JP4834318B2 - 見切り縁材。 - Google Patents

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Description

本願発明は、ある土壌部分を自在な形状に囲繞区分し、あるいは高低差のある土壌部分を同様に自在な形状で区分する見切り縁材に関するもので、花壇、庭園その他に適用できる区画部材に関するものである。
花壇、庭園、芝地の造成等である部分と他の部分を区画する必要が生じるが、このような場合区画部材としてブロックその他種々の見切り材または縁材が使用され、区画部分を所望の形状に囲繞する手法がとられている。このような見切り材あるいは縁材として、従来種々のものが提供開示されている。
この種のものとして例えば、花壇の縁取り材で「組立式花壇用材」の考案(実開昭63−181245)、「構築用ブロック」の意匠(登録意匠第705108号)など、画設型のものが開示・提供されているが、これらは、板体同士を嵌合して定型の枠体を構築するものの、現場の規模や形状に応じた造形はできない。同じ画設型でも、板体同士が緩く連結され、花壇の縁取りを多様に形成できる「花壇用ブロック」の考案(実開平6−33436)も開示されている。この場合、列の形状は直状や曲状、そして、波状にもなるが、本体が湾曲しているので、直線を画すことはできない。
また、本体両端にヒンジ部を有する板体同士を、軸材を貫挿して運結していく「花壇ぶち構成縁材」の考案(実開昭56−3757)も開示されている。この場合、造形の自在性はあるが、付属部材の軸材を必要とする煩わしさや、ヒンジの一体成型が必要なことに伴う材料設定やコストなどの問題がある。いずれにしても、これらは、土壌部分の一つである花壇の縁取りを目的にしたものであり、色々な場所、様々な場面、大小の規模がある、被区画全般に対応するように考慮されたものではない。
なお、本願発明と関連する特許文献としては次のようなものがある。
特開平06−280273号公報 実開平06−33436号公報 実開昭63−181245号公報 実開昭56−3757号公報
本願発明が解決しようとする課題は次の通りである。
(1)花壇、庭園、公園などにおいて所定の土壌部分を自由な形状に囲繞する。
(2)区画形成のコストを低廉なものにする。
(3)区画部材としての見切り縁材を目立たないものとして区画される土壌部分の意匠性を高める。
(4)見切り縁材を軽量かつ嵩張らないものとして小区画にも適応できるものとする一方、区画形成の作業性を高める。
本願発明は、遮熱材を被覆した区画プレートと、この区画プレートを支持するアームと、前記区画プレート同士を連結するジョイントとからなり、前記ジョイントはその上下方向の両端部に形成される一対の嵌合溝と、両嵌合溝に形成されジョイントを所望角度に折曲可能にする角度設定手段とを具え、区画プレートの連結により形成される見切り縁材の形状を自在に設定できるようにした見切り縁材を提供して上記従来の課題を解決しようとするものである。
また、上記の見切り縁材において、前記区画プレートは柔軟性樹脂材、鉄、ステンレス、アルミのうちいずれかの板状材で形成する構成となすことがある。
さらに、段落0007又は0008いずれかの見切り縁材において、遮熱材は椰子繊維布、麻布、合成繊維布、不織布のいずれかで形成しクリップにより区画プレートに係止するように構成することがある。
またさらに、段落0007ないし0009いずれかの見切り縁材において、ジョイントが具える角度設定手段は、両嵌合溝に形成した一対の切欠き部で構成し、ジョイントを前記切欠き部において所望角度に折曲できるように構成することがある。
また、段落0010の見切り縁材において、前記切欠き部における切欠き角度は120度に設定し、この切欠き部においてジョイントを鋭角、鈍角または平坦のいずれにも形成できるようにして複雑な形状の区画を容易に形成できるように構成することがある。
本願発にあっては、上記構成により、対象部分を所望自在な形状に簡単用に囲繞形成でき、作業性も良好であり工事コストも低廉である。
本願発明において、区画プレートの寸法形状は特に制限はないが、一般的に長方形が実用的であり、寸法は区画対象に対応させて大中小さまざまなものを用意する。区画プレートの横長を小さくすれば、対象区画をより複雑な形状に囲繞することができる。 また、区画プレートの材質は柔軟性樹脂、アルミ、ステンレス、鉄等の板材が作業性、コストの見地から望ましい。
区画プレートを連結するジョイントは角度設定手段としての切欠き部を有していて、この切欠き部を折曲して連結する区画プレートの描く形状を所望に形成することになるから、切欠き部におけるジョイントの折り曲げが容易である必要がある。この見地から、ジョイントも柔軟性樹脂、アルミ、ステンレス、鉄等の板材で構成することが望ましい。
ジョイントにおける角度設定手段としての切欠き部の開度は種々設定可能であるが、120度程度に設定すれば、ジョイントの折り曲げ角度は180度(ジョイントは通直状態)から最小で60度までの範囲で設定が可能であり区画プレートを必要なほとんどの形状に合わせて列設させることができる。
区画プレートを取り付けるアームは土壌中に埋設して固定するが、土壌が例えばコンクリート下地やその他の下地上に盛られていて土壌厚が薄い場合にはアームの下部に支持体を設けこの支持体を前記下地に固定するようにする。
この見切り縁材を屋上の緑化システム、例えば本願の発明者らによる特許第2717632号、第2531542号、第3233877号、第3280912号、第3289064号、第3516612号等における植栽装置等に設置する場合に、見切り縁材により囲繞しようとする隣接区画に高低差があると区画プレートの露出部分から低い区画の植物に輻射熱が放射され植物に悪影響を及ぼすことがある。このような場合、区画プレートに遮熱体を取り付けることが望ましい。この遮熱体は椰子繊維、麻繊維等の布で形成し区画
図面に基づいて本願発明の1実施例を説明する。 本願発明に係る見切り縁材は区画プレート、アーム、ジョイントを具えてなり、図1は区画プレート1とこれを支持するアーム2を示す斜視図であり、この実施例ではアーム2はL字形状をなして下部の脚部に支持板3を有していて区画対象としての土壌が浅いような場合に支持板3で安定的に区画プレートを支えるようになっている。 したがって、土壌が充分な深さを有するような場合はアーム2は通直な構成とし、土壌中に打ち込むようにしてもよい。
図2は前記区画プレート1を連結するためのジョイントを示す斜視図であり、このジョイント4は上下の両端部に一対の嵌合溝4a、4aを具え前記区画プレート1が嵌めこまれるようになっている。 また、これら両嵌合溝4a、4aの中央部には角度設定手段としての切欠き部4b、4bが一対設けられており、この切欠き部4b、4bにおいてジョイント4を所望角度に自在に折り曲げることができる。
図3はジョイント4の平面図であり、上端および下端に形成される前記切欠き部4bの開度はこの実施例では約120度に設定されている。したがって、ジョイント4は図3の平坦状態から矢符方向に折り曲げることにより鈍角、鋭角を含め自由な角度に折り曲げることができ、ジョイント4の最小角度は約60度に設定することが可能である。
図4は区画プレート1とジョイント4の関連構成を示す斜視図であり、ジョイント4はその切欠き部4b、4bにおいて所定角度に折曲され、この状態で嵌合溝4a、4aに区画プレート1、1が嵌めこまれている。 また、図5はジョイント4の折り曲げ角度の調節により区画プレート1を列設して、複雑な不定形状を形成した場合を示す平面図である。
図に示すような不定形状でも、図4において説明したようにジョイント4の角度設定を種々変えながら区画プレート1を連結していくことにより、迅速容易に所望形状の囲繞をなすことができる。
図6は区画プレート1、アーム2およびジョイント4により構成される見切り縁材の他の実施例を示す一部断面側面図である。
アーム2は図1に示した構成を有していて支持板3の下面には両面接着シート3aが付設されている。 また、区画プレート1は遮熱材5で被覆されている。この実施例で、遮熱材5は椰子繊維布により構成されており、区画プレート1の全面を覆うように被着されクリップ6により挟み込むことで固定されるようになっている。
図7は、図6に示す見切り縁材の適用例のひとつを示す一部断面図である。図において、A、Bは本願の発明者らによる特許第2717632号、第2531542号、第3233877号、第3280912号、第3289064号、第3516612号等で提供された植栽装置を示しており、植栽装置Aの土壌の高さは植栽装置Bの土壌高さより高くなっている。見切り縁材はAとBを区画するために使用されているが、区画プレート1が露出したままであると、露出面からの陽光の輻射熱の放射により植栽装置Bにおける植物が悪影響を受ける。このため、輻射熱を遮断するために遮熱材5が必要となる。
本願に係る見切り縁材は以上説明した構成作用により、花壇、庭園、公園などにおいて所定の土壌部分を自由な形状に囲繞することができ、区画形成のコストも低廉である。
また、区画部材としての見切り縁材を目立たないものとして区画される土壌部分の意匠性を高める。 さらに、見切り縁材を軽量かつ嵩張らないものとして小区画にも適応できるものとする一方、区画形成の作業性が高まる。
区画プレート1とこれを支持するアーム2を示す斜視図である。 区画プレート1を連結するためのジョイントを示す斜視図である。 ジョイント4の平面図である。 区画プレート1とジョイント4の関連構成を示す斜視図である。 ジョイント4の折り曲げ角度の調節により区画プレート1を列設して、複雑な不定形状を形成した場合を示す平面図である。 区画プレート1、アーム2およびジョイント4により構成される見切り縁材の他の実施例を示す一部断面側面図である。 図6に示す見切り縁材の適用例を示す一部断面図である。
A、B.......植栽装置
1.........区画プレート
2.........アーム
3.........支持板
4.........ジョイント
4a、4a.....嵌合溝
4b、4b.....角度設定手段(切欠き部)
5.........遮熱材
6.........クリップ

Claims (5)

  1. 遮熱材を被覆した区画プレートと、この区画プレートを支持するアームと、前記区画プレート同士を連結するジョイントとからなり、前記ジョイントはその上下方向の両端部に形成される一対の嵌合溝と、両嵌合溝に形成されジョイントを所望角度に折曲可能にする角度設定手段とを具え、区画プレートの連結により形成される見切り縁材の形状を自在に設定できるようにしたことを特徴とする見切り縁材。
  2. 請求項1記載の見切り縁材において、前記区画プレートは柔軟性樹脂材、鉄、ステンレス、アルミのうちいずれかの板状材で形成したことを特徴とする見切り縁材。
  3. 請求項1又は2いずれか記載の見切り縁材において、遮熱材は椰子繊維布、麻布、合成繊維布、不織布のいずれかで形成しクリップにより区画プレートに係止するようにしたことを特徴とする見切り縁材。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の見切り縁材において、ジョイントが具える角度設定手段は、両嵌合溝に形成した一対の切欠き部で構成し、ジョイントを前記切欠き部において所望角度に折曲できるようにしたことを特徴とする見切り縁材。
  5. 請求項4記載の見切り縁材において、前記切欠き部における切欠き角度は120度に設定し、この切欠き部においてジョイントを鋭角、鈍角または平坦のいずれにも形成できるよういにしたことを特徴とする見切り縁材。
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