JP4830198B2 - エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報表示端末などのディスプレイや面発光光源として幅広い用途が期待されるエレクトロルミネッセンス素子(以下、EL素子と表記する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
EL素子は、広視野角、応答速度が速い、低消費電力などの利点から、ブラウン管や液晶ディスプレイに変わるフラットパネルディスプレイとして期待されている。
【0003】
EL素子は、少なくとも一方が透明な2 枚の電極の間に有機又は無機の発光媒体層を挟持した構造であり、両電極間に電圧を印可することにより発光媒体層で発光が生じるものである( 以下、有機の発光媒体層に電圧を印可する例で説明する) 。
【0004】
EL素子では、発光媒体層や陰極層を大気暴露させた状態で放置すると、大気中の水分や酸素などにより素子が劣化する。一つの具体例として、ダークスポットと呼ばれる非発光領域が発生し、時間の経過とともに拡大するという現象がある。
【0005】
この問題を解決する手段として、特開平5−89961号公報、特開平7−65957号公報、実開平5−94993号公報などに記載されていているように、耐湿性フィルムによりEL素子を被覆封止する方法がある。
【0006】
耐湿性フィルムには、フッ素系樹脂フィルムや無機薄膜を積層したフィルム、これらをラミネートしたフィルムなどが用いられている。光取り出し面と反対側に配置する場合には、透光性である必要が無く、特に耐湿性が高いアルミニウム箔を含む積層フィルムで封止することが効果的である。また、耐湿性フィルムには、透光性基板と熱圧着するために、熱可塑性接着性樹脂などのシーラントフィルムがラミネートされている。
【0007】
しかし、シーラントフィルムと透光性基板との接着性が悪いために、耐湿性フィルムを透過する水分の他に、耐湿性フィルムと透光性基板との界面からも水分が侵入し、素子が劣化することが問題となっていた。
【0008】
接着性が悪い原因は、シーラントフィルムと透光性基板との接着性が弱いことや、透明陽極層が透光性基板から剥離しやすいといった点が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、外部からの水分を遮断し、長期にわたりEL素子の劣化を抑制し、かつ耐久性に優れたEL素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、まず請求項1においては、透光性基板上に、少なくとも透明陽極層、発光媒体層、陰極層、封止層が順次積層されてなるエレクトロルミネッセンス素子において、透光性基板と透明陽極層との間に、少なくとも金属薄膜層と無機絶縁膜層がこの順に積層されていることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子である。
また、請求項2においては、請求項1記載の発明を前提とし、金属薄膜層が、Ni、Cr、Ti、Al、Zn、Co、Cu、Agのいずれかからなり、その膜厚が1nm〜10nmであることを特徴とする請求項1 記載のエレクトロルミネッセンス素子である。
また、請求項3においては、請求項1記載の発明を前提とし、無機絶縁膜層が、Si、Al、Cr、Ni、In、Mg、Zrのいずれかの酸化物又は、窒化物又は、酸窒化物からなり、その膜厚が5nm〜100nmであることを特徴とする請求項1、2記載のエレクトロルミネッセンス素子である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のEL素子及びその製造工程の一例を、図1に基づいて説明する。
【0012】
本実施の形態において、透光性基板1として、一方の面に無機薄膜蒸着フィルムをラミネートしたポリエチレンテレフタレート基板を用いるが、透光性と絶縁性を有し、かつ耐湿性を有する基板であれば如何なる基板も使用することができる。例えば、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート等のプラスチックのフィルムやシートに耐湿性フィルムをラミネートしたものや、ガラス基板や石英基板などを用いることができる。
【0013】
まず、透光性基板1上に、金属薄膜層2および無機絶縁膜層3を順次成膜する。これらの層は、少なくとも透光性基板1と耐湿性フィルム7との熱圧着部分に形成され、かつ発光に支障が無い場所であり、かつ金属薄膜層2と透明陽極層4が導通しないように積層すれば、どのようなパターンに成膜しても良いし、多数積層しても良い。
【0014】
金属薄膜層2と無機絶縁膜層3のパターンの一例を図2に挙げる。図2(a)は、透明陽極層4を形成する前に透光性基板の全面に成膜した例であり、図2(b)は、透明陽極層4を形成する前に透光性基板の熱圧着部分のみにパターン成膜した例である。この他の例としては、金属薄膜層2、無機絶縁膜層3を図2(a)又は(b)のパターンで成膜した後に、透明陽極層4、発光媒体層5、陰極層6を順次積層し、その上からさらに無機絶縁膜層3' を図2(a)又は(b)のようなパターンに成膜してもよい。
【0015】
本発明における金属薄膜層2の材料としては、Ni、Cr、Ti、Al、Zn、Co、Cu、Agなどの金属材料やこれらの合金材料を用いることができる。特に、透光性基板1及び無機絶縁膜層3との接着性に優れたTiやCrを用いることが望ましい。
【0016】
金属薄膜層2の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法などを用いることができる。金属薄膜層2の膜厚としては、透光性基板1と無機絶縁膜層3との密着性を向上させるために1nm以上が好ましく、光の透過率の点から10nm以下が好ましく、特に5nm以下にすることが好ましい。
【0017】
本発明における無機絶縁膜層3の材料としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化チタンなどの金属酸化物や、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化クロム、窒化チタンなどの金属窒化物や、酸窒化珪素、酸窒化アルミニウムなどの金属酸窒化物や、弗化マグネシウム、弗化アルミニウムなどの金属弗化物などの絶縁材料を単層または積層して使用することができる。特に、吸湿などによる膜の変質が少ない、Si、Al、Cr、Ni、In、Mg、Zrのいずれかの酸化物又は、窒化物又は、酸窒化物を使用することが好ましい。
【0018】
無機絶縁膜層3の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。膜厚は、5〜100nm、好ましくは10〜50nmが望ましい。これは、5nmよりも薄い膜であると連続層にならない場合が有り、100nmより厚いと内部応力によりクラックが発生しやすいためである。
【0019】
また、透光性基板1上に、金属薄膜層2および無機絶縁膜層3を形成する前に、あらかじめ透光性基板表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、UVオゾン処理などの表面処理を施しても良い。
【0020】
次に、スパッタリング法などにより透明陽極層4を形成した後に、フォトリソグラフィー法及びウェットエッチング法で透明陽極層4をパターニングし、引き出し電極4a を兼ねた透明陽極層4と陰極用引き出し電極4bとを形成する。
【0021】
本発明における透明陽極層4の材料としては、インジウムスズ酸化物やインジウム亜鉛酸化物、亜鉛アルミニウム酸化物、カドミウムスズ酸化物などの酸化物材料や、金、白金などの金属材料を使用することができる。
【0022】
本発明における発光媒体層5としては、蛍光物質を含む単層膜、あるいは多層膜で形成することができる。多層膜で形成する場合の有機発光媒体層の構成例は正孔注入輸送層、電子輸送性発光層または正孔輸送性発光層、電子輸送層からなる2層構成や正孔注入輸送層、発光層、電子輸送層からなる3層構成等がある。さらにより多層で形成することも可能であり、各層を基板上に順に成膜する。
【0023】
正孔注入輸送材料の例としては、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン類及び無金属フタロシアニン類、キナクリドン化合物、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N' −ジフェニル−N,N' −ビス(3−メチルフェニル)−1,1' −ビフェニル−4,4' −ジアミン、N,N' −ジ(1−ナフチル)−N,N' −ジフェニル−1,1' −ビフェニル−4,4' −ジアミン等の芳香族アミンなどの低分子材料や、ポリチオフェン、ポリアニリン等の高分子材料、ポリチオフェンオリゴマー材料、その他既存の正孔輸送材料の中から選ぶことができる。
【0024】
発光材料の例としては、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ペリレン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノリノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス〔8−(パラ−トシル)アミノキノリン〕亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、ポリ−2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレン、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポルフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N' −ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N' −ジアリール置換ピロロピロール系蛍光体等の低分子材料や、ポリフルオレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェンなどの高分子材料、その他既存の発光材料を用いることができる。
【0025】
電子注入輸送材料の例としては、2−(4−ビフィニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、およびオキサジアゾール誘導体やビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等が挙げられる。
【0026】
発光媒体層5の形成方法には、材料に応じて、真空蒸着法や、スピンコート、スプレーコート、フレキソ、グラビア、マイクログラビア、凹版オフセットなどのコーティング法、印刷法を用いることができる。有機発光媒体層の膜厚は、単層または積層により形成する場合においても1000nm以下であり、好ましくは50〜150nmである。
【0027】
陰極層6の材料としては電子注入効率の高い物質を用いる。具体的にはMg,Al, Yb等の金属単体を用いたり、発光媒体層と接する界面にLiや酸化Li,LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いる。
【0028】
または電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数が低いLi,Mg,Ca,Sr,La,Ce,Er,Eu,Sc,Y,Yb等の金属1種以上と、安定なAg,Al,Cu等の金属元素との合金系が用いられる。具体的にはMgAg,AlLi,CuLi等の合金が使用できる。
【0029】
陰極層6の形成方法には、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、ラミネート法などを用いることができる。陰極の厚さは、10nm〜1000nm程度が望ましい。
【0030】
最後に、外部からの水分を遮断し、長期にわたりEL素子の劣化を抑制するために、封止層7を積層する。
【0031】
封止層7としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、窒化珪素などの耐湿性に優れた無機薄膜の単独膜もしくは硬化性樹脂などの有機膜との積層膜を成膜することによりEL素子を封止してもよいが、少なくともバリア層とシーラント層とを有する耐湿性フィルム8を、金属薄膜層2と無機絶縁膜層3を介して透光性基板に熱圧着し、EL素子を被覆封止することが望ましい。
【0032】
バリア層としては、基材に酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化マグネシウム等の金属酸化物、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化クロムなどの金属窒化物を単層または積層したフィルムや、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス、アルミニウム合金などを蒸着したフィルムや、またはこれらの金属箔を用いることができる。
【0033】
シーラント層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体などのポリオレフィンの酸変性物、エチレン・酢酸ビニル共重合体の酸変性物、エチレン・ アクリル酸共重合体、エチレン・ メタクリル酸共重合体、アイオノマーなどの熱可塑性接着性樹脂を用いることができる。
【0034】
EL素子を被覆封止する際には、シーラント層を素子側に配置し、フィルムの端で透光性基板1と熱圧着してもよく、熱ロール間を通すことにより、全体を熱圧着しても良い。また、製造時の取り扱いを容易にするために、基材としてポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどのフィルムをラミネートしても良い。
【0035】
【実施例】
以下、本発明に係わるEL素子及びその製造方法を説明する。図1はEL素子の製造工程を説明した図であり、図2は金属薄膜層と無機絶縁膜層の成膜パターンの一例を説明した図である。また、実施例1,2及び比較例1で得られたEL素子の熱圧着部分での接着強度と耐湿性能の比較を表1にまとめる。
【0036】
<実施例1>
実施例1においては、透光性基板1上に透明陽極層4を成膜する前に、透光性基板1の全面に、金属薄膜層2および無機絶縁膜層3を成膜した例を示す。つまり、透光性基板と耐湿性フィルムの熱圧着部分には、無機絶縁膜層3を介した部分と透明陽極層4を介した部分とが存在するということである。
【0037】
まず、透光性基板1であるポリエチレンテレフタレート( 以下PETと表記する) 基板の一方の面に、SiOx薄膜を50nm蒸着したPETフィルムを3 枚重ねてドライラミネートした。
【0038】
次に、透光性基板1の他方の面に、金属薄膜層2として真空蒸着法によりCr薄膜を1nm、無機絶縁膜層3としてスパッタ法によりSiOx薄膜を50nmを、この順に図2(a)のようなパターンで成膜した。
【0039】
次に、透明陽極層4として、スパッタリング法によりITO膜を150nm形成し、フォトリソグラフィー法及びウェットエッチング法によって、ITO膜4をパターンニングし、引き出し電極4aを兼ねたITO膜4と陰極引き出し電極4bとを形成した。
【0040】
次に、発光媒体層5として、ポリ[2−メトキシ−5−(2' −エチル−ヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン](MEHPPV)を用い、フィルムを巻き取りながらダイレクトグラビア法により100nmの塗膜を形成した。次に、陰極層6として、MgAgを2元共蒸着により200nm巻き取り蒸着した。
【0041】
次に、耐湿性フィルム8として、ポリエチレンテレフタレート(12μm)、2 軸延伸ナイロン(15μm)、アルミニウム箔(20μm)、ポリプロピレンの酸変性物(三井化学社製商品名QE050)(30μm)を順にドライラミネート及び押し出しラミネートした。
【0042】
次に、乾燥窒素雰囲気中で、透光性基板1と耐湿性フィルム8を、無機絶縁膜層と透明陽極層を介してフィルム端で熱圧着し、素子を被覆封止した。得られたEL素子を、40℃90%RHの恒温槽で1000時間保存した結果、発光面積は初期面積の70%であった。
【0043】
<実施例2>
実施例2においては、透明陽極層4を成膜する前に、透光性基板1の全面に、金属薄膜層2及び無機絶縁膜層3を形成し、かつ透明陽極層4をパターン形成した後にも、無機絶縁膜層3' を図2(b)のパターンで成膜した例を示す。つまり、透光性基板と耐湿性フィルムの熱圧着部分には、無機絶縁膜層を介した部分のみが存在するということである。
【0044】
実施例1と同様の工程で作製したEL素子に、さらに無機絶縁膜層3' としてSiOxを、図2(b)のパターンで50nm成膜し、実施例1と同様の工程でEL素子を被覆封止した。得られたEL素子を、40℃90%RHの恒温槽で1000時間保存した結果、発光面積は初期面積の75%であった。
【0045】
<比較例1>
実施例1の金属薄膜層2および無機絶縁膜層3を成膜せずにEL素子を作製し、耐湿フィルムで被覆封止した。得られたEL素子を、40℃90%RHの恒温槽で1000時間保存した結果、発光面積は初期面積の30%であった。
【0046】
【表1】
Figure 0004830198
【0047】
*1) 表中の//部にて熱圧着( 両面加熱) 。
接着圧力:3kg/cm2、接着温度:180 ℃、接着時間60秒
*2)剥離方法:90°剥離、剥離速度:300mm/min 、試料幅:15mm
*3)40℃90RH%恒温槽で1000時間保存、初期発光面積100 に対する相対値
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、透光性基板上に作製したEL素子を耐湿性フィルムで被覆封止する際に、透光性基板上の少なくとも熱圧着部分に、あらかじめ金属薄膜層と無機絶縁膜層をこの順に形成することにより、透光性基板と耐湿性フィルムとの接着強度が約10倍向上し、透光性基板と耐湿性フィルムの界面からの水分の侵入を遮断することができ、EL素子の劣化を抑制することができる。
【0049】
請求項2記載の発明によれば、金属薄膜層として、Ni、Cr、Ti、Al、Zn、Co、Cu、Agのいずれかを用い、その膜厚を1nm〜10nmにすることにより、光の透過率の低下を極力抑え、透光性基板への無機絶縁膜層の密着力を向上させることができ、請求項1に記載の発明の実施態様として好ましい。
【0050】
請求項3記載の発明によれば、無機絶縁膜層として、Si、Al、Cr、Ni、In、Mg、Zrのいずれかの酸化物又は、窒化物又は、酸窒化物を用い、その膜厚を5nm〜100nmとすることで、耐湿性に優れ、安定した膜を保持することができるため、長期にわたり接着強度を保持することができ、請求項1に記載の発明の実施態様として好ましい。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のEL素子の製造工程の一例を示す説明図である。
【図2】本発明の金属薄膜層及び無機絶縁層膜の成膜パターンの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 透光性基板
2 金属薄膜層
3 無機絶縁膜層
3' 無機絶縁膜層
4 透明陽極層
4a陽極引き出し電極
4b陰極引き出し電極
5 発光媒体層
6 陰極層
7 封止層
8 耐湿性フィルム

Claims (3)

  1. 透光性基板上に、少なくとも透明陽極層、発光媒体層、陰極層、封止層が順次積層されてなるエレクトロルミネッセンス素子において、透光性基板と透明陽極層との間に、少なくとも金属薄膜層と無機絶縁膜層がこの順に積層され
    前記封止層は少なくともバリア層とシーラント層とからなり、
    前記封止層は、シーラント層と前記無機絶縁膜層と前記金属薄膜層とを介して前記透光性基板と圧着されていることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
  2. 金属薄膜層が、Ni、Cr、Ti、Al、Zn、Co、Cu、Agのいずれかからなり、その膜厚が1nm〜10nmであることを特徴とする請求項1 記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  3. 無機絶縁膜層が、Si、Al、Cr、Ni、In、Mg、Zrのいずれかの酸化物又は、窒化物又は、酸窒化物からなり、その膜厚が5nm〜100nmであることを特徴とする請求項1、2記載のエレクトロルミネッセンス素子。
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