JP4824872B2 - 洋食器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプーンやフォークなどと同種の飲食用洋食器に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から、スプーンやフォークやナイフなど様々な飲食用の洋食器が提案されているが、本発明は、一本でスプーン,フォーク,ナイフの機能を有し、様々な食事(料理)に対して手軽に使用して食することが可能となる画期的な洋食器を提供するものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0004】
握柄1の先端部に表面側が凹状に湾曲した掬い部2を有する洋食器において、前記掬い部2の少なくとも先端側周縁部に複数の突出部3を並設状態に突設すると共に、この各突出部3を掬い部2の略中心部から放射方向に突出するように構成して、各突出部3が手を広げた指のように配設され各突出部3が放射方向に櫛状に突設すると共に、この隣り合う突出部3の並設間隔が先端側程広くなり、且つ、この突出部3間の各並設谷部4がV状となるように構成し、前記突出部3は、前記掬い部2の前後長さ方向の略中間部から先端部にかけての周縁部に放射状に突設して、この掬い部2の略中間部から基端部にかけての周縁部2Aを掬い取った汁物をこの周縁部2Aに口を付けて飲むことができるように構成し、前記突出部3間の各並設谷部4の各々の位置は、前記掬い部2の横幅方向の中央部に位置する程掬い部2の先端側に位置し、左右部に位置する程掬い部2の基端側に位置するように構成し、前記突出部3の各々の突出長は、前記掬い部2の先端側に位置する程突出長が長く左右いずれも前記掬い部2の基端側に位置する程突出長が短くなるように構成して、この突出部3の先端部が掬い部2の横幅方向の側縁部より側方へ大きく突出しないように構成したことを特徴とする洋食器に係るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0006】
例えば、麺類5を食するにあたって本発明品を使用する場合、図1に示すように櫛状に並設する複数の突出部3に麺5をからめ取って口に運び食することができるし、掬い部2で汁を掬って飲むことができる。
【0007】
また、この際、突出部3に麺5をからめ取ると同時に掬い部2に汁を入れるようにすれば、麺5に汁をからめて食することもできる。
【0008】
また、この際、突出部3にからめられた麺5が、突出部3の先端部側へ移動して滑り落ちようとしても、この突出部3の並設間隔が先端側程広くなるために先端側へ移動する程麺5と突出部3との摩擦抵抗が増加していくこととなり、これにより従来のフォークのように簡単に麺5が滑り落ちてしまうことはない。
【0009】
また、例えば、煮物や練物などの固形の食材6を食するにあたって本発明品を使用する場合、図2に示すようにこの食材6に突出部3を突き刺して口に運び食することもできるし、掬い部2に食材6を掬って口に運び食することもできる。
【0010】
また、突出部3を食材6に突き刺した際、食材6に対して真っ直ぐに突き刺さるフォークの歯とは異なり、掬い部2の略中心部から放射方向に突設している突出部3が食材6に対して斜めに突き刺さることとなるため、突き刺した食材6を口へ運ぶにあたって食材6が突出部3から抜け落ちにくく、非常に実用的となる。
【0011】
また、食材6に突出部3を突き刺した後、図2の想像線に示すように更に深くまで突き刺せば、突出部3が掬い部2の略中心部から放射方向に突設しているために、突き刺した部分だけでなく、突出部3間の略V形の並設谷部4が食材6中をスライドしていくことによって食材6が切断されていくこととなり、これにより単に深く突き刺す動作で食材6を切断することも可能となる。
【0012】
従って、本発明品はフォークの機能もスプーンの機能もナイフの機能も有するもので、この本発明品一本でフォークとしてもスプーンとしてもナイフとしても使用することが可能となる極めて実用性に秀れた画期的な洋食器となる。
【0013】
よって、この本発明の洋食器によれば、箸の使えない子供からお年寄りまで、更には日本人に限らず外国人までもがどのような料理に対しても簡単に苦労せずに使用して食することができることとなる。
【0014】
また、本発明は、前記突出部3を前記掬い部2の略中間部から先端部にかけての周縁部に放射状に突設し、この掬い部2の略中間部から基端部にかけての周縁部に口を付けて掬い取った汁物などを飲むことができるように構成したので、掬い部2の略中間部から先端部にかけての周縁部に突設された突出部3が前記作用効果を確実に発揮する上、特に汁物を飲む際のスプーンとしての機能性が一層向上するため、一層実用的となる。
【0015】
また、本発明は、並設状態で突設する前記突出部3間の並設谷部4の位置を前記掬い部2の横幅方向の中央部に位置する谷部4程掬い部2の先端側に位置し、左右部に位置する谷部4程掬い部2の基端側に位置するように構成し、且つこの谷部4は、掬い部2の前後長さに対して中間部よりも先端側に位置するように構成したので、例えばスパゲッティーを巻き付けて食する際に、掬い部2の中間部よりも先端側に谷部4が位置することによってこの谷部4に入り込んだスパゲッティーが上方へ巻き上がることがこの先端側に位置する谷部4によって阻止されて掬い部2の中間部より上方部分へはスパゲッティーが巻き付きにくいこととなり、その上、左右部に行く程掬い部2の基端側に位置する谷部4にはスパゲッティーが引っ掛かりにくいこととなる。
【0016】
従って、従来のフォークでは、歯の根元が非常に深いために、例えばスパゲッティーを巻き付けて食する際にはスパゲッティーがフォーク上方の握柄の付け根部分にまで巻き上がってしまうことが往々にしてあったが、本発明をこのように構成することでスパゲッティーのように突出部3で巻いて食するものは掬い部2の最も先端側に位置する突出部3(谷部4)にだけ巻き付き易いこととなり、これにより非常に食べ易い状態に巻き取ることができるので、一層実用的となる。
【0017】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0018】
本実施例は、握柄1の先端部に表面側が凹状に湾曲した掬い部2を有する洋食器、即ちスプーンタイプの洋食器に適用している。
【0019】
本実施例では、前記掬い部2の少なくとも先端側周縁部に複数の突出部3を並設状態に突設すると共に、この各突出部3を掬い部2の略中心部から放射方向に突設するように構成して、この複数の突出部3を櫛状に突設すると共に、この隣り合う突出部3の並設間隔が先端側程広くなるように構成している。
【0020】
具体的に説明すると、複数の前記突出部3は、図示したようにいずれもストレート形状の棒状体により構成し、この棒状の突出部3を前記掬い部2の前後長さ方向の略中間部から先端部にかけての周縁部に放射状に突設して、この複数の突出部3をフォークのようにして使用できるように構成している。
【0021】
即ち、例えば、図1に示すように麺5類をからめ取ったりして使用することも、図2に示すように固形の食材6に突き刺したりして使用することもできるように構成している。また、食材6に突出部3を突き刺した後、図2の想像線に示すように更に深くまで突き刺せば、突出部3が掬い部2の略中心部から放射方向に突設しているために、どの突出部3を突き刺してもその突き刺した部分だけでなく、突出部3間の略V形の並設谷部4が食材6中をスライドしながら切れ込んでいくこととなり、これにより単に深く突き刺す動作で食材6を切断することも可能となる構成としている。
【0022】
また、この突出部3は、従来のフォークの歯よりも横幅を幅広に設定し、この幅広な突出部3で食材6などを掬い取り易くしている。即ち、スプーンの掬い取り機能と略同等の機能を発揮するように構成している。
【0023】
また、この突出部3は、食する際に怪我をする危険がないように先端部を丸形に形成している。
【0024】
また、この掬い部2の略中間部から基端部にかけての周縁部は、突出部3のない一般的なスプーン形状に形成し、このスプーン形状の周縁部2Aに口を付けて掬い取った汁物などを飲むことができ、且つこの周縁部2Aで食材6などを切断できるように構成している。
【0025】
また、本実施例の突出部3は、前記掬い部2の基端側に位置するもの程突出長が短くなるように構成して、この突出部3の先端部が掬い部2の横幅方向の側縁部より側方へ大きく突出しないように構成している。
【0026】
従って、この本実施例の洋食器を口に含む際にも突出部3が大きく側方に突出しないために突出部3が口に引っ掛かるようなことがなく、また、掬い部2の略中間部から基端部にかけてのスプーン形状の周縁部2Aに口を付けて掬い取った汁物などを飲む際にも、突出部3が必要以上に突出していて邪魔となったりすることがない構成としている。
【0027】
また、本実施例では、図示したように並設状態で突設する前記突出部3間の略V字形状の並設谷部4の各々の位置は、前記掬い部2の横幅方向の中央部に行く程掬い部2の先端側に位置し、左右部に行く程掬い部2の基端側にするように構成し、且つこの谷部4は、掬い部2の前後長さに対して中間部よりも先端側に位置するように構成している。
【0028】
従って、これにより掬い部2の前後長さ方向の略中間部から先端側にも掬い取りスペースが確保されることとなり、スプーンとしての機能を良好に果たし得るように構成している。
【0029】
以下、更に具体的に説明すると、図1,図2は第一実施例、図3は第二実施例を示している。
【0030】
第一実施例について説明する。
【0031】
本実施例は、掬い部2の前後長さ方向の略中間部から先端部にかけての周縁部に、左右片側三体ずつの前記突出部3を突設した場合を示している。
【0032】
第二実施例について説明する。
【0033】
本実施例は、前記第一実施例において、掬い部2基端側に位置する図面左側の突出部3を一つ減らして左右非対称形状とした場合を示している。
【0034】
従って、この第二実施例によれば、図面左側の掬い部2にスプーン形状の周縁部2Aの範囲が拡大するので飲み口が広がってスプーンとしての機能性が一層向上することになり、また、この拡大したスプーン形状の周縁部2Aで食材6などを非常に切断し易くなる。
【0035】
よって、本実施例(第一,第二実施例)は上述のように構成したから、単にスプーンタイプの洋食器の掬い部2の先端部にこの掬い部2の略中心部から放射方向に棒状の突出部3を突設するだけで構成できるので、この構成は簡易に設計実現可能な構成であり、量産性に秀れ安価に構成可能となる。
【0036】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0037】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、本発明品一本でフォークとしてもスプーンとしてもナイフとしても使用することが可能となるので、例えば箸の使えない子供からお年寄りまで、更には日本人に限らず外国人までもがどのような料理に対しても簡単に苦労せずに使用して食することができることとなり、しかも、例えば突出部で麺類をからめ取った場合に、従来のフォークのように簡単に麺などが滑り落ちてしまうこともないし、突出部を固形の食材に突き刺した場合に、突き刺した食材を口へ運ぶにあたって食材が突出部から抜け落ちにくいなど極めて実用性に秀れた画期的な洋食器となる。
【0038】
また、本発明は、掬い部の略中間部から基端部にかけての周縁部に口を付けて掬い取った汁物などを飲むことができるため、スプーンとしての機能性が一層向上した極めて実用性に秀れた構成の洋食器となる。
【0039】
また、更に、本発明は、例えば、従来のフォークでは歯の根元が非常に深いためにスパゲッティーがフォーク上方の握柄の根元部分にまで巻き上がってしまうことが往々にしてあったが、本発明によれば、掬い部の中間部よりも先端側に谷部が位置することによってこの谷部に入り込んだスパゲッティーが上方へ巻き上がることがこの先端側に位置する谷部によって阻止されて掬い部の中間部より上方部分へはスパゲッティーが巻き付きにくいこととなり、その上、左右部に行く程掬い部の基端側に位置する谷部にはスパゲッティーが引っ掛かりにくいこととなるため、スパゲッティーのように突出部で巻いて食するものは掬い部の最も先端側に位置する突出部(谷部)にだけ巻き付き易く、非常に食べ易い状態に巻き取ることができる一層実用性に秀れた構成の洋食器となる。
【0040】
また、本発明は、本発明品の掬い部並びに突出部を口に含む際にも突出部が大きく側方に突出しないために突出部が口に引っ掛かるようなことがなく、更に、掬い部の周縁部に口を付けて掬い取った汁物などを飲む際にも、突出部が必要以上に突出していて邪魔となったりすることがないなど極めて実用性に秀れた構成の洋食器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例の麺類をからめ取った使用状態を示す斜視図である。
【図2】 第一実施例の固形食材に突き刺した使用状態を示す要部拡大平面図である。
【図3】 第二実施例の要部を示す拡大平面図である。
【符号の説明】
1 握柄
2 掬い部
2A 周縁部
3 突出部
4 谷部
Claims (1)
- 握柄の先端部に表面側が凹状に湾曲した掬い部を有する洋食器において、前記掬い部の少なくとも先端側周縁部に複数の突出部を並設状態に突設すると共に、この各突出部を掬い部の略中心部から放射方向に突出するように構成して、各突出部が手を広げた指のように配設され各突出部が放射方向に櫛状に突設すると共に、この隣り合う突出部の並設間隔が先端側程広くなり、且つ、この突出部間の各並設谷部がV状となるように構成し、前記突出部は、前記掬い部の前後長さ方向の略中間部から先端部にかけての周縁部に放射状に突設して、この掬い部の略中間部から基端部にかけての周縁部を掬い取った汁物をこの周縁部に口を付けて飲むことができるように構成し、前記突出部間の各並設谷部の各々の位置は、前記掬い部の横幅方向の中央部に位置する程掬い部の先端側に位置し、左右部に位置する程掬い部の基端側に位置するように構成し、前記突出部の各々の突出長は、前記掬い部の先端側に位置する程突出長が長く左右いずれも前記掬い部の基端側に位置する程突出長が短くなるように構成して、この突出部の先端部が掬い部の横幅方向の側縁部より側方へ大きく突出しないように構成したことを特徴とする洋食器。
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JP2001203703A JP4824872B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 洋食器 |
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JP2001203703A Expired - Fee Related JP4824872B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 洋食器 |
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- 2001-07-04 JP JP2001203703A patent/JP4824872B2/ja not_active Expired - Fee Related
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