第2送り台上の第2移動領域を第1方向に移動する第1送り台と、ミシン機枠の左右両側に第1送り台よりも高い位置に配設された1対の第1方向ガイドレールと、前記ミシン機枠の左右両側における第1送り台よりも高い位置において1対の第1方向ガイドレールで第1方向に移動自在に夫々案内される1対の第1方向アームと、前記1対の第1方向アームに対応するように配設されて1対の第1方向アームに夫々連結された1対の第1方向タイミングベルトとを備え
    前記1対の第1方向ガイドレールの少なくとも一部が第1移動領域と平面視にてラップするように配設され、
    前記第1方向タイミングベルトは上下に離隔して周回する上面部と下面部とを有し、その上面部が第1方向アームの移動領域の直下に配設された、
    ことを特徴とするパターン縫いミシンの送り装置。
  2. 前記第1送り台に固定され前記送り板及び布押えを支持する押え腕を有し、
    前記第1方向送り手段は、1対の第1方向アームの前端に固定されて第2方向に延びるガイドアームと、前記押え腕の後端部に設けられ前記ガイドアームのレール部材に沿って第2方向へ移動自在に案内される被ガイド部材とを有することを特徴とする請求項1に記載のパターン縫いミシンの送り装置。
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