JP4822166B2 - Gui評価システムとそのgui評価方法、及びgui評価プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

Gui評価システムとそのgui評価方法、及びgui評価プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトウェアの機能を評価するシステムに関し、特に、ソフトウェアのグラフィカルユーザインタフェース(Graphical User Interface:GUI)の操作性を評価するGUI評価システムとそのGUI評価方法、及びGUI評価プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ソフトウェアの操作性を適正に評価するためには、操作性を定量化して示す技術、即ち適切な判定基準に基づいて操作性の数値化された点数を算出する技術が求められる。
【0003】
操作性を定量化して表すことにより、個々のソフトウェアの操作性の定量的な比較が可能となり、更に以下の(1)、(2)等が可能となる。
【0004】
(1)ソフトウェアのGUIの設計を変更した際に、変更前と変更後のGUIの操作性の変化を定量的に比較して評価することができる。
【0005】
(2)品質保証の目的で、開発するソフトウェアの操作性の合格基準点を予め定めておき、新規に開発したソフトウェアの操作性の点数を算出して合格基準点と比較する検査が可能となる。
【0006】
従来の、このようにソフトウェアの操作性を定量化する技術には、例えば、複数の利用者に評価対象のソフトウェアを実際に使用してもらい、各利用者による操作性の(主観的な)評定を基に算出する方法がある。
【0007】
これは、例えば10人の利用者に評価対象のソフトウェアを使用してもらい、各利用者にそのソフトウェアの操作性を5段階評価してもらうことにより、そのソフトウェアの操作性の点数を10人分の評価点の平均値として求めることができる。
【0008】
又、(文献1:杉崎、黒須、松浦「ユーザビリティの絶対的指標化の試み」、ヒューマンインターフェースシンポジウム'99論文集、511〜518ページ(1999年))には、評価対象物(ソフトウェアに限定されない)の操作性の点数を、その評価対象物の使いにくさの問題点の数や、その問題点の重要度等から求める方法が記載されている。
【0009】
又、ソフトウェアの操作性を客観的に評価することが可能なGUI評価システムが、例えば(文献2:H. Okada and T. Asahi「GUITESTER: A Log-based Usability Testing Tool For Graphical User Interfaces」、電子情報通信学会英文論文誌D、Vol. E82-D、No.6、1030〜1041ページ(1999年))や、(文献3:岡田、福住、旭「GUIの一貫性評価ツール『GUIテスタII』の開発」、ヒューマンインターフェースシンポジウム'98論文集、61〜66ページ(1998年))に記載されている。この操作性を客観的に評価するGUI評価システムでは、利用者がソフトウェアを利用した際の操作履歴のデータや、ソフトウェアのGUI設計データを、自動的に解析することにより、使いにくさの原因となるGUIの設計個所を自動的に発見したり、その発見を支援するデータを評価者に提供している。
【0010】
又、特開平7−325802号公報に開示された従来技術では、システムの操作性(ユーザビリティ)を定量的かつ客観的に測定する方法を提案している。
【0011】
この特開平7−325802号公報に記載の従来技術では、利用者の主観的評価の回答結果に基づいて操作性を測定する方法と、利用者が評価対象システムを用いてテスト作業を行った際に作業時間や実行されたステップ数等を記録し、これらの記録データに基づいて操作性を測定する方法とが含まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のGUI評価システムでは、以下に述べるような問題点があった。
【0013】
第1に、従来のGUI評価システムでは、点数が利用者や評価者の主観に依存するものであり、操作性が客観的に判定されていない。
【0014】
例えば、利用者による評定を基に点数を算出する方法では、利用者が主観的に判定した評定を基に点数を算出している。
【0015】
“文献1”に記載の方法では、評価の専門家によって、使いにくさの問題点の発見やその問題点の重要度付けを行なうのであり、発見される問題点の数や重要度の判断は、評価を行ったその専門家の主観や熟練度に依存する。このため、計算される点数も評価者の主観や熟練度に依存することとなり、客観的な評価とはいえない。
【0016】
第2に、“文献2”や“文献3”に記載の従来のGUI評価システムは、使いにくさの原因個所を発見するためのシステムであり、ソフトウェアの操作性を定量化して点数を算出する機能を備えていない。
【0017】
第3に、従来のソフトウェアの評価システムでは、GUIの操作性を評価する上で非常に重要な、以下に述べられる各要因を考慮して評価を行っていなかった。
【0018】
例えば、特開平7−325802号公報に記載の従来技術では、利用者の主観的評価の回答結果に基づいて操作性を測定する方法と、作業時間やステップ数に基づいて操作性を測定する方法が提案されているが、前者では、上述した通り点数が利用者の主観に依存するため評定が客観的でない。又、後者では、作業時間や実行されたステップ数を評定に用いるのみであり、GUIの(又、ソフトウェアの)操作性を評価する上で非常に重要な以下(1)〜(4)の要因が含まれていなかった。このため、GUIを備えるソフトウェアの操作性を、適切に評価することができない。
【0019】
(1)多くの利用者が間違える、誤操作の発生
ここでは、誤操作とは、正しい操作手順に含まれない操作を指すものとする。
【0020】
多くの利用者において共通する誤操作は、他の利用者が操作した場合においてもその個所で操作を間違えることが予想され、利用者の個人差に依存するものではなく悪影響が大きい。従って、このような共通性の高い誤操作が少ないほどに、評価対象ソフトウェアの操作性が良いと評価することができる。
【0021】
(2)ポインティングデバイスの操作距離
GUIを備えるソフトウェアでは、通常はマウス等のポインティングデバイスを用いて操作している。その操作距離は、GUIの画面レイアウトの設計の良否を反映するものであり、ウィンドウ、アイコン、メニュー、ボタン等のGUI部品の配置が適切でない場合には、操作距離が不要に大きくなり作業効率を低下させてしまう。つまり、マウス等の操作距離が長いほどに、評価対象ソフトウェアの操作性が悪いと評価することができる。
【0022】
(3)正解の操作を見落とさずに正しく実行できる割合
ソフトウェアの操作性が悪い場合には、ある1つの作業を行なうために複雑な操作を必要としたり、その操作方法が分かりにくかったり、操作の手順が見落とされやすい等の問題が発生することが多い。つまり、多くの利用者が、作業に必要な操作を誤って見落としている場合は、当該操作の操作性が悪いのであり、その見落とされた操作が多いほど(又、見落とした利用者の割合が大きいほど)評価対象ソフトウェアの操作性が悪いと評価することができる。
【0023】
(4)GUI設計の良否の適切な判定方法
つまり、評価対象ソフトウェアのGUIの設計が、操作性の観点で望ましい設計になっているかどうかを判定する方法である。
【0024】
この判定は、GUIの設計データを、予め定められた一定の判定基準に従って解析することによって得られる。この判定基準としては、設計の一貫性や標準性等を用いることができる。
【0025】
ここで、GUI設計の一貫性とは、設計が統一されており不要なばらつきがないことである。例えば、同じ語句を用いるべき個所において異なる語句を用いることは、その不統一が利用者を混乱させる恐れがあるため望ましくない。
【0026】
またここで、GUI設計の標準性とは、設計が他の多数のソフトウェアに共通する標準的な設計に合致することである。例えば、(ソフトウェアのメニューの項目名等に)よく使われている語句を用いることは、利用者がその機能や意味を理解しやすくかつ覚えやすくなるため望ましい。
【0027】
この(1)〜(4)に述べられたような、GUIを備えるソフトウェアの操作性を判定するために重要な要因をその評価に用いるためには、前述の“文献2”や“文献3”のシステムが実現するように、ソフトウェアの各GUI部品(例えば、メニュー、ボタン、アイコン等)の属性(例えば、名前、フォント、色、サイズ、表示位置等)等のデータを自動的に取得することや、利用者によるソフトウェアの各GUI部品に対する操作の詳細な履歴データを取得することが必要である。更に、このようにして、評価に必要な前述の(1)〜(3)に述べられた情報等を取得した次に、その取得されたデータを詳細に分析し、前述の(4)に示されるようにこれを予め定められた判定基準に当てはめて、適正な評価を行なうことが必要である。
【0028】
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解決し、GUIを備えるソフトウェアの操作性の定量的かつ客観的な点数を算出するGUI評価システムとそのGUI評価方法、及びGUI評価プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1のGUI評価システムは、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えるソフトウェアの操作性を評価するGUI評価システムであって、評価対象ソフトウェアのGUI設計データの少なくともウィンドウ、メニューの各GUI部品に使用される所定の属性が、当該GUI設計データ上で統一されているか、又は評価対象ソフトウェア以外の複数のソフトウェアのGUI設計データとの間で一致しているかを評価するGUI設計データ解析手段と、GUI設計データ解析手段による各属性の評価結果に基づいて、複数の属性の少なくとも1つの属性について、一貫性又は標準性の指標であるGUI設計スコアを算出するGUI設計スコア計算手段と、評価対象ソフトウェアの所定の作業の動作に関し、複数の利用者による操作履歴に基づいて操作性を評価する操作履歴解析手段と、操作履歴解析手段による評価結果に基づいて操作性の指標である操作履歴スコアであって、誤操作、正解操作率、操作時間間隔又は操作距離間隔についての操作履歴スコアを1つ以上算出する操作履歴スコア計算手段と、GUI設計スコア計算手段により算出された1つ以上のGUI設計スコアと、操作履歴スコア計算手段により算出された1つ以上の操作履歴スコアとを用いて、総合的な操作性の良否を示す総合スコアを算出する総合スコア算出手段とを備え、操作履歴解析手段が、複数の利用者の操作履歴と、予め定義した正解操作履歴とを比較して、利用者が行った操作のうち、正解操作履歴に含まれていない操作を誤操作として抽出し、誤操作毎に、当該誤操作を行った利用者の割合を共通度として算出する誤操作解析手段と、正解操作履歴に含まれる個々の操作について、利用者が実行した割合を算出する正解操作率解析手段とを含み、操作履歴スコア計算手段が、誤操作解析手段により算出された各共通度に基づいて、誤操作についての操作履歴スコアを算出する手段と、正解操作率解析手段により算出された正解操作率に基づいて、正解操作率についての操作履歴スコアを算出する手段とを含み、少なくとも誤操作又は正解操作率の何れか1つの操作履歴スコアを必ず算出し、属性が、GUI部品に使用される単語、GUI部品のサイズ、GUI部品の表示位置、GUI部品へのキーボードのキー割り当て、GUI部品に使用されているフォント、GUI部品の配色の何れか1つを少なくとも含む
【0041】
本発明の第1のGUI評価方法は、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えるソフトウェアの操作性を評価するGUI評価システムの処理を実行するコンピュータが行うGUI評価方法であって、評価対象ソフトウェアのGUI設計データの少なくともウィンドウ、メニューの各GUI部品に使用される所定の属性が、当該GUI設計データ上で統一されているか、又は評価対象ソフトウェア以外の複数のソフトウェアのGUI設計データとの間で一致しているかを評価するGUI設計データ解析ステップと、GUI設計データ解析ステップによる各属性の評価結果に基づいて、複数の属性の少なくとも1つの属性について、一貫性又は標準性の指標であるGUI設計スコアを算出するGUI設計スコア計算ステップと、評価対象ソフトウェアの所定の作業の動作に関し、複数の利用者による操作履歴に基づいて操作性を評価する操作履歴解析ステップと、操作履歴解析ステップによる評価結果に基づいて、操作性の指標である操作履歴スコアであって、誤操作、正解操作率、操作時間間隔又は操作距離間隔についての操作履歴スコアを1つ以上算出する操作履歴スコア計算ステップと、GUI設計スコア計算ステップにより算出された1つ以上のGUI設計スコアと、操作履歴スコア計算ステップにより算出された1つ以上の操作履歴スコアとを用いて、総合的な操作性の良否を示す総合スコアを算出する総合スコア算出ステップとを有し、操作履歴解析ステップで、複数の利用者の操作履歴と、予め定義した正解操作履歴とを比較して、利用者が行った操作のうち、正解操作履歴に含まれていない操作を誤操作として抽出し、誤操作毎に、当該誤操作を行った利用者の割合を共通度として算出する誤操作解析ステップと、正解操作履歴に含まれる個々の操作について、利用者が実行した割合を算出する正解操作率解析ステップとを有し、操作履歴スコア計算ステップで、誤操作解析ステップにより算出された各共通度に基づいて、誤操作についての操作履歴スコアを算出するステップと、正解操作率解析ステップにより算出された正解操作率に基づいて、正解操作率についての操作履歴スコアを算出するステップとを有し、少なくとも誤操作又は正解操作率の何れか1つの操作履歴スコアを必ず算出し、属性が、GUI部品に使用される単語、GUI部品のサイズ、GUI部品の表示位置、GUI部品へのキーボードのキー割り当て、GUI部品に使用されているフォント、GUI部品の配色の何れか1つを少なくとも含む
【0049】
本発明の第1のコンピュータにより読み取り可能なGUI評価プログラムを記録した記録媒体は、コンピュータを制御することにより、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えるソフトウェアの操作性を評価するGUI評価プログラムを記録した記録媒体であって、評価対象ソフトウェアのGUI設計データの少なくともウィンドウ、メニューの各GUI部品に使用される所定の属性が、当該GUI設計データ上で統一されているか、又は評価対象ソフトウェア以外の複数のソフトウェアのGUI設計データとの間で一致しているかを評価するGUI設計データ解析ステップと、GUI設計データ解析ステップによる各属性の評価結果に基づいて、複数の属性の少なくとも1つの属性について、一貫性又は標準性の指標であるGUI設計スコアを算出するGUI設計スコア計算ステップと、評価対象ソフトウェアの所定の作業の動作に関し、複数の利用者による操作履歴に基づいて操作性を評価する操作履歴解析ステップと、操作履歴解析ステップによる評価結果に基づいて、操作性の指標である操作履歴スコアであって、誤操作、正解操作率、操作時間間隔又は操作距離間隔についての操作履歴スコアを1つ以上算出する操作履歴スコア計算ステップと、GUI設計スコア計算ステップにより算出された1つ以上のGUI設計スコアと、操作履歴スコア計算ステップにより算出された1つ以上の操作履歴スコアとを用いて、総合的な操作性の良否を示す総合スコアを算出する総合スコア算出ステップとを有し、操作履歴解析ステップで、複数の利用者の操作履歴と、予め定義した正解操作履歴とを比較して、利用者が行った操作のうち、正解操作履歴に含まれていない操作を誤操作として抽出し、誤操作毎に、当該誤操作を行った利用者の割合を共通度として算出する誤操作解析ステップと、正解操作履歴に含まれる個々の操作について、利用者が実行した割合を算出する正解操作率解析ステップとを有し、操作履歴スコア計算ステップで、誤操作解析ステップにより算出された各共通度に基づいて、誤操作についての操作履歴スコアを算出するステップと、正解操作率解析ステップにより算出された正解操作率に基づいて、正解操作率についての操作履歴スコアを算出するステップとを有し、少なくとも誤操作又は正解操作率の何れか1つの操作履歴スコアを必ず算出し、属性が、GUI部品に使用される単語、GUI部品のサイズ、GUI部品の表示位置、GUI部品へのキーボードのキー割り当て、GUI部品に使用されているフォント、GUI部品の配色の何れか1つを少なくとも含む
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0056】
図1は、本発明の第1の実施の形態によるGUI評価システム100の構成を示すブロック図である。
【0057】
図1を参照すると、本実施の形態のGUI評価システム100は、GUI設計データを保存するGUI設計データ保存部10、GUI設計データを解析するGUI設計データ解析部20、GUI設計データによる操作性の点数(スコア)を算出するGUI設計スコア計算部30、操作履歴を保存する操作履歴保存部40、操作履歴を解析する操作履歴解析部50、操作履歴による操作性のスコアを算出する操作履歴スコア計算部60、総合的な操作性のスコアを算出する総合スコア計算部70、算出されたスコアを表示するための図や表を作成する図表作成部80、算出されたスコアを表示する出力部90を備えている。
【0058】
ここでGUI設計データとは、ソフトウェアのGUI上で使用されている各GUI部品(例えば、ウィンドウ、ボタン、メニュー、アイコン等)に関する、属性(例えば、名前、フォント、色、サイズ等)等のデータである。
【0059】
図2は、本実施の形態によるGUI評価システム100の処理を説明するためのフローチャートである。
【0060】
図2に示されるように、本実施の形態のGUI評価システム100では、評価対象のソフトウェアのGUI設計データに基づく操作性の判定(ステップ201〜205)と、利用者(ユーザ)の操作履歴に基づく操作性の判定(ステップ206〜210)とを行ない、これらの判定結果を用いて総合的なスコアを算出し(ステップ211)、その算出されたスコアを出力している(ステップ212、213)。
【0061】
以下、本実施の形態のGUI評価システム100によるソフトウェアの操作性を評価する一例の処理を、順次、GUI評価システム100の各部の機能の説明と合わせて説明する。
【0062】
まず、GUI設計データ保存部10に、評価対象ソフトウェアのGUI設計データと、他のいくつかのソフトウェアのGUI設計データを取得して保存する(ステップ201、202)。
【0063】
ここでのGUI設計データに基づく操作性の判定処理(ステップ201〜205)においては、評価対象ソフトウェアのGUI設計データを、他のいくつかのソフトウェアのGUI設計データと比較することにより、GUI設計データの良し悪しを判定する。
【0064】
以下、GUI設計データ保存部10に記録される、評価対象ソフトウェアのGUI設計データをD0と示し、他の(ここではn種類)ソフトウェアのGUI設計データのそれぞれを、D1、D2、・・・、Dnと示すものとする。
【0065】
続いて、GUI設計データ解析部20は、GUI設計データ保存部10に保存されたGUI設計データD0及びD1、D2、・・・、Dnを解析し、GUI設計スコア計算部30は、GUI設計データ解析部20によるGUI設計データ解析結果に基づいて、操作性のスコアを計算する。
【0066】
つまり、GUI設計データ解析部20は、このGUI設計データ保存部10に記録されたGUI設計データから、各種の側面の情報を抽出し、また評価対象ソフトウェアの抽出された情報と他のソフトウェアの情報との比較を行ない(ステップ203)、そして、予め定められた判定基準に基づいて、評価対象ソフトウェアの各側面における操作性の良否を判定する(ステップ204)。これに続いて、GUI設計スコア計算部30は、各側面の良否の判定を数値化し、評価対象ソフトウェアの各側面における操作性のスコアの値を算出する(ステップ205)のである。
【0067】
図3は、本実施の形態のGUI設計データ解析部20及び、GUI設計スコア計算部30の構成の一例を示すブロック図である。
【0068】
図3の例では、GUI設計データ解析部20とGUI設計スコア計算部30は、GUI設計データから、ソフトウェアの各GUI部品に使用される単語(又、語句)、各GUI部品のサイズ、各GUI部品の位置、各GUI部品へのキーの割当て、文字フォント、配色の各側面のデータを抽出してそのそれぞれのデータを基に操作性のスコアを算出している。
【0069】
単語解析部21は、D0に含まれる単語と、D1〜Dnに含まれる単語を抽出し、かつ解析して、評価対象ソフトウェア(のGUI設計データD0)に含まれる単語の良否を判定する。
【0070】
GUI設計データに含まれる単語とは、ウィンドウのタイトル、メニューのラベル、ボタンのラベル等に使用されている単語や語句のことである。例えば、多くのソフトウェアにおいては、メニューのラベルに「ファイル」、「開く」「保存」等の単語が、又、ボタンのラベルに「OK」、「キャンセル」、「はい」、「いいえ」等の単語が含まれている。
【0071】
単語解析部21は、D0に含まれる各単語について、その単語を使用することの適否(“○”、“×”)を判定する。
【0072】
ここでは、D0に含まれる各単語をそれぞれW1、W2、・・・、Wmと表し、単語解析部21は、各Wiについて(i=1〜m)その単語を使用することが操作性の面で適している場合はそのWiを“○”と判定し、適していない場合はそのWiを“×”と判定する。
【0073】
この、GUI設計データ解析部20の各部における、GUI設計データの適否の判定基準としては、「一貫性」や「標準性」を用いることができる。
【0074】
ここで、GUI設計データの(又、GUI設計の)「一貫性」とは、設計が統一されており不要なばらつきがないことである。
【0075】
例えば、単語に関しては、同じ機能や同じ情報を表す単語が1つに統一されている場合に、一貫性があると判定することができる。つまり、評価対象ソフトウェアのGUI設計データにおいて、2つの異なる単語が同じ意味で使用されている場合には、その単語のばらつきが利用者を混乱させる恐れがあり、いずれか一方の単語に統一すべきである。
【0076】
ここで、GUI設計データの(又、GUI設計の)「標準性」とは、多数のソフトウェアにおいて共通する、標準的な設計に合致することである。
【0077】
例えば、単語に関しては、使用されている単語が、他の多くのソフトウェアで標準的に使用されている単語と合致する場合に、標準性があると判定することができる。つまり、評価対象ソフトウェアのGUIで使用されているある“単語A”が、他の多くのソフトウェアにおいても使用されている場合には、その“単語A”は標準的な単語である、一方で、他の多くのソフトウェアにおいては“単語A”と意味の類似する別の“単語B”が使用されている場合には、“単語A”は標準的ではなく“単語B”の方が標準的であり、この評価対象ソフトウェアにおいては“単語A”ではなく“単語B”を使用すべきである。
【0078】
ここでの、単語解析部21による単語の良否の判定方法としては、例えば、ソフトウェアにおいて使用される単語の類義語の一覧を記録した辞書を備えて、これを単語解析部21が参照する方法等が可能である。例えば、評価対象ソフトウェアにおいては「中断」という単語を用いており、他の多くのソフトウェアでは「中断」ではなく「中止」という単語が用いられている場合には、単語解析部21はこの「中断」と「中止」の単語が類似する意味の単語であることを識別し、かつ上記説明したように、「中断」は標準的ではなく「中止」が標準的であると判定されることにより、評価対象ソフトウェアにおける「中断」の単語を、適切ではないと判定することができる。
【0079】
このように、単語解析部21は、D0に含まれる各単語Wiが一貫性のある単語でありかつ標準的な単語である場合に、当該単語Wiを適切である“○”と判定し、それ以外の場合に適切ではない“×”と判定することができる。
【0080】
なお、単語解析部21による単語の良否の判定方法は、上記の例に限られるものではなく、任意の良否の判定方法を適応することができ、これは以下に述べられるGUI設計データ解析部20の各部における、GUI設計データの各側面の良否の判定も同様である。
【0081】
例えば、(岡田、福住、旭「GUIの一貫性評価ツール「GUIテスタII」の開発」、ヒューマンインターフェースシンポジウム'98論文集、61〜66ページ(1998年))には、GUI設計の一貫性を自動評価する方法が記載されており、又例えば(岡田、福住、旭「GUIの標準性自動評価手法の提案」、ヒューマンインターフェース学会研究報告集、Vol.2、No.1、49〜54ページ(2000年))には、GUI設計の標準性を自動評価する方法が記載されているが、本実施の形態におけるGUI設計データ解析部20の各部では、これらの方法を用いて単語の良否を判定することができる。また当然に、他の評価方法を用いることもできる。
【0082】
続いて、単語スコア計算部31は、単語解析部21による評価対象ソフトウェアの各単語Wi(i=1〜m)の良否のを判定結果に基づいて、「単語」の側面におけるのGUI設計の良否を示す操作性スコアの値を算出する。単語スコア計算部31は、例えば、次の式を用いて「単語」の操作性スコアを算出することができる。
「単語」の操作性スコア
=(適切“○”と判定された単語Wiの総数)÷(総単語数m)
【0083】
この式によって求められるスコアは、“○”と評価された単語の数が多いほど大きくなる。従って、このスコアが大きいほど評価対象ソフトウェアの操作性が優れている。
【0084】
部品サイズ解析部22は、D0及びD1〜Dnに含まれるボタンやアイコン等の各GUI部品の、縦サイズ及び横サイズを抽出しかつ解析して、D0に含まれるGUI部品のサイズが適切であるか否か(“○”、“×”)を判定する。
【0085】
以下、D0に含まれる各GUI部品をそれぞれP1、P2、・・・、Psと表す。部品サイズ解析部22は、各GUI部品Pi(i=1〜s)のサイズが、一貫性のあるサイズでありかつ標準的なサイズである場合に当該GUI部品Piを“○”と判定し、それ以外の場合に“×”と判定する。この判定は、例えば、単語解析部21による単語の適否の判定と同様にして判定することができる。
【0086】
続いて、サイズスコア計算部32は、部品サイズ解析部22の判定結果に基づいて、部品サイズの設計の良否に関する操作性スコアを算出する。サイズスコア計算部32は、例えば、次の式を用いて「部品サイズ」の操作性スコアを算出することができる。
「部品サイズ」の操作性スコア
=(適切“○”と判定されたGUI部品Piの総数)÷(総GUI部品数s)
【0087】
この式によって求められるスコアも、前記した単語の設計の良否に関する操作性スコアと同様に、“○”と判定されたGUI部品の数が多いほど大きくなる。従って、このスコアが大きいほど評価対象ソフトウェアの操作性が優れている。
【0088】
部品位置解析部23は、D0及びD1〜Dnに含まれる各GUI部品のウィンドウ上での相対的な位置を抽出かつ解析して、D0に含まれるGUI部品の位置の適否を判定する。
【0089】
図4は、ソフトウェアのウィンドウ91と、ウィンドウ91上のGUI部品92の座標値を示す図である。図4のウィンドウ91は、縦サイズが“H”、横サイズが“W”であり、又ウィンドウ91内の座標(x、y)には、GUI部品92が表示されている。
【0090】
ここで、GUI部品のウィンドウ上での相対的な位置とは、図4のウィンドウ91のGUI部品92の例では(x/W、y/H)により示されるものである。又、これはGUI部品のウィンドウ上での相対的な位置を示す一例であり、他の方法を用いてもよい。例えば、“H”“W”にウィンドウ91のサイズではなくディスプレイ画面のサイズを用いたり、ウィンドウ91内の当該GUI部品92を含むエリアの部分のサイズを用いる等が可能である。
【0091】
ここで、先の部品サイズ解析部22の説明の時と同様に、D0に含まれる各GUI部品をそれぞれP1、P2、・・・、Psと表す。部品位置解析部23は、各GUI部品Pi(i=1〜s)の位置が一貫性のある位置でありかつ標準的な位置である場合に当該GUI部品Piを“○”と判定し、それ以外の場合に“×”と判定する。この判定は、例えば、単語解析部21等における判定方法と同様にして判定することができる。
【0092】
位置スコア計算部33は、部品位置解析部23の判定結果に基づいて、部品位置の設計の良否に関する操作性スコアを算出する。位置スコア計算部33は、例えば、前記の部品サイズの操作性スコアと同じ式を用いて、この「部品位置」の操作性スコアを算出することができる。
【0093】
キー割当て解析部24は、D0及びD1〜Dnに含まれる各GUI部品について、そのGUI部品をキーボードから操作するために割当てられたキーを抽出しかつ解析して、D0に含まれる各GUI部品のキー割当ての適否を判定する。
【0094】
このGUI部品のキー割当ては、例えば、ソフトウェアのメニューにおける「ヘルプ」ボタンに、「H」というキーが割当てられている場合には、この「ヘルプ」ボタンをマウスでクリックする操作が、キーボードにおける割当てられた「H」キーを(又、「Alt」キー等の特定のキーと同時に)押下することにより実行され、その「ヘルプ」ボタンを選択することができる。
【0095】
D0に含まれる各GUI部品を、これまでの説明と同様に、それぞれP1、P2、・・・、Psと表す。キー割当て解析部24は、各GUI部品Pi(i=1〜s)に割当てられたキーが、一貫性のあるキーでありかつ標準的なキーである場合に当該GUI部品Piを“○”と判定し、それ以外の場合に“×”と判定する。この判定は、これまでに説明されたGUI設計データ解析部20の各部と同様にして判定することができる。
【0096】
キー割当てスコア計算部34は、キー割当て解析部24の判定結果に基づいて、キー割当ての設計の良否に関する操作性スコアを判定する。キー割当てスコア計算部34は、例えば、前記の部品サイズの操作性スコアと同じ式を用いて、「キー割当て」の操作性スコアを算出することができる。
【0097】
文字フォント解析部25は、D0及びD1〜Dnに含まれる各GUI部品について、その各GUI部品のラベルに使用されている文字のフォントの情報を抽出しかつ解析して、D0に含まれる各GUI部品のラベルの文字フォントの適否を判定する。
【0098】
D0に含まれる各GUI部品を、これまでの説明と同様に、それぞれP1、P2、・・・、Psと表す。文字フォント解析部25は、各GUI部品Pi(i=1〜s)のラベルの文字フォントが、一貫性のある文字フォントでありかつ標準的な文字フォントである場合に当該GUI部品Piを“○”と判定し、それ以外の場合に“×”と判定する。この判定は、これまでに説明されたGUI設計データ解析部20の各部と同様にして判定することができる。
【0099】
フォントスコア計算部35は、文字フォント解析部25の判定結果に基づいて、文字フォントの設計の良否に関する操作性スコアを判定する。フォントスコア計算部35は、例えば、前記の部品サイズの操作性スコアと同じ式を用いて、「文字フォント」の操作性スコアを算出することができる。
【0100】
配色解析部26は、D0及びD1〜Dnに含まれる各GUI部品の配色の情報を抽出しかつ解析して、D0に含まれるGUI部品の配色の適否を判定する。
【0101】
D0に含まれるGUI部品を、これまでの説明と同様に、P1、P2、・・・、Psと表す。配色解析部26は、各GUI部品Pi(i=1〜s)の色が、一貫性のある色であり、かつ標準的な色である場合に当該GUI部品Piを“○”と判定し、それ以外の場合に“×”と判定する。
【0102】
配色スコア計算部36は、配色解析部26の判定結果に基づいて、配色の設計の良否に関する操作性スコアを算出する。配色スコア計算部36は、例えば、前記の部品サイズの操作性スコアと同じ式を用いて、「配色」の操作性スコアを算出することができる。
【0103】
以上説明されたように、GUI設計データ解析部20とGUI設計スコア計算部30によって求められた、評価対象ソフトウェアの各種の観点からの操作性スコアの値は、総合スコア計算部70に送られて、総合的な操作性の判定に用いられる(ステップ211)。
【0104】
又、総合スコア計算部70には、操作履歴に基づいた操作性の判定(ステップ206〜210)のスコアも同様に送られて、これを総合的な操作性の判定に用いている。
【0105】
ここでは、まず評価対象ソフトウェアの操作履歴に基づく、操作履歴解析部50と操作履歴スコア計算部60による操作性の判定処理を(ステップ206〜210)説明する。
【0106】
まず、操作履歴保存部40に、評価対象ソフトウェアにおける、複数の利用者のそれぞれによるある指定された作業の操作履歴のデータと、同じ作業の正しい手順に基づく操作履歴のデータとを取得して保存する(ステップ206、207)。
【0107】
ここでの、操作履歴に基づく操作性の判定処理(ステップ206〜210)においては、評価対象ソフトウェアにおける、複数の利用者による操作履歴のデータを、正規の手順による操作履歴のデータと比較することにより、評価対象ソフトウェアにおける操作性の良し悪しを判定する。
【0108】
以下、操作履歴保存部40に記録される、評価対象ソフトウェアにおける、各利用者(ここではu人)の操作履歴のデータのそれぞれを、L1、L2、L3、・・・、Luと示し、正規の手順に基づく操作履歴のデータをL0と示すものとする。
【0109】
つまり、各ユーザ操作履歴Li(i=1〜u)は、利用者が評価対象ソフトウェアを利用してある作業を行った際に、その利用者が行った操作手順を記録した操作履歴であり、同じ作業の操作履歴をu人分記録している。各Liは、第i番目の利用者の操作履歴である。又、正解操作履歴L0は、その作業を正しく完了するための正解操作手順を記録した操作履歴であり、例えば、評価対象ソフトウェアの操作方法を熟知している人にそのソフトウェアを利用してもらうことで、ユーザ操作履歴と同様に記録することができる。
【0110】
続いて、操作履歴解析部50は、操作履歴保存部40に保存されたユーザ操作履歴L1、L2、L3、・・・、Luと正解操作履歴L0とを解析し、操作履歴スコア計算部60は、操作履歴解析部50による操作履歴解析結果に基づいて、操作性のスコアを計算する。
【0111】
つまり、操作履歴解析部50は、操作履歴保存部40に保存された操作履歴のデータから、各種の側面の情報を抽出し、また各ユーザ操作履歴から抽出された情報と正解操作履歴から抽出された情報との比較を行ない(ステップ208)、そして、予め定められた判定基準に基づいて、評価対象ソフトウェアの各側面における操作性の良否を判定する(ステップ209)。これに続いて、操作履歴スコア計算部60は、各側面の良否の判定を数値化し、評価対象ソフトウェアの各側面における操作性のスコアの値を算出する(ステップ210)のである。
【0112】
図5は、本実施の形態の操作履歴解析部50及び、操作履歴スコア計算部60の構成の一例を示すブロック図である。
【0113】
図5の例では、操作履歴解析部50と操作履歴スコア計算部60は、操作履歴のデータから、各利用者による誤操作、操作時間間隔、操作距離間隔、総操作距離、正解操作率の各側面のデータを抽出してそのそれぞれのデータを基に操作性のスコアを算出している。
【0114】
誤操作解析部51は、各利用者の操作履歴Li(i=1〜u)と、正解操作履歴L0とを比較して、各利用者の操作履歴Liにおける誤操作を抽出する。
【0115】
ただしここでは、誤操作とは、ある利用者の操作履歴Liの側に含まれているが、正解操作履歴L0の側には含まれていない操作を指すものとする。
【0116】
例えば、あるLi内に「M1」というメニュー項目を選択する操作が記録されており、正解操作履歴L0にはこの操作が記録されていない場合には、このメニュー項目M1の選択操作を、誤操作として抽出するのである。
【0117】
更に、誤操作解析部51は、各利用者毎の誤操作を検出すると、その誤操作を各利用者間においても比較して、同じ誤操作を行った利用者の割合を算出する。又、この割合を、共通度と呼ぶものとする。
【0118】
ある同じ誤操作を、u人のうちのw人が行っていたとすると、その誤操作の共通度はw/uである。従って、u人全員が行っていた誤操作は、共通度が100%となる。
【0119】
誤操作スコア計算部61は、誤操作解析部51による誤操作の解析結果に基づいて、誤操作の観点からの操作性スコアを算出する。
【0120】
以下、誤操作解析部51によって抽出された誤操作を、それぞれE1、E2、・・・、Eaと示し、各Eqの共通度をRqと示す(q=1〜a)。誤操作スコア計算部61は、例えば、下記の式を用いて「誤操作」の観点からの操作性スコアを計算することができる。
「誤操作」の操作性スコア
=(各誤操作の共通度の値の総和R1+・・・+Ra)/(総利用者数u)
【0121】
この式によって求められる「誤操作」の操作性スコアは、誤操作の総数が多いほど大きくなり、また共通度の高い誤操作が多いほど大きくなる。従って、このスコアが小さいほど、評価対象ソフトウェアの操作性が優れていることが示され、このスコアが大きくなるほど、評価対象ソフトウェアは操作性が劣っていることが示される。
【0122】
操作時間間隔解析部52は、各Li(i=1〜u)に記録された一連の操作とその操作のタイムスタンプから、時間的に隣接する全ての2つの操作(つまり、ある操作とその次の操作)の間の時間間隔を計算する。
【0123】
例えば、あるLiに記録された第j番目の操作のタイムスタンプをTi[j]、第(j+1)番目の操作のタイムスタンプをTi[j+1]とすると、これら2つの操作間の時間間隔(これをDi[j]と示す)は、Ti[j+1]−Ti[j]である。
【0124】
この時間間隔が長ければ、操作手順が分かりにくく次の操作を決めるまでに長く時間がかかったことを表している。従って、この時間間隔が長い操作が多く含まれているほど評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。
【0125】
時間間隔スコア計算部62は、操作時間間隔解析部52による操作時間間隔の解析結果に基づいて、操作時間間隔の観点からの操作性スコアを算出する。時間間隔スコア計算部62は、例えば、以下の式を用いて「操作時間間隔」の操作性スコアを算出することができる。
【0126】
Figure 0004822166
ただし、ここで各Li(i=1〜u)に関する操作時間間隔の観点からの操作性スコアは、例えば以下の式で計算したものである。
Liに関する操作時間間隔の観点からの操作性スコア
=(Di[j]>Dxを満たす間隔の総数)/(Liに記録された操作の総数)
ただし、ここでDxは予め設定された操作時間間隔のしきい値であり、上の式の分子は、Dxよりも長く時間がかかった操作の回数を表している。
【0127】
以上の式によって求められる「操作時間間隔」の操作性スコアは、操作時間間隔の長い操作が多いほど大きくなるが、先に述べた通り、操作時間間隔の長い操作が多いほど、評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。従って、このスコアが小さいほど評価対象ソフトウェアの操作性が優れており、このスコアが大きくなるほど評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。
【0128】
操作距離間隔解析部53は、各Li(i=1〜u)に記録されたマウス等のポインティングデバイスのカーソル座標の値から、カーソルの移動距離を計算する。
【0129】
ただし、このカーソル座標値は、マウス等がクリックされた時点や、ダブルクリックされた時点等の、ポインティングデバイスのボタン操作のイベントが発生した時点で記録するものとし、各第j番目に記録されている座標値と、第(j+1)番目に記録されている座標値との直線距離(これをFi[j]と表す)を計算する。このため、あるLiに記録されているマウス座標値の数が、全部でYi個である場合には、直線距離Fi[j]はj=1、2、・・・、(Yi−1)である。
【0130】
この各距離間隔Fi[j]が長い場合には、あるGUI部品をクリックした後に次のGUI部品をクリックするまでに、マウスを大きく移動させなければならなかったことが示されることとなり、GUI部品のレイアウトが適切でない可能性を示唆している。従って、この距離間隔が長い操作が多く含まれているほどに、評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。
【0131】
また操作距離間隔解析部53は、正解操作履歴L0についても各Liと同様に操作距離間隔を計算する。このL0の操作距離間隔は、後述する総操作距離解析部54にて用いられる。
【0132】
距離間隔スコア計算部63は、操作距離間隔解析部53による操作距離間隔の解析結果に基づいて、操作距離間隔の観点からの操作性スコアを算出する。距離間隔スコア計算部63は、例えば、以下の式を用いて「操作距離間隔」の操作性スコアの値を算出することができる。
Figure 0004822166
ただし、ここで各Li(i=1〜u)に関する操作距離間隔の観点からの操作性スコアは、例えば以下の式で計算したものである。
Liに関する操作距離間隔の観点からの操作性スコア
=(Fi[j]>Fxを満たす間隔の総数)/(Yi−1)
ただし、ここでFxは予め設定された操作距離間隔のしきい値であり、上の式の分子は、Fxよりも長い距離の分だけマウスカーソルを移動させなければならなかった操作の総数を表している。
【0133】
以上の式によって求められるスコアは、操作距離間隔の長い操作が多いほど大きくなるが、先に述べた通り、操作距離間隔の長い操作が多いほど、評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。従って、このスコアが小さいほど評価対象ソフトウェアの操作性が優れており、このスコアが大きくなるほど評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。
【0134】
総操作距離解析部54は、操作距離間隔解析部53の解析結果を基に、各Li(i=1〜u)のマウス移動距離の総和(総操作距離)を計算する。
【0135】
ここで、各Li(i=1〜u)の総操作距離を、Si(i=1〜u)と示すものとすると、例えば、各Siの値は、
Si=Fi[1]+Fi[2]+・・・+Fi[Yi−1]
の式により算出される値を用いるものとしてもよい。
【0136】
また総操作距離解析部54は、L0についても同様に総操作距離を計算する。
【0137】
L0の総操作距離に比べて、あるLiの総操作距離が長い場合には、第i番目の利用者は、作業を完了できるまでに本来必要な量以上に多く、マウスカーソルの移動操作を行なったことが示されており、GUI部品のレイアウトの不適切さ等に起因する作業の非効率性を示唆している。従って、L0の総操作距離に比べてLiの総操作距離が長いほど評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。
【0138】
距離スコア計算部64は、総操作距離解析部54による総操作距離の解析結果に基づいて、総操作距離の観点からの操作性スコアを算出する。距離スコア計算部64は、例えば、以下の式を用いて「総操作距離」の操作性スコアを算出することができる。
Figure 0004822166
【0139】
この式によって求められるスコアは、L0の総操作距離に比べて各Liの総操作距離が大きいほど大きくなる。従って、このスコアが小さいほど評価対象ソフトウェアの操作性が優れており、このスコアが大きくなるほど評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。
【0140】
正解操作率解析部55は、L0に記録された個々の操作が、u人の利用者のうちの何%によって実行されていたか(つまりL1〜Luのうちの何%にその操作が記録されているか)を計算する。なお、この割合の値を正解操作率と呼ぶものとする。
【0141】
L0に記録されている各操作をC[j](j=1、2、・・・、Z)と表し、各操作C[j]の正解操作率をQ[j]と表すと、
Q[j]=(C[j]と同じ操作が記録されているLiの総数)/u
である。
【0142】
Q[j]は0〜1(つまり0%〜100%)の値をとるが、Q[j]が1に近い場合には、各L1〜Luのうちのほとんどに正解の操作C[j]が記録されているのであり、u人の利用者のほとんどが正解の操作C[j]を実行していたことが示される。
【0143】
一方、Q[j]が0に近い場合には、各L1〜Luのうちのほとんどに正解の操作C[j]が記録されていなかったのであり、u人の利用者のほとんどが正解の操作C[j]を実行していなかった(本当はその操作C[j]を行っておかなければならないのに、そのことに気がつかず、操作C[j]を実行していなかった)ことが示される。
【0144】
従って、Q[j]の値が1に近いほど操作C[j]はわかりやすい操作であり、Q[j]の値が0に近いほど操作C[j]は分かりにくい操作であるといえる。このことから、Q[j]の値が大きい操作が多いほど、評価対象ソフトウェアは操作性が優れている。
【0145】
操作率スコア計算部65は、正解操作率解析部55による正解操作率の解析結果に基づいて、正解操作率の観点からの操作性スコアを算出する。操作率スコア計算部65は、例えば、以下の式を用いて「正解操作率」の操作性スコアを算出することができる。
「正解操作率」の操作性スコア
=(正解操作率の総和Q[1]+・・・+Q[Z])/(操作の総数Z)
【0146】
この式によって求められるスコアは、Q[j]の値が大きな操作C[j]が多いほど(つまり、わかりやすい正解操作が多いほど)大きくなる。従って、このスコアが大きいほど評価対象ソフトウェアの操作性が優れており、このスコアが小さくなるほど評価対象ソフトウェアは操作性が劣っている。
【0147】
以上説明されたように、操作履歴解析部50と操作履歴スコア計算部60によって求められた、評価対象ソフトウェアの各種の観点からの操作性スコアの値は、先に説明したGUI設計データによる操作性スコアの値と同様に、総合スコア計算部70に送られて、総合的な操作性の判定に用いられる(ステップ211)。
【0148】
総合スコア計算部70は、GUI設計スコア計算部30の各構成要素が計算して求めた各観点のスコアと、操作履歴スコア計算部60の各構成要素が計算して求めた各観点のスコアを用いて、評価対象ソフトウェアの操作性スコアの総合値(総合スコア)の値(以下これをSと示す)を計算する。
【0149】
総合スコア計算部70は、例えば、次の式を用いて総合スコアSの値を算出することができる。
総合スコアS=r1×S1+r2×S2+・・・+r11×S11
ただし、ここで各変数S1〜S11の意味は下記の通りであり、各r1〜r11は各S1〜S11に対する係数である。
S1=「単語」のの操作スコア
S2=「部品サイズ」の操作スコア
S3=「部品位置」の操作スコア
S4=「キー割当て」の操作スコア
S5=「文字フォント」の操作スコア
S6=「配色」の操作スコア
S7=「誤操作」の操作スコア
S8=「操作時間間隔」の操作スコア
S9=「操作距離間隔」の操作スコア
S10=「総操作距離」の操作スコア
S11=「正解操作率」の操作スコア
【0150】
ここで、本例の総合スコアSの算出において注意しなければならないのは、S1〜S6及びS11は値が大きいほど評価対象ソフトウェアの操作性が優れているのに対して、S7〜S10は値が大きいほど評価対象ソフトウェアの操作性が劣っていることである。
【0151】
従って、r1〜r6及びr11は正の数値に、r7〜r10は負の数値にすることで、総合スコアSの値が大きいほど評価対象ソフトウェアの総合的な操作性が優れていることが示されることとなる。
【0152】
図表作成部80は、総合スコア計算部70が計算した総合スコアや、GUI設計スコア計算部30の各構成要素が計算して求めた各観点のスコアや、及び操作履歴スコア計算部60の各構成要素が計算して求めた各観点のスコアを表す図や表を作成する。
【0153】
図6は、本実施の形態の図表作成部80が作成する操作性スコアの表の一例を示す図である。図6において、誤操作〜総操作距離までの4つのスコアは値の前に、塗りつぶしの三角形の記号があるが、この記号は、スコアの値が大きいほど操作性が劣っていることを表す記号である。
【0154】
また図7は、本実施の形態の図表作成部が作成する操作性スコアの棒グラフの一例を示す図である。図7における塗りつぶしの三角形の意味は図6と同じである。
【0155】
出力部90は、図表作成部80が作成した操作性スコアの図や表を出力する。
【0156】
例えば、出力部90がディスプレイであれば、図表作成部80が作成した操作性スコアの図や表をそのディスプレイの画面上に表示し、また例えば、出力部90がプリンタであれば、図表作成部80が作成した操作性スコアの図や表を紙に印刷して出力する。
【0157】
以上説明されたように、本実施の形態のGUI評価システム100は、評価対象のソフトウェアのGUI設計データや操作履歴のデータを基に、ソフトウェアの操作性を客観的な判定基準に基づいて判定し、判定結果をスコアの値を用いて出力することができる。
【0158】
又、本実施の形態における、GUI設計スコア計算部30や操作履歴スコア計算部60により算出される、GUI設計データや操作履歴のデータの特定の観点からの操作性スコアの種類は、上記の例に限定されるものではなく、上記の例の観点の一部のみの操作性スコアを算出するものとしてもよく、逆に他の観点に基づく操作性スコアの判定の機能を備えるものとしてもよい。
【0159】
又、操作性スコアの算出を行なう観点の種類を、予め備える機能の中から利用者が自由に指定して、指定された観点の操作性スコアを算出する形態も同様に可能である。この場合、総合スコアは、その算出された操作性スコアの各値を基に総合スコア計算部70が算出するのである。
【0160】
又、同様に、GUI設計データに基づく操作性の判定と、操作履歴に基づく操作性の判定の処理は、その一方のみを実行する形態も可能である。又、利用者が指定して一方の処理(又は両方の処理)を実行する形態も同様に可能である。
【0161】
なお、上記各実施の形態のGUI評価システム100は、GUI設計データ保存部10、GUI設計データ解析部20、GUI設計スコア計算部30、操作履歴保存部40、操作履歴解析部50、操作履歴スコア計算部60、総合スコア計算部70、図表作成部80等の機能や、その他の機能をハードウェア的に実現することは勿論として、各機能を備えるコンピュータプログラムを、コンピュータ処理装置のメモリにロードされることで実現することができる。このコンピュータプログラムは、磁気ディスク、半導体メモリその他の記録媒体200に格納される。そして、その記録媒体からコンピュータ処理装置にロードされ、コンピュータ処理装置の動作を制御することにより、上述した各機能を実現する。
【0162】
図8は、本発明のGUI評価システムの処理を実行するコンピュータ100aの装置構成の一実施例を示すブロック図である。
【0163】
図8の例においては、前述の本発明の機能を備えるコンピュータプログラムを、CD(Compact Disc)124、FD(Floppy Disc)125、ROM(Read Only Memory)112、ハードディスク113等の各種記録媒体に記録し、これをRAM(Random Access Memory)111に読み出して、CPU(Central Processing Unit)110によって実行することができる。又、プログラムがCD124に記録されている場合はCDドライブ114を介して、FD125に記録されている場合はFDドライブ115を介して読み出すことができる。
【0164】
又、このコンピュータ100aにおいては、GUI設計データや操作履歴のデータは、例えば、ハードディスク113に記録することができる。プログラムがCPU110によって実行されると、このプログラムは、ハードディスク113に記録されたGUI設計データと操作履歴を読み出して、前述の実施例において説明されたように、これらのデータを解析して操作性スコアを計算し、操作性スコアを示す図や表を作成する。この作成された図や表は、ディスプレイ118に表示されるとともに、プリンタ119によって紙に印刷することができる。
【0165】
以上好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0166】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のGUI評価システムとそのGUI評価方法、及びGUI評価プログラムを記録した記録媒体によれば、以下のような効果が達成される。
【0167】
第1に、GUIを備えるソフトウェアの操作性の定量的かつ客観的な点数を算出することができる。
【0168】
第2に、操作性を定量化して表すことにより、個々のソフトウェアの操作性の定量的な比較が可能となる。
【0169】
第3に、ソフトウェアのGUIの設計を変更した際に、変更前と変更後のGUIの操作性の変化を定量的に比較して評価することができる。
【0170】
第4に、品質保証の目的で、開発するソフトウェアの操作性の合格基準点を予め定めておき、新規に開発したソフトウェアの操作性の点数を算出して合格基準点と比較する検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態によるGUI評価システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態によるGUI評価システムの処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】 本発明の第1の実施の形態のGUI設計データ解析部及びGUI設計スコア計算部の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】 ソフトウェアのウィンドウと、ウィンドウ上のGUI部品の座標値を示す図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態の操作履歴解析部及び操作履歴スコア計算部の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第1の実施の形態の図表作成部が作成する操作性スコアの表の一例を示す図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態の図表作成部が作成する操作性スコアの棒グラフの一例を示す図である。
【図8】 本発明のGUI評価システムの処理を実行するコンピュータの装置構成の一実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 GUI評価システム
100a コンピュータ
200 記録媒体
10 GUI設計データ保存部
20 GUI設計データ解析部
21 単語解析部
22 部品サイズ解析部
23 部品位置解析部
24 キー割当て解析部
25 文字フォント解析部
26 配色解析部
30 GUI設計スコア計算部
31 単語スコア計算部
32 サイズスコア計算部
33 位置スコア計算部
34 キー割当てスコア計算部
35 フォントスコア計算部
36 配色スコア計算部
40 操作履歴保存部
50 操作履歴解析部
51 誤操作解析部
52 操作時間間隔解析部
53 操作距離間隔解析部
54 総操作距離解析部
55 正解操作率解析部
60 操作履歴スコア計算部
61 誤操作スコア計算部
62 時間間隔スコア計算部
63 距離間隔スコア計算部
64 距離スコア計算部
65 操作率スコア計算部
70 総合スコア計算部
80 図表作成部
90 出力部
91 ウィンドウ
92 GUI部品
110 CPU
111 RAM
112 ROM
113 ハードディスク
114 CDドライブ
115 FDドライブ
116 キーボード
117 マウス
118 ディスプレイ
119 プリンタ
124 CD
125 FD

Claims (3)

  1. GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えるソフトウェアの操作性を評価するGUI評価システムであって、
    評価対象ソフトウェアのGUI設計データの少なくともウィンドウ、メニューの各GUI部品に使用される所定の属性が、当該GUI設計データ上で統一されているか、又は評価対象ソフトウェア以外の複数のソフトウェアのGUI設計データとの間で一致しているかを評価するGUI設計データ解析手段と、
    前記GUI設計データ解析手段による各属性の評価結果に基づいて、複数の属性の少なくとも1つの属性について、一貫性又は標準性の指標であるGUI設計スコアを算出するGUI設計スコア計算手段と、
    前記評価対象ソフトウェアの所定の作業の動作に関し、複数の利用者による操作履歴に基づいて操作性を評価する操作履歴解析手段と、
    前記操作履歴解析手段による評価結果に基づいて操作性の指標である操作履歴スコアであって、誤操作、正解操作率、操作時間間隔又は操作距離間隔についての操作履歴スコアを1つ以上算出する操作履歴スコア計算手段と
    前記GUI設計スコア計算手段により算出された1つ以上の前記GUI設計スコアと、前記操作履歴スコア計算手段により算出された1つ以上の前記操作履歴スコアとを用いて、総合的な操作性の良否を示す総合スコアを算出する総合スコア算出手段とを備え
    前記操作履歴解析手段が、
    前記複数の利用者の操作履歴と、予め定義した正解操作履歴とを比較して、利用者が行った操作のうち、正解操作履歴に含まれていない操作を誤操作として抽出し、前記誤操作毎に、当該誤操作を行った利用者の割合を共通度として算出する誤操作解析手段と、前記正解操作履歴に含まれる個々の操作について、前記利用者が実行した割合を算出する正解操作率解析手段とを含み、
    前記操作履歴スコア計算手段が、
    前記誤操作解析手段により算出された各共通度に基づいて、誤操作についての操作履歴スコアを算出する手段と、前記正解操作率解析手段により算出された正解操作率に基づいて、正解操作率についての操作履歴スコアを算出する手段とを含み、
    少なくとも誤操作又は正解操作率の何れか1つの操作履歴スコアを必ず算出し、
    前記属性が、
    前記GUI部品に使用される単語、前記GUI部品のサイズ、前記GUI部品の表示位置、前記GUI部品へのキーボードのキー割り当て、前記GUI部品に使用されているフォント、前記GUI部品の配色の何れか1つを少なくとも含む
    ことを特徴とするGUI評価システム。
  2. GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えるソフトウェアの操作性を評価するGUI評価システムの処理を実行するコンピュータが行うGUI評価方法であって、
    評価対象ソフトウェアのGUI設計データの少なくともウィンドウ、メニューの各GUI部品に使用される所定の属性が、当該GUI設計データ上で統一されているか、又は評価対象ソフトウェア以外の複数のソフトウェアのGUI設計データとの間で一致しているかを評価するGUI設計データ解析ステップと、
    前記GUI設計データ解析ステップによる各属性の評価結果に基づいて、複数の属性の少なくとも1つの属性について、一貫性又は標準性の指標であるGUI設計スコアを算出するGUI設計スコア計算ステップと、
    前記評価対象ソフトウェアの所定の作業の動作に関し、複数の利用者による操作履歴に基づいて操作性を評価する操作履歴解析ステップと、
    前記操作履歴解析ステップによる評価結果に基づいて、操作性の指標である操作履歴スコアであって、誤操作、正解操作率、操作時間間隔又は操作距離間隔についての操作履歴スコアを1つ以上算出する操作履歴スコア計算ステップと、
    前記GUI設計スコア計算ステップにより算出された1つ以上の前記GUI設計スコアと、前記操作履歴スコア計算ステップにより算出された1つ以上の前記操作履歴スコアとを用いて、総合的な操作性の良否を示す総合スコアを算出する総合スコア算出ステップとを有し、
    前記操作履歴解析ステップで、
    前記複数の利用者の操作履歴と、予め定義した正解操作履歴とを比較して、利用者が行った操作のうち、正解操作履歴に含まれていない操作を誤操作として抽出し、前記誤操作毎に、当該誤操作を行った利用者の割合を共通度として算出する誤操作解析ステップと、前記正解操作履歴に含まれる個々の操作について、前記利用者が実行した割合を算出する正解操作率解析ステップとを有し、
    前記操作履歴スコア計算ステップで、
    前記誤操作解析ステップにより算出された各共通度に基づいて、誤操作についての操作履歴スコアを算出するステップと、前記正解操作率解析ステップにより算出された正解操作率に基づいて、正解操作率についての操作履歴スコアを算出するステップとを有し、
    少なくとも誤操作又は正解操作率の何れか1つの操作履歴スコアを必ず算出し、
    前記属性が、
    前記GUI部品に使用される単語、前記GUI部品のサイズ、前記GUI部品の表示位置、前記GUI部品へのキーボードのキー割り当て、前記GUI部品に使用されているフォント、前記GUI部品の配色の何れか1つを少なくとも含む
    ことを特徴とするGUI評価方法
  3. コンピュータを制御することにより、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えるソフトウェアの操作性を評価するGUI評価プログラムを記録した記録媒体であって、
    評価対象ソフトウェアのGUI設計データの少なくともウィンドウ、メニューの各GUI部品に使用される所定の属性が、当該GUI設計データ上で統一されているか、又は評価対象ソフトウェア以外の複数のソフトウェアのGUI設計データとの間で一致しているかを評価するGUI設計データ解析ステップと、
    前記GUI設計データ解析ステップによる各属性の評価結果に基づいて、複数の属性の少なくとも1つの属性について、一貫性又は標準性の指標であるGUI設計スコアを算出するGUI設計スコア計算ステップと、
    前記評価対象ソフトウェアの所定の作業の動作に関し、複数の利用者による操作履歴に基づいて操作性を評価する操作履歴解析ステップと、
    前記操作履歴解析ステップによる評価結果に基づいて、操作性の指標である操作履歴スコアであって、誤操作、正解操作率、操作時間間隔又は操作距離間隔についての操作履歴スコアを1つ以上算出する操作履歴スコア計算ステップと、
    前記GUI設計スコア計算ステップにより算出された1つ以上の前記GUI設計スコアと、前記操作履歴スコア計算ステップにより算出された1つ以上の前記操作履歴スコアとを用いて、総合的な操作性の良否を示す総合スコアを算出する総合スコア算出ステップとを有し、
    前記操作履歴解析ステップで、
    前記複数の利用者の操作履歴と、予め定義した正解操作履歴とを比較して、利用者が行った操作のうち、正解操作履歴に含まれていない操作を誤操作として抽出し、前記誤操作毎に、当該誤操作を行った利用者の割合を共通度として算出する誤操作解析ステップと、前記正解操作履歴に含まれる個々の操作について、前記利用者が実行した割合を算出する正解操作率解析ステップとを有し、
    前記操作履歴スコア計算ステップで、
    前記誤操作解析ステップにより算出された各共通度に基づいて、誤操作についての操作履歴スコアを算出するステップと、前記正解操作率解析ステップにより算出された正解操作率に基づいて、正解操作率についての操作履歴スコアを算出するステップとを有し、
    少なくとも誤操作又は正解操作率の何れか1つの操作履歴スコアを必ず算出し、
    前記属性が、
    前記GUI部品に使用される単語、前記GUI部品のサイズ、前記GUI部品の表示位置、前記GUI部品へのキーボードのキー割り当て、前記GUI部品に使用されているフォント、前記GUI部品の配色の何れか1つを少なくとも含む
    ことを特徴とするコンピュータにより読み取り可能なGUI評価プログラムを記録した記録媒体
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