JP4824245B2 - 噴射装置 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、請求項１の前文による噴射装置に関する。
そのような噴射装置は、噴射材料特に乾燥砂あるいは他のすべり止め材料を例えば鉄道用車両あるいは貨物自動車のような、車両用車輪の前に噴射あるいは噴出することを意図しているものである。
【０００２】
オーストラリア特許出願公開抄録第４０３５９９号（ＡＴ４０３５９９Ａ）において噴射装置が開示されていて、その装置は随時取りはずし可能なピストンにより計量するものであって、その計量は砂の運搬とは独立したものである。計量後噴射される材料が、インジェクタとして構成されかつ圧縮空気により作動される運搬及び分配装置へ供給され、分配される。この装置は、噴射される材料の計量が運搬と独立して行なわれない噴射装置に比較して、噴射材料の消費量が実質的に少ないという長所を有している。しかしながらこの噴射装置は以下の短所を有していて、噴射される材料例えば砂の計量された量が、砂の品質あるいは砂のグレンサイズに依存していることである。というのは計量用ピストンの開口部ギャップが可変ではないからである。これは、リスクとなっている。開口部ギャップが粗削りの砂には狭すぎて、計量用ピストンの開口部が通過できる砂粒で詰まり、好ましくない砂噴射の中断を招いている。
【０００３】
ドイツ国特許出願公開第３０４２４１３号（ＤＥ３０４２４１３Ａ１）明細書が粉砕材料用噴射装置を開示していて、その噴射装置は、噴射材料を噴射開口部へ押し出すモータ駆動式ロータを具備している。しかしながら、ロータは計量手段として構成されていないので多量の計量されない噴射材料の噴射がブラッシロールにより行なわれる。
【０００４】
本発明の目的は、前述の欠点をなくすことであり、さらに噴射材料の計量が噴射材料の品質あるいはグレンサイズそれぞれに依存していなくて、そのことにより計量装置の詰まるリスクが低減される噴射装置を提供することである。さらに計量は無制限に変更可能な調節ができるものである。
【０００５】
本発明による、かつ冒頭で規定したタイプの噴射装置において、この目的は請求項１の特徴を記載した部分による計量により達成される。
【０００６】
通常、セル型ホイール式スルースは、空気式運搬装置を機械式運搬装置から分離するようになっているロック用装置である。セル型ホイールの規定されたチャンバ体積と、このホイールの調節可能で自由に選択可能な回転数とにより、所定の量の計量を調節することができる。
【０００７】
従って、計量された噴射材料の量を決定するパラメータは、回転可能な運搬及び閉止面の回転数である。休止位置において、コンベヤでもある閉止面それぞれは、従ってリザーバと圧縮空気作動式運搬及び分配手段との間における接続を遮断していて、回転中に正確に計量された量の噴射材料を受け入れ、かつ運搬及び分配手段へ運搬する。
【０００８】
セル型ホイールを数個のチャンバに分割し、かつコンベヤでもある閉止面を構成しているベーンが、フレキシブルな材料で作られていると、噴射材料がベーンと周囲のハウジングとの間に詰まった場合、ベーンは曲がり、そのことによりセル型ホイールベーンの損傷あるいは過度の損耗が回避される。
【０００９】
フレキシブルなコンベヤでもある閉止面を得るために、セル型ホイールを数個のチャンバに分割しているベーンがブラシで構成されているならば、利点のあることである。
【００１０】
セル型ホイールの簡単で安価な製造のために、かつ適切な材料の性質特にフレキシビリティのために、セル型ホイール又はセルが、合性物質又はゴムで作られているならば、利点のあることである。
【００１１】
セル型ホイールの長期有効寿命のために、所望するフレキシビリティを備えているにもかかわらず、セル型ホイールが金属特にシートメタルで作られているならば、利点のあることである。
【００１２】
しかしながら、他の材料例えば合性物質又はゴム等で作ったセル型ホイールを製造することも可能である。
【００１３】
種々の品質の噴射材料に依存する最適の計量を達成するために、セル型ホイールが交換可能であるならば、適切なことである。
【００１４】
回転数の制御に加えて、セル型ホイールのチャンバの体積を変更可能であるならば、噴射材料の計量を調節することにさらなる適切な利点を提供することになる。
【００１５】
分配される噴射材料を出来る限り正確に計量することを可能にするために、回転可能な計量手段の回転数を無限に変更可能に調節できるならば、利点のあることである。
【００１６】
駆動ユニットが、コンベヤでもある閉止面の少なくとも一つにおける回転数を制御するために備えられていれば、回転数は噴射装置における残りのパラメータとは独立的に調節することができる。
【００１７】
正確な回転数制御で簡単な駆動構造体用に、電子式回転数制御装置を具備している直流モータが駆動ユニットとして備えられるならば、適切なことである。直流モータの代りに、流体駆動式モータあるいは圧縮空気式モータあるいは他のモータが使用されてもよい。流体駆動式モータにおいて、回転数制御は流体量を制御することにより行なわれ、圧縮空気式モータにおいては圧縮空気弁により行なわれてもよい。
【００１８】
駆動ユニットと計量手段との間における適切な回転数変速機用に、減速ギヤが駆動ユニットと計量手段との間に備えられていれば、利点のあることである。
【００１９】
逆止弁が圧縮空気作動式運搬及び分配装置と、圧縮空気供給用のコンプレッサとの間に備えられていれば、コンプレッサへの空気の逆流は防止することができる。
【００２０】
逆止弁は主にコンプレッサを保護するようになっていて、特にいわゆる二方向性車両の場合、移動方向が変化する可能性があるので、噴射装置は車輪の前後に備えられている。というのは、衝撃圧力が、車両の移動中に作動されていない噴射装置における運搬ダクトにもたらされ、その衝撃圧力は、装置内部で動圧に変化し、従って正しい運搬方向と反対方向の好ましくない空気流れを招き、その空気流れはコンプレッサへの水分と砂との流入をもたらす。このことは塊の形成を招き、最終的に噴射装置の詰りをもたらす。
【００２１】
以下に、これに限定されるものではないが、図面に示す好適な例示の実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
【００２２】
図１は、計量手段（３）に接続したリザーバ（２）を具備している噴射装置（１）の概略ブロック線図を示す。図１に示す例示の実施例において、セル型ホイール式スルース（ｃｅｌｌｕｌａｒ ｗｈｅｅｌ ｓｌｕｉｃｅ）が計量手段（３）として備えられている。セル型ホイール式スルース（３）により、計量された量がリザーバ（２）に供給される砂の性質又はグレンサイズそれぞれに関係ないものとすることが可能となる。
【００２３】
セル型ホイール式スルース（３）の中で回転可能なセル型ホイール（４）（図２）は、一方で閉止用器官の働きをしていて、リザーバ（２）とインジェクタ（５）との間で砂の流れを遮断しており、もう一方で運搬手段の働きをしていて、圧縮空気により作動され、かつインジェクタ（５）として構成された運搬及び分配手段へ分配する砂を運搬している。
【００２４】
セル型ホイール式スルース（３）を介してインジェクタ（５）に導入された砂材料は、圧縮空気の作動で砂ホースダクト（１１）を介して噴射用チューブ（１２）へ運搬され、その噴射用チューブ（１２）から車輪（１３）用のすべり止め材料として噴射される。圧縮空気の作動は、圧力タンク（７）から供給を受け、かつ圧縮空気用ホース（９）を介してインジェクタ（５）に接続されるコンプレッサ（８）により行なわれる。
【００２５】
セル型ホイール式スルース（３）からインジェクタ（５）へ導入される砂の量は、セル型ホイール（４）の回転数とセル型ホイール（４）のチャンバ体積とにだけ依存するもので、従って公知の噴射装置に比較して、分配する砂の量の計量における実質的に改善された制御が達成されている。
【００２６】
逆止弁（１０）がコンプレッサ（８）を保護するようになっている。というのは、いわゆる二方向性車両において、そのような噴射装置は運転方向に沿って見て車輪１３の前後において使用されるからである。このことは、噴射装置の運搬用ダクト（１１）の領域において実際の運転方向に対向する方向に作用する衝撃圧力をもたらしていて、その衝撃圧力は、装置の内部で動圧に変化し、従ってコンプレッサ（８）における好ましくない空気の逆流を引き起こす。逆流する空気は、水分及びほこり、あるいは砂粒それぞれを装置へ送り込み、噴射装置（１）の詰まりを招ねく。
【００２７】
図２は、セル型ホイール式スルース（３）を部分的に切断した詳細図を示していて、セル型ホイール（４）を回転軸（４′）の周囲で回転するための駆動ユニットとしての直流モータ（１４）と共に示している。適切なトルク伝動のために、直流モータ（１４）とセル型ホイール（４）との間に減速ギヤ（１５）が挿入されている。砂はリザーバ（２）から入口開口部（１７）を介して矢印（１６）の方向にセル型ホイール式スルース（３）へ流入する。低品質の砂又は粗削りの砂の場合にも確実な流入をもたらすために、入口開口部（１７）は漏斗状端部（１８）を有している。
【００２８】
セル型ベーン（１９）により、セル型ホイール（４）が数個の星形チャンバに区切られていて、そのチャンバは分配される砂の計量された量を決定するべく変更可能である。好ましくは合成物質又はシートメタルで作られたセル型ホイール（４）のベーン（１９）は、フレキシブルであって、砂又は粒状ダストがハウジング（２０）とセル型ホイール（４）との間に詰った場合、セル型ホイール（４）の損傷又はつまりを防止するようになっている。
【００２９】
セル型ホイール式スルース（３）の出口開口部（２１）は、漏斗状開口部（２２）を介してインジェクタに接続している。
【００３０】
回転数を制御することができるセル型ホイール（４）を介しての砂の量の無限に変化する計量を行なうために、直流モータ（１４）は電子式回転数制御装置を備えていて、回転数制御は、好ましくはポテンショメータを介して行なわれる。
【００３１】
しかしながら、他の駆動ユニット例えば流体駆動モータ又は圧縮空気駆動モータが備えられてもよくて、流体駆動モータの制御は流体量を介して行なわれ、圧縮空気駆動モータの制御は圧力弁により制御された圧縮空気を介して行なわれる。
【００３２】
計量手段として備えられたセル型ホイール式スルース（３）の外形寸法は、従来形のピストン式計量手段の外形寸法と一致している。従って噴射装置（１）は従来使用されている噴射装置に一致する外形寸法である。このことは、本発明による噴射装置（１）を従来形噴射装置に代えて設置することが可能であり、従って簡単な交換で改善した砂の計量を行なうことができる。
【００３３】
特に、この方法において、噴射する砂のグレンサイズからの独立性が達成されていて、その独立性は特に重要なものである。というのは非常に異なる品質の砂が使用されていて、砂の直径が、０．５mm未満から非常に粗い砂の直径である８mm以上の範囲にあるからである。
【００３４】
従って、消費される砂の量が低減される。というのは、従来形噴射装置において、ピストンギャップの最小巾は、粗削りの砂の場合における流路を保証するために比較的大きなものとなっており、従って砂の最小量は比較的大きなものが計量され分配されているにちがいないからである。
【００３５】
当然のことであるが、本発明の範囲において構造を変更することは可能である。従って圧縮空気作動式の運搬及び分配手段の代わりに重力に基づいて作動する運搬及び分配手段を選択することは可能である。重力作動式装置例えば重力供給式砂用スプリンクラがそのような装置として提供されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】 図１は、噴射装置を説明する概略ブロック線図を示している。
【図２】 図２は、本図に示す計量装置としての駆動ユニット付きのセル型ホイール式スルースを詳細に示している。

Claims (10)

1. リザーバ（２）と、計量手段（３）と、噴射材料分配用の圧縮空気作動式運搬及び噴射手段（５）とを具備している噴射装置であって、その計量手段が数個のチャンバの境界を定めているフレキシブルな材料で作られたベーン（１９）を有するセル型ホイール（４）を含んでいて、そのベーン（１９）が回転軸の周囲を回転可能でありかつ半径方向に突出している噴射装置において、
   該ベーン（１９）それぞれが休止位置において、該リザーバ（２）と該圧縮空気作動式運搬及び噴射手段（５）との間における接続を遮断していて、該ベーン（１９）は回転中に回転数に依存する計量された量の噴射材料を受け入れ、そして該噴射材料を該圧縮空気作動式運搬及び噴射手段（５）へ送ることを特徴とする、噴射装置。
2. 該セル型ホイール（４）を数個のチャンバに分割している該ベーン（１９）がブラシからなることを特徴とする、請求項１に記載の噴射装置。
3. 該セル型ホイール（４）又はセルそれぞれが合性物質又はゴムで作られていることを特徴とする、請求項１に記載の噴射装置。
4. 該セル型ホイール（４）が、金属で作られていることを特徴とする、請求項１に記載の噴射装置。
5. 該セル型ホイール（４）が交換可能であることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の噴射装置。
6. 駆動ユニット（１４）が、該計量手段（３）の回転数を制御するために備えられていることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の噴射装置。
7. 電子式回転数制御装置を有している直流モータが該駆動ユニット（１４）として備えられていることを特徴とする、請求項６に記載の噴射装置。
8. 減速ギヤ（１５）が、該駆動ユニット（１４）と該計量手段（３）との間に備えられていることを特徴とする、請求項６又は７に記載の噴射装置。
9. 逆止弁（１０）が、噴射材料分配用の該圧縮空気作動式運搬及び噴射手段（５）と、圧縮空気供給用に備えられたコンプレッサ（８）との間に備えられていることを特徴とする、請求項１〜８のいずれか一項に記載の噴射装置。
10. 該セル型ホイール（４）の計量手段（３）が、重力作動式装置として構成されていることを特徴とする、請求項１に記載の噴射装置。

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