JP4826515B2 - レンズアクチュエータおよび光ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、光ディスクにレーザ光を集束させる対物レンズの駆動を行うレンズアクチュエータ、並びに、光ディスクにレーザ光を照射してデータの読み書きを行う光ピックアップ装置に関する。
近年、CD(コンパクトディスク)やDVD(デジタル多用途ディスク)に加え、青紫レーザを用いてデータの読み書きを行うブルーレイディスクやHD−DVD(高密度DVD)と云った高密度光ディスクの実用化が進んでいる。これら複数種類の光ディスクの中には特別に開口数(NA)の大きな対物レンズを必要とするものがあるため、これを含む複数種類の光ディスクに対応するには、複数個の対物レンズを光ディスクの種類に応じて切り換えて使用する必要がある。
また、光ピックアップで光ディスクのデータを読み書きする場合、レーザ光の焦点を光ディスクの記録溝に追従させるために、対物レンズをフォーカス方向とトラッキング方向とに高速に駆動させるレンズアクチュエータを備えるのが通常である。
上記のように複数個の対物レンズを切り換えて使用する場合、装置の小型化を図る上で、複数個の対物レンズを1個のレンズホルダに保持させて、複数個の対物レンズを1個のレンズアクチュエータで駆動するように構成したり、複数個の対物レンズに対応させて複数の光路をそれぞれ独立に設けるのではなく、これらの光路の一部を共通化させて光学系の部品点数を少なくするのが効果的である。
また、本発明に関連する従来技術として、次のような技術の開示があった。例えば、特許文献1には、ムービングマグネット方式のレンズアクチュエータにおいてレンズホルダを180度回転させて2個の対物レンズを切り換える構成が開示されている。また、特許文献2と3には、ムービングコイル方式のレンズアクチュエータにおいてレンズホルダの回転駆動により対物レンズのトラッキング動作を得る構成が開示されている。また、特許文献4には、2個の対物レンズを1個のレンズホルダに保持させつつレンズホルダの回転運動により両対物レンズのトラッキング駆動を可能とした構成が開示されている。また、特許文献5には、レンズホルダの互いに90度だけずれた2箇所に2個の対物レンズを保持させる構成が開示されている。
特開平09−180218号公報 特開平10−162389号公報 特開平06−349089号公報 特開2004−326887号公報 特開平09−081945号公報
特許文献4の技術のように、2個の対物レンズをそれぞれ異なる箇所で駆動させるレンズアクチュエータの場合、レンズアクチュエータの下側で2個の対物レンズに対応させて2つの光路を設けなければならないという課題がある。この場合、レーザ光を各対物レンズに導くための光学系の部品点数が多くなったり、1本の光路を光の損失を少なく2本の光路に分割するハーフミラーが必要となるなど部品コストが増大するといった問題が生じる。
また、2個の対物レンズを1個のレンズホルダに保持させると、対物レンズを1個のみ保持する場合と比べてレンズホルダの重量が増し、その分、レンズホルダの共振周波数が低くなるという問題が生じる。レンズアクチュエータでは、フォーカス方向の駆動よりもトラッキング方向の駆動に約2倍の高速性が求められるため、重量の増したレンズホルダを並進させてトラッキング駆動させたのでは、特に、トラッキング制御の応答特性に悪影響が生じるという問題が生じる。
ところで、並進運動と回転運動とを比較すると、回転運動の共振周波数は並進運動の共振周波数よりも31/2倍程度高くなることが物理法則から導き出せる。そこで、対物レンズのトラッキング方向の駆動をレンズホルダの回転運動により得る構成とすることで、レンズホルダの重量増加があってもトラッキング制御の応答特性を劣化させないように出来ると考えられた。
図11にトラッキング駆動を並進運動により得た場合の動作特性図を、図12にトラッキング駆動を回転運動により得た場合の動作特性図を示す。例えば、これらの図に示すように、トラッキング駆動を回転運動とすることで、トラッキング駆動の共振周波数f1が、フォーカス駆動の共振周波数f0より高くなって、より高速性が求められるトラッキング駆動に対して高い周波数帯での安定した応答特性を得ることが出来る。
しかしながら、レンズホルダを安定的に回転させるには、その回転中心を対物レンズを含めたレンズホルダ全体の重心位置に設定する必要があるが、この構成と2個の対物レンズを1つの光路上に切り換える構成とを両立させることは難しかった。例えば、引用文献1に開示の技術のように、レンズホルダの重量が非常に重くなるムービングマグネット方式のものではこのような構成が採用されているが、引用文献5に開示の技術のように、レンズホルダを軽くして良好な動作特性を得ようとするムービングコイル方式のものでは、このような構成が採用されることは無かった。
この発明は、2個の対物レンズを切り換えて使用するレンズアクチュエータおよび光ピックアップ装置において、レーザ光をレンズホルダ下から対物レンズまで導く光路を1本で共通化させることが可能であり、且つ、各対物レンズの良好な動作特性を得ることの出来るレンズアクチュエータおよび光ピックアップ装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、レーザ光を光ディスクの記録面に集束させるための第1対物レンズおよび第2対物レンズを備え、これら第1対物レンズと第2対物レンズとを切り換えて用いることが可能なレンズアクチュエータであって、前記第1対物レンズおよび前記第2対物レンズを共に保持する1個のレンズホルダと、該レンズホルダを所定の回転軸線を中心に回転可能に支持する支持手段と、電磁力により前記レンズホルダに回転方向の駆動力を与えるムービングコイル方式の回転駆動手段とを備え、前記第1対物レンズと前記第2対物レンズとは前記回転軸線を挟んで対向する位置に配置され、前記レンズホルダが少なくとも180度回転可能にされるとともに、前記レンズホルダの回転角度が第1の角度範囲にあるときに前記第1対物レンズが1つの光路上に配置され、前記レンズホルダが前記第1の角度範囲から180度回転した角度範囲にあるときに前記第2対物レンズが前記1つの光路上に配置され、且つ、前記回転方向の駆動により前記光路上の前記第1対物レンズ又は前記第2対物レンズのトラッキング方向の駆動が得られる構成とした。
このような手段によれば、ムービングコイル方式の駆動手段を採用することでレンズホルダ全体の重量を大幅に少なくすることができ、さらに、レンズホルダを回転駆動させてトラッキング駆動を得る構成、および、2個の対物レンズが回転軸に対称な位置に配置される構成により、レンズホルダのトラッキング方向の共振周波数をあまり低下させず、トラッキング駆動の良好な応答特性を得ることが出来る。さらに、レンズホルダを180度回転させて2個の対物レンズを切り換える構成なので、レンズホルダ下から対物レンズまでレーザ光を導く光路を1つだけ設け、これを2個の対物レンズで共通に使用することが出来る。
具体的には、前記支持手段は軸受けおよび該軸受けに通される摺動軸を有し、前記レンズホルダは前記摺動軸を中心に回転自在な構成とすると良い。なお、これら軸受けと摺動軸とは、レンズホルダ側に軸受けを設け、これを支持する側に摺動軸を設ける構成としてもよいし、その逆の構成としても良い。このような構成により、レンズホルダの安定的な回転運動を得ることが出来る。
望ましくは、前記回転駆動手段は、前記レンズホルダの一方の側面と他方の側面にそれぞれ固定される電磁コイルと、前記レンズホルダの周囲の複数個所に配置される複数組の磁石とから構成され、前記複数組の磁石は、前記レンズホルダの回転角度が前記第1の角度範囲にあるときに前記電磁コイルにそれぞれ対向する箇所に設けられた1組の磁石と、前記レンズホルダが前記第1の角度範囲から90度回転した角度範囲にあるときに前記電磁コイルにそれぞれ対向する箇所に設けられた1組の磁石とからなる構成とすると良い。
このような構成により、電磁コイルや磁石を最小限としつつ高速で安定した対物レンズの切換えを行うことが出来る。
さらに望ましくは、前記レンズホルダにフォーカス方向の駆動力を与える並進駆動手段を備えるとともに、前記支持手段は、前記レンズホルダを前記回転軸線を中心に回転可能に支持する回転支持部と、前記回転支持部をフォーカス方向に並進可能な状態に支持するバネ材とを有し、前記並進駆動手段の駆動力により前記レンズホルダと前記回転支持部とが共に並進されて前記第1対物レンズ又は前記第2対物レンズのフォーカス方向の駆動が得られ、且つ、前記バネ材は、少なくとも前記レンズホルダに設けられた前記回転駆動手段の電磁コイルに前記レンズホルダ外から電流を供給するように構成すると良い。
このような構成によれば、軸摺動によりトラッキング方向の運動を得る一方、バネ運動によりフォーカス方向の運動を得ることが出来る。一般に、軸摺動は回転方向には滑らかに行えても軸線方向には滑らかに行うことが出来ない。そのため、軸摺動でフォーカス駆動を行った場合、フォーカス駆動信号とフォーカス変位のなめらかな線形性が得られないが、上記ようにバネ運動とすることで滑らかな線形成を得ることができ、フォーカス駆動についても良好な動作特性を得ることが出来る。
また、本発明の光ピックアップ装置は、上記目的を達成するため、波長の異なる複数種のレーザ光を出力する複数のレーザ出力手段と、上述のレンズアクチュエータと、レーザ光の反射光の検出を行う複数の光センサと、レーザ光を前記複数のレーザ出力手段から前記レンズアクチュエータの光路まで導くとともに光ディスクからの反射光を前記レンズアクチュエータの前記光路から前記複数の光センサまで導く光学系とを備えたものである。
このような構成により、開口数の異なる複数の対物レンズを切り換えて使用することが出来るとともに、光学系を含めた全体的な構成をコンパクトにすることができ、さらに、対物レンズの良好なサーボ特性を得ることが出来る。
以上説明したように、本発明に従うと、2個の対物レンズを切り換えて使用するレンズアクチュエータおよび光ピックアップ装置において、レーザ光をレンズホルダ下から対物レンズまで導く光路を1本で共通化させることが出来るとともに、各対物レンズの良好な動作特性を得ることが出来るという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のレンズアクチュエータを示す平面図、図2は、図1の矢印A−A線断面図、図3は、レンズアクチュエータのレンズホルダとこれを支持する構成部分を示した斜視図である。
このレンズアクチュエータ1は、基台となるアクチュエータベース10と、NAの異なる2個の対物レンズ11,12と、対物レンズ11,12を共に保持するレンズホルダ14と、レンズホルダ14の四方の側面に固着された薄型偏平形状の電磁コイル21a〜21dと、レンズホルダ14の四側面と対向してアクチュエータベース10に固定された4個の永久磁石23a,23a,23b,23bと、レンズホルダ14を回転自在に支持する摺動軸25と、摺動軸25の上下に設けられワイヤW1〜W6の接続面を提供するフランジ部27,28と、レンズホルダ14を摺動軸25ごと支持するバネ材としてのワイヤW1〜W6と、ワイヤW1〜W6の付根部分に設けられゲル剤等の振動減衰部材が封入されたダンパーボックス30等を備えている。
また、詳細は省略するが、このレンズアクチュエータ1を、複数波長を扱う一般的な光ピックアップの光学系と組み合わせることで、NAの異なる2つの対物レンズを必要とする複数種類の光ディスクからデータの読み書きが可能な光ピックアップ装置を構成することが出来る。
2個の対物レンズ11,12は、例えばブルーレイディスク用のNAの大きな対物レンズ11と、その他、CDからHD−DVDで使用される対物レンズ12である。
レンズホルダ14は、平面がほぼ楕円形状で且つ上下が平面形状のブロック体で、且つ、平面の長軸方向の両端と短軸方向の両端に相当する各側面が、コイル固着用に平面状に形成されている。また、このレンズホルダ14の中央には、摺動軸25を通す挿通孔141と、摺動軸25を受ける軸受け142,142とが設けられている。この軸受け142,142には、例えばサファイアなど摺動に対する耐性と低抵抗性とを備えた部材が用いられている。
レンズホルダ14には、中央の挿通孔141を挟んで長軸方向の対称的な位置に2個の対物レンズ11,12が固定される。対物レンズ11,12はレンズホルダ14の上面側に少し突出した状態で固定され、また、対物レンズ11,12の固定部位には、下面側からレーザ光を通す導光孔143,143がそれぞれ形成されている。なお、対物レンズ11,12に重量差がある場合には、レンズホルダ14の一部に空洞を形成するなどして対物レンズ11,12を含めた重心位置が摺動軸25と重なる位置に来るように構成すると良い。
摺動軸25は、その上下にフランジ251,251が形成され、軸受け142,142に対して軸線方向に変位しないようになっている。また、レンズホルダ14の回転により対物レンズ11の上端がワイヤW1〜W4に当接しないよう、軸受け142に当接するフランジ251からワイヤW1〜W4が固着されるフランジ部27までの間に適当なスペースが設けられている。
なお、この実施形態では、摺動軸25とレンズホルダ14の軸受け142,142によりレンズホルダ14を回転自在に支持する構成としているが、例えば、摺動軸をレンズホルダ14側に固着して設けるとともに、ワイヤW1〜W6により支持されるフランジ部27,28側にこの摺動軸を回転可能に支持する軸受けを設けるなど、レンズホルダ14を回転自在に支持する構成は種々の変形が可能である。
ワイヤW1〜W4が固着されるフランジ部27,28は、ワイヤ固着のスペースを確保するため図1の上下方向に幅広に形成されている。上側のフランジ部27はその上面部にワイヤW1〜W4の一端が固着され、下側のフランジ部28はその下面部にワイヤW5,W6の一端が固着される。
ワイヤW1〜W6は、一端がフランジ部27,28に他端がアクチュエータベース10の立上枠10aに固着され、レンズホルダ14を上下方向に並進可能な状態に支持する。さらに、これらワイヤW1〜W6は、レンズホルダ14の電磁コイル21a〜21dに電流を供給する作用を及ぼすものでもあり、例えば、上側に張られる4本のワイヤW1〜W4により、フォーカス駆動用の駆動電流と、トラッキング駆動用の駆動電流との2系統の電流が供給され、下側に張られる2本のワイヤW5,W6によりチルト角駆動用の1系統の電流が供給される。なお、チルト角駆動の制御を行わないのであれば、上側と下側にそれぞれ2本のワイヤを張って対応することが出来る。また、ワイヤW1〜W6は、ハの字状に開くように張設され、レンズホルダ14を水平方向に変位させないようになっている。
図4には、ワイヤとレンズホルダ側との電気的な接続形態の一例を説明する斜視図を示す。
ワイヤW1〜W6とレンズホルダ14側との電気的な接続は、図4に示すように、フランジ部27,28とレンズホルダ14の上下面との間にリード線34…を配設することで行われる。
このリード線34…には、剛性が小さく且つ変形に対する耐性の強い寄り線などを用いることが出来る。リード線34…は、例えばフランジ部27,28とレンズホルダ14の互いに対向する面に半田等により固着され、且つ、レンズホルダ14が180度以上回転しても引っ張られることがないよう、余裕を持った長さにされている。さらに、レンズホルダ14の回転移動に対してリード線が秩序なく色々な方向に向きを変えることがないように、一定の方向に向けて半田付けされている。
図5と図6には、電磁コイル21a〜21dの配置と永久磁石23a,23bの磁化状態を説明する図を示す。
電磁コイル21a〜21dは、偏平形状でこの偏平面に沿って導線が巻回されたものである。図3にも示すように、レンズホルダ14の長軸方向の両側面にはそれぞれ3個の電磁コイル21a〜21cが固着され、レンズホルダ14の短軸方向の両側面にはそれぞれ1個の電磁コイル21dが固着される。3個の電磁コイル21a〜21cは、図5に示す配置で一部重ねられた状態で固着される。また、この電磁コイル21a〜21cに対向配置される永久磁石23aは、下側の電磁コイル21b,21cの中央を通る水平線と、上側の電磁コイル21aの中央を通る鉛直線に対応する線分でN極とS極とに分極された磁化状態となっている。このような構成により、上側の電磁コイル21aに電流が流れることで回転方向(トラッキング方向)の駆動力が発生し、下側の電磁コイル21b,21cに互いに逆向きの電流が流れることでフォーカス方向の駆動力が発生する。
また、短軸方向の側面にそれぞれ設けられる電磁コイル21dは、図3にも示すように、フォーカス駆動用の電磁コイル21b,21cと同じ高さに設けられる。この電磁コイル21dは、例えば横向きの8の字状に導線が巻回され、フォーカス駆動用の2個の電磁コイル21b,21cと同様の経路で電流が流れるようになっている。また、上記永久磁石23aと90度の回転角度ずれた箇所に設けられる永久磁石23bは、図5の永久磁石23aと同様の磁化状態にされている。このような構成により、一方の電磁コイル21dと他方の電磁コイル21dとに逆向きの電流が流されることで、一方の側面ではレンズホルダ14を上昇させる力が働き、他方の側面ではレンズホルダ14を下降させる力が働き、それによりレンズホルダ14のチルト角が変更するようになっている。
また、レンズホルダ14の長軸方向の両側面には、その中央部位(例えば電磁コイル21aの中央部分の隙間)に磁性片22が固着され、電磁コイル21a〜21dに電磁力が働いていない場合でも、磁性片22が永久磁石23a,23bに引き付けられて、レンズホルダ14の回転位置が所定の角度範囲に安定的に留められるようになっている。
また、アクチュエータベース10のレンズホルダ14の下側にはレーザ光を通す導光孔10cが1個だけ設けられ、立上げミラー300(図2)により、この導光孔10cを介して対物レンズ11又は12にレーザ光が導かれるようになっている。この実施の形態では、導光孔10cは、例えば、ワイヤW1〜W6が張られている側と反対側に固定されている永久磁石23aの手前の部位、すなわち、図1の対物レンズ11の下側の部位に設けられている。なお、導光孔10cを設ける箇所は、例えば、図1の対物レンズ12の下側部位としたり、或いは、これらと90度回転方向にずらした部位としたり、様々に設定可能である。
図7には、対物レンズを切り換える際のトラッキング駆動信号の一例を示す波形図を、図8には、図7の駆動信号により対物レンズが切り換えられる動作を表わした説明図を示す。
上記構成のレンズアクチュエータ1において、2個の対物レンズ11,12の切り換えは、次のようにして実現できる。すなわち、図7に示すような、一方向に強い回転駆動力を与えるキックパルスと、その逆方向に回転駆動力を与えるブレーキパルスとをトラッキング駆動用の電磁コイル21b,21cに連続的に出力する。このようなバンバン(Bang Bang)制御によって、レンズホルダ14を図8(a)の状態から90度回転させて図8(b)の状態することが出来る。その後、再び、同様のキックパルスとブレーキパルスを電磁コイル21b,21cに連続的に出力して、レンズホルダ14を図8(b)の状態から90度回転させて図8(c)の状態にする。これにより、光路上に配置される対物レンズを、NAの大きな一方の対物レンズ11から他方の対物レンズ12に切り換えることが出来る。また、これと逆の信号を出力することでレンズホルダ14を逆回転させて逆向きの切り換えを行うことが出来る。
図9と図10には、ワイヤとレンズホルダ側との電気的な接続形態の変形例を表した分離斜視図と側面図とをそれぞれ示す。
これらの図に示すように、ワイヤW1,W4とレンズホルダ14側との電気的な接続形態は種々の変形例がある。例えば、図9と図10に示すように、フランジ部27,28の内面側に突出した状態で導電性のブラシ37a〜37dを設ける一方、レンズホルダ14の上下面の上記ブラシ37a〜37dに対応する半径位置にリング状の導電パッド36a〜36dを設ける。そして、これらブラシ37a〜37dとリング状導電パッド36a〜36dとがレンズホルダ14の180度以上の回転範囲において接触する構成とする。さらに、上記の導電性ブラシ37a〜37dをワイヤW1,W4…と電気的に接続し、上記の導電パッド36a,36bを電磁コイルと電気的に接続する。これにより、ワイヤを介してレンズホルダ14の電磁コイルに電流を流すことが出来るとともに、レンズホルダ14を180度以上の範囲で回転駆動させることが出来る。
以上のように、この実施の形態のレンズアクチュエータ1および光ピックアップ装置によれば、電磁コイル21a〜21dをレンズホルダ14側に設けるムービングコイル方式を採用しているため、ムービングマグネット方式のものに比べてレンズホルダ14の全重量を大幅に少なくすることが出来る。さらに、レンズホルダ14を回転駆動させて対物レンズのトラッキング方向の変位を得る構成、および、2個の対物レンズ11,12が回転軸に対して対称の位置に設けられている構成により、レンズホルダ14のトラッキング方向の共振周波数があまり低くならず、トラッキング方向の良好な応答特性を得ることが出来る。
さらに、レンズホルダ14を180度回転させて2個の対物レンズ11,12を切り換える構成なので、対物レンズ直前の光路を1つにすることができ、光学構成のコンパクト化や光学部品の点数削減を図ることが出来る。
また、永久磁石23a…,23b…をレンズホルダ14の周方向の90度ずつずらした4箇所に設け、レンズホルダ14を90度ずつ2回動かすことで、レンズホルダ14を180度回転させて対物レンズ11,12の切り換えを行う構成なので、高速に且つ安定的に対物レンズの切り替えを行うことが出来る。
また、これら4個の永久磁石23a…,23b…のうち、90度ずれた箇所の2個の永久磁石23b…によって、チルト角方向の電磁力を作用させることも可能なので、対物レンズ11,12の切換え用の永久磁石とチルト角駆動用の永久磁石とが兼用されて部品点数の削減を図ることが出来る。
また、レンズホルダ14のフォーカス駆動は、軸摺動でなくワイヤW1〜W6の弾性に基づく並進運動により得られるため、フォーカス方向の運動に対してなめらかな線形性を得ることができ、フォーカス制御についても良好な動作特性が得られる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、レンズホルダの形状は平面が楕円形状に限られず、円形状や直方体形状など種々の形状を適用できるし、また、トラッキング方向(回転方向)、フォーカス方向、チルト角方向の駆動を得るためのコイルの配置や磁石の磁化状態は、公知となっている種々のものを採用することが出来る。その他、実施の形態で具体的に示した細部詳細等は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の実施形態のレンズアクチュエータを示す平面図である。 図1の矢印A−A線断面図である。 レンズアクチュエータのレンズホルダとこれを支持する構成部分とを示した斜視図である。 ワイヤとレンズホルダの電磁コイルとの電気的な接続形態の一例を説明する斜視図を示す。 フォーカス駆動とトラッキング駆動を行う電磁コイルと永久磁石の構成の一例を示す説明図である。 チルト駆動を行う電磁コイルと永久磁石の構成の一例を示す説明図である。 対物レンズを切り換える際のトラッキング駆動信号の一例を示す波形図である。 図7の駆動信号により対物レンズを切り換える動作を示す説明図である。 ワイヤとレンズホルダの電磁コイルとの電気的な接続形態の変形例を示す分離斜視図である。 図9の変形例を示す側面図である。 トラッキング駆動を並進運動で行った場合の動作特性図である。 トラッキング駆動を回転運動で行った場合の動作特性図である。
符号の説明
1 レンズアクチュエータ
10 アクチュエータベース
10c 導通孔
11 第1対物レンズ
12 第2対物レンズ
14 レンズホルダ
21a〜21d 電磁コイル
23a,23b 永久磁石
25 摺動軸
27,28 フランジ部
34 リード線
W1〜W6 ワイヤ(バネ材)
142 軸受け
36a〜36d リンク状導電パッド
37a〜37d ブラシ
300 立上げミラー

Claims (5)

  1. レーザ光を光ディスクの記録面に集束させるための第1対物レンズおよび第2対物レンズを備え、これら第1対物レンズと第2対物レンズとを切り換えて用いることが可能なレンズアクチュエータであって、
    前記第1対物レンズおよび前記第2対物レンズを共に保持する1個のレンズホルダと、
    該レンズホルダを所定の回転軸線を中心に回転可能に支持する回転支持部と、
    前記回転支持部をフォーカス方向に並進可能な状態に支持するバネ材と、
    電磁力により前記レンズホルダに回転方向の駆動力を与えるムービングコイル方式の回転駆動手段および電磁力により前記レンズホルダにフォーカス方向の駆動力を与えるムービングコイル方式の並進駆動手段と、
    を備え、
    前記第1対物レンズと前記第2対物レンズとが前記レンズホルダの前記回転軸線を挟んだ対称の位置に配置され、
    前記レンズホルダが少なくとも180度回転可能にされるとともに、前記レンズホルダの回転角度が第1の角度範囲にあるときに前記第1対物レンズが1つの光路上に配置され、前記レンズホルダが前記第1の角度範囲から180度回転した角度範囲にあるときに前記第2対物レンズが前記1つの光路上に配置され、
    前記バネ材は、前記レンズホルダに設けられる前記回転駆動手段の電磁コイルおよび前記並進駆動手段の電磁コイルに前記レンズホルダ外から電流を供給する構成であり、
    前記回転方向の駆動により前記光路上の前記第1対物レンズ又は前記第2対物レンズのトラッキング方向の駆動が得られるとともに、前記並進駆動手段の駆動により前記レンズホルダと前記回転支持部とが共に並進されて前記第1対物レンズ又は前記第2対物レンズのフォーカス方向の駆動が得られるように構成されていることを特徴とするレンズアクチュエータ。
  2. レーザ光を光ディスクの記録面に集束させるための第1対物レンズおよび第2対物レンズを備え、これら第1対物レンズと第2対物レンズとを切り換えて用いることが可能なレンズアクチュエータであって、
    前記第1対物レンズおよび前記第2対物レンズを共に保持する1個のレンズホルダと、
    該レンズホルダを所定の回転軸線を中心に回転可能に支持する支持手段と、
    電磁力により前記レンズホルダに回転方向の駆動力を与えるムービングコイル方式の回転駆動手段と、
    前記レンズホルダにフォーカス方向の駆動力を与える並進駆動手段と、
    を備え、
    前記支持手段は、
    前記レンズホルダを前記回転軸線を中心に回転可能に支持する回転支持部と、
    前記回転支持部をフォーカス方向に並進可能な状態に支持するバネ材と、
    を有し、
    前記第1対物レンズと前記第2対物レンズとは前記回転軸線を挟んで対向する位置に配置され、
    前記レンズホルダが少なくとも180度回転可能にされるとともに、前記レンズホルダの回転角度が第1の角度範囲にあるときに前記第1対物レンズが1つの光路上に配置され、前記レンズホルダが前記第1の角度範囲から180度回転した角度範囲にあるときに前記第2対物レンズが前記1つの光路上に配置され、
    前記バネ材は、少なくとも前記レンズホルダに設けられる前記回転駆動手段の電磁コイルに前記レンズホルダ外から電流を供給する構成であり、
    且つ、前記回転方向の駆動により前記光路上の前記第1対物レンズ又は前記第2対物レンズのトラッキング方向の駆動が得られ、前記並進駆動手段の駆動力により前記レンズホルダと前記回転支持部とが共に並進されて前記第1対物レンズ又は前記第2対物レンズのフォーカス方向の駆動が得られるように構成されていることを特徴とするレンズアクチュエータ。
  3. 前記支持手段は軸受けおよび該軸受けに通される摺動軸を有し、
    前記レンズホルダは前記摺動軸を中心に回転自在にされていることを特徴とする請求項2記載のレンズアクチュエータ。
  4. 前記回転駆動手段は、
    前記レンズホルダの一方の側面と他方の側面にそれぞれ固定される前記電磁コイルと、
    前記レンズホルダの周囲の複数個所に配置される複数組の磁石とから構成され、
    前記複数組の磁石は、前記レンズホルダの回転角度が前記第1の角度範囲にあるときに前記電磁コイルにそれぞれ対向する箇所に設けられた1組の磁石と、前記レンズホルダが前記第1の角度範囲から90度回転した角度範囲にあるときに前記電磁コイルにそれぞれ対向する箇所に設けられた1組の磁石と、から構成されることを特徴とする請求項2又は3記載のレンズアクチュエータ。
  5. 波長の異なる複数種のレーザ光を出力する複数のレーザ出力手段と、
    請求項1〜4の何れかに記載のレンズアクチュエータと、
    レーザ光の反射光の検出を行う複数の光センサと、
    レーザ光を前記複数のレーザ出力手段から前記レンズアクチュエータの光路まで導くとともに光ディスクからの反射光を前記レンズアクチュエータの前記光路から前記複数の光センサまで導く光学系と、
    を備えていることを特徴とする光ピックアップ装置。
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