JP4834988B2 - 連続系プロセス制御方法および連続系プロセス制御システム - Google Patents
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Description
不均一な原料をブレンドするための原料タンクや、一時的に生成物を蓄える中間タンクを設置する先行技術については、例えば特許文献1に記載されている。
流体、スラリーまたは粉体からなる物質が連続して流れる複数の工程を経て最終製品が生成される連続系プロセスについて、生成物の性状を制御する連続系プロセス制御方法において、センサからのプロセス情報に追従するように前記連続系プロセスの動作を模擬し、特定の工程に配置されたセンサから得られ、所定の単位時間ごとに区切られたプロセス情報に基づいて、前記特定の工程において前記各単位時間に通過した生成物が前記複数の工程内を移動するに伴って各工程で生じるプロセス情報を演算により推定し、このプロセス情報に基づいて、前記生成物が受けてきたプロセス情報の履歴トレンドの推定と前記プロセス情報の未来値の予測を実時間より高速に行い、前記履歴トレンドと前記未来値を表示し、前記生成物が受けてきた前記プロセス情報の履歴を示すトレース情報に基づき、状態推定モデルを用いて前記生成物の性状を推定し、この性状の推定値をあらかじめ指定した目標値に近付けるような前記プロセス情報を制御演算で求め、プラント内に配置された制御装置への制御指令とすることを特徴とする。
流体、スラリーまたは粉体からなる物質が連続して流れる複数の工程を経て最終製品が生成される連続系プロセスについて、生成物の性状を制御する連続系プロセス制御システムにおいて、センサからのプロセス情報に追従するように前記連続系プロセスの動作を模擬し、特定の工程に配置されたセンサから得られ、所定の単位時間ごとに区切られたプロセス情報に基づいて、前記特定の工程において前記各単位時間に通過した生成物が前記複数の工程内を移動するに伴って各工程で生じるプロセス情報を演算により推定し、このプロセス情報に基づいて、前記生成物が受けてきたプロセス情報の履歴トレンドの推定と前記プロセス情報の未来値の予測を実時間より高速に行うシミュレータと、前記履歴トレンドと前記未来値を表示する表示部と、前記生成物が受けてきた前記プロセス情報の履歴を示すトレース情報に基づき、状態推定モデルを用いて前記生成物の性状を推定する状態推定部と、この状態推定部により求めた性状の推定値をあらかじめ指定した目標値に近付けるような前記プロセス情報を制御演算で求め、プラント内に配置された制御装置への制御指令とする制御部を備えたことを特徴とする。
このような構成の連続系プロセス制御システムにおいても、請求項1に記載の発明と同様の効果が発揮される。
また、請求項3に記載のように、プロセス情報は、温度、流量および圧力の少なくともいずれかである。
また、請求項4のように、前記連続系プロセスとして反応槽を用い、前記連続系プロセスの複数の工程を前記反応槽内の複数の位置とし、前記センサからのプロセス情報は前記反応槽の入口および出口に設置された温度センサで測定された温度を含み、前記特定の工程に配置されたセンサとして前記反応槽の入口に設置された温度センサを用い、前記シミュレータからの出力に基づき、前記生成物が反応器内の移動に伴って受けてきた温度履歴トレンドとその未来値を表示する表示部を備えると、現場オペレータへより有用な情報を提供することができる効果がある。
(1)ある単位で連続系プロセスの生成物を離散化し、きめ細かく操作を行い、生成物の性状を均一にするため、品質を調整する原料タンクや中間タンクを不要とすることができる。
(2)ある単位で連続系プロセスの生成物を離散化し、どのような原料から成り、また、どのような工程を経てきたのかをトレースした情報に基づき、状態推定部で生成物の性状を計算しているため、性状分析回数を低減化できる。
(3)離散化された生成物が受けてきた温度履歴トレンドを表示部に表示できるため、現場オペレータへより有用な情報を容易に提供できる。
(4)生成物のプロセス履歴データに基づきこれらに追従するようにプラントの動作を模擬するシミュレータを備え、実時間より高速に動作させて、生成物の今後の熱履歴を容易に予測することができる。
トレース情報処理部120はセンサ出力(プロセスデータ)をプロセスデータサーバ110から適宜に読み出し、ある単位で離散化した生成物のプロセス内の移動にともなうプロセス情報(温度、流量、圧力など)を収集・保存する。
表示部140は、トレース情報処理部120に保存されたプロセス情報のトレース情報等を適宜表示する。
これにより、生成物の性状は均一に制御され、したがって、従来のような品質を調整するための原料タンクや中間タンクは全く不要である。
シミュレータ130は、トレース情報処理部120で収集・保存されたトレース情報をもとに、実時間より高速に動作させて、ある単位で離散化された生成物の今後の熱履歴を予測できるようになっている。
101、102 温度センサ
110 プロセスデータサーバ
120 トレース情報処理部
130 シミュレータ
140 表示部
150 状態推定部
160 制御部
Claims (4)
- 流体、スラリーまたは粉体からなる物質が連続して流れる複数の工程を経て最終製品が生成される連続系プロセスについて、生成物の性状を制御する連続系プロセス制御方法において、
センサからのプロセス情報に追従するように前記連続系プロセスの動作を模擬し、
特定の工程に配置されたセンサから得られ、所定の単位時間ごとに区切られたプロセス情報に基づいて、前記特定の工程において前記各単位時間に通過した生成物が前記複数の工程内を移動するに伴って各工程で生じるプロセス情報を演算により推定し、
このプロセス情報に基づいて、前記生成物が受けてきたプロセス情報の履歴トレンドの推定と前記プロセス情報の未来値の予測を実時間より高速に行い、
前記履歴トレンドと前記未来値を表示し、
前記生成物が受けてきた前記プロセス情報の履歴を示すトレース情報に基づき、状態推定モデルを用いて前記生成物の性状を推定し、
この性状の推定値をあらかじめ指定した目標値に近付けるような前記プロセス情報を制御演算で求め、プラント内に配置された制御装置への制御指令とする
ことを特徴とする連続系プロセス制御方法。 - 流体、スラリーまたは粉体からなる物質が連続して流れる複数の工程を経て最終製品が生成される連続系プロセスについて、生成物の性状を制御する連続系プロセス制御システムにおいて、
センサからのプロセス情報に追従するように前記連続系プロセスの動作を模擬し、
特定の工程に配置されたセンサから得られ、所定の単位時間ごとに区切られたプロセス情報に基づいて、前記特定の工程において前記各単位時間に通過した生成物が前記複数の工程内を移動するに伴って各工程で生じるプロセス情報を演算により推定し、
このプロセス情報に基づいて、前記生成物が受けてきたプロセス情報の履歴トレンドの推定と前記プロセス情報の未来値の予測を実時間より高速に行うシミュレータと、
前記履歴トレンドと前記未来値を表示する表示部と、
前記生成物が受けてきた前記プロセス情報の履歴を示すトレース情報に基づき、状態推定モデルを用いて前記生成物の性状を推定する状態推定部と、
この状態推定部により求めた性状の推定値をあらかじめ指定した目標値に近付けるような前記プロセス情報を制御演算で求め、プラント内に配置された制御装置への制御指令とする制御部
を備えたことを特徴とする連続系プロセス制御システム。 - 前記プロセス情報は、温度、流量および圧力の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の連続系プロセス制御システム。
- 前記連続系プロセスとして反応槽を用い、
前記連続系プロセスの複数の工程を前記反応槽内の複数の位置とし、
前記センサからのプロセス情報は前記反応槽の入口および出口に設置された温度センサで測定された温度を含み、
前記特定の工程に配置されたセンサとして前記反応槽の入口に設置された温度センサを用い、
前記シミュレータからの出力に基づき、前記生成物が反応器内の移動に伴って受けてきた温度履歴トレンドとその予測値を表示する表示部
を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の連続系プロセス制御システム。
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