以下、図1から図31を参照して、本発明の実施形態を説明する。
先ず、図1を参照して、本発明の実施形態の遊技機1の外観を説明する。図1は、遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、遊技媒体としてコイン、メダル又はトークンなどを用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、パネル表示部2a及び液晶表示装置5により構成される略垂直面が形成され、液晶表示装置5の表示画面5aの略中央には縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられる。この液晶表示装置5の表示画面5aには、所定の演出画像が表示される。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられ、この複数種類の図柄の変動表示及び停止表示を行う表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、一定の速さ(例えば80回転/分)で回転する。この回転によって、図柄列の図柄は変動表示され、この回転の停止によって、図柄列の図柄は停止表示される。
表示窓4L、4C、4Rの下方には水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の上面部の右方にはメダル投入口22が設けられ、台座部10の上面部の左方には、1−BETスイッチ11(以下「BETスイッチ11」とする)、2−BETスイッチ12(以下「BETスイッチ12」とする)及び最大BETスイッチ13(以下「BETスイッチ13」とする)が設けられる。BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11、12、13を操作することで、後述の所定の入賞ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左方には、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作によりリール3L、3C、3Rを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
スタートレバー6の右側の位置で、台座部10の前面部中央には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止スイッチ7L、7C、7Rが設けられている。
ここで、実施形態では、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止スイッチ7L、7C、7Rのいずれかの操作)を「第1停止操作」、第1停止操作の次に行われる停止操作を「第2停止操作」、第2停止操作の次に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
遊技機1の本体下方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられている。このスピーカ21L、21Rから、所定の演出音が発生される。
遊技機1の本体最上部の左右にはLED101が、このLED101に挟まれるようにランプ102が設けられている。これらのLED101、ランプ102は、所定の演出のために点灯、点滅する。
なお、実施形態では、遊技者によるメダルの投入又はBETスイッチ11、12、13の操作、遊技者によるスタートレバー6の操作、リール3L、3C、3Rの回転開始、遊技者による停止スイッチ7L、7C、7Rの操作、リール3L、3C、3Rの回転停止、が1回ずつ行なわれることによって構成される遊技機1における一連の処理を、ゲーム又は単位遊技という。
次に、図2を参照して、キャビネット2の正面における、パネル表示部2a及び液晶表示装置5により構成される略垂直面について説明する。
パネル表示部2aには、1−BETランプ9a(以下「BETランプ9a」とする)、2−BETランプ9b(以下「BETランプ9b」とする)、最大BETランプ9c(以下「BETランプ9c」とする)及び情報表示部18が設けられる。
液晶表示装置5の表示画面5aの略中央には、表示窓4L、4C、4Rが位置する。液晶表示装置5の画像表示領域は、表示窓4L、4C、4Rの領域を含んだ表示画面5aの全面にわたる。表示画面5aの表示窓4L、4C、4Rの領域では、この表示窓4L、4C、4Rを通してリール3L、3C、3Rの変動表示及び停止表示がそれぞれ観察可能であるが、なおかつ表示窓4L、4C、4Rの領域外と連続性、一体性を持った画像を表示することができる。即ち、表示画面5aの表示窓4L、4C、4Rの領域は、これを通してリール3L、3C、3Rの変動表示及び停止表示がそれぞれ観察可能である以外は、表示画面5aに含まれる通常の表示画面である。換言すれば、液晶表示装置5の表示画面5aは、部分的に表示窓4L、4C、4Rの領域が透過性を持つものであると言い得る。
なお、表示窓4Lは表示窓4LU、4LC、4LDに、表示窓4Cは表示窓4CU、4CC、4CDに、表示窓4Rは表示窓4RU、4RC、4RDに、それぞれの区画に区分されている。表示窓4LU、4LC、4LDの総称が表示窓4Lであり、表示窓4CU、4CC、4CDの総称が表示窓4Cであり、表示窓4RU、4RC、4RDの総称が表示窓4Rである。
表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、BETスイッチ11、12、13を操作すること、又はメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本又は5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、BETランプ9a、9b、9cの点灯で表示される。以下、有効化された入賞ライン8を「有効ライン」とする。
BETランプ9a、9b、9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」とする)に応じて点灯する。ここで、実施形態では、一のゲームは、全てのリールが停止したとき、又はそのゲームの液晶表示装置5における演出表示が終了したときに終了する。BETランプ9aは、BET数が1で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。BETランプ9bは、BET数が2で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。BETランプ9cは、BET数が3で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。情報表示部18は、7セグメントLED等の数値を表示可能な表示装置から成り、クレジット(貯留、遊技機に投入されたことの記憶)されているメダルの枚数、後述のBB遊技状態の発生回数、BB遊技状態中におけるRB遊技状態の発生回数、一般遊技状態中におけるRB遊技状態の発生回数などを表示する。
次に、図3及び図4を参照して、表示窓4L、4C、4Rにおいて透過性のある液晶表示装置5について説明する。図3は、液晶表示装置5の概略構成を示す斜視図である。図4は、液晶表示装置5の一部の構成の展開図である。
液晶表示装置5は、保護ガラス132、表示板133、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(一般に可視域で発光する光源)である蛍光ランプ137a、137b、138a、138b、ランプホルダ139aから139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(図示せず)、液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。この液晶表示装置5は、正面から見て、リール3L、3C、3Rより遊技者側に設けられている。又、このリール3L、3C、3Rと液晶表示装置5との間には、所定の間隔が設けられている。
保護ガラス132は、液晶表示装置5の遊技者側全面を保護するために、液晶パネル134の全領域を覆うように取り付けられている。
表示板133は、透光性部材で構成されている。表示板133において、パネル表示部2a(図2参照)に対応する領域には、所定の図又は絵などが描かれる。ここで、図3又は図4では、パネル表示部2aに対応する表示板133の領域の裏側に配置される情報表示部18及びBETランプ9a、9b、9cを動作させる電気回路の図示を省略している。
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に光が行く、すなわち透過した光が外部から視認される)となる構成である。ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、表示窓4L、4C、4Rを通してリール3L、3C、3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L、3C、3Rの変動表示及び停止表示を中心としたゲームを行うことができる。
導光板135は、蛍光ランプ137a、137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性部材(導光機能を有する)で構成されている。
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136には、矩形状の孔部136BL、136BC、136BRが形成されている。孔部136BL、136BC、136BRは、リール3L、3C、3Rの各々の前方に位置するように形成されている(リールシートに対応する領域)。なお、孔部136BL、136BC、136BRの大きさ及び位置は、表示窓4L、4C、4R(図1及び図2)と一致するように形成されている。又、反射フィルム136では、孔部136BL、136BC、136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を、正面側に向けて反射させる。
蛍光ランプ137a、137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a、139b、139c、139dにより支持されている。この蛍光ランプ137a、137bは、導光板135に導入させる光を発する。
蛍光ランプ138a、138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に孔部136BL、136BC、136BRを跨いで配置されている。この蛍光ランプ138a、138bから発せられた光は、リール3L、3C、3Rの表面で反射され、孔部136BL、136BC、136BRへ入射する。そして、入射した光は、孔部136BL、136BC、136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
次に、図5を参照して、各リール3L、3C、3Rの外周に21個配列された複数種類の図柄による図柄列を説明する。各図柄には00から20のコードナンバーが付され、データテーブルとして、後述のROM32(図18)に記憶されている。各リール3L、3C、3R上には、青7(図柄61)、Replay(図柄62)、プラム(図柄63)、スイカ(図柄64)、BAR(図柄65)、チェリー(図柄66)、赤7(図柄67)の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が図5の矢印方向に移動するように回転駆動される。
次に、図6を参照して、遊技機1の各遊技状態の発生条件、終了条件及び移行先遊技状態を説明する。各遊技状態の発生条件、終了条件及び移行先遊技状態は、図6に図示する通りである。
遊技機1の遊技状態には、一般遊技状態、持越状態(BB遊技状態中RB持越状態を含む)、BB遊技状態、BB遊技状態中RB遊技状態、一般遊技状態中RB遊技状態、RT遊技状態の6つがある。ここでBB遊技状態は、連続するBB遊技状態中RB遊技状態の所定の組合せによって構成される遊技状態である。なお、以下、BB及びRBを、ボーナスと総称する。
持越状態は、一般遊技状態から移行する遊技状態で、BB又はRBの当選によって発生し、BB又はRBの成立、又は、BB遊技状態終了又はBB遊技状態中RB遊技状態の開始によって終了する。持越状態は、BB又はRBを持越している状態、すなわちBB又はRBに当選した情報を持越している状態である。特に、BBを持越している状態をBB持越状態といい、RBを持越している状態をRB持越状態という。持越状態は、BB成立によって終了するとBB遊技状態へ移行し、RB成立によって終了するとRB遊技状態へ移行し、BB遊技状態の終了によって終了すると一般遊技状態へ移行する。
BB遊技状態は、一般遊技状態又はBB持越状態から移行する遊技状態である。BB遊技状態に遊技状態が移行すると、直ちにBB遊技状態中RB遊技状態へ移行するという特徴がある。BB成立によって発生し、獲得メダル枚数(遊技者に払出されたメダル枚数)が所定枚数(例えば466枚以上)になったときに終了し、一般遊技状態へ移行する。
BB遊技状態中RB遊技状態は、BB遊技状態へ遊技状態が移行した直後に発生し、所定回数(例えば12回)のゲーム終了、所定回数(例えば8回)の小役入賞、又はBB遊技状態終了によって終了する。一般遊技状態又はBB持越状態から一旦BB遊技状態を経てBB遊技状態中RB遊技状態へ移行し、RB遊技状態が終了したのち又直ちに次のBB遊技状態中RB遊技状態へ移行する。これを繰り返して、メダルの払出し枚数が466枚以上になるまでが、BB遊技状態である。BB遊技状態中RB遊技状態は、所定回数(例えば12回)のゲーム終了又は所定回数(例えば8回)の小役入賞によって終了すると、直ちに次のBB遊技状態中RB遊技状態へ移行する。ここで小役は、後述のスイカの小役、プラムの小役、上・下チェリーの小役、中チェリーの小役をいう。BB遊技状態中RB遊技状態は、このBB遊技状態中RB遊技状態終了後、BB遊技状態の終了条件が満たされない限り次のBB遊技状態中RB遊技状態へ移行し、BB遊技状態の終了条件が満たされた時点で一般遊技状態へ移行する。
一般遊技状態中RB遊技状態は、一般遊技状態中におけるRB成立によって発生し、所定回数(例えば12回)のゲーム終了又は所定回数(例えば8回)の小役入賞によって終了する。一般遊技状態中におけるRB遊技状態は、所定回数(例えば12回)のゲーム終了又は所定回数(例えば8回)の小役入賞によって終了すると、一般遊技状態へ移行する。
RT遊技状態は、BB遊技状態終了直後のゲームから所定回数(例えば、100回)継続する遊技状態である。RT遊技状態中においては、特定役(例えば、リプレイ)の当選確率が、他の遊技状態よりも相対的に高く設定されている。その分ハズレの当選確率が相対的に低く設定されている。RT遊技状態において、遊技者は、高い確率によるリプレイの当選及び成立によって、メダルの投入を行うことなく、次のゲームを行うことができる可能性が高くなることから、RT遊技状態は、遊技者にとって相対的に有利な遊技状態であると言い得る。
なお、一般遊技状態は、持越状態、BB遊技状態、BB遊技状態中RB遊技状態、一般遊技状態中RB遊技状態、RT遊技状態のいずれでもない遊技状態である。
次に、図7を参照して、BET数毎に異なる、表示役、図柄組合せ及び配当を説明する。配当とは、メダルの払出枚数のことである。図7に示す情報は、所定のデータテーブルとして、後述のROM32(図17)に記憶されている。実施形態の表示役には、BB、RB、リプレイ、スイカの小役、プラムの小役、上・下チェリーの小役、中チェリーの小役、ハズレがある。BB、RB、リプレイは、当選することによって当選役となり、さらに成立することによって成立役となる。スイカの小役、プラムの小役、上・下チェリーの小役、中チェリーの小役は、当選することによって当選役となり、さらに入賞することによって入賞役となる。成立及び入賞とは、当選役に対応する所定の図柄又は所定の図柄の組合せが有効ラインに並んで停止表示されることである。成立は、成立時にメダルの払出しは行われず、入賞は、入賞時にメダルの払出しが行われる。ハズレは、当選役に対応する所定の図柄又は所定の図柄の組合せが有効ラインに並んで停止表示されないので、成立役でも入賞役でもない表示役である。成立及び入賞を総称して表示という。成立役及び入賞役を総称して表示役という。それぞれの表示役の表示態様(有効ラインに沿って所定の図柄の組合せが並ぶこと)及び表示時のメダル払出し枚数は、図7に示すとおりBET数によって異なる。
なお、BB遊技状態は、連続するBB遊技状態中RB遊技状態の所定の組合せによって実現され、BB遊技状態固有の状態は存在しないので、図7以降の図面においては、BB遊技状態の表記を省略する。
BBの成立は、一般遊技状態又はBB持越状態において青7(図柄61)−青7−青7又は赤7(図柄67)−赤7−赤7が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。BBが成立した後、遊技状態がBB遊技状態となる。なお、BB遊技状態は、遊技者にとって相対的に有利な遊技状態である。
RBの成立は、一般遊技状態又は持越状態においてBAR−BAR−BARが有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。又はBB遊技状態への移行の直後に実現する。RBが成立した後、遊技状態はRB遊技状態となる。
なお、BB遊技状態においてRBが成立することを、JACインと称する場合がある。
リプレイの成立は、一般遊技状態、持越状態又はBB一般遊技状態においてReplay(図柄62)−Replay−Replayが有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。リプレイが成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入される(遊技者に遊技価値が付与される)ので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。
すべての遊技状態において、スイカの小役、プラムの小役、上・下チェリーの小役及び中チェリーの小役の入賞を実現することが可能である。これらの役は、それぞれ図示される図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。これらの役の払出枚数は図示のとおりであるが、遊技状態及びBET数によって異なる。上・下チェリーの小役の入賞は、チェリーが左の表示窓4Lの上段又は下段に停止表示されることにより実現する。又、中チェリーの小役の入賞は、チェリーが左の表示窓4Lの中段に停止表示されることにより実現する。ここで、表示窓4の上段とは、表示窓4においてトップライン8bが配置されている部分であり、表示窓4の中段とは、表示窓4においてセンターライン8cが配置されている部分であり、表示窓4の下段とは、表示窓4においてボトムライン8dが配置されている部分である。具体的には、例えば、表示窓4Lの上段とは表示窓4LUをいい、中段とは表示窓4LCをいい、下段とは表示窓4LDをいう。表示窓4C、4Rについても同様である。
次に、図8から図10を参照して、後述の図20のステップ(以下「S」とする)16の確率抽選処理で参照される確率抽選テーブルを説明する。確率抽選テーブルは、4つの遊技状態、即ち一般遊技状態、一般遊技状態中RB遊技状態及びBB遊技状態中RB遊技状態、持越状態、RT遊技状態毎かつBET数毎に設けられており、それぞれ所定のデータテーブルとして後述のROM32(図17)に記憶されている。図8は、BET数が1の場合の確率抽選テーブルの一例である。図9は、BET数が2の場合の確率抽選テーブルの一例である。図10は、BET数が3の場合の確率抽選テーブルの一例である。この様にBET数毎に確率抽選テーブルを異ならせ、各当選役が抽選される確率を異ならせることによって、遊技の興趣が向上する場合がある。
これらの確率抽選テーブルの乱数抽出範囲は0から16383であり、後述の図19のS13の処理においてこの乱数抽出範囲から一の乱数が抽出され、遊技状態に応じて、この乱数がいずれの当選役の乱数範囲に属するかによって、当選役が決定される。例えば、一般遊技状態において抽出乱数が15のとき、図8(1)の確率抽選テーブルを参照すると、この乱数はリプレイの乱数範囲に属するので、当選役はリプレイとなる。このリプレイが当選役として決定される確率は、リプレイの乱数範囲である6から2250に属する2245個の乱数を乱数抽出範囲に属する数値の個数16384で除した、2245/16384である。その他の遊技状態、その他のBET数、その他の当選役の場合に、当選役が決定されるプロセス、その当選確率も同様である。
次に、図11を参照して、後述の図20のS17の停止用当選役決定処理で参照される停止用当選役決定テーブルを説明する。停止用当選役決定テーブルは、4つの遊技状態、即ち一般遊技状態、一般遊技状態中RB遊技状態及びBB遊技状態中RB遊技状態、持越状態、RT遊技状態毎に設けられており、それぞれ所定のデータテーブルとして後述のROM32(図17)に記憶されている。
これらの停止用当選役決定テーブルの乱数抽出範囲は0から127であり、この乱数抽出範囲から一の乱数を抽出し、遊技状態及び当選役に応じて、この乱数がいずれの停止用当選役の乱数範囲に属するかによって、停止用当選役が決定される。例えば、一般遊技状態において当選役がチェリーの小役であり抽出乱数が9のとき、図11(1)の停止用当選役決定テーブルを参照すると、この乱数は停止用当選役が中チェリーの小役の乱数範囲に属するので、停止用当選役は中チェリーの小役となる。この中チェリーの小役が停止用当選役として決定される確率は、0から15の乱数範囲に属する乱数の個数である16を乱数抽出範囲に属する数値の個数128で除した、16/128である。その他の遊技状態、その他の停止用当選役の場合に、停止用当選役が決定されるプロセス、その決定確率も同様である。
なお、当選役がチェリーの小役のとき、中チェリーの小役、上・下チェリーの小役、の停止用当選役を決定せず、停止制御により、中チェリーの小役、上・下チェリーの小役に振分けるようにしてもよい。
次に、図12を参照して、遊技状態及び停止用当選役に対応して選択される停止テーブル群について説明する。停止テーブル群とは、後述の図21のS24の滑りコマ数決定処理でリール3L、3C、3Rの停止制御のために選択され使用される停止テーブルの集合である。停止テーブルの具体例については、後述の図13を参照して説明する。
例えば、遊技状態が一般遊技状態であり停止用当選役がBBのとき、これに対応して選択される停止テーブル群は、BB成立可能停止テーブル群である。BB成立可能停止テーブル群は、遊技者の停止操作に応じてBBの成立が許容されるBB成立可能停止テーブルの集合である。その他の遊技状態の場合、その他の停止用当選役の場合に、遊技者の停止操作に応じて停止テーブル群が選択されるプロセスも同様である。
RB成立可能停止テーブル群は、RB成立可能停止テーブルの集合であり、RB成立可能停止テーブルは、遊技者の停止操作に応じてRBの成立が許容される停止テーブルである。
リプレイ成立可能停止テーブル群は、リプレイ成立可能停止テーブルの集合であり、リプレイ成立可能停止テーブルは、遊技者の停止操作にかかわらずリプレイの成立が許容される停止テーブルである。
スイカの小役入賞可能停止テーブル群は、スイカの小役入賞可能停止テーブルの集合であり、スイカの小役入賞可能停止テーブルは、遊技者の停止操作に応じてスイカの小役の入賞が許容される停止テーブルである。
プラムの小役入賞可能停止テーブル群は、プラムの小役入賞可能停止テーブルの集合であり、プラムの小役入賞可能停止テーブルは、遊技者の停止操作にかかわらずプラムの小役の入賞が許容される停止テーブルである。
中チェリーの小役入賞可能停止テーブル群は、中チェリーの小役入賞可能停止テーブルの集合であり、中チェリーの小役入賞可能停止テーブルは、遊技者の停止操作に応じて中チェリーの小役の入賞が許容される停止テーブルである。上・下チェリーの小役入賞可能停止テーブル群は、上・下チェリーの小役入賞可能停止テーブルの集合であり、上・下チェリーの小役入賞可能停止テーブルは、遊技者の停止操作に応じて上・下チェリーの小役の入賞が許容される停止テーブルである。
表示不可能停止テーブル群は、表示不可能停止テーブルの集合であり、表示不可能停止テーブルは、遊技者の停止操作にかかわらずいずれの表示役の表示も許容されない停止テーブルである。
次に、図13を参照して、後述の主制御回路71のROM32(図17)に記憶される停止テーブルについて説明する。
停止テーブルには、各リール3L、3C、3Rの停止操作位置と停止制御位置とが示されている。停止操作位置は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられた停止スイッチ7L、7C、7Rが操作された場合に、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。停止制御位置とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。ここで、実施形態では、いわゆる滑りコマ数を最大4コマとしている。図13(1)を参照して、例えば、リール3Rの回転中において、コードナンバー14のプラム(図柄63)がセンターライン8cの位置に到達したときに停止スイッチ7Rが操作された場合、コードナンバー16のBAR(図柄65)をセンターライン8cの位置に停止表示するようにリール3Rを停止制御することができる。
停止テーブルには、BB成立可能停止テーブル群に含まれるBB成立可能停止テーブル、RB成立可能停止テーブル群に含まれるRB成立可能停止テーブル、リプレイ成立可能停止テーブル群に含まれるリプレイ成立可能停止テーブル、スイカの小役入賞可能停止テーブル群に含まれるスイカの小役入賞可能停止テーブル、プラムの小役入賞可能停止テーブル群に含まれるプラムの小役入賞可能停止テーブル、中チェリーの小役入賞可能停止テーブル群に含まれる中チェリーの小役入賞可能停止テーブル、上・下チェリーの小役入賞可能停止テーブル群に含まれる上・下チェリーの小役入賞可能停止テーブル、表示不可能停止テーブル群に含まれる表示不可能停止テーブルがある。
図13(1)は、図12に示すリプレイ成立可能停止テーブル群に含まれるリプレイ成立可能停止テーブルの例を示す。このテーブルは、停止用当選役がリプレイの場合に、リプレイが成立するようにリール3L、3C、3Rを停止制御する際に使用される。
図13(1)において、リール3Lの停止制御位置は、コードナンバー03、07、12、15、20のいずれかである。図5に示す図柄配列において、コードナンバー03、07、12、15、20の1つ上の位置に対応する図柄は、すべてReplay(図柄62)である。
又、図13(1)において、リール3Cの停止制御位置は、コードナンバー02、06、10、14、18のいずれかである。図5に示す図柄配列において、コードナンバー02、06、10、14、18に対応する図柄は、すべてReplay(図柄62)である。
さらに、図13(1)において、リール3Rの停止制御位置は、コードナンバー03、08、12、16、20のいずれかである。図5に示す図柄配列において、コードナンバー03、08、12、16、20の1つ下の位置に対応する図柄は、すべてReplay(図柄62)である。
以上のように、図13(1)に示すリプレイ成立可能停止テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、有効化されたクロスダウンライン8eに沿ってReplay(図柄62)−Replay−Replayが並んで停止表示され、リプレイを成立させることができる。
リプレイ成立可能停止テーブルがリール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、クロスダウンライン8eに沿って、Replay(図柄62)が3つ並んで停止表示され、リプレイを必ず成立させることができる。すなわち、実施形態では、リプレイが当選した場合は、必ずリプレイを成立することができるようになっている。これは、図5に示す図柄配列におけるReplay(図柄62)の配置に関係している。実施形態では、いわゆる滑りコマ数を最大4コマとしており、停止操作を行った位置から4コマの範囲に表示役を表示させることができる図柄があれば、有効ライン上に引き込むことが可能となっている。図5を参照すると、リール3L、3C、3Rにおいて、Replay(図柄62)は、4コマの範囲に必ず配置されるような図柄配列となっている。このため、リプレイ成立可能停止テーブルがリール3L、3C、3Rの停止制御に使用された際には、上のどの位置で停止操作を行っても、Replay(図柄62)を有効ラインに沿って並んで停止表示させることが可能である。すなわち、基本的に、リプレイは、いわゆる取りこぼし(選択された停止用当選役を表示させることができないこと)は起こらないようになっている。
スイカの小役入賞可能停止テーブル(図示せず)は、停止用当選役がスイカの小役の場合に、スイカの小役が入賞するようにリール3L、3C、3Rを停止制御する際に使用される。スイカの小役入賞可能停止テーブルでは、リール3L、3C、3Rにおいて、所定の停止操作位置で停止操作が行われた場合にのみ、スイカの小役の入賞させることができ、所定の停止操作位置以外の停止操作位置で停止操作が行われた場合には、スイカの小役を入賞させることができない。
プラムの小役入賞可能停止テーブル(図示せず)は、停止用当選役がプラムの小役の場合に、プラムの小役が入賞するようにリール3L、3C、3Rを停止制御する際に使用される。プラムの小役入賞可能停止テーブルでは、リール3L、3C、3Rにおいて、いずれの停止操作位置で停止操作が行われた場合であっても、プラムの小役を入賞させることができる。これは、リプレイと同様に、図5に示す図柄配列におけるプラム(図柄63)の配置に関係している。
中チェリーの小役入賞可能停止テーブル(図示せず)は、停止用当選役が中チェリーの小役の場合に、中チェリーの小役が入賞するようにリール3Lを停止制御する際に使用される。中チェリーの小役入賞可能停止テーブルでは、リール3Lにおいて、所定の停止操作位置で停止操作が行われた場合にのみ、中チェリーの小役を入賞させることができ、所定の停止操作位置以外の停止操作位置で停止操作が行われた場合には、中チェリーの小役を入賞させることができない。
上・下チェリーの小役入賞可能停止テーブル(図示せず)は、停止用当選役が上・下チェリーの小役の場合に、上・下チェリーの小役が入賞するようにリール3Lを停止制御する際に使用される。上・下チェリーの小役入賞可能停止テーブルでは、リール3Lにおいて、所定の停止操作位置で停止操作が行われた場合にのみ、上・下チェリーの小役を入賞させることができ、所定の停止操作位置以外の停止操作位置で停止操作が行われた場合には、上・下チェリーの小役を入賞させることができない。
実施形態では、スイカの小役、中チェリーの小役又は上・下チェリーの小役が停止用当選役として選択され、入賞可能停止テーブルが選択された場合であっても、入賞させることができない場合がある。これは、図5に示す図柄配列におけるスイカ(図柄64)、チェリー(図柄66)の配置に関係している。図5を参照すると、リール3L、3C、3Rにおいて、スイカ(図柄64)は、必ずしも4コマの範囲内に配置されるような図柄配列ではなく、リール3Lにおいてはコードナンバー02、09、11、14、18、リール3Cにおいてはコードナンバー01、05、リール3Rにおいてはコードナンバー13、17の位置にしか配置されていない。このため、停止操作位置によっては、スイカ(図柄64)を有効ラインに並んで停止させることができない。すなわち、スイカの小役は、いわゆる取りこぼしが起こりうる役である。又、同様に、図5を参照すると、リール3Lにおいて、チェリー(図柄66)は、必ずしも4コマの範囲内に配置されるような図柄配列とはなっていない。このため、停止操作位置によっては、チェリー(図柄66)を表示窓4Lに停止表示させることができない。すなわち、中チェリーの小役及び上・下チェリーの小役は、いわゆる取りこぼしが起こりうる役である。
なお、実施形態では、取りこぼしが起こりうる停止用当選役として、スイカの小役、中チェリーの小役、上・下チェリーの小役を例にして説明したが、BB及びRBも取りこぼしが起こりうる停止用当選役である。すなわち、図5を参照すると、青7(図柄61)、赤7(図柄67)及びBAR(図柄65)は、ともに、リール3L、3C、3Rにおいて、必ずしも4コマの範囲内に配置されるような図柄配列とはなっていない。このため、停止操作位置によっては、青7(図柄61)、赤7(図柄67)及びBAR(図柄65)を有効ラインに停止させることができない場合がある。
図13(2)は、図12に示す表示不可能停止テーブル群に含まれる表示不可能停止テーブルの例を示す。このテーブルは、停止用当選役がハズレの場合に、いずれの役も入賞しないようにリール3L、3C、3Rを停止制御する際に使用される。
図13(2)において、リール3Lの停止制御位置は、コードナンバー03、07、12、15、20のいずれかである。図5に示す図柄配列において、コードナンバー03、07、12、15、20の1つ上の位置に対応する図柄は、すべてReplay(図柄62)である。
又、図13(2)において、リール3Cの停止制御位置は、コードナンバー02、06、10、14、18のいずれかである。図5に示す図柄配列において、コードナンバー02、06、10、14、18に対応する図柄は、すべてReplay(図柄62)である。
さらに、図13(2)において、リール3Rの停止制御位置は、コードナンバー02、07、11、15、19のいずれかである。図5に示す図柄配列において、コードナンバー02、07、11、15、19の1つ下の位置に対応する図柄は、すべてプラム(図柄63)である。
以上のように、図13(2)に示す表示不可能停止テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、有効化されたクロスダウンライン8eに沿ってReplay(図柄62)−Replay−プラム(図柄63)が並んで停止表示され、いずれの役も入賞させることができない。
次に、図14を参照して、RT遊技状態におけるBB当選時の遊技ロック決定テーブルについて説明する。このテーブルは、所定のデータテーブルとして、後述のROM32(図17)に格納されている。このテーブルは、後述の遊技ロック処理(図22)のS53の処理で参照されるテーブルである。遊技ロックとは、遊技機1における遊技制御の進行を所定時間に亘って一時的に中断することである。遊技ロックが掛けられている間は、遊技機1に対する一切の遊技操作は受付けられず、又一切の遊技作動(遊技動作)も行われない。
RT遊技状態におけるBB当選時の遊技ロック決定確率テーブルは、一種の確率抽選テーブルである。この遊技ロック決定テーブルには、それぞれの決定内容に、全乱数範囲である0から16383の乱数の部分範囲がそれぞれ割当てられている。具体的には、決定内容として、「遊技ロックを掛ける」には、0から8191の範囲の乱数範囲が割当てられており、「遊技ロックを掛けない」には、8192から16383の範囲の乱数範囲が割当てられている。従って、サンプリング回路37(図17)が抽出した一の乱数が、いずれの乱数範囲に属するかによって、決定内容が決定される。例えば、サンプリング回路37が6000という乱数を抽出したとすると、この乱数は「遊技ロックを掛ける」の決定内容の乱数範囲に属するので、「遊技ロックを掛ける」と決定される。なお、「遊技ロックを掛ける」及び「遊技ロックを掛けない」のそれぞれの決定内容が決定される確率は、いずれも、それぞれの乱数範囲に属する乱数の個数を全乱数範囲に属する乱数の数である16384で除した8192/16384(=1/2)である。
次に、図15を参照して、RT遊技状態における残りゲーム数に応じた遊技ロック決定確率テーブルを説明する。このテーブルは、所定のデータテーブルとして、後述のROM32(図17)に格納されている。このテーブルは、後述の遊技ロック処理(図22)のS56の処理で参照されるテーブルである。このテーブルに基づけば、RT遊技状態における残りゲーム数が特定の遊技数であるとき、遊技ロックを掛けるかどうかが、抽選により決定される。遊技ロックとは、遊技機1における遊技制御の進行を所定時間に亘って一時的に中断することである。遊技ロックが掛けられている間は、遊技機1に対する一切の遊技操作は受付けられず、又一切の遊技作動(遊技動作)も行われない。
RT遊技状態における残りゲーム数に応じた遊技ロック決定確率テーブルは、一種の確率抽選テーブルである。このRT遊技状態における残りゲーム数に応じた遊技ロック決定確率テーブルには、RT遊技状態の特定の残りゲーム数(実施形態では、90ゲーム、80ゲーム、70ゲーム、60ゲーム、50ゲーム、40ゲーム、30ゲーム、20ゲーム、10ゲーム)それぞれにおいて、「遊技ロックを掛ける」又は「遊技ロックを掛けない」の決定内容に、全乱数範囲である0から16383の乱数の部分範囲がそれぞれ割当てられている。具体的には、RT遊技状態における残りゲーム数が90のときの決定内容として、「遊技ロックを掛ける」には、0から15の範囲の乱数範囲が割当てられており、「遊技ロックを掛けない」には、16から16383の範囲の乱数範囲が割当てられている。従って、サンプリング回路37(図17)が抽出した一の乱数が、いずれの乱数範囲に属するかによって、決定内容が決定される。例えば、サンプリング回路37が6000という乱数を抽出したとすると、この乱数は「遊技ロックを掛けない」の決定内容の乱数範囲に属するので、RT遊技状態における残りゲーム数が90のとき、「遊技ロックを掛ける」と決定される。なお、RT遊技状態における残りゲーム数が90のとき、「遊技ロックを掛ける」の決定内容が決定される確率は、この乱数範囲に属する乱数の数である16を全乱数範囲に属する乱数の数である16384で除した16/16384であり、「遊技ロックを掛けない」の決定内容が決定される確率は、この乱数範囲に属する乱数の数である16368を全乱数範囲に属する乱数の数である16384で除した16368/16384である。その他のRT遊技状態における残りゲーム数のとき、「遊技ロックを掛ける」の決定内容が決定される確率、及び「遊技ロックを掛けない」の決定内容が決定される確率は、図示の様に同様に導かれる。
なお、図15のRT遊技状態における残りゲーム数に応じた遊技ロック決定確率テーブルにおける確率の割振られ方の特徴は、RT遊技状態における残りゲーム数が多いほど「遊技ロックを掛ける」が決定される確率が低く、RT遊技状態における残りゲーム数が少なくなるほど「遊技ロックを掛ける」が決定される確率が高くなっている。よって、RT遊技状態が終了に近づけば近づくほど、遊技ロックが掛けられる可能性が高まり、遊技者に、ボーナス当選などの何らかの利益が付与されることの期待感を抱かせることができる。
なお、「遊技ロックを掛ける」が決定される確率を、RT遊技状態残りゲーム数が90から10まで全てについて合計すると、8176/16384(≒1/2)となる。上記の通り、BB当選によって1/2の確率で「遊技ロックを掛ける」と決定されることから、RT遊技状態中においては、(1/2)+(8176/16384)=16383/16384(≒1)と、ほぼ100%の確率で、いずれかのタイミングで遊技ロックが掛けられることが分かる。このようにすると、遊技者は、遊技ロックが掛けられると言う体験を、平均的に少なくともほぼ1回は体験する機会を与えられることになり、平均すれば2回に1回はBB当選であることから、ほぼ確実に遊技者の期待感が高揚させられる場合がある。
次に、図16を参照して、演出画像データテーブルについて説明する。この演出画像データテーブルには、演出識別子と演出画像データとが対応付けられている。この演出画像データテーブルは、所定のデータテーブルとして、後述の画像ROM88(図18)に記憶されている。
演出識別子が「BB当選報知演出」には、演出画像データとして、「BB当選報知演出画像データ」が対応付けられている。「BB当選報知演出画像データ」に基づく演出画像は、例えば後述の図28に示すような演出画像である。この演出画像は、BB当選を祝福して報知する演出画像であり、遊技者が喜びを持って見ることができる様にデザインされていることが好適である。演出識別子が「BB遊技状態中RB遊技状態における特別演出」には、演出画像データとして、「BB遊技状態中RB遊技状態における特別演出画像データ」が対応付けられている。「BB遊技状態中RB遊技状態における特別演出画像データ」に基づく演出画像は、例えば後述の図29(1)に示すような演出画像である。この演出画像は、BB遊技状態中RB遊技状態の遊技の高揚感を相対的にさらに高めるようにデザインされていることが好適である。演出識別子が「BB遊技状態中RB遊技状態における一般演出」には、演出画像データとして、「BB遊技状態中RB遊技状態における一般演出画像データ」が対応付けられている。BB遊技状態中RB遊技状態における一般演出画像データに基づく演出画像は、例えば後述の図29(2)に示すような演出画像である。この演出画像は、BB遊技状態中RB遊技状態の遊技の高揚感を相対的に低くするようにデザインされていることが好適である。
従来の遊技機は、BB遊技状態は、BB一般遊技状態とBB遊技状態中RB遊技状態との所定の組合せによって構成されていた。そして、BB一般遊技状態に対応した、相対的に高揚感の低い演出画像と、BB遊技状態中RB遊技状態に対応した、相対的に高揚感の高い演出画像とが、BB一般遊技状態からBB遊技状態中RB遊技状態へ、又はBB遊技状態中RB遊技状態からBB一般遊技状態へ遊技状態が移行することに連動して、切換えられて表示されるものであった。即ち、BB遊技状態中においても、演出画像表示に変化があり、遊技者を飽きさせないものであった。一方、実施形態の遊技機1は、BB遊技状態中においては常にBB遊技状態中RB遊技状態であるので、従来の遊技機における演出画像の取扱いをそのまま適用すると、BB遊技状態中RB遊技状態に対応する相対的に高揚感の高い演出画像を常に表示することになる。よって、遊技者は、同一の演出画像を見続けされられることになり、飽きてしまうおそれがあった。実施形態の遊技機1は、この問題を解決するために、擬似的に、相対的に高揚感の低い演出画像と相対的に高揚感の高い演出画像とを交互に表示して、演出画像表示の単調化を防止する。なお、「BB遊技状態中RB遊技状態における一般演出画像データに基づく演出画像(BB遊技状態中RB遊技状態一般演出)」から「BB遊技状態中RB遊技状態における特別演出画像データに基づく演出画像(BB遊技状態中RB遊技状態特別演出)」への表示切換え時に、「JAC IN」などの画像表示を行ってもよい。
次に、図17を参照して、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5、スピーカ21L、21R、LED101、ランプ102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を説明する。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する都度行われる乱数サンプリングの判定毎に実行される後述の図20のS16の確率抽選処理で使用される確率抽選テーブル(図8から図10)、後述の図20のS17の停止用当選役決定処理が実行される毎に使用される停止用当選役決定テーブル(図11)、後述の図20のS24の滑りコマ決定処理の中で停止テーブル群を選択する際に使用される停止テーブル群選択テーブル(図12)、図20のS25のリール停止制御の処理で使用される停止テーブル(図13)、遊技者による停止スイッチ7L、7C、7Rの操作に応じてリールの停止態様を判定する際に使用される停止位置検索用テーブル(図示せず)及びテーブルナンバー選択テーブル(図示せず)、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が記憶されている。このコマンドには、デモ表示コマンド、スタートコマンド、リール停止許可コマンド、リール停止コマンド、全リール停止コマンド、表示役コマンド等がある。
図17の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9a、9b、9cと、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ49L、49C、49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ9a、9b、9cを駆動制御するランプ駆動回路45及び情報表示部18を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート(図示せず)を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
又、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、BETスイッチ11、12、13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/Oポート(図示せず)を介してCPU31に接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止スイッチ7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を出力する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ送信する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を出力する。
図17の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に記憶されている確率抽選テーブルに基づいて、複数の当選役のいずれかが決定される。当選役が決定された後、停止位置検索用テーブルを選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が0にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が記憶される。
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に記憶されている。この図柄テーブルでは、上記リセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
さらに、ROM32内には、表示図柄組合せテーブル(図示せず)が記憶されている。この表示図柄組合せテーブルでは、表示される図柄の組合せと、表示時のメダル払出し枚数と、その表示を表わす表示判定コードとが対応づけられている。上記の表示図柄組合せテーブルは、リール3L、リール3C、リール3Rの停止制御時及び全リール停止後の表示役の表示確認を行うときに参照される。
上記乱数サンプリングに基づく確率抽選処理により特定の当選役の当選に該当する場合に、CPU31は、遊技者が停止スイッチ7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる停止指令信号及び選択された停止位置検索用テーブルに基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当選した当選役の表示を示す停止態様となり、表示役が払出しを伴う入賞役であれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダルの払出し処理を終了する。
図18は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aから主制御回路71へコマンド、情報等が送信されることはない。又、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bから画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報等が送信されることはない。
画像制御回路(gSub)72aは、副制御回路マイコン81、シリアルポート82、ROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89で構成される。
副制御回路マイコン81は、CPU、割込みコントローラ、入出力ポート(何れも図示せず)を備えている。副制御回路マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、ROM83内に記憶された制御プログラムに従って各種の処理を行う。なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、各種の処理を行うために乱数が必要となった場合には、副制御回路マイコン81の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信される各種のコマンド、情報等を受信する。
副制御回路マイコン81には、ROM83と、画像ROM88と、ワークRAM84と、カレンダIC85と、が接続されている。
画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータ等を記憶する。
ROM83は、副制御回路マイコン81で実行する制御プログラムや決定用テーブル等を記憶する。
ワークRAM84は、副制御回路マイコン81が制御プログラムを実行する際に必要な各種の情報を記憶するための一時記憶手段として構成される。
カレンダIC85は、日付データを記憶する。副制御回路マイコン81には、操作部17が接続されている。実施形態では、この操作部17を遊技場の従業員等が操作することにより日付の設定等が行われるようになっている。副制御回路マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、副制御回路マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
画像制御IC86は、副制御回路マイコン81により決定された演出内容に応じた画像を生成し、液晶表示装置5に出力する。
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。副制御回路マイコン81は、この制御RAM87に対して情報等の書込みや読み出しを行う。又、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。副制御回路マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミングごとに更新する。
画像制御IC86には、液晶表示装置5と、ビデオRAM89とが接続されている。
ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する際の一時記憶手段として構成される。
又、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置5に転送終了する(1/60秒)毎に副制御回路マイコン81に信号を送信する(次の処理の開始)。
又、画像制御回路(gSub)72aでは、副制御回路マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。副制御回路マイコン81は、決定された演出に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、副制御回路マイコン81は、所定のタイミングごとに、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン91、シリアルポート92、プログラムROM93、ワークRAM94、音源IC95、パワーアンプ96、音源ROM97で構成される。
音・ランプ制御マイコン91は、CPU、割込みコントローラ、入出力ポート(何れも図示せず)を備えている。音・ランプ制御マイコン91に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM93内に記憶された制御プログラムに従って音・ランプの出力処理を行う。又、音・ランプ制御マイコン91には、LED101及びランプ102が接続されている。音・ランプ制御マイコン91は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED101及びランプ102に出力信号を送信する。これにより、LED101及びランプ102が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート92は、画像制御回路(gSub)72aから送信される各種のコマンド、情報等を受信する。
プログラムROM93は、音・ランプ制御マイコン91で実行する制御プログラム等を記憶する。
ワークRAM94は、音・ランプ制御マイコン91が制御プログラムを実行する際に必要な各種の情報を記憶するための一時記憶手段として構成される。
音源IC95は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ96に出力する。
パワーアンプ96は増幅器であり、このパワーアンプ96にはスピーカ21L、21Rが接続されている。パワーアンプ96は、音源IC95から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ21L、21Rから出力させる。
音源ROM97は、音源を生成するための音源データ(フレーズ等)等を記憶する。
又、音・ランプ制御マイコン91には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員等により操作可能となっており、スピーカ21L、21Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン91は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ21L、21Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
次に、図19から図22のフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
最初に、図19から図21のメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の主たる制御動作について説明する。
先ず、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(S1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いて、ゲーム終了時のRAM33の記憶内容を消去する(S2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L、3C、3Rの停止後から30秒経過したか否かを判定する(S3)。この判定がYESであれば、副制御回路72に対し、デモ画像の表示を要求するデモ表示コマンドを送信する(S4)。この判定がNOであれば、S5へ処理を移す。
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームでリプレイに入賞したか否かを判定する(S5)。この判定がYESのとき投入要求分のメダルを自動投入し(S7)、S8の処理に移る。S5の判定がNOのときメダルセンサ22S又はBETスイッチ11、12、13からの入力があるか否かを判定する(S6)。この判定がYESのときS8の処理に移り、NOのときS3の処理に移る。
次に、CPU31は、メダルセンサ22S、又は、BETスイッチ11、12、13からの所定の信号の出力を検出したことに応じて、BETコマンドを副制御回路72へ送信するために、所定の情報をRAM33(図17)に記憶する(S8)。続いて、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判定する(S9)。この判定がYESのときS10へ移り、NOのときS9を繰返す。
次に、CPU31は、前回のゲームが開始してから4.1秒経過しているか否かを判定し(S10)、この判定がYESのときS12の処理に移り、NOのときS11の処理に移る。続いて、CPU31は、ゲーム開始待ち時間消化処理を行う(S11)。具体的には、CPU31は、前回のゲームが開始してから4.1秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。続いて、CPU31は、全リールの回転開始要求コマンドを出力する(S12)。主制御回路71は、この全リールの回転開始要求コマンドの検知に基づいて、リール3L、3C、3Rの回転開始を指令する。続いて、CPU31は、抽選用の乱数を抽出する(S13)。S13の処理で抽出した乱数は、後述の確率抽選処理(図20のS16)において使用される。
次に、1ゲーム監視用タイマに、例えば30秒を示す数値を初期値としてセットする(図20のS14)。この1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止スイッチの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。このタイマは、初期値がセットされてから時間の経過に応じて数値が減算されていく。続いて、CPU31は、遊技状態監視処理を実行する(S15)。この遊技状態監視処理では、遊技状態の移行条件が満たされているかどうか(即ち、それぞれの遊技状態を示すフラグがセットされているかどうか)を判定し、遊技状態移行条件が満たされていると判定するときに遊技状態を移行(即ち、セットされている遊技状態のフラグに応じた遊技状態をセット)し、遊技状態移行条件が満たされていると判定しないときに現在の遊技状態を維持する。例えば、前回のゲームで、BBが当選したにもかかわらず取りこぼしが発生した場合、このBBが当選した情報に基づいて、今回のゲーム以降、所定の条件が成立するまで、遊技状態を一般遊技状態から持越状態へ移行する。
次に、CPU31は、上記S13の処理において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う(S16)。この確率抽選処理は、BET数及び遊技状態に応じて確率抽選テーブル(図8から図10)を使用し、乱数値がどの表示役の乱数値範囲に属するかを判定し、当選役(成立フラグ)を決定するものである。
次に、CPU31は、停止用当選役を決定する処理を行う(S17)。この停止用当選役の決定処理では、図12に一例を示す停止用当選役選択テーブルを使用し、遊技状態とS16で決定された当選役とに応じて抽選により停止用当選役の決定を行う。続いて、CPU31は、停止用当選役に対応する図柄組合せを並べる入賞ラインの選択(テーブルラインの選択)を行う(S18)。
次に、CPU31は、副制御回路72へスタートコマンドを送信するために、RAM33(図17)に所定の情報をセットする(S19)。スタートコマンドは、当選役、停止用当選役、遊技状態の情報などを含む。続いて、CPU31は、リール3L、3C、3Rの回転開始後から通算して、例えば208ミリ秒が経過し、リール3L、3C、3Rが例えば毎秒80回転の一定の速さの回転に至るまで待機する(S20)。続いて、CPU31は、リール停止許可コマンドを副制御回路72に対して送信するために、RAM33に所定の情報をセットする(S21)。
次に、CPU31は、停止スイッチがオンされたかどうかを判定する(S22)。具体的には、いずれかの停止スイッチ7L、7C、7Rが操作されたかどうかを判定する。この判定がYESのときS24に処理を移し、NOのときS23に処理を移す。
次に、CPU31は、1ゲーム監視用タイマの値は0かどうかを判定する(S23)。この判定がYESのときはS24へ処理を移し、NOのときはS22へ処理を移す。
次に、CPU31は、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行う(S24)。具体的には、リール3L、3C、3Rそれぞれに許容される最大滑りコマ数を決定し、S17の処理により決定された停止用当選役に基づき停止用テーブル群を決定し、この停止テーブル群から一の停止テーブルを選択する。すなわち、停止用当選役と、停止スイッチ7L、7C、7Rの操作タイミングと、に基づいて、停止用当選役に基づいて決定される停止テーブル群から一の停止テーブルを選択する。続いて、S24で選択された停止テーブルを使用して、滑りコマ数分、停止操作された停止スイッチに対応するリールを回転させてから停止させ(S25)、停止制御の対象であるリールの情報を含むリール停止コマンドを副制御回路72へ送信するために、RAM33(図17)に所定の情報をセットする(S26)。続いて、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判定する(S27)。この判定がNOのときS22へ処理を移し、YESのときS28へ処理を移す。
次に、CPU31は、リール3L、3C、3Rのうち少なくとも一つが停止操作の対象とされず、自動停止されたかどうかを判定する(S28)。この判定がYESのときS29へ処理を移し、NOのとき図21のS30へ処理を移す。
S29では、CPU31は、リール3L、3C、3Rのうちの少なくとも一つが自動停止したことを示す自動停止コマンドを副制御回路72へ送信するために、RAM33に所定の情報をセットする。
次に、CPU31は、全てのリールが停止したことを示す全リール停止コマンドを副制御回路72へ送信するために、RAM33に所定の情報をセットする(図21のS30)。
次に、CPU31は、表示役検索を行う(S31)。表示役検索とは、表示窓4L、4C、4Rに停止表示された図柄の停止態様に基づいて表示役を識別するための表示役フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び表示判定テーブルに基づいて表示役を識別する。続いて、表示役フラグが正常であるか否かを判定する(S32)。この判定がNOのときはイリーガルエラーの表示を行う(S33)。S32の判定がYESのときは、CPU31は、表示役と遊技状態とに応じてメダルのクレジット又は払出しを行う(S34)。このとき、CPU31は、当選役がBB又はRBのときであって表示役がBB又はRBでないとき、この当選役をRAM33(図17)に記憶される持越役にセットする。あるいは、表示役がBB又はRBのとき、CPU31は、RAM33に記憶されている持越役の情報を消去する。
次に、CPU31は、副制御回路72に表示役コマンドを送信するために、RAM33(図17)に所定の情報をセットする(S35)。表示役コマンドはS31の処理により表示役が表示されたとされたときに送信されるコマンドである。
次に、CPU31は、遊技状態がBB遊技状態中RB遊技状態又は一般遊技状態中RB遊技状態であるかどうかを判定する(S36)。この判定がYESのとき、BB又はRBの遊技数チェック処理を行い(S37)、NOのときS43へ処理を移す。遊技数チェック処理では、CPU31は、BB遊技状態中RB遊技状態における小役の入賞回数、及びBB遊技状態中RB遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。一般遊技状態中RB遊技状態の場合、遊技数チェック処理では、一般遊技状態中RB遊技状態における小役の入賞回数、及び一般遊技状態中RB遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。
次に、CPU31は、BB遊技状態又はRB遊技状態の終了時かどうかを判定する(S38)。この判定がYESのときS39へ処理を移し、NOのとき図19のS2へ処理を移す。
次に、CPU31は、ボーナス終了時処理を行う(S39)。具体的には、CPU31は、RAM33(図17)に記憶されるボーナス(BB、RB)に関する各種情報をクリアする。
次に、CPU31は、BB遊技状態の終了かどうかを判定する(S40)。この判定がYESのときS41へ処理を移し、NOのとき図19のS2へ処理を移す。
次に、CPU31は、RAM33(図19)に記憶されるRTゲーム数カウンタに、例えば100をセットする。これによって、次回以降の100ゲームに亘ってRT遊技状態が継続することになる。RTゲーム数カウンタは、RT遊技状態が継続するゲーム数を計数するカウントダウン変数で、1ゲームの消化毎に1減算され、0になったときがRT遊技状態の終了時であることを示すカウンタである。
次に、CPU31は、RAM33(図19)に記憶されるRT遊技状態中フラグをオンにする。このRT遊技状態中フラグがオンとされることによって、遊技状態監視処理(図20のS15の処理)において、遊技状態がRT遊技状態にセットされる。
一方、S43では、BB、RBの成立チェック処理を行う。この成立チェック処理では、CPU31は、BB、RBのいずれかが成立したかどうかをチェックする。そして、BB成立の場合には遊技状態をBB遊技状態中RB遊技状態へ移行し、RB成立の場合には遊技状態を一般遊技状態中RB遊技状態へ移行する。
次に、CPU31は、遊技状態がRT遊技状態であるかどうかを判定する(S44)。この判定がYESのときS45へ処理を移し、NOのとき図19のS2へ処理を移す。
S45では、CPU31は、RAM33(図17)に記憶されるRTゲーム数カウンタから1を減算する。
次に、CPU31は、RAM33に記憶されるRTゲーム数カウンタの値は0かどうかを判定する(S46)。この判定がYESのときS47へ処理を移し、NOのときS48へ処理を移す。
S47では、CPU31は、RAM33(図17)に記憶されるRT遊技状態中フラグをオフにする。
次に、CPU31は、遊技ロック処理を実行する(S48)。この遊技ロック処理の詳細は、図22を参照して後述する。
次に、図22を参照して、図21のS48で実行される遊技ロック処理の詳細について説明する。
先ず、CPU31は、当選役はBBでありかつ表示役はBBでないかどうかを判定する。即ち、BBが当選したにもかかわらず、BBの成立を示す図柄(青7(図柄61)−青7−青7又は赤7(図柄67)−赤7−赤7)が有効ラインに並んで停止表示されなかったかどうかを判定する。この判定がYESのときS52へ処理を移し、NOのときS54へ処理を移す。
S52では、CPU31は、サンプリング回路37(図17)を制御して、一の乱数をサンプリング(抽出)する。続いて、CPU31は、「RT遊技状態におけるBB当選時の遊技ロック決定確率テーブル」(図14)を参照し、S52でサンプリングされた乱数に基づいて、遊技ロックを掛けるかどうかを決定する。この処理が終了すると、S57へ処理を移す。
一方、S54では、CPU31は、RAM33(図17)に記憶されるRTゲーム数カウンタの値は90、80、70、60、50、40、30、20、10のいずれかであるかを判定する。この判定がYESのときS55へ処理を移し、NOのとき本サブルーチンは終了し、図19のS2へ処理を移す。
S55では、CPU31は、サンプリング回路37を制御して、一の乱数をサンプリング(抽出)する。続いて、CPU31は、「RT遊技状態における残りゲーム数に応じた遊技ロック決定確率テーブル」(図15)を参照し、S55でサンプリングされた乱数及びRTゲーム数カウンタの値に基づいて、遊技ロックを掛けるかどうかを決定する。この処理が終了すると、S57へ処理を移す。
S57では、CPU31は、S53又はS56の処理により、遊技ロックを掛けると決定されたかどうかを判定する。この判定がYESのときS58へ処理を移し、NOのとき本サブルーチンは終了し、図19のS2へ処理を移す。
次に、CPU31は、所定時間(例えば、3秒)に亘って、遊技ロックを実行する。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図19のS2へ処理を移す。
次に、図23を参照して、主制御回路71のCPU31が実行する定期割込み処理について説明する。この定期割込み処理は、例えば1.1173ミリ秒ごとに呼出されて起動される。
先ず、CPU31(図17)は、レジスタの退避を行う(S61)。
次に、CPU31は、入力ポートのチェック処理を行う(S62)。
次に、CPU31は、通信データ送受信処理を行う(S63)。具体的には、RAM33(図17)に記憶される各種コマンド(これらのコマンドは、図19のS4、S8、図20のS19、S21、S26、S29、図21のS30、S35のそれぞれの処理でRAM33に記憶されたコマンドである)を、主制御回路71から副制御回路72へ送信する。
次に、CPU31は、RAM33の所定の記憶領域に記憶される割込みカウンタに1を加算する処理を行う(S64)。
次に、CPU31は、RAM33の所定の記憶領域に記憶される割込みカウンタの値を参照し、この値が偶数かどうかを判定する(S65)。この判定がYESのときS72へ処理を移し、NOのときS46へ処理を移す。
次に、CPU31は、リール識別子にリール3Rを示す情報をセットする(S66)。続いて、CPU31は、リール3Rの回転開始制御、回転加速制御、一定の速さの回転制御、回転停止制御を行うリール3R制御処理を行う(S67)。
次に、CPU31は、リール識別子にリール3Cを示す情報をセットする(S68)。続いて、CPU31は、リール3Cの回転開始制御、回転加速制御、一定の速さの回転制御、回転停止制御を行うリール3C制御処理を行う(S69)。
次に、CPU31は、リール識別子にリール3Lを示す情報をセットする(S70)。続いて、CPU31は、リール3Lの回転開始制御、回転加速制御、一定の速さの回転制御、回転停止制御を行うリール3L制御処理を行う(S71)。
一方、S72では、CPU31は、7SEG駆動制御処理を行う。
次に、CPU31は、各種カウンタ減算処理を行う(S73)。続いて、CPU31は、電磁カウンタ制御処理を行う(S74)。最後に、CPU31は、レジスタを復帰させ(S75)、定期割込み処理を終了する。
次に、図24から図27を参照して、副制御回路72(図18)の副制御回路マイコン81(図18)により実行される処理について説明する。
先ず、図24及び図25を参照して、図20のS19を経て図23のS63が実行されることによって、主制御回路71(図18)から副制御回路72(図17及び図18)に送信されたスタートコマンドが副制御回路72によって受信されたときに、副制御回路72の副制御回路マイコン81(図18)によって起動、実行されるスタートコマンド受信時処理について説明する。
先ず、副制御回路マイコン81(図18)は、遊技状態がBB遊技状態中RB遊技状態かどうかを判定する(S81)。この判定がYESのときS82へ処理を移し、NOのとき図25のS92へ処理を移す。
S82では、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84(図18)に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出カウンタ」の値が0でないかどうかを判定する(S82)。この判定がYESのときS83へ処理を移し、NOのときS87へ処理を移す。
次に、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出カウンタ」の値から1を減算する(S83)。
次に、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出カウンタ」の値が0かどうかを判定する。この判定がYESのときS85へ処理を移し、NOのときS86へ処理を移す。
S85では、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態一般演出カウンタ」に6をセットする。
S86では、副制御回路マイコン81は、画像制御IC86(図18)を制御して、演出画像データテーブル(図16)に格納される演出識別子が「BB遊技状態中RB遊技状態における特別演出」に対応する「BB遊技状態中RB遊技状態における特別演出画像データ」に基づいて、BB遊技状態中RB遊技状態特別演出を実行する。この処理が終了すると、図25のS92へ処理を移す。
他方、S87では、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態一般演出カウンタ」の値が0でないかどうかを判定する(S87)。この判定がYESのときS88へ処理を移し、NOのとき図25のS92へ処理を移す。
次に、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態一般演出カウンタ」の値から1を減算する(S88)。
次に、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態一般演出カウンタ」の値が0かどうかを判定する。この判定がYESのときS90へ処理を移し、NOのときS91へ処理を移す。
S90では、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出カウンタ」に6をセットする。
S91では、副制御回路マイコン81は、画像制御IC86を制御して、演出画像データテーブル(図16)に格納される演出識別子が「BB遊技状態中RB遊技状態における一般演出」に対応する「BB遊技状態中RB遊技状態における一般演出画像データ」に基づいて、BB遊技状態中RB遊技状態一般演出を実行する。この処理が終了すると、図25のS92へ処理を移す。
S92では、副制御回路マイコン81は、受信したスタートコマンドに含まれる情報から、当選役はBBかどうかを判定する。この判定がYESのときS93へ処理を移し、NOのときS95へ処理を移す。
S93では、副制御回路マイコン81は、画像制御IC86を制御して、ビデオRAM89(図18)に確保されているバッファ領域に、演出画像データテーブル(図16)に格納される、演出識別子が「BB当選報知演出」に対応する「BB当選報知演出画像データ」をバッファリングする。
次に、副制御回路マイコン81は、画像制御IC86を制御して、ビデオRAM89のバッファ領域にバッファリングされている「BB当選報知演出画像データ」に基づいて、BB当選報知演出を実行する(S94)。
S95では、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84(図18)に記憶される「BB当選報知演出再度実行フラグ」はオンかどうかを判定する。「BB当選報知演出再度実行フラグ」とは、前回のゲームで表示したBB当選報知演出を、今回のゲームにおいても再度表示するかどうかを区別するためのフラグである。この判定がYESのときS96へ処理を移し、NOのとき本ルーチンは終了する。
S96では、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB当選報知演出再度実行フラグ」をオフにする。続いて、副制御回路マイコン81は、消去されずバッファ領域に保持されているBB当選報知演出画像データに基づいて、BB当選報知演出を実行する(S97)。この処理が終了すると、本ルーチンは終了する。
実施形態の遊技機1は、リール3L、3C、3Rのうちの少なくとも一つが自動停止によって停止すると、当選役にかかわらず、いずれの表示役も成立又は入賞しないように構成されている。これを利用し、リール3L、3C、3Rが自動停止されると、上記S97の処理を実行することによって、遊技者は、BB当選報知演出を何度も見ることが出来る。これによって、遊技者は、出現頻度の低い希少価値の高い演出画像を何度も堪能したり、この演出画像をカメラなどで撮影したりして、楽しむことが出来る。
後述の図27の表示役コマンド受信時処理のS112において、最初に「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出カウンタ」に6がセットされ、次に上記S82からS86の処理が6ゲームに亘って(即ち「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出カウンタ」の値が0になるまで)実行されることによって、「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出」が実行される。さらに「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出カウンタ」の値が0になると、上記S87からS91の処理が6ゲームに亘って(即ち「BB遊技状態中RB遊技状態一般演出カウンタ」の値が0になるまで)実行されることによって、「BB遊技状態中RB遊技状態一般演出」が実行される。この様に、BB遊技状態中RB遊技状態である限りは、6ゲーム毎に「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出」及び「BB遊技状態中RB遊技状態一般演出」が、この順序で実行される。
次に、図26を参照して、図20のS29を経て図23のS63が実行されることによって、主制御回路71(図17)から副制御回路72(図17及び図18)に送信された自動停止コマンドが副制御回路72によって受信されたときに、副制御回路72の副制御回路マイコン81(図18)によって起動、実行される自動停止コマンド受信時処理について説明する。
先ず、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に確保されるバッファ領域にバッファリングされているBB当選報知演出画像データを消去せず保持する(S101)。続いて、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84に記憶される「BB当選報知演出再度実行フラグ」をオンにする(S102)。この処理が終了すると、本ルーチンは終了する。
次に、図27を参照して、図21のS35を経て図23のS63が実行されることによって、主制御回路71(図17)から副制御回路72(図17及び図18)に送信された表示役コマンドが副制御回路72によって受信されたときに、副制御回路72の副制御回路マイコン81(図18)によって起動、実行される表示役コマンド受信時処理について説明する。
先ず、副制御回路マイコン81は、表示役はBBかどうかを判定する(S111)。この判定がYESのときS112へ処理を移し、NOのとき本サブルーチンは終了する。
S112では、副制御回路マイコン81は、ワークRAM84(図18)に記憶される「BB遊技状態中RB遊技状態特別演出カウンタ」に6をセットする。この処理が終了すると、本ルーチンは終了する。
次に、図28を参照して、スタートコマンド受信時処理(図24及び図25)のS94の処理において、副制御回路マイコン81(図18)が画像制御IC86(図18)を制御して、演出画像データテーブル(図16)から読み出されるBB当選報知演出画像データに基づいて液晶表示装置5に表示される演出画像の例を説明する。この演出画像は、遊技者に対し、BB当選を祝福して報知するようにデザインされており、遊技者の遊技に対する期待感、満足感、優越感等を高め得る演出画像である。
なお、BB当選を報知する演出画像には、複数種類あり、それぞれが表示される確率が異なり、表示される確率が低い演出画像が表示された場合に、上記S101(図26)の処理を経てS97(図25)の処理が実行されることにより、通常あまり目にする事が出来ない演出画像を何度も堪能でき、カメラなどで記録する事が出来るため、演出画像を楽しもうとする遊技者の要望を効果的に満足させる事が出来る。
次に、図29を参照して、スタートコマンド受信時処理(図24及び図25)のS86又はS91の処理において、副制御回路マイコン81(図18)が画像制御IC86(図18)を制御して、演出画像データテーブル(図16)からそれぞれ読み出される「BB遊技状態中RB遊技状態における特別演出画像データ」又は「BB遊技状態中RB遊技状態における一般演出画像データ」に基づいて液晶表示装置5に表示される演出画像の例を説明する。
図29(1)は、BB遊技状態中RB遊技状態の特別演出の演出画像例である。この演出画像は、BB遊技状態中RB遊技状態における遊技の高揚感を高め得るようにデザインされている。この演出画像によって、遊技者は、有利な遊技状態にあることを認識することができ、BB遊技状態中RB遊技状態における遊技の興趣をより一層高め得ることができる場合がある。
図29(2)は、BB遊技状態中RB遊技状態の一般演出の演出画像例である。この演出画像は、BB遊技状態中RB遊技状態における遊技の高揚感を高め得ないようにデザインされている。この演出画像によって、遊技者は、有利な遊技状態にあることを格別認識することはない。
なお、実施形態では、遊技機1は、図29(1)及び(2)の演出画像を、所定ゲーム数(例えば、6回)毎に切換えて表示するので、BB遊技状態中RB遊技状態における演出が単調となることを回避し、遊技者が演出画像を見飽きてしまい、遊技の興趣が低下することを防止できる場合がある。
実施形態のRBは、第1種特別役物であり、BBは、この第1種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置である。実施形態では、図7に示したように、これらBB、RB、SRBが成立したそのゲームにおいてそれぞれメダルの払出しは行なわれないとしている。しかし、これに限らず、これらBB、RBが成立したそのゲームにおいて、遊技者に対して、所定数(例えば15枚)のメダルの払出が行われるとしてもよい。
実施形態の各種画像データテーブルに格納されている画像データに基づいて液晶表示装置5の表示画面5aに表示される所定の演出画像は、静止画であっても動画であっても、いずれでもよい。又、この所定の演出画像は、2D(Two Dimension、2次元)画像により構成される2Dグラフィックスであっても、3D(Three Dimension、3次元)画像を表示するように数値化し、この数値を変化させることによってより立体的な動画像を表示する3Dグラフィックスであってもよい。
又、実施形態で示した種々の演出画像は、一のゲームにおいて完結する非連続演出である。しかしこれに限らず、複数のゲームに亘って連続するストーリーに基づく演出画像を表示して完結する、いわゆる連続演出であってもよい。
実施形態では、演出画像を遊技者に示す演出手段として、液晶表示装置5の表示画面5aに表示する演出画像を用いたが、これに限らず、LED101及びランプ102などの発光部材が発する光、Light Emitting Diodeが発する光、スピーカ21L、21Rから発せられる音、又はこれらの所定の組合せを用いてもよい。さらに、液晶表示装置5に限らず、Code Ray Tube、Liquid Crystal display、Electro Luminescence Display、Plasma Display Panel等であってもよい。
実施形態では、遊技ロックを図21のS48の段階で(即ち、メダルが払出された後の1ゲーム終了時に)実行するとしたが、これに限らず、図20のS16の確率抽選処理で当選役が決定された直後に遊技ロックを実行するとしてもよい。
以上、本発明の実施形態を複数例示したが、これらに限られるものではない。
実施形態で示した、遊技機1の構成要件である各手段は、本発明の趣旨に沿うように適宜設計変更可能である。又、実施形態の遊技機1で採用した各種テーブルにおいて、決定される情報の種類や名称、設定された抽選値や当選確率、その他の数値などは本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更することができる。例えば、当選役、停止用当選役及び「遊技ロックを掛ける」又は「遊技ロックを掛けない」の決定内容の決定確率、その他の決定又は抽選確率などは、実施形態の遊技機1で採用したものに限らず任意に変更することができる。又、リール3L、3C、3Rの外周に描かれた図柄、演出表示に用いられるキャラクタ、演出識別子に基づく画像などは適宜デザイン変更可能である。さらに、本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明は、以上の実施形態のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、各種アミューズメント遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上記遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。