JP4830384B2 - 情報表示方法、表示制御装置、情報表示装置 - Google Patents

情報表示方法、表示制御装置、情報表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、観察者の視野周辺部位に表示を行って、各種情報を観察者に伝達する情報表示方法、表示制御装置、情報表示装置に関する。
従来より、前方視認など本来運転に必要な視覚行動が、車載表示を注視することによって中断することの影響を最小化するための技術としては、例えば、下記の特許文献1乃至特許文献4に記載されたものが知られている。
具体的には、特許文献1に記載されているように運転者にとっての視線移動距離が少なくなるような位置に表示することや、特許文献2及び特許文献3に記載されているように、運転者が前方に注意しなければならない状況においてHUD表示を停止、表示輝度低下、表示位置の変更をすること、特許文献4に記載されているように前方に注意しなければならない状況においてHUD表示内容等を目立たない状態にすることが挙げられる。
特開昭60−131328号公報 特開平10−100739号公報 特開平11−245683号公報 特開平07−266925号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、表示状態に対する工夫を実施しても、本来車両運転に必要な視覚行動を中断することは避けられない。すなわち、メータ表示やヘッドアップディスプレイ、ウォーニング表示、ナビゲーション表示等をはじめとする全ての表示は、網膜の中心直径5度の範囲により媒介される視覚である中心視によって情報を伝達することを前提にしている。
例えば、メータ表示や警報の文字及びアイコンは、中心視で視認可能な大きさ、コントラスト、色に設定されて表示されている。また、ウォーニング表示にしても、周辺視によって点灯状態を気付かせるものが存在するが、その後に運転者によって視線を動かして、中心視で何に対する警報かという正確な情報を調べさせる必要がある。
更に、表示装置としてヘッドアップディスプレイを使用したとしても、フロントガラス等への表示位置は、標準的な運転姿勢にある時に前方から表示位置への視線移動が最小となるように設定されているが、前方視野を妨げないことが前提とされており、表示位置への視線移動を回避できない。
このように、従来における情報表示は、中心視で見ないと読み取ることができないため、あくまでも運転者の中心視で情報を視認することを暗黙裡に想定しているという問題点がある。また、周辺視を利用したとしても、運転者にとって正確な情報を調べさせることになる上に、目障りと感じてしまう可能性がある。したがって、従来の表示方式では、運転中に車載した表示画面に視線誘導をさせてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、視野周辺部位であっても読み取り可能な情報表示を行い、且つ目障りとなることによる眼球運動を誘発しない表示を実現することができる情報表示方法、表示制御装置、情報表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る情報表示方法では、上述の課題を解決するために、観察者に映像を提示することによって情報を伝達するに際して、標準的な姿勢にある場合の観察者の中心視野から離れた視野周辺部位に対して、当該視野周辺部位で観察者のコントラスト感度が得られる時間周波数及び空間周波数であって、時間的なエッジ及び空間的なエッジのない時間周波数及び空間周波数の範囲の周波数成分からなる映像である表示パターンを表示させる。表示パターンは、表示パターン内の任意の方向において正弦波状に輝度変化された複数の画像を時間周波数に従って連続的に切り換えて表示され、各画像の空間周波数は、視野周辺部位での観察者のコントラスト感度が所定値まで小さくなるカットオフ周波数以下の範囲であり、時間周波数は、コントラスト感度が得られる観察者の中心視野から離れた視野周辺部位が最も広くなる最適時間周波数から±0.5logunitの範囲である
また、本発明に係る観察者に映像を提示することによって情報を伝達する表示制御装置であって、標準的な姿勢にある場合の観察者の中心視野から離れた視野周辺部位に表示を行う表示装置に出力する表示パターンであって、当該視野周辺部位で観察者のコントラスト感度が得られる時間周波数及び空間周波数であって、時間的なエッジ及び空間的なエッジのない時間周波数及び空間周波数の範囲の周波数成分からなる映像である表示パターンを生成する画像生成手段と、画像生成手段で生成する表示パターンの時間周波数及び空間周波数を調整する表示制御手段とを備えることによって、上述の課題を解決する。画像生成手段は、表示パターン内の任意の方向において正弦波状に輝度変化された複数の画像を時間周波数に従って連続的に切り換える表示パターンを生成し、表示制御手段は、各画像の空間周波数を、視野周辺部位での観察者のコントラスト感度が所定値まで小さくなるカットオフ周波数以下の範囲に設定し、時間周波数を、コントラスト感度が得られる観察者の中心視野から離れた視野周辺部位が最も広くなる最適時間周波数から±0.5logunitの範囲に設定する
更に、本発明に係る情報表示装置は、車両の運転者に映像を提示することによって情報を伝達する情報表示装置であって、標準的な姿勢にある場合の運転者の中心視野から離れた視野周辺部位に対して、当該視野周辺部位で運転者のコントラスト感度が得られる時間周波数及び空間周波数であって、時間的なエッジ及び空間的なエッジのない時間周波数及び空間周波数の範囲の周波数成分からなる映像である表示パターンの表示光をインストルメントパネルから上方に投影させる発光装置と、車両のフロントガラスの視野周辺部位に形成され、発光装置からの表示光が入射されて、当該表示光を運転者のアイポイントに反射させるハーフミラーとを備えることによって、上述の課題を解決する。発光装置は、表示パターン内の任意の方向において正弦波状に輝度変化された複数の画像を時間周波数に従って連続的に切り換える表示パターンを生成し、各画像の空間周波数を、視野周辺部位での観察者のコントラスト感度が所定値まで小さくなるカットオフ周波数以下の範囲に設定し、時間周波数を、コントラスト感度が得られる観察者の中心視野から離れた視野周辺部位が最も広くなる最適時間周波数から±0.5logunitの範囲に設定する
本発明によれば、観察者に映像を提示することによって情報を伝達するに際して、標準的な姿勢にある場合の観察者の中心視野から離れた視野周辺部位に対して、当該視野周辺部位で観察者のコントラスト感度が得られる時間周波数及び空間周波数であって、時間的なエッジ及び空間的なエッジのない時間周波数及び空間周波数の範囲の周波数成分からなる映像である表示パターンを表示させるので、時間周波数及び空間周波数によって情報を読み取り可能な視野範囲を規定し、当該規定した視野周辺部位であっても読み取り可能な情報表示を行い、且つ目障りとなる眼球運動を誘発しない表示を実現することができ、表示パターンを注視させることなく情報を伝達することができる。
したがって、本発明によれば、情報の読み取りのために表示パターンを注視させることによって本来の注視方向への視認行為を中断させることがない。すなわち、表示パターンに高時間周波数成分及び高空間周波数成分が含まれていないので、表示パターンを視野周辺部位にあっても煩わしくなく、本来に必要な視覚行動が表示パターンへの反射的な眼球運動によって中断されることがない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明は、車両の運転者の視野内において、時間的にも空間的にも輝度が急激に変化しない表示パターンによって情報を提示する、換言すれば、時間的且つ空間的にエッジが立たない情報を運転者の視野内の所定の視野範囲で視認させる周辺視表示装置に適用される。この周辺視表示装置で運転者に伝達する情報としては、各種警告や、車速等の車両走行状況等の既存の技術で提示している様々な内容が挙げられる。
[周辺視表示装置で利用している原理]
先ず、本発明を適用した周辺視表示装置の構成を説明する前に、この周辺視表示装置で利用している原理について説明する。
この周辺視表示装置は、視野周辺部位における表示パターンの空間周波数に対して運転者が情報としてどの程度認知できるかという視認分解能、表示パターンの視野周辺部位における時間周波数に対して運転者が情報としてどの程度認知できるかという視認分解能を利用している。すなわち、この周辺視表示装置は、運転者が情報として読み取り可能な視野範囲が表示パターンの空間周波数及び時間周波数によって変化することを利用して、視野周辺部位で読み取り可能と判断できる空間周波数及び時間周波数の範囲を設定しておく。そして、当該空間周波数及び時間周波数の範囲に該当する表示パターンを、運転者の周辺視野に表示させて情報として伝達している。
これによって、運転者が車両走行方向である前方を注視する必要があるような眼球運動を誘発することが望ましくない運転場面で情報提示を行いたいときに、上述の条件を満たすような時間周波数及び空間周波数の表示パターンを表示させる。
つぎに、視野範囲の部位によって変化する視覚特性の差異を説明する。
時間周波数が0.57Hz,2.28Hz,9.12Hzと変わった場合に、空間周波数に対するコントラスト感度が、視野中心からの上方向の離心角(0度〜50度)ごとにどのように変化するかを図1(a)、図1(b)、図1(c)に示す。また、時間周波数が0.57Hz,2.28Hz,9.12Hzと変わった場合に、空間周波数に対するコントラスト感度が、視野中心からの左右方向の離心角(0度〜50度)ごとにどのように変化するかを図2(a)、図2(b)、図2(c)に示す。更に、時間周波数が0.57Hz,2.28Hz,9.12Hzと変わった場合に、空間周波数に対するコントラスト感度が、視野中心からの下方向の離心角(0度〜50度)ごとにどのように変化するかを図3(a)、図3(b)、図3(c)に示す。
この図1乃至図3は、被験者による実測結果に基づいており、2名の被験者に対して、同じ輝度の表示パターンを提示し、コントラスト感度を測定し、被験者ごとにコントラスト感度の最大値で標準化し、また、空間周波数は標準化したコントラスト感度0.01を有する最大空間周波数で標準化した後、視野周辺部位によるコントラスト感度が連続的に変化するという仮定のもとで離心角毎に求めた回帰曲線である。また、離心角は、0度が視野中心であり、当該視野中心から離れるほど、5度、10度、20度、30度、50度、70度、90度と大きくなる。
図1乃至図3における横軸は、空間周波数であり、表示パターン画像一枚内における空間的な輝度変化の荒さ及び細かさを表す。また、時間周波数は、任意の画像内位置における輝度変化の速さを表し、表示パターン画像の切り換え間隔(フレーム間隔)に依存する。
図1乃至図3における縦軸は、コントラスト感度であり、各表示パターンの空間内において正弦波的に輝度が変化する表示パターンにおいて、輝度変化が視認できる最小のコントラスト((最大輝度−最小輝度)/(最大輝度+最小輝度))の逆数である。
更に、図1乃至図3において、縦軸の数値は、コントラスト((最大輝度−最小輝度)/(最大輝度+最小輝度))の逆数で求めた最大値のコントラスト感度を1として標準化した数値である。また、横軸の数値は、コントラスト感度として検出される最も高い空間周波数(カットオフ周波数の最大値)を1として標準化した数値である。
図1乃至図3の全体で見ると、時間周波数が低い条件(0.57 Hz)、且つ、中心視(離心角0度)である場合には、コントラスト感度が空間周波数に対してバンドパス型の特性となっている。一方、時間周波数が中程度の条件(2.28Hz)及び時間周波数が高い条件(9.12Hz)である場合、及び、離心角が中心視ではない条件(5度〜90度)である場合には、コントラスト感度が空間周波数に対してローパス型の特性になっている。
すなわち、時間周波数が低く且つ中心視である条件でのみ、空間周波数に対するコントラスト感度のピーク値が存在し、他の条件では、空間周波数が低いほどコントラスト感度が高い。換言すれば、被験者の視野中心で表示させている表示パターンの輝度変化の速さが遅い場合には、被験者にとって最も表示パターンが正確に視認される空間周波数帯が存在する。
また、図1乃至図3において、離心角が増加するに従って、全ての方位において、コントラスト感度の値が0.01となる空間周波数であるカットオフ周波数が低下している(視力の低下)。すなわち、視野中心からの方位に拘わらず、視野中心から離れた位置に表示されるほど、空間周波数が高く輝度変化が細かい表示パターンが視認できなくなる。
更に、図1乃至図3において、離心角が増加するに従って、全ての方位において、最大のコントラスト感度の低下が起こっている。すなわち、視野中心からの方位に拘わらず、視野中心から離れた位置に表示されるほど、空間周波数が低い表示パターンであっても視認しにくくなる。
つぎに、実測値に基づいた図1乃至図3のように、時間周波数が変わった場合に、空間周波数に対するコントラスト感度が、視野中心からの上下左右方向の離心角(0度〜90度)ごとにどのように変化するかを計算によって求めることができることについて説明する。
この計算方法としては、時間周波数が低い状態且つ離心角が0度のバンドパス型の特性を除く、ローパス型の特性を算出する。このローパス型のコントラスト感度の特性を求める関数は、下記の式1に示すように、
S=1−EXP(−EXP(−(Fs−Pp)/Sp)) (式1)
で表現される。この式1において、S(Contrast Sensitivity)はコントラスト感度を示し、Fs(Spatial Frequency)は空間周波数である。また、式1におけるパラメータSp(Spread Parameter)は式2で表され、パラメータPp(Position Parameter)は式2で表される。
Sp=(S1+S2)×Ec^S3 (式2)
Pp=(P1+P2)×Ec^P3 (式3)
ここで、式2,式3におけるEc(Eccentricity)は、網膜離心角[Deg]であり、S1,S2,S3及びP1,P2,P3は、時間周波数及び視野中心に対する方位によって図4に示す値が代入される。
そして、離心角Ecの値を連続的に変化させてコントラスト感度Sを求めることによって、図1乃至図3における離心角ごとのコントラスト感度の特性に対して、図1乃至図3に存在しない離心角での空間周波数に対するコントラスト感度の値を補間することができる。
なお、時間周波数が低い状態且つ離心角が0度のバンドパス型の特性を求める計算方法は、下記の式4に示すように、
S=-0.015777+0.8141×EXP(-POWER(LOG10(Fs)+1.513,2)/POWER(0.815,2)) (式4)
で表現される。この式4において、空間周波数Fsは、中心視の視力に対応した空間周波数であり、コントラスト感度Sは、最大感度を1として標準化した数値として算出できる。
次に、図5(a)〜(c)に、時間周波数がそれぞれ0.57Hz,2.28Hz,9.12Hzである場合に、最大感度の10%のコントラスト感度を有する視野範囲を空間周波数毎に示す。
この図5における縦軸及び横軸は、視野の垂直軸及び水平軸に対応し、離心角を表している。また、図5においては、図1と同様に、0〜1の範囲で標準化した空間周波数の値(最小値0.025)を示している。なお、図5における空間周波数の数値は、中心視の視力Va(視角の分で標記した最小分離値の逆数)に対応した、被験者が視認できる空間周波数Faを1とした時の値である。ここで、空間周波数Fa=30Va(Visual Acuiy:視力)であるから、視力0.7のときには、被験者が視認できる空間周波数Fa=21cpd(cycles per degree)となる。なお、図5中における数値が例えば0.025である場合には、0.025×21=0.53cpdを表す。
また、この図5に示す視野範囲の変化についても、被験者による視野範囲の変化に対する実測定値に基づいており、実測定値のない方位に関しては、隣接する方位間で楕円を回帰させている。
この図5(a)、(b)、(c)を見ると、時間周波数の変化に拘わらず、上方向の視野において、10%というコントラスト感度が得られる範囲が狭くなっている。この図5から、空間周波数に対する視認可能な視野範囲を推定できる。すなわち、視野中心部において視認可能な空間周波数は、図5(a)〜(c)に示すように、0.40,0.24,0.16と時間周波数の上昇と共に低下するが、視野周辺部でも視認可能な低い空間周波数は、中程度の時間周波数の条件(2.28 Hz)であって最も広範囲で視認可能である。
このように時間周波数の条件及び空間周波数の条件によって、視認範囲が変化する。図6に、時間周波数の変化によって、視認可能な範囲である離心角がどのように変化するかを空間周波数ごとに推定した結果を示す。この図6において、横軸は時間周波数であり、縦軸は離心角である。この図6より、空間周波数が低下するに従ってコントラスト感度が得られる離心角が大きくなり、コントラスト感度が得られる視認可能な視野範囲が広くなることが分かり、空間周波数が低いほど離心角のピーク値に相当する最適な時間周波数が高くなる傾向がある。
このように、図1乃至図6に示したような視覚特性から、運転者にとって視認可能な視野範囲を設定した時、表示パターンの時間周波数の条件及び空間周波数の条件の組合せを決定することができる。
すなわち、運転者の視野範囲の任意の部位において、図1に示したようなコントラスト感度を有する最も高い空間周波数(カットオフ周波数)より低い空間周波数、且つ、当該空間周波数に対する時間周波数が図6に示す最適な時間周波数から±0.5logunitの範囲の時間周波数を決定する。そして、正弦波を基調とした時間的空間的輝度変化(フーリエ成分)から構成される表示パターンを表示させることによって、運転者の視野範囲の任意の部位において視認可能な表示パターンを提示することができる。
換言すれば、特定の視野周辺部位におけるカットオフ周波数の空間周波数以下の空間周波数成分の条件(図1参照)と、当該空間周波数での離心角のピーク値が得られる最適な時間周波数から±0.5logunitの範囲であるという時間周波数の条件(図6参照)との双方の条件を満たす表示パターンを生成する。
これによって、周辺視表示装置は、観察者に映像を提示することによって情報を伝達するに際して、標準的な姿勢にある場合の観察者の中心視野から離れた視野周辺部位に対して、当該視野周辺部位で観察者のコントラスト感度が得られる時間周波数及び空間周波数であって、時間的なエッジ及び空間的なエッジのない時間周波数及び空間周波数の範囲の周波数成分からなる映像である表示パターンを表示させる。
すなわち、表示パターン内の縦方向又は横方向、又は任意の斜め方向において正弦波状に輝度変化された複数の画像を時間周波数に従って連続的に切り換えて表示パターンを表示させる時の各画像の空間周波数を、視野周辺部位での観察者のコントラスト感度が0.01などの所定値まで小さくなるカットオフ周波数以下の範囲とする。同時に、時間周波数を、観察者の中心視野から離れた視野周辺部位が最も広くなる最適時間周波数から±0.5logunitの範囲とする。
[周辺視表示装置]
つぎに、運転者の着座位置に対する周辺視野部位に表示部を設けて、当該表示部に、上述した運転者の視覚特性に従った空間周波数及び時間周波数の表示パターンを表示させる周辺視表示装置について説明する。
なお、この周辺視表示装置の説明は、例えば、図7に示すように、自車両が交差点に進入するような場面において、自車両に対して後方、右方向及び左方向から接近する車両が存在する場合に表示パターンを表示させる動作について説明する。
この周辺視表示装置は、図8に示すように、自車両のフロントガラス1及びインストルメントパネル2、メータ表示部3、ステアリングホイール4といった運転者から視認される範囲内において、運転者の注視方向周囲であって、車両運転時に周辺視野によって視認可能な表示領域11A,11B,11Cが設定されている。
本例では、表示領域11Aを運転者の視野中心(注視方向)から左下方向の視野周辺部位に設け、表示領域11Bを運転者の視野中心から右下方向の視野周辺部位に設け、表示領域11Cを、運転者の視野中心から上方向の視野周辺部位に設けている。また、表示領域11A,11Bはインストルメントパネル2上であってフロントガラス1の下部、表示領域11Cはフロントガラス1の上部になっている。
この表示領域11A,11B,11Cは、運転者が前方を見る標準的な運転姿勢にある場合であって、図8中の注視方向を視野中心とした場合に、それぞれ、略同じ離心角となる視野周辺部位に設けられている。
なお、図2に示したように、左右方向に対して上方向における視野範囲が狭いために、表示領域11A,11B,11Cは、それぞれ、略同じコントラスト感度となっている部位に設けられることが理想的ある。ただし、本例では、表示パターンの表示可能範囲が車室内の空間で限定されており、図8の表示領域11A,11B,11Cの配置とした場合には、通常、視野中心に対して離心角30度以内となっており、視野中心に対する方位によるコントラスト感度の差異が無視できるものとする。
また、以下の説明においては、図9に示すような表示パターンに対して、時間周波数及び空間周波数を調整して、表示領域11A,11B,11Cに表示させるものとする。この表示パターンは、下記の式5に示すように、画像内横方向の1次元正弦波S(x)の輝度変化を有する画像と、画像内縦横方向の2次元のガウス分布G(x,y)の輝度変化を有する画像との積に、同じ2次元のガウス分布G(x,y)を加算して作成されている。
({S(x)*G(x,y)+G(x,y)}*A (式5)
この式5において、Aは画像全体での明るさを示す値であり、最大値を2Aとする。またAは、後述の表示ディスプレイが再現できる明暗の諧調数の1/2の値vである。また、ガウス分布G(x,y)は、±3σの範囲を使用し、当該ガウス分布G(x,y)の範囲に、一次元の正弦波S(x)の4サイクルが相当するように、ガウス分布及び正弦波のサイズを表示パターンのサイズに合わせるように調整して、表示パターンが作成されている。これにより、空間的なエッジのない空間周波数の範囲の周波数成分からなる複数の画像を、時間周波数に従って連続的に表示させることができる。
例えば、空間周波数をFs[cpd]、運転者の視点から表示領域11A,11B,11Cまでの距離である観察距離をD[mm]とすると、画像内横方向における明暗1サイクルの大きさ(波長)[mm]は、(0.017455×D)/Fsで算出される。従って、観察距離D=900mm、空間周波数Fs=0.6cpdとした時、表示パターンのサイズは、横方向において約104.7 mmとなり、当該大きさに表示領域11A,11B,11Cの面積を設定している。
このように、運転者のアイポイントからの距離に従って、表示領域11A,11B,11Cに表示される表示パターンの大きさに対し、空間周波数がFs=0.6cpdとなるように決められている。この空間周波数Fsは、全ての方位であって離心角30度の範囲内の表示領域11A,11B,11Cに表示パターンを表示させた場合に、ある程度のコントラスト感度が保証できる値(カットオフ周波数)以下の周波数である。
すなわち、運転者が運転操作している時の視点の位置変動を見込んで、図5における空間周波数が0.025(=0.53cpd)よりも高い0.6cpdを選択している。このように、空間周波数を0.6cpdと設定することによって、図5(a)〜(c)に示すように、0.57Hzの低時間波数から9.12の高時間周波数まで変更した場合であっても、視野中心から上下左右方向において離心角が30度の範囲内であれば10%以上のコントラスト感度が保証できる。
また表示パターンの一次元正弦波成分は、運転者から右から左方向に1サイクル分の移動と、左から右方向に1サイクル分の移動とを繰り返す表示パターンに設定し、時間周波数Ftを、最適時間周波数±0.5 log unitの範囲にある1.5 Hz、3 Hz、6 Hzの3種としている。この最適時間周波数は、図6に示すように、0.5cpdと0.71cpdとの略中間の特性となる0.6cpdの空間周波数特性において、離心角の範囲が30度以内となるような最適範囲内の時間周波数が選択されている。
このように、周辺視表示装置では、表示領域11A,11B,11Cの位置を視野中心に対して離心角が30度付近に設定した場合に、当該離心角が30度の空間周波数のカットオフ周波数以下の空間周波数に設定し、当該設定した空間周波数で表示パターンを表示させた時に離心角が30度で視認される時間周波数を設定して、表示パターンを表示させることができる。これによって、表示領域11A,11B,11Cの設定位置によって決まる視野周辺部位で視認されるような空間周波数及び時間周波数を設定した表示パターンを表示させることができる。
このように、表示領域11A,11B,11Cの設置位置に応じて、表示パターンの空間周波数及び時間周波数が設定された周辺視表示装置は、図10に示すような表示用ディスプレイ22を備え、図11に示すような構成となっている。なお、図10に示す表示デバイスは、説明の便宜上、表示領域11A,11B,11Cのうちフロントガラス1下部の表示領域11A又は表示領域11Bに表示パターンを投影するものについて説明する。
この表示用ディスプレイ22は、運転者がシートに着座した状態における標準的なアイポイント(視点)から視認可能な位置のフロントガラス1下部にハーフミラー1aが形成されている。このハーフミラー1aは、車外からの光を減衰させるニュートラルフィルタとしての機能と、表示光の反射効率を上昇させるミラーとしての機能とを有する。また、このハーフミラー1aは、液晶ディスプレイ41からの表示光を、運転者のアイポイントに反射させる位置に形成されている。
また、この表示用ディスプレイ22は、インストルメントパネル2に設けられて上方のハーフミラー1aに表示光を投影する発光装置である液晶ディスプレイ41と、インストルメントパネル2内の導線によって液晶ディスプレイ41と接続された表示駆動装置42とを備えている。
このような表示用ディスプレイ22は、運転者に表示パターンを視認させるに際して、上述したように空間周波数及び時間周波数が設定された表示パターンのデータが表示駆動装置42に供給され、当該表示パターンの表示光を液晶ディスプレイ41から出射するように表示駆動装置42を駆動させる。
このような表示用ディスプレイ22によれば、フロントガラス1に表示領域11A,11B,11Cを形成した場合であっても、表示光の分解能やフロントガラス1の曲面反射による表示パターンの歪みの影響を受けにくくすることができる。また、表示領域11A,11B,11Cには低い空間周波数の表示パターンを表示させるために、空間周波数が低くなるほどアイポイントから奥行き方向で見える距離範囲が広くなるが、液晶ディスプレイ41によって遠方表示や画質を向上させる対策を実施する必要が無くなり、単純で小さな構成で安価な表示用ディスプレイ22を実現することができる。
このような表示用ディスプレイ22を備えた周辺視表示装置は、その機能的なブロック図を図11に示すように、表示画像制御装置21と、表示領域11A,11B,11Cに対応した表示用ディスプレイ22A,22B,22Cとを備える。
また、周辺視表示装置は、図示しないが、図7に示すような状況において自車両の後方接近車両を検出する検出装置、自車両が交差点にさしかかった時に自車両の右前方及び左前方からの接近車両を検出する検出装置を備える。これら各検出装置は、接近車両の有無、接近車両が検出された場合の自車両からの距離を検出する。このように各検出装置で検出された信号は、右前方用接近車両検知信号、左前方用接近車両検知信号及び後方接近車両検知信号として表示画像制御装置21に供給される。
表示用ディスプレイ22A,22B,22Cは、上述したように、インストルメントパネル2に設けられた液晶ディスプレイ41及び駆動装置42をそれぞれ備え、図8に示すような表示領域11A,11B,11Cに対応したそれぞれのハーフミラー1aが形成されて構成されている。
表示画像制御装置21は、各検出装置から右前方用接近車両検知信号、左前方用接近車両検知信号及び後方接近車両検知信号が供給される表示画像制御部31と、表示用ディスプレイ22A,22B,22Cのそれぞれと接続された画像生成部32A,32B,32Cとを備える。
表示画像制御部31は、右前方用接近車両検知信号、左前方用接近車両検知信号及び後方接近車両検知信号に従って、表示パターンの表示位置を決定する。右前方用接近車両検知信号を入力した場合には、表示画像制御装置21は、表示領域11Bに表示パターンを表示させるように画像生成部32B及び表示用ディスプレイ22Bを動作させる。また、左前方用接近車両検知信号を入力した場合には、表示画像制御装置21は、表示領域11Aに表示パターンを表示させるように画像生成部32A及び表示用ディスプレイ22Aを動作させる。更に、後方接近車両検知信号を入力した場合には、表示画像制御装置21は、表示領域11Cに表示パターンを表示させるように画像生成部32C及び表示用ディスプレイ22Cを動作させる。
また、表示画像制御部31は、右前方用接近車両検知信号、左前方用接近車両検知信号及び後方接近車両検知信号に従って、表示パターンの時間周波数を決定する。表示画像制御部31は、例えば後方接近車両検知信号を入力した場合には、時間周波数Ftの表示パターンを表示させるように画像生成部32C及び表示用ディスプレイ22Cを動作させる。また、表示画像制御部31は、式4における表示パターンの明るさA、及び、予め設定された表示パターンの絵柄(サイズ)を示す空間周波数を指定する情報を画像生成部32Cに出力する。
具体的には、自車両から接近車両の距離が100m以上である場合には、時間周波数Ftを不定、明るさAを0として表示を行わせない。また、自車両から接近車両の距離が100〜60mである場合には時間周波数Ftを1.5Hz、明るさAをvとし、自車両から接近車両の距離が60〜30mである場合には、時間周波数Ftを3Hz、明るさAをvとし、自車両から接近車両の距離が30〜0mである場合には、時間周波数Ftを6Hz、明るさAをvとする。これによって、自車両から接近車両までの距離が短くなるほど、時間周波数Ftを高くして、表示パターンの表示速度を高くする。
一方、表示画像制御部31は、時間的に連続した右前方用接近車両検知信号、左前方用接近車両検知信号及び後方接近車両検知信号を入力し、自車両に対する接近車両の距離の変化を求めて、接近車両が自車両から遠ざかっている場合には、一度表示パターンを表示させた場合であっても、時間周波数Ftを不定、明るさAを0とし、再び表示パターンの表示を行わないようにする。
また、表示画像制御部31は、自車両と接近車両との距離に応じて明るさAを0からvに変更して表示パターンを表示開始する時や、明るさAをvから0に変更して表示パターンを表示停止する移行時には、明るさが段階的に変化することによる高い時間周波数成分が表示されないように、正弦波又はガウス分布に従って300〜1000msに亘って徐々に明るさAを変化させる。すなわち、表示パターンの表示開始時及び表示停止時には、表示パターンの輝度を次第に上昇又は低下させる。これにより、高い時間周波数成分が表示されることを防止して、目障りな時間的及び空間的なエッジを含む表示であって運転者の視線が表示領域11A,11B,11Cとなることを防止する。
このように、上述したように決定した空間周波数、且つ自車両から接近車両までの距離に応じて調整された時間周波数Ft及び明るさAの表示パターンを表示用ディスプレイ22A,22B,22Cに表示させて、自車両に対する接近車両の方向及び自車両と接近車両との距離という情報を運転者に伝達する。
これにより、運転者は、前方を注視した状態のまま、視野周辺部位に提示された表示パターンの空間周波数に応じた表示荒さと時間周波数に応じた表示速さを読み取ることができるため、表示領域11A,11Bに直接的に視線を移すことなく他車両が接近してくる方向に注意を配ることができる。また、後方接近車両が存在する場合であっても、表示領域11Cの表示パターンに視線を移すことなく直接ルームミラーを見ることによって、後方接近車両を確認できる。
すなわち、この周辺視表示装置によれば、離心角が30度の部位に表示領域11A,11B,11Cを設定した場合には、図6に示すような表示パターンが1cpd以下の低い空間周波数成分から構成され、また、図5(b)に示すような視野周辺部位でのコントラスト感度が高い1−7Hzの時間周波数の速さで表示されるために、視野周辺部位においても表示荒さ及び速さを視認させることができる。
また、この周辺視表示装置によれば、エッジ等の高い空間周波数成分やフラッシュ等の高い時間周波数成分が含まれず、表示領域11A,11B,11Cに視線を移動させるという眼球運動を誘発させないので、車両運転に本来必要な前方及び後方確認を表示領域11A,11B,11Cを注視させることなく、車両運転を中断なしに行うことを可能とさせる。
つぎに、他の周辺視表示装置について説明する。
上述した周辺視表示装置は、自車両に対する接近車両の方向によって表示領域11A,11B,11Cが選択され、自車両と接近車両との距離によって時間周波数を変更して表示パターンの運動速度を変更させたが、この周辺視表示装置は、単一の表示領域11であって、表示パターンの表示位置が固定されている。
この周辺視表示装置は、図12に示すように、表示画像制御装置21の表示画像制御部31によって車速信号及び制限速度信号を入力し、単一の画像生成部32及び表示用ディスプレイ22によって表示パターンを表示させる。なお、図示しないが、表示画像制御部31には、車速センサ及びナビゲーション装置等が接続され、車速センサから現在の車速を示す信号が供給され、ナビゲーション装置等から現在走行している道路種別に応じた制限車速を示す信号が供給される。
表示画像制御部31は、画像生成部32に対して、表示パターンの傾き角度情報と色情報を出力することによって、自車両の速度メータを表現する。すなわち、図13に示すように、自車両の車速が高いほど、図13(a)から次第に図13(g)に向かうような表示パターンを表示する。
この図13(a)〜図13(g)に示す表示パターンは、自車両の速度メータの指針の向きと一致した角度となっている。このとき、周辺視表示装置は、車速信号が表示画像制御部31によって認識され、表示画像制御部31によって表示パターンの傾き角度に変換されて、予め設定された空間周波数及び時間周波数に従って画像生成部32で生成させる。
このとき、画像生成部32は、上述の式5における1次元正弦波S(x)の方向を画像内横方向とすることによって図13(a)のような表示パターンを生成する。そして、画像生成部32は、例えば表示画像制御部31から表示パターンの傾き角度が90度の信号を入力した場合には、1次元正弦波S(x)を画像内横方向から90度回転させて、図13(d)に示す表示パターンを生成し、表示パターンの傾き角度が180度の信号を入力した場合には、1次元正弦波S(x)を画像内横方向から180度回転させて、図13(g)に示す表示パターンを生成する。これにより、表示用ディスプレイ22には、車速が高くなるほど、次第に表示パターンの傾き角度が、既存のメータ機器での指針と同様に右方向に回転する表示パターンを表示させることができる。
また、表示画像制御部31は、自車両の車速と、法定制限速度とを比較し、車速が法定制限速度以下である場合には、表示パターンを白色で表示させる色情報を画像生成部32に出力する(図13(a)〜図13(d))。これに対し、表示画像制御部31は、法定制限速度に対する車速の超過速度が15km/h未満である場合には黄色(図13(e))、超過速度が15km/h〜30 km/h未満である場合には橙色(図13(f))、超過速度が30km/h以上である場合には赤色(図13(g))の色情報を画像生成部32に出力する。
このように表示用ディスプレイ22には、図13に示すように、横長の輝度形状をしており、一定方向にのみ縞が運動する表示パターンを表示させることができる。これによって、運転者は、前方を注視方向として維持して、概略の車速及び車速が法定制限速度に対し超過しているか否か、法定制限速度に対する車速の超過の程度を認知することができる。特に高速走行での運転時に、前方や他車両への本来の視覚行動を中断することなく、車速や速度超過の発生を即座に認知して、安定した運転操作を行うことができる。
つぎに、表示パターンの他の例について説明する。
上述した表示パターンが一定方向に縞が流れるような変化であったが、他の表示パターンとしては、図14(a)、(b)に示すように、画像内中心からガウス分布に従って輝度が次第に変化しており、予め設定された時間周波数に従って、視認可能な輝度となる範囲を連続的に変化させるものが挙げられる。
また、他の表示パターンとしては、図15に示すように、画像内中心から正弦波に従って輝度が変化する同心円パターンが挙げられ、予め設定された時間周波数に従って、同心円の大きさを連続的に拡大又は縮小する。この図15に示す表示パターンは、同心円の画像に対して、中心から周辺にわたってガウス分布によってさらに輝度値を変調させており、中心部と周辺縁部とで同心円が徐々に消えたり現れたりする。
更に、他の表示パターンとしては、図16に示すように、画像内中心から螺旋形状にしたものが挙げられる。この表示パターンは、図15に示した同心円状の表示パターンと同様に、拡大及び縮小される。
このような図14〜図16に示した表示パターンは、上述した表示パターンと同様に、運転者等の観察者周囲の状況に応じて、予め設定された空間周波数に従って画像荒さが調整された上で拡大及び縮小され、予め設定された時間周波数の範囲で運動速度が変化され、さらには表示色が変化されることによって、情報を伝達することができる。
また、この図14〜図16に示した表示パターンは、例えば車両運転者に提示する場合には、自車の加速及び減速とその程度、先行車や後続車との車間距離の変化とその相対速度等の情報を伝達するのに適している。
なお、上述の図9の表示パターンを、道路上に描かれたセンターラインと自車両との距離及び方向に応じて、縞の運動方向と運動速度を変化させて表示してもよい。
更に、表示パターンの時間周波数を変化させて運転者に伝達する情報としては、例えば、自車両が走行している道路の交通量の大中小の予測に応じて時間周波数を変化させたり、燃費が高いほど時間周波数を高くする燃費状況、先行者との車間距離が短くなるほど時間周波数を高くする車間状況、表示領域11A,11B,11C間の表示及び非表示を切り換えることによるナビゲーション装置の右左折の提示などが挙げられる。
つぎに、上述した本発明を適用した周辺視表示装置において、運転者に伝達すべき情報が複数ある場合に、複数の運転者に伝達すべき情報と表示領域とを、表示パターンの特性と人間の視覚認知特性と運転者の嗜好とに基づいて最適化する実施形態について説明する。この周辺視表示装置は、ユーザの嗜好のみならず、表示パターンの視認性を保って、運転者に伝達すべき情報の表示領域を適正に管理することを特徴とするものである。
この周辺視表示装置は、
(1)個々の表示パターンの視認性を確保するため、表示パターンの間隔を適正化する必要がある
(2)運転者に伝達すべき情報の種類によっては表示領域に制限領域がある
(3)運転者に伝達すべき情報の種類によって表示領域に推奨領域がある
(4)視野特性と運転操作への影響に応じた表示領域に優先順位がある
という事項を考慮して、表示パターンの種類と表示位置との組み合わせを調整している。そして、周辺視表示装置は、運転者が視認可能な表示領域を複数の領域に区分し、運転者に伝達すべき情報に応じて、当該表示パターンが所定の表示領域のみに制限させる制限情報と、当該表示パターンを表示させることが望ましい推奨情報と、運転者の視野特性と視認行動特性の観点から見た表示位置(区分)の優先度情報とに基づいて、表示領域を決定して、各種の情報を運転者に伝達する。
このような周辺視表示装置は、図17に示すように、表示画像制御装置21に運転者が操作する操作入力部51が接続され、表示画像制御装置21に情報表示設定部61が追加された点で、図11に示す周辺視表示装置とは異なる。
また、この周辺視表示装置における表示領域は、図18に示すように、ステアリング101周囲のダッシュボード部102と、センターコンソール部103と、ウインドシールド部104と、ピラー・サイドウインド部105と、天井部106とに区分し、更に、ダッシュボード部102を表示領域DL,DC,DRに区分し、センターコンソール部103を単一の表示領域Cに区分し、ウインドシールド部104を表示領域LL,LC,LR,UL,UC,UR,ML,MR,SU,SM,SLに区分し、ピラー・サイドウインド部105を単一の表示領域Pに区分し、天井部106をCL,CC,CRに区分している。
また、この周辺視表示装置は、図18の各表示領域に、最も優先度が高い(1)〜最も優先度が低い(5)を割り当てている。
ここで、運転者の視野中心に相当するウインドシールド部104内の領域は、運転操作の影響から、情報の表示を禁止する領域となっている。また、ダッシュボード部102、センターコンソール部103、ウインドシールド部104、ピラー・サイドウインド部105、天井部106に亘って区分された表示領域は、個々に表示した表示パターンの視認性を確保するために必要な表示間隔となるように設定されている。
この視認性を確保するために必要な表示間隔は、個々の表示パターンを読み取るために必要な空間周波数に依存して決まる。
例えば、英数字を表示させた場合、当該英数字の読み取りに必要な空間周波数は、2〜3[cycles/character](文字サイズあたりの空間周波数)である(J. A. Solomon and D. G. Pelli: The visual filter mediating letter identification, Nature, 369, pp.395-397, 1994)。ある文字の読み取り易さが、近接する他の文字や線分の影響によって損なわれないためには、文字サイズの1/2分以上の間隔が必要であり、当該必要な間隔は、文字に限らずアイコンや表示パターン等の形状情報を読み取る必要がある場合の全てに当てはまる(舟川政美:可読性に影響を与える空間要因に関する実験研究、照明学会誌、84, pp.793-798, 2000)。
したがって、個々の表示パターンの視認性を確保するために、当該表示パターンの読み取りに必要な空間周波数1〜1.5サイクル以上の間隔が必要となる。
そのため、周辺視表示装置において、表示パターンの表示領域は、表示パターンの読み取りに必要な空間周波数1サイクル分よりも大きい間隔で区分している。この表示パターンは、図9、図13乃至図16に示したように、基本的に正弦波に従って輝度変調するパターンであり、文字とは異なって、読み取りに必要な空間周波数は一義に同定できる。また、複数の正弦波を重畳して構成した表示パターンは、最も低い空間周波数の1サイクル分とする。更に、ガウシアン染みパターン等の形状を読み取るのではなく、大きさや位置変化で情報を伝達する場合には、表示の配置のデザインの統一性等の観点から、他の表示パターンと同じ間隔に設定される。
また、周辺視表示装置における情報は、それぞれ推奨領域又は制限領域となる表示領域と、表示領域の優先度とが関連づけられている。
具体的には、車速及び法定速度との関係や、加速度を表す情報を伝達するためには、表示領域の推奨領域として、優先度が高い順に、LC,UC/LL,LR/UL,UR/Pが設定されている。ここで、LCとUC、LLとLR、ULとURは、互いに同じ優先度が設定されている。
また、先行車、後続車との車間距離を表す情報を伝達するためには、表示領域の推奨領域として、優先度が高い順に、LC/UC/LL,LR/UL,UR/Pが設定されている。ここで、LLとLR、ULとURは、互いに同じ優先度が設定されている。
更に、経路誘導を表す情報を伝達するためには、表示領域の推奨領域として、優先度が高い順に、UL,UC,LL,LC/DL/Cが設定されている。ここで、UL,UC,LL,LCは、互いに同じ優先度が設定されている。
更にまた、燃費を表す情報を伝達するためには、表示領域の推奨領域として、優先度が高い順に、LC/UC/LL,LR/UL,UR/Pが設定されている。ここで、LLとLR、ULとURは、互いに同じ優先度が設定されている。
更にまた、白線との相対距離の変動の有無である車線内位置を表す情報を伝達するためには、表示領域の推奨領域として、優先度が高い順に、LC/UC/LL,LR/UL,UR/Pが設定されている。ここで、LLとLR、ULとURは、互いに同じ優先度が設定されている。
更にまた、左右、前後又は後側方における接近車両の方向を表す情報を伝達するためには、表示領域の制限領域として、優先度が高い順に、(SU,UL,UC,UR)/(SL,LL,LC,LR)が設定されている。ここで、SU,UL,UC,URは同じ優先度であり、接近車両の方向を伝達するために何れかの表示領域が使用されることを示しており、SL,LL,LC,LRも同様である。
更にまた、2輪車、歩行者の位置を表す情報を伝達するためには、表示領域の制限領域として、優先度が高い順に、(SU,UL,UC,UR)/(SL,LL,LC,LR)が設定されている。ここで、SU,UL,UC,URは同じ優先度であり、2輪車、歩行者の方向を伝達するために何れかの表示領域が使用されることを示しており、SL,LL,LC,LRも同様である。
更にまた、速度感、車両挙動感覚(自己運動感覚)を補うためにオプティカルフローとして情報を伝達するためには、表示領域の制限領域として、優先度が高い順に、(DL,DC,DR)/(CL,CC,CR)が設定されている。ここで、DL,DC,DRは同じ優先度であり、速度感等を伝達するために何れかの表示領域が使用されることを示しており、CL,CC,CRも同様である。
このように、情報を表示する区分及び表示間隔が表示領域によって規定され、表示領域の優先度、情報に応じた推奨領域及び制限領域が設定された周辺視表示装置は、情報表示設定部61に、必要最小限の範囲内で、予め表示すべき情報と、表示位置及び表示パターンの種別との組合せを初期設定情報として記憶させている。また、表示画像制御部31は、表示用ディスプレイ22に表示させる基礎情報として、図17に示す各種情報を取得可能となっている。
これにより、例えば表示用ディスプレイ22に表示させる情報として、車速及び法定速度との関係と、接近車両の方向とを表示させる設定となっている場合には、推奨領域である表示領域LC,UC/LL,LR/UL,UR/Pに車速及び法定速度との関係を表示させると共に、制限領域である表示領域(SU,UL,UC,UR)/(SL,LL,LC,LR)のみに接近車両の方向を表示させる制御信号を表示画像制御部31に供給する。これにより、情報表示設定部61は、表示画像制御部31に、運転者に伝達すべき情報と、当該情報を表示させる表示領域を指定する情報と、当該情報に応じて表示領域を制限又は推奨する情報と、表示領域の優先度の情報とを供給する。
表示画像制御部31は、車速及び法定速度との関係を表示させる表示領域として、最も優先度が高い表示領域LCを選択すると共に、接近車両の方向を表示させる表示領域として、最も優先度が高い表示領域(SU,UL,UC,UR)を選択する。
また、表示画像制御部31は、表示すべき情報に対応したセンサ等からの信号を取得する。この場合、表示画像制御部31は、車輪センサ等からの車速信号、ナビゲーション装置からの現在自車両が走行している道路種別に応じた法定速度と、障害物センサ等からの接近車両の方向を表す信号とを取得する。
そして、表示画像制御部31は、運転者が選択した表示すべき情報から、表示パターンを表示させるための表示パラメータを決定する。この表示パラメータは、表示パターン型、表示窓型、空間周波数、時間周波数、向き、色、コントラスト、表示時間(サイクル数)、表示サイズ(サイクル数)、表示領域内の位置、表示窓サイズ等である。
この表示パラメータは、表示パターン型と表示窓型との組合せによって、図19乃至図26に示す時間的且つ空間的にエッジが立たない表示パターンを変化させる。表示パターン型には、図19に示す同心円パターン、図20に示す染みパターン、図21、図23乃至図26に示す縞パターン、図22に示す螺旋パターン等があり、表示窓型には、図19及び図22に示す環状に高輝度部分が存在する環状窓、図20及び図21、図23乃至図25に示す画像中心から円状領域に高輝度部分が存在する円窓、図27及び図28に示す楕円状に高輝度部分が存在する楕円窓の他に、矩形窓等がある。このように、表示パターン型によって表示パターンの形状を特定して、表示窓型によって高輝度部分がどの部分であるかを特定する。
そして、表示画像制御部31は、図18に示す表示領域に対応した画像生成部32に表示パラメータを供給する。画像生成部32は、表示パラメータに従って、接続された表示用ディスプレイ22を駆動させることにより、運転者によって指定された情報に応じた表示領域に、基礎情報に基づく表示パラメータで表示パターンを表示させる。この画像生成部32は、図19乃至図28に示す表示パターンが記憶され、当該表示パターンの時間周波数及び表示色等を表示パラメータによって変更させて、表示用ディスプレイ22で表示させる。
また、この周辺視表示装置は、運転者によって表示用ディスプレイ22に表示させる情報又は表示領域(位置)を変更するに際して、操作入力部51からの操作入力信号を情報表示設定部61で入力する。これに応じ、情報表示設定部61は、運転者の選択によって表示すべき情報の優先度の順に、制限領域又は推奨領域のうち使用可能な表示領域を運転者に示し、運転者に選択させる。
このとき、周辺視表示装置は、センターコンソール部103に設けられた液晶ディスプレイに使用可能な表示領域を表示させても良く、実際の表示領域を点滅等させても良く、使用可能な表示領域を運転者に提示した状態において操作入力部51を構成するカーソル移動ボタン及び決定ボタンが操作されことによって、表示すべき情報の表示領域を設定変更する。
これにより、表示すべき情報の数を増やしても、表示すべき情報ごとに推奨領域及び制限領域を設定しておくことにより、視認性を確保すると共に視認移動を誘発させずに、運転者の要求に応じた表示領域で情報を伝達できる。
このような周辺視表示装置によれば、運転者に伝達すべき情報を複数有する場合であっても、中心視野から離れた視野周辺部位であって、運転者に伝達すべき情報の特性と運転者の選択とに応じた表示領域に、表示パターンを表示させることができ、表示パターンの視認性と情報の特性と運転者の嗜好によって複数の表示パターンを最適な状態で表示させることができる。
また、この周辺視表示装置によれば、中心視野から離れた視野周辺部位を複数の表示領域に区分し、運転者に伝達すべき情報の特性ごとに、表示パターンを表示させる表示領域を推奨する推奨情報又は表示パターンを表示させる表示領域を制限する制限情報を設定しておくので、情報の種類によって表示領域に制限がある場合や、情報の種類によって表示領域に推奨すべき箇所がある場合であっても、当該情報の特性に応じた表示領域に表示パターンを表示させることができる。また、複数の表示領域のうち表示パターンを表示させる表示領域の優先度情報を設定しておくことによって、視認特性と運転操作への影響を考慮して、より最適な表示領域に表示パターンを表示させることができる。
更にまた、この周辺視表示装置によれば、複数の表示領域を、表示パターンの読み取りに必要な空間周波数1サイクル分よりも大きい間隔で区分したので、複数の表示パターンを表示させた場合であっても、表示パターン間の視認性を確保できる。
なお、上述の実施の形態は、本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは、勿論である。
運転者の上方向の視野周辺部位における空間周波数に対するコントラスト感度の変化を示す図であって、(a)は時間周波数が0.57Hz、(b)は時間周波数が2.28Hz、(c)は時間周波数が9.12Hzである場合を示す。 本発明を適用した周辺視表示装置の原理を説明する図であって、運転者の左右方向の視野周辺部位における空間周波数に対するコントラスト感度の変化を示す図であって、(a)は時間周波数が0.57Hz、(b)は時間周波数が2.28Hz、(c)は時間周波数が9.12Hzである場合を示す。 本発明を適用した周辺視表示装置の原理を説明する図であって、運転者の下方向の視野周辺部位における空間周波数に対するコントラスト感度の変化を示す図であって、(a)は時間周波数が0.57Hz、(b)は時間周波数が2.28Hz、(c)は時間周波数が9.12Hzである場合を示す。 計算式によって空間周波数に対するコントラスト感度の変化を求めるために使用するパラメータを示す図である。 特定の空間周波数に対するコントラスト感度を有する視野範囲について説明するための図であって、(a)は時間周波数が0.57Hz、(b)は時間周波数が2.28Hz、(c)は時間周波数が9.12Hzである場合を示す。 時間周波数に対する離心角を空間周波数ごとに示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置における自車両に対する接近車両の関係の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置における車両内での表示領域の配置を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置における表示用ディスプレイの構成を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した周辺視表示装置の他の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において、速度及び法定制限速度によって表示パターンを(a)〜(g)まで変化させることを説明する図である。 表示パターンの他の例であり、(a)は空間周波数が高い場合、(b)は空間周波数が低い場合である。 同心円状の表示パターンを示す図である。 螺旋状の表示パターンを示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において、複数の表示パターンを表示させるための構成を示すブロック図である。 複数の区分された表示領域と、当該表示領域ごとの優先度を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。 本発明を適用した周辺視表示装置において表示する表示パターンの他の一例を示す図である。
符号の説明
1 フロントガラス
2 インストルメントパネル
11A,11B,11C 表示領域
21 表示画像制御装置
22A,22B,22C 表示用ディスプレイ
31 表示画像制御部
32A,32B,32C 画像生成部
41 液晶ディスプレイ
42 表示駆動装置
51 操作入力部
61 情報表示設定部

Claims (18)

  1. 観察者に映像を提示することによって情報を伝達する情報表示方法であって、
    標準的な姿勢にある場合の観察者の中心視野から離れた視野周辺部位に対して、当該視野周辺部位で観察者のコントラスト感度が得られる時間周波数及び空間周波数であって、時間的なエッジ及び空間的なエッジのない時間周波数及び空間周波数の範囲の周波数成分からなる映像である表示パターンを表示させ、
    前記表示パターンが、前記表示パターン内の任意の方向において正弦波状に輝度変化された複数の画像を前記時間周波数に従って連続的に切り換えて表示され、
    前記各画像の空間周波数は、前記視野周辺部位での観察者のコントラスト感度が所定値まで小さくなるカットオフ周波数以下の範囲であり、
    前記時間周波数は、前記コントラスト感度が得られる前記観察者の中心視野から離れた視野周辺部位が最も広くなる最適時間周波数から±0.5logunitの範囲であること
    を特徴とする情報表示方法。
  2. 前記各画像は、一次元方向に正弦波状に輝度変化する画像と、2次元方向にガウス分布状に輝度変化する画像とを組み合わせてなり、空間的なエッジのない空間周波数の範囲の周波数成分からなる画像とされることを特徴とする請求項1に記載の情報表示方法。
  3. 前記表示パターンの表示開始時及び表示停止時には、前記表示パターンの輝度を次第に上昇又は低下させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報表示方法。
  4. 前記観察者周囲の状況に応じて、前記空間周波数、前記時間周波数、視野範囲内での前記表示パターンの表示位置、前記表示パターンの色、前記表示パターンが時間的に連続して変化する輝度変化の方向のうちの何れかを変化させて、前記観察者周囲の状況の変化を伝達することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の情報表示方法。
  5. 前記観察者が車両を運転する運転者であって、
    前記車両に対する他車両の接近方向又は接近距離に応じて、前記空間周波数、前記時間周波数、周辺視野範囲内での前記表示パターンの表示位置、前記表示パターンの色、前記表示パターンが時間的に連続して変化する輝度変化の方向のうちの何れかを変化させて、前記車両周囲の状況の変化を伝達することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の情報表示方法。
  6. 前記観察者が車両を運転する運転者であり、当該運転者に伝達すべき情報を複数有する情報表示方法であって、
    前記中心視野から離れた視野周辺部位であって、前記運転者に伝達すべき情報の特性と前記運転者の選択とに応じた表示領域に、前記表示パターンを表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の情報表示方法。
  7. 前記中心視野から離れた視野周辺部位を複数の表示領域に区分し、
    前記運転者に伝達すべき情報の特性ごとに、前記表示パターンを表示させる表示領域を推奨する推奨情報又は前記表示パターンを表示させる表示領域を制限する制限情報と、当該推奨情報又は制限情報で推奨又は制限された複数の表示領域のうち表示パターンを表示させる表示領域の優先度情報とを設定し、
    前記運転者に伝達すべき情報に応じて、前記推奨情報又は前記制限情報と、前記優先度情報とに基づいて、前記表示パターンを表示させる表示領域を決定すること
    を特徴とする請求項6に記載の情報表示方法。
  8. 前記複数の表示領域は、前記表示パターンの読み取りに必要な空間周波数1サイクル分よりも大きい間隔で区分されていることを特徴とする請求項7に記載の情報表示方法。
  9. 前記観察者が車両を運転する運転者であって、
    前記表示パターンの表示光をインストルメントパネルから上方に投影させて、前記車両のフロントガラスに形成されたハーフミラー部に対して表示光を入射させ、当該表示光を前記ハーフミラー部から前記運転者のアイポイントに反射させることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の情報表示方法。
  10. 観察者に映像を提示することによって情報を伝達する表示制御装置であって、
    標準的な姿勢にある場合の観察者の中心視野から離れた視野周辺部位に表示を行う表示装置に出力する表示パターンであって、当該視野周辺部位で観察者のコントラスト感度が得られる時間周波数及び空間周波数であって、時間的なエッジ及び空間的なエッジのない時間周波数及び空間周波数の範囲の周波数成分からなる映像である表示パターンを生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段で生成する表示パターンの時間周波数及び空間周波数を調整する表示制御手段と
    を備え
    前記画像生成手段は、前記表示パターン内の任意の方向において正弦波状に輝度変化された複数の画像を前記時間周波数に従って連続的に切り換える表示パターンを生成し、
    前記表示制御手段は、前記各画像の空間周波数を、前記視野周辺部位での観察者のコントラスト感度が所定値まで小さくなるカットオフ周波数以下の範囲に設定し、前記時間周波数を、前記コントラスト感度が得られる前記観察者の中心視野から離れた視野周辺部位が最も広くなる最適時間周波数から±0.5logunitの範囲に設定すること
    を特徴とする表示制御装置。
  11. 前記画像生成手段は、一次元方向に正弦波状に輝度変化する画像と、2次元方向にガウス分布状に輝度変化する画像とを組み合わせて、空間的なエッジのない空間周波数の範囲の周波数成分からなる画像を生成することを特徴とする請求項10に記載の表示制御装置。
  12. 前記画像生成手段は、表示パターンの表示開始時及び表示停止時には、前記表示パターンの輝度を次第に上昇又は低下させることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の表示制御装置。
  13. 前記表示制御手段は、前記観察者周囲の状況に応じて、前記空間周波数、前記時間周波数、周辺視野範囲内での前記表示パターンの表示位置、前記表示パターンの色、前記表示パターンが時間的に連続して変化する輝度変化の方向のうちの何れかを変化させて、前記観察者周囲の状況の変化を伝達させることを特徴とする請求項10乃至請求項12の何れか一項に記載の表示制御装置。
  14. 前記観察者が車両を運転する運転者であって、
    前記表示制御手段は、前記車両に対する他車両の接近方向又は接近距離に応じて、前記空間周波数、前記時間周波数、周辺視野範囲内での前記表示パターンの表示位置、前記表示パターンの色、前記表示パターンが時間的に連続して変化する輝度変化の方向のうちの何れかを変化させて、前記車両周囲の状況の変化を伝達させることを特徴とする請求項10乃至請求項12の何れか一項に記載の表示制御装置。
  15. 前記表示手段は、中心視野から離れた視野周辺部位を複数の表示領域に区分され、
    前記表示制御手段は、前記運転者に伝達すべき情報の特性ごとに、前記表示パターンを表示させる表示領域を推奨する推奨情報又は前記表示パターンを表示させる表示領域を制限する制限情報と、当該推奨情報又は制限情報で推奨又は制限された複数の表示領域のうち表示パターンを表示させる表示領域の優先度情報とを設定しておき、前記運転者に伝達すべき情報に応じて、前記推奨情報又は前記制限情報と、前記優先度情報とに基づいて、前記表示パターンを表示させる表示領域を決定することを特徴とする請求項10乃至請求項14の何れか一項に記載の表示制御装置。
  16. 前記表示手段は、前記複数の表示領域が、前記表示パターンの読み取りに必要な空間周波数1サイクル分よりも大きい間隔で区分されていることを特徴とする請求項15に記載の表示制御装置。
  17. 車両の運転者に映像を提示することによって情報を伝達する情報表示装置であって、
    標準的な姿勢にある場合の運転者の中心視野から離れた視野周辺部位に対して、当該視野周辺部位で運転者のコントラスト感度が得られる時間周波数及び空間周波数であって、時間的なエッジ及び空間的なエッジのない時間周波数及び空間周波数の範囲の周波数成分からなる映像である表示パターンの表示光をインストルメントパネルから上方に投影させる発光装置と、
    前記車両のフロントガラスの前記視野周辺部位に形成され、前記発光装置からの表示光が入射されて、当該表示光を前記運転者のアイポイントに反射させるハーフミラーと
    を備え
    前記発光装置は、前記表示パターン内の任意の方向において正弦波状に輝度変化された複数の画像を前記時間周波数に従って連続的に切り換える表示パターンを生成し、前記各画像の空間周波数を、前記視野周辺部位での観察者のコントラスト感度が所定値まで小さくなるカットオフ周波数以下の範囲に設定し、前記時間周波数を、前記コントラスト感度が得られる前記観察者の中心視野から離れた視野周辺部位が最も広くなる最適時間周波数から±0.5logunitの範囲に設定すること
    を特徴とする情報表示装置。
  18. 前記ハーフミラーは、車両外からの光を減衰させるフィルタとしての機能と、前記発光装置からの表示光の反射効率を上昇させるミラーとしての機能とを有することを特徴とする請求項17に記載の情報表示装置。
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