JP4832160B2 - 有機el素子形成用マスク,アライメント方法並びに有機el素子形成装置 - Google Patents

有機el素子形成用マスク,アライメント方法並びに有機el素子形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機EL素子形成用マスク,有機EL素子の形成方法並びに有機EL素子形成装置に関する。更に詳しくは、大型基板に有機EL素子を複数形成する際、その基板面積に応じて所定の大きさに分割した有機EL形成用マスク並びにその分割した有機EL形成用マスクを用いた有機EL素子の形成方法及び有機EL素子形成装置に関する。
有機EL等の製造において用いられているマスクは、加工性,洗浄性あるいは耐久性などの観点から金属製のものが汎用されている。また、小型の表示パネルの製造においては、生産性向上の観点より、1枚の基板から多数の素子を取り出す手段が知られている。その際、汎用的なメタルマスクでは、素子パターン形成のために前記基板から取り出す素子の数に合わせたマスク領域を有するものとなる。最新の生産方式では、生産性を向上すべく、基板面積を拡大して素子数を可能な限り多数に要求する場合が多く、それによりメタルマスクの開口部の占有面積が拡大すること、また、素子パターンの精細化に伴うスリットの細化といった要求も重ねて求められることが多くなっていることから、大面積基板に合わせた大型のマスク程、マスク領域の機械的強度の低下を引き起こし易く、加えて自重による撓みも誘発するために高精細な素子パターンの再現性の低下が問題となっていた。更には、それら複数のマスク部のうち一部に欠陥が生じた際に、その大型マスク全体が使用できないなどの歩留りの悪化も問題となっていた。そこで、各々がマスク領域を有する単位マスクを複数用いて、その単位マスクの各々を前記マスク領域以外の外周縁部で支持する開口縁部で画定された開口部を複数有する基材(フレーム)を備えた大面積基板対応の素子の多数取り用メタルマスクが提案されている(特許文献1参照)。
一方、上述のように、蒸着用マスクとしてはメタルマスクが汎用されているが、この場合、マスクの材質が金属であることに由来する熱変形の問題があり、基板とマスク部との熱線膨張係数の差が大きい場合に、蒸着層内の昇温等の際にそれらの整合精度が担保できなくなり、微細なパターンの形成が損なわれる。そこで、マスク本体のマスクパターン外周縁部に基板と同等あるいはそれ以下の熱線膨張係数を有する材質の枠体を装着した熱変形抑制型のメタルマスクが提案されている(特許文献2参照)。このマスクは、蒸着パターンをパターン形成領域に備えるマスク本体と、低熱線膨張係数のインバー材から成る補強用枠体とを接着により一体化し、マスクパターン領域以外の全表面をメッキ法による金属層で覆うことを特徴としている。
特開2001−237073号公報 特開2004−349086号公報
しかしながら、上記大面積基板に対応した素子の多数取り用マスクあるいは熱変形抑制型のメタルマスクの場合、夫々以下のような問題がある。
先ず、前者では、単位マスクを固定するためのフレームが、固定する単位マスク分の総重量を加味した強度を担保するために大型化し、結果としてマスク全体の重量増となり、それに応じた搬送系や支持具などの装置構造も大型化せざるを得ない場合がある。更に、マスクパターンの位置精度は、単位マスクをフレームに固定するが故に、ピッチの累積的なズレによりパターンのズレが増幅されたり、単位マスクを交換した場合などに元のパターン位置の再現が採り難く、実製造時の中断復旧等の際、かなりの時間を費やすなど位置精度の再現性の問題があった。
次に、後者では、マスク本体に加えて補強用枠体を一体化させたことから、その重量自体は当然に重くなる。従って、従来のフレームとの組み合わせとした場合、従来よりも更にマスク全体としての重量が増大し、よりハンドリングが悪くなると共に、マスク全体の自重撓みが顕著化する等のために基板の大型化に対して対応できる範囲に限界があった。また、前記枠体の強度あるいは厚さ等を調整して一体化し、マスク自体の強度を向上させることで、マスクの軽量化を目的としてフレームレスにて用いることを期待したが、この場合は、基板とマスクのアライメントに関して汎用的な光学系手段を用いる際に必要なアライメントマークを付すことができないという問題があった。
即ち、通常のアライメントマークは、図1,2に図示したように、基板21に設けた平面視十字状の基板側アライメントマーク22と、マスク23に設けた貫通孔(の孔縁部)から成るマスク側アライメントマーク24と、フレーム25に設けた非貫通孔26とで構成され、このフレーム25の非貫通孔26は、蒸着物質が貫通孔であるマスク側アライメントマーク24を通過して基板表面へ蒸着するのを妨げる。従って、フレーム25を用いない場合、マスク側アライメントマーク24である貫通孔を通して基板21に蒸着物質が蒸着することで基板側マスクマーク22の視認が困難となり、基板に2層以上の材料を積層する場合に第2層目以降のマスクの位置合わせができなくなるという問題があった。尚、図中、符号27はマスク本体、28は金属層、29は基板角度調整用マークである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、大型基板に有機EL素子を複数形成する際、熱変形を抑制したフレームのない軽薄小型であり、且つ、大面積基板に対応した1以上のマスクパターンを有するように2以上に分けられた所定のマスクであって、前記した素子の多数取り用マスクの重量増加と位置精度の低再現性、マスク自体の不具合に対する低い歩留りといった問題を解消するために、アライメントマークの工夫によりフレームの排除を可能とした有機EL素子形成用のマスク,アライメント方法並びに有機EL素子形成装置の提供を目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
有機EL素子が形成される基板1に重合せしめられる有機EL素子形成用のマスク2において、マスク本体2aと、このマスク本体2aに形成されるマスクパターン部17の外周縁部に接着により一体化せしめられる補強用枠体とから成り、表面にメッキ法により金属層3が設けられた有機EL素子形成用マスクであって、この金属層3を設けたマスク表面の一部に、マスク側アライメントマーク5を囲むように前記金属層3を有しない画定された領域4を設けて、このマスク側アライメントマーク5と、前記基板1に設けた基板側アライメントマーク6とを用いてアライメント調整を行えるように構成したことを特徴とする有機EL素子形成用マスクに係るものである。
また、前記マスク側アライメントマーク5は平面視略環状に形成し、平面視において、このマスク側アライメントマーク5内に前記基板側アライメントマーク6が位置せしめられるようにこのマスク側アライメントマーク5と基板側アライメントマーク6とを重合せしめることで、アライメント調整を行うように構成したことを特徴とする請求項1記載の有機EL素子形成用マスクに係るものである。
また、前記基板1より小さい面積に設定され、前記基板1に複数並設状態に重合せしめることで基板表面を覆うように構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の有機EL素子形成用マスクに係るものである。
また、請求項3記載の有機EL素子形成用マスクを、基板1に複数並設状態に重合せしめる際、各マスク2を、夫々別個に前記基板1とアライメント調整を行うことを特徴とするアライメント方法に係るものである。
また、前記マスク2に設けたマスク側アライメントマーク5と前記基板1に設けた基板側アライメントマーク6とを、光学的な手段により画像に変換して、この画像に基づいて前記基板1と前記マスク2とを相対的に移動させることでアライメント調整を行うことを特徴とする請求項4記載のアライメント方法に係るものである。
また、基板搬入室7と、この基板搬入室7から搬入された基板1を搬送する搬送装置8を備えた搬送室9とを有し、この搬送室9の周囲に1以上の蒸着室をクラスター状に連結して成り、前記基板1上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成装置であって、前記搬送室9に、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマスク2と前記基板1とのアライメント調整を行う少なくとも1以上のアライメント専用室10を連結し、このアライメント専用室10に、前記マスク2に設けたマスク側アライメントマーク5と前記基板1に設けた基板側アライメントマーク6とを画像に変換する光学手段と、この光学手段による画像に基づいて前記基板1と前記マスク2とを相対的に移動させる移動手段とを設けたことを特徴とする有機EL素子形成装置に係るものである。
本発明は、上述のように構成したから、マスク側アライメントマークをマスクに貫通孔を設けることなく形成でき、よって、フレームを用いない構成としてもこの貫通孔から基板に蒸着物質が到達せず、基板に2層以上に材料を蒸着する際にも良好に基板との位置合わせが可能となり、複数のマスクを用いて大型基板の表面を覆う際にフレームレス構造を実現可能となる極めて実用性に秀れた有機EL素子形成用のマスク,アライメント方法並びに有機EL素子形成装置となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
基板1に設けた基板側アライメントマーク6と、表面に金属層3が設けられたマスク表面の一部にマスク2を貫通する貫通孔を設けることなくマスク表面に金属層3を積層して成る非貫通型のマスク側アライメントマーク5とを用いて基板1とマスク2とのアライメント調整を行う。この際、マスク側アライメントマーク5は、金属層3を有しない画定された領域4に囲まれることで、周囲の金属層3を有しない画定された領域4とは見え方が異なり、アライメント調整の際に明確に捉えることができる。
即ち、例えば基板1に対してマスク2を複数並設状態に重合せしめて基板表面を覆う際、各マスク2を固定するフレームを用いなくとも、従来、フレームを用いないことにより生じていた弊害、即ち、マスク側アライメントマークである貫通孔を通して基板に蒸着物質が蒸着することで基板側マスクマークの視認が困難となり、基板に2層以上の材料を積層する場合に第2層目以降のマスクの位置合わせができなくなるという問題が生ぜず、フレームレス構造を実現可能となる。
従って、本発明は、補強用枠体により熱変形が抑制されるのは勿論、従来大面積基板に対応するため、多数のマスクを用いる場合に必要であった各マスクを固定するフレームを用いる必要がなく、それだけ軽薄小型のマスクを実現でき、装置構成の簡素化・小型化を図ることができるのは勿論、各マスク毎に基板との位置合わせが可能で、それだけマスクパターンと基板との位置精度の再現性が向上し、更に、各マスク毎に修理・交換等を行えるため、マスク自体の不具合に対する歩留りも向上することになる。
以下、更に具体的に説明すると、従来のマスク側アライメントマークは、マスク本体に形成した貫通孔で構成していたが前記した問題点があることから、本発明においては、例えば図3,4に図示したように金属層3を有しない画定された領域4を、前記金属層3を環状島状に残して所定範囲のマスク表面を露出するように形成して、この金属層3を有しない画定された領域4に平面視略環状のマスク側アライメントマーク5が囲まれるように設けている。ここで、平面視略環状とするのは、円形とした場合に、表面のメッキした金属層が光沢を持つことから、光学系の手段を介して画像として検出すると、(例えば平面視十字状とした)基板側アライメントマーク6と同様に白く映り、基板との位置合わせができなくなるためである。
そこで、例えば金属層3を有しない画定された領域4をマスク表面(マスク本体若しくは補強用枠体)を露出する構成とし、メッキしない暗色の背景を持つエリア(金属層3を有しない画定された領域4)で囲まれるマスク側アライメントマーク5の輪郭のみを白く映させることで、マスク側アライメントマーク5を明確に捉えることができるようになり、そのエリア内であれば白く見える基板側アライメントマーク6(及び基板角度を調整するための基板角度調整用マーク18)を明確に検出して基板1との位置合わせを従来と同様に行えるようにした。また、マスク側アライメントマーク5は、CCDカメラ等の光学手段で画像化した際、画像上で基板側アライメントマーク6の背面側(奥側)に位置することから、基板側アライメントマーク6と重合した際にマスク側アライメントマーク5の検出精度の低下を防止するため、基板側アライメントマーク6よりも十分大きなものとするのが好ましい。但し、光学手段の視野領域及び位置合わせの際の移動量を考慮した大きさとする必要がある。また、マスクに貫通孔がないため蒸着材料が基板表面に蒸着することがなく、マスク側アライメントマーク5が蒸着膜に隠れて光学手段により検出できなくするのを防止し、基板に積層膜を形成する場合にも対応可能となる。
また、本発明は、大面積基板(400mm×400mm以上)へ適用する場合に、マスク自重による撓み、マスクパターン部等への欠損発生時の歩留り並びにマスク交換時のマスクパターンの位置精度の再現性等を考慮し、基板面積に応じて2以上に分割して用いると良い。この場合は、フレームを用いないために、個々のマスクを夫々別個に基板に対してアライメント調整して密着固定させることができる。
これにより、基板が大面積化しても、1枚の大面積マスクの場合のように、マスク自重による撓みを極力小さくすることが可能であり、ピッチ精度を良好に保ち、且つ、従来の多面取り用の単位マスクをフレームに固定した場合のような位置再現性がバラつくこともなく、安定して高精度のマスクアライメントが達成できる。また、マスク全体の軽量化となること、それに伴い装置構造も簡素化できるなどの派生効果も生ずる。更に、マスクの一部が欠損した場合にも、マスク全体が使用できなくなる事態を回避でき、その上、欠損したマスクの修理期間の短縮化や修理保全コストの低減化等の効果も生ずる。
また、フレームレスでありコンパクトであるため、有機EL素子形成装置内への取り込み及び基板へのアライメントなど、同じ効果をもたらすための各工程にて必要となるマスクの搬送がより小型の機構で対応できるから、その利点を生かして、クラスタータイプの有機EL素子形成装置に採用することで、装置全体がよりコンパクトとなる。この場合、マスクの脱着及び基板とのアライメントは、蒸着工程の中で行わずに、専用のアライメント室を設けて専用的に実施及び管理することで、装置の各蒸着室にアライメント機構を別個に備える必要がなく、装置全体の機構の簡素化及び装置重量の軽減化を図ることができ、更には、アライメントと蒸着とを並列に行えるため生産時のリードタイムの短縮という大きなメリットを生ずることになる。
本発明の具体的な実施例について図3〜9に基づいて説明する。
本実施例は、図6に図示したような、基板搬入室7と、この基板搬入室7から搬入された基板1を搬送する搬送装置8を備えた搬送室9とを有し、この搬送室9の周囲に1以上の蒸着室をクラスター状に連結して成る有機EL素子形成装置であって、前記搬送室9に、有機EL素子形成用のマスク2と前記基板1とのアライメント調整を行う少なくとも1以上のアライメント専用室10を連結し、このアライメント専用室10に、前記マスク2に設けたマスク側アライメントマーク5と前記基板1に設けた基板側アライメントマーク6とを画像に変換する光学手段と、この光学手段による画像に基づいて前記基板1と前記マスク2とを相対的に移動させる移動手段とを設けた有機EL素子形成装置である。
有機EL素子形成用のマスク2は、特許文献2と同様に、微細なマスクパターンを有する電鋳法(以下、EFと略記)により形成したマスク本体と熱変形の抑制のための補強用枠体(図示省略)とを接着剤により一体化し、更に、マスクパターン部17にマスキングレジストを設置後、メッキ法により金属層3をマスク表面全体に形成することで前記接着部を隠蔽して形成されたものである。この場合、前記金属層3は、接着部を外部から保護すると共に残留引張応力によりマスクパターン部17の撓み防止効果を有する。更に、補強用枠体としては、熱線膨張係数が基板1と同等以下のものが好ましい。有機EL素子基板として多用されるガラス基板における、蒸着時の到達温度で50℃付近での熱線膨張係数(約30×10−7/℃)を鑑み、補強用枠体としてはインバー材(ニッケル−鉄合金、熱線膨張係数:10〜20×10−7/℃)等の材質が好ましい。
具体的には、EFにより形成されたニッケル−コバルト合金を素材とするマスク本体2aに、このマスク本体2aに形成されたマスクパターン部17を囲むようにそのパターンの縁部にニッケル−鉄合金製の所定寸法の枠体を接着剤にて接着一体化し、その後、その表面にメッキ法によりニッケル−コバルト合金の金属層3を数十μmの厚さで付着させることで形成したものである。このマスク2は、一枚のマスク本体2aに一つのマスクパターンを備える。尚、格子状の補強用枠体を用いることで、複数のマスクパターンを有する多面取り用マスクとすることもできる。この場合でも、従来のマスクと比してマスク本体の軽量化と薄型化が可能であり、よりコンパクトなマスクとすることができる。
マスク2にして金属層3を設けたマスク表面の一部に、この金属層3を有しない画定された領域4を形成すると共にこの金属層3を有しない画定された領域4に囲まれるように金属層3を積層して成るマスク側アライメントマーク5を設けて、このマスク側アライメントマーク5と、前記基板1に設けた基板側アライメントマーク6とを用いてアライメント調整を行えるように構成している。具体的には、前記マスク表面の一部に設けられる金属層3を有しない画定された領域4は、前記金属層3を島状に残して所定範囲のマスク表面を露出するように形成し、この島状部分をマスク側アライメントマーク5に設定している。本実施例においては、前記島状部分が平面視略環状となるように、前記金属層3を有しない画定された領域4は、前記金属層3を環状島状に残して所定範囲のマスク表面を露出するように形成している。
即ち、このマスク側アライメントマーク5は、図3,4に図示したように、CCDカメラ等の光学手段を用いての基板1とマスク2との位置合わせにおいて、検出エリア(CCDカメラ等の光学手段による撮影範囲)を暗色とし、その視野内にて基板側アライメントマーク5を明確にすべくメッキをしない所定のエリア(金属層3を有しない画定された領域4)と前記マスク側アライメントマーク5となる平面視円環状のメッキ部(金属層3)を前記マスク作製において実施するメッキの際に形成するように、予めマスク側アライメントマーク5となる円環状輪郭を形成する箇所を除いて略長方形状のマスクキングを施してメッキを行い、その後、前記マスキングを剥離させてマスク側アライメントマーク5を形成した。本実施例においては、そのエリア、即ち金属層3を有しない画定された領域4の大きさを4.8mm×3.6mm、平面視円環状のマスク側アライメントマーク5の外形をφ1.6mm、線幅を0.075mmとし、そのエリアに囲まれるマスク側アライメントマーク5は、図3に図示したように、基板側アライメントマーク6及び基板角度調整用マーク18との重なりを考慮して、エリア上縁部と下縁部から略等距離位置にして左縁部寄り位置に設けて基板側アライメントマーク6と略一致するようにし、右縁部寄り位置に基板角度調整用マーク18が位置するように設けている。
また、本実施例においては、図5に図示したように、マスク2にしてマスクパターン部17が形成されないこのマスクパターン部17の外周縁部に、前記金属層3を有しない画定された領域4を設けている。即ち、前記金属層3を有しない画定された領域4は、外周縁部に設けた補強用枠体の表面の一部を露出せしめるように構成されている。従って、光学手段により観察した際、メッキされた金属層3は白く光って見え、メッキしていない補強用枠体の表面は暗く黒っぽく見えることになる。尚、補強用枠体に限らず、マスク本体2aの表面を露出せしめる構成としても良い。
また、上記メッキ法としては、電気メッキあるいは無電界メッキなどにより実施する。メッキ法は、マスク側アライメントマーク形成のためのマスキングが無効とならない方法であればドライメッキ並びにウエットメッキのいずれでも可能である。
尚、マスク側アライメントマーク5は、平面視円環状に限らず、図8,9に図示したような八角環状等、多角環状に形成しても良いし、図7,9に図示したように、マスクキングの剥離を容易にするため一部を切り欠いた切欠環状に形成しても良い。また、基板側アライメントマーク6を平面視略環状とし、マスク側アライメントマーク5をこの基板側アライメントマーク6内に収まる平面視十字状等の形状にしても良い。
また、上述のようにして形成したマスク2のマスク側アライメントマーク5と、基板1の下面に金属層(ニッケル−コバルト合金)を積層して形成した平面視十字状の基板側アライメントマーク6(及び基板角度調整用マーク18)とを、平面視において、その中心が重なるように平面視略環状のマスク側アライメントマーク5内に平面視十字状の基板側アライメントマーク6を位置せしめる、即ち、マスク側アライメントマーク5内に基板側アライメントマーク6を収めるように重合せしめることで、基板1とマスク2とが所定の位置関係となるように設定する。
また、マスク2は、前記基板1より小さい面積に設定され、前記基板1に複数並設状態に重合せしめることで基板表面全体を覆うように構成している。本実施例においては、大型のガラス基板(1100mm×1300mm)に4枚にて対応するように550mm×650mmのサイズとし、図に図示したように縦横2列に並設配置する設計とした。
本実施例は、上記構成のマスク2を1つのアライメント専用室10において基板1に密着固定する。
具体的には、本実施例は、搬送装置8を備えた平面視六角形状の搬送室9の周囲(各辺毎)に、ゲートバルブ16を介して前記マスク2が多数収納されるマスクストック室14,蒸着室11・12・13,アライメント専用室10及び受け渡し室15を夫々連結している。また、アライメント専用室10の外側には外部から基板1を装置内に搬入する基板搬入室7がゲートバルブ16を介して連結されている。尚、蒸着室は1つ若しくは2つまたは4つ以上設けても良い。また、アライメント専用室を複数設ける構成としても良い。
基板搬入室7は、コンベア等、適宜な基板搬送機構が設けられており、搬入された基板1を下流側のアライメント専用室10に搬送する。
アライメント専用室10には、前記マスクストック室14から搬出されたマスク2を基板1に重合せしめるマスク重合機構が設けられている。
従って、基板搬入室7から搬送された基板1には、マスクストック室14から搬出された4枚のマスク2がマスク重合機構により並設状態で重合せしめられ、各マスク2毎に基板1とアライメント調整を行った後、電磁石などの磁力装置を適宜必要な箇所に載置して成るマスク固定機構により各マスク2は基板1上に密着固定される。
ここで、マスク2と基板1とのアライメント調整は、上述のマスク側アライメントマーク5と基板側アライメントマーク6とを、光学手段としてのCCDカメラによりモニタリングして画像に変換して行う。具体的には、CCDカメラは、アライメント前の状態において基板側アライメントマーク6とマスク側アライメントマーク5とが共に撮影範囲に収まる位置に夫々設けられ、マスク2の移動制御は、ワーク座標系(実際の基板側アライメントマーク6とマスク側アライメントマーク5の座標)と画像上の座標系(CCDによる読み取り座標)とを相互に変換して現在位置からの移動方向と移動距離を計算させる計算部と、この計算部の計算結果に応じて駆動するアライメント調整用サーボモータとから成る移動手段により、基板1に対してマスク2を相対的に微動させて行う。尚、サーボモータにより、基板1若しくはマスク2だけを微動させる構成としても良いし、基板1及びマスク2を夫々微動させる構成としても良い。
マスク2が固定された基板1は、搬送室9に設けた搬送装置8(搬送用ロボット)により、アライメント専用室10から搬送室9を介して最初の蒸着室11へ搬送される。この蒸着室11で蒸着した後は、再度、搬送用ロボットにより搬送室9を介してアライメント室10に戻され、マスク2の脱離がなされる。そのマスク2は、マスクストック室14に収納されると共に、マスクパターンが異なる新たなマスク2が上記同様の手順でアライメント調整され基板1に密着固定される。そして、必要な他の蒸着室12,13へ搬送ロボットにより搬送され、蒸着後に再びアライメント専用室10に戻される。このように、必要な蒸着が終了するまで繰り返してマスク2の脱着と蒸着を繰り返すことで、この工程で必要な有機EL素子の基礎が完成する。最終的にアライメント専用室10へ戻された基板は、マスクの脱離後、搬送用ロボットにより次工程への受け渡し室15へ搬送される。
本実施例は上述のように構成したから、マスク側アライメントマークをマスクに貫通孔を設けることなく形成でき、よって、フレームを用いない構成としてもこの貫通孔から基板に蒸着物質が到達せず、基板に2層以上に材料を蒸着する際にも良好に基板との位置合わせが可能となり、複数のマスクを用いて大型基板の表面を覆う際にフレームレス構造を実現可能となる極めて実用性に秀れた有機EL素子形成用のマスク並びにそのマスクを用いた有機EL素子の形成方法及び有機EL素子形成装置となる。
即ち、大型基板に有機EL素子を複数形成する際、熱変形を抑制したフレームのない軽薄小型であり、且つ、大面積基板に対応した1以上のマスクパターンを有するように2以上に分けられた所定のマスクであって、前記した素子の多数取り用マスクの重量増加と位置精度の低再現性、マスク自体の不具合に対する低い歩留りといった問題を解消可能な有機EL素子形成用のマスク並びにそのマスクを用いた有機EL素子の形成方法及び有機EL素子形成装置となる。
本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
従来例の概略説明平面図である。 従来例の概略説明断面図である。 本実施例の要部の概略説明平面図である。 本実施例の要部の概略説明断面図である。 本実施例の要部の概略説明斜視図である。 本実施例の概略説明平面図である。 別例の概略説明平面図である。 別例の概略説明平面図である。 別例の概略説明平面図である。
1 基板
2 マスク
2a マスク本体
3 金属層
4 領域
5 マスク側アライメントマーク
6 基板側アライメントマーク
7 基板搬入室
8 搬送装置
9 搬送室
10 アライメント専用室
17 マスクパターン部

Claims (6)

  1. 有機EL素子が形成される基板に重合せしめられる有機EL素子形成用のマスクにおいて、マスク本体と、このマスク本体に形成されるマスクパターン部の外周縁部に接着により一体化せしめられる補強用枠体とから成り、表面にメッキ法により金属層が設けられた有機EL素子形成用マスクであって、この金属層を設けたマスク表面の一部に、マスク側アライメントマークを囲むように前記金属層を有しない画定された領域を設けて、このマスク側アライメントマークと、前記基板に設けた基板側アライメントマークとを用いてアライメント調整を行えるように構成したことを特徴とする有機EL素子形成用マスク。
  2. 前記マスク側アライメントマークは平面視略環状に形成し、平面視において、このマスク側アライメントマーク内に前記基板側アライメントマークが位置せしめられるようにこのマスク側アライメントマークと基板側アライメントマークとを重合せしめることで、アライメント調整を行うように構成したことを特徴とする請求項1記載の有機EL素子形成用マスク。
  3. 前記基板より小さい面積に設定され、前記基板に複数並設状態に重合せしめることで基板表面を覆うように構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の有機EL素子形成用マスク。
  4. 請求項3記載の有機EL素子形成用マスクを、基板に複数並設状態に重合せしめる際、各マスクを、夫々別個に前記基板とアライメント調整を行うことを特徴とするアライメント方法。
  5. 前記マスクに設けたマスク側アライメントマークと前記基板に設けた基板側アライメントマークとを、光学的な手段により画像に変換して、この画像に基づいて前記基板と前記マスクとを相対的に移動させることでアライメント調整を行うことを特徴とする請求項4記載のアライメント方法。
  6. 基板搬入室と、この基板搬入室から搬入された基板を搬送する搬送装置を備えた搬送室とを有し、この搬送室の周囲に1以上の蒸着室をクラスター状に連結して成り、前記基板上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成装置であって、前記搬送室に、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマスクと前記基板とのアライメント調整を行う少なくとも1以上のアライメント専用室を連結し、このアライメント専用室に、前記マスクに設けたマスク側アライメントマークと前記基板に設けた基板側アライメントマークとを画像に変換する光学手段と、この光学手段による画像に基づいて前記基板と前記マスクとを相対的に移動させる移動手段とを設けたことを特徴とする有機EL素子形成装置。
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