JP4825493B2 - 用紙端面折り装置、用紙後処理装置及び画像形成システム - Google Patents
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Description
しかしながら、この複写用紙の折り畳みを手作業で行なった場合には、一般的にはかなりの時間を要し、用紙の折り畳みに要する時間が複写に要する時間の数倍になる場合もある。このようなことから、複写機の排出路に用紙折り機を配置し、例えば、A0サイズの図面をA4サイズの大きさに自動的に折り畳むようにしている。
このような用紙折り機を使用して、大サイズの用紙を小サイズのものとして折り畳んだ場合に折り畳まれたままの用紙を綴り込むと、用紙の端面(端縁)全てが綴り込まれてしまい、そのままの状態で図面を開いて見ることができない。
このような端面の綴り込みを防止するために、その折り畳んだ用紙の端面部分を、オペレータが手で再度折り込む作業を行い、その後ステープル、パンチ等で綴り込んで、ファイルを作成することが必要である。しかし、全ての用紙に対して端面部分を折り込む作業を行うと、オペレータの負担が大きくなる。
かかる状況を考慮して、用紙折り機を使用して、大サイズの用紙を小サイズのものとして折り畳んだ用紙の端面を折り上げる端面折り装置が幾つか知られている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
また、特許文献2では、用紙搬送路に配置する耳折り用のローラ装置と、前記耳折り用のローラ装置の上流部に所定の間隔を介して配置する搬送ローラ装置と、前記用紙検知部材の信号にもとづいて、用紙搬送路に突出して用紙の角の部分を湾曲させる部材が配置され、この部材を作動させて、用紙の角の部分を湾曲させながら用紙を搬送ローラ装置により搬送し、前記用紙の角の湾曲された部分を耳折り用のローラ装置のローラ間に挿入することより耳折りを行う耳折り装置が開示されている。
さらに、特許文献3では、互に同期駆動される少なくとも1対のローラを用紙搬送路に沿って設け、この1対のローラの各々に、互に係合し合って用紙に対して用紙搬送方向と直交する方向に折り目を付けるための凹溝及び突起をそれぞれ設け、搬送される用紙の先端を検知するための用紙検知手段を設け、これによる用紙先端の検知でカウントを開始するカウンタを設けると共に、駆動源からの回転を1対のローラに伝達するオン状態と駆動源からの回転を1対のローラに伝達しないオフ状態とに切り換え制御し、かつ前記カウンタがカウントを開始してからそのカウント数が予め定められた値に達すると、それまでのオフ状態からオン状態に切り換え制御するクラッチを設けた用紙折り装置が開示されている。
また、この場合、端面折りの折り目が弱く、折りを重ねた場合、用紙が厚くなってファイリングする際、収納枚数が少なくなってしまう。また、端面折りの折り目の大きさや角度は端面をすくい上げる上下動可能な端面折り部材の形状に依存するため、形状を任意に変更することはできない。
特許文献3に示されるような大きなサイズの複写用紙であっても容易に折り畳むことのできる紙折り装置では、互に同期駆動される少なくとも1対のローラを用紙搬送路に沿って設け、各々のローラが回転しナイフエッジ状の先端を用紙に押し付けることにより折り目をつけ、ローラ対の下方に設置された用紙収容部へ折り目に沿って用紙を積み重ねる。
このため、折り目をきれいに付けることができずに折り厚みが厚くなってしまい、ファイリングする際に収納枚数が少なくなってしまったり、保管場所が多く必要になってしまう。また、折り厚みが厚くなってしまうと、オペレータが厚みを薄くするために手で再度折り目を押し付け、それにより紙折り装置で付けた折り目以外の箇所が折れてしまい、2重折れが発生してしまう恐れがあった。
しかしながら、端面を折り込む場合、第2の折り手段であるローラ対へ第1の折り手段で付けられた折り目を挿入する際に、前記折り目が不十分であった場合、第2の折り手段で前記折り目以外の箇所を折ってしまい、2重折れが発生しまう恐れがあった。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、大判の用紙であっても、小型で簡単な装置により、所望サイズに確実に折り目を付け、折り畳み後の厚みが薄い状態で、かつ、2重折れのない状態に仕上げる用紙端面折り装置、用紙後処理装置及びこれを備えた画像形成システムを提供することにある。
また、請求項2に記載の発明は、前記ガイド部材が、一方の端部を支点として、自在に角度調整が可能である請求項1に記載の用紙端面折り装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記ガイド部材が1本の軸と複数の単独で回転するコロにより構成されている請求項1または2に記載の用紙端面折り装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記複数のコロが前記軸上に互いに密接して又は互いに間隔を置いて回転可能に配置される請求項3に記載の用紙端面折り装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の用紙端面折り装置を備えていることを特徴とする用紙後処理装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の用紙後処理装置を併設している画像形成システムを特徴とする。
まず、図1にて全体の構成について説明する。複写機装置本体50の背面には用紙端面折り装置2を含む用紙後処理装置1が連結されている。この用紙後処理装置1は複写機装置本体50との連結部6と用紙先端の端面を折る用紙端面折り装置2と、用紙を搬送方向にジャバラ状に折るジャバラ折り装置3と、ジャバラ状に折られた用紙をA4の大きさに垂直方向に折るクロス折り装置4と、A4の大きさに折られた用紙を排出し、スタックするスタッカ5と、からなっている。
複写機装置本体50には画像読み取り装置51が配置されている。画像読み取り装置51の下部には手差し給紙台54が配置されている。この手差し給紙台54に用紙をセットし、この用紙をレジストローラ53により一次停止し、タイミングをとって作像ユニット52に供給する。
作像ユニット52では、図示しない感光体に画像データに対応した潜像が形成され、この潜像がトナーにより現像され、このトナーが用紙に転写され、定着装置55により定着されるようにしてある。
定着装置55でトナーが定着された記録済み用紙は、用紙折りを行う場合は、記録済み用紙排出ローラ56により用紙後処理装置1へ排出される。また、用紙折りを行わない場合は、図示されていない切り換え爪により上排紙ローラ57により本体胴内へ排出される。
いったん停止して用紙端面を折る場合は、複写機装置本体50に用紙後端が掛かっている場合に図1のように複写機装置本体50側は搬送をし続ける。連結部6の入り口ガイド板40は可動式となっており、用紙Pが弛んだ場合に入り口ガイド板40が破線位置から実線位置に稼働する。これにより用紙Pはその先端の搬送が停止したまま複写機装置本体50側から排出することが可能になっている。
用紙端面折り装置2によって用紙先端の端面が折られた後、用紙はジャバラ折り部3により搬送方向にジャバラ状(ジグザグ状)に折られ、さらに、用紙はクロス折り部4によりA4の大きさに折られ、スタッカ5にスタックされる。
次に、用紙端面折り装置2について説明する。図1の用紙端面折り装置2の部分を拡大したのが図2である。図2の上面図が図4である。図2乃至図5において、入り口搬送ローラ16の下流側中央近傍に用紙Pの先端位置を検知する先端検知センサ17が配置される。
さらに下流側に、用紙搬送方向に対し、端面折りの折り目の角度Qと同じ角度にローラ軸中心が配置された端面折りローラ14、15を配置している。さらに下流側には用紙搬送方向とローラ軸中心が直交して配置された折りローラ11が対で配置されている。
端面折りローラ14は凸ローラ14であり、一方、端面折りローラ15は凸ローラ14との当接で凹みを形成する性質のある凹ローラ15である。従って、この端面折りローラ15は凸ローラ14の凸部分14aとの当接により変形する弾性体ローラとなっている。
以下の説明では、端面折りローラ14を凸ローラ14、端面折りローラ15を弾性体ローラ15として説明する。図3に示すように、凸ローラ14が弾性体ローラ15に当接すると変形し、用紙に折り目を付ける。
さらに、プーリ28は搬送モータ30に固定されたプーリ31と駆動ベルト29を介して連結され、折りローラ11及び入り口搬送ローラ16は搬送モータ30により回転、停止を行う構成になっている。
また、凸ローラ14及び弾性体ローラ15は、図2及び図3に示すように、凸部分14aを有する凸ローラ14が用紙Pを介して弾性体ローラ15を押圧し、この時の弾性体ローラ15の凹状の変形部15aによって用紙端面に折り目を付ける構成となっている。
さらにまた、凸ローラ14は凸部分14aと反対側に平面部14cを有し、図2のように通常の待機位置ではこの平面部14cが通紙経路に対し平行に向いていて、通紙の妨げにならない位置で待機している。したがって、端面折りを行わない場合、凸ローラ14及び弾性体ローラ15は図2の待機位置のままの状態を保つ。
また、凸ローラ14にはギヤ25(図4)、弾性体ローラ(凹ローラ)15にはギヤ26がそれぞれ固定され、ギヤ25は、さらに端面(耳)折りモータ23(図5)に固定されたギヤ24と連結している。したがって、凸ローラ14及び弾性体ローラ15は端面折りモータ23により回転、停止を行う構成になっている。
さらに、図4のように、凸ローラ14には遮光部14dを有し、この遮光部14dがホームポジションセンサ(以下、HPセンサ)27を凸ローラ14及び弾性体ローラ15の待機位置で遮光し、HPセンサ27がオン信号を送ることにより、待機位置を検知する構成になっている。
さらに、端面折りモータ23を用いた凸ローラ14及び弾性体ローラ15の用紙搬送速度を、搬送モータ30を用いた入り口搬送ローラ16、及び第2の折手段である折りローラ11の用紙搬送速度を若干前者が遅くなるように制御を行っている。
また、制御系の構成としては、図5のように複写機装置本体50に構成される操作部58により、ユーザが用紙折り動作、もしくは非折り動作の選択、さらに用紙を折る場合は、端面折り動作もしくは非折り動作の入力操作を行う。
その入力信号は本体制御基板59に伝達され、さらにその信号は用紙折り装置である用紙後処理装置1に構成される用紙折りコントローラ60に伝達され、用紙折り動作を制御する。また、端面折りはこの用紙折りコントローラ60により制御され、先端検知センサ17とHPセンサ27の入力信号を基に端面(耳)折りモータ23と搬送モータ30の回転、停止制御を行っている。
従って、弾性体ローラ15は、凸ローラ14が回転すると同時に回転駆動することになる。ここで凸ローラ14の回転数をN1、弾性体ローラ15の回転数をN2とし、N1>N2として、凸ローラ14の線速V1に対し弾性体ローラ15の線速V2が遅くなるよう設定してある。
従って、凸ローラ14及び弾性体ローラ15が、それぞれ離間して回転駆動する時はそれぞれの線速V1、V2で回転駆動する。図3のように凸ローラ14と弾性体ローラ15が当接すると、線速が遅く設定された弾性体ローラ15の駆動力はギヤ26から凸ローラ14の凸形状からの駆動力に切り換わる。そのとき、ギヤ26のワンウェイクラッチと弾性体ローラ15軸との間で滑り、弾性体ローラ15の速度は線速V1に変化する。
第1の端面折り装置の折り目を付ける凸部分14aを有する凸ローラ14と対向する弾性体ローラ15とで折り目付けの用紙Pを挟む時に前記凸部分14aを有する凸ローラ14と対向する弾性体ローラ15に線速差を設け、遅い側のロ−ラである弾性体ローラ15の駆動機構にワンウェイクラッチ(図示せず)を設けている。
これにより、弾性体ローラ15は折り目を付ける凸部分14aを有する凸ローラ14と当接するときの回転速度と、離間したときの回転速度が異なる。つまり、凸部分14aと当接する弾性体ローラ15の位置は、凸部分14aと当接するたびに変わる。従って、凸部分14aと接触する端面折りの弾性体ローラ15の接触位置は常に変わるので、経時的な弾性体ローラ15の同一箇所での偏った変形を防止する。
第1の実施の形態であるガイド部材12は1本の軸12bに数個のコロ12aを軸方向に沿って配置した状態で構成され、これらのコロ12aは軸12bとは独立しており単独で回転可能な構成となっている。
さらに、ガイド部材12は、詳しくは説明しないが、折りローラ11の回転中心軸方向を基準として、用紙搬送方向に対して直交する方向に任意の角度を付けて取り付けられている。
用紙Pは端面折り装置2(端面折りローラ14及び15)にて折り目を付けられた後、用紙端面は、ガイド部材12の下を通過する際に、下ガイド板(搬送ガイド板)13とガイド部材12がなす間隔幅まで押さえ込まれながら、折りローラ11へ銜え込まれて折り畳まれる。
図7に関しては、凸ローラ14が用紙Pを介して弾性体ローラ15を押圧し、この時の弾性体ローラ15の変形によって用紙端面に折り目を付ける構成となっており、ガイド部材12が折りローラ11と平行に示されている以外は、図4で説明したのと同じであるので、詳細は省略する。
これらのコロ12cは軸12bとは独立しておりかつ単独で回転可能な構成となっている。取り付け方法は詳述しないが、ガイド部材12の取り付け位置は折りローラ11とほぼ平行な状態となっている。符号13は下ガイド板(搬送ガイド板)を示している。
この第2の実施の形態のガイド部材12と第1の実施の形態のガイド部材12との相違は、第1の実施の形態では数個のコロ12aが密接して、すなわち、間隔を置かずに軸12bに取り付けられているのに対して、第2の実施の形態では数個のコロ12cが間隔をおいて軸12bに取り付けられることにある。
用紙Pは第1の端面折り手段にて折り目を付けられた後、用紙端面がガイド部材12の下を通過する際に、用紙端面折り返し部の反発力と用紙搬送力によりガイド部材12を上方へ押し上げながら通過していく。この際、ガイド部材12は回転するコロで構成されているので、折り目を無理に押さえることがなく、不十分な折り目部分に2重折れを発生することがない。
このため、用紙端面はガイド部材12に押さえ込まれた状態でそのまま、折りローラ11へ銜え込まれ、折り畳まれる。用紙端面がガイド部材12の下を通過する際の移動量は、用紙サイズが大きくなるのに比例して大きくなり、A2サイズ用紙が通過する際にほとんど押し上げられない位置がガイド部材12の最下位置となっている。
また、本発明によれば、上述したように、ガイド部材12が一方の端部を支点として、自在に角度調整が可能であるので、端面の折り返しが小さくなるA2のような小サイズ用紙の端面折りであっても、ガイド部材12の片側と下ガイド板13の間隔を狭くすることにより対応ができるため、安価な装置にて多種のサイズに対応することができる。
さらに、本発明によれば、上述したように、ガイド部材12は1本の軸12bと複数の単独で回転するコロ12a又は12cにより構成されているので、ガイド部材12へ用紙端部が接触した際にはコロコロ12a又は12cが回転することにより、ガイド部材12への挿入負荷が軽減でき、用紙端部がガイド部材12へ乗り上げたり、引っ掛かることなく、より確実に折り目の付いた用紙端面を折り込むことができる。
2 端面折り装置
11 第2の端面折り手段(折りローラ)
12 ガイド部材
12a コロ
12b 軸
12c コロ
14 第1の端面折り手段(端面折りローラ、凸ローラ)
15 第1の端面折り手段(端面折りローラ、弾性体ローラ)
16 用紙搬送手段(入り口搬送ローラ)
50 画像形成装置(複写装置)
P 用紙
Claims (6)
- 画像形成装置から排紙されてきた用紙の端面に用紙搬送方向に対して斜め方向に折り目を付ける第1の端面折り手段と、この第1の端面折り手段で付けられた端面の折り目に沿って前記用紙をさらに折り込む第2の端面折り手段を有する用紙端面折り装置において、
前記第2の端面折り手段への用紙侵入手前付近に、複数のコロを有しかつ前記第1の端面折り手段で折り目を付けられた用紙端面を押さえ込むガイド部材を備え、該ガイド部材は第1の端面折り手段と前記第2の端面折り手段の間に設けられた下ガイド板に対し、端面の折り返しが大きくなる側の間隔が広くなる角度を付けて設けられていることを特徴とする用紙端面折り装置。 - 前記ガイド部材は、一方の端部を支点として、自在に角度調整が可能であることを特徴とする請求項1に記載の用紙端面折り装置。
- 前記ガイド部材は1本の軸と複数の単独で回転するコロにより構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の用紙端面折り装置。
- 前記複数のコロは前記軸上に互いに密接して又は互いに間隔をおいて回転可能に配置されることを特徴とする請求項3に記載の用紙端面折り装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の用紙端面折り装置を備えていることを特徴とする用紙後処理装置。
- 請求項5に記載の用紙後処理装置を併設していることを特徴とする画像形成システム。
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