JP4827236B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents
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一方、溶剤型洗浄剤とは、油などの溶剤を主成分とし、油汚れなどを溶解して基剤から脱離することにより洗浄効果が得られる洗浄剤である。油系の溶剤が主成分であることから、環境破壊や毒性、引火性、匂い、コストなどといった課題もある。
しかしながら、モノ2−エチルヘキシルグリセリルエーテルおよびモノ2−エチルヘキサン酸グリセリド(モノ2−エチルヘキサン酸モノグリセリンエステル)は、短鎖の分岐アルキルを有し、皮膚および毛髪洗浄剤として使用した場合、皮膚および眼などへの刺激を生じる可能性がある。
(A)両性界面活性剤
(B)アニオン界面活性剤
(C)炭素数9〜18のアシル基を有するモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又は炭素数9〜18のアルキル基を有するモノアルキルモノグリセリルエーテル
(D)水
(1):成分(A)と成分(B)の混合比の異なる両性/アニオン界面活性剤混合物を調製し、それぞれに等量の成分(D)を添加する。
(2):(1)の混合比の異なる各界面活性剤水溶液の界面張力を測定し、界面張力が低い値を示す成分(A)と成分(B)の混合範囲を決定する。この混合範囲とは、最も界面張力が低下した混合比を中心とし、その両側±1の範囲である。
(3):(2)で求めた成分(A)と成分(B)の混合比の界面活性剤水溶液に対し、成分(C)を徐々に添加し、攪拌・混合し、外観が等方性一相を示す成分(C)の添加濃度を決定する。
(4):得られた組成物がバイコンティニュアスミクロエマルション相であることを確認する。
(1)洗浄力に優れている。
(2)皮膚に対する刺激が少ない。
(3)泡立ちが良い。特に粉末汚れが混入しても泡立ちが良い。
(4)洗い流し過程および洗浄後にさっぱり感を感じることができる。
両性界面活性剤は、アニオン基の種類により、カルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型およびリン酸エステル型に分類される。本発明に好ましくはカルボン酸型、硫酸エステル型およびスルホン酸型である。カルボン酸型はさらにアミノ酸型とベタイン型に分類される。特に好ましくはベタイン型である。具体的には、イミダゾリニウムベタイン、アルキルベタイン、アミドベタインが挙げられる。
成分(A)又は成分(B)の片方のみ用いた場合には、バイコンティニュアスミクロエマルション相が得られないか、あるいは、得られた場合であってもその生成領域が狭く、実質上の使用にあたって安定性を十分に満たすことができない場合がある。
(R1、R2、R3のうち2個は−H、残りの1個は炭素数9〜18のアシル基である。)
(R1、R2、R3のうち2個は−H、残りの1個は炭素数9〜18のアルキル基である。)
これらは、25℃で液状、粘稠液状または固体状の界面活性助剤として機能する。すなわち、エステルまたはエーテル基により結合した中〜長鎖アルキルが、親油基として機能する。また、グリセリンの有する3個の−OH基のうち、中〜長鎖アルキルのエステル結合又はエーテル結合により封鎖されている1個を除いた2個の−OH 基が親水基として機能する。
しかしながら、モノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルが界面活性助剤として機能するためには、親油基と親水基のバランスが重要である。その指標として、化合物の構造から有機性値、無機性値として親油性、親水性のバランスを数値化する方法がある。本発明において界面活性助剤として機能するためには、(無機性値/有機性値)比の値が0.8〜1.5の範囲内であることが必要である。モノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルを混合して用いる場合には、各化合物の(無機性値/有機性値)比を求め、その平均値が0.8〜1.5の範囲内であることが必要である。特に望ましくは0.9〜1.3の範囲である。
また、効率的にバイコンティニュアスミクロエマルション相を得るためには、モノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルが、アルキル鎖に分岐鎖または二重結合を有することが好ましい。
成分(C)のモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルとしては、特にモノイソデカン酸モノグリセリンエステル、モノイソデシルモノグリセリルエーテル、モノウンデシレン酸モノグリセリンエステル、モノウンデシレニルモノグリセリルエーテル、モノイソドデカン酸モノグリセリンエステル、モノイソドデシルモノグリセリルエーテル、モノイソテトラデカン酸モノグリセリンエステル、モノイソヘキサデカン酸モノグリセリンエステル、モノオレイン酸モノグリセリンエステル、モノイソステアリン酸モノグリセリンエステルからなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
また、これらのモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルは、製造する際にジエステル体、トリエステル体及びジエーテル体、トリエーテル体が副生成物として生成し、不純物として混入している可能性が考えられるが、これらはいずれも界面活性助剤としての機能を発現するには好ましくない不純物である。そのため、モノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテル中のモノエステル体およびモノエーテル体含量が80%以上であることが好ましい。
バイコンティニュアスミクロエマルション相は、界面活性剤が無限に会合した溶液のことであり、水および油の両方が連続であり、光学的に等方性の透明低粘度の溶液を意味する。ミドルフェーズマイクロエマルション相、バイコンティニュアス相、スポンジ相、L3相、D相などとも称され、本発明において、優れた洗浄効果を与える。
本発明の組成をとり、成分(C)のモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルの濃度を変化させることにより、さまざまな組成範囲(領域)でバイコンティニュアスミクロエマルション相を得ることができる。
(1):成分(A)と成分(B)の混合比を変えて、混合比が異なる両性/アニオン界面活性剤混合物を調製し、それぞれに成分(D)を添加する。この界面活性剤水溶液をサンプルとする。
(2):各サンプルの各界面活性剤水溶液の界面張力を測定して、界面張力が低い値を示す成分(A)と成分(B)の混合範囲を決定する(見出す)。この混合範囲とは、最も界面張力が低下した混合比を中心とし、その両側±1程度の範囲である。
界面張力測定例を図1に示す。図1は、成分(A)両性界面活性剤に2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、成分(B)アニオン界面活性剤にポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを用い、デカンに対する界面張力を測定したものである。図1より、成分(A)と成分(B)の混合比が6:4〜8:2が界面張力が低い混合範囲であることが分かるので、この混合比が決定される。
(3):(2)で求めた成分(A)と成分(B)の混合比の両性/アニオン界面活性剤混合水溶液に対し、洗浄剤組成物の配合する他の水溶性添加剤を添加し、攪拌・混合する。
その後、比較的強い攪拌力を加えながら、この界面活性剤混合水溶液に、成分(C)及び他の油溶性添加剤を徐々に添加し、攪拌・混合し、外観が等方性一相を示す成分(C)及び他の油溶性添加剤の添加濃度を決定する。すなわち、外観が等方性を示した時点で成分(C)及び他の油溶性添加剤の添加を止める。
(4):上記の工程で製造した組成物がバイコンティニュアスミクロエマルション相であることを確認する。バイコンティニュアスミクロエマルション相であるかどうかは、例えば以下のステップにより確認できる。
(5):(3)までの工程で得られた最終洗浄剤料組成物を、ねじ口試験管(サンプル管)に入れ、激しく振とうし、25℃の恒温水槽中に静置、または遠心分離する。目視にて、組成物溶液が1相になっていることを確認する。「1相である状態」とは溶液全体が透明で均一であることを指す(ファーストデターミンステップ)。
(6):その後、ねじ口試験管を軽く振ることでこのサンプルの粘度を目視で確認する(セカンドデターミンステップ)。
(7):さらに、洗浄剤組成物溶液を、偏光板2枚を90度の位相差で組み合わせた間に保持し、光の透過性を確認する(サードデターミンステップ)。
(8):ファーストデターミンステップで均一透明1相であり、セカンドデターミンステップでサンプルが低粘度であり、サードデターミンステップで光の透過がない場合、バイコンティニュアスミクロエマルション相か、若しくは、ミセル相か逆ミセル相のいずれかの可能性があると考えられる。バイコンティニュアスミクロエマルション相か、若しくはミセル相か逆ミセル相かを同定するためには、組成物溶液の電気伝導度を測定する。バイコンティニュアスミクロエマルション相溶液の電気伝導度は同じ系で生成するミセル水溶液の値の約2/3であることが知られている。また、逆ミセル油溶液は電気伝導性を持たない。同じ系で生成するミセル水溶液を調製する場合、成分(C)であるモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルを抜去すれば例外なく生成する。
本発明で用いる(A)成分および(B)成分は、イオン性であり親水性が高いため、成分(A)、成分(B)および成分(D)の水で構成される溶液はミセル水溶液であることは自明である。
すなわち、以上のステップにより確認できれば、本発明における洗浄剤組成物がバイコンティニュアスミクロエマルション相であることが確認できる。
(A)両性界面活性剤に2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、(B)アニオン界面活性剤にポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを用い、重量比(A):(B)=7:3で混合したものを1成分とみなし、この混合活性剤と、(C)モノウンデシレン酸モノグリセリンエステル、(D)水をそれぞれ頂点とした25℃における擬似3成分系の状態図を図2に示す。特定の組成範囲で、本発明の優れた洗浄効果を示すバイコンティニュアスミクロエマルション相(L3)が得られることがわかる。
1:まず、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分をねじ口試験管に秤量し、激しく振とうしたのち恒温水槽中に静置し溶液の状態を観察する。濁りがなく完全に透明であれば1相である。濁りがある場合にはさらに長期間静置しそれぞれの相の分離を待つ。まれに相分離が非常に遅く、成分の劣化などが懸念される場合には遠心分離装置を用いる。この場合、温度コントロールが可能なタイプを用いることが必要である。
2:次に溶液が1相の場合にはバイコンティニュアスミクロエマルション相、ミセル水溶液相、液晶相、逆ミセル油溶液相などの可能性があるため、どの相であるかを決定する。決定の方法は、上述した粘度による判定、光学的等(異)方性、伝導度測定等の手法を用いる。
3:溶液が多相の共存状態である場合には、完全な相分離後に各相の光学的等(異)方性を確認する。また、この共存するいくつかの相のうち1つは、近接する1相領域の相である。確実に確認するためには、溶液の組成を近接する1相の領域に向かって徐々に変化させたいくつかの溶液を調製する、多相共存溶液のうち当該相の全溶液に占める容積が徐々に増加し、ついには1相となることから確認が可能である。また、比重を考慮し各相の試験管内の存在位置からの確認も可能である。本発明のバイコンティニュアスミクロエマルション相は、水相およびミセル水溶液相よりも比重が軽く、油相(過剰なモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテル)および逆ミセル油溶液相よりも比重が重いことが普通である。バイコンティニュアスミクロエマルション相とラメラ液晶相の比重は近いが、両者は光学的等方性により判別が可能である。
4:上記の手順により、多数の溶液を調製し、それぞれの組成において出現する相を特定し、領域を決定することにより、相平衡図が完成する。
5:(A)と(B)との配合比が上記と異なる場合も図2の場合と全く同様にして相図を作成することができる。その図から、(C)の配合範囲を決定して、本発明の洗浄剤組成物を容易に製造することが可能である。
例えば、任意の(A) と(B)を選択し、目的とする製品の洗浄能力に応じて、(A):(B) =7:3になるような洗浄剤組成物を製造する場合には、(A):(B)=7:3となるようにそれぞれの配合量をまず決める。そして、図2を作成した場合と同様にして相図を作成し、(C)のとり得る範囲を決定する。それを基本処方として、他の配合成分を添加し、25℃にて、バイコンティニュアスミクロエマルション相であることを確認する。
(1)外観による判定では、バイコンティニュアスミクロエマルション相は透明な低粘度1相領域であり光学的には等方性である。光学的異方性のある液晶相との区別は偏光板2枚を90度の位相差で組み合わせた間にサンプルを保持し、光の透過がないことを確認することで可能である。バイコンティニュアスミクロエマルション相と他の等方性1相領域であるミセル水溶液、逆ミセル油溶液との区別には、さらに(2)〜(5)の方法が有効である。
(2)相平衡図の作成では、水/油性成分/界面活性剤(油性成分にはコサーファクタントの界面活性助剤を含む)で構成される3成分系の相平衡図を作成すると、等方性透明低粘度1相領域で、かつ水および油頂点のいずれからも連続する領域でない等の特長を有していることで同定可能であるが、この特長は構成される系(成分)によって異なる。
(3)電気伝導度測定では、バイコンティニュアスミクロエマルション相の伝導度は同じ系で得られるミセル水溶液相の約2/3 の値をとることが知られている。
(4)NMRによる自己拡散係数測定は、LindmanらによりJ. Colloid Interface Sci. 1981, 83, 569等に詳しく記載されている方法である。
(5)フリーズフラクチャー法を用いて調製した相サンプルの電子顕微鏡観察によれば、バイコンティニュアスミクロエマルション相の水および油の両方が連続となった像を得ることが可能である。この像によれば水あるいは油が連続のミセル水溶液相で得られる球状の会合体像との区別が容易である。この方法については、今栄らによる文献Colloid polym. Sci.1994, 272, 604に詳しく記載されている。
本発明の洗浄剤組成物の洗浄効果を確認するため、以下の洗浄効果テストを行った。
「人工汚れの作成」
人工汚れ1:赤色色素スダンIIIを含むワセリンとステアリン酸を1:1の割合で、80℃で混合し自然冷却して作成
人工汚れ2:人工汚れ1に対し、さらに疎水化処理粉末を30%添加し、80℃で混合し自然冷却して作成
「洗浄効果評価法」
人工皮革にあらかじめ2cm×2cmの領域を設定し、人工汚れ0.1gを均一に塗布した。洗浄剤組成物を100mlスクリュー管に50mL入れ、人工汚れの塗布された人工皮革を洗浄液中に浸漬し、激しく5分間浸透した。そののち静かに人工皮革を引き上げ、人工汚れ残存量を色差計にて判定した。
「洗浄効果」の判定基準
◎ : 人工汚れ残存量が5%以下である
○ : 人工汚れ残存量が20%以下である
△ : 人工汚れ残存量が50%以下である
× : 人工汚れ残存量が50%を越える
<皮膚刺激>
本発明の洗浄剤組成物の皮膚刺激の有無を確認するため、専門パネル8名による皮膚への刺激感の判定を行った。
「皮膚刺激」の判定基準
◎ : 8名中8名が、刺激が感じられないと回答
○ : 8名中7名が、刺激が感じられないと回答
△ : 8名中6名が、刺激が感じられないと回答
× : 8名中3名以上が、刺激が感じられると回答
<泡立ち>
本発明の洗浄剤組成物の泡立ち特性を確認するため、泡立ちの視感判定を行った。洗浄剤組成物を界面活性剤純分が0.1重量%になるように希釈したサンプルを100mlスクリュー管に50mlとり、さらに人工汚れ2を0.1g加えたのち、激しく1分間振とうした。泡の状態を目視にて確認した。
「泡立ち」の判定基準
○ : 泡が充分に認められる
△ : 泡が僅かに認められる
× : 泡が認められない
(1)2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、イオン交換水を秤量し、攪拌・混合する。
(2)(1)に比較的強い攪拌力を加えながら、モノ脂肪酸モノグリセリンエステル又はモノアルキルモノグリセリルエーテルを徐々に添加し、攪拌・混合する。
(3)外観が等方性一相であることを確認する。
(1)2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、イオン交換水を秤量し、攪拌・混合する。
(2)(1)に比較的強い攪拌力を加えながら、モノ脂肪酸モノグリセリンエステルを徐々に添加し、攪拌・混合する。
(3)外観が等方性一相であることを確認する。
(1)2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、イオン交換水を秤量し、攪拌・混合する。
(2)(1)に比較的強い攪拌力を加えながらモノ脂肪酸モノグリセリンエステルを徐々に添加し、攪拌・混合する。
(3)外観が等方性一相であることを確認する。
(1)2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、イオン交換水を秤量し、攪拌・混合する。
(2)(1)に比較的強い攪拌力を加えながらモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルを徐々に添加し、攪拌・混合する。
(3)外観が等方性一相であることを確認する。
すなわち、本発明の必須成分(C)のモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルを、2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルと同じかそれ以上配合することにより、皮膚刺激を軽減できることが分かる。
一方、比較例6はモノ脂肪酸モノグリセリンエステルの(無機性値/有機性値)比の平均値が0.8〜1.5の範囲内でないために、バイコンティニュアスミクロエマルション相が得られず、洗い流すときに泡立ちが得られない。
(1)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオキシエチレン(3モル)パルミチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3モル)パルミチルエーテル硫酸トリエタノールアミン、塩化カリウム、イオン交換水を秤量し、攪拌・混合する。
(2)(1)に比較的強い攪拌力を加えながらモノイソデカン酸モノグリセリンエステルを徐々に添加し、攪拌・混合する。
(3)外観が等方性一相であることを確認する。
一方、モノイソデカン酸モノグリセリンエステルが配合されていない比較例7は、ミセル水溶液相を示し、バイコンティニュアスミクロエマルション相に比べ油および粉末に対する洗浄力は弱い。
(1)ヤシ脂肪酸アミドプロピルベタイン、ポリオキシエチレン(3モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸カルシウム、ポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸カリウム、イオン交換水を秤量し、攪拌・混合する。
(2)(1)に比較的強い攪拌力を加えながらモノ脂肪酸モノグリセリンエステルを徐々に添加し、攪拌・混合する。
(3)外観が等方性一相であることを確認する。
一方、成分(B)が配合されていない比較例8においては、界面張力の低下が十分でないために、バイコンティニュアスミクロエマルション相が得られず、油および粉末に対する洗浄力は弱い。
Claims (5)
- 下記成分(A)(B)(C)(D)を含有する洗浄剤組成物であって、前記成分(C)のモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルの(無機性値/有機性値)比の平均値が0.8〜1.5の範囲内であり、成分(C)のモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルがアルキル鎖に分岐鎖または二重結合を有するものであって、該洗浄剤組成物が25℃においてバイコンティニュアスミクロエマルション相であることを特徴とする洗浄剤組成物。
(A)両性界面活性剤
(B)アニオン界面活性剤
(C)炭素数9〜18のアシル基を有するモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又は炭素数9〜18のアルキル基を有するモノアルキルモノグリセリルエーテル
(D)水 - 成分(A)と成分(B)との質量比が5:5〜9:1の範囲であることを特徴とする請求項1記載の洗浄剤組成物。
- 前記成分(C)のモノ脂肪酸モノグリセリンエステル及び/又はモノアルキルモノグリセリルエーテルが、モノイソデカン酸モノグリセリンエステル、モノイソデシルモノグリセリルエーテル、モノウンデシレン酸モノグリセリンエステル、モノウンデシレニルモノグリセリルエーテル、モノイソドデカン酸モノグリセリンエステル、モノイソドデシルモノグリセリルエーテル、モノイソテトラデカン酸モノグリセリンエステル、モノイソヘキサデカン酸モノグリセリンエステル、モノオレイン酸モノグリセリンエステル、モノイソステアリン酸モノグリセリンエステルからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄剤組成物。
- 洗浄剤組成物が、皮膚又は毛髪洗浄料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 下記ステップ(1)〜(4)に示す方法によりバイコンティニュアスミクロエマルション相を得る、請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄剤組成物の製造方法。
(1):成分(A)と成分(B)の混合比の異なる両性/アニオン界面活性剤混合物を調製し、それぞれに等量の成分(D)を添加する。
(2):(1)の混合比の異なる各界面活性剤水溶液の界面張力を測定し、界面張力が低い値を示す成分(A)と成分(B)の混合範囲を決定する。この混合範囲とは、最も界面張力が低下した混合比を中心とし、その両側±1の範囲である。
(3):(2)で求めた成分(A)と成分(B)の混合比の界面活性剤水溶液に対し、成分(C)を徐々に添加し、攪拌・混合し、外観が等方性一相を示す成分(C)の添加濃度を決定する。
(4):得られた組成物がバイコンティニュアスミクロエマルション相であることを確認する。
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