JP4838541B2 - 立食用容器 - Google Patents

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    • A47G19/02Plates, dishes or the like
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Description

本発明は食事用の容器に関し、より詳しくは、パーティー、バーベキュー等の立食時の使用に適した取皿等の容器に関する。
立食パーティーで使用する取皿として普通の皿を用いられることはよくあるが、滑り易く又長時間皿を持っていることはかなり負担であったと言える。また、普通の皿は、その上にコップ等を置くようにはなっていないため、一方の手に皿、他方の手にコップを持って、即ち両手がふさがった状態で会場内を移動しなければならないことがある。そのような不便を解消するために、例えば実開平4−64276号公報(特許文献1)に記載のような、トレーの表面を料理置き凹部、コップ置き凹部、箸・フォーク置き部に区分すると共に、更に親指挿入用通孔を設けたものがある。このトレーによれば、親指挿入用通孔に親指を挿入してトレーを把持することにより、比較的安定してトレーを持つことが可能になる。また、トレー上にコップ置き部があるために、非常に機能的であると言える。しかしながら、この場合、トレーを持つ手の親指及びその他の指はすべてトレーを保持するために使用されるため、トレーを持つ手で更に他の物を持つこと、掴むことは不可能であった。
実開平4−64276号公報
本発明は、斯かる実情に鑑み、取皿を安定に持つことができると共に、取皿を持ったままの状態で更に他の物を持つことができる立食用容器を提供することを目的とする。
上述した本発明の目的を達成するために、本発明によれば、
立食用容器であって、該容器は、
表面が凹状に形成された容器本体と、
前記容器本体の周縁部の一部に設けられ、容器本体の裏面側から親指及び人差指を通すことができる差込孔を有する保持部と、
を具備することを特徴とする立食用容器が提供される。
上記の容器において、容器本体の裏面には、手の甲の親指側の形状に合った凹部が設けられていることが望ましい。
上記の容器において、容器本体の裏面の少なくとも手の甲が接触する部分には、断熱材が設けられることが望ましい。
上記の容器において、容器本体の周囲部で且つ保持部の両側には、箸押え部が設けられていることが望ましい。
本発明の立食用容器によれば、差込孔に親指及び人差指を通すと共に手の甲で容器の裏側を支持することにより容器を安定に保持することができる。
さらに、本発明の容器によれば、差込孔を通った親指及び人差指を含む、すべての指先は自由な状態であるため、容器を保持したまま、更に他の物例えばコップ等を持つことができる。コップを持った人は、その手の姿勢を、コップ内の液体がこぼれ出ないように無意識に調整するが、その調整はまた、容器内の食べ物が容器からこぼれ出ないように作用するのに寄与する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図示例と共に説明する。図1〜図6は本発明を実施する形態の一例であって、図中、全図を通して、同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
図1において、参照番号1は容器本体を示し、上面は食べ物を入れるために凹状に形成されている。容器本体は、使用用途等により、陶磁器製、プラスチック製、木製、紙製、金属製などの何れであっても構わない。凹状部の表面には、図2に示すように、食べ物を仕切るための線状突起2が数本設けられる。この線状突起2は、容器本体1が例えば紙あるいは薄い金属箔で形成される場合には、容器本体1の強度を増すための機能として重要である。容器本体1の周縁部の一箇所は他の箇所に比べて若干引っ込むように形成され、そしてこの部分に、二つの指挿入孔3a,3bを有した保持部4が取り付けられる。指挿入孔3a,3bの間隔は、親指と人差指を無理なく挿入するのに都合の良い間隔である。また、左右どちらの手の親指及び人差指でも挿入できるように、指挿入孔3a,3bは同一の形状(直径)であることが望ましい。保持部4は、容器本体1と同一材料で一体的に形成されてもよく、または本体の材料とは別の他の材料で別部品として構成されても良い。容器本体1と保持部4が紙、薄い金属箔、薄いプラスチック等で一体的に構成される場合には、材料自体が若干の可撓性を持っているので、特に指が入る部分である保持部4の材料としては好都合である。容器本体1と保持部4が、陶磁器、木、厚い金属等で構成される場合には、可撓性を有する紙等で構成される場合に比べて、保持部4の指挿入孔3a,3bの間隔を若干狭くするなどして、指が入り易いように工夫することが好ましい。また、容器の保持部4に指を入れて使用するときには、図1のように保持部4は容器本体1の面に対して直角に近い角度となるが、容器を使用しないで重ねておくときには、容器本体1の面にほぼ等しい角度となっている方が重ね易いので、紙、薄い金属箔、薄いプラスチック等の可撓性を有する保持部4は、容器本体1に対して接続部5において折り曲げ可能な状態で取り付けられることが好ましい。
容器本体1の周囲部で、保持部4の両側部には、箸押さえ部8a,8bが設けられる。容器本体1が紙、プラスチック等で形成される場合には、材料自体に可撓性があることから特に都合が良い。図3に特に明確に示されている如く、利き手である右手を自由にしたいとき、または、コップを図示の如く持っている状態で、利き手である右手に持ち替えて飲む場合に、持ち替えに先立ち、利き手に持っていた箸を箸押え部8aに引っ掛けておくことにより、箸の脱落を確実に防ぐことができる。
容器本体1の裏側で、保持部4が取り付けられる周辺部は、手の甲、特に親指及び人差指に近い部分の手の甲が接触する部分であるので、その手の甲の形状に合った凹部7が設けられる。この凹部7を設けることにより、容器本体1を一体感をもって安定して保持することができる。
更に、特に熱い食べ物又は特に冷たい食べ物を載せる場合を考慮して、容器本体1の裏面で、手の甲等、少なくとも皮膚に接触する部分には、熱伝導性の低い、発泡スチロール、紙、布などを貼着しておくことが好ましい。
図3は、上記構成の立食用容器を手で保持し、更にその手でコップ10を持っているときの上面図である。図4はそのときの正面図である。
図5は、保持部20を容器本体22に対して別部品として用意し、使用時に本体21に取り付ける形式の実施例を示す。図5(b)に示す通り、本実施例の保持部20は、容器本体22の裏面周囲部に取り付けられるリング状の取付輪21と、親指及び人差指を通すための差込孔を構成するリング23a,23b、及び止め具24とで構成される。
本実施例では、容器本体22として普通の皿を用いることもできるが、保持部20の取付輪21が容器本体22に確実に取り付けられるためには、容器本体22の裏側周囲部には、取付輪21が嵌り込むための溝を有した、特別の容器を用意することが望ましい。
図5(a)は本実施例の立食用容器を使用して、且つ更にコップを持っている状態の上面図、図5(c)はその側面図、及び図5(d)は正面図である。
図6は、保持部を容器本体とは別部品で構成する更に別の実施例を示す。本実施例における保持部30は、容器本体31の裏側に吸着させるための吸盤31a,31bと、アーム部32a,32bと、アーム部先端に取り付けられた押え部33a,33bと、親指及び人差指を通すための差込孔34a,34bを有する指挿入部34とからなる。押え部33a,33bの先端部は、容器本体31の縁部から外れ難くするために、例えばゴム、又は樹脂性のキャップで被覆されることが好ましい。
本実施例では、容器本体31として前実施例と同様に普通の皿を用いることができる。吸盤31a,31bが吸着し易いように、容器本体31の裏面は平滑であることが要求される。使用に当たっては、保持具30の押え部33a,33bとアーム部32a,32bで容器本体31の周縁部を挟むような態様で、保持部30が容器本体31に取り付けられる。
図6(a)は本実施例の立食用容器を使用して、且つ更にコップを持っている状態の上面図、図6(c)はその側面図、及び図6(d)は正面図である。
次に、本発明による立食用容器の使用方法を説明する。図1乃至図4に示す第1実施例にあっては、親指及び人差指を、容器本体1の裏側方向から、保持部4の指挿入孔3a,3bにそれぞれ通し、容器本体1の裏面の凹部7が、図1及び図3に表わされているように、親指及び人差指の根元付近の手の甲に載るように持つ。このとき、親指及び人差指を含むすべての指先部分は自由な状態であるため、コップ10等を更に持つことが可能である。コップ10を手に持った状態では、人はごく自然に、そのコップ内の飲み物がこぼれないような姿勢を保とうとするので、それは同時に、容器本体1内の食べ物が容器からこぼれ出ない作用に寄与することになる。コップ10を手に持った状態で、利き手の箸で容器本体1内の食べ物を食べることができる。また、利き手の箸を容器本体1上に載せてから、コップ10を利き手(図示実施例の場合には右手)に持ち替えて飲むことも容易に行なえる。
図5に示す第2実施例、及び図6に示す第3実施例の使用方法も、特に説明するまでもなく第1実施例と同様である。
なお、本発明の立食用容器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、図6に示す実施例では吸盤が用いられているが、吸盤を用いず、容器本体31を上下から挟むだけのアームとすることもできる。アームの容器本体と接触する部分を滑り難い仕上げとしておくことが好ましい。吸盤を用いない場合には、表面処理がなされていない皿、又は凹凸のある皿等の使用も可能である。また、吸盤の数は図示のように2個の限られず、1個でもまたは3個以上であっても構わない。
上記は、パーティー用立食容器として説明したが、屋外、例えばバーベキュー等の簡易使い捨て容器としても利用できることは言うまでもない。
図1は、本発明による立食用容器の使用時の側面図である。 図2は、本発明による立食用容器の平面図である。 図3は、本発明による立食用容器の使用時の上面図である。 図4は、本発明による立食用容器の使用時の書面図である。 図5は、本発明による立食用容器の第2実施例を示す図である。 図6は、本発明による立食用容器の第3実施例を示す図である。
符号の説明
1 容器本体
2 線状突起
3a,3b 指挿入孔
4 保持部
5 接続部
7 凹部
8a,8b 箸押え部
10 コップ
20 保持部
21 取付輪
22 容器本体
23a,23b リング
24 止め具
30 保持部
31 容器本体
31a,31b 吸盤
32a,32b アーム部
33a,33b 押え部
34a,34b 差込孔
34 保持部

Claims (4)

  1. 立食用容器であって、該容器は、
    表面が凹状に形成された容器本体と、
    前記容器本体の周縁部の一部に設けられ、容器本体の裏面側から親指及び人差指を、前記各指の先端が物をつかむことができる自由な状態で、その各指の根元部分まで通すことができる差込孔を有する保持部と、
    を具備し、前記容器本体上に食べ物を載せた状態で更に他の物を前記親指と人差指で持つことができることを特徴とする立食用容器。
  2. 請求項1に記載の容器において、前記容器本体の裏面には、手の甲の親指側の形状に合った凹部が設けられていることを特徴とする立食用容器。
  3. 請求項1に記載の容器において、前記容器本体の裏面の少なくとも手の甲が接触する部分には、断熱材が設けられていることを特徴とする立食用容器。
  4. 請求項1に記載の容器において、前記容器本体の周囲部で且つ保持部の両側には、箸押え部が設けられていることを特徴とする立食用容器。
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