JP4823208B2 - ローラチェーン用リンクプレートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チェーンの走行方向の前後に円形のピン孔を有し、ローラ、ピン、ブシュとともにローラチェーンを構成するローラチェーン用リンクプレートの製造方法に関するものであり、特に、疲労強度を向上したリンクプレートの製造方法に関するものである。
従来、チェーンの破断を防止し寿命を向上させるため、ローラチェーン用リンクプレートにおいて、チェーンの走行方向の前後に設けられた円形のピン孔周辺に圧縮残留応力を有することによりピン孔周辺の疲労強度を向上させたリンクプレートが知られている。
そして、これらのリンクプレート500は、図5、図6に示すように、ピン孔510周辺に、前記ピン孔510と同芯でわずかに径が大きく圧縮により形成された円周状の溝520を有しており、円周状の溝520をリンクプレート500の両面から荷重をかけて圧縮して形成した際に、図7に示すように、片面の溝520周辺内部の領域551及び他面の溝520周辺内部の領域552に圧縮残留応力550が付与されることにより、ピン孔510周辺の疲労強度を向上するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
実公昭45−27142号公報(第1頁、図1、図2)
しかしながら、このような従来のリンクプレートは、ピン孔周辺の両面から荷重を受けた部分には圧縮残留応力が付与されて疲労強度が向上するが、ピン孔の内周面の状態に起因する疲労強度への影響は何ら考慮されておらず、また、溝を両面から荷重をかけて圧縮して形成した際、ピン孔の形状変化を防止する必要があるため荷重を上げることができないという問題があった。
また、リンクプレート全体にショットピーニング加工を施した場合、ピン孔の内周面にショットピーニングにより凹凸が生じ粗い面となり、疲労強度が低下するという問題があった。
本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、ピン孔周辺に十分な残留圧縮応力を付与することにより疲労強度を向上するとともに、ピン孔の内周面を滑らかな面とすることにより疲労強度を向上したリンクプレートの製造方法を提供することである。
本発明は、チェーンの走行方向の前後に円形のピン孔を備えたローラチェーン用リンクプレートの製造方法において、前記リンクプレートに、ショットピーニング加工を行い、前記円形のピン孔に、該ピン孔より大径のパイロットピンを圧入し、該パイロットピンが圧入された状態で前記リンクプレート両表面の前記ピン孔周辺に荷重を加えて円周状の溝を圧刻することにより、前記課題を解決するものである。
本発明であるリンクプレートの製造方法は、チェーンの走行方向の前後に円形のピン孔を備えたローラチェーン用リンクプレートの製造方法において、前記リンクプレートに、ショットピーニング加工を行い、前記円形のピン孔に、該ピン孔より大径のパイロットピンを圧入し、該パイロットピンが圧入された状態で前記リンクプレート両表面の前記ピン孔周辺に荷重を加えて円周状の溝を圧刻することにより、ショットピーニングにより圧縮残留応力が付与されるため、十分にリンクプレート両面及びピン孔の内周面に圧縮残留応力を付与することができるとともに、円形のピン孔に該ピン孔より大径のパイロットピンを圧入することで、形成時に生じたカエリやショットピーニングにより生じた凹凸により粗面化したピン孔の内周面を平滑化することができ、内周からあらかじめ圧力が与えられているため、ピン孔周辺に荷重を加えて円周状の溝を圧刻する動作で、リンクプレート両面からの圧縮残留応力を付与すると同時にピン孔の内周面からの圧縮残留応力をさらに付与することができ、ピン孔の内周面もさらに平滑化され、製造されるリンクプレートの疲労強度をさらに向上することができる。
本発明であるリンクプレートの製造方法は、パイロットピンを圧入する動作で、ピン孔の内周面からの圧縮残留応力を付与すると同時に形成時に生じたカエリやショットピーニングにより生じた凹凸により粗面化したピン孔の内周面を平滑化することができ、ピン孔周辺に荷重を加えて円周状の溝を圧刻する動作で、リンクプレート両面からの圧縮残留応力を付与すると同時にピン孔の内周面からの圧縮残留応力をさらに付与し、ピン孔の内周面をさらに平滑化するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
以下に、本発明に係るリンクプレートの製造方法について図面を基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるリンクプレートの製造方法によって得られるリンクプレートの平面図であり、図2は、図1のA−A線で示す断面図であり、図3は、図2で示す断面の圧縮残留応力の説明図であり、図4は、本発明に係るリンクプレートの製造方法の工程説明図である。
まず、本発明の一実施例であるリンクプレートの製造方法によって得られるリンクプレート100は、図1に示すように、チェーンの走行方向に長いひょうたん型をしており、前後のピン孔110が設けられている。
それぞれのピン孔110の周囲には、図1、図2に示すように、リンクプレート100の両面に円周状の溝120がピン孔110と同芯に設けられている。
そこで、本実施例の製造方法によって得られるリンクプレート100の内部残留応力について以下に詳しく説明する。
リンクプレート100は、図3に示すように、円周状の溝120が荷重を加えて圧刻されているため、厚み方向内部の溝周辺領域151、152に圧縮残留応力150を有している。
また、円周状の溝120が荷重を加えて圧刻される前に、ピン孔110に後述するパイロットピンが圧入されるため、ピン孔110の拡径時に内周面111に圧縮力を与えるとともにピン孔110の内周面111が平滑化され、さらに、円周状の溝120が荷重を加えて圧刻される際にピン孔110の内周面111にはパイロットピン方向に膨張する力が働くので、それに対する反力としてさらに圧縮力が加えられ、内周面111から内部に向かう領域153に圧縮残留応力150が付与されるとともにピン孔110の内周面111が平滑化される。
なお、円周状の溝120は、必要とする圧縮残留応力150に応じて、リンクプレート100の片面のみに設けても良く、さらに、溝120を設けずに荷重を加えるのみでも良い。
このようにして、ピン孔110周辺に、リンクプレート100両面からの圧縮残留応力とピン孔110の内周面111からの圧縮残留応力との両方を有しているため、ピン孔110周辺の疲労強度が極めて向上し、チェーン全体の疲労強度が向上する。
次に、本発明に係るリンクプレートの製造方法について以下に詳しく説明する。
まず、リンクプレート100は、素材からプレス打抜き等適宜の方法でその外形及びピン孔110が形成された後に熱処理が施され、次いで、ショットピーニング等の表面処理が施される。
その後にピン孔110周辺の疲労強度を向上させるために、図4(a)〜(d)に示すピン孔110の周辺の加工がおこなわれる。
ピン孔110周辺の加工は、まず、図4(a)〜(b)に示すように、パイロットピン210が、リンクプレート100のピン孔110に挿入される。
パイロットピン210の直径Rは、ピン孔110の直径rより大きく設定されているとともに、パイロットピン210の表面211は、非常に滑らかな硬質の面で構成されており、リンクプレート100のピン孔110への挿入は、圧入となる。
この圧入によって、ピン孔110の内周面111は、内部に圧縮残留応力150が付与される圧縮力を受けるとともに、パイロットピン210の表面211によりリンクプレート100の形成時に生じたピン孔110の内周面111側に突出するカエリやショットピーニングにより生じたピン孔110の内周面111の凹凸が平滑化され、また、ピン孔110の形状誤差が修正される。
つづいて、図4(c)〜(d)に示すように、ピン孔110の周辺部は、パイロットピン210を囲む形状の上金型220及び下金型230によってリンクプレート100の両面側から荷重が加えられ、内部に圧縮残留応力150が付与される圧縮力を受ける。
上金型220及び下金型230には、それぞれ溝加工部221、231が突出して設けられており、リンクプレート100の両面側から荷重が加えられることで、ピン孔110の周辺部に溝120が圧刻される。
また、パイロットピン210が加えているピン孔110の内周面111に対する圧縮力は、リンクプレート100の両面側から荷重が加えられることでよりさらに大きくなる。
これらの一連の動作により、形成時に生じたカエリやショットピーニングにより生じた凹凸により粗面化したピン孔110の内周面111が平滑化されるとともに、ピン孔110の周辺のリンクプレート100の両面側及びピン孔110の内周面111に大きな圧縮力が加えられ、均等に内部に圧縮残留応力150が付与される。
さらに、溝120が圧刻されることにより、溝120付近はより内部まで圧縮残留応力150が付与されるとともに、ピン孔110の内周面111方向に膨張する力が働いても、パイロットピン210によりピン孔110は変形することはなく、反力としてピン孔110の内周面111はパイロットピン210からより大きな圧縮力を受けて内周面111もより内部まで圧縮残留応力150が付与される。
このようにして本発明の製造方法で得られたリンクプレート100は、ピン孔110の周辺内部に均等に圧縮残留応力150が付与されているため疲労強度が向上するとともに、ピン孔110の形状が正確となり、かつ、内周面111が平滑化されることにより疲労強度がさらに向上するため、チェーンの破断が防止されて寿命が向上するなど、その効果は甚大である。
本発明の製造方法により得られるリンクプレートの一実施例の平面図。 図1のA−A線で示す断面図。 図2で示す断面の圧縮残留応力の説明図。 本発明に係るリンクプレートの製造方法の工程説明図。 従来のリンクプレートの平面図。 従来のリンクプレートの図5のB−B線で示す断面図。 従来のリンクプレートの図6で示す断面の圧縮残留応力の説明図。
100,500 ・・・リンクプレート
110,510 ・・・ピン孔
111 ・・・内周面
120,520 ・・・溝
150,510 ・・・圧縮残留応力
151,551 ・・・溝周辺領域(表面)
152,552 ・・・溝周辺領域(裏面)
153 ・・・内周面内部領域
210 ・・・パイロットピン
211 ・・・表面
220 ・・・上金型
221 ・・・溝加工部
230 ・・・下金型
231 ・・・溝加工部
R ・・・パイロットピン直径
r ・・・ピン孔直径

Claims (1)

  1. チェーンの走行方向の前後に円形のピン孔を備えたローラチェーン用リンクプレートの製造方法において、
    前記リンクプレートに、ショットピーニング加工を行い、
    前記円形のピン孔に、該ピン孔より大径のパイロットピンを圧入し、
    該パイロットピンが圧入された状態で前記リンクプレート両表面の前記ピン孔周辺に荷重を加えて円周状の溝を圧刻することを特徴とするリンクプレートの製造方法。
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